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やる夫が徳川家康になるようです ダイジェスト 【第16話~第20話】
コメント[2] タグ: やる夫 家康 歴史 ダイジェスト このエントリーを含むはてなブックマーク このエントリをlivedoorクリップに登録 del.icio.usに登録する Yahoo!ブックマークに登録 PageTop
327 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 20:43:20.99 ID:22m8vkM0

第16話「家康VS秀吉」

この物語は、東照大権現、徳川家康が天下を取るまでの、
苦難の物語である。


       ,ィ                      __
      ,. / |´ ̄`ヽー- 、 ト、        , -‐、/./.- 、
    / | |    ヽ   l l        ( 家◇徳 ノ
  /o ̄`ハ._.ゝ===┴=く.ノ- 、      ノ ◇ ◇ (     信雄殿を助け、
  /o O / l´ ⌒    ⌒  lo ',ヽ      ( 康◇ 川 }     秀吉をやっつけるお!
  \___/. ト、( ●)  (●) ハ  ∧      `⌒/7へ‐´  
 / ,イ   レ::::⌒(__人__)⌒l~T--‐彡    /./        
/ ̄ ̄l.  彡、  |r┬-| ノ'l  l::::::::::彡ー7⌒つ、     
彡:::::::::::l  ト、__ `ー' /|  l::::::::::::ミ  {,_.イニノ   
彡ソ/ノハ   ト、 \  / ,イ  川ハ ヾー‐'^┴

1584年3月7日、やる夫は出陣した。敵は羽柴秀吉。
後世「小牧・長久手の戦い」と称される戦いが始まろうとしていた。





335 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 20:46:11.11 ID:22m8vkM0
   巛彡彡ミミミミミ彡彡
  巛巛巛巛巛巛巛彡彡
  |:::::::          i  ニヤニヤ
  |::::::::     /' '\ |
  |:::::    -・=- , (-・=-   これで秀吉も一巻の終わりや。
  | (6    ⌒ ) ・ ・)( ^ヽ  織田信雄の時代が来るで!
  | |    ┃トェェェェェイ┃ |
  ∧ |    ┃ヾェェェ/ ┃ |
/\\ヽ  ┃  ⌒  ┃ノ
/  \ \ヽ. ┗━━┛/ \
.    r‐-‐-‐/⌒ヽ-ーイ   `、
ヽ、  |_,|_,|_,h( ̄.ノヽ  ビシッ  ヽ
ー-ヽノ| `~`".`´ ´"⌒⌒)     ヽ
ノ^ //人  入_ノ´~ ̄       )

秀吉は織田家を乗っ取った不忠者であるから、
これを討つために一緒に戦って欲しい、という織田信雄からの要請を、
やる夫は受けたのである。

信雄は「うつけ」と評判の武将であったが、信長の遺児であり、
これを助けることは正義であり、世間の評判は織田徳川方に味方した。
またいかにうつけとは言え、信雄は約100万石の領土をもっている。
その領土から動員できる兵力の数は無視できるものではなかった。

現在のやる夫の領土が、およそ140万石。
二人合わせて240万石は、兵を総動員すれば6万人にもなる領土である。
(もちろん、各地に反乱や敵襲にそなえるだけの兵を置かねばならないので、
全てを動員することはできない)



344 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 20:49:12.14 ID:22m8vkM0

               _,,.,_
           ,.-‐ '  ̄:lニヽ、: ̄ `::....、
          ,..::'::::/:l::::l:::::l::``ヽ:ヽ、:ヽ::::`ヽ、
      /:::::://::il:::l:|:::::|ヽ、:::::::::ヽ、:\ヽ:ヽ
     //:::::/l:i::::::::il:::l::|::::ト::::ヽ、::::::::::ヽ::::ヽ:ヽ:ヽ
    /::/:::::::/::l:i::::::::il::::::|::::|:::l::::::ヽ::::::::::::l:ヽ::::ヽヽ:'.,
   ./::/::::::::/:::l:li:::::::::l:::::l::::l::::::l::::::::l::::::::::::l:ヽ::::::::l:::l::',    殿様。
  /:::::::::::::::|::::|:::l:::::::::l:::l::::l、:::::::l:::::::::::::::l::::|、:l:::::::::l:::l::l    織田家と徳川家が
  .l::l:::l:::l::::::l:::::|:::::l、::::::::l:::l::::::::::::l:::::::::::::::l:::|、::l:::::::::l::i:::|    いかに団結しても、
  l::::::l::::l:::::l::l::::l、::::l:、ヽl::lヽ::::::::::::l::::::::::::::l:::|:::::l::::::::|::i|:|   今の羽柴秀吉に勝つのは
  |l:::::l:i:l:l::::ト:::ヽ:l`ヽ、://::::::ヽ::::::::l:::::::::l:l::l::|::::::l::::::::!:::i:|   容易なことではありません。
  |トl:::::il l、::ilヽ、:::l-‐,..-ュォ-、:::ヽ:::i|:::|:::l::l:lll|ヽ:::l:::l::::::::l:|
  | ヽ::::il kァ、 、` - ' `‐'′ /ハl:::l:::l::l:::|::l|  l:::::::l::::::ト|.   秀吉を大包囲しましょう。
  ヽ ヽ、i `7     ´   //  |ト:::l/l::::::|  }:::::::l::::i| |
   ヽ  .l/            ||:/ .ヽ::l _ノl:::::::l::::i| `
      ヽ、 -          l   〉l、|:::::|i::::::l::::|
       ヽ`                /   .li:::lト:l::::l:l|
        ヽ ‐、ニ= ‐      /    lヽl-ヽl::l|
         ヽ ー       /  ,. r '´    ヽ、
             l、    ,.  '" ,.  '´        ヽ
           `ー‐ ' r1,. '´         ,. ‐ ' ´ヽ.,

本多正信は、既に戦いの前からやる夫に献策していた。
その策とはかつての「信長包囲網」のように、「秀吉包囲網」を築き上げることであった。



351 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 20:51:42.06 ID:22m8vkM0
               。    _|\ _
            。 O   / 。  u `ー、___
          ゚  。 \ヽ / u ⌒'ヽ゛  u /   ゚
          -  ・。 / ; ゚(●)  u⌒ヽ i   @ 。
        ,  ゚ 0 ─ { U u r-(、_, )(●) .| / 。  ,'´ ̄ ̄`',
         ゚ ,,、,r-'⌒l u //トェェェ、 ) 。゚ / o    ,! ハ ハ !
      。 ゚ r-'⌒`ー-'´ヾ,. ir- r 、//u / 。 ・゚  l フ ム l
        ヾヽ、_,,,、-、/ミ,ヽヽ/ ノ_, -イ-、\   ∠  ハ ッ j
          ー = ^~、 ̄r'´ ̄`''jヽ、  〃ヾ ゚ 。 ヽ フ   /
 jヽjvi、人ノl__     / /  ヽ´{ミ,_   ̄`'''-ヽヾ    ` ̄ ̄
 )   ハ   7      /  / `'='´l  ̄i'-、_,,ン ノ 。
 )   フ    て   /  /   !。 l  l  - ニ
 7   ッ    (  __ヽ、__l ___ .!。 l__l__,-=-,___
  )   !!     ( ,-=-, ∠ヾゞゝヽ ,-≡-,l  l-=二=-, ←カツオ
  ^⌒~^⌒^~⌒^└==┘   ̄ ̄ ̄ ヽ==ノヽ=ノ\__/
             長宗我部 元親

やる夫は正信の策を用い、紀伊(和歌山県)の雑賀衆や根来衆、
四国の長宗我部元親、北陸の佐々成政など「反秀吉」の勢力に呼びかけ、
四方八方から秀吉の領土を攻撃させた。



364 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 20:54:22.57 ID:22m8vkM0
       ____
     /_ノ  ヽ、_\
   o゚((●)) ((●))゚o    秀吉ざまあwww
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |     |r┬-|     |    (⌒)
  |     | |  |     |   ノ ~.レ-r┐、
  |     | |  |     |  ノ__  | .| | |
  \      `ー'´     /〈 ̄   `-Lλ_レレ
                  ̄`ー‐---‐‐´

この攻撃には意味があった。特に秀吉の本拠地の大坂に近い
紀伊の雑賀衆や根来衆に対処するため、
秀吉はなかなか尾張に出陣できなかった。



373 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 20:56:06.47 ID:22m8vkM0
         / ̄\
         |     |
         \_/
        __|__ 
       / ::\:::/::\       やったな、殿様。
      / <●>::::::<●>\       今のうちに、羽柴領へ侵攻しようぜ!
    /     (__人__)   \     
     |       `Y⌒y'´    |     
      \       ゙ー ′  ,/     
      /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
      / rー'ゝ       〆ヽ     
    /,ノヾ ,>      ヾ_ノ,|      
    | ヽ〆        |´ |

       ,ィ                      __
      ,. / |´ ̄`ヽー- 、 ト、        , -‐、/./.- 、
    / | |    ヽ   l l        ( 家◇徳 ノ
  /o ̄`ハ._.ゝ===┴=く.ノ- 、      ノ ◇ ◇ (
  /o O / l´ ⌒    ⌒  lo ',ヽ      ( 康◇ 川 }   よし、やってやるお!
  \___/. ト、( ●)  (●) ハ  ∧      `⌒/7へ‐´  
 / ,イ   レ::::⌒(__人__)⌒l~T--‐彡    /./         一気に近江まで攻めいってやるお!
/ ̄ ̄l.  彡、  |r┬-| ノ'l  l::::::::::彡ー7⌒つ、     
彡:::::::::::l  ト、__ `ー' /|  l::::::::::::ミ  {,_.イニノ   
彡ソ/ノハ   ト、 \  / ,イ  川ハ ヾー‐'^┴

と、やる夫が言ったのには理由がある。
尾張は言わずもがな、織田信雄の領土だが、
美濃は池田恒興という武将の領土であった。



380 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 20:58:37.87 ID:22m8vkM0
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      池田恒興

この池田恒興は織田家の重臣で、山崎の戦いでは秀吉と共に光秀を倒した。
その後は常に「秀吉派」として活動していたが、しかし、
池田恒興は、母親が信長の乳母であり、信長とは乳兄弟にあたることから、
織田家との絆は深く、これまでいかに秀吉派として行動していても、
今度は信雄に味方すると、誰もが思っていた。
だからこそやる夫は、美濃のことを深く考えず、近江に一気に攻めようと考えた。




396 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:01:11.03 ID:
22m8vkM0

            _, 、- ーiiiiヽ-,,、_
         -=ニ゛|||||||||||i''-''ー、ヾ||!'
           ''三|||||||||ζ  、 _ ` i'´
          `ニ||i゙ ヾ` '~lll` (   僕の味方になってくれたら、
            `'||、_ ;       _ _)  尾張と美濃をあげるよ。
            'レ' ゙、.   -―-|
               人. ` 、   /
            _,/(  `' 、 _゙T  
   _, 、 -― ''"::l:::::::\   ,、.゙,i 、
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!

だが、そこを見逃す秀吉ではなかった。
尾張、美濃の二カ国という多大すぎる領土を条件にして、
秀吉は池田を仲間に引き入れようとした。


        池田ワッショイ!!
     \\    池田ワッショイ!! //
 +   + \\   池田ワッショイ!!/+
                            +
.   +   ∧_∧  ∧_∧  ∧_∧  +
      (  ^^ ∩ ( ^^ ∩) (  ^^ )
 +  (( (つ   ノ(つ  丿(つ  つ ))  +
       ヽ  ( ノ ( ノ  ) ) )
       (_)し' し(_) (_)_)

結局、池田恒興は秀吉に味方した。
欲に目がくらんでしまったのと、
これからは秀吉の時代だと、彼は確信していたのであろう。
池田恒興が秀吉の味方になったのは大きかった。
「あの池田殿でさえ秀吉の味方をするのなら」と、
織田恩顧の武将達は、良心の呵責をそれほど感じなくなり、
遠慮なく秀吉の味方をするようになったのである。

そして池田は、そのまま、濃尾平野の北東にある犬山城を占拠してしまった。



405 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:04:05.70 ID:22m8vkM0
       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\    ま、まさか池田恒興が
  /    (__人__)   \   秀吉に味方するなんて……!
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /

       ____
     /_ノ  ヽ、_\
   o゚((●)) ((●))゚o    やる夫涙目wwwwww
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |     |r┬-|     |    (⌒)
  |     | |  |     |   ノ ~.レ-r┐、
  |     | |  |     |  ノ__  | .| | |
  \      `ー'´     /〈 ̄   `-Lλ_レレ
                  ̄`ー‐---‐‐´

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)  自分で言ってちゃ世話ないだろ……
  |     ` ⌒´ノ   常識的に考えて……
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \



413 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:06:30.09 ID:22m8vkM0

      ヽ  \ , -┬┬、/.  /
       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ    しかしまずいですね。
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ 美濃の池田が、秀吉に着いたとあっては、
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉  一気に近江に攻め入るというわけには
        / ̄ ̄l         ノ´   いかなくなる……
         / ̄ ̄~| u    _.. ィ‐┐
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄
           `ー┐      l
            _」      つ
           ゝ───…  ̄
         ____
       /      \
      /  u   ノ  \    秀吉が紀伊の鎮圧に手間取っている間に、
    /      u (●)  \   近江まで出て行って暴れようと思っていたのに、
    |         (__人__)|   アテが外れたお……。
     \    u   .` ⌒/



425 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:09:07.11 ID:
22m8vkM0
    /::/:::::::/::l:i::::::::il::::::|::::|:::l::::::ヽ::::::::::::l:ヽ::::ヽヽ:'.,
   ./::/::::::::/:::l:li:::::::::l:::::l::::l::::::l::::::::l::::::::::::l:ヽ::::::::l:::l::',    
  /:::::::::::::::|::::|:::l:::::::::l:::l::::l、:::::::l:::::::::::::::l::::|、:l:::::::::l:::l::l    近江まで攻め入れば、
  .l::l:::l:::l::::::l:::::|:::::l、::::::::l:::l::::::::::::l:::::::::::::::l:::|、::l:::::::::l::i:::|    秀吉は確実に出てきたでしょう。
  l::::::l::::l:::::l::l::::l、::::l:、ヽl::lヽ::::::::::::l::::::::::::::l:::|:::::l::::::::|::i|:|   そうなれば美濃と近江の国境あたりで
  |l:::::l:i:l:l::::ト:::ヽ:l`ヽ、://::::::ヽ::::::::l:::::::::l:l::l::|::::::l::::::::!:::i:|   戦闘になる……
  |トl:::::il l、::ilヽ、:::l-‐,..-ュォ-、:::ヽ:::i|:::|:::l::l:lll|ヽ:::l:::l::::::::l:|   ちょうど、関が原のあたりで……
  | ヽ::::il kァ、 、` - ' `‐'′ /ハl:::l:::l::l:::|::l|  l:::::::l::::::ト|.   
  ヽ ヽ、i `7     ´   //  |ト:::l/l::::::|  }:::::::l::::i| |   そう考えて、地形の調査をしたり、
   ヽ  .l/            ||:/ .ヽ::l _ノl:::::::l::::i| `   戦術を練っていましたが、
      ヽ、 -          l   〉l、|:::::|i::::::l::::|    アテが外れましたね。
       ヽ`                /   .li:::lト:l::::l:l|
        ヽ ‐、ニ= ‐      /    lヽl-ヽl::l|
         ヽ ー       /  ,. r '´    ヽ、
             l、    ,.  '" ,.  '´        ヽ
           `ー‐ ' r1,. '´         ,. ‐ ' ´ヽ.,



438 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:12:33.76 ID:22m8vkM0


         / ̄\
        |     |
         \_/
         _|__          今さらグダグダ言っても仕方ねえだろう。
       /::::::::::  u\        とにかく池田は敵になったんだ。
      /:::::::::\ 三. /\      戦場は濃尾平野になるぜ。
    /:::::::::: <●>::::::<●> \    次の作戦を考えねえと……
    |::::::::::::::::⌒(__人__)⌒  |  
     \::::::::::   `⌒⌒´  ,/

         |
     \  __  /
     _ (m) _
        |ミ|
      /  `´  \
       ____
     /⌒  ⌒\       やる夫に任せるお!
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \    濃尾平野が戦場になりそうなら、
  |     |r┬-|     |    小牧山に陣を構えるのが上策だお!
  \      `ー'´     /

小牧山とは、川と平野だらけの濃尾平野の中にある山である。
それほど高い山でもなかった(標高86メートル)が、濃尾平野には他に山もないため、
この山に陣取ると平野の様子がよく解る。尾張を戦場にするのならば、
小牧山から見渡すのが良かった。

かつて、若い頃の織田信長がここに城を築いて、居城としたこともあった。
既に当時の小牧山城は廃城になっていたが、堀や土塁など、
一部に使える部分は残っていた。



447 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:15:14.52 ID:22m8vkM0
              巛彡彡ミミミミミ彡彡
              巛巛巛巛巛巛巛彡彡
          r、r.r 、|:::::           |
         r |_,|_,|_,||::::::     ⌒   ⌒|
         |_,|_,|_,|/⌒     -="-  (-="     ぁぁそうなんや・・・・
         |_,|_,|_人そ(^i    '"" ) ・ ・)""ヽ    なるほどね・・・
         | )   ヽノ |.  ┃`ー-ニ-イ`┃   ええんちゃう?
         |  `".`´  ノ   ┃  ⌒  ┃|
         人  入_ノ´   ┃    ┃ノ\
       /  \_/\\   ┗━━┛/ \\
             /   \ ト ───イ/   ヽヽ

やる夫は織田信雄に承諾を求めると、小牧山に軍を移動させようとした。
だが……

              r" ̄ ̄ ゙̄`ー.、
             /,、        ,.i
             i ,!ヽ\___/ i
             「゙ー― O"―‐"^l l   服部半蔵参上!
             ヽ <三),ニ(三> ノ r、   殿様、森長可の軍勢が、
             rト、_/」\__/Vノ   小牧山の奪取に向かっております!
       /\    ヽ  __    /,'
       \/\    \ ー   /^
        \  \   」,ー―''"-jー、
.          \  \__」  ̄二三/  ト―――r.、

森長可とは、池田恒興の娘婿であり、本能寺にて信長に準じた小姓、
森蘭丸の兄である。「鬼武蔵」と呼ばれ、猛将として知られていた。



461 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:18:24.58 ID:22m8vkM0

               _.. ..‐::´/
             _/::::::::::::/
           _/:::::::::::::/ ____
         ,..::::´::::::::::::::::::::: ̄:::::::::::._/
       /:::::::::::::::::| ヽ、:::::;::::::::::::/
       /:::::::::::::::::::::|´|ヽ   |/_:::.::/  さすがに鬼武蔵だな!
  _ .. -─':::::::::::::::、::|`'   ,   .!::∠    小牧山の重要性に気付いたんか!
  `'' ‐-.._:::::::;-‐、`(●)  (●) |::::`::-、
 =ニ二::::::::::::::::|6    \___/、| -──`
    ‐=.二;;;;;`‐t    \/  ノ 


       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉 どうしましょう、殿様!
        / ̄ ̄l u       ノ´    森勢を蹴散らしておくかどうかしないと、
         / ̄ ̄~|     _.. ィ‐┐    小牧山を獲られてしまいます。
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄
           `ー┐      l
            _」      つ



470 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:20:31.72 ID:22m8vkM0

       ____
     /⌒  ー、\
   /( ●)  (●)\    ……直政、落ち着くお。
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\   鬼武蔵がなんだお?
  |     |r┬-/ '    |  こちらは鬼より強い徳川軍団だお。
  \      `ー'´     /

      ____
     /\  /\ 
   /( ●)  (●)\     森如き青二才が、何ほどのものだお!
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\    忠次、康政。5000の兵を与えるお。
  |     |r┬-|       |   三河武士の恐ろしさ、森に味あわせてやるんだお!
  \     ` ー'´     /  



484 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:22:52.35 ID:22m8vkM0

               _.. ..‐::´/
             _/::::::::::::/
           _/:::::::::::::/ ____
         ,..::::´::::::::::::::::::::: ̄:::::::::::._/
       /:::::::::::::::::| ヽ、:::::;::::::::::::/
       /:::::::::::::::::::::|´|ヽ   |/_:::.::/    オッス!
  _ .. -─':::::::::::::::、::|`'   ,   .!::∠      オラ、わくわくしてきたぞ!!
  `'' ‐-.._:::::::;-‐、`(●)  (●) |::::`::-、
 =ニ二::::::::::::::::|6    \___/、| -──`
    ‐=.二;;;;;`‐t    \/  ノ 


     )\∧/ヽ(_/(_∧/(_∧/(_
  )\/                  (_
  \    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\      /  思い切り炎上させてやるよ!
    ) /             \    フ  (いってやった、いってやった!)
  )~ /                  ヽ  (
  ゝ l:::::::::.     \,, ,,/       |  /
 <  .|::::::::::   (●)     (●)   |   > ズゴゴゴ
   ) |:::::::::::::::::   \___/     | (
  /   ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ  フ



493 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:24:42.88 ID:22m8vkM0

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\     あの二人に任せておけば大丈夫だお。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   さて……その次は……
  |              |
  \               /

数々の激闘と、苦難を乗り越えてきたやる夫は、既に一流の軍略家となっていた。
根の性格は変わっていないが、明らかにかつてのやる夫とは違っていた。
ちょっとやそっとでは動じず、慌てず、的確な指示が出せるほどに、
やる夫はレベルアップしていたのである。

酒井忠次と榊原康政は、夜の闇に紛れて、
5000の兵を連れて出陣した。



500 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:27:22.48 ID:22m8vkM0
               _.. ..‐::´/
             _/::::::::::::/
           _/:::::::::::::/ ____
         ,..::::´::::::::::::::::::::: ̄:::::::::::._/
       /:::::::::::::::::| ヽ、:::::;::::::::::::/
       /:::::::::::::::::::::|´|ヽ   |/_:::.::/  なあ、忠次、
  _ .. -─':::::::::::::::、::|`'   ,   .!::∠    ここで、森長可を蹴散らしたついでに、
  `'' ‐-.._:::::::;-‐、`(●)  (●) |::::`::-、 ちょっと挑発しとかねえか?
 =ニ二::::::::::::::::|6    \___/、| -──`
    ‐=.二;;;;;`‐t    \/  ノ 

                 
      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    /             \
   /                  ヽ   挑発……?
    l:::::::::.                  |   そうか……そろそろ秀吉も、
    |::::::::::   (●)     (●)   |   尾張にやってくる頃……。
   |:::::::::::::::::   \___/     |   ここで秀吉を挑発しておいて、
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ   森の敗北と、挑発とで、二重にイライラさせるわけだね?

二人は、ヒソヒソと話し合った。
そして……



509 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:29:35.80 ID:22m8vkM0
  \/        / | \\  | | /    |       /   ヽ、、  ノ
   /        / \ |  \\| | |/    ,,,-/      / ,,,,,,,,,,,,,ヽ /
   |      /     | |   \/ヽヽ_-‐'" /   ,.-‐'''''" ̄ /   /     /  ,,-‐-
   |    /、       | |    |ヽ_ヽ,.、‐''/ ,.-‐'"      /  /    ,.-‐'" /
    |   /  \     |ヽ-,,,○」二   ヽ‐''"        ./ /-──‐イ   /    /、
    .|  / ヽ──\   | ‐-,,,,,ノ-‐' / \_   ◯  /        ヽ、 ./   /
     | /   \    \ |   //二 /__,,,二二二ニ,,,,             /ヽ,,,
     ヽ|     \    |  /‐'"           ̄ """""'''‐-,,,,,       /
            \_  |/_,,,,,--‐,                         ヽ‐''''ヽ、
              ゙゙''''|  ̄ヽ 、‐'"  ,,,,,-‐‐-、                   二  ノ
                |   \‐'''" ̄      \                l"   /
  うおぉりゃああ!    ヽ    ヽ──二ニ ̄"  |            ,,,,,,, | ̄,‐、,,/
                 .\  、 ヽ┌二ヽノ,,,,,,,_,,‐、|  |l        /  ゙'''
                  \ヽ  |/二/  -''"  |  l       /‐、   ,,,-‐'"
                   ヽ   |二/  ヽ\_,,,|,,,,,,」\,,,,,,__/  ゙゙''''"
                    ゙| |ヽ_   |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ゙̄ヽ、,,,,,,,,,,,,,,--─-
                     ゙| ヽ    ̄/;;;;---─''''''''──---,,,,,,,,_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                     ヽ,ヽ-'''" ̄ /             ノ‐、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                      (↑注・榊原康政)



524 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:31:22.17 ID:22m8vkM0

                 ___,,,,,,..........,,,,,,,__
              ,  '           ヽ、
             /               ヾ:、
            /                  ヾ:、
          /                       ll    
          l    __                ll  僕も本気を出さなくては……!!
          |  / __二ニ>      ∠ニ二`_ヽ,|   でぃやぁああああ!!
          |   ̄´、、,,,,,__          __,,,,、,,゙゙゙|
        ,.--、    `,{;;;;o::::}`       ´{:::o:;;;l," !,-、
        ! ヘ ヾ      ̄´ノ ,.     、ヽ` ̄   !- l
        | レヘll        ( r::.  .::, )       ト、 | 
        、 { l                     レ' j
         ヽ ー    /  i、___  ___,.,,i  ヽ |/       
          `ーi       `‐- __ -‐'´     l
            l、                   /
          /l 、                  /
         /  、 \                 /`ヽ、
       ノ    ヽ  ` 、          ,.イ    ヽ
      _r'ヘ      \   `ー--------‐  /      |
               (↑注・酒井忠次)

小牧山を南にのぞむ羽黒という地で、森軍と、酒井・榊原軍は衝突した。
3月17日の早朝のことで、森軍は、徳川軍が近づいていることを全く知らず、
完全に奇襲の形になった。森軍はよく奮戦したが、敗北した。
森長可は犬山へと退却した。



542 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:34:02.65 ID:22m8vkM0


               _.. ..‐::´/
             _/::::::::::::/
           _/:::::::::::::/ ____
         ,..::::´::::::::::::::::::::: ̄:::::::::::._/
       /:::::::::::::::::| ヽ、:::::;::::::::::::/    よーし、うまくいったぞ!
       /:::::::::::::::::::::|´|ヽ   |/_:::.::/  
  _ .. -─':::::::::::::::、::|`'   ,   .!::∠     ……誰か。筆と板を用意してくれ!
  `'' ‐-.._:::::::;-‐、`(●)  (●) |::::`::-、 
 =ニ二::::::::::::::::|6    \___/、| -──`
    ‐=.二;;;;;`‐t    \/  ノ 

榊原康政は、板にサラサラと文章を書き始めた。
そして、その文章を部下に書かせ、羽黒や、付近に高札として立て、
酒井忠次と一緒にその場を去った。



544 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:35:50.32 ID:
22m8vkM0
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   よくやってくれたお、二人とも。
  |     |r┬-|     |   お手柄だお!
  \      `ー'´     /

3月18日、やる夫は小牧山に入り、堀を深くし、土塁や柵を築いた。
森軍を散々に叩いたため、敵が来る恐れはしばらくなく、
やる夫達は作業に集中できた。
小牧山は堅固な要塞と化していった。


     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^; ) <これは酷いですね(^^;)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      池田恒興

……そして。
康政が残していった高札が、池田の下に届いた。
それは、秀吉と、その味方をした池田恒興や森長可らを、
思い切りこきおろした文章であった。



557 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:38:30.44 ID:22m8vkM0

         \ \\ ,,-==─‐    / ̄       /  _,,-''"    / |   /  /
          \ ,-/      _/  ,,‐''-''ヽ ,,-‐'''‐-、  /ノ   /  ノ  /  /,,-─/
          / /      '" /    / ,,-、 /、ヽ\  ゙i;,-''"   / ./  /─''''" ̄ ,,/
        /  ./ /   ,,,-‐'"-/   / ./ ゙" "\  ゙i;,  | 、// /   "    ,,,/
       / ,-''/ /    ,,-''"_ /   //       ヽ  l /  レ'/~       /‐/
      / /  | l|  ,,-'"/゙/,」|    /    ..::;;;,,,  }  /   |~ ,,-‐,,,-'''  //~
     / /-'''''| | /l /‐'''/'' .人   i'    .:: :;'" / / l  ノ゙i// ,,-‐'"──==
     //'"   ゙i;: | /‐' ./,, ,,ノ ゙i;,.  |     _,,-ヾ.// ノ ,-''" l |  ‐'"   ,,,-‐二
     レ'     ヽl:i' ./  )'、‐,\゙i;: | ,,,-‐二-┬ナ" /‐'"‐ 〉 ,i'───'''" ̄~-''"
         ,-‐',ヽ|'"  ./゙ヽ-ゝ='\゙i,'''ヽ -゙=‐'   '" ,‐'ノ,, /‐''" ,,-‐'''"~
        / / ;;:.  ──ヽ, ゙i;'''''' , ゙ "-‐'''''"""    〔_,/ ゙ヽ'-'"~
       / /   / ,; ,,_}_  ゙、 ./__,,  _,,       /      \
      ,;'  / ,;;;:;:/;: ,,   ~ ヽ ヽ.  ヽニ‐'、     / /       ゙i,_
    ./        ''  ,l,,,,,,/ 〉  ゙ヽ、 '''' :;l  ,,-''" /        ゙i.\
    /          / ヽ /     ゙ヽ、--イ~;;:'" //   ::;:;:;:   | \
   i          /  ̄ ゙̄"          |;:" //            ヽ-‐'''"~l|

「そもそも羽柴秀吉っちゅうんは野人の子だ。
その野人の子は最初は信長公の馬前の走卒でしかなかったんが、
信長公に可愛がられて将軍になったんだ。
その信長公の恩は、天よりも高く、海よりも深え。
このことは世の中のやつもオラもみーんな知ってっぞ!!
なのに秀吉ってやつはひでえ奴だ。信長公の三男、信孝様を殺し、
今度は次男の信雄様まで殺そうってんだ。酷すぎてオラ、もう呆れて屁も出ねえ。
オラの殿様、やる夫様は、こういう曲がったことが大きれえだ。
オラも悪者の仲間になんかなりたくねえ!
だから、例え秀吉より兵が少なくったって、怖くもなんともねえぞ。
逆賊の秀吉を倒して、天下を平和にするんだ!」



575 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:42:04.62 ID:22m8vkM0
            _, 、- ーiiiiヽ-,,、_
         -=ニ゛|||||||||||i''-''ー、ヾ||!'
           ''三|||||||||ζ  、 _ ` i'´
          `ニ||i゙ ヾノ( ェ` (    逆賊だって……?
            `'||、_ ; ⌒    _ _)
            'レ' ゙、.   -―-|
               人. ` 、   /
            _,/(  `' 、 _゙T  
   _, 、 -― ''"::l:::::::\   ,、.゙,i 、
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!

秀吉は3月21日に大阪城を出発し、27日に尾張犬山城に到着したが、
この高札のことを知り、激怒した。
文章の無礼さもあるが、やはり、これまでの行いのどこかに後ろめたさを
感じていたからかもしれない。



588 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:44:55.16 ID:22m8vkM0
4月5日に、池田軍と徳川軍の最前線に到着すると、
秀吉は少ない人数だけを連れて、突如、陣を出た。

      , -,____
   /レ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`'-,__
 i!、i;;;;;;; ;;; ;; ;;; ;; ;; ;;;;; ;; ;; ;;; ;;;;;;、
 >;;;;;;;;;;;;;;; ;;; ;;; ;; ;; ;;;;; ;;; ;;; ;;;;;;;;;
/〉,、;;/ / !  ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ !;;;;;;;;;;i  秀吉様、
 /( !;;| ノ=-  u -==\|;;;;;;;;;;;l  どちらへ!?
   `! ,.--、    ,---、 },;;;__;;;!
    ,i.i ●_i    !_● _! リ', i| 危ないですよ!
    .l|  ̄ ノ     ̄    i l!  この辺りには敵がいっぱい……
    !  l,_        ,__/!
    i   ======    /〉;;/
    ヽ        / ルi!、
    //`ー───' .//lllll\
 _/llllll!、      / /|||||||||
     細川 忠興

                    '‐‐‐‐‐――‐- 、.._
                    ‐ニ`、`  ̄ `ミヽ 、!,.ヽ-ァ
                    二´`ミ_` ‐,.. -、、' l/ {
                     `ヽ/'ヽ'l/'´-、_  `'´r'
                      ,|ゝ-''´  i'Tj'‐' .ノ  あの高札で、
                  __,....i-/Y ´l.        |   動揺している兵や将もいる。
         , -‐‐''、''    '´  / | 丶 ゝ  __.._´.‐'   ここは一芝居うたないとな!
        ノ    ヽ .    /  !  ゝ \___ /、
       /      ;l    <..__ |!  ./ニl´ノ`l \_
      /       ;;    _,.. -'´ト,.イ;  ノ!/、_」   ヽ

それだけ言うと、秀吉は馬上の人になり、小牧山へと向かった。



599 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:48:11.14 ID:22m8vkM0
             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙  小牧山を再利用するとはね。
            `i '、!,;       _ |  ふーん、ふむふむ……
             ',,r'"l    _,,,,,,_「  信長様が使っていた頃より、
              !  `    ''/   相当、堅くしてあるな。
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"   さすがって感じだな。
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_
  r'.      ',    く.    ':、 | ',i `"、  ', ヽ


      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    / ノ(          \
   /   ^            ヽ  …………あ!!
    l:::::::::     \,, ,,/       .| 
    |::::::::::   (●)     (●)   |  あれは……秀吉!?
   |:::::::::::::::::   \___/     |  ま、間違いない……!!
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ



607 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:49:53.02 ID:22m8vkM0

      , -,____
   /レ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`'-,__
 i!、i;;;;;;; ;;; ;; ;;; ;; ;; ;;;;; ;; ;; ;;; ;;;;;;、
 >;;;;;;;;;;;;;;; ;;; ;;; ;; ;; ;;;;; ;;; ;;; ;;;;;;;;;
/〉,、;;/ / !  ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ !;;;;;;;;;;i  秀吉様、
 /( !;;| ノ=-  u -==\|;;;;;;;;;;;l  敵が気付きました!
   `! ,.--、    ,---、 },;;;__;;;!
    ,i.i ●_i    !_● _! リ', i|
    .l|  ̄ ノ     ̄    i l!  早く逃げましょう!
    !  l,_        ,__/!  無茶ですよ、こんなのは。
    i   ======    /〉;;/   敵の目の前じゃないですか!?
    ヽ        / ルi!、
    //`ー───' .//lllll\
 _/llllll!、      / /|||||||||

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'  大丈夫だよ。
              /" |      ._|   ふむ、ふむ……うん、うん……
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、


        ⌒
     ⌒  )  (  ) 人 ヽ
     (⌒    (  `ー'   ) )
    ...( 人| | || | |`ー' ノ
        | | || | |
        | | || | |
      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    / ノ(          \     あ、あんなに近くで城の守りを確認してる!?
   /   ^            ヽ    バカにして!!
    l:::::::::     \,, ,,/       .|
    |::::::::::   (●)     (●)   |    撃て、撃て!
   |:::::::::::::::::   \___/     |    秀吉がいるよ! 撃つんだ!!   
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ



620 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:51:26.18 ID:22m8vkM0

<バーン! バキューン! ズダダーン!

             _,、-m‐'iiii'-、、,、
          _ ,、-'iiilll||||||!!゙-゙-ミ7!ソ      _ , 、..-..‐::ー、
        `'ニ=-'iiiilll|||ζ _,、- ' ,.!゙-,:::'::'::゙:::´::::::::;;;;;;;;;;;:::::::::ヽ
         `二'=彡.'゙ヾ!  '~lll ゙ 、 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;;;;;;;;;;;::::::::::| おっとっと……
           `´'ヾ,'、'9l.  ,_  -;゙ ',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;::::::::::::::!
             ヾ''ヽ. '-ミエエ!ーi;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;;;;;;:::::::::::::::/  ハハハ……!!
             _,.' .、_  、_ ノ _,,,_ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::, ゙
    ,、-=,;;;;; - 、_,イ;;;\ `' -、_l、,;;';;゙;;;;;;;;;ヾ;;:::::::;;;;;;;;::::::::::, '  無駄だよ無駄!
  _,ノ;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;ヽ.   i,iiヾ.、:::::::::::::;;;;:::::::;;;;;:::::::::, ゙   天下の大将軍たるこの秀吉に、
_/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::゙、::::::::゙' -、/ヽ、_.!||||i゙;::ヽ:::::::::::;:::::::::::::::: , ゙    当たる弾なんてあるもんか!!
;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::;;;;:::',:::::::::::<゛:::::::::\`||i、i-<::::::::::::;::::::::::::, '
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::!:::::::::::::゙'..、:::::::::゙.,|||||',::::゙;::::::::::,:::::::, '

鉄砲の弾が何十発と降り注ぐ。
しかし秀吉の身体には、かすりもしなかった。



634 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:53:51.43 ID:22m8vkM0


          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
         ./            \
        /                ヽ 
        /   /      \     | 
    , へ ,-',   (●)     (●)     .|  な、なにあれ!?
  / ` ,つ     U      U      .|  ボクは夢でも見ているのか……
  /  ノ,  ヽ、    \___/       |  あれだけ撃ってかすりもしないなんて?
 /   /    ヽ     \/        ノ



647 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:55:19.27 ID:22m8vkM0

     `ー-、_-- ,,`ー--    `ー-、_ `‐-、ヽヽ.`-、_
     ,,___`''‐、 ` - _      、_ ` ‐、 `ヽ ' l .i 'ー'"i   -------------
     `''‐、_ ̄ ` - _ - --   ` - ` 、`:、ヽ  | ,' ' .,'
------- -、,,,ニ、`ー- _ ニ _  .("`''ー、=-,_、-:、ヽノ //ノフ______________
       `ー、 `, '"_`':、- >''''      `  `ー" '.i/
   -------.,r'-/ ´.`i ':, ,!.   _,,         i"      ________________
         `i ! r‐-,.! `l     ""ヽ、     .l_______
__________________ ,:r', '、'(__|       i'".l":';i`ー ノ ,,r'
       _r‐'/ i-、'、__       ` -`"' .::   .|i  よし、こんなものだな!!!
.    __/" ,' l゙ `  |.              |!  敵も味方もよく聞け!
__,.:-''" ./  .l  .',     |.           __   i        ---------------
     /   .|.   ',  l |         _,,,,_   .i'''''´  この秀吉、小牧山を落とす算段はついた!
.   /    |   ヽ l. ヽ     r'"'ー-"==r"
.   /    |    `'、.  \   ヽ=,,_r',i_           -----------------
  /       i       `-、  `:、_   ....-r' `:、
/       |       `'=--、=‐-,--:'i    `'‐:、_
`ー-、_      .l、      /-‐-:、,|  ,'.  ',      `-、----------
    `‐-、_ -.|ヽ    /    |. !   ',        `‐、

それだけ叫ぶと、秀吉は悠々と引き上げた。
実際には算段などついていなかった。
見れば見るほど、堅固に固めてある小牧山は、やすやすとは落ちそうになかった。
しかし「城攻めの名手」として知られた秀吉がこう叫んだことで、
羽柴勢の士気は上がり、徳川勢はやや怯んだ。
無論、秀吉はそこまで計算した上での行動だった。



659 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 21:58:01.95 ID:22m8vkM0
      , -,____
   /レ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`'-,__
 i!、i;;;;;;; ;;; ;; ;;; ;; ;; ;;;;; ;; ;; ;;; ;;;;;;、
 >;;;;;;;;;;;;;;; ;;; ;;; ;; ;; ;;;;; ;;; ;;; ;;;;;;;;;
/〉,、;;/ / !  ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ !;;;;;;;;;;i  (なんて人だ……
 /( !;;| ノ=-  u -==\|;;;;;;;;;;;l  
   `! ,.--、    ,---、 },;;;__;;;!  あれだけの弾が降り注ぐ中、
    ,i.i ●_i    !_● _! リ', i| 冷静に戦略を練っていたのか!?)
    .l|  ̄ ノ     ̄    i l!  
    !  l,_        ,__/!  
    i   ======    /〉;;/  
    ヽ        / ルi!、
    //`ー───' .//lllll\
 _/llllll!、      / /|||||||||

更に秀吉は、無礼な高札を掲げた榊原康政の首に、10万石の恩賞をかけた。
そして、犬山や、その周辺に土塁や堀、柵を作り、
やる夫の小牧山に負けない程の堅固な構えを築き上げた。



672 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:00:58.06 ID:
22m8vkM0
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'                 ___
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'               /      \
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'               /\  /    \   
              /" |      ._|              / (●)  (●)    \   
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'               |   (__人__)       |
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"                \  .` ⌒´     /

秀吉が城攻めの名手ならば、やる夫もまた野戦を得意とする武将であり、
お互いにその能力は達人と言って良かった。

秀吉もやる夫も、既にお互いの敵が尋常でない武将であることを悟り、
「先に動けば負けだ」と考えた。
戦況は膠着状態に入った。



682 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:05:19.27 ID:22m8vkM0

     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´ -、   U     /
        `)ll| (`Y´     二`ヽ、_    |
       /lll`l`-| U   ( |;;lll|   '´,イ   まずいな……
     ,-'´/|`ヽ-┐     ` ̄'    ノ
__, -‐/;;;;;;/ |   |            l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、

先に焦り始めたのは秀吉だった。
大坂を、紀伊の雑賀衆が常に狙っており、
他の反秀吉勢力も、にわかに動き出していた。
あまり長い時間をこの戦いにかけるわけにはいかなかったのである。



689 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:07:07.75 ID:22m8vkM0
     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´  _       /
        `)ll| (`Y´      _ 、_    |
       /lll`l`-|  u   (  U  '´,イ   徳川の兵を、
     ,-'´/|`ヽ-┐u     ` ̄'    ノ   少し甘くみていたか……?
__, -‐/;;;;;;/ |   |  u         l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'    僕のホラのゆさぶりで、
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/     かなり動揺すると思ったんだが、
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人      あまり動じていないようだ。
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、


       -=llllllll|||||||||||lll;;;;,,,,
        ニニ|||lll||||!''ニ,_'''llll|!;
          ̄||δ'   lii!i`γ'
          |l;=,     , 」    しかしやる夫はかなりの兵を連れてきているようだが、
           / 、  ヘミ|     この分だと本国の三河は空っぽじゃないのか?
        /,` 、` -`,--` ,   ……兵を分けて、別働隊を三河に派遣してみるか。
  __,---/;;;;;`  `-,-/ニニ |
 /;;;;;::::、:::::::::|、_ ,>、 /::l,_l・ ,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::<:::::::ヽ``l::::|  |`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::\|:::|`-‐'/::ヽ::|

「中入り」と呼ばれる戦い方である。
秀吉はこの戦法を軍議で話すと、池田恒興と森長可が賛成した。
彼らは、羽黒で酒井忠次と榊原康政にやられたことを恥じ、
汚名返上の機会だとばかりに手を挙げた。



709 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:10:43.29 ID:
22m8vkM0
       -=llllllll|||||||||||lll;;;;,,,,
        ニニ|||lll||||!''ニ,_'''llll|!;
          ̄||δ'   lii!i`γ'
          |l;=,     , 」   (池田と森か……
           / 、  ヘミ|     成功すればいいが、成功したらしたで、
        /,` 、` -`,--` ,   ちょっと手柄が大きくなりすぎるな。
  __,---/;;;;;`  `-,-/ニニ |   そうなるとかなりの褒美をやらねばならなくなる)
 /;;;;;::::、:::::::::|、_ ,>、 /::l,_l・ ,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::<:::::::ヽ``l::::|  |`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::\|:::|`-‐'/::ヽ::|

        _.. -‐ ' "     ヽ ̄ノ^7__
    `ー ''"--―――-r⌒``~`゙゙`''ヘ/  よし、僕の甥っ子の、秀次を別働隊の大将にする。
     `ー--――ー--->  ~-、_, ',  
      `ー-- .._ へ/   くてi` 〈
       `ー-_   | ^i        , ノ                    _.. ‐ァ=r‐''⌒゙二ニ二つ
          ヽr''ヘ、_     ,.-=ァ/                _. -‐ '"´  l l    r} } }l
          /   !、   {__//    __      . -‐ ' "´        l ヽ  、 ヽ_ノノ
          ノ       、   ̄ /-‐ ' "´/`゙ ーァ' "´  ‐'"´         ヽ、`ーテヽJ
     _.. -‐''フ|フヽr-‐ ''''フ. ̄「´      /   /                __.. -'-'"
  . ‐ '7    く/|〉-rへ. /   l     l   /            . -‐ '"´

秀次は羽柴の一族である。
池田達が寝返りをしないかという心配を解消するため、
そして手柄を立てても、池田と森の手柄独占状態にならないように、
秀吉は秀次を総大将にした。




724 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:13:45.84 ID:
22m8vkM0
                     、ー、 、_  iヾ_ _
                     \;;;;;::::`:::::;;;;:`;;\
                     ''ミ;;;;;;;;;;;;:::::::::;;;;:::;;;;i
                        \;;;;::::;;;;;;;::::;;;;::::;;;'、  お、おじさぁん……
                      ヾ;;<´~`、'',´ ~ >;;;i  オレ、あんまり自信ないんだけど……
                       |;;;'_,、-'゙  ゙'ー、,_;;;|
                         i゙l| <&i>  <&i> !゙i 
                         ゙、j. | | i ! | | i /
                            i,| | _゙_゙_ | |/ 
                            ゙Xニ-‐-ニX゙
                  _、- --ァ''ブ'、,ミ,il||li彡<\ー ― -ァ、
                 ,';`\;;;;/;;( ./ /./''Xヾ゙' ` >、;;;;;/;;;;;;゙i
                    i;;;;;;;;;;;>';;;;;;;;;゙、.   〈 `!.  ∠;;;;゙、/;;;;;;;;;;;;|
                        羽柴 秀次

秀次は実子のいない秀吉にとって、後継者候補の一人でもあった。
そのため、武勲を立てさせてやろうという思いもあった。
既に前年の賤ヶ岳の戦いで、秀次は功績をあげているが、
まだまだ経験不足だったのは、確かだった。

秀吉は、しぶる秀次を大将とし、総勢10万とも11万ともいう大軍から、
2万の軍勢を秀次に預けた。(実数はもっと少なかったという説あり)

総大将(本隊)羽柴秀次
第3軍     堀秀政
次鋒      森長可
先鋒      池田恒興

軍の編成は以上である。



751 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:16:47.64 ID:22m8vkM0

     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これから僕と戦って下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      池田恒興

秀次、池田、森らの別働隊は出陣し、
春日井、守山、そして長久手へと向かった。
現在でいえば、東名高速道路のルートを別働隊は通った。



760 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:18:25.90 ID:22m8vkM0

            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \  ……ほんとかお?
    / (●)  (●)    \ ニセ情報じゃないかお?
    |   (__人__)    u.   |
     \ u.` ⌒´      /

この情報は、すぐにやる夫の耳に入った。
最初は策略家の秀吉の罠ではないかとやる夫は疑った。

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)    身元が確実な百姓からの情報だ……
  |     ` ⌒´ノ       間違いないだろ……
.  |         }        常識的に考えて……
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 

     ____
   /      \
  /  ─    ─\   ふーむ、秀吉ともあろうものが、
/    (●)  (●) \  軽はずみな作戦を立てたものだお。
|       (__人__)    |  これは奇襲して蹴散らしてしまうべきだお。
/     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /



774 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:21:02.07 ID:22m8vkM0
               ∩_
              〈〈〈 ヽ
      ____   〈⊃  }
     /⌒  ⌒\   |   |
   /( ●)  (●)\  !   !
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\|   l
  |     |r┬-|       |  / よーし、それじゃ、
  \     ` ー'´     //   一番手として出撃したいもの、
  / __        /     この指とーまれ!
  (___)      /

               _.. ..‐::´/
             _/::::::::::::/
           _/:::::::::::::/ ____
         ,..::::´::::::::::::::::::::: ̄:::::::::::._/
       /:::::::::::::::::| ヽ、:::::;::::::::::::/
       /:::::::::::::::::::::|´|ヽ   |/_:::.::/
  _ .. -─':::::::::::::::、::|`'   ,   .!::∠
  `'' ‐-.._:::::::;-‐、`(●)  (●) |::::`::-、オッス!オラがいくぞ!(ぴとっ)
 =ニ二::::::::::::::::|6    \___/、| -──`
    ‐=.二;;;;;`‐t    \/  ノ 

榊原康政が、やる夫の指を握った。
そして4月9日の未明、榊原隊は秀次の別働隊に向けて出陣。
やる夫も、井伊直政、本多重次を連れ、すぐに二番手として出撃した。
羽柴本隊との戦いの指揮は、酒井忠次、石川数正、本多忠勝らに任せた。



788 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:23:38.88 ID:22m8vkM0

        池田ワッショイ!!
     \\    池田ワッショイ!! //
 +   + \\   池田ワッショイ!!/+
                            +
.   +   ∧_∧  ∧_∧  ∧_∧  +
      (  ^^ ∩ ( ^^ ∩) (  ^^ )
 +  (( (つ   ノ(つ  丿(つ  つ ))  +
       ヽ  ( ノ ( ノ  ) ) )
       (_)し' し(_) (_)_)

その頃、羽柴別働隊は順調に進軍し、途中にある徳川方の岩崎城(日進市)を攻め、
3時間で落としてしまった。別働隊の進軍はうまくいくかと思われたが……


               `;::`-、_ `i;;::、_ ,
              、____;;;::::::;;;;;;;i;;;:::::;`V,
              `''、;;;:::;;;;:::::::;;::::;;;;;;;;::|_  なーんだ、なんかうまくいきそう!
               、-;;;;;;::::;;_::_:'''''''''、:::::;i やる夫って大したことないじゃんッ!!
                く::;i:      _,,、!;;;;;/      ___
                 l ,-、...,  -' __::::l;ノ-     / :::i
                (;。:::> ,:: 、' “ '.゚lィ.ノ.     l  ::|
                 `l_::  、,  、::|ノ     ,i、.....::l
                  ヽ`-'-~-'´:/      |;::::::::::i
                  , 〉_,,;i;,, :::,゚.'::|-、     l;;::..:..;::i
                ,/;::l;;;i:::`ll!''::::::''/、;::l___ _,,,/:::,;:---'---、_
          ______,,,:-/;;::/':::|: :::::::::: l:::/;::;;i;;::::::;/,::i'......::....:::;;;;::::ノ
         /;i;::;;;;;:::::;/::;;;;;;;;i_:::`::、:::,―::-:ノ;:;;;;;::i;::;/::i;::>-::--:-:::::;:'、
        i:;;l;;::::;;;;;;;;;;`、::::;;l_lll`;;-;;--;;-ill|!;;;;;;;::::〉l;;i:;:7;!;;;::...::...:::::::::ノ




801 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:25:50.64 ID:22m8vkM0
             )       / ̄ ̄/     フ
           )`   ///     /  /|    (
       )\)`   /  | __    |  / |    (_∧
      (     /  / ̄/    |/   |       (
      _ )  /|  |  /   |     |    |       了
     )   | \| /    |         |      /
   <     L  | \        /|   /_   (
     )   / ̄   /     / | /-´/__,  ( )\
    )`   /   //      ̄   |/ / ̄/’  ( ( /
   」     | // / / ̄/ /   |/ /    (ノ (
 )\)   /,|/;;;;;|ヽ,|/___//   /__/       /
(      | /;;;;,;;|`', `-゜ム´ )   ̄>       了   おらっしゃああああ!!
 )      > |;;;;;;|ヽ`っ` ,//___/       (     榊原康政参上だぞ!
  )`    | |;;;;;;;;|\`´´___ `,  /;;;;;;;,,,ゝ     フ
   _    ヽ|;;;;;;;;;;\_‐‐--''´/;;;;;;;;;;;;;;;了    (
  \   /|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゝ    //
  _    / \;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;V`´ ̄ }   ブ
 ゞ    |_<ヘ\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;>`´ } } }   /
      |;;;;;∠/Vvvヘ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;>   } } <    //
  \  / ,,,,|  >;;;;;;;;| ヽ/ ̄ ̄|{\ / ヽ }    (
   )  ヽ‐-` /;;;/|;;;|VWV∨;\| {  }   )   /
  ゞ    /  |;;;| |;;;|    ;;; |  ヽ }   <   (


                      \;;`''ー、i\ー、,、
                     _ _'、ヾ;;::::::ヾ;;;;:::;;';
                     \;;;;;;;;ヾ;;;:::::::;;;;:::;;;i
                      ヾ;;;;_、- -、,、- -、;゙;;
                       |;;;> 、-' u ー、 <;;;!  えっ……
                        ,!、!´   ; 、  u`i,.i
                          '、 l.u‘ 'l l' ‘  i゙ i
                        u゙.i '''' '、 , '''' .!'゙
                          ゙i -‐―ー- / u
                          ,、┤、_ ,;;;,_/|-、
                        /;;;i/  ゙'゙'゙  '、!\
                     _,、-/;;;;;;;;| i  ゙、  i  i;;;;;゙、-、_
               ,-‐'''";;;;;<;;;;;;;;;;;;;!、_`ヽ  、-'_/!;;;;;;ヽ;;;;;`'';;ー;;-,
                !;;;|;;;;;;;;;;;;;;;\;;;;;;|'ーニ_ー_ニ゙/.|;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;!



817 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:27:57.18 ID:22m8vkM0

                 !;i,    l;;,_     ,
                 ヽ;:::、 、 |;:::i  .  /;|
            .      i;;;::;\l;、l;::::;、   /:;;l  /l   ,
.                   i::;;::::::':、::::::::;;;_/;:::;;;|_../;i' //
               `、;;、_ l::;;;;::::::::::;;::...:::...:::;;;::::;;:;:l/;;/-,
                __`ヽ\l:::::::;;:::::::;::....:::::;;::::;;:::::::;il!::/-/
                `-'';;:::::::::::::::;;;;:::::......::;;::::::::;;;::::;;;::;;;;シ--
                >;;:::::;::::_:.:::_;;;;::::......._::-、::::::::;;;::/´  あ、あんた……
                `>:::::;;;/''::  `'''-''、 、__, :ヽ::::;;;>   一体、なんなのさッ!!
                  ''i;;;;::>:_     〉__ ( ::_、:::;;/
                  i;:/::::::.ヽ、_     _/::::l;;;l   ___,,,,,,,,,,
              ________,--|:::: ___ヽ__`-' ''-'',_-_'_´::l;〉ヽ;;´::;;;;;;;;;;:::i:::i
          /::i;::::;;;;;;;;;;;;;:〉ニ';i:::::::__,-'´:::、...,::::`'.-、_:::::|ン'::|;;;;;;::::;;;;;;;;::l:::;;i
          /::l::::::;;;;;;;;;;;/::::;i;シ|::,;;;;;;;, ::::;;. .;;::: ,,;;;;;;,,:::|メ;/、:::;;;::::;;;;;;;::::l;;;;i,
          /;:::l:::;;;;;;;;;;;;<;::::;;;`-|::''''''' __ 、....,, __'''''''::::lノ;;;;::i:;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;i
        /;;;;;::l_:::;;__;;;;,--ミ、_;;;;;!::::: / ∧-,--'∧ヽ,:::/;;;;;_,,,∠__;;;;;;;;::l;;;;;;;;;::;;;i
       ノ;::;;;;;;/: `....''''''''..ミ-、i、_.li i! l / l / |./l/_//:___,,,-:::::`-ィ_;;;;:::;;;;;;;i
      ,/;;;:::;;__|、;;;;:::;;;;;;;;;_____ノ;;...|:::l__V_,,.-'--'、__Yノ/..::/  ...:::::::...___l___::;;;;;;;;;;;i

池田隊よりも後ろにいた秀次隊は、榊原隊の奇襲により、
一気に崩れ去った。秀次は、やはり経験不足であった。
突然の徳川軍の登場によりおおいに慌てふためき、ひたすら逃げ去った。



821 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:29:42.99 ID:22m8vkM0
    |┃  ____
    |┃/⌒  ⌒\
    |┃ (―)  (―)\    我こそ徳川家康なり。
――‐.|┃:⌒(__人__)⌒:::::\   大将首が欲しくばかかって参れ。
    |┃           | 
    |┃          /   さぁさぁさぁ。かかって参れwwww
    |┃ヽ・    ・ ̄ /
    |┃ \    ,.:∴~・:,゜・~・:,゜・ ,
    |┃ヽ_)つ‘∴・゜゜・・∴~・:,゜・・∴
    |┃  (::)(::)  ヽ    ・゜゜・∴~゜
    |┃/    >  )    ゜゜・∴:,゜・~
    |┃     (__)    :,゜・~:,゜・゜゜・~

秀次隊の先を、堀秀政という武将が指揮する隊が進んでいた。
この隊は秀次隊が敗北したのを知ると引き返し、徳川勢と戦うが、
やる夫が直々に出陣していることを知り、不利を悟って退却した。



832 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:31:50.03 ID:22m8vkM0

     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^; ) <これはやばいですね(^^;)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      池田恒興

別働隊は既に半分が壊滅してしまった。
秀次の隊は蹴散らされ、堀の隊は退却した。
池田恒興は、別働隊の半分が敗北した事を知ると、森長可と共に引き返し、
十数キロ北の長久手まで引き返した。



842 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:34:39.85 ID:22m8vkM0


      / ̄ ̄ ̄\
    / ─    ─ \
   /  (●)  (●)  \. 池田と森が来たお。
   |    (__人__)    |
   \    ` ⌒´    /
   /              \

      ヽ  \ , -┬┬、/.  /
       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉  敵は焦っています。
        / ̄ ̄l         ノ´   きっちり構えて、倒してしまいましょう。
         / ̄ ̄~|      _.. ィ‐┐
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄
           `ー┐      l
            _」      つ
           ゝ───…  ̄
         /
      ⌒ヽ/

やる夫達も、池田隊の動きを知り、長久手に陣形を構えた。



846 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:36:26.89 ID:
22m8vkM0
   ゴ オ ォ ォ ……! !-===^)')''^   \-===^)')''^    ;".;"  .;":..;..;".
          .;".;":  _.;.;__ '' ''      \  '' ''  ド カ ァ ン !   .;".;".;"
 .;".;": ..;.;".;  ∵/_.;_/| .;".;"_   \   .;".;.;".;":     .;".;"
.;".;": .;:(⌒).;": ;:'. | 「 「 「| |;":从∠ /|    \ .;"_.;__..:..;.;".;.;.;".;
从へ从へへ从  ;  ∵ | 「 从 「 | |;:.. |从 「 | |     \ ∠___/|..;.;".; ..;.;".;
    ( ⌒( ⌒ )  ∵|从 「 「 | |.:;. |从 「 | |∵.;"_  |「 「 「 | | ( ⌒( ⌒ ) ( ⌒
(   ⌒ ⌒  ⌒ );  | 「 「 「| |.;;::|「 「 | |  ( 从へ;|从 「 「 | |从へ从( ( ⌒ ))
 ( ( ⌒( ⌒ )  ∵  ( ( )      )从へ从)_.;;:| 「 从 「 | |从へ从(⌒)从へ从

4月9日の午前。長久手にて、やる夫軍と池田軍がぶつかった。
戦況は一進一退であったが……



850 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:37:43.28 ID:22m8vkM0
                  _,..-‐‐-..,,_      ◆▽★○▲。
    _,,.-‐‐-..,,,        ,r':::::::::::::::::::::ヽ   ☆◇◎。Υ.O★○。
  ,r':::::::::::::::::::::::ヽ      /:::::::::::::::::::::::::::::ヽ, ◎O★。◇●。▽☆。
 ./::_;;;::;;;_::::::::::::::::;;l//-‐-‐;l;;::::::::::::::;;:-‐‐--:;。○。●∂r:★O☆■◇
 l/~   ~ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;r'彡    / ◎:b★:O。::i△:★:◎
 l     ヾ/   :::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ    /  ★○▼◎。◇★▽■
 ゝ    /      ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ  _,/    ☆。○:i:●。◇。☆
  ~'‐.,,,,,_l /て^ヽ      ,;;r=i≦;;:::ヽ'~/      ◎:□。i○★。  
      l |o ゝ,_ノ|     ''~      _l/          _,,,..-‐''~
     .l ヽ( )_,,.ノ  `'      _,,.-‐'''/      _,,..-‐''^~
     l_,,,,,,_   (__人__ノ    __,,,,,r''::ヽ,,,..-‐''^~
     ̄l_,,,.    ヽ:::::::l     ,r'~ ゝ;ノ
     -''ゝ、 ,,,   ゝノ        /  本多重次参上なのだ★
        ''r':::ヽ           /    この花束、森長可殿にあげるのだ★
        ゝ;;ノ          ヽ
        /             'l
        l              l
        ゝ             ./
        /^'‐-t''''^~ ̄ ̄~^''''t-‐^ヽ
        ~‐‐'~         ~'‐‐~



861 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:39:14.63 ID:22m8vkM0

\ . ,, .ドーーーーーーーーン '// ., /
\\ . -‐- . :: .  -‐- 、 // . ,  / _ ヽ
\\( ⌒  ⌒  ´   ' .. 'ヽ..  /  ´   )
 ;: ( ⌒ )=)´_ ⌒;: ⌒ .. ) ) // ニ==-
(  ( nヽー‐'__;:  _,、__ // `ヽ  
二` - i l  / 。 i /   ゚ ヽ   ; .)  ) .  .─-   ←森長可
 )( ((.ゝ',:  ヽ_ノ  、__ワ ノ  )  二=- )
ξ ⌒, ; (, __,-、_,,、   ̄  )  ) )      )
ゝ//'.. .(> >__,ノ ) )) ) =]3   二=‐-
lー-、. ; ゝ ., :   Lヽ ノ, ; .: ., ) ) ノ  ノ
 ̄, :. ,//. , ;ー─ - - '. , \\\ -'

   ,,,..-‐‐‐-..,,,
  /::::::::::::::::::::::::ヽ        _,..-‐‐-..,,,
 l::;;-‐‐-:;;::::::::::::ヽ//-‐,,__ /:::::::::::::::::::::ヽ
 l:l     :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
 ヽ   /   :::::::::::::::::::::::::::::::::::::;-'^~~^'‐;;:l
 ~ヽ/      :::::::::::::::::::::::::::::::ヽミ   .ll
   /         ::::::::::::::::;;;;;;;:::::ヽ  ,.ノ
   |ヽ`l ::      ::::::::::::::::::::::::::: /ノ )
   .|ヾミ,l _;;-==ェ;、   ,,,,,,,,,,,,,,,_ ヒ-彡|
   〉l,_l "-ー:ェェヮ;::)  f';;_-ェェ-ニ ゙レr-{  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    トヽ"::::''   ̄´.::;i,  i `'' ̄    r';'}   |  久々に大手柄★
  . ,|,,,,.. ::.  ....:;イ;:'  l 、     ,l,フ ノ   | 爆弾花束くらい見抜けたのが
 .  |_i ~~^''.:::/ ゙'''=-='''´`ヽ.-------  < 昔の戦国武将なんだよな今の新参は
   '''l^^~~~ ::´~===' '===''~^'‐..,,,,_/".    | 爆弾仕込みの花束も見抜けないから困る★
     .\ :: 、 :: `::=====::" ,    il^~    \________
     ト、             ,l' ノ
     ゝ、゙l;:           " :| 
    / (:::::}         ,,,,  |
    l:  ~~         {:::::)  ::l
   l:              ~~   l
   l、                 l>
   /^‐-,,____,,,,,,,,..................,,,,,,,__,,,.--ヽ
   ~‐‐'~             ^'‐‐~

本多重次が森長可を討ち取った事により、森勢がまず崩れた。



877 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:41:22.06 ID:22m8vkM0

        r-、
 r-、      | |
 |.|      | |
 | |      |.|
 | |      /./
 ! ヽ _ィ―-t-v_'/
  ', Y´\_ヽ_<
  ソー' /´ __二ニ  君~と一緒に~♪
  l_ィ亠 ̄・ . ・ ヾヽ  悪~を討つぅ~♪
 /__l ニ 人 ニ i_」
 /ー―l     ノ´
 `ー―ト―ャー――ォ
  /   、`ーa' ノ
  (   ヾミ  )
  `ー-ャ二ノー´

さらに井伊直政が獅子奮迅の活躍を見せ、池田勢も次第に劣勢になっていった。


     
ピュ.ー 
  =〔 ̄ ̄ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      池田恒興

そして池田恒興と、その嫡男、池田元助も討ち死にし、
ここに秀吉の別働隊は完全に敗北。壊滅したのである。



897 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:43:36.43 ID:22m8vkM0

            ____
  +        ./ \  /\ キリッ
        / (●)  (●)\    勝ったお。
      /   ⌒ノ(、_, )ヽ⌒  \  秀吉軍も案外だらしがないお。
      |      `-=ニ=-      |
      \      `ー'´     / +


      _   ./ ̄ ̄ ̄\    /
    __ `ソ/ ─  ─  \/ ̄/
      \/゚ (●)。 (●)  \/ rへ,ノ   それじゃさっさと帰るお。
 __>-へ| i     (__人__)    |ノ  :.\_
      .:/从へ、.゚` ⌒´o.ノ从rーヘ_
    _::ノ    :ノ`⌒Y⌒´::  \
          .::┘   :│   ゚



        ..     、      ,_
        ̄\_/ ̄ ̄\/ ̄     ゴゴゴゴゴゴ・・・
    ___/ ̄へ√⌒l⌒´ ̄ ̄\_
    ´        /   \



         ____/ ̄ ̄
          / │ ̄\__     ゴゴゴ・・・
            /

やる夫は長居は無用とばかりにさっさと退却。
その日のうちに長久手を去り、小幡城まで退散した。



910 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:46:02.31 ID:22m8vkM0
次スレたてました。もう少ししたら移動します。
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1217425450/


             -,,_----------:、__
            -=;;-`----   ヽヽ `-‐i
             -;=---   _r'-''‐`‐、,. .!、
              `-:、.r‐、、!. -、,,,_  .|'"
                   i ! ri    (.・)`' ir'   なんですと!?
               |-`'i     _ _!  ヽ‐z
              ノ、  ヽ  (二ニ'r'    ', Z
     ,..--、------r''"i `'-、_ -、,,_,,/    i >
     ,'   `:、   |  ':,   `‐r:,!、_      ,'r`
    ,'     ',  |   ヽ、_  ,' `i',':,ー-、-、
    ,'      i  `''ニ-" `:、-:'`:i-,'ヽ,ヽ  ヽ `、
   i         l.   `:、   \ | ', |`:、.  ', ',

別働隊の敗戦はすぐに秀吉の耳に入った。
秀吉は敗残兵回収のためと、まだ、長久手の近くにいるであろうやる夫を討ち取るため、
20000の兵を連れて出陣した。



914 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:48:38.86 ID:
22m8vkM0
    |ii||iii;;;i;;;;ii;iill|  / ̄\
    |ii||iii;;;i;;;;ii;iill|  \_/
    |ii||iiii;;i((Oill|    |
    |ii||iii;;;i;;;;Yill / ̄ ̄\
    |ii||iii;;;i;;;;;;; /::\:::/::::::\
    |ii||iii;;;i;;;/<●>:::::::::<●>. \   ん!?
    |ii||iii;;;i;;;|   (__人__)   . |   
    |ii||iii;;;i;;;\_   ` ⌒´  _/   ありゃ秀吉じゃねーか!?
    |ii||iii;;;i;::  /⌒     i
   r^-、ii;;ii_/  ィ    / )
   ヾ.__,、____,,/    /'"
    |ii||iii;;;i|        ノ
   / ̄ ̄ヽ、     ノ
   (,           |
    ',  \     ,  i
    |ii',   ';;ヽ _,ノ_ノ
    |ii||',  ',;;ii;iill|/
    |ii||ii) ヽi;iill|
    |ii/ __.ノ;iill|
    |(__/;i;;;;ii;iill|
    |ii||iii;;;i;;;;ii;iill|

その動きを、小牧山の本多忠勝は見た。



932 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:51:11.37 ID:22m8vkM0

         / ̄\
        |     |
         \_/
         _|__
       /::::::::::  u\
      /:::::::::\ 三. /\   殿様と別働隊が衝突したってところまでは、
    /:::::::::: <●>::::::<●> \ 情報が入ってきているが……
    |::::::::::::::::⌒(__人__)⌒  | まさか殿様が危ないんじゃ!?
     \::::::::::   `⌒⌒´  ,/

            / ̄\    __ノヽ、_ノヽ
            |    |   ) 
            \_/   <. オレは殿様を助けに行くぜ!
              |     ノ
           /  ̄  ̄ \  ̄ヽ,.-- 、,. -‐-
   ∩     /  ::\:::/::  \ .   ∩ 
   l ヽ∩ /  .<●>::::::<●>  \ ∩ノ j
   ヽ ノ |    (__人__)     | ヽ ノ
    | ヽ \    ` ⌒´    / / j
  .  \  ̄ ───────  ̄  /
  .    \              /

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)  し、しかし、小牧山には6500しか兵がいないだろ……
  |     ` ⌒´ノ   秀吉軍は20000。
.  |         }    全部の兵は連れていけないし、
.  ヽ        }    少ない兵じゃ行っても意味ないだろ……常識的に考えて…
   ヽ     ノ 



940 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:52:51.72 ID:22m8vkM0


                   / ̄\
                  |     |
                   \_/
                     |
                 / ̄ ̄ ̄ \
                / ::::\:::/:::: \   ……兵は500もあれば充分だ。
              /  <●>::::::<●>  \  なに、ちょっと様子を見てくるだけよ。
              |    (__人__)     | 殿様が苦戦しているようなら助ける。
              \    ` ⌒´    /
              / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)   ご、500……??
. | U   (__人__)   し、死ににいくようなものだろ……!
  |     ` ⌒´ノ   常識的に考えて……。
.  |         }    忠勝、やめておいたほうがいいだろ!
.  ヽ        }    
   ヽ     ノ 



951 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:54:17.83 ID:22m8vkM0


                   / ̄\
                  |     |
                   \_/
                     |
                 / ̄ ̄ ̄ \
                / ::::\:::/:::: \   数兄ィ、忘れたのか?
              /  <●>::::::<●>  \ 
              |    (__人__)     | 
              \    ` ⌒´    /
              / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \


    -=三 =-=三 / ̄\
            |    |                 -=三=
            \_/ヽ   -=三=
                 \            -=三=
         -= =-=三=/  ̄  ̄ \
   -=三=       /     ::\::::ノ\     
             /    < ●>:::< ●>ヽ   オレは本多忠勝だぜ?
             |       (__人__)  |   
-=三 =-=三  =-=三\       ` ⌒´  /        -=三=
             / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \

……本多忠勝は、その生涯で数多くの合戦に望んだが、
現役を引退するまで、戦でかすり傷ひとつ負わなかったという。

忠勝は500の兵を連れて出陣した。



15 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 22:59:00.94 ID:22m8vkM0



     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´  _       /
        `)ll| (`Y´      _ 、_    |
       /lll`l`-|  u   (  U  '´,イ   くそっ、この僕ともあろうものが、
     ,-'´/|`ヽ-┐u     ` ̄'    ノ   やる夫にこうも遅れをとるとは……
__, -‐/;;;;;;/ |   |  u         l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'    ……ん?
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、
             _
          /  ̄   ̄ \
         /、          ヽ
         |・ |―-、   U   |   秀吉様、
        q -´ 二 ヽ       |   何か近づいてきます……
        ノ_ ー  |     |
         \. ̄`  |     /    あれは……軍勢!?
         O===== |
        /           |
         /    /      |
        加藤 清正



33 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:00:55.13 ID:22m8vkM0
    -=三 =-=三 / ̄\
            |    |
            \_/ヽ
                 \
         -= =-=三=/  ̄  ̄ \       うおおおお!
   -=三=       /     ::\::::ノ\     待て待て待てー!
             /    < ●>:::< ●>ヽ    そこにいるのは羽柴秀吉だな!!
             |       (__人__)  |   
-=三 =-=三  =-=三\       ` ⌒´  /
             / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
         | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
-=. =- =..- . . |      とんぼ号マーク2    ..|
       .二三 |                      |
         |______________|
             ◎           ◎

        ,、,、,、
        | _|__
       / ___  ヽ           なんだいあいつ!
       , -、, - 、`l |    ∩- っ   この大軍を相手にあれっぽっちの軍で攻めてきて。
       | (:)|(:) |-| |  /\ _3   ばかじゃないかしら。うすっきみがわるいや。
      ⊂`ニc`ニ、´  6)/  /
       ヽl____) ノ   /   二二二___
       /7lニ/     /
        |       (      三三三二二――
         |_     _ )
  l⌒lヽ_ --― ̄ ̄  )_
  |  | | ヽ      )_/   ̄T -⌒\
  \ |_ -―  ̄     ̄ ̄ ┴-|_  |         ⌒
                    ヾl_ ノ  二二二==  )
        福島 正則



57 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:03:44.72 ID:22m8vkM0
     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´ -、   U     /
        `)ll| (`Y´     二`ヽ、_    |
       /lll`l`-| U   ( |;;lll|   '´,イ
     ,-'´/|`ヽ-┐     ` ̄'    ノ    ……本多忠勝か!
__, -‐/;;;;;;/ |   |            l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、

         / ̄\
         |     |
         \_/
           |
       / ̄ ̄ ̄ \       おう、いかにも!
      /   ::\:::/::::\      徳川家臣、本多平八郎忠勝見参!!
    /   <●>::::::<●> \    我が槍「蜻蛉切」の錆になりたい奴から
    |     (__人__)    |    かかってこい!!
    \     ` ⌒´   / 
       ̄(⌒`::::  ⌒ヽ       
        ヽ:::: ~~⌒γ⌒)
         ヽー―'^ー-'
          〉    │



69 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:05:41.87 ID:22m8vkM0

        ______
      /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
     /.\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ))   なんだあいつ、なんだあいつ。
    ●  / ̄\;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
     | ̄ ニニニ;;;;;;;;;;;;;;;;|    ばかにしてる!
  ((  |_ ‐ ∩/ |;;;;;;;;;;;;;;;| ))   あんなの、ぼくがやっつけてやる!
     ( / ̄ ̄ /;;;;;;;;;;;;/
    (⌒)━━━━━       「のろいのカメラ」はどこだ。
      ̄㊦ \ノ;;;;;;;;;;;;;;\     「イキアタリバッタリサイキンメーカー」はどこだ。
  、―∈∋⌒) ̄;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|●    「地球破壊爆弾」はどこだ。
   ̄ ̄ ̄|^` ̄〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ノ
     l⌒`;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ⌒l 
     \== =  = ==/
       (__) (__)



90 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:07:35.42 ID:22m8vkM0

     `''‐、_ ̄ ` - _ - --   ` - ` 、`:、ヽ  | ,' ' .,'
------- -、,,,ニ、`ー- _ ニ _  .("`''ー、=-,_、-:、ヽノ //ノフ______________
       `ー、 `, '"_`':、- >''''      `  `ー" '.i/
   -------.,r'-/ ´.`i ':, ,!.   _,,         i"      ________________
         `i ! r‐-,.! `l     ""ヽ、     .l_______
__________________ ,:r', '、'(__|       i'".l":';i`ー ノ ,,r'
       _r‐'/ i-、'、__       ` -`"' .::   .|i   やめろ! あれはただの足止めだ。
.    __/" ,' l゙ `  |.              |!
__,.:-''" ./  .l  .',     |.           __   i        ---------------
     /   .|.   ',  l |         _,,,,_   .i'''''´   そんなことよりやる夫を探すんだ!
.   /    |   ヽ l. ヽ     r'"'ー-"==r"
.   /    |    `'、.  \   ヽ=,,_r',i_           -----------------
  /       i       `-、  `:、_   ....-r' `:、
/       |       `'=--、=‐-,--:'i    `'‐:、_



101 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:10:04.89 ID:22m8vkM0

         / ̄\
        |     |
         \_/
         _|__
       /::::::::::  u\       (ほっとしたぜ。
      /:::::::::\ 三. /\      どうやら殿様はまだ無事のようだ。
    /:::::::::: <●>::::::<●> \    なるほど、どこかへ逃げているんだな……
    |::::::::::::::::⌒(__人__)⌒  |    よし、時間稼ぎだ!)
     \::::::::::   `⌒⌒´  ,/

             / ̄\
            |     |
             \_/
                |
           / ̄ ̄ ̄\ 
          /:::\:::/::   \    どうしたどうした!?
    _   / <●>::::::<●>   \   羽柴軍は何万も数だけ抱えて、
  _(_≡ |   (__人__)     |   戦う根性のある奴ァ、
 (_≡(_=\   `⌒´     /   一人もいねえのかい!!?
(_≡(_=   _         \
  (_= (_≡        (___)
          (        |
           )  ___  \
          (_∠     \_)



119 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:12:56.75 ID:22m8vkM0



          、--ニニ二´ ̄ヽ`ヽ、   みんな、相手をするんじゃない!
         ヽニニ二二ニニ(-、,、,ノ,`7
           Z-―--,-/`. -_、 `Y)                     _, -‐-- 、 ___
           `ヽ-l ミノ。'.  i'テ`' ,ノ                   , -'´ 、 ____ 、_  `  ‐、
             lミ!'`i  u   . ヽ                _ /フ´   '-、ミli`´`、'' '―'’
            .l'   !、.   ― 、l´              , -  l i 、      ヽ__..ノ
            ノ    ` 、..__.ノ_, -テ- 、_   __.......  'フ/   、\`>ニ二=、_イ...ノ
          _,ノl_〉,.... -‐フ´.`/'´  /    `'''´            ゝミ_-シ//
      _, -'´//l' `'l  ./  .l   /                   `''-ニ/
     ./ /  /_,-l 〉_ノ| /-、_, - '   l                  _, - ' ´ ̄
     / /  フ' l'./ .l .y   。`、   |              __, - '´
   / .l  .〈.  |'  l/   /    l         __, --' ´
  .ノ  l'   l  | /  _,/,----、  ヽ     , - '




128 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:14:28.84 ID:
22m8vkM0
゚ | ・   i *゚・+゚   / ̄\ i  o.+  *。 |
 *o ゚ |+|   。*゚   |     | *゚・+゚ } o  |*
 o○+ | ∨      \_/ + |!*l::j o ○。
・+     ,-i| o.+  _|__   。*゚}‐ 、゚ + |
゚ |i   | {r|! *l:  /_ノ ' ヽ_\   ノヾ}  |
o。!    |! * .゚ /(≡)::::::(≡)\  レ ノ  ゚|
  。*゚  l ・ / /// (__人__) ///\o  ゚。・ ゚
 *o゚ |   |     |r┬-|      |   *|
| ・   o ゚ l\     ` ー'´    /*゚・+゚ ||
 |o   |・゚ ,.‐- .ハ       イ | * ゚   |
* ゚  l| /    、` ニ ´ ノ  ノ   o.+ | ・
 |l + ゚o i     ` -、{! /_   \  ○・ |o゚
 o○ |  | ヽ.     ヾ´    ̄  `ヽ  *。
・| + ゚ o }  }                ヽ O。
 O。 |  | リ、  ..:::        ..   l 。
 o+ |!*。| / `ー::::       , ヘ:::::..  | *
 |・   | ゚・ |/   /  :::... ..   /:::/ | ::..... { |
    |_|\∧∧∧MMMM∧∧∧/|_|
    >                  <
 ┌─┐  ──┐| | \     ヽ|  |ヽ  ム ヒ | |
    /     │     / │ ̄| ̄ 月 ヒ | |
   /   ──┘  _/   / | ノ \ ノ L_い o o
    >                  <

しかし秀吉の命令を聞かず、執拗な挑発を繰り返す忠勝に、
一部の兵士は攻撃を仕掛けた。
忠勝は大軍相手なのをものともせず、これをさばいた。

忠勝の奮闘により、秀吉軍は数時間、行軍が遅れた。



143 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:17:59.11 ID:22m8vkM0

                   __
              _,、;;-;;;'':!!!!!!!!'';;-、、_,,,
            -=ニ;;;;;!!!|||||||ゞ,、_、-、ミ!!iiL
           -=ニ;;;;;:::!!||||!<`   `'-'iノ
             -=ニ,、;;:,-、ii/  `''-、_ , _!   くそっ……
             `ヽ;;;;! !゙  u ニ'ニ`<イ
               _i_,ゝ;;  u     . )i   なんてことだ……
             、'゙(~'、  !.  、──-/ u
          _,、-;;;゙/;;;;i  '、     ̄ ̄/
     _、-::''゙::::::::;;;/;;;;;;;i   ヽ, `'',,- -' u
   ,、;;';゙;;;;::゙::、::::::::::::::/::_:::_ i、.  /ニ::i.´!\   u
  /;;;;;;;;;;;;;;;;;::::i::::::::::::::~,、-::'::|ヽ,/i|||||i !:::i丶

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  シシシシシシシシッww
  |    /| | | | |     | 秀吉のまーぬーけーwww
  \  (、`ー―'´,    /

その日の夕方、秀吉はやる夫の居場所が小幡城だと知り、直行。
到着した翌朝に攻撃をしかけるが、やる夫は既に夜の間に小幡城を出てしまっていた。
忠勝の妨害行為がなく、もう少し早く、行軍していれば、
あるいはその日のうちに小幡城を攻撃できたかもしれないが……。
忠勝の妨害により、秀吉はやる夫を倒しそこねてしまった。

やる夫は小牧山城、そして清洲城へと悠々と撤退した。
秀吉軍はやる夫にいっぱい食わされたのである。



158 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:22:12.41 ID:22m8vkM0
              __,.. ---‐===、‐-、.._
            .._=‐'_,...- ニミ_,..、_ミ-`ァ;
           .._-'=‐,...、_{、 -、_ `ヽイ'i
            `-、7⌒!'´  t_ァi'‐ ,:ノ´  
             '|ゝ_'!.    ′ |'   これはまずいな……
                'r'´|.    ,..,_..´」'   こちらが負けっぱなしじゃないか。
             ノ、 ` 、. ゝ.`‐t,)   何かいい方法は……
           ,ァイ `-、_ `‐-.ィ'‐--ヽ,
       ___,... .:ィ'  ヽ   .`‐ァイ',二ニ |  ……そうか。あいつがいた。
   ,r=-´.、_    '!.   \   /~Y 、,  ,!
  f      ヽ   '‐-y‐'^'、-、」't,.>!ノ  ' |ヾ'‐ 、
 ノ      '!    <´    ヽ  | Y!  ,}`!i,  'i

              ,. -‐7
       ,.-,. -‐r - '"   /‐.7
    ,.-',"'´, -,'´'´  _, ‐'´  /
  , ‐'´/i // , ‐, ,- '  _, - '7
 ヽ、 ! l .!.,'/,. //-.、,. ‐'.,...、 !_    織田信雄の所領を攻撃する!
  くヽ, 、 /'´    .!、 i !`,ヽi´   
  'ヽ!` `    ,r'_", 'ヽ!ゞi l.!.i´    あのバカ殿に一泡ふかせるんだ!
    ',.-_、_.、/!.t;:,!l     l' ノ、l
    ヾ.ゞ'i  ``      'i゙  ',
      ヽ. ! ,   _    ,'  ',_
      ヽ`r_'ニ´‐'ヽ  ,_',.-‐;´-ヽ,
.       \'i'-‐_'ノ ./r‐.く´, -‐ ''`' 、
           ヾ,´ _, ,'./ ::: !  _ヽ___`'_ 、
          /´.,!' / .:::/-、'´       .\
        /.>i゙_./ .:::/  ; `ー,        '、
       ,.' .,.' ,..,V、 ::::::!  l  .l `!,.       ',
      ,.' / !ン i ヽrノ,  !  .! l.i        !
       / ./  !  ヽ !..::::: /..、 ,'  !'i       i
.      / /  ,.' ヽ ....`"ーく::./.:ーノ.,'       !

秀吉はここに来て方針を転換した。
やる夫と尾張で直に野戦でやりあうよりも、もっと大きな目で戦況を見て、
戦うことにしたのである。
戦上手を自負していた秀吉は、直にやる夫を叩きのめしたかったのだが、
もはや、やり方を選んではいられなかった。

秀吉は大阪城に帰り、別働隊を編成し、織田信雄の領土である、
伊勢や伊賀に侵攻。信雄の領国はどんどん秀吉のものになっていった。



173 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:24:45.97 ID:22m8vkM0


       _,r'"川レルノ川レリル
      ,rイ         (
     ,イ    ,,r'' ゙""゙`゙`゙`ヽ
    i     ゝ    _,ノ' 'ヽ、ヽ
    |    /    r=・- ,  (=・-     な、なんやこれは……
    lr'"ヽ」 U  `   ( r、_r) ヽ    やる夫は何をやってんねん?
    .li り        ,,;;;''',r-、'';;; i    秀吉を倒せへんかったのか!?
     レー'|   `ヽ   ii ノユ(. ii |
     ,|  !        || `ー一' || |    全く使えんやつや!
    ノ\  ヽ      ヾ`ー'"゙ー'`!
  ,r<   `ー、 `ヾ''ー-''"_,,、  ,ノ
/   \    `ヽ、_`゙"´   `~(ヽ、
       織田 信雄

信雄はあせった。



188 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:26:42.74 ID:22m8vkM0

   巛彡彡ミミミミミ彡彡
  巛巛巛巛巛巛巛彡彡
  |:::::::          i  ホジホジ
  |::::::::     /' '\ |
  |:::::    -・=- , (-・=-         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  | (6    ⌒ ) ・ と'⌒^^ヽ、    /  ……しゃあないな。
  | |    ┃ _ノョヨコョヽ   ヽ  <   このままじゃ領土が減ってしまう。
  ∧ |     ┃ ヽニニソ ト、   \  \  ここいらで秀吉と仲直りしてやるかい。
/\\ヽ   ┗━━┛ ノ`、/ ̄\ \________
/  \ \ヽ.   __ / \ |    ヽ
.    r‐-‐-‐/⌒ヽ-ーイ   `、     i
ヽ、  |_,|_,|_,h( ̄.ノヽ  ビシッ  ヽ    |
ー-ヽノ| `~`".`´ ´"⌒⌒)     ヽ  /
ノ^ //人  入_ノ´~ ̄       )-'



202 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:28:24.97 ID:22m8vkM0

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   フフフ……
              /" |      ._|    お坊ちゃんってやつは何がダメかって、
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     お坊ちゃんだからねえ……
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、

1584年11月、秀吉と織田信雄は和睦した。
秀吉はこの和睦に対してひたすら低姿勢で接し、
気を良くした信雄は、あっさりと和睦したのであった。
事実上、尾張をはじめとする信雄の所領は、秀吉のものとなったのである。

信雄は、秀吉と仲直りすることに関して、
やる夫には何の相談もしていなかった。



219 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:31:32.76 ID:22m8vkM0

   , ―――- 、
  /    u'ヽ
  /  u    ヽ    あ…ありのまま 今 起こった事を話すお!
`/| ヽ{ル{ノ  |
/ |{(●{リリ{(●)) |  「やる夫は織田信雄のために戦っていると思っていたら
 /) (_人_) u'/`   いつの間にか信雄はやる夫に無断で仲直りしていた」
// ヽ`⌒´  /V   な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
/二二二7_u'_/u'i  やる夫も何をされたのかわからなかったお…
-―一ァ-T "´ /::    頭がどうにかなりそうだったお…
/ 广~′ /  /::/   不義理だとか裏切りだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえお
 ノ::`ー-、_/::/ /   もっと恐ろしいものの片鱗を味わったお…

信雄が秀吉と和睦したことで、
やる夫は秀吉と戦う大義名分を失った。
「信長公の遺児、信雄を助ける」という理由で戦っていたのだから……。



244 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:34:39.07 ID:22m8vkM0
       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\    信雄のためにみんな命をかけて頑張ったのに、
  /    (__人__)   \  こんなわけのわからん話はあるかお!?
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |  信雄は何を考えているんだお!?
  \    |ェェェェ|     /   この戦で討ち死にした徳川の武士達をなんだと思っているお!



263 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:38:47.72 ID:22m8vkM0

       / ̄\
       |     |
        \_/
        __|__    
     /      \ ( ;;;;(
    /   _ノ ,、ヽ、_\) ;;;;) 
  /   ;;;(○)::::::(○/;;/   殿様、オレに暇をくれ。
  |    :;:, (__人__) l;;,´|    ちょっと信雄殺してくるわ。
  \.  ∩  |++++━・/         
,,.....イ ヽ .|| `ー‐´ /-、.    キレちまったよ……
:   | 'f「| |^ト、__ ノ .| ヽ i    久々に……
    | |:. ::  ! }__)\,|  i |
    >.ヽ  ,イハ  |   ||



282 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:40:41.34 ID:22m8vkM0


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    ……とは言え、徳川単独で
. |     (__人__)    羽柴秀吉相手には戦えないだろ、JK
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

       ____
     /   ノ( \
   /  _ノ  ヽ、_ \    やってやろうじゃないかお!!
  / ノ( ●━━●   \   秀吉は今回、やる夫の前でボロボロだったお!
  |  ⌒ (__人__) ノ(  |
  \     ` ⌒´   ⌒/

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( >)(●)    殿様、冷静になれ!
. |     (__人__)    仮に戦うとしても、今はダメだ!
  |     ` ⌒´ノ    なんだかんだで、徳川も疲弊している!
.  |         }     ここは見せかけだけでも和睦するべきだ、秀吉とな!
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \



296 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:42:48.44 ID:22m8vkM0

       ____
     /      \
   / ─    ─ \    …………。
  /   (●)  (●)   \
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

     ____
    / ⌒  ⌒  \
  ./( ―) ( ●)  \
  /::⌒(_人_)⌒:::::  |  ……わかったお。
  |    ー       .|  それじゃ数正、また悪いけど、秀吉のところへ、
  \          /   友好のあいさつに行ってくれお。

   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |
. |  (__人__)  |   わかったぜ、殿様。
  |   ` ⌒´  ノ   それじゃ、早速行ってくるだろ。
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

数正は大阪城へ旅立った。



322 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:45:48.36 ID:22m8vkM0

       ____
     /      \
   / ─    ─ \    …………。
  /   (●)  (●)   \  そうだお。数正の言うことの方が正しい。
  |      (__人__)    |  数正、頼むお。
  \     ` ⌒´     /



337 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:47:42.47 ID:22m8vkM0
  /:::::::::::::::|::::|:::l:::::::::l:::l::::l、:::::::l:::::::::::::::l::::|、:l:::::::::l:::l::l
  .l::l:::l:::l::::::l:::::|:::::l、::::::::l:::l::::::::::::l:::::::::::::::l:::|、::l:::::::::l::i:::|
  l::::::l::::l:::::l::l::::l、::::l:、ヽl::lヽ::::::::::::l::::::::::::::l:::|:::::l::::::::|::i|:|
  |l:::::l:i:l:l::::ト:::ヽ:l`ヽ、://::::::ヽ::::::::l:::::::::l:l::l::|::::::l::::::::!:::i:|
  |トl:::::il l、::ilヽ、:::l-‐,..-ュォ-、:::ヽ:::i|:::|:::l::l:lll|ヽ:::l:::l::::::::l:|   殿様、
  | ヽ::::il kァ、 、` - ' `‐'′ /ハl:::l:::l::l:::|::l|  l:::::::l::::::ト|.   よろしいのですか?
  ヽ ヽ、i `7     ´   //  |ト:::l/l::::::|  }:::::::l::::i| |
   ヽ  .l/            ||:/ .ヽ::l _ノl:::::::l::::i| `
      ヽ、 -          l   〉l、|:::::|i::::::l::::|
       ヽ`                /   .li:::lト:l::::l:l|
        ヽ ‐、ニ= ‐      /    lヽl-ヽl::l|
         ヽ ー       /  ,. r '´    ヽ、
             l、    ,.  '" ,.  '´        ヽ
           `ー‐ ' r1,. '´         ,. ‐ ' ´ヽ

      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\   ……何がだお?
 |        ̄      |
 \              /



344 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:49:08.38 ID:22m8vkM0

  /:::::::::::::::|::::|:::l:::::::::l:::l::::l、:::::::l:::::::::::::::l::::|、:l:::::::::l:::l::l
  .l::l:::l:::l::::::l:::::|:::::l、::::::::l:::l::::::::::::l:::::::::::::::l:::|、::l:::::::::l::i:::|
  l::::::l::::l:::::l::l::::l、::::l:、ヽl::lヽ::::::::::::l::::::::::::::l:::|:::::l::::::::|::i|:|
  |l:::::l:i:l:l::::ト:::ヽ:l`ヽ、://::::::ヽ::::::::l:::::::::l:l::l::|::::::l::::::::!:::i:|
  |トl:::::il l、::ilヽ、:::l-‐,..-ュォ-、:::ヽ:::i|:::|:::l::l:lll|ヽ:::l:::l::::::::l:|  石川数正殿ですが……
  | ヽ::::il kァ、 、` - ' `‐'′ /ハl:::l:::l::l:::|::l|  l:::::::l::::::ト|.  実は、先日より妙な噂がたっております。
  ヽ ヽ、i `7     ´   //  |ト:::l/l::::::|  }:::::::l::::i| |
   ヽ  .l/            ||:/ .ヽ::l _ノl:::::::l::::i| `  石川数正殿、羽柴方へ内通、と。
      ヽ、 -          l   〉l、|:::::|i::::::l::::|
       ヽ`                /   .li:::lト:l::::l:l|
        ヽ ‐、ニ= ‐      /    lヽl-ヽl::l|
         ヽ ー       /  ,. r '´    ヽ、
             l、    ,.  '" ,.  '´        ヽ
           `ー‐ ' r1,. '´         ,. ‐ ' ´ヽ

       ____
     /      \
   / ─    ─ \    …………。
  /   (●)  (●)   \
  |      (__人__)    |  
  \     ` ⌒´     /



352 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:50:23.74 ID:22m8vkM0

  /:::::::::::::::|::::|:::l:::::::::l:::l::::l、:::::::l:::::::::::::::l::::|、:l:::::::::l:::l::l
  .l::l:::l:::l::::::l:::::|:::::l、::::::::l:::l::::::::::::l:::::::::::::::l:::|、::l:::::::::l::i:::|  
  l::::::l::::l:::::l::l::::l、::::l:、ヽl::lヽ::::::::::::l::::::::::::::l:::|:::::l::::::::|::i|:|
  |l:::::l:i:l:l::::ト:::ヽ:l`ヽ、://::::::ヽ::::::::l:::::::::l:l::l::|::::::l::::::::!:::i:|
  |トl:::::il l、::ilヽ、:::l-‐,..-ュォ-、:::ヽ:::i|:::|:::l::l:lll|ヽ:::l:::l::::::::l:|  ……ありえないことではありません。
  | ヽ::::il kァ、 、` - ' `‐'′ /ハl:::l:::l::l:::|::l|  l:::::::l::::::ト|.  秀吉は引き抜きの名人。
  ヽ ヽ、i `7     ´   //  |ト:::l/l::::::|  }:::::::l::::i| |
   ヽ  .l/            ||:/ .ヽ::l _ノl:::::::l::::i| ` 万が一、ということも……
      ヽ、 -          l   〉l、|:::::|i::::::l::::|  
       ヽ`                /   .li:::lト:l::::l:l|
        ヽ ‐、ニ= ‐      /    lヽl-ヽl::l|
         ヽ ー       /  ,. r '´    ヽ、
             l、    ,.  '" ,.  '´        ヽ
           `ー‐ ' r1,. '´         ,. ‐ ' ´ヽ




364 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:53:11.37 ID:22m8vkM0

      ____
     /\  /\
   /( ○)  (○)\     ふざけるなお!!!
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |     |r┬-|       |
  \     ` ー'´     /

<バキッ!!
   l;;|;;;;|;.;ヽ;;;|; ;;;|;;;|;;|;;;| ;;| .;;|;;;;;|;;;;;|;;;;;;| ヽ;;;;;|;;ヽ;;;;;;|;;;;|;;;;;
   l;;|;;;;|,:::ヽ;;;ゝ:::ヽ;;|ヽ|::;;|:: .;;| ;;;|.;;;;| ;;;l::::::::ヽ;;|;;;;;;;;;;|;;;;|;;;l
   l;;;;|;;;;|;;ヽ::::::テr‐z、;|:::::::::::;|::;;| ;;;| ;;l:::;;|:::::::::.ヽ;|;;;;ヽ;;|;;;|;,!
   ヽ,,,;|;;;|;;;ヽ::!_ゝ_フヽ::::::;;;;:::|:::;|::::ハ__フ }〉、 ::::;;l;;;;;;;;;;|;;;|;l
    l;;;;;;|;;|;;;l::::::` ̄"´:::::::::::::::  `::^ ̄""´ ::::::::::|;;/|;;;;|;
     .ヽ;;;|ヽ;ヽ:::::::::::::::::::::::            l;;|;;;ノ     ぐわっ!!
     ヽ;;;;;ヽヽ::::::::::::::::::::::           ノ;;;ll
      ヽ;;;:::::::::::::::::::::::::::          U l;;/    と、殿様……。
       ヾ\::::::::::::::::::::` ´         /;l;|
        ヽ;;ヽ::::::::::::::::::::::        /;;;;l;l
          l;;;;ヽ::::::::ヽ ̄ ̄ゝ    /;;;ゝl
          ...|;;ヽ;ヽ:::::: ̄ ̄   /‘":、!;




378 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:55:01.02 ID:22m8vkM0

      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\     正信、二度と、二度とそんなことを言うなお!
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\    冗談でも言うなお!!
  |     |r┬-|       |   数正がやる夫を裏切るなんてことは、
  \     ` ー'´     /    絶対に絶対に、絶対に絶対にありえないんだお!!



389 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:56:42.16 ID:22m8vkM0

……そして。
         
                       }k
                       ノ;'l{
                     _ノ;人'、
                }、、__,. -'',r'/p、ヾ、
               ,}”ー--、."ニー--゙'ゝ ゙'‐、__,、ャ,
              ,、 /;;,rlT=イ__~ ̄~^~^''ー‐---、.y"
             ,irこ;;;},|i ||  ~||~゙ ''l!tー-n-;t{;/
             ,j r'i!_、_}-二 ニニ゛‐-,k!i、,、、」|__,|トッ
           、_ ヤ{/iコ};,^;;,,,;;;,‐,-,=ノ,ム=_-__ーネ{´,
           ,};コニニ/7r'|”~,__,゛,/ノ 。 \~^~^”””'ヤ
           i!;;;;;;;;;;;、i!__| ,i-!;'"/,r'^v^‐、\iコ~|レ=i、
         ,}`ー';;;;;;;;;;;;;;;}r‐''”_,.-''/ [iillIII}}}] 、゛\i!、;;;;i、
        /,Eャッririririrnm;y、^,、ニニ ー_ー‐-ー' ゛\,;;;i{、_     ,.ィ
        /,r"=|、__    ̄~””””””'''''''ー,rk':;firiririnnm;y^~三ニ;:ニ'}
       ,/,r"=/|::::.. ̄~゛゛``''';::::::::::::ー‐,ノ,ム-.,, 、.、.゛,.___゛~^~゛^i;/
     ,、 /,r"=/,;l,,,::::i::::|iillIIIIIIIIII|||:::::;7/,r' ``i、:::.iヘ::::::::. ̄~''''''':|
.    ォ}仁二Vェ^仁 ̄~"""゛””””''ー/,r'" .,・、 `\[iillIIIII|||]:::::::::::|  ,
    i!;;;;;;;;;;;/イ'^トー‐-ニニ二、こ,.-'" ,r' ,.-ー{  }ー、`、\"^"^"^"^゛''ー'}
    ,il;;;;;;;;;;;;;:^^i'|::::::::::::... ,. -''"_, -'/―‐‐`´ ―`i、゛、\゛^゛""ー'r/
    i l;;;;;;;;;;;;;;;;;;,'|::::i,,. -''^_,,.-''′/' ,;iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiilllll `i、` 、゙-、:::::::::|;it======r'7
 _r,=ーヲー",,:;;;;;;'7rイ~,. -'''~,._-_''~´..::::::|iillIIIIIIIIII|||||||||}.:::::゙'‐、 ` 、゙''-、:|;;;`i、;;;;;;;;;;;;~ヽ、
 〕{ュョiririririrm;;;;;~_,n、 ̄__二;;;,,  ̄~゛゛゛'''''',,;;;;;;;;;ー―‐---`ゝ、` -、~ヾ,,;;ヽ、;、;,._;;_;;_,,'‐、
../,r'ーl~~~^~_,.,r'%%r===%%''ュ.,_"‐^"‐''=fhifhicifcifriririririyr'g'y'ng'y''ngmgigpmgwwiV} `''‐、._
/,r'=r|::::::::,r7=-ー''^`ー"^ -、_=フ:::::::::::: ..................._________    ~"””””””””””””|”””riririririnfzmir'7
ゞ゛ヾ゛;:"゛ゞ"'';;,r';";;ヾ、:::::::::|::::::i####lllllllllllliiiiii;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ̄ "''''' ::::::::::::::::::::::::::::|”””””””ヽ、””””"

;;;;゛`、;;'、::'':;''^;:~-^:"゛゛:;゛::'';;"、‐;':~;^::'~、;;'、::'':;''^;:~-^:"゛゛:;゛::'';;"、‐;':~;^::'~":,;゛^゛:'~''^’::"''":;゛""゛



399 名前:1[saga]:2008/07/30(水) 23:58:03.82 ID:22m8vkM0


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \       ……大坂城、か…………。
 |    ( ●)(●)     
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ     ………………行くか。
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \


第16話「家康VS秀吉」終わり
第17話「上田城攻防戦」へ続く




731 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 20:32:37.91 ID:PPeuXyY0

第17話「上田城攻防戦」

この物語は、東照大権現、徳川家康が天下を取るまでの、
苦難の物語である。

     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´  _       /
        `)ll| (`Y´      _ 、_    |   やる夫は怒らなかったのか?
       /lll`l`-|  u   (  U  '´,イ
     ,-'´/|`ヽ-┐u     ` ̄'    ノ    なんて辛抱強いんだ……。
__, -‐/;;;;;;/ |   |  u         l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、

小牧・長久手の戦いは、羽柴秀吉と織田信雄の和睦によって終わった。
信雄はこの和睦についてやる夫に何の相談もしていなかったのだが、
それを知った秀吉は、やる夫はきっと激怒し、戦をしかけてくるだろうと思った。
そして、そうなれば、それは織田徳川同盟の破棄であり、
今度は秀吉が逆に「織田信雄を助ける」という名分で出撃し、
やる夫と戦うつもりであったが……。




744 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 20:35:05.27 ID:PPeuXyY0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)     ……秀吉様。お久しぶりだろ。
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

やる夫は秀吉と徳川家の仲直りの使者として、
石川数正を大阪城に送り込んできたのであった。

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   やあ、数正!
              /" |      ._|    使者のつとめ、
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     大儀である!
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、



754 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 20:38:07.67 ID:PPeuXyY0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)   (呼び捨てかよ……)
. | U   (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   ……秀吉様、こたびの和睦、
.  |         }    まことに天下のために大慶かと存じます。
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \


            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'  うん、めでたい、めでたい!
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   これを機会に羽柴と徳川、
              /" |      ._|    共に手を取り合っていきたいものだ!
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r' 
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"      ところで数正。織田信雄殿は、自らの娘をこの秀吉の
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_     養女にしてくれたが、徳川殿もそうされるのかな?
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、




767 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 20:40:44.77 ID:PPeuXyY0

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙  やる夫殿の子供の誰かをこの秀吉の養子とする……
            `i '、!,;       _ |   そうすれば、羽柴と徳川は親戚だ。
             ',,r'"l    _,,,,,,_「   それこそが、
              !  `    ''/   真に「手を取り合う」という意味だと思うんだが……
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"    どうかな?  数正。
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_

養子とは名前だけ、これは事実上の人質要求であった。



775 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 20:42:46.20 ID:PPeuXyY0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ●)(●)
. |     (__人__)   そ、それは、オレの一存じゃ決められないだろ、
  |     ` ⌒´ノ   常識的に考えて……
.  |         }    一度、殿様に相談しないと……。
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'   いやいや! 徳川家の外交担当の数正が決めれば、
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'    やる夫殿も、もう何も言わないだろう!
              /" |      ._|     そうだな……やる夫殿の次男坊あたりはどうだろうか!?
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、



784 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 20:44:55.57 ID:
PPeuXyY0

   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (○)(○)u |    義伊丸様を!?
. |  (__人__)  |    そ、それは……いくらなんでも……
  |   ` ⌒´  ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 

やる夫と、おまんの間に生まれた次男、義伊丸(のちの秀康)……。
長男の信康が死んだ今、徳川家の跡取りは、順序から言えば、義伊丸であった。
秀吉は徳川家の跡取りを人質としてよこせと言っているのである。


             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   ………………
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_



799 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 20:47:11.93 ID:PPeuXyY0
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'  あっはははは!!
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   いくら何でも話が急すぎたか!?
              /" |      ._|    そう真剣な顔をするな、数正!
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     城の中に部屋を用意してあるから、
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"      そこでじっくり考えるといいよ。
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_     思案がまとまるまでね!
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ○)(○)    (ハイと言うまで返さない気か!
. |     (__人__)     ハイと言えば義伊丸様は人質、
  |     ` ⌒´ノ    イイエと言えばまた戦争になる!
.  |         }     そしてオレは……)
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 

……数正は、顔を青くして、用意された部屋のところへ戻っていった。



819 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 20:50:35.49 ID:PPeuXyY0

       -=llllllll|||||||||||lll;;;;,,,,
        ニニ|||lll||||!''ニ,_'''llll|!;
          ̄||δ'   lii!i`γ'
          |l;=,     , 」      …………。
           / 、  ヘミ|
        /,` 、` -`,--` ,
  __,---/;;;;;`  `-,-/ニニ |
 /;;;;;::::、:::::::::|、_ ,>、 /::l,_l・ ,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::<:::::::ヽ``l::::|  |`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::\|:::|`-‐'/::ヽ::|

数正が義伊丸人質の件に「ハイ」と言えば、
徳川方は怒り、戦になる。そして数正は「こんな人質の件をハイと言うとは、
数正は内通している」と疑われ、徳川の団結はガタガタになるだろう。
団結が崩れた国を攻略するなど容易なことだ。

            _, 、- ーiiiiヽ-,,、_
         -=ニ゛|||||||||||i''-''ー、ヾ||!'
           ''三|||||||||ζ  、 _ ` i'´  …………誰かある。
          `ニ||i゙ ヾ` '~lll` (   徳川領にハデに噂を広めてくれ。
            `'||、_ ;       _ _)  石川数正は秀吉に通じた、と。
            'レ' ゙、.   -―-|
               人. ` 、   /
            _,/(  `' 、 _゙T  
   _, 、 -― ''"::l:::::::\   ,、.゙,i 、
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_

「イイエ」と言えば、数正を大阪城内に幽閉し、浜松へ返さず、
「数正は秀吉に降り、その家来になった」と噂を流す。
数正は徳川家の重臣であり、徳川家の戦法を熟知している。
その数正が秀吉に寝返ったというだけで徳川方は恐怖するだろう。

数正がどう返答しようと、事態は秀吉の思うように動いていく。



838 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 20:54:07.88 ID:PPeuXyY0

数正の部屋。

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)   跡継ぎの人質なんて出来るわけないだろう!
. | U   (__人__)   常識的に考えて……!!
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 

    / ̄ ̄\
  / ─  ─\
  |  (○)(○) |   ……いや、待て、落ち着け。
 . |.  (__人__) .|   …………断ればオレは捕まるか殺され、
   | U ` ⌒´  ノ   羽柴と徳川は戦になり、全てはおしまいだ。
 .  |.       .}   だが、ここで「ハイ」と言えば、
 .  ヽ        }   生きて帰ることはできる。
 /   ヽ     ノヽ  その後のことは……
./ /   ∩ノ ⊃|  |  殿様たちと、よく相談してみよう!
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |  よし、とりあえずは「ハイ」だ……!
 . \ /___ /



855 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 20:57:24.60 ID:PPeuXyY0

翌朝。

      / ̄ ̄\
    / \  /\ キリッ
    |  (ー)(ー) |
   . |.⌒(__人__)⌒.|    <秀吉様。義伊丸様人質の件、承りました。
     |   |r┬ |´  ノ      この事、本国の殿様に伝えるだろ。
   .  |.  `ー'´.  .}
   .  ヽ        }
      ヽ     ノ
    ノ         \
  /´            ヽ
 |   l            \
 ヽ   -''''''"~~``'ー--、  -一'''''''ー-、.
  ヽ _(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))



864 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 20:59:10.04 ID:PPeuXyY0
             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'   ……そうかい。
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   よく、決断してくれた。
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「    数正、僕のことを、えげつない、
              !  `    ''/    酷い人間だと思っているだろう?
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)   い、いえ、左様なことは……
  |     ` ⌒´ノ   天下の安寧のためと存じます……
.  |         }    常識的に考えて……
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \


          、--ニニ二´ ̄ヽ`ヽ、
         ヽニニ二二ニニ(-、,、,ノ,`7    そう、天下だ! よく、よく解ってくれた!
           Z-―--,-/`. -、  `Y)                     _, -‐-- 、 ___
           `ヽ-l ミノ`'.  i'Tj`' ,ノ                   , -'´ 、 ____ 、_  `  ‐、
             lミ!'`i      . ヽ                _ /フ´   '-、ミli`´`、'' '―'’
            .l'   、.  ,ィ'ニア/´              , -  l i 、      ヽ__..ノ
            ノ    ヽ、!=-'/_, -テ- 、_   __.......  'フ/   、\`>ニ二=、_イ...ノ
          _,ノl_〉,.... -‐フ´.`/'´  /    `'''´            ゝミ_-シ//
      _, -'´//l' `'l  ./  .l   /                   `''-ニ/
     ./ /  /_,-l 〉_ノ| /-、_, - '   l                  _, - ' ´ ̄
     / /  フ' l'./ .l .y   。`、   |              __, - '´
   / .l  .〈.  |'  l/   /    l         __, --' ´
  .ノ  l'   l  | /  _,/,----、  ヽ     , - '



879 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:01:27.33 ID:PPeuXyY0

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'   織田信雄殿や、三法師様では、
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙    この天下は到底治められない!
            `i '、!,;       _ |    そうなったとき、苦しむのは誰だ!?
             ',,r'"l    _,,,,,,_「    民だ。百姓だ!
              !  `    ''/     弱い立場の人間だ。
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、     ……知っているだろうが、僕も元は百姓の出身だ。
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_   だから、解る……。
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_



     ,,___`''‐、 ` - _      、_ ` ‐、 `ヽ ' l .i 'ー'"i   -------------
     `''‐、_ ̄ ` - _ - --   ` - ` 、`:、ヽ  | ,' ' .,'
------- -、,,,ニ、`ー- _ ニ _  .("`''ー、=-,_、-:、ヽノ //ノフ  ダメな人間が人の上に立ったからこそ、
       `ー、 `, '"_`':、- >''''      `  `ー" '.i/   この乱世は生まれ、多くの人間が苦しんでいる!
   -------.,r'-/ ´.`i ':, ,!.   _,,         i"    その乱世がもう100年続いている!   
         `i ! r‐-,.! `l     ""ヽ、     .l_______  終わらせなければいけない、この乱世を!
__________________ ,:r', '、'(__|       i'".l":';i`ー ノ ,,r'     その為なら、たとえ鬼と言われようと外道と言われようと、
       _r‐'/ i-、'、__       ` -`"' .::   .|i       この秀吉、一向に構わない!
.    __/" ,' l゙ `  |.              |!
__,.:-''" ./  .l  .',     |.           __   i        
     /   .|.   ',  l |         _,,,,_   .i'''''´
.   /    |   ヽ l. ヽ     r'"'ー-"==r"
.   /    |    `'、.  \   ヽ=,,_r',i_           -----------------
  /       i       `-、  `:、_   ....-r' `:、
/       |       `'=--、=‐-,--:'i    `'‐:、_



888 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:03:57.99 ID:PPeuXyY0
             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z    まだ信長公と出会う前、
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'    若い頃、本当に痛感したものだ。
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙
            `i '、!,;       _ |     上がしっかりしていれば、国はどうにでもなる。
             ',,r'"l    _,,,,,,_「     しかし上がダメなときは、
              !  `    ''/      下っ端がどんなに頑張っても、
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"      国はどうにもならないんだ。
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、       そうなれば、弱者はミジメなものだ……
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)       …………!!!
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ       秀吉様、それは、その考えは……!!
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

かつて、数正は今川家の人質時代のやる夫に説いたことがあった。
「下がダメでも上がしっかりしていればどうにかなる。
でも上がダメな国は、下がどう頑張っても、どうしようもない」と。
秀吉はもちろん、そんな事は知らなかった。
しかし秀吉の考えは、数正の考えと全く同じだったのである。



907 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:06:54.50 ID:PPeuXyY0

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   ……数正、頼んだよ。
            `i '、!,;       _ |   やる夫殿によろしく頼む。
             ',,r'"l    _,,,,,,_「
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)   ……わかっただろ、秀吉様。
. |     (__人__) 
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }  
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \



924 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:10:26.12 ID:PPeuXyY0
次スレ立てました。
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1217592461/

                       }k
                       ノ;'l{
                     _ノ;人'、
                }、、__,. -'',r'/p、ヾ、
               ,}”ー--、."ニー--゙'ゝ ゙'‐、__,、ャ,
              ,、 /;;,rlT=イ__~ ̄~^~^''ー‐---、.y"
             ,irこ;;;},|i ||  ~||~゙ ''l!tー-n-;t{;/
             ,j r'i!_、_}-二 ニニ゛‐-,k!i、,、、」|__,|トッ
           、_ ヤ{/iコ};,^;;,,,;;;,‐,-,=ノ,ム=_-__ーネ{´,
           ,};コニニ/7r'|”~,__,゛,/ノ 。 \~^~^”””'ヤ
           i!;;;;;;;;;;;、i!__| ,i-!;'"/,r'^v^‐、\iコ~|レ=i、
         ,}`ー';;;;;;;;;;;;;;;}r‐''”_,.-''/ [iillIII}}}] 、゛\i!、;;;;i、
        /,Eャッririririrnm;y、^,、ニニ ー_ー‐-ー' ゛\,;;;i{、_     ,.ィ
        /,r"=|、__    ̄~””””””'''''''ー,rk':;firiririnnm;y^~三ニ;:ニ'}
       ,/,r"=/|::::.. ̄~゛゛``''';::::::::::::ー‐,ノ,ム-.,, 、.、.゛,.___゛~^~゛^i;/
     ,、 /,r"=/,;l,,,::::i::::|iillIIIIIIIIII|||:::::;7/,r' ``i、:::.iヘ::::::::. ̄~''''''':|
.    ォ}仁二Vェ^仁 ̄~"""゛””””''ー/,r'" .,・、 `\[iillIIIII|||]:::::::::::|  ,
    i!;;;;;;;;;;;/イ'^トー‐-ニニ二、こ,.-'" ,r' ,.-ー{  }ー、`、\"^"^"^"^゛''ー'}
    ,il;;;;;;;;;;;;;:^^i'|::::::::::::... ,. -''"_, -'/―‐‐`´ ―`i、゛、\゛^゛""ー'r/
    i l;;;;;;;;;;;;;;;;;;,'|::::i,,. -''^_,,.-''′/' ,;iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiilllll `i、` 、゙-、:::::::::|;it======r'7
 _r,=ーヲー",,:;;;;;;'7rイ~,. -'''~,._-_''~´..::::::|iillIIIIIIIIII|||||||||}.:::::゙'‐、 ` 、゙''-、:|;;;`i、;;;;;;;;;;;;~ヽ、
 〕{ュョiririririrm;;;;;~_,n、 ̄__二;;;,,  ̄~゛゛゛'''''',,;;;;;;;;;ー―‐---`ゝ、` -、~ヾ,,;;ヽ、;、;,._;;_;;_,,'‐、
../,r'ーl~~~^~_,.,r'%%r===%%''ュ.,_"‐^"‐''=fhifhicifcifriririririyr'g'y'ng'y''ngmgigpmgwwiV} `''‐、._
/,r'=r|::::::::,r7=-ー''^`ー"^ -、_=フ:::::::::::: ..................._________    ~"””””””””””””|”””riririririnfzmir'7
ゞ゛ヾ゛;:"゛ゞ"'';;,r';";;ヾ、:::::::::|::::::i####lllllllllllliiiiii;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ̄ "''''' ::::::::::::::::::::::::::::|”””””””ヽ、””””"

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   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)   ……大坂城。もうほとんど完成している。
. |     (__人__)   なんて大きさだ……ありえないだろ、常識的に考えて。
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }  
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        

大坂城の巨大さは、当時、東アジアで一番とさえ言われていた。
あまりに大きいため、大阪湾の船の上からも城が見えたと言う。

大きい事にも理由があった。
秀吉が大きいものが好きなことや、城は大きければ落ちにくいこともあるが、
この城を見た瞬間、ほとんどの人間は度肝を抜かれ、
敵対心をもっていた人間でも、その心が萎えてしまう。
「とても逆らえない……」そういった心理的な圧迫感を、
家臣や他大名からの使者に与えるという効果を、秀吉は狙っていた。



931 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:13:09.86 ID:
PPeuXyY0

   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |   ……この城を落とせ、と言われたら……
. |  (__人__)  |   とてもじゃないが無理だろ……
  |   ` ⌒´  ノ   常識的に考えて……。
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

数正もまた例外ではなかった。
秀吉自身の人格と智謀、そしてこの大阪城の巨大さを見てしまった彼は、
次第に、自分でも知らないうちに、秀吉に対して弱気になってしまっていた。



940 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:15:21.37 ID:PPeuXyY0
             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'  ……外交でカタがつけば、
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   それが一番いいんだけどな……。
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_

やる夫が次男を養子、事実上の人質として秀吉に差しだし、
臣従してくれればそれが一番良い。しかし、そううまくいくとは思えない。
恐らくは十中八九、戦になるだろう。
その時は全力をもって、やる夫を叩き潰さなければならない。
いずれ来る「その時」のために、数正は利用するだけ利用しておくべきだ。
秀吉はそう考えていた。



946 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:17:01.45 ID:PPeuXyY0
             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'  ……だが、織田信雄がこちらについたとは言え、
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙  徳川は油断がならない相手だ。
            `i '、!,;       _ |   戦うならば小牧の時の倍の兵数でいくべきだな。
             ',,r'"l    _,,,,,,_「   そのためには……
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_

     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´ -、         /   誰かあるか!
        `)ll| (`Y´     二`ヽ、_    |    年明け早々、かつてやる夫と組んで
       /lll`l`-|     ( |;;lll|   '´,イ´    僕に逆らった者どもを、
     ,-'´/|`ヽ-┐     ` ̄'    ノ     まとめて片付けるぞ!
__, -‐/;;;;;;/ |   |            l      今のうちに用意をしておけ!
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、



12 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:21:27.05 ID:PPeuXyY0
        ノ L____
       ⌒ \ / \
      / (○) (○)\     ふざけるんじゃないお!
     /    (__人__)   \    なんでやる夫が人質を出さなきゃいけないお?
     |       |::::::|     |
     \       l;;;;;;l    /l!| !
     /     `ー'    \ |i
   /          ヽ !l ヽi
   (   丶- 、       しE |そ  ドンッ!!
    `ー、_ノ       ∑ l、E ノ <
               レY^V^ヽl

数正は浜松に帰るなり、やる夫に話したが、やる夫は予想通り激怒した。

       / ̄\
       |     |
        \_/
        __|__    
     /      \ ( ;;;;(
    /   _ノ ,、ヽ、_\) ;;;;)   数兄ィ、なんだって、
  /   ;;;(○)::::::(○/;;/    そんな話、きっちりと断ってこなかったんだよ!
  |    :;:, (__人__) l;;,´|    
  \.  ∩  |++++━・/      
,,.....イ ヽ .|| `ー‐´ /-、.
:   | 'f「| |^ト、__ ノ .| ヽ i
    | |:. ::  ! }__)\,|  i |
    >.ヽ  ,イハ  |   ||



26 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:23:36.67 ID:PPeuXyY0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ー)(ー)     ………………。
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)   殿様、忠勝。怒るのは解る……。
. |     (__人__)   しかしここで秀吉と敵対すれば、
  |     ` ⌒´ノ   もう徳川はおしまいだろ。
.  |         }    今は秀吉と友好的になっておいて、
.  ヽ        }    裏で力を蓄え、北条と結び、時を待つしかないだろ。
   ヽ     ノ 



32 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:25:25.88 ID:PPeuXyY0

       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\    冗談じゃないお!
  /    (__人__)   \  いずれ戦おうとしても、人質に子供をとられていたら、
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |  おしまいじゃないかお! 戦えないお!!
  \    |ェェェェ|     /

   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |   殿様!
. |  (__人__)  |   こらえるんだ……!
  |   ` ⌒´  ノ   人質と言っても、一応、名目は養子だ。
.  |         }   秀吉だってムゲにはしないはずだ。
.  ヽ        }   きっと助け出す方法もある。今はガマンするんだ!
   ヽ     ノ 




40 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:27:30.60 ID:PPeuXyY0

       ____
     /ノ   ヽ、_\      ……イヤだお!! 絶対に……!
   /( ○)}liil{(○)\     信雄にバカにされ、秀吉にもコケにされ……
  /    (__人__)   \   戦うお!
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |   やる夫は秀吉と戦うお!
  \    |ェェェェ|     /

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ○)(○)    殿様!! オレは昔、姉川の戦いのときに言ったよな!?
. |     (__人__)    殿様は普段は温厚だが、大切な場面に限って、
  |     ` ⌒´ノ    突然、短気になるクセがあると……!
.  |         }
.  ヽ        }     まさに今なんだ。三方が原や伊賀越え以上に、
   ヽ     ノ        \  今は徳川滅亡の危機なんだ!
   /    く  \        \ 秀吉は本気だ。もし人質を出さなければ、
   |     \   \         \ 今度は前回以上の大軍で来るぞ!
    |    |ヽ、二⌒)、          \ それと戦えるのか、殿様!!



62 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:31:13.76 ID:PPeuXyY0

            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \    ………………。
    / (○)  (○)    \
    |   (__人__)    u.   |
     \ u.` ⌒´      /

         ____
       /      \
      /  u   ノ  \    …………。
    /      u (○)  \
    |         (__人__)|
     \    u   .` ⌒/

      ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \    ……ガマンするお。こらえるお。
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \   義伊丸を……秀吉の養子にするお。
  |     (__人__)    |  
  \     ` ⌒´     /



83 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:33:36.71 ID:PPeuXyY0

              / ̄\
             |     |
             \___/
             __|__
           /      \
          /  ::\:::/:::: \      …………。
        /   <○>::::::<○> \   
        |     (__人__)     | 
         \     ` ⌒´    ,/

忠勝は近頃、数正が秀吉に内通したという噂を聞いていた。
まさかと思っていた。数正を信じていた。
しかし今、目の前にいる数正は、彼の目には、
秀吉の家来のようにさえ見えた。



101 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:35:11.08 ID:PPeuXyY0

            / ̄\
           |     |
             \_/
               |
           ./ ̄ ̄ ̄ \     
         /  ::\:::/:::: \    (殿様の判断だ。従わねえとな。
        /  <●>::::::<●>  \   ……だが、数兄ィよ……
        |    (__人__)     |   ……噂は……どうなんだい?
        \    ` ⌒´    /   信じて……いいんだよな?)



108 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:36:56.67 ID:PPeuXyY0

大坂城。

               、‘li;,, `||i;;;|li;;.,,'i;
               `''l,!l|||li;||||||||||i;;|||i;,
               ''i;,!!|l||||||||||||||||||||||li;,.
                '||ll!''!||||''''|!'i||||||||||||i;;
                 /|σ'.!''' _ `´`!||||||<  ご苦労だった。
              _,/'-'〉'    ヽ   /''   義伊丸、今日から僕を父と呼んでくれ。
             /l`ヽ、.i    `''`'’;-'
       ____,,,,,;;;<;;;;;;;ヽ  ヽ  、. ___,.../
   ,;;;;'::-::::、:;;;:::::::::::l::::::::::::i_  `、.....ィ´、_
   /;;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::-::、_::'::::ト 、_ l::::::,!_:::、::::、___
  ノ;;;;;;;;;;;;;;;;::::::l::::::::::::::<:::::::::::ヽ`'`l::::、i:`<_:::::::i:ヽ

秀吉はやってきた義伊丸を歓迎した。
しかし、心の中ではがっかりしていた。
当然、息子と共に来ると思っていたやる夫の姿が無かったからである。



122 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:39:24.96 ID:PPeuXyY0
     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;) 義伊丸はあげるお。
/    (─)  (─ /;;/   ……でも、秀吉の下にはつかんお。
|       (__人__) l;;,´|   それがやる夫なりの意地なんだお。
/      ∩ ノ)━・'/   
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /

あくまで要求されたのは養子だけのはずだ、とやる夫側は言い張り、
それ以外の、同盟や臣従など、普通、人質を出した側と出された側が締結するであろう、
友好的もしくは従属な関係は、両家の間には一切結ばれなかったのである。

徳川家は事実上、人質を羽柴家に出した。
しかし両家の間には、それなりの友好関係ができただけで、
他には何の関係もないという、奇妙な状態が出来たのである。



137 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:43:33.74 ID:
PPeuXyY0
          ____
       / \  /\  キリッ
.     / (ー)  (ー)\
    /   ⌒(__人__)⌒ \   今のうちに力を蓄えるお。
    |      |r┬-|    |
     \     `ー'´   /

やる夫は小牧の戦いで疲弊した国力を回復させ、内政に力を注いだ。
北条家とも友好関係を築き、三河の守りを固めた。
必ずいつかまた、秀吉と戦うときが来るだろうと。



145 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:46:30.30 ID:PPeuXyY0

 (( (ヽ三/)        (ヽ三/) ))
  .  (((i )   ___   ( i)))     四国の長宗我部や越中の佐々、
  / /  /_ノ   ヽ_\   ヽ \    紀州の雑賀衆……
  (  く  /( ●)  (●)\   > )  まだまだ反秀吉勢力は健在だお。
  \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' /   信長殿でさえ、かつての信長包囲網には
    ヽ|        ̄      |/     手を焼いたお。
      \              /

                          (  (
                           )   )
                      ,.、   / /
       ____          .| |l   l ,´
     /⌒  ⌒\     _-、i::| |ニニii '    信長包囲網のとき、信玄が死ななければ、
   /( ー)  (ー)\   /,‐ヽヽ`、||        信長殿もやる夫も危なかった……。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \    ( .〉〉/       今回はやる夫が信玄の役だお。
  | U    ) (      |   /  ノ        やる夫が死にさえしなければ包囲網は生きるお。
  \      `ー´、      /  /



156 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:48:46.41 ID:PPeuXyY0

            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \     今はとにかく、ガマンの時なんだお……。 
    / (●)  (●)    \
    |   (__人__)    u.   |
     \ u.` ⌒´      /

同盟も臣従もしていないとは言え、とにもかくにも、
こうして羽柴家と徳川家は、一応の和睦をした。
やる夫は反秀吉派と密かに連携し、時間をかけて、
じわじわと秀吉を追い詰めて行こうと考えた。



170 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:51:17.78 ID:PPeuXyY0


          °              _,,--⌒^``:、       ο
                       ,r''"       ` ‐-、              _,,._
     ,,r''"~⌒^`:、       _,,..-‐''"        ^`:   `、       __,, --‐''
  ⌒^~'       ` ‐- --‐'''""`⌒^.、..,,__      __ ,... .-‐`‐ -‐‐''''""
  ,i'⌒ヽ    シ               ''':‐-,‐‐'''           ⌒^~
 ,(    )ο //    ο         °     ""'⌒-- ,, , ;; ,,, ,,,;;
\  |  ゛-、 /./                                  --
\`ー'  \//        ο          °       ο
   `\   ",ノ
o   |  /゚   ,i'⌒ヽ、              ο        °
゙、\_ノ  i o (    )       °
 ` 、゙   ノ /`;;;;;_ノ  ο
   \  i,//´
   i    /
   i   | r                                     °
   i   |ノ
  /ο i       ο
  i   |
ー.^ノ、.......,iー.⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒

この時、越中(富山県)の反秀吉勢力である佐々成政は、
西に前田利家、東に上杉景勝と、羽柴派の勢力に囲まれていた。
やる夫と秀吉の和睦に焦った成政は、1584年12月、極寒の山々を越え、
浜松に到達し、やる夫に再挙を促した。世に言う「さらさら越え」である。

しかしやる夫は、今はまだ時期ではない、もう少しこらえるべきだ、と成政を退けた。



191 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:54:21.52 ID:PPeuXyY0

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \  ほんとは秀吉と戦うべきなんだお……
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /
       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  でも今のやる夫には力が無いんだお……
  |     (__人__)    |  
  \     ` ⌒´     /
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\    だけど、小牧・長久手で痛手を被ったのは
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  秀吉も同じだお! むしろ秀吉の方が痛手だお!
  |     |r┬-|     |  回復はやる夫のほうがきっと早いお。
  \      `ー'´     /  回復次第、他勢力と連携して秀吉を倒すお!



201 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 21:57:33.86 ID:PPeuXyY0

       _ ,, -ー=- 、
       ゝ、ニ 二 _ ミミV,       くらえ!
       マ二 ニ、 r' ..,,_ ヽソ,                    ,. ‐- .. _
       `ヽ、 { a`'  rt;j`'r'                  /  __  `` ー- 、
         |ノゝi     ,_ i                , ィ/   ゝヽ ̄ヽ ー- '
         /   t   -‐ ,´             _ / { {ヽ、_   ヽ' ノ_,.〉
        /!   `>、 _/_ -ァー- 、_ ... -‐ '    ヽヽ、 `>、..ノ=┘
       /j >-‐ ' ´/ /   /    /   _ノ      \ `ー '!
   , -‐ 7´/{⌒|  / _/   j                  >‐'
  / / //| 〉‐f/ \'    !                ,  ' ´
 / ,' > .|/ レ   ゚ノ    |           ,.. -‐ '"
/  {  ヽ |  /  /__  t     ,. -‐ ' ´
  |   ヽ| / /  '   `  ヽ、  /
  |   `!//           /

やる夫は秀吉を甘く見ていた。
秀吉の能力は決して信長に劣るものではなく、
そして、今の秀吉の領土と兵力は、かつての信長を完全に上回っていたのである。

秀吉のこの時点での領土は600万石にもなり、その動員兵力は15万にものぼる。
やる夫の領土は140万石。動員兵力は3万5千。決して少ないわけではない。
秀吉の領土が巨大すぎるのである。

既に日本の3分の1を制し、京都、堺、そして膨大な銀を排出する石見銀山などを、
支配している秀吉は、実力、権力、経済力、全てにおいて、かつての信長をも上回っていた。
その実力は凄まじく、やる夫の想像よりも遥かに早く、秀吉は小牧の戦いの痛手を回復させた。



214 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:00:17.64 ID:PPeuXyY0

      / ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::___:::::::::::::::::::;:ゝ /   ヽ.}
     / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/,. ヘ`!:::::,、‐'"  /     l
   / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;' /  ノ |::f   /    l |
   、 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ <  L|   `iヽ、   l |   秀吉様、
   丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、ヽ  ミ    ゙ーtッ-、 ,ゞ
    丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/し'         `ヾ, f´    出陣の用意ができました。
      ヽ  :::::::::::::::::::::::::::::::::/  i         / ',
       \ ::::::::::::::::::::::/   /       ,. '     ',
         `ヽ、::::::::::;、 "   〈       r、       '、
       ,..、..,r- '`ー'"ー-、、、..,,_ ヽ      `ヽ、 ..f´`` ′
    r'''´ ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,``丶、      r┴、
   〈 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,, ヽ、   ノ   }
   ノ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ (  /`ヽ、
 / ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ`7   ,ィ ヽ
ゝ- 、_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r 、;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ、/   `‐,
     ノ                  `ヽ 、、;;;;;;;\  /  !
     〉                       `ーヽく  r }
          石田 三成


       _ ,, -ー=- 、
       ゝ、ニ 二 _ ミミV,  この秀吉の前に敵は無い!
       マ二 ニ、 r' ..,,_ ヽソ,                    ,. ‐- .. _
       `ヽ、 { a`'  rt;j`'r'                  /  __  `` ー- 、
         |ノゝi     ,_ i                , ィ/   ゝヽ ̄ヽ ー- '
         /   t   -‐ ,´             _ / { {ヽ、_   ヽ' ノ_,.〉
        /!   `>、 _/_ -ァー- 、_ ... -‐ '    ヽヽ、 `>、..ノ=┘
       /j >-‐ ' ´/ /   /    /   _ノ      \ `ー '!
   , -‐ 7´/{⌒|  / _/   j                  >‐'
  / / //| 〉‐f/ \'    !                ,  ' ´
 / ,' > .|/ レ   ゚ノ    |           ,.. -‐ '"
/  {  ヽ |  /  /__  t     ,. -‐ ' ´
  |   ヽ| / /  '   `  ヽ、  /
  |   `!//           /

1585年3月、秀吉は、やる夫と手を組んで大坂を脅かした
紀伊の雑賀衆、根来衆を駆逐するべく紀伊(和歌山)に出陣。
数万の大軍を率いて侵攻し、瞬く間にこれを平定していった。



230 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:04:04.23 ID:PPeuXyY0

\   、 m'''',ヾミ、、 /   
  \、_,r Y  Y ' 、 /';,''    
  、 ,\ヽ, | | y /、 ,;;,,'',  
  \、\::::::::::/, /,, ;;,     ジャンプジャーンプジャンプ♪
   ヽ\ o 、 ,o / { ;;;;;;;,,    
   丿 [ \|:::|/ ]  >"'''''   
    >、.>  U   <,.<        
  ノ  ! ! -=- ノ!  ト-、       
..''"L  \\.".//_ |   ゙` ]
    藤堂 高虎

そして、紀伊の統率者であった鈴木重意(佐太夫の名前で有名)を、
秀吉の命によって藤堂高虎が強制的に自害に追い込み、
戦いはあっけなく終わった。



247 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:06:31.45 ID:PPeuXyY0

                     ,..--.、
                  {:.:.:.:.:.:l
                  _,}:.--:⊥ -__- 、
              ,. - ニニ ヽ:._//´    ヽ }
             { {´    } Hヽ __ ノ,〈|
             ヽヽ __ ノノ:.:.:>┬rく.:.:.:ヽ
              V7.:. ̄:/:.:/:.:/://  V:::l::l
              l:レ/:::::/::::::::/::://‐ニ、l::::ト:l    兄上、私にお任せ下さい。
             ,-く/::イ/:ニ、Z:イ´イ{:ィ;リ l::::レ!    カガク的に長宗我部を倒してあげますから。
              {   irト爪.ヒ:ソ!       |!::l:|
                l  ト|::l、    _,    小|′
          rく 二.|ー 1!::|'ヽ  、=='7 /V:.:ト、
         rー'   } - '{::.| lへ、 ー '// |:.:ハ ̄` ー-、
        r '   { - {  ヽ| | ,-ヽ`ニ ノ _j:.:.! ヽ    j_
        イ ヽ ヽ _}  ´`ー ⌒ヽV-V´ l:.:.| /      ヽ
       |! ヽ _,ゝ‐'/, - 、_,、.┬r―ァヘ_ノ、  l:.:.|  ̄`i /    ̄ヽ
        ハ   {ー '  / }:Aヽト、ブ / } |ヽ\!.:.:!   |〈_, =  ̄ ̄ `ヽ、
         ヽヽ ヽ __ ノ' /!:l_ハ V、   | l! 、 l:l:.:ヽ. /vj --  -ァ ´ ̄-、\
        丶> - r ´{l:!:.ト、 トヽ.ニニ/、llニ、-ゝ、トーlレ┴┐-l´ ̄  ̄`ヽ  }
            | ヽハ l (ヘヽ ̄`` ミニ、|l´ (_)_  !ア´,二 、   V
                 |   |  l  `ヽヽ    ー1l !|(_)(_)_ j V    ヽ { ノ
                 |   ! l     ヽヽ   j !l ハ イ   /    _イ/
                   羽柴 秀長

秀吉はすぐさま、次の軍を編成。
1585年6月、自身はにわかに病気になり、出陣できなくなったため、
羽柴秀長を代わりに総大将とした10万の大軍を出陣させ、
淡路から四国に攻め入らせた。



265 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:09:38.02 ID:PPeuXyY0

               `;::`-、_ `i;;::、_ ,
              、____;;;::::::;;;;;;;i;;;:::::;`V,   汚名返上のチャンスだ!
              `''、;;;:::;;;;:::::::;;::::;;;;;;;;::|_   
               、-;;;;;;::::;;_::_:'''''''''、:::::;i
                く::;i:      _,,、!;;;;;/      ___
                 l ,-、...,  -' __::::l;ノ-     / :::i
                (;。:::> ,:: 、' “ '.゚lィ.ノ.     l  ::|
                 `l_::  、,  、::|ノ     ,i、.....::l
                  ヽ`-'-~-'´:/      |;::::::::::i
                  , 〉_,,;i;,, :::,゚.'::|-、     l;;::..:..;::i
                ,/;::l;;;i:::`ll!''::::::''/、;::l___ _,,,/:::,;:---'---、_
          ______,,,:-/;;::/':::|: :::::::::: l:::/;::;;i;;::::::;/,::i'......::....:::;;;;::::ノ
         /;i;::;;;;;:::::;/::;;;;;;;;i_:::`::、:::,―::-:ノ;:;;;;;::i;::;/::i;::>-::--:-:::::;:'、
        i:;;l;;::::;;;;;;;;;;`、::::;;l_lll`;;-;;--;;-ill|!;;;;;;;::::〉l;;i:;:7;!;;;::...::...:::::::::ノ
       ,/;::;;i;::;;;;;;;;;;/;::;;;/`'''''''''-'''-''´´;:::::<;;;;i;l::::|:(:`'''''''''':::::::::l
                羽柴 秀次

その中には、小牧・長久手の戦いで失敗してしまった秀次もいた。

       -:─- 、 ,. -─;z.. _
     ,  -‐ゝ. !i ′ i!i  ii  <
.  ∠..._  !!   !i   !i  i!i \     
.   , ' ´!!   !ii  !ii  i!i  !i  ヽ
 ∠ -;:‐ !i  !i ,、!!  ii!  !i!   !i l    ククク……
.  , ' i!i , ,ィ ./ーゝ.!ト、i、. 、 !ii   i! |        
  /.イ ,ィ'l/`K  ̄ ,ゝ!ヘ.「ヽ!\ !ii  !i|    土佐の出来人、
.   l/ l===。、 ,, ===。=:| r=:、 :|    長宗我部元親……
      l`ニ/   `ニ二´ |iFvリii|
      l/  __-, ー- 、 :|l_ン |    失望させるなよ……?
       `i ー───一 l ,.ヘ !i i!ト、     
.        !   ---    /:: ヽ :|(:ヽ
       ゙、      /:::    ヽii|:))::\     
.       _,.ヘ.  ./::::     ヽ!(:(:):):|`T''ー-    
 _,, ..-‐..T"./)(:`イ::::       /::))((:(|....l.......l.
        小早川 隆景

更に中国方面からは小早川隆景など毛利軍が攻め入った。



276 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:11:50.92 ID:
PPeuXyY0
  ./  ̄/〃__〃   /  ̄/       /
    ―/  __ _/   ./ ―― / /
    _/   /   /   _/    _/ /_/
    /\___/ヽ
   /''''''   '''''':::::::\
  . |(●),   、(●)、.:| +
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
  |   `-=ニ=- ' .:::::::| +
   \  `ニニ´  .:::::/     +
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、.
:   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
    |  \/゙(__)\,|  i |
    >   ヽ. ハ  |   ||
 長宗我部 元親

長宗我部元親は、この時期、四国を統一したばかりで、
準備も充分ではなかった。その点が不幸でもあり、
また秀吉もそのあたりを意識して派兵していた。

元親もさすがの英雄である。
羽柴軍の侵攻に対して、様々な策を施した。



292 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:13:35.43 ID:PPeuXyY0

            、  / ::::/ .::: /   ..:: '  ..:::'´ _,,.::=''" ,r'
              ',ヽ,' ::,r'   '     '  ..::::: : : : ´ ̄..:::∠
              、、l 'i :   ,'   ,    ' . . . : : : : : : : ''- ::二ニ=-   所詮は田舎者の策だぜ……
             ',ヾ i :  .:  .: , . :  . : : :   : : : : ; ; ; _``- 、   この官兵衛には全てお見通しよ!
             ', ' :   :;:  .: ,;::: _,,..r''´` 、.._:: ' -' ,....、: : : : 、--―`
             ', : : ;_,,,.. -‐'''" ,.r'ヽ、 `'''r''V,rヽヽ::::::`ー` 、
             l'''''''"~  _,,. -‐'",..-、 ~`'''ァi l li'` ヽ.',::::::::ヽ、-`、
                 l''ー--―'''"_,,. -‐'',.r''    ,.' l l l、⌒i i iヾ、ヽ,._\
                 l''ー-―'''"_,,. -‐''",,. ''",)   l '''lヽノ ソ'、  ヾ_ヽ``_
              lニ''''''''''''"~,,.. -‐'',. -''",.、   /  /,i ,ヾ)ヽ、-、 ';iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiヽ、―
             l、ニ二ニ~--‐''",,. -'',,.r'' ,r' ,r''iii;`r'.)'  ` l ヾ、ヽ ̄ヾ''ヾ'''ヾヽ、
                ヽー----‐''二-‐''",. -''"ヽイ  'ii; l     ';:l   ヽ ヽ `、 `、 ヽ、
               ヾニ二,.---‐'''"        ;iiツ    :l     ', ヽ,  '、`、
                   /ヽ'ー、'"         ,;ii'゙    ;;,./    ', ヽ  ', '、
              ,/iiiiiiiiii\‐-‐'''''゙~ ̄` 、 /    _,;;ツ,,,,,、    ',  ',  ', '、
            ,.r''"iiiiiiiiii_r''"ヾ、ー;ii;゙゙´   ;ii'゙ー--‐''''''´l';r''~~ ヽ、   ',  '、 '、
         ,..-‐'"`ヾiiir''く  ヽ  ヽ,;iiii;;;,,,,;;ir''゙、        l     ',`ー、 l、  ',  ',
       ,.r'"     ヽ、. ヽ  \ ゙ヾ''''"ヽ  ヾ、       ,'、    l  `'l,',  ',  ',
      ,.r'´ ̄`' - 、   ',  `、  `、  `、 `、 ヽヽ     ,' ` 、.,,..-'ヽ    l ',  ',

しかし、元親の策は、羽柴軍の黒田官兵衛にことごとく看破された。
長宗我部軍も奮戦するが、圧倒的な物量と兵数、
さらに四国と異なり、上方は戦法も武具も発達しており、
ありとあらゆる面で長宗我部軍は後手後手に回った。



302 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:15:57.76 ID:PPeuXyY0
       /\___/ヽ
      /:::::::       \
     .|:::.   ''''''   ''''''  |
      |::::.,(●),   、(●)|
     .|::::::: ノ ,,ノ(、_, )ヽ、,, |
      \:::::.ヽ`-=ニ=- ' /          |
     /   `一`ニニ´-,ー´           |
     /  | |   / |             |
    /   | |  / | |             |
    /   l | /  | |             |
__/    | ⊥_ーー | ⊥_ ________|
   |  `ーヽl_l_l.} ヽl_l_l.}              \
  (、`ーー、ィ   } ̄`   ノ      ①        \
    `ー、、___/`"''-‐"    ⑩  ⑤        \
                                 \

長宗我部元親は降伏した。1585年7月のことであり、
秀長が四国に攻め入って、二ヶ月も経っていなかった。
元親は天下をも望んでいたと言われるが、その望みは果たせなかった。
四国を統一した英雄は、秀吉によって土佐一国のみを安堵され、
秀吉政権下の一大名へと転落した。



319 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:18:16.61 ID:PPeuXyY0

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'   宮内少輔(元親)のその器量では、
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'    天下はちょっと無理だろうね。
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ

こうして、秀吉は「反秀吉勢力」の中でも、やる夫に次ぐ勢力を有していた、
長宗我部家を降し、更にその名声と実力を高めた。



331 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:19:41.03 ID:PPeuXyY0
  ,、   ,.
__', (   l !. ..,,_  ,-,  i‐rr´ヽ,r'`
¬‐ ニ,ー ,'     '‐,| ┘ ー´ ,r'
  ,r'  ¨¨         `< ´ ̄ 
  i     .,,_  ,、 ..,, i       
  ! ⌒i  ,r'    `゙  `、l    ナラーッ!  
  ヘy、    !テ>  ;.ir.f ;'      
   ||`   `~   __i`  i        
   j!‐,_     ´゙ー'   ;'        
  ,r'三 '= ..,,_ ¬' .-<         
  .´‐=、゙ヘケ ,  ̄  i、ヘ;     
    菊亭晴季   

時期が前後するが、長宗我部元親が降伏する少し前、秀吉は、
より強い権力を得るため、朝廷の菊亭晴季に相談をした。

例えば、征夷大将軍に就任すれば、秀吉は日本の全ての武士を
統率する身分になるため、逆らう者は全て逆賊となる。
そうなれば、全ての戦いに大義名分が出来る。幕府も開ける。
政治にも外交にも、戦争にも、全てにおいて有利になる。



347 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:22:30.22 ID:PPeuXyY0

  ,、   ,.
__', (   l !. ..,,_  ,-,  i‐rr´ヽ,r'`
¬‐ ニ,ー ,'     '‐,| ┘ ー´ ,r'
  ,r'  ¨¨         `< ´ ̄ 
  i     .,,_  ,、 ..,, i       
  ! ⌒i  ,r'    `゙  `、l    将軍よりも、関白のほうがいいと思いますよ。
  ヘy、    !テ>  ;.ir.f ;'     公家としてみれば、将軍より関白の方が上です。
   ||`   `~   __i`  i        
   j!‐,_     ´゙ー'   ;'        
  ,r'三 '= ..,,_ ¬' .-<         
  .´‐=、゙ヘケ ,  ̄  i、ヘ;

将軍になるには、源氏の家系でなければダメなので、
源氏ではない秀吉は将軍に就任できなかった、という説や、
また征夷大将軍は慣例的に東国を抑えていなければいけないのだが、
徳川家や北条家がまだ秀吉に屈していないため、秀吉は将軍に就任できなかった、
という説がある。

しかし最近では、秀吉はかつての鎌倉幕府や室町幕府のような武家のみの政権ではなく、
公家さえも統括したまったく新たな政権を目指していたため、将軍にはならなかった、
という説も強くなっている。

     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´ -、         /
        `)ll| (`Y´     二`ヽ、_    |
       /lll`l`-|     ( |;;lll|   '´,イ´
     ,-'´/|`ヽ-┐     ` ̄'    ノ
__, -‐/;;;;;;/ |   |            l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、

また秀吉ほどの実力者であれば、将軍であろうが関白であろうが、
とにかく「天皇の次にえらい」という肩書きさえあれば良かった、という説もある。

……とにもかくにも、秀吉は菊亭晴季の勧めにより関白就任を目指した。



357 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:25:31.40 ID:
PPeuXyY0

   <ヽ,  「:l       /7   「l   /'.7
    丶`:-': '-..,「:|    |:l   _/"ー-´/
       ̄ ̄ヾ/  ̄ ̄ヾご/´ ̄ ̄
         /        丶
         レ⌒ o ⌒ヽ,   }
         〉 (ё, (ё ' (G)i   ナーラナラナラ。
        {   し     ノj,'   お任せ下さい。
         ',   'こ'     J
         ゝ .,,_____,. イヽ、
         ,< `-ー/彡/ヽ
     _/  ノ(_ //_,,.〉  ノ
     と__ゝ-''´ {//l|l _/ヽ/
           〉ニZニニ^〉i.i.i
          |/(/\\ /
          L/_(/ヽヽ_,|
             |_|_|
          と´__.}{.__`っ

関白に就任するには藤原氏の一族でなければならない。
そこで秀吉は、たった1歳年上の近衛前久の猶子(相続権の無い養子)になり、
藤原氏の一族となった。こうして秀吉は関白に就任する資格を得た。
相当に強引な話だが、それだけ秀吉の実力が凄まじかったということである。



375 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:27:40.99 ID:PPeuXyY0

---   `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,       ----------------
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ-------------
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,            
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡      -------------
       _ノll/ ⌒l `|ll/´ -、         / ----------
  ------  `)ll| (`Y´     二`ヽ、_    |
       /lll`l`-|     ( |;;lll|   '´,イ´  百姓の倅がついにここまで来たか……!
     ,-'´/|`ヽ-┐     ` ̄'    ノ     
__, -‐/;;;;;;/ |   |            l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/     -------
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人              -------------
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、

1585年7月11日、羽柴秀吉は、藤原朝臣秀吉として、関白に就任した。
関白は公家の頂点であり、武士が関白になるのは史上初のことであった。
秀吉は位においても実力においても、かつての主君、織田信長を超えたのである。



381 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:29:29.37 ID:
PPeuXyY0
           ____
       /::::::::::::::::\
      /::::::─三三─\
    /:::::::: ( ○)三(○)\   
    |::::::::::::::::::::(__人__)::::  |   ありえんお……
     \:::::::::   |r┬-|   ,/ 
    ノ::::::::::::  `ー'´   \

義伊丸を養子に出して、わずか半年余りの出来事であった。
半年前には健在であった秀吉包囲網は半壊し、
やる夫と越中の佐々成政のみになってしまった。



398 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:32:52.14 ID:PPeuXyY0


              r" ̄ ̄ ゙̄`ー.、
             /,、        ,.i
             i ,!ヽ\___/ i
             「゙ー― O"―‐"^l l   殿様、大変です。
             ヽ <三),ニ(三> ノ r、   秀吉が越中に出陣するとのことです!
             rト、_/」\__/Vノ
       /\    ヽ  __    /,'
       \/\    \ ー   /^
        \  \   」,ー―''"-jー、
.          \  \__」  ̄二三/  ト―――r.、
       ___>''" iトヌヌヌヌヌヌ/   i i  /ヌヌヌヌ、
       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \     ど、どういう速度だお……!
  / o゚((○)) ((○))゚o\    
  |     (__人__)'    |  
  \     `⌒´     /

1585年7月下旬、四国を平定したばかりの羽柴軍は、すぐさま、
越中の佐々成政に向けて進軍しようとしていた。
佐々成政が降伏してしまえば、もはや秀吉包囲網も何も無い。



408 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:35:14.86 ID:PPeuXyY0



                     /´ ̄ ̄ ̄  ̄ ヽ
                    /           \
                       /:::::             \ これはもうダメかもわからんお……
 _______ +      /:::::::::                 ヽ
 |i:¨ ̄ ,、    ̄¨.: i       |:::::::::::                    |
 |i: /ヘ:\     :i|     _ |::.:. : :     ,,ノ:..:ヾ、       |
 .|i:〈`_、/´_`>.、  :i| ,.r:;'三ヽ:: :: . ー'"´   ,,、  ー‐‐,,     /`、
  |ii~~'、;'´`,'~,;~~~~:i|;イ:;:":::::::::::\;;。(ー一)   (ー一)。;:;:. /::::: ヽ
  |i`::;:':::::;::;:'::::::::::;.:i|`。⌒/7, -──~ 、(___人___,)"⌒;;::/::|:::::〆::\
  |i::::::;:':::::::::::::::::::::::i| ::::://,::::..    " ニニヽ、⌒ij~";_ ィ /:::::::|:::::〃::: : ヽ
─|`ー=====一 | ::::::|_|;;、:::.__y-ニニ'ー-ァ ゚‐─'───┴────── ‐
::::::`ー―――‐一´ ̄




417 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:36:43.15 ID:PPeuXyY0


      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    / ノ(     U    \    と、殿様、あきらめないで!
   /  U ~             ヽ   まだ九州の島津や、関東の北条、
    l:::::::::     \,, ,,/       |   奥州の伊達もいるよ!
    |::::::::::  |||(●)     (●)   |
   |::::U::::::///U\___/ /// |
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ

               _.. ..‐::´/
             _/::::::::::::/
           _/:::::::::::::/ ____
         ,..::::´::::::::::::::::::::: ̄:::::::::::._/  そうだぞ殿様、あきらめるな!
       /:::::::::::::::::| ヽ、:::::;::::::::::::/   秀吉に屈服するくらいなら、
       /:::::::::::::::::::::|´|ヽ   |/_:::.::/   オラは戦って討ち死にしたほうがマシだ!
  _ .. -─':::::::::::::::、::|`'   ,   .!::∠
  `'' ‐-.._:::::::;-‐、`(●)  (●) |::::`::-、
 =ニ二::::::::::::::::|6    \___/、| -──`
    ‐=.二;;;;;`‐t    \/  ノ 

忠次と康政の言葉は徳川武士の総意と言っても良かった。
彼らには、意地があった。

上杉景勝や毛利輝元、そして先月降伏した長宗我部元親らと徳川軍団の違いは、
徳川の武士達がかつての秀吉を知っている、ということであった。
越中にて秀吉に逆らっている佐々成政もかつては織田家臣であり、そうなのだが、
彼らは「木下藤吉郎秀吉」の名で、戦場を駆け回っていた秀吉を知っている。

徳川の武士達は、金ヶ崎の撤退戦で共に戦い、
「徳川様、皆々様、かたじけなし、かたじけなし」と、頭を何度も下げた秀吉を知っている。
いかに現実が厳しいものであろうと、その「木下」に頭を下げるというのは、
徳川軍団には耐えられなかった。



422 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:38:44.45 ID:
PPeuXyY0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    ………………。
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/ U  (─)  (─ /;;/   ……今、やる夫の味方は北条家しかいないお。
|       (__人__) l;;,´    他の大名にも手紙は出すけれど……
/      ∩ ノ)━・'/    とにかく北条だお。北条と仲良くしておくお。
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /

      / ̄ ̄ ̄\
    / ─    ─ \    ……そういえば、北信濃の真田昌幸はどうしたお?
   /  (●)  (●)  \.   
   |    (__人__)    |
   \    ` ⌒´    /
   /              \



431 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:41:47.36 ID:PPeuXyY0

          i ; ; ;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::lリゞ;;:::ゞ
          /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノイ,/;;;;/::;;〃i/いリ;;;;;;:::::`、
            /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノノ,/;;;;/ノ;;/;ノノハノハw;;;:::::';
            !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ,ノノイノハノノノイノヽ、ノハ;;;::::!
           l;;;;;;;;r'ヽ;;;;!  -─ノノ-ノ '´─-ヽ;;:;:;:::/  沼田は私達の手でとった領土だから、
          ハ;;;;;!リ〉リ'   r-rェァ'`  ,rェッ  !;;;;:ソ   徳川の約束で勝手に北条に渡す理由はありませんね。
          ,リ;;;;;;),  ヽ           l    /;:ノ
          ,/)ぃ,l:リ  l        ,_」   /      どうしてもと言うなら、せめて代わりの土地をどこかください。
      _,.、-‐!  ヾ:!、Y       ___   /`ー -、_
_,.、-‐' ̄''ー- 、 l    \  ヽ     ー   /`ー-、_ i`ヽ、_
``ヽ、_,.、-ー-‐'ヾ 〔《l \ \     / \     `ー-,l ';
   ヽ、      ヽ      r'、  `ー‐',i ,r-‐'゙}        l! !
              真田 昌幸

3年前、信濃の覇権をやる夫と北条家で争った後(第15話)、
やる夫は北条家と和睦し、信濃は徳川家、上野は北条家、という風に約束した。

真田昌幸は信濃と上野にまたがって領土を保有していたが、
この時は徳川家に従属しており、上野を北条家に渡すのであれば代わりの土地を、
どこか貰えるはずだと主張した。
しかしやる夫は、徳川家に従属しているのであれば徳川家の決定に従うべし、
上野を無条件で北条家に渡すべしと通告した。



438 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:43:30.54 ID:PPeuXyY0
  '" / ,;;-''シr--=、∠,,__゙、 ゙ゝ,;≧-─ミーi;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
   i゙i゙  ;;ヘ | ーt‐:ァミ:`、` ' '<"t::ラー- |;;;ハ;;;;;;;;;;i゙
   ゙;゙、 ( ハ,!  `""´'  ゙:   `' ` ´   ノ;リ ,i;;;;;;ノ
    ゙:,゙:、.ヽ,ミト:       ,  :.      ケノ./;;ャ'′
      `:、`ー;      ,'.  :::,     '゙フー';;l゙
       ノ,;;;;゙ト     `ー-‐'゙     /};;;;;;;l、
      ,ィ'ス、;;;|`、   -‐ - ─-   /,.};;;;;;;;;;「
      _」 ゝ、;;;l ;゙:、   '''''''   ,ィ゙ 'ク;;;:;:;;;;」
  _//   `:'、 ゙; ゙' 、      ,ィ'゙ ;'ク:::::::::::;`;、_
 '"/  l    r‐`i゙:,  `ー---‐''゙  「..:::::::::;ィ^!;;;;;;;;;;;;

昌幸は到底納得できず、徳川家の下を離れ、上杉家に密かに従属した。
しばらくは、徳川は秀吉と争っていたため、またそれによって
力を失っていたため、信濃は平穏だった。
北条家は度々、上野にちょっかいをかけていたが、
真田家はこれを撃退していた。

昌幸は適度に徳川にも通じ、上杉に従属したことを知られまいとしていたが、
やがて限界が来た。昌幸はこの年、正式に上杉従属の意思を表明し、徳川と断交した。



444 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:46:09.61 ID:PPeuXyY0
         ____   
       / \  /\ キリッ
.     / (ー)  (ー)\       秀吉が越中に関わっている今こそいい機会だお。
    /   ⌒(__人__)⌒ \     小牧・長久手で消耗した分もやっと回復したし、
    |      |r┬-|    |      真田家を攻めるお。
     \     `ー'´   /

真田昌幸を倒せば、やる夫は信濃の一部を領有し、
同盟国の北条家は上野を領有する。約束どおりになるわけである。
北条家は喜び、やる夫の領土も増える。



453 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:48:47.37 ID:PPeuXyY0

          / i   ノjノiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii| ii iii   jiiiiiii ゙、ヽj
        / ノンiii;;;iiiiillllliiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii ;;〃iii /j八iii  }
        !iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii_,,,.-ァiiiiiiiiiiiiiii〃,‐'ノノー_= 〉iijリ
        i、iiiiiiiiヘ_iiノ::::/iiiiiiiiiiiiiiiiiノ:::::::r ' I!:::  {jノjノ  そろそろ徳川が来そうだね。
         iiiiiiiiiiゝ:::::::/iiiiir'´ヽii 〔::::::::   ̄   \
         ゙、iiiiiiiiii iiiiiiiiiiiii{ 斤ヽ ヽ::::::.      ___ノ  上田城を固めておいたほうがいいね。
          iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiヽ、爪弋ミ゙::::::::::      j
           \iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii`Y´::::::::::::::::    ー=!   
            }iiiiiiiiiiiiiiiiii/ノノ从::::゙、::::::::::::..   'ーf
           「iiiiiiiiiiiiiiiii/iンノjノ::゙、: ヽ:::::::::::::    i
           ヽi_i_ii_iiiii∧リ:_:_:_:_ヽ;;;: :`''‐-、_,,ノ
            |llllllllllllllllllllliiiiiiiiiiiiiiiii\〔___

真田昌幸は徳川家の攻撃を予想していた。
上田城の門や構えを、昌幸はしっかりと固めていた。

                   人_   __
                ,./-‐''´ ̄    \-、
               /  ヽ   _,、-ヤ丁⌒ト、     _
                _/ ヽ..__ }ィ7~::/:::/:|/|::::l:::|:::r\/´三_/´
               く厶   _゙ヾ|:::|:::_l|:::/:|~~|::::l:::|::::ヘ Ⅳ三く_
             ノ :、  _ィ|´|ハ|`ハ:::| r刋廾k::ノ }三/  
             ,i    / 从!ヘ..__ ヽ! 〃がミ|:/ /三ムヽ 援軍出すからがんばってね。
            ,i     <|::l{ ~     ヒ‐_ヅ}{  \三厶}
              i    / :|八  、_ '    ''' /:|\_  /__,..`>、_
             i     〃 |:::l:|\   ー'  人:| /::し′    _ .\_
              !      j::::|:|丁>-z┬<{:::{:{,i:::/ ̄7ー、.__´_     ゝ、
           {    !. (:{、:::ヾヽ、_ ≧八:::{:|{::〈__,,,ノ--‐/ヘヾー '´   }
           |_  __:}:. ヽ \::::`ヾリ-─千厂ヾ:;;/_   /  ノ::`ー  ../
           jハ ヽ :|:   `ヽ)}:::::}|==コ  {:..ノノ  ̄`ヾ、 ノ_;;、-‐''´
          ノ j:} 、.:|     ノノ::::ノ|ー  ⌒{;7  __ノ-}} ̄
          /  i:l|  ::{   ((:::::〃 l」     VィⅥ::( 〃
        〃    i:l|   ::、   ヽ:(_` ー--    }:八、:::::乂
                  上杉 景勝

昌幸は上杉家に従い、子供の源二郎(後の真田信繁)を人質に出していた。
上杉家は真田家を守るため、また上杉自身の国防のために、
上田と沼田にそれぞれに援軍を出した。



462 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:51:03.60 ID:PPeuXyY0

その頃。

           ____        ) 元忠、任せるお! 真田を倒すんだお!
        /⌒  ⌒\      ) 
      /( ●)  (●) \    )/⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y丶
     / ::::::⌒(__人__)⌒::::: \
    |      |r┬-|     |
     \       `ー'´     /

         ____      
       /       \     
     / \   / \    
   /  (●)  (●)  \   任せてください、殿様。
   |      __´___     | 
  /      `ー'´    \ 
  |  i          ヽ、_ヽ
  └二二⊃         l 
    |   ,、___,    ノ    
    ヽ_二コ/   /    
  _____/__/´

ここでやる夫自身が全軍をあげて出撃すれば、秀吉がどう動くか解らない。
やる夫は鳥居元忠に7000の兵を預け、上田城へ侵攻させた。
上田城を守る真田の兵は2000余りであり、充分に勝てる算段であった。



469 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:53:02.33 ID:PPeuXyY0

            / ) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            ./ / | 全身から湧き上がるこの喜び!
           / /  \          / ̄ ̄ ̄
           / /     ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄|  真田さんにとどけ!
         ./ /_Λ     , -つ     \
         / / ´Д`)  ./__ノ        ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄
        /    \ / /   ⊂_ヽ、
        .|    へ/ /      .\\ Λ_Λ
        |    レ'  /、二つ       \ ( ´Д`)
        |     /.          . >  ⌒ヽ
       /   /             /    へ \
       /  /               /    /   \\
      /  /               レ  ノ     ヽ_つ
     / ノ               /  /
   _/ /                /  /|
  ノ /                 ( ( 、
⊂ -'                    |  |、 \
                       .| / \ ⌒l
                       | |   ) /
                      ノ  )   し'
                     (_/
           北条家の皆さん

また、北条家も沼田を奪取するべく、
やる夫の動きに合わせて、上野へ軍を出した。



476 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:55:22.17 ID:PPeuXyY0

         _,;r'" ,il' ;il' ,i'クノ リ ゙いミ゙ゝ,、゙ゝ  ゙li;lli, 'li;,゙i,
      _,;r''"  ,;il'"ノノノ シ'__  `''弋ミヾミヾ;llllli;, l'}
   _,,:-''"  ,,;ill;'",;i'-''""二二 ̄`   ,,:''''''ー-゙lll;iii,'lllli,'}
,>iii''"   ,,;ィ彡''"/f"  r'''("llli)`    ,/"'flliiミヽ.|!li,'llllliリ
ll'"   ,:i''  }i l゙ {!    ` ̄  '"   i 、 `'''" ,;llll,lllll;ツ
.いi' .;i' r' ;il i'{ `゙              ゙i、   クシ''"  鳥居元忠が来たか。
 `i, :lli,  ゙li :l: ゙'':、         ..    i;   .|
  ゙i, ゙llii;, ー゙''li、            ' -'''; r'"    |   全軍、計画通りに動いてくれ。
   ゙i, ,l''llli;, ,,ミ            _-     /   私の指示通りに動いてくれたら
.    ;レ  'llllli;  ゙:、      '" ̄   ̄`''ヽ  /    負けることはない。
    "|  ,ill'l!.  ゙i、        -==   ./
    _|  ,il' '゙   ゙'ゝ、           /
  /" ヽ、 {,,_     `゙'''ー::,,,_       /
 ,/    `''''ーミ=-:;,,_    `' ̄`''''ー---r''




483 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:57:46.41 ID:PPeuXyY0
             ____
           /     \   チッ
         / _,ノ  ⌒ \     チッ   
        /   (●)  (●)   \       チッ
         |       、 ´        | (( ∩))
       \       ̄ ̄    /   ( ⌒)

元忠の軍は信濃をどんどん進んだ。
そしてその途中、神川という川があった。
その対岸から……


     / /    `ト 、',    ヽ
 \  /  /     -ト y  i   l\
    l ハ l /     ● l  }-、 !  \    あー徳川軍にょろ!!
    l/i yi ●     , ⊂⊃ l ,!/.  \
 ―   レvl⊃  r´`´ヽ  l  }´/ ヽ   \
      i 、  ヽ、_,ノ  j ト ~、      ヽ
r- ,_   」 ヽ , ____,. イll  lヽ=_____
l、  ~'''TTト、 ハ,ヽ  l===l l l    //- .,
  ヽ、  .l l l ', ', \ヽ l ̄l l l   //
    `ー.l_l_l__', ',__ \yV/レ  〈ー'ヽ
        穴山 小助



491 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 22:59:55.66 ID:PPeuXyY0
        l:::::::{:::l ,     ー-j从:ヽ::::::::.
        | ::i::ル{/     ●  !:: ト、::::::',
        l ::l::ハ ●   ,、_, ⊂⊃|ノ::::::::
         ヽ::Viヘ⊃  ヘ _)  |:: |::::::::::::    えー 徳川!?
            `|l: :::ゝv-、_〕l_,.イ<|:: |_:::::::::::
          |l:::: i/  lフヘ_____j|:: |/ス、:::
          |l:::: |  l:::::::::V==|:://  ゝ::
          |:!::: fk__,仏\ヽ l/人/::::ノ
          |::l:: 下ミ彡\ヽV/  ヾ/


          , '´ ̄ ̄` ー-、
        /   〃" `ヽ、 \
       / /  ハ/     \ハヘ
       |i │ l |リ       }_}ハ   徳川が許されるのは南信濃までだにょろー!?
        |i | 从 \    /l小N
       |i (|  i ●    ● li|ノ
       |  i ⊂⊃ 、_,、_, ⊂ノi|
       |  l  x>、 __, イl |
       |  lくミヽ::::ヘ三l:::::ノl lヽ
       |  l( ⌒ )..::::V::/ ( ⌒ )

                ____
              /     \
            / _,ノ  ⌒ \
           /   (●)  (●)   \ ……一人で何をやっているんだろう。
             |       、 ´        |
          \       ̄ ̄    /



502 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:02:19.24 ID:PPeuXyY0
            ______
         _.:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
       /.:/.:/ ヽ:.:.:i:.:.:.:.:.:.ヽ
       {:.:/:./     l:.:.j:.:.:.:.:.:.:.
       ∨!/  ⌒  |:./:.:|:.:.:.:.:
        |′  ● jイ:.:.:.|__:.:.:   キモーい!!にょろー!
        |! r‐‐v (_) |:.:.:.| }:.:.
        ハヽ ノ   |:.:.:.|ノ:.:.:   キャハハ!!にょろー!!
        (` = -r-rム:.:.:|:.:.:.:.:
        ト、  | / | |:.:.∧:.:.:.:
        |:.:.:T7_/_,j .|:./  ヽ:.:.

                 ____
               /     \     !!……
             /  _ノ ,、ヽ、  \    キモい……!!
            / ;;;(◯)::::::(◯);;; \  この私を……キモい……!!
           |      __´___     |
           \      `ー'´     /
            /          \



515 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:05:11.74 ID:PPeuXyY0

                       ____
                     / |__| \
                   /  _ノ ,、ヽ、 \     
                  /   (○)  (○)  \   
                 |    |  __´___ |    |   
                 \   |   `ー'´ | /
                 /´`''" '"´``Y'""``'j   ヽ     絶対に許さないですよ虫ケラども!
                { ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l    
                '、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ     じわじわとなぶりごろしにしてあげます!!
                 ヽ、,  ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/     
                  `''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r'      
                    ,ノ  ヾ  ,, ''";l        
                   ./        ;ヽ       .
                  .l   ヽ,,  ,/   ;;;l    
                  |    ,ヽ,, /    ;;;|    
                  |   ,' ;;;l l ;;'i,   ;|    
                  li   /  / l `'ヽ, 、;|    
                 l jヾノ ,ノ  ヽ  l  ,i|    
                 l`'''" ヽ    `l: `''"`i    
                 .l ,. i,'  }     li '、 ;;' |    
                  l ; j / _, -― ' ̄ ̄`ー‐-、_
           ,, .--、,,__,,-' ̄;;"`´ ;; __  __, -―- 、;; ̄`l
        , '" ;;  ,__   ;;'    r ' ´;;; ヽ_ゝ_;;|    lヽ,
      /l ;;, -‐Y´| l  __  /`'| |   | l  l;|     l ヽ l

元忠は挑発に乗り、神川を渡り、さんざん挑発した後、逃げまくる真田軍を追った。
……元忠軍は、妙に水位が低い神川に、気付いていなかった。



529 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:07:24.97 ID:PPeuXyY0

             ____
  ∧、        /     \
/⌒ヽ\    / ⌒   ⌒ \ 
|( ● )| i\ /   (⌒)  (⌒)  \   <おとなしくした方が身のためですよ
\_ノ ^i | |      __´___    . |
 |_|,-''iつl \      `ー'´     /
  [__|_|/〉
   [ニニ〉
   └―'
元忠軍は上田城の城門に殺到した。
一度に押しかけたため、城門前はぎゅうぎゅうになってしまった。



536 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:09:24.16 ID:PPeuXyY0

          ら'"~  _,,ツ 川トミヾミミト,llllliii;;,''llliiillllllllllllllllllliiillll}
          {i" 〃ア~;;;ニ._゙ヾ__三ニ=-゙ミミ゙;iillllllllllllllllllllllllllllli}
          ゙i,{ ,{{ ゙i "モji:、 ;'" -''モj-=;,   ji;lllll''""゙;;llllllllllツ
           ゙ヾミ、゙l;  ̄ l:: ::..'  ̄ ̄   ,ノツツ i'" ,ノlllllllツ  十蔵、例を仕掛けを。
             ゙リ':l;  l: :::::;,_       ,;ツ' i ノ;illllli;'
               'l ゙:,__:-''        _,il-''";llllli;'
                'l; ー─--     ,,r''ノ ゙ミ;illlllli;;ミ;、
                ''i;, ゙"""    ,,;r'' ,/  ツ'llliiツ l
             _,;:-''"~''i:,    _,::r'".:::: '_,;ニ-''''~~   :l
       _,,,,,,;;;:-ァ"ヽ  /~'===テ"ー、r''''""   _,:-ーi  :|゙'-::,,_

                ,. - ..-、 ,- .._
             ,r ^-′,...l、 `  l `l __
             /⌒ ヽ-、/:::::::::ヽ..、.!_  ´  ヽ
            / 、/::::::::: :::::::::::::::::::::`:::-、  l_
          ( _/:::::::::::::::::/:::::::::::::::::\:::::::::::ヽ. `!
            ゝ/:::::::::::::::ハ:::::::::::|::::::::::::::|::::::::::::::∨/
          (ヽ!:::::::::|:::/__|:::::|:::::|:::::::::::::|::::::::::::::::ソ  はい、昌幸様。
          ヽ |:::::::::l:::|--`、|ハ::|V:::|::::::::::|:::::{ノ  
            l:::|::::::|::| ,,.._、ヾ:ヾソ ヾ:i:::」:::」ト:|   
           | l::::::::i!イ:゚:::::x,   〃:::。y゙l|::::!゙   
           ヾ」_ll :{{ 辷_ソ  ,  ゙:::::ソ l|::::|
             ヽ:'、:|、""  、__, "" /|:::::|
            /:ゞ::::ゝ       /:::レ'
            /:::::::ハ:´:,> -  ´| ヾ:::::`、
                 筧 十蔵

十蔵の合図で、城門の上から丸太や岩が一気に落ちてきた。
殺到していた徳川軍は逃げることもできず、押しつぶされてしまった。



545 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:11:36.47 ID:PPeuXyY0

                 ____
               /     \
             / ノ    \ \    ま、まさかこの私が!
            /   (○)  (○)U \  ここは逃げるしかありません!
           |      __´___     | 
           \      `ー'´     /
            /          \


|
|
|- 、_
|/`ヽ`¨ー-、_
|ヘ:::::::::\:::::::::`ー- 、_
|:ヽ:::::::::::ヽ::::::::ヤ´ ̄
|::::::ヽ::::::::::ヽ::,、::ヽ
|:::l:::::ト、.:::::::::!::::!ヽ::i
|:::l::::::!_」.::::::::!::::| ヾ!
|:ハ::::ヒア!::::::::ト、::|
 ヾ! l:::::::::! リ   ふふふふふ……
|  _> ノ::/!:/
|一 ./::/ |/
|´/|∧!
|`ヽ
|/ !



558 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:13:49.45 ID:PPeuXyY0
           /⌒´ ̄ ̄`ヽ
  r―-- 、  /:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
  |     `Y:.:.l.:.:/.:.:.ハ:.l:.|:l.;.';.:.|.ト.ゝ--一  ー- 、
  |   \ ` |:.:.j:/:.:.;イー|:ト:|:トl:.l.:.|:|:|.         /
 !     ヽー!://:.;イ:.:死リ ハ|'rテ||.ト|、__/    /
  ',.     `、'/イ:ヘ|:.|    〉 ハト|  /      /
    '、  ヽ   V レリl:.!、 ー=‐/ヽリ_/  /   /
    `、     `Y| ` ` ー r'__/´′  ′ /
     `、       ヽ   ′/     / /     逃がしませんよ!!
      ヽ \  ` ー     ′     ' /     拙者のマグナムが火を噴きます!!
.       \         ,     {
         i     ̄`  ′     !
           ',       ,       i
          ヽ       }        ハ.
            \     ′`      \
             \     、     ′ `ー- 、
                ヽ、   !           ヽ
                  \   ヽ             ',.
                     >、       /     |
                   霧隠 才蔵

撤退しはじめた元忠軍に、隠れていた真田軍が、弓矢や鉄砲で攻撃した。



576 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:16:56.31 ID:PPeuXyY0

※忘れている人が多いと思うので念のため。
霧隠才蔵は武田勝頼の影武者という設定で、古泉が二役演じています。第8話参照。


     /    ゙ー' ,、-‐''"´、 、__ 、_ ``'〈
      l     ,.-'゙、 、 ゝ、`  、` `、 ゙:、
     ゙、_,.-'゙ ,小、ミミ、'ー゙ニ'ー`ー`:::`ヾ:ヽ,::';
      リ,  r<,'_゙、`` _ッ=,ニ,、`゛`!::::,:- 、:::::::l
      'ハ、、ト (で!>i ´ 、:゙‐'::'  リ ,!/'i l:::::/
.         l  ´ノ 、  `    ノリ > !:::i゙
         l  i.. ,...':      /゙,ニ-'゙::::ト、  よし、今だ!
.         ゙、  r─- 、     / !、:::::リ   追撃するんだ!
          ゙、  l,Z二ノ   / ノ;''"^:、
           ゙、 `二´   / ,.r'゙..:.:.:.:::::::゙:、
        ,、-',ニ\__,.、-'ニr''゙  /゙、:::::::::::.`ー- 、
    _,,.、-''",ィ 「  f" `7´   |゙:、 ゙、/.::::::::::::::.:.:...

慌てふためいて逃げる元忠軍。
そこを真田昌幸は、城から出撃し、追撃した。

             〈;;;;;;;;;/      ヽ  `ヽ. ゙、
              〉'´ノゞ从ゞヾ_ハ_ヽ,`ー、,,   }
             ヽ人'ィテiヽ 〉ーィてjヽ     {
              彡l `¨´}     ̄く   リハvj  父上に遅れるな!
              {ハ l  <       ゙iノノ  レ
               ヽ!  _ ,, ..    人  /
                八、 -     /ハ从ヽ
                  \    /_/_.. - ''i
               r‐;';;´;;;l`llllll" l;!  __ ゙、
                 真田 信幸

昌幸の息子、信幸は戸石城を守っていたが、
これに呼応して出撃し、徳川軍は散々に蹴散らされた。



582 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:20:16.42 ID:PPeuXyY0
             /;;:;:;:;:;:.:.: . .<カ〕.  ,.' ´  ``ヾ
          !;:;;:;:;:.:.: .:. . :. . ,,、 '´      .:..::`,
          ゙、;:;: ;:.:.:.:.: .::,、‐'´;、ィイム、;、 .:.、;.;.;.;ヾ!
          ,イ>--‐''゙´.;,ィイノン'i'`ヾトヾ,,::.::::.ヾノ
          7;.;.;.;.;.;.;, ,ィシ'7_ ,,,、' ゙ 、_,,>トヾ、;::;:.リ      
          _」;;;:;:;イ;;j"´,r-デ:;> ,イ^モ7 `i;;;;:;ソ    よし、合図をしてくれ。次の手だ。
  _ , - ー'''´,ハ;;;;;;!/j;;;ト    ´ .  i ´  ,イ;イイ     あまり……使いたくはなかったが……
.:.:. :.:. :.:. :.:. :.:.:./;:..ゞ仆ヾlリ      ,   ,!   jソ/′
;;:.:;.,. -─一'/;;:.: .:.`゙ゞヘ_ト、      `ー'   / ヽ ̄``ー- 、
:.:.:.:;.:. :.. :.: . . i;;;;.: .:. .  Yj '、    -ー‐:- /  i   ー - 、_`ヽ、
:.:.:.:.:. :.:.:. :. :.. .\.:.: .. ,ヘ \ヽ __ ´ ̄ ,イ ハ _」;,      ¨``ヽ,

真田軍はのろしをあげた。

元忠軍が穴山小助に挑発されて渡った神川の上流を、真田軍はあらかじめせきとめていた。
この合図で、せきとめられていた川の水が放流され、川が増水し、
元忠軍は神川を渡れなくなってしまった。
ますます混乱する元忠軍に、真田軍は更に追い討ちをかけ、
徳川軍の兵達は散々に蹴散らされ、また溺死した。



590 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:22:43.24 ID:PPeuXyY0

     ___
    /  三  \
  /  (○)(○) \  
  |      / \   |
  |     (__人__)   |
  \    |r┬-|  /   
   /     ` ⌒´  ヽ
 /              \

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ●)(●)    殿様……ショックなのはわかるんだが……
. |     (__人__)     顔が変わりすぎて誰だかわからないだろ……
  |     ` ⌒´ノ    常識的に考えて……
.  |         }  
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

浜松のやる夫はその知らせを聞いて愕然とした。



607 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:25:15.02 ID:PPeuXyY0

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \  まさか真田如き小国に、
  |     (__人__)    |  コテンパンにやられるなんて……!
  \     ` ⌒´     /

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  と、とにかく元忠達を助けにいくお。
  |     (__人__)    | 撤退させるんだお。
  \     ` ⌒´     /



619 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:27:51.95 ID:PPeuXyY0
         ,、          _
      / l          ヽヽ
      ,′|          ヘ ヽ
      l  l           l ヘ
      |  l           l. l
      | ヘ              l  |
      ヘ  ヽ         /  j
      ヽ  \ , -┬┬、/.  /
       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ    ♪
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉
        / ̄ ̄l         ノ´
         / ̄ ̄~|      _.. ィ‐┐
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄
           `ー┐      l
            _」      つ
           ゝ───…  ̄
         /
      ⌒ヽ/

やる夫は井伊直政ら5000の兵を出陣させ、信濃の元忠軍の残兵を回収し、
小諸城まで撤退した。沼田を攻めていた同盟軍の北条家も撤退した。
この戦いは、徳川方の完全な敗北であった。
8月28日の出来事だった。



630 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:30:24.10 ID:PPeuXyY0

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'  さぁやる夫、もうあきらめるんだ。
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ
          |     `:.、.   ':! .',.| ゚.l   ヽ `':、

やる夫とは対照的に、秀吉は絶好調であった。
越中の佐々成政を、8月26日、降伏させたのである。
徳川軍が真田領から撤退する二日前のことであった。

かつての秀吉包囲網は、やる夫を除いて、
皆、秀吉の前に屈服したのであった。
小牧・長久手の戦いで、やる夫が撤退したのが昨年の11月である。
それから、まだ1年も経っていなかった。



644 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:33:20.26 ID:PPeuXyY0

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/U   (─)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´  ………………もう、ここまでかお……?
/      ∩ ノ)━・'/
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /

         / ̄\
         |     |
          \_/
       ノ L__|___
       ⌒:::\:::::/::\    
      / <●>::::<●>\   殿様、あきらめるな!
     /    (__人__)   \  まだ島津がいる、北条がいる、伊達がいる!
     |       |::::::|     |  
     \       l;;;;;;l    /l!|
     /     `ー'    \ |i
   /          ヽ !l ヽi
   (   丶- 、       しE |    ドンッ!
    `ー、_ノ       ∑ l、E ノ >
               レY^V^ヽ



661 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:36:23.38 ID:
PPeuXyY0
     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/U   (─)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´  …………やる夫だってイヤだお。
/      ∩ ノ)━・'/  信長殿の息子を殺し、あやつり、
(  \ / _ノ´.|  |   天下をとった秀吉に屈服なんて……!
.\  "  /__|  |
  \ /___ /


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)   (殿様はまだ、織田信孝のことを気にしているのか……
. |     (__人__)   本当に、義理堅い……。
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }    信長公の同じ息子、信雄に裏切られたというのに、
.  ヽ        }    まだ信長公との友情を気にしている……だが……もう……)
   ヽ     ノ    


   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |
. |  (__人__)  |   殿様……! オレは……
  |   ` ⌒´  ノ   ……秀吉に、臣従するべきだと思うぜ!
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 



673 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:38:48.51 ID:PPeuXyY0

            / ̄\
            |    |
            \_/
              |
          /  ̄  ̄ \
         /  ::\:::/::  \
       /  .<○>::::::<○>  \
       |    (__人__)     |  数兄ィ!!
       \    ` ⌒´    /   何を言い出すんだ!!
        /,,― -ー  、 , -‐ 、   あの木下藤吉郎だぞ!?
       (   , -‐ '"      )  徳川は……信長公にさえ臣従していないんだぞ!?
        `;ー" ` ー-ー -ー'


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)  冷静になるんだ、忠勝!
  |     ` ⌒´ノ  どう考えても今の秀吉には勝てない!!
.  |         }   オレは秀吉に直に会っているから解る。
.  ヽ        }   今の秀吉はかつての信長公さえ超えている!
   ヽ     ノ   実力も、兵力もだ! 


         / ̄\
         |     |
          \_/
       ノ L__|___
       ⌒:::\:::::/::\      まだ言う気か! 常識的に考えて、ってか!?
      / <○>::::<○>\    冗談じゃねえぞ!
     /    (__人__)   \   ……そうか、噂通り、数兄ィはやっぱり、
     |       |::::::|     |   秀吉に通じていたんだな!?
     \       l;;;;;;l    /l!|
     /     `ー'    \ |i
   /          ヽ !l ヽi
   (   丶- 、       しE |    ドンッ!
    `ー、_ノ       ∑ l、E ノ >
               レY^V^ヽ



689 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:41:58.08 ID:PPeuXyY0


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ○)(○)    忠勝! ……お前、お前まで、そんなことを言うのか!?
. |     (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ    忠勝……意地は解る。意地は……
.  |         }     だが、忠勝……!!
.  ヽ        }
   ヽ     ノ

         ○      ⌒
 ○/ ̄ ̄\              ヽ
 /   ⌒ ⌒\〃
 |    `ヽ/ ̄\〃   ○        ___
. |     ミ }    |             /      \
  |      >、_/   □        /\:::::::/::::  \
.  |    " ノ`ヾ}  \      /:<○>::::<○>:::    \
.  ヽ ○       }    \     |   (__人__)       |
   ヽ     ノ ■    \   \   ` ⌒´     _/
   /    く. \      \  ノ           \
   |     \  \    (⌒二              |
    |    |ヽ、二⌒)、      \         |  |


            / ̄\
            |    |
          | | \_/ | |  ニョキ
              |
          /  ̄  ̄ \        聞きたかねェ!!
         /  ::\:::/::  \      聞きたかねえな……!!
       /  .<○>::::::<○>  \  
       |    (__人__)     |  
       \    ` ⌒´    / 
        /,,― -ー  、 , -‐ 、
       (   , -‐ '"      )
        `;ー" ` ー-ー -ー'



718 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:44:53.34 ID:PPeuXyY0

      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\    二人とも、やめるんだお!!
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\   ……やる夫が決めるお。
  |     |r┬-|       |
  \     ` ー'´     /

         ___
       /     \
      /   \ , , /\
    /    (●)  (●) \   ……数正の言うことはわかるお。
     |       (__人__)   |   でもやる夫はやっぱり秀吉には従えないお。
      \      ` ⌒ ´  ,/  信長殿の遺児を殺して天下を簒奪するような男に、
.      /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ天下人になられては、天下の道理が立たないお。
      |  ,___゙___、rヾイソ⊃ 確かに秀吉は強い。でも、やる夫が勝つ可能性だって、
     |            `l ̄    ゼロというわけではないお。
.      |          |



728 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:47:44.17 ID:PPeuXyY0

      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\    ……例え秀吉と戦って負けても、天下に、
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\   義理と道理のために戦った、徳川やる夫という武将が、
  |     |r┬-|       |  この世にいたことを示せれば……それでいいお。
  \     ` ー'´     /   やる夫が負けても、いつかはきっと、秀吉を倒す者が現れるお。


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)    殿様、それは、それは大将の歩む道じゃないだろ!
. |     (__人__)    殿様はそれでよくても、徳川家のみんなはどうなる!?
  |     ` ⌒´ノ    羽柴に養子に行っている義伊丸様は!?
.  |         }     ……もう、義伊丸様を養子に出したときとは、
.  ヽ        }     状況が違うんだ……!!
   ヽ     ノ     もう……! だから……!!

            / ̄\
            |    |
            \_/
              |
          /  ̄  ̄ \     
         /  ::\:::/::  \    けっ! 数兄ィと違ってな、
       /  .<●>::::::<●>  \   他の徳川家臣はみんな、
       |    (__人__)     |  殿様の決めた道には従うんだ!
       \    ` ⌒´    /  殿様が死ねというのなら、
        /,,― -ー  、 , -‐ 、  オレは喜んで死ぬぜ!
       (   , -‐ '"      )
        `;ー" ` ー-ー -ー'



740 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:50:31.13 ID:PPeuXyY0
         ___
       /     \
      /   \ , , /\
    /    (●)  (●) \   ……義伊丸、義伊丸は……
     |       (__人__)   |   かわいそうだが、そのときは覚悟してもらうお。
      \      ` ⌒ ´  ,/  義伊丸も部門の子。いざというときは覚悟はできているはずだお。
.      /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつそれにやる夫にはまだ男子の子供はいる。
      |  ,___゙___、rヾイソ⊃ 徳川の家は保てるお。武門の意地にかけて、
     |            `l ̄   やる夫は秀吉と一戦するお!
.      |          |    最後の最後まで!!



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ○)(○)    殿様、何を言っているんだ! 正気か!?
. |     (__人__)    信康様に続いて、義伊丸様まで殺すってのか!?
  |     ` ⌒´ノ    また、あの悲しみを繰り返すつもりなのか!?
.  |         }     ノド元過ぎれば、もう熱さを忘れるのか……!?
.  ヽ        }     殿様は二人も子供をなくすのか!?
   ヽ     ノ 



751 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:51:59.99 ID:PPeuXyY0
       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\   数正、口を慎むお!!
  /    (__人__)   \ これはやる夫の決定だお!! 従うお!!
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ○)(○)    (殿様は普段は温厚だが、大切な場面に限って、
. |     (__人__)     突然、短気になるクセがある……
  |     ` ⌒´ノ    
.  |         }      それで……何度、過ちを繰り返した……!?)
.  ヽ        }
   ヽ     ノ

            / ̄\
            |    |
            \_/
              |
          /  ̄  ̄ \     
         /  ::\:::/::  \    数兄ィ、そういうこった。
       /  .<●>::::::<●>  \  
       |    (__人__)     |  殿様の命令は絶対……だろ?
       \    ` ⌒´    /  さぁ、秀吉と戦うぞ!
        /,,― -ー  、 , -‐ 、  
       (   , -‐ '"      )
        `;ー" ` ー-ー -ー'



760 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:54:03.19 ID:PPeuXyY0
     ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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  ̄`''--、__,,,_,,,,__,;;w--─--、___:::::::::::::。: . :.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::。::::::::::。::::::::::
     _  ___  ____--─ー──~'''~`─-、._,,、w─''"" ̄  ̄ ̄`''--、__,,,_,,,,__,;;ー-‐''''"~~~
 ─''"~   ̄   ̄    ̄^ー-‐''''"~~~`‐-‐''~^ヘ,,__,, __            (;; ;: :    ::::
 ::::                                        (;;; .; : :;;;::: ::;;;;;;::::::::::::::
 ::::::::::                                    (;;(;;;;;(;;;;;○;;;;;;;;;○;;;;;::::::::::
 ::::::::::::::::::::::::::::                                (;;(;○;;;○;;;;);;;○::::::::::::::
                                           (;;;;○ゞil/;;;;);;;;;)
                                              (;;;;| il|;;);;;;;;;;;

       / ̄ ̄\      
      /       \         
      |::::::        |   (……殿様はよく家臣の意見を聞くお方だが……
     . |:::::::::::     |    だからこそ……忠勝や、みんなの、主戦派の意見を
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..  聞いている内に、気持ちが次第に、
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .    感化されていったんだろ……
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .  
        /:::::::::::: く         ,ふ´..       ……そう、思いたい……
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――      そうでなけりゃあ……)
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━




772 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:56:21.69 ID:PPeuXyY0

         / ̄ ̄ ̄ \
      /   :::::\:::/\  …………う、ううう……うあああ……
     /    。<一>:::::<ー>。 せ、瀬名……! 瀬名ああ……!! ううおおおあああ……!  
     |    .:::。゚~(__人__)~゚j    
     \、   ゜ ` ⌒´,;/゜  

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)       泣くな……! 泣くな、殿様ぁ……
. |   。゚~ (__人__)。  
  |     ` ⌒´ノ       う、うあ、あああああ……
.  |  ゚      }        泣くなああぁ……ああああぁぁっっ……!!!
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        


       / ̄ ̄\      
      /       \   ……義伊丸様を見捨てるなんて選択……      
      |::::::        |  冷静な気持ちで、できるわけねえんだ…… 
     . |:::::::::::     |  そうだろ、殿様……。
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
        /:::::::::::: く         ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――  
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━



780 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:58:25.94 ID:PPeuXyY0
       / ̄ ̄\      
      /       \         
      |::::::    U   |    …………
     . |:::::::::::     |    秀吉……殿様……。
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
        /:::::::::::: く         ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――  
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━



787 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/01(金) 23:59:46.61 ID:PPeuXyY0

                 ,; i, il;l! , ; il
          _,,,,,,,,,__ , 、,く〈 ll~i||||||||||、
        ,;;彡-::::::::;;;;/;;li'!!|‘ とニ)||||ニ l
      ,;;l;;;;;;;;;;;;::::`、;;;l;;l |_,,!、_ ノ||||||||):ノ  ……数正殿、やる夫殿に伝えてくれ!
      /;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;:::l;ノ;;l /;;;;`;::=<`"!/'_=l  この秀吉、瀬名殿と信康殿のような悲劇を、
     /;;;;;;;メ;;;;;;;;;;;;;;;;;:ヽ〉y;;;;;;;::::8インT;;;;;;::::l  日本から無くす為に戦っている、と!
     /;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;::_::ノ;;;;;;;::::::ン;;;;;/l;;;;;;;::::|  二度と夫婦親子が不幸にならないような、
    ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、;;;;;;;';;/;;;;;;;;;:::::/;;,イ;;;;|;;;;;;;::::l そんな国を、共に作っていこうと……!

     `''‐、_ ̄ ` - _ - --   ` - ` 、`:、ヽ  | ,' ' .,'
------- -、,,,ニ、`ー- _ ニ _  .("`''ー、=-,_、-:、ヽノ //ノフ  ダメな人間が人の上に立ったからこそ、
       `ー、 `, '"_`':、- >''''      `  `ー" '.i/   この乱世は生まれ、多くの人間が苦しんでいる!
   -------.,r'-/ ´.`i ':, ,!.   _,,         i"    その乱世がもう100年続いている!   
         `i ! r‐-,.! `l     ""ヽ、     .l_______  終わらせなければいけない、この乱世を!
__________________ ,:r', '、'(__|       i'".l":';i`ー ノ ,,r'     その為なら、たとえ鬼と言われようと外道と言われようと、
       _r‐'/ i-、'、__       ` -`"' .::   .|i       この秀吉、一向に構わない!
.    __/" ,' l゙ `  |.              |!
__,.:-''" ./  .l  .',     |.           __   i        
     /   .|.   ',  l |         _,,,,_   .i'''''´
.   /    |   ヽ l. ヽ     r'"'ー-"==r"
.   /    |    `'、.  \   ヽ=,,_r',i_           
  /       i       `-、  `:、_   ....-r' `:、



797 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 00:01:47.42 ID:aa6X0iI0


         / ̄ ̄ ̄ \
      /   :::::\:::/\  
     /    。<一>:::::<ー>。   瀬名……やる夫は悪い旦那だったお……
     |    .:::。゚~(__人__)~゚j   信康……やる夫はダメな父親だったお……   
     \、   ゜ ` ⌒´,;/゜   岡崎のみんな……
    /  ⌒ヽ゚  '"'"´(;゚ 。   やる夫はえこひいきした人事をしていたお……!
   / ,_ \ \/\ \    みんな、みんな、すまんお……!
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

      ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  数正……! 嬉しいお。
  |     (__人__)    | やる夫と数正はこれからもずーっと一緒だお!!
  \     ` ⌒´     /




816 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 00:05:02.93 ID:
aa6X0iI0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \   
 |    ( ●)(●)    徳川を滅ぼさないため……
. |     (__人__)    義伊丸様を守るため……
  |     ` ⌒´ノ    殿様を死なせないため……
.  |         }    もう二度と、瀬名様や信康様のような悲劇を、
.  ヽ        }    繰り返させないため……
   ヽ     ノ     ……天下万民のため……



825 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 00:06:42.87 ID:aa6X0iI0
       / ̄ ̄\      
      /       \         
      |::::::    U   |    殿様……オレは……!
     . |:::::::::::     |   
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
        /:::::::::::: く         ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――  
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━



第17話「上田城攻防戦」終わり
第18話「陣羽織問答」へと続く




59 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 21:43:16.50 ID:aa6X0iI0
第18話「陣羽織問答」

この物語は、東照大権現、徳川家康が天下を取るまでの、
苦難の物語である。

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/   …………。
|       (__人__) l;;,´|  
/      ∩ ノ)━・'/   
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /


1585年も11月に入り、空気が肌寒くなってきた。
やる夫は、次男の義伊丸を見捨ててでも、武門の意地にかけて、
秀吉と一戦するべく、密かに軍備を整えていた。……そこへ。




64 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 21:45:17.93 ID:aa6X0iI0


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)   ……殿様。
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \


      / ̄ ̄ ̄\
    / ─    ─ \
   /  (●)  (●)  \.   数正……どうしたお?
   |    (__人__)    |
   \    ` ⌒´    /
   /              \



70 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 21:47:08.64 ID:aa6X0iI0


   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |
. |  (__人__)  |   ……いや、大したことじゃ、ないんだが……。
  |   ` ⌒´  ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

      / ̄ ̄ ̄\
    / ─    ─ \
   /  (●)  (●)  \.   …………。
   |    (__人__)    |
   \    ` ⌒´    /
   /              \


   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |
. |  (__人__)  |   …………。
  |   ` ⌒´  ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ



80 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 21:49:02.90 ID:aa6X0iI0

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/   …………数正。
|       (__人__) l;;,´|   忠勝とか、他のみんなの言っていることなんか
/      ∩ ノ)━・'/   気にするなお。やる夫は数正を信じているお。
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    ……ありがとう、殿様。
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 



86 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 21:51:14.53 ID:aa6X0iI0

      / ̄ ̄ ̄\
    / ─    ─ \
   /  (●)  (●)  \.   …………何か、話があるんだお?
   |    (__人__)    |
   \    ` ⌒´    /
   /              \

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    殿様、どうしても聞きたいんだ。。
. |     (__人__)    秀吉と戦って……勝って、
  |     ` ⌒´ノ    どうするんだ?
.  |         }     殿様が天下人になるのか?
.  ヽ        }
   ヽ     ノ

   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |
. |  (__人__)  |   ……殿様は……
  |   ` ⌒´  ノ   天下が欲しいのか?
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ



91 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 21:53:13.51 ID:
aa6X0iI0
     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/   …………。
|       (__人__) l;;,´|  
/      ∩ ノ)━・'/   
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /
      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\     ……そのつもりだお。
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\    瀬名が遺した言葉……
  |     |r┬-|       |   信長殿の夢……それを果たせるのは、
  \     ` ー'´     /    やる夫しかいないお。


   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |     …………そうか。
. |  (__人__)  |   
  |   ` ⌒´  ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ



99 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 21:55:10.81 ID:aa6X0iI0
      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\    どうしたんだお、数正。
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\  今日は様子がおかしいお。
 |        ̄      |
 \              /


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)   ……なんでもないだろ。
  |     ` ⌒´ノ   ……じゃあな、殿様。
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ



104 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 21:57:08.79 ID:
aa6X0iI0
       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ●)}liil{(●)\    !! か、数正、どこへいくんだお!?
  /    (__人__)   \
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)     ?
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ     どこって……自分の屋敷に帰るだろ。
.  |         }      常識的に考えて……。
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \




110 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 21:59:34.34 ID:
aa6X0iI0

       ____
     /      \
   / ─    ─ \ 
  /   (●)  (●)   \   あ……そ、そうだったお。
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)     ………………。
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \



114 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:01:28.01 ID:aa6X0iI0

         ____
       /      \     「さすが数正だお……やる夫の心を知り尽くしているお」
     / ─    ─ \ 
    /   (●)  (●)   \  「数正、サイコーだお!できる男だお!!」
    |      (__人__)    |
    \     ` ⌒´     /   「数正、やる夫には無理なんだお」
    ノ           \
  /´               ヽ「それじゃ、みんな、安土へ向かうお!!」
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.「数正がやる夫を裏切るなんてことは、
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒)) 絶対に絶対にありえないんだお!」




      / ̄ ̄\      「オレは石川数正。っていうか三河からずっと一緒だったろ」
    / _ノ   ヽ_\ 
    |  (●)(●) |    「三河に連れてきたのは正解だったな。 これで目が覚めただろう」
   . |.  (__人__)  |    
     |  ` ⌒´   ノ    「殿様がそう決めたのなら従うだろ……家来的に考えて……」
   .  |.        }
   .  ヽ        }    「そのへんをこらえて成長してくれ、殿様。
      ヽ     ノ     オレは殿様が、それができる男だと信じているぜ」
    ノ         \
  /´            ヽ 「おやつは300円までだろ……常識的に考えて……」
 |   l            \
 ヽ   -''''''"~~``'ー--、  -一'''''''ー-、. 「殿様は二人も子供をなくすのか!?」
  ヽ _(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))




127 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:04:29.12 ID:aa6X0iI0


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)     …………じゃあな、殿様。
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \


       ____
     /      \
   / ─    ─ \ 
  /   (●)  (●)   \   あ……ああ、お疲れ様、だお……。
  |      (__人__)  U |
  \     ` ⌒´     /



135 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:06:13.89 ID:aa6X0iI0

  。    :::::            *          *
      ::::;;::::  。       o   。       o  ゚  ゚
      :::::        。           。           。
   ゚       .   ゚    ::    .   ゚    ::       +
 *           *    ::;;::  ゚   *    ::;;::  ゚  ;   ;
   :::   。    ゚     ::;;;::    ゚     ::;;;::   ` : ` ::  :::;
           *    ::;;;:      o     + :: :::::
 ::  ,    ;    ;  ::::; :::::        。           .   ゚    ::
. 。       o  ゚       .   ゚    ::            *    ::;;::  ゚
      。       .       *    ::;;::  ゚   。    ゚     ::;;;::
 .   ゚    ::     . 。    ゚     ::;;;::           *    ::;;;:
   *    ::;;::  ゚  ;       *    ::;;;:       ;    ;  ::::;
  ゚     ::;;;::   ` :.  ;    ;  ::::;            o  ゚
o     + ::  ,    ;    o  ゚           . 。


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)   ……夜が冷えてきただろ。
  |     ` ⌒´ノ   もう、冬も近いな。
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \



139 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:08:46.08 ID:
aa6X0iI0
  +     ゚  . +            . . .゚ .゚。゚ 。 ,゚.。゚. ゚.。 .。
   . .   ゚  . o    ゚  。  .  , . .o 。 * .゚ + 。☆ ゚。。.  .
               。       。  *。, + 。. o ゚, 。*, o 。.
  ゚  o   .  。   .  .   ,  . , o 。゚. ,゚ 。 + 。 。,゚.。
 ゚ ,   , 。 .   +  ゚   。  。゚ . ゚。, ☆ * 。゚. o.゚  。 . 。
。 .  .。    o   .. 。 ゚  ゚ , 。. o 。* 。 . o. 。 . .
        。   .   。  . .゚o 。 *. 。 .. ☆ . +. .  .
 。 .  . .   .   .  。 ゚。, ☆ ゚. + 。 ゚ ,。 . 。  , .。
    ゚  。   ゚  .  +。 ゚ * 。. , 。゚ +. 。*。 ゚.   . . .  .
 。  .   . 。 。゚. 。* 。, ´。.  ☆。。. ゚。+ 。 .。  .  。   .
  .   。  ゚ ゚。 。, .。o ☆ + ,゚。 *。. 。 。 .    。    .
 ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 。゚. 。 . .   ,    ,   .
゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 。 .   ,      ゚    ゚
 。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚   ,   。     。   .   .
 ゚. o * 。゚。゚.。゚。+゚ 。 。 ゚。 ゚ 。  ゚
゚` .゚ .゚. ゚. . ゚  .  ゚  .   ,  .     .  .   。      ゚ .
 .  .     . ,     。       .           .  ,    .
      。                 ゚   .           。
 , .        .           ,       .     .


''"´'''"""''"`''""`"""''''''"´'''"""''"`''""""'''"''''''"`"""''''`''"´'''"""''"`''""`"""


       / ̄ ̄\      
      /       \    ……星、か……     
      |::::::        |   ……瀬名様と信康様は、
     . |:::::::::::     |   この夜空のどこかに、いるんだろうか……?
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
        /:::::::::::: く         ,ふ´..
        |:::::::::::::::: \       ノ::ノ
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━



142 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:10:46.92 ID:aa6X0iI0


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)     …………
. |     (__人__)   
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }      ………………………………。
.  ヽ        }
   ヽ     ノ


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    ………………!!
. |   。゚~(__人__)。   
  |     ` ⌒´ノ    ……………………。
.  |  ゚       }  。    
.  ヽ        }
   ヽ     ノ



151 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:12:55.66 ID:aa6X0iI0

                  _____
                  | 浜松城   |
      ざわ・・・        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                   ∧
                <⌒> ざわ・・・・
                 /⌒\
       _________]皿皿[-∧-∧、
    /三三三三三三∧_/\_|,,|「|,,,|「|ミ^!、
  __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩  |'|「|'''|「|||:ll;|
 /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「| ̄ ̄ ̄ ̄|「| ̄ ̄|
/_| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ | | 田 |「|  田 田 |「|[[[[|
|ll.|ロ ロ,/| l⌒l.l⌒l.| |    |「|        |「|ミミミミミミ

天正13年(1585年)11月14日、浜松城……。

              r" ̄ ̄ ゙̄`ー.、
             /,、        ,.i
             i ,!ヽ\___/ i   殿様、大変です!
             「゙ー― O"―‐"^l l
             ヽ <三),ニ(三> ノ r、   先日の夜遅く、石川数正殿が、
             rト、_/」\__/Vノ   荷物をまとめ、密かに出奔した、
       /\    ヽ  __    /,'   とのことです!
       \/\    \ ー   /^    
        \  \   」,ー―''"-jー、   



165 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:15:13.02 ID:aa6X0iI0

            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \ 
    / (○)  (○)    \  …………そんな。まさか。
    |   (__人__)    u.   |
     \ u.` ⌒´      /


              r" ̄ ̄ ゙̄`ー.、
             /,、        ,.i
             i ,!ヽ\___/ i   門番の話によると「殿様の密命により
             「゙ー― O"―‐"^l l   秀吉のところへ行く」と言って、
             ヽ <三),ニ(三> ノ r、   そのまま西へ行ったとの由……。
             rト、_/」\__/Vノ   下男に荷物までもたせていて怪しいとは思ったようですが、
       /\    ヽ  __    /,'    ……何分、数正殿は当家の筆頭家老。
       \/\    \ ー   /^    詮索することも出来なかった、と。
        \  \   」,ー―''"-jー、   西は秀吉の領地。恐らく秀吉のところへ向かったものと。
.          \  \__」  ̄二三/  ト―――r.、
       ___>''" iトヌヌヌヌヌヌ/   i i  /ヌヌヌヌ、




179 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:17:24.66 ID:aa6X0iI0
         ____
       /      \
      /  u   ノ  \     ………………。
    /      u (●)  \
    |         (__人__)|
     \    u   .` ⌒/

      ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \    数日前から、何か嫌な予感はしていたお。
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \   何か、何か嫌な予感は……
  |     (__人__)    |  
  \     ` ⌒´     /


      ヽ  \ , -┬┬、/.  /
       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ   ……本当に出奔なんですか?
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉  何かの間違いでは??
        / ̄ ̄l         ノ´
         / ̄ ̄~|      _.. ィ‐┐
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄




190 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:20:24.20 ID:aa6X0iI0
         / ̄\
        |     |
         \_/
         _|__
       /::::::::::  u\
      /:::::::::\ 三. /\     間違いじゃねえだろう!
    /:::::::::: <●>::::::<●> \   数兄ィは、いや石川数正は殿様を見限って、
    |::::::::::::::::⌒(__人__)⌒  |   秀吉のところへ行っちまったんだ!
     \::::::::::   `⌒⌒´  ,/   噂の通りさ!


  |l:::::l:i:l:l::::ト:::ヽ:l`ヽ、://::::::ヽ::::::::l:::::::::l:l::l::|::::::l::::::::!:::i:|
  |トl:::::il l、::ilヽ、:::l-‐,..-ュォ-、:::ヽ:::i|:::|:::l::l:lll|ヽ:::l:::l::::::::l:|
  | ヽ::::il kァ、 、` - ' `‐'′ /ハl:::l:::l::l:::|::l|  l:::::::l::::::ト|.  あの石川殿が……
  ヽ ヽ、i `7     ´   //  |ト:::l/l::::::|  }:::::::l::::i| |  ただ単に殿様を見限って
   ヽ  .l/            ||:/ .ヽ::l _ノl:::::::l::::i| `  出奔しただけなのでしょうか?
      ヽ、 -          l   〉l、|:::::|i::::::l::::|
       ヽ`                /   .li:::lト:l::::l:l|    何か、考えがあってのことではないでしょうか……
        ヽ ‐、ニ= ‐      /    lヽl-ヽl::l|   
         ヽ ー       /  ,. r '´    ヽ、
             l、    ,.  '" ,.  '´        ヽ
           `ー‐ ' r1,. '´         ,. ‐ ' ´ヽ.,


      ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \    考え……?
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \   考えがあるなら何かやる夫に相談するはずだお。
  |     (__人__)    |   今までずっとそうだったんだお?
  \     ` ⌒´     /



196 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:22:58.71 ID:
aa6X0iI0

      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    /  (●)     (●) \    やっぱり噂は本当だったんだ……
   /    U\___/      ヽ   数正は秀吉に通じていた。
    l:::::::::.     \/         |   だから、殿様が軍備を整え始めたのを見て、
    |::::::::::                   |   徳川家の滅亡を予感して、
   |::::::::::::::::              |   秀吉のところへ逃げ出したんだ!
    ヽ:::::::::::::::::::.            ノ


                   / ̄\
                  |     |
                   \_/
                     |           しかし石川数正が秀吉のところへ
                 / ̄ ̄ ̄ \       逃げ出したとあれば、厄介だぜ。
                / ::::\:::/:::: \      奴は徳川家の戦法や、三河、遠江の地理を、
              /  <●>::::::<●>  \    熟知している……
              |    (__人__)  U  |    ……とにかく、まず戦法を改革……
              \    ` ⌒´    /
              / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \     ……あッ!!

       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\    !!
  /    (__人__)   \
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /


   l;;;;|;;;;|;;ヽ::::::テr‐z、;|:::::::::::;|::;;| ;;;| ;;l:::;;|:::::::::.ヽ;|;;;;ヽ;;|;;;|;,!
   ヽ,,,;|;;;|;;;ヽ::!_ゝ_フヽ::::::;;;;:::|:::;|::::ハ__フ }〉、 ::::;;l;;;;;;;;;;|;;;|;l
    l;;;;;;|;;|;;;l::::::` ̄"´:::::::::::::::  `::^ ̄""´ ::::::::::|;;/|;;;;|;
     .ヽ;;;|ヽ;ヽ:::::::::::::::::::::::            l;;|;;;ノ
     ヽ;;;;;ヽヽ::::::::::::::::::::::           ノ;;;ll
      ヽ;;;:::::::::::::::::::::::::::          U l;;/     !!!
       ヾ\::::::::::::::::::::` ´         /;l;|
        ヽ;;ヽ::::::::::::::::::::::        /;;;;l;l
          l;;;;ヽ::::::::ヽ ̄ ̄ゝ    /;;;ゝl
          ...|;;ヽ;ヽ:::::: ̄ ̄   /‘":、!;
          ill゙゙'|l゙l ヽ::::: ̄  /llllll!l゙゙,l



210 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:25:57.82 ID:aa6X0iI0

       ______
      /  \    /\
    /  し (>)  (<)\
    | ∪    (__人__)  J |   …………
    \  u   `⌒´   / 
    ノ           \


         ____
      /  \    ─\   
    /  し (>)  (●)\
    | ∪    (__人__)  J |   た、忠勝!!
    \  u   `⌒´   / 
    ノ           \


          / ̄\
        (( |     | ))
     /≡)  \_/ /ミ ヽ
  . /_ノ  ___|___ ヽ_ \
  / /  ./::\::::::/::\  \ \    ……御意!
  (  く  ./< >>:::::<<>u\  > )   戦法の改革は一朝一夕には出来ず!
  \ `/u  (__人__)    \'./   この度の秀吉との戦いと、その準備は全て白紙!
    ヽ|      `⌒´  u   |/   
      \             /


       ____
     /      \
   / ─    ─ \     ……数正、まさか、まさか、これを考えて……?
  /   (○)  (○)   \    自分が秀吉のところへ行けば、やる夫達が、
  |      (__人__)    |    秀吉との戦いをやめるだろうと考えて……?
  \     ` ⌒´     /  



222 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:27:43.90 ID:aa6X0iI0

              / ̄\
             |     |
             \___/
             __|__
           /      \
          /  ::\:::/:::: \    ……数兄ィ。……そう、なのか……?
        /   <●>::::::<●> \   
        |     (__人__)     | 
         \     ` ⌒´    ,/

               _.. ..‐::´/
             _/::::::::::::/
           _/:::::::::::::/ ____
         ,..::::´::::::::::::::::::::: ̄:::::::::::._/
       /:::::::::::::::::| ヽ、:::::;::::::::::::/   ……どんな理由があろうとオラは納得できねえ。
       /:::::::::::::::::::::|´|ヽ   |/_:::.::/   これは裏切りだ。それに……戦いってのものは、
  _ .. -─':::::::::::::::、::|`'   ,   .!::∠     やってみなきゃわからねえんだ。
  `'' ‐-.._:::::::;-‐、`(●)  (●) |::::`::-、  数正は戦う前から殿様が負けると考えている……
 =ニ二::::::::::::::::|6    \___/、| -──` 秀吉は確かに強いが……こんなのは家来の道じゃねえ!
    ‐=.二;;;;;`‐t    \/  ノ 


      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\     ………………。
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\   (たぶん……義伊丸のことだお……)
 |        ̄      |   
 \              /



232 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:29:37.54 ID:aa6X0iI0
                       }k
                       ノ;'l{
                     _ノ;人'、
                }、、__,. -'',r'/p、ヾ、
               ,}”ー--、."ニー--゙'ゝ ゙'‐、__,、ャ,
              ,、 /;;,rlT=イ__~ ̄~^~^''ー‐---、.y"
             ,irこ;;;},|i ||  ~||~゙ ''l!tー-n-;t{;/
             ,j r'i!_、_}-二 ニニ゛‐-,k!i、,、、」|__,|トッ
           、_ ヤ{/iコ};,^;;,,,;;;,‐,-,=ノ,ム=_-__ーネ{´,
           ,};コニニ/7r'|”~,__,゛,/ノ 。 \~^~^”””'ヤ
           i!;;;;;;;;;;;、i!__| ,i-!;'"/,r'^v^‐、\iコ~|レ=i、
         ,}`ー';;;;;;;;;;;;;;;}r‐''”_,.-''/ [iillIII}}}] 、゛\i!、;;;;i、
        /,Eャッririririrnm;y、^,、ニニ ー_ー‐-ー' ゛\,;;;i{、_     ,.ィ
        /,r"=|、__    ̄~””””””'''''''ー,rk':;firiririnnm;y^~三ニ;:ニ'}
       ,/,r"=/|::::.. ̄~゛゛``''';::::::::::::ー‐,ノ,ム-.,, 、.、.゛,.___゛~^~゛^i;/
     ,、 /,r"=/,;l,,,::::i::::|iillIIIIIIIIII|||:::::;7/,r' ``i、:::.iヘ::::::::. ̄~''''''':|
.    ォ}仁二Vェ^仁 ̄~"""゛””””''ー/,r'" .,・、 `\[iillIIIII|||]:::::::::::|  ,
    i!;;;;;;;;;;;/イ'^トー‐-ニニ二、こ,.-'" ,r' ,.-ー{  }ー、`、\"^"^"^"^゛''ー'}
    ,il;;;;;;;;;;;;;:^^i'|::::::::::::... ,. -''"_, -'/―‐‐`´ ―`i、゛、\゛^゛""ー'r/
    i l;;;;;;;;;;;;;;;;;;,'|::::i,,. -''^_,,.-''′/' ,;iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiilllll `i、` 、゙-、:::::::::|;it======r'7
 _r,=ーヲー",,:;;;;;;'7rイ~,. -'''~,._-_''~´..::::::|iillIIIIIIIIII|||||||||}.:::::゙'‐、 ` 、゙''-、:|;;;`i、;;;;;;;;;;;;~ヽ、

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    ……ついに来てしまった……
. |     (__人__)    もう後戻りはできないだろ、常識的に考えて……。
  |     ` ⌒´ノ      
.  |         }     
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \



247 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:32:07.66 ID:aa6X0iI0


   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |   徳川のため、義伊丸様のため、天下のため、
. |  (__人__)  |   オレができることは、ただこれだけ……
  |   ` ⌒´  ノ   
.  |         }   
.  ヽ        }
   ヽ     ノ  

数正は考えた……
徳川は数正が秀吉のところへ行ったことで軍法改革に時間をとられ、
当分は戦争ができないだろう。
秀吉もまた、数正が出奔してきたならば、これを拒否すれば
天下人の度量を問われる。数正を受け入れるだろう。
しかし数正は徳川家の忠臣であった。
秀吉は数正を、徳川家からのスパイではないかと疑うだろう。
そうすれば、秀吉も、しばらくは徳川家に対して攻撃はするまい。


262 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:34:38.95 ID:aa6X0iI0


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \    徳川と羽柴の……
 |    ( ●)(●)   ……戦争を避けたかった。 
. |     (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ   ただ、それだけなんだろ……。   
.  |         }     
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

いま、徳川と秀吉が戦うことは最悪の結果を生む。
ほぼ確実に徳川は敗北する。……うまく勝利しても、義伊丸が戦い開始の時点で殺される。
数正はそういった事態だけは避けたかった。
義伊丸が死ねば、やる夫は後で必ず後悔するに違いないから。

今は秀吉に臣従してほしい。
悔しくても臣従してほしい。いずれ、必ず時期はやってくる。その時まで……



272 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:37:16.04 ID:aa6X0iI0


   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |   ……殿様。オレの出奔で、冷静になってくれ。
. |  (__人__)  |   そして、成長してくれ。秀吉よりも……
  |   ` ⌒´  ノ   そうすれば……必ず天下がやってくる!
.  |         }   必ず……!
.  ヽ        }
   ヽ     ノ       
   /    く  \   オレも頑張るよ……    
   |     \   \         
    |    |ヽ、二⌒)、   


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ●)(●)   徳川を滅亡させたりはしない……!
. |     (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ   石川数正、羽柴秀吉と勝負だろ……!!
.  |         }     
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \  



282 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:39:11.33 ID:aa6X0iI0

     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´  _       /
        `)ll| (`Y´      _ 、_    |   石川数正が出奔してきた……?
       /lll`l`-|  u   (  U  '´,イ
     ,-'´/|`ヽ-┐u     ` ̄'    ノ    ……あの律儀者が何故だ?
__, -‐/;;;;;;/ |   |  u         l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、



296 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:42:39.03 ID:aa6X0iI0

              __,.. ---‐===、‐-、.._
            .._=‐'_,...- ニミ_,..、_ミ-`ァ;
           .._-'=‐,...、_{、 -、_ `ヽイ'i
            `-、7⌒!'´  t_ァi'‐ ,:ノ´   (本当にやる夫を見限ってきたのか?
             '|ゝ_'!.    ′ |'     やる夫は僕と戦うために軍備を整えていた、
                'r'´|.    ,..,_..´」'      と聞くが……時勢を読めずに臣従しない主人を、
             ノ、 ` 、. ゝ.`‐t,)      見限ってやってきたのか?
           ,ァイ `-、_ `‐-.ィ'‐--ヽ,    それならば話は早いが……
       ___,... .:ィ'  ヽ   .`‐ァイ',二ニ |
   ,r=-´.、_    '!.   \   /~Y 、,  ,!    あるいは……間諜(スパイ)として近づいたか!?)
  f      ヽ   '‐-y‐'^'、-、」't,.>!ノ  ' |ヾ'‐ 、
 ノ      '!    <´    ヽ  | Y!  ,}`!i,  'i
j        !     ヽ、   \.! l'y!'--' ノ ヽ |

それまで秀吉は数多くの武将を敵側から引き抜いてきた。
数正もいずれはそうしようと考えていたが、
まさか向こうから来るとは思っていなかった。
内通の噂を流してはいたが、忠誠心溢れる三河武士の数正が、
自分から寝返ってくるのは、どうも怪しかった。


             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙
            `i '、!,;       _ |  ……会おう。通してくれ。
             ',,r'"l    _,,,,,,_「
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_




305 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:45:10.37 ID:aa6X0iI0
            / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          |    ( ●)(●)
          |     (__人__)  
             |     ` ⌒´ノ   
              |         }
              ヽ        }
            ヽ、.,__ __ノ
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙    数正。どうして、父祖より仕えたる徳川の家を出て、
            `i '、!,;       _ |    僕のところへ来たのかな?
             ',,r'"l    _,,,,,,_「
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_



316 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:47:29.81 ID:aa6X0iI0


            / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          |    ( ●)(●)   三河武士は時勢の見えぬ愚か者揃い。
          |     (__人__)   ここに来ても、関白殿下に従わず、
             |     ` ⌒´ノ   独立し続けようと考えております。
              |         }    徳川やる夫にしても同じ……
              ヽ        }    そこで数正、呆れ果て、殿下の下へ参った次第で……
            ヽ、.,__ __ノ
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_


             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙  時勢の見えぬ、か……。
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「   ふぅん……。
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_


            / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          | U  ( >)(●)   …………。
          |     (__人__)  
             |     ` ⌒´ノ   
              |         }
              ヽ        }
            ヽ、.,__ __ノ
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_



327 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:49:56.22 ID:aa6X0iI0

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'  よくわかった!
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'   それならば数正、
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'    僕の下で働くがいい!
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、


            / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          | U  ( ⌒)(⌒)   あ、ありがとうございます!
          |     (__人__)  
             |     ` ⌒´ノ   ひいては殿下、徳川家のことであれば、
              |         }    この数正より詳しい者はおりません!
              ヽ        }    どうか徳川家との戦線には、
            ヽ、.,__ __ノ    この数正をお使いください!
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_


       -=llllllll|||||||||||lll;;;;,,,,
        ニニ|||lll||||!''ニ,_'''llll|!;
          ̄||δ'   lii!i`γ'
          |l;=,     , 」    ………………。
           / 、  ヘミ|
        /,` 、` -`,--` ,
  __,---/;;;;;`  `-,-/ニニ |
 /;;;;;::::、:::::::::|、_ ,>、 /::l,_l・ ,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::<:::::::ヽ``l::::|  |`l,::::ヽ



338 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:52:14.35 ID:aa6X0iI0
            / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          | U  ( >)(○)   …………。
          |     (__人__)  
             |     ` ⌒´ノ   
              |         }
              ヽ        }
            ヽ、.,__ __ノ
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_


            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'    ああ、いいとも!
              /" |      ._|     年明けにも、徳川領を総攻撃しよう!
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'      その時、数正を連れて行くよ!
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、

            / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          | U  ( ○)(○)     !!!
          |     (__人__)  
             |     ` ⌒´ノ     (オレをあっさり信じるのか!?
              |         }       それに年明けにも徳川領を総攻撃、だと?
              ヽ        }       早すぎる……! もう二ヶ月もないぞ!?
            ヽ、.,__ __ノ       オレを徳川からのスパイだとは考えないのか!?)
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_




348 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:54:59.70 ID:aa6X0iI0
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'   ……なあ、数正。
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'    もし戦いの最中で、やる夫殿が恋しくなったなら、
              /" |      ._|     いつでも戻っていいからね。
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"       はっはっは……!!
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、


            / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          |    ( ○)(○)      (これは……見誤ったか……!
          |     (__人__)       秀吉は……オレの手に負える人物ではなかった……!
             |     ` ⌒´ノ     
              |         }        ……すまない、殿様……!)
              ヽ        }       
            ヽ、.,__ __ノ
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_


            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'    どうした、数正。
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'     顔色が悪いよ?
              /" |      ._|     
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'       きついのか。きついなら、休むといい!
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"        はっはっは……!
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、


……数正は、なんとかやる夫と秀吉の激突を避けたいと思って行った、
命がけの出奔であった。裏切り者の汚名、間諜の疑惑、
そういった陰口を受けても、徳川家を救いたかった。だが……



365 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 22:58:10.97 ID:aa6X0iI0

            ____
  +        ./ \  /\ キリッ
        / (●)  (●)\     改革するお!
      /   ⌒ノ(、_, )ヽ⌒  \
      |      `-=ニ=-      |
      \      `ー'´     / +

やる夫に関しては通じた。
やる夫は徳川家の陣法を、これまでのやり方から、武田流のやり方に改めた。
そのために時間をかけなければならなくなった為、
秀吉に対しての軍備は行われなくなった。

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、

しかし秀吉には通じなかった。
数正がスパイであろうとなんだろうと関係ない。
適当な位置に配置し、大きな情報や決定権を与えなければそれでいい。
数正は、秀吉の思考を読み違えたのだ。



377 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:01:19.60 ID:aa6X0iI0

           __. -‐- 、...__....._         ヽ ー-‐'^ー‐'`ー‐'`ー-‐'`ー‐∠/
      _.. -‐''_..-- 、  `、ヽ`、 「ソ-┐    _)                (__    .. ┐
      二=‐'''  _. -ノ´` ̄``''‐-‐ヘ/L      〕   出撃だ!!!!    〔 ,. ‐'´ ノ
      >‐ _..ニ -‐( ^ー-、..._、 _,...}ノ     ∠ _              . -''´  .-'´
      `ーZ. へ _r'´ il て)`  L.,,_{ソ        )-‐-v-‐-v-‐‐-v-ー./  _r‐'「`r、  
        ミ{ ^! !i     ̄  __」  l        ´        , -‐''フ7´ 、 'ーl、 l } l
         `iー┐    ,. -―-、 l            _. -''"´   l |  `'ーく/ ノ ノ
         | !、    { ´´ ̄7 /        _.. -‐''´       | l、_ ‐、___[])''''´
         |   \.  ヒニ、/ /-ァ''´ ̄_ユ‐'"´            '、 `‐ニエエソ´
        __⊥ -‐…`'ー-ィ‐'''7´ /  /                 `'==''ソ
       / ヽ,    / |  l  l   ′                :::::_: -‐'"´
   _.. -‐ナー-rへ  ∠.._l  l                 ::::_: -''"´
 /´    /  l  〉'´`ーc、   `、            :::_: -‐'"´
l     l|  /./ _..=ニニ -┐ ` ‐- .....  ......._ -‐''"´      
|    ∥ / ..-'´└‐┬‐‐''´ ...:::::::::ミ三三/´

明けて天正14年(1586年)1月9日、
秀吉は上杉景勝に、徳川領の信濃へ出陣するように、という書状を出した。
そして18日には東国出馬(徳川征伐)の直書を発し、
本格的にやる夫を潰そうと行動し始めた。



394 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:05:23.71 ID:aa6X0iI0

        ,r'"∠,,..,.-,,,,,r_
     /'"ー';:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:彡、
   ,, ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ミ、
  (('"ミ;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽ
   く;:;;:;:;;-'ヾ、(`'"ヾ、;:;:;;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;ミ   どんとこい徳川家康!
  i'"彡/    `ヽ  `ヾ、;:;:;:;:;:;:;;:;:く
  メ 1;|      _,,,,,,,  ,,.ゝ;:;:r'~`i;|   You、今のうちに、
     `li ,,,,,,__ ,,;r';=。=ヾ'" `i;i' ∂ノ!   覚悟しておいたほうがいいと思いますが?
     ノlr=・=i~、`''~ ノ   " 、,.く;|
     ヾ.i-‐'',l  、 ̄.._     l l;;!
       ヽ 'ゝ,r''',... ,,..` ::  /  l,,,_
        \'ー-‐'"~  ;:  /   ゝ`
         ヾ "" ,.; , '
          `ヾ---'''"
        山内 一豊

1月21日、やる夫のもとに、秀吉から使者が来た。
これが最後通告である。
もういいかげんあきらめて完全臣従せよ、ということであった。
そうしなければ徳川を滅ぼす、と……



405 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:07:43.88 ID:aa6X0iI0

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \   ううう、もうダメかもわからんお……。
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉  まだ陣法の改革はできていません。
        / ̄ ̄l         ノ´   中途半端です。
         / ̄ ̄~| U    _.. ィ‐┐   戦うことさえできません……
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄
           `ー┐      l
            _」      つ
           ゝ───…  ̄

               _.. ..‐::´/
             _/::::::::::::/
           _/:::::::::::::/ ____
         ,..::::´::::::::::::::::::::: ̄:::::::::::._/
       /:::::::::::::::::| ヽ、:::::;::::::::::::/
       /:::::::::::::::::::::|´|ヽ   |/_:::.::/   数正さえ出ていかなけりゃ、
  _ .. -─':::::::::::::::、::|`'   ,   .!::∠     戦うこともできたのによ!
  `'' ‐-.._:::::::;-‐、`(●)  (●) |::::`::-、
 =ニ二::::::::::::::::|6    \___/、| -──`
    ‐=.二;;;;;`‐t    \/  ノ




415 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:10:27.39 ID:aa6X0iI0
       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((○)) ((○))゚o \   …………。
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

兵力差は5倍以上であり、歴然としていた。
しかも小牧の時とは違い、北から上杉勢も来るのである。

……やる夫達は、2月9日、和睦を申し入れた。
そしてこれは臣従の意思の表明でもあった。

秀吉は満足して軍を引き上げた。……だが。



423 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:12:14.49 ID:aa6X0iI0

     やる夫殿、あきらめるな!
  ∩∩ ぼ く ら の 春 は こ れ か ら だ !  V∩
  (7ヌ)                              (/ /
 / /                 ∧_∧            ||
/ /  ∧_∧     ∧_∧  _(´∀` )   ∧_∧   ||
\ \( ´∀`)―--( ´∀` ) ̄      ⌒ヽ(´∀` ) //
  \       /⌒   ⌒ ̄ヽ、北条 /~⌒    ⌒ /
   |      |ー、      / ̄|    //`i 北条  /
    | 北条 | |北条  / (ミ   ミ)  |    |
   |    | |     | /      \ |    |
   |    |  )    /   /\   \|       ヽ
   /   ノ | /  ヽ ヽ、_/)  (\    ) ゝ  |
   |  |  | /   /|   / レ   \`ー ' |  |  /

これに不満をもったのが、やる夫と同盟していた北条家である。
和睦から1ヶ月後の3月9日、やる夫は北条家の面々と会談した。



445 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:14:40.93 ID:aa6X0iI0

            / ̄\
   \  /    |     |
     X      \_/
   / ∩     __|__       /
  / ( ⊂)  /     :::::\    X   
      | :::|  /   \ / :::::|  /  \
     トニィ |   ⌒  ⌒:::::::|
     | ::::i .|  (__人__) ::::::|
     \ ::\ヽ  ` ⌒´  ::::::/            
      \  ーヽ   ::::::/   サタデーナイトオプーナ開始のお知らせ★
         ン ゝ :::::/>ー、_
        / イ( /  /:::::::::\
        /:::::::| Y  |  / ::入 ::::\
       (:::::::::| :、 |  / :::/  ヽ、::::l
        j:::::::| :   | / ィ    | ::::|
        くV::::ヽヘ_ ヽ :::\  仁::」
         ー 〕  :::\ :::::〉(⌒ノ

北条家に対して、やる夫達は歌ったり踊ったりして機嫌をとったが、
北条家は意見を曲げず、秀吉への臣従などもっての他、最後まで戦うべきだと言った。



466 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:17:09.15 ID:aa6X0iI0
       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \  い、板ばさみだお……!
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


  __,冖__ ,、  __冖__   / // / ̄\
 `,-. -、'ヽ' └ァ --'、 〔/ / |    | )) ピクピク
 ヽ_'_ノ)_ノ    `r=_ノ    /  \_/
  __,冖__ ,、   ,へ        (( |  ))
 `,-. -、'ヽ'   く <´   7_//  ̄ ̄ ̄ \
 ヽ_'_ノ)_ノ    \>     /   ::\:::/::\
   n     「 |         < ●>::::::<●\
   ll     || .,ヘ   /    ` (__人__)  |  くそったれ、織田と今川に挟まれていたころを
. n. n. n  ヽ二ノ__  {      |r┬-/ ' |  思いだすぜ!!
  |!  |!  |!      _| ゙っ  ̄フ   ` ⌒´ /
  o  o  o     (,・_,゙>  /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \


       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  やる夫は、やる夫は結局こういう運命なのかお……?
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

上洛し、秀吉に完全に臣従してしまえば、北条家は敵となる。
そうなれば、北条家とやる夫は戦わなければならない。
秀吉と違い北条ならば、戦えば、勝つ自信もある。ある、が。



474 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:18:52.76 ID:aa6X0iI0

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

しかし現在は陣法改革中であり、さらに、やる夫にはひとつの疑念があった。
ここで秀吉についても、秀吉はやる夫を北条への防波堤にするだけで、
援軍をよこしたりはしないのではないか、と……。

秀吉の目はいま、九州に向いていることをやる夫は知っていた。
前年10月、秀吉は九州に惣無事令を発布し、九州を統一しようとしている島津氏に、
降伏を勧告していた。しかし島津氏はこれを拒否。
羽柴派である大友家を攻め立てていた。
秀吉は九州に対して行動しなければならない。

その間、北条と徳川が争ってお互いに疲弊すれば、秀吉にとっては
してやったりなのである。



492 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:21:45.98 ID:
aa6X0iI0
            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \ 
    / (●)  (●)    \
    |   (__人__)    u.   |
     \ u.` ⌒´      /

やる夫の外交は綱渡りであった。

秀吉の目は九州に向いている。だからと言って、
別に九州に釘付けというわけではなく、
ここで北条家と再び結託し、秀吉に対抗すれば、
秀吉は再び大軍を率いてやってくるだろう。

秀吉に臣従すれば北条家と戦いになる。
秀吉にしてみれば徳川と北条が両方疲弊すれば最高である。
だから、北条と徳川が戦いになっても、適当に理由をつけて
援軍を派兵しないだろう……

少なくともやる夫はそう思っていた。



503 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:24:19.67 ID:aa6X0iI0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    お呼びですか、関白殿下。
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

数正は、もはや徳川家に戻ることもできず、
かといって秀吉にさほど重用されているわけでもなく、微妙な立場にあった。
彼は出奔を後悔していた。……いま、数正の考えていることは、
いざとなったときは、義伊丸を連れて大坂をなんとか脱出しよう、
ということくらいだったが……



523 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:27:25.47 ID:
aa6X0iI0
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'  おう、数正。来たね。
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   少し知恵を貸してくれ。
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'    やる夫のことなんだが……
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、

秀吉は相談をもちかけた。
何故、やる夫は上洛し、秀吉に臣従の礼をとらないのか、と。
数正ならばやる夫の側に長くいたため、その思考はわかるだろう、と。


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)   …………それは……
  |     ` ⌒´ノ   常識的に考えて……
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

数正は自身の考えを述べた。
やる夫が秀吉に臣従の礼に来ないのは、
それによって北条とモメたとき、秀吉が助けてくれるかどうか解らない、
ということだろう、と……。
やる夫は北条と戦って負けるとは思っていないが、
しかし確実に消耗する。そこを秀吉にやられるのではないかと考えている、と。



536 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:31:08.02 ID:aa6X0iI0


              __,.. ---‐===、‐-、.._
            .._=‐'_,...- ニミ_,..、_ミ-`ァ;
           .._-'=‐,...、_{、 -、_ `ヽイ'i
            `-、7⌒!'´  t_ァi'‐ ,:ノ´  ふーん。ずいぶんと、
             '|ゝ_'!.    ′ |'   疑り深いものだね。
                'r'´|.    ,..,_..´」'   僕が、一度傘下に入った大名を
             ノ、 ` 、. ゝ.`‐t,)   見捨てると思ったのかな?
           ,ァイ `-、_ `‐-.ィ'‐--ヽ,
       ___,... .:ィ'  ヽ   .`‐ァイ',二ニ |  
   ,r=-´.、_    '!.   \   /~Y 、,  ,!
  f      ヽ   '‐-y‐'^'、-、」't,.>!ノ  ' |ヾ'‐ 、
 ノ      '!    <´    ヽ  | Y!  ,}`!i,  'i
j        !     ヽ、   \.! l'y!'--' ノ ヽ |

          _,,j ニ¬-- ....,_
          '- = ,,´'''ヽ、,;;;゙'ミ'-、_
          ゙~ミゝy、゙'V‐ ベl、_,/フ
            ,!;l"i/" "ニ__ ゙l″
            ,l'"i   `″i'゛   …………数正、
         _.. il'!、ヽ、  __ r     それほどやる夫が疑うのであれば、
   ,r¬;;――''゙};;;;ヽ `'-、丶_,/     その証を、やる夫にやろうじゃないか。
_/ ;;;;;;; ヽ  ;:;:;|、,;;;;\  _/'',ヽ..,,    どのようなことになっても、絶対に、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;: ヽ   .,,ノ'"゛゙''ィ゙'ッ' l ゙l、 ゙'!i-、 秀吉は徳川を見捨てないし、
;;;;;;;  ;:;;;;  ,!    \   `'、 ヽl,"l  ヽヽましてや北条とぶつけた後に討ち取るなんて、
;;;;;;;;;;   , l;;;     ´'-、 `i, ゙} l   l l         ____  ケチなことはしないぞ、
;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;; l;;;;;;;;;;;    `''、 l,l,' ....... l; l      _」シ,!::    |  という証だ。
 ゙),;;;_,,../ ´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;` ll / ;:;;;;;|;;;: |    _,i'゙l''/]::    l
;;;; ゙ヽ  `'、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;j;;;;;;;;;;;;;;;,!'O;;;;;;;、;;;l;; ヽ_,/l゙l 〔 /イ: :   l
;;;;   \  ',,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;l;;;;l;;;;;;'''″;;;;;|,', ゞ'''父二ニ=!
;;;;;;;;   `'、 l;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;|;O;;;;;〕;;;〔;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゝ、リ″

   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |
. |  (__人__)  |   と、いいますと……?
  |   ` ⌒´  ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ



548 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:33:56.94 ID:aa6X0iI0
                    '‐‐‐‐‐――‐- 、.._
                    ‐ニ`、`  ̄ `ミヽ 、!,.ヽ-ァ
                    二´`ミ_` ‐,.. -、、' l/ {
                     `ヽ/'ヽ'l/'´-、_  `'´r'
                      ,|ゝ-''´  i'Tj'‐' .ノ   僕の妹を、
                  __,....i-/Y ´l.        |    やる夫にやろう。
         , -‐‐''、''    '´  / | 丶 ゝ  __.._´.‐'
        ノ    ヽ .    /  !  ゝ \___ /、     そうなれば僕とやる夫は義兄弟だ。
       /      ;l    <..__ |!  ./ニl´ノ`l \_    兄が弟をむげにするわけないだろう?


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)   ……妹?
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }    …………妹。殿下の、妹といえば……
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ○)(○)    ……朝日姫様!?
. |     (__人__)    いや、しかし朝日姫はもう、結婚しているはず……
  |     ` ⌒´ノ    
.  |         }    
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \



579 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:37:25.32 ID:aa6X0iI0
                    , ,i!.   ,;
                   ,nソ!ッ」`!ゝ、!;/'!
         ,.. -‐---、....,..;=ヽ.<! |f .|、|_'!ヾ<.ト;_
        .,r=‐‐‐-、   / f.iイ'! : : .' ´,^) .l と;`!
     ,/'~      ヽ.  { f |! `!    j、.ヾ ノ }!. |  天下のためだ!
    ノ.|         '! .{ i' y='==_:、,ノヽ,、ソノ.)_!
   ./ ゝ       !ノ. | .ノ   `ヽ,_, ク<ニ!,  やむをえない……
   /   ヽ.      〈,>'<リ    〆f_/'T    s!
  ノ    ヽ、     `y'    O/  ノ!    .q
  /.      ゝ   r-イ     /' / .}    |

……秀吉は、既に結婚していた妹、朝日姫を強制的に離婚させ、
やる夫に嫁がせるという策に出た。


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ○)(○)    (なんて策だ……
. |     (__人__)     しかしこれで、羽柴と徳川はお互いに
  |     ` ⌒´ノ     人質を置き合うことになり、ある意味じゃ対等だ。
.  |         }      殿様……殿下がここまでしているのを、
.  ヽ        }      拒否はできないぜ……)
   ヽ     ノ 

事実上、人質のようなものであった。
秀吉のもとには義伊丸、やる夫の元には朝日姫。
お互いが人質を有することになった……。



598 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:40:18.08 ID:aa6X0iI0
            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \   秀吉……そこまでするのかお?
    / (●)  (●)    \
    |   (__人__)    u.   |  ……これは断れないお。
     \ u.` ⌒´      /

         ____
       /      \
      /  ─    ─\   と、とにかく結婚式の用意だお。
    /    (●)  (●) \
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /

やる夫と朝日姫の結婚の準備は素早く整えられた。




609 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:42:38.06 ID:
aa6X0iI0

       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ   秀吉の妹ですから、
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉  機嫌を損ねてはまずいです。
        / ̄ ̄l         ノ´
         / ̄ ̄~|      _.. ィ‐┐
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄
           `ー┐      l
            _」      つ
           ゝ───…  ̄


              / ̄\
              |    |
  ,r'ニニニヾヽ、     .\_/    //ニニニヽ、
 ("´ ̄ ̄ヾ))     ___|___   ((/ ̄ ̄`゙`)
 |   、ィ_ノと)'   / :::\,::、/:::\  (つ(_,,ア  |
  |   ` イ_/  / <● >:::::::< ●>\. \_Y   |   そうだぜ、殿様。
 .ヽ、  ' (  /   `゙(__人__)'"   \ / `  /   丁重にいかねえとな。
   \  \l     i|    |!     l/  /
     \   \  、i|,/⌒ヾ、|!;,   /  /
      \  ヾ   `ー一'´  ィ    /
         ヾ、    ``"´      /
         Y           ィ
         /               ヽ

      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\    (みんなもかなり丸くなったお……)
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\
 |        ̄      |
 \              /

少し前と比べて、徳川家の家臣団は、秀吉に対する態度はかなり軟化していた。
さすがに時勢を理解しかけ始めた、というのもあるが、



620 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:44:36.97 ID:aa6X0iI0

                                 ,   - ,‐――- 、 _
                           /⌒/   / -、  ∧__{´  `V丁
                          ノ⌒y'  `     \l ヽヘ.   ∨
                         <  / /  :r vェ、 ヽ ヽl>ー l    l
     く、悔しいっ……!            >‐|l l l |" " :l  !  !lヽ_}|  l  |
                         \く|l |l l| l|   :l| l|  | ! }く__|  i  |
     でも時代だもの。            |ヽヘl {ト{从   リ_ル_斗レ彡=|  i  |
     仕方ないわね……           | i r f代圷 ヽ'´弋乏ア ノ}:| ,′ |
                           | i ヽハ`///j //////u _ノ/ /  /l
                           │/ j_,ヘ、 -―――‐‐<∨ /  / ハ
                   _..  -=ニ二 ̄ ̄/.:::...:::::.:::       .:.: ̄}∠/ l
                  {::.:.:..    x -―  ニ二つ'__    .:.::  /   ̄`ヽ
                  l::.:.:...::...::./        t-‐-`⊃.:.:.::::: :l      !
                  |::.:.ヽ.:/         z、\  .:.:.::::: .:.,′    l
                      l::.:./    /` ー-、ヾ、\‐'...:.:.:::  .::/     ∧
                  l/    /  ::.:ノ:.:.:.\)\)::.:.    .:/     / `、
                  /     /:ヽ      :.:.:、_:.:.   .:/     ∧  ヽ
                             上杉  景勝

この頃、北陸で秀吉の同盟者だった上杉家が、臣従を決定した、
という情報が回ってきたのが大きかった。
程なくして、景勝は上洛し、秀吉に完全臣従を表明するのだが、
「あの上杉家までが」という驚きが徳川家臣団の態度を軟化させた。
「謙信以来の武門の家柄である上杉家までが臣従するのであれば」
という雰囲気が徳川家に広がった。



638 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:46:50.17 ID:aa6X0iI0

       ____
     /      \
   / ─    ─ \
  /   (●)  (●)   \
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

そしてそういった空気に感化されるかのように、
やる夫もかつてほどの秀吉に対する敵対心は薄れていった。
……しかし、それはあくまで「かつてほどではない」というだけに過ぎなかった。

            ____
  +        ./ \  /\ キリッ
        / (●)  (●)\    (瀬名との約束、信長殿への友情……
      /   ⌒ノ(、_, )ヽ⌒  \   忘れてはいないお。やる夫は忘れないお)
      |      `-=ニ=-      |
      \      `ー'´     / +


      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\   ……大切なのは、あきらめないこと!
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\ あきらめたらそこで試合終了だお……!!
  |     |r┬-|       | 
  \     ` ー'´     /



649 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:49:07.53 ID:aa6X0iI0

                  _____
                  | 浜松城   |
      ざわ・・・        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                   ∧
                <⌒> ざわ・・・・
                 /⌒\
       _________]皿皿[-∧-∧、
    /三三三三三三∧_/\_|,,|「|,,,|「|ミ^!、
  __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩  |'|「|'''|「|||:ll;|
 /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「| ̄ ̄ ̄ ̄|「| ̄ ̄|
/_| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ | | 田 |「|  田 田 |「|[[[[|
|ll.|ロ ロ,/| l⌒l.l⌒l.| |    |「|        |「|ミミミミミミ


そして5月14日、結婚式の日を迎えた。
朝日姫が、浜松に到着した。


       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉   殿様、結婚式の準備ができました。
        / ̄ ̄l         ノ´    こちらへどうぞ。
         / ̄ ̄~|      _.. ィ‐┐
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄
           `ー┐      l
            _」      つ
           ゝ───…  ̄
         /
      ⌒ヽ/



663 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:51:29.27 ID:aa6X0iI0

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\    ……とにかく、今は朝日姫との結婚式に、
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  集中するお。
  |              |
  \               /

       ____
     /_ノ   ヽ_\
   /( >)  (<)\    しかし朝日姫、どんな子だお?
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  可愛い子だといいお!
  |     |r┬-/      |
  \     ` ̄'´     /



    |┃三 ガラッ
    |┃  ____
    |┃/⌒  ⌒\
    |┃(●)  (●) \
――‐.|┃:⌒(__人__)⌒:::::\  えへへっ
    |┃  |r┬-|     |⌒)朝日姫、はじめましてだお!
    |┃   `ー'ォ     //  やる夫だお!
    (⌒ヽ・    ・ ̄ /
    |┃ノ       /    さっそくセクロスするお!!
    |┃   つ   <  
    |┃  (::)(::)   ヽ
    |┃/    >  )
    |┃     (__)



683 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:53:00.06 ID:aa6X0iI0

                  ,,,.-,,-‐.,.-‐-、-,、
                 ,,(〃.  l.,l   丶 )、
               ○((   ( )  ))/ ○ 
.               ○ ヾ_,,,ヾヾヾl l/////,,ノ ○ 
             ○丶-_〃〉""゙゙゙''''゙゙゙""く丶-_ノ○ 
             (   _l,´ヾ=_   _r=フ `,l_  ) 
             (`''´' i" ,,_ .,_丶 / ''_,. _, ゙i `''´) 
               `;'"/ !, `‐` ,、 .´‐´  ,!丶''´   あら、アンタがやる夫??
                 'ヾ_,,!,,.   (m)    ,,.!、ノ、
                  丶_i`' /.,、,、\.''´i  _ノ
                 (_'''|,, 〃 ̄ヾ, ,,|'''´)
                 ゙;;-'l,  ヾ=ノ 、,l‐';;"
                    ヾ`i.,,, 丶 ( ,.i´、ノ
                    | 丶.,,,.ノ l
                        |二二二|
             ,、-‐‐'l^l'''´     `'''l^l'‐‐-,、
                / 丶,, |. |      .    |. |  / 丶,
            i´  ヾ, |. |_______|. | ,/   `i



       ____
     /⌒三 ⌒\
   /( ○)三(○)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   !?
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /



727 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/02(土) 23:57:31.73 ID:aa6X0iI0

                        _,、-、 _
                      ,、-'´ヾ ) `) ヽ、
                     丿''ヾ i | ii / /O'、    あのねオバチャンね、ホントは出演する予定じゃなか
                    ノ彡 i´ ̄  ̄ ゙̄、_Oi,    ったんだけどね、この物語でね、序盤のほうにね、この
                     ヾー/_,、-;  ー-、 !、゙O   物語のやる夫は女に関してはリア充すぎるって意見があ
                     ヒE ーlli>! i<ill- !Tイ    ってね、それを>>1は気にしていてね、そこで急遽、オバ
                     ヾミ ''ソーヾ'''',イケ    チャンの出番になったってわけさ。まさかこの年でアンタ
                      ヾ、゙'=≡='ゾi‐'     みたいな若い旦那もつなんてねえ。でも史実じゃアンタより
                     ___ _,、、,、フヽ__/k゙、,  __ _ オバチャンのほうが年下なんだけどね。まあこれは物語だ
                  ,'::::::゙、 / ノ/>、 iヾ~、\i~|:: '::::::`、から気にしないでね。逆転裁判とかだと、他には例えば
                    !::::::::::Y、' -´ rソヾ ' ' 'ノ !/:::::::::::|みぬきちゃんとかいるんだけどね、それだとまたやる夫
                 |:::::::::::::| \   `V  /_ |:::::::::::::|市ねなんて言葉が聞こえてきそうだからね、ってアンタ
                 |:::::::::::::|  /-.、_人_、-'、|-| |:::::::::::::|ちょっと聞いてんの!!??

       ____
     /⌒三 ⌒\
   /( ○)三(○)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /



755 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:00:06.08 ID:WveKrAA0

                  ,,,.-,,-‐.,.-‐-、-,、
                 ,,(〃.  l.,l   丶 )、
               ○((   ( )  ))/ ○ 
.               ○ ヾ_,,,ヾヾヾl l/////,,ノ ○ 
             ○丶-_〃〉""゙゙゙''''゙゙゙""く丶-_ノ○ 
             (   _l,´ヾ=_   _r=フ `,l_  ) 
             (`''´' i" ,,_ .,_丶 / ''_,. _, ゙i `''´)   ………………。
               `;'"/ !, `‐` ,、 .´‐´  ,!丶''´  
                 'ヾ_,,!,,.   (m)    ,,.!、ノ、
                  丶_i`' /.,、,、\.''´i  _ノ
                 (_'''|,, 〃 ̄ヾ, ,,|'''´)
                 ゙;;-'l,  ヾ=ノ 、,l‐';;"
                    ヾ`i.,,, 丶 ( ,.i´、ノ
                    | 丶.,,,.ノ l
                        |二二二|
             ,、-‐‐'l^l'''´     `'''l^l'‐‐-,、



      _   ./ ̄ ̄ ̄\    /
    __ `ソ/ ─  ─  \/ ̄/
      \/゚ (○)。 (○)  \/ rへ,ノ   ・・・・・・
 __>-へ| i     (__人__)    |ノ  :.\_
      .:/从へ、.゚` ⌒´o.ノ从rーヘ_
    _::ノ    :ノ`⌒Y⌒´::  \
          .::┘   :│   ゚



        ..     、      ,_
        ̄\_/ ̄ ̄\/ ̄     ゴゴゴゴゴゴ・・・
    ___/ ̄へ√⌒l⌒´ ̄ ̄\_
    ´        /   \



         ____/ ̄ ̄
          / │ ̄\__     ゴゴゴ・・・
            /




777 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:03:52.21 ID:WveKrAA0

                  ,,,.-,,-‐.,.-‐-、-,、
                 ,,(〃.  l.,l   丶 )、
               ○((   ( )  ))/ ○ 
.               ○ ヾ_,,,ヾヾヾl l/////,,ノ ○ 
             ○丶-_〃〉""゙゙゙''''゙゙゙""く丶-_ノ○ 
             (   _l,´ヾ=_   _r=フ `,l_  ) 
             (`''´' i" ,,_ .,_丶 / ''_,. _, ゙i `''´)   逃がさないわよ!
               `;'"/ !, `‐` ,、 .´‐´  ,!丶''´  
                 'ヾ_,,!,,.   (m)    ,,.!、ノ、    待ちなさい、マイダーリン!!
                  丶_i`' /.,、,、\.''´i  _ノ
                 (_'''|,, 〃 ̄ヾ, ,,|'''´)
                 ゙;;-'l,  ヾ=ノ 、,l‐';;"
                    ヾ`i.,,, 丶 ( ,.i´、ノ
                    | 丶.,,,.ノ l
                        |二二二|
             ,、-‐‐'l^l'''´     `'''l^l'‐‐-,、

          ____
       / ノ  \\
      / (○)  (○)\
    / ∪  (__人__)  \     あ、あの、僕らはもうちょっとお互いを知り合うべきでは
    |      ` ⌒´    |     ないでしょうか。そう例えば交換日記とか……
     \ /⌒)⌒)⌒)   //⌒)⌒)⌒)
    ノ  | / / /   (⌒) / / / /
  /´    | :::::::::::(⌒)  ゝ  :::::::::::/
 |    l  |     ノ  /  )  /
 ヽ    ヽ_ヽ    /'   /    /
  ヽ __     /   /   /




786 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:05:34.81 ID:
WveKrAA0

                  ,,,.-,,-‐.,.-‐-、-,、
                 ,,(〃.  l.,l   丶 )、
               ○((   ( )  ))/ ○ 
.               ○ ヾ_,,,ヾヾヾl l/////,,ノ ○ 
             ○丶-_〃〉""゙゙゙''''゙゙゙""く丶-_ノ○ 
             (   _l,´ヾ=_   _r=フ `,l_  ) 
             (`''´' i" ,,_ .,_丶 / ''_,. _, ゙i `''´)  何ふざけたこと言ってんの!?
               `;'"/ !, `‐` ,、 .´‐´  ,!丶''´   ほら、初夜にいくわよ、初夜!
                 'ヾ_,,!,,.   (m)    ,,.!、ノ、
                  丶_i`' /.,、,、\.''´i  _ノ
                 (_'''|,, 〃 ̄ヾ, ,,|'''´)
                 ゙;;-'l,  ヾ=ノ 、,l‐';;"
                    ヾ`i.,,, 丶 ( ,.i´、ノ
                    | 丶.,,,.ノ l
                        |二二二|
             ,、-‐‐'l^l'''´     `'''l^l'‐‐-,、

       ____
     /⌒三 ⌒\
   /( ○)三(○)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ ギャー!! 誰か助けるお!!
  |     |r┬-|     | 忠勝、直政、みんな……!!
  \      `ー'´     /




800 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:07:27.32 ID:WveKrAA0

            / ̄\
            |     |
            \_/
    ぅぃ~…     |     ‥ヒック
              / ̄ ̄ ̄\      
         /   _ノ ,、ヽ、_\   
       /  ;;;<ー>::::::<ー>;;\   
       |    :;:,~(__人__)";::  |   
          \、    ` ⌒′ ,/        
         /ヾ     イ" く     __     
        /⌒ヽ        \ ,、jーi
.        |\ \.      ト、 ヽソ ⊆)

   /i     iヽ
  ((/l ̄l\))  お茶おいしい。
   ソ_∠ニ二ス         _,,..,,,,_
  ∠シ ,, ・ェ・ )ゝ      /・ω・ ヽ
    i つ旦とノ        l      l
    と__)_)     旦 `'ー---‐´

                /:::::l、:{⌒ヾヽ::ト、:ヽ:::::ヽ
               //!:::i:l:!::ヾ、::::::ヾ::!`ヽ:ヽ:::::ヽ
              〃:!:l::::l!:ト、::::liヽ、:::リ:!::i:::ヽ:ヽ::::i
              i:!::!i::i::::i::!:i:ヾ!:i::::!:、:::!:::l:i:!:ヽヽ:l:!
              l!::!:!:iト:::!:i:j/代トト、l:ハ::升ト!:l::!:!lj   たかさごや~
              li::l::N{:ヾVヘ「 ̄` lハ ソr‐テハ!:l/
              !:l!:ト、l::l{`         !  j川/   このうらふねに~
              ヾト辷N!      ‐ノ  !:l/
                 Yl:ト、    ヾ==r  ノ/    ほをかけて~♪
                iN \.  ` ニ′/}'
                    丶、  /
              ノ ̄´"''‐ 、   `¨´



818 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:09:40.67 ID:WveKrAA0

       ____
     /⌒三 ⌒\
   /( ○)三(○)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /














    |                   \
    |             ミシミシ
   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       グエグエ/


こうしてやる夫と朝日姫は結婚した!



850 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:13:22.63 ID:WveKrAA0

              ,. -‐7
       ,.-,. -‐r - '"   /‐.7
    ,.-',"'´, -,'´'´  _, ‐'´  /
  , ‐'´/i // , ‐, ,- '  _, - '7
 ヽ、 ! l .!.,'/,. //-.、,. ‐'.,...、 !_
  くヽ, 、 /'´    .!、 i !`,ヽi´
  'ヽ!` `    ,r'_", 'ヽ!ゞi l.!.i´
    ',.-_、_.、/!.t;:,!l     l' ノ、l
    ヾ.ゞ'i  ``      'i゙  ',
      ヽ. ! ,   _    ,'  ',_
      ヽ`r_'ニ´‐'ヽ  ,_',.-‐;´-ヽ,
.       \'i'-‐_'ノ ./r‐.く´, -‐ ''`' 、
           ヾ,´ _, ,'./ ::: !  _ヽ___`'_ 、
          /´.,!' / .:::/-、'´       .\
        /.>i゙_./ .:::/  ; `ー,        '、
       ,.' .,.' ,..,V、 ::::::!  l  .l `!,.       ',
      ,.' / !ン i ヽrノ,  !  .! l.i        !

そして、この年の9月9日、秀吉は朝廷より「豊臣」の姓を賜った。
源、平、藤原、橘の4氏に並ぶ新しい姓の誕生であった。
秀吉は、近衛前久の猶子になり、藤原氏になったことはすでに触れたが、
その中では、どう頑張っても、秀吉は藤原氏の長者にはなれない。

秀吉は関白職を、完全に豊臣一族の世襲にするため、
また藤原氏のしきたりや順序から脱出するため、
そして新しい時代と政権が来たことを世間に知らせるため、
豊臣の姓を作り出すように朝廷に働きかけ、そして賜った。

この瞬間、豊臣秀吉が誕生したのである。



860 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:15:53.39 ID:WveKrAA0

     ;/ノ  ヽ\;     ┬-.∥
   _;/ (●)(●) |__;      | | ∥ し、新婚さん、いらっしゃーい……
   | |:::(__人__)::/ |     . Y ∥
   | ;\ `⌒´./  |       | ∥
  /:~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:/.|     | ∥
  ,|:::::.     .......::/>>    /  ∥
 /.:::::    .. ...::::::|'(/\_/  ∥
../:.:::      .. :.:::/.:/     /∥\
/.:::.     ....:::..:::/.:/
' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ _/
|_| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|_|

10月。この時になると、重臣級は誰もが秀吉臣従を考えていた。


                     _,,,,,,,,,,,_
      _,,,,,,,,,,_          ,r'~:::::::::::::::~''-,
   _,.-''~::::::::::::::ヽ、_,,,..-‐‐-...,,,_/:::::::::::::::::::::::::::::ヽ
  ,r':::::::::::::::::::::::::::::~:::::::::::::::::::::::::::~::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
 ,r':::::::::::::::::::::::::::::  ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::='^~~~^^''‐l
 l::::::::::::::::::::;;:-       ::::::::::::::::::::;;;::::::::ヽ    /
 l::::::::::;;:-''~ /   _,,,.-''~   ::::::::/^'ヽヽヽ  ./
  ヽr'~   ll l‐t''~,r'~~'ヽ     |ゝ.,_ノ o.| l'''~
   ~'-.,,__,,,l l l | o ゝ,__ノ|   _,. ヽ..,,_( )ノ l
       l l l ヽ( )_,,.ノ         _,,,..-+  殿様が心配なのだ★
       'l _,,,...-‐-    (__人__)   ,,,___l
       ゝ  ,,,..-‐             /
        ヽ、             /
          ~7:  r'^:ヽ   r'~:ヽ く
            本多 重次

しかし、それでも、やる夫が大坂に行く事は心配だ、という家臣はいた。
やる夫が大坂に行くと殺されるのではないかという心配である。



877 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:18:57.12 ID:WveKrAA0

                    ___,,,,----- 、__
              _____,.. -‐''''´‐‐''´___Z ヽ\`Tー-1
              `ー-.ュ____,    ̄コ-、_i- 、丶 /└!
             -=´、ニ----ァ  (_     `''ー'ヒ「
              -=ュニラ´,rニヽ ,「 .u'''ー-、_ 、 |'
               ̄'ー、_ __」⌒!.V'    ー┬「'´∠!  全く……
                  ゙iN゙i ユ;. ゚    ̄   tf
                 ,r.ァx-ー┐  。 .     ' rク
               _/ ! ゙t i ヽ   r___ー─‐イ
          _,,.. -‐'´ /  l  ヽ|   ゚ 、.   ` ̄了
      _,,,. -''´      /   .゙i,   \   `ーァ、....ノ
  ._,r‐''''~`ヽ、      ,'    ',   .ゝ--ァ'''!^!

……そこで、秀吉は、さらに気を配った。
母親のなか(大政所)を人質として、徳川家に送ってきたのである。
(名目は娘に会いにいく母親、ということで)

秀吉はこの時期になると、奇妙なほどに、徳川家に気を使っていた。
これは、九州の動きが危うくなっていたからであった。
九州を統一しようという野望をもつ島津家が、
秀吉派である大友家を攻撃するため、筑前(福岡県)に侵攻していた。
秀吉としては一刻も早く、やる夫に臣従を表明してほしかったのだ。



888 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:20:57.80 ID:WveKrAA0
      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\     ……行くお。大坂へ。
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |     |r┬-|       |
  \     ` ー'´     /

秀吉が九州に手こずっている間に、大政所を人質にして、
秀吉と戦うべき、という意見もあった。
しかし、既に朝日姫を娶り、秀吉の母親まで人質にされて、
その様なことをするのはあまりにも汚く、やる夫の評判を大きく落とすことになる。

いかに戦国時代とはいえ、評判は大事であった。
この期に及んで秀吉に抵抗するようであれば、
小物の印象を世間に与えるだけであり、
そして、もう二度と秀吉と仲直りすることはできなくなるだろう。

ここが年貢の納め時だった。
1586年10月20日、やる夫は岡崎城を出た。



900 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:23:22.39 ID:WveKrAA0
~)   .|\_/|.    ( ̄Y ̄)     | \_/|    ( ̄Y ̄ ~)   .|\_/|.    (
<●>/  ̄  ̄ \ .<●>::::::<●>  /  ̄  ̄ \  .<●>:::::<<●>/  ̄  ̄ \ .<●>:::
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/  .<●>::::::<●>  \ _ _ /  .<●>::::::<●>  \ _ _ /  .<●>::::::<●>  \ _
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.\___` ⌒´____/\_/.\___` ⌒´___./\_/.\___` ⌒´____/\
 ̄ ̄\/ ̄\ / ̄. ̄ 、_,.  ̄  ̄\ / ̄\ / ̄. ̄ 、_,.  ̄ ̄\/ ̄\ / ̄. ̄ 、_,.  ̄
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.\___` ⌒´____/\_/.\___` ⌒´___./\_/.\___` ⌒´____/\
 ̄ ̄\/ ̄\ / ̄. ̄ 、_,.  ̄  ̄\ / ̄\ / ̄. ̄ 、_,.  ̄ ̄\/ ̄\ / ̄. ̄ 、_,.
~)   .|\_/|.    ( ̄Y ̄)     | \_/|    ( ̄Y ̄ ~)   .|\_/|.    (
<●>/  ̄  ̄ \ .<●>::::::<●>  /  ̄  ̄ \  .<●>:::::< <●>/  ̄  ̄ \ .<●>::::
//  ::\:::/::  \ ::\:::/::  /  ::\:::/::  \  ::\:::/ //  ::\:::/::  
/  .<●>::::::<●>  \ _ _ /  .<●>::::::<●>  \ _ _ /  .<●>::::::<●>  \ _
|    (__人__)     |/ ̄\|    (__人__)    |/ ̄\|    (__人__)  

道中や大坂では何があるか解らない。
やる夫は慎重だった。
本多忠勝ら、精鋭を連れての出発だった。
その数は1万とも2万とも言われ、相当に慎重だったことがわかる。



917 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:26:08.07 ID:WveKrAA0

次スレたてますた。http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1217690642/


 ,r':::::::::::::::::::::::::::::  ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::='^~~~^^''‐l
 l::::::::::::::::::::;;:-       ::::::::::::::::::::;;;::::::::ヽ    /
 l::::::::::;;:-''~ /   _,,,.-''~   ::::::::/^'ヽヽヽ  ./
  ヽr'~   ll l‐t''~,r'~~'ヽ     |ゝ.,_ノ o.| l'''~
   ~'-.,,__,,,l l l | o ゝ,__ノ|   _,. ヽ..,,_( )ノ l
       l l l ヽ( )_,,.ノ         _,,,..-+  留守番を任せられたけど、
       'l _,,,...-‐-    (__人__)   ,,,___l   不安なのだ……★
       ゝ  ,,,..-‐             /
        ヽ、             /

   ,r':::::::::::::::::::::::ヽ      /:::::::::::::::::::::::::::::ヽ, ◎O★。◇●。▽☆。
 ./::_;;;::;;;_::::::::::::::::;;l//-‐-‐;l;;::::::::::::::;;:-‐‐--:;。○。●∂r:★O☆■◇
 l/~   ~ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;r'彡    / ◎:b★:O。::i△:★:◎
 l     ヾ/   :::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ    /  ★○▼◎。◇★▽■
 ゝ    /      ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ  _,/    ☆。○:i:●。◇。☆
  ~'‐.,,,,,_l /て^ヽ      ,;;r=i≦;;:::ヽ'~/      ◎:□。i○★。  
      l |o ゝ,_ノ|     ''~      _l/          _,,,..-‐''~
     .l ヽ( )_,,.ノ  `'      _,,.-‐'''/      _,,..-‐''^~
     l_,,,,,,_   (__人__ノ    __,,,,,r''::ヽ,,,..-‐''^~
     ̄l_,,,.    ヽ:::::::l     ,r'~ ゝ;ノ
     -''ゝ、 ,,,   ゝノ        /  何かあったら、秀吉の母親を焼き殺すのだ★
        ''r':::ヽ           /
        ゝ;;ノ          ヽ

……本多重次は、やる夫が出発してほどなく、
秀吉の母親がいる屋敷の周りに材木や柴などを置いて取り囲んだ。
上方でやる夫に何かあったら、即座に大政所を焼き殺すつもりであった。

……この動きは、やがて秀吉の耳に入り、後々、
ちょっとした騒動になっていく。



935 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:28:04.96 ID:WveKrAA0
                       }k
                       ノ;'l{
                     _ノ;人'、
                }、、__,. -'',r'/p、ヾ、
               ,}”ー--、."ニー--゙'ゝ ゙'‐、__,、ャ,
              ,、 /;;,rlT=イ__~ ̄~^~^''ー‐---、.y"
             ,irこ;;;},|i ||  ~||~゙ ''l!tー-n-;t{;/
             ,j r'i!_、_}-二 ニニ゛‐-,k!i、,、、」|__,|トッ
           、_ ヤ{/iコ};,^;;,,,;;;,‐,-,=ノ,ム=_-__ーネ{´,
           ,};コニニ/7r'|”~,__,゛,/ノ 。 \~^~^”””'ヤ
           i!;;;;;;;;;;;、i!__| ,i-!;'"/,r'^v^‐、\iコ~|レ=i、
         ,}`ー';;;;;;;;;;;;;;;}r‐''”_,.-''/ [iillIII}}}] 、゛\i!、;;;;i、
        /,Eャッririririrnm;y、^,、ニニ ー_ー‐-ー' ゛\,;;;i{、_     ,.ィ
        /,r"=|、__    ̄~””””””'''''''ー,rk':;firiririnnm;y^~三ニ;:ニ'}
       ,/,r"=/|::::.. ̄~゛゛``''';::::::::::::ー‐,ノ,ム-.,, 、.、.゛,.___゛~^~゛^i;/
     ,、 /,r"=/,;l,,,::::i::::|iillIIIIIIIIII|||:::::;7/,r' ``i、:::.iヘ::::::::. ̄~''''''':|
.    ォ}仁二Vェ^仁 ̄~"""゛””””''ー/,r'" .,・、 `\[iillIIIII|||]:::::::::::|  ,
    i!;;;;;;;;;;;/イ'^トー‐-ニニ二、こ,.-'" ,r' ,.-ー{  }ー、`、\"^"^"^"^゛''ー'}
    ,il;;;;;;;;;;;;;:^^i'|::::::::::::... ,. -''"_, -'/―‐‐`´ ―`i、゛、\゛^゛""ー'r/
    i l;;;;;;;;;;;;;;;;;;,'|::::i,,. -''^_,,.-''′/' ,;iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiilllll `i、` 、゙-、:::::::::|;it======r'7
 _r,=ーヲー",,:;;;;;;'7rイ~,. -'''~,._-_''~´..::::::|iillIIIIIIIIII|||||||||}.:::::゙'‐、 ` 、゙''-、:|;;;`i、;;;;;;;;;;;;~ヽ、

10月26日、やる夫達は大坂城に到着した。



940 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:29:27.94 ID:
WveKrAA0
                       ,,-‐''、_
               __,-‐'' ̄''''‐-,_:::::=‐
               《_,=' ̄》_:::::::::ヾ::`l
               l __ ノ__‐i'::ヽ:::::::::l:::N   よくいらっしゃいました。
.               ヽッ` ッ-、ヾ:ヽ_:::ノ:!    まぁとりあえずカリントウでもどうぞ。
                l <    .|:::| ノ:::! `    さくさくさくさくさくさくさく。
.               ヽヽ   , |::|:::::::l
                 ー‐ ' i:::|l:::::::|
              __,,/.l::l `X''i:::| l ヾ::|_
            ,-‐'´/,-l::レλ/::|/l_,、ヾ:l`‐-,
           |   i''´  ヾ! l/レ'ヽl `‐i  .|
           |   .|  ./  l、,|  /   /  .|
           (   | |   ト、/o|\/  /:l  .|
           /   | |  .l:::::::::::|:::::::l.  /::l   .|
          / __  | .|  l:::::::::o|::::::l___/l::l__ ヽ,
         i'´ _,-‐-l l,-‐、_,、_/ ̄`@`ー ヽヽ |
         | / ./ ̄'´ _^ニ_  `ー-/‐-,__  | | |
             豊臣 秀長

その日は秀吉の兄弟である、秀長の屋敷に泊まった。
接待役はその部下の藤堂高虎がやった。

\   、m,"ヾミ、、/
 \、_γYYヽ、ミ/ミ
 ヽ\ヽ||y/γミ
  \ \::::/ /ミミ     だいじょうぶです
  ヽ\o 、, o/{ミミミ
  丿 [\||/] >"゙     おれはしょうきです
  >> ∪ <<
  ノii -=- ノiト-、
""L \\″//_| ヾ
  藤堂  高虎



951 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:31:03.39 ID:WveKrAA0
そして、その夜……

               / ̄\
               |    |
               \_/      明日は秀吉……様と会うんだな。
              __|___      どんなことになるやら……
            / :::\::::::/\
           / < ●>:::::<●>\
         /     (__人__) u \
          |  u.    ` ⌒´    |
           \,,     :| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
           /⌒ヽ(^う   ただかつ   (,,)
            `ァー─イ   どきどき     |
           /     |_____________|
             /      /
          /      ⌒ヽ
      ___/  / ̄ ̄`)  ノ
     (__r___ノ     (.__つ


     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/   …………まぁ、なるようにしかならんお。
|       (__人__) l;;,´|  
/      ∩ ノ)━・'/   
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /




958 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:32:37.68 ID:WveKrAA0
              r" ̄ ̄ ゙̄`ー.、
             /,、        ,.i
             i ,!ヽ\___/ i
             「゙ー― O"―‐"^l l   と、殿様!
             ヽ <三),ニ(三> ノ r、   あの……
             rト、_/」\__/Vノ
       /\    ヽ  __    /,'
       \/\    \ ー   /^
        \  \   」,ー―''"-jー、


     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/  どうしたお、半蔵。落ち着くお。
|       (__人__) l;;,´|  
/      ∩ ノ)━・'/   
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /



965 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:34:23.91 ID:WveKrAA0

             _,、-m‐'iiii'-、、,、
          _ ,、-'iiilll||||||!!゙-゙-ミ7!ソ      _ , 、..-..‐::ー、
        `'ニ=-'iiiilll|||ζ _,、- ' ,.!゙-,:::'::'::゙:::´::::::::;;;;;;;;;;;:::::::::ヽ
         `二'=彡.'゙ヾ!  '~lll ゙ 、 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;;;;;;;;;;;::::::::::|  やあやあやあ、やる夫殿!
           `´'ヾ,'、'9l.  ,_  -;゙ ',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;::::::::::::::!
             ヾ''ヽ. '-ミエエ!ーi;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;;;;;;:::::::::::::::/  お久しぶり!!
             _,.' .、_  、_ ノ _,,,_ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::, ゙
    ,、-=,;;;;; - 、_,イ;;;\ `' -、_l、,;;';;゙;;;;;;;;;ヾ;;:::::::;;;;;;;;::::::::::, '    長篠以来!元気だったかい!?
  _,ノ;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;ヽ.   i,iiヾ.、:::::::::::::;;;;:::::::;;;;;:::::::::, ゙
_/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::゙、::::::::゙' -、/ヽ、_.!||||i゙;::ヽ:::::::::::;:::::::::::::::: , ゙
;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::;;;;:::',:::::::::::<゛:::::::::\`||i、i-<::::::::::::;::::::::::::, '
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::!:::::::::::::゙'..、:::::::::゙.,|||||',::::゙;::::::::::,:::::::, '

         ___
        /⌒  ⌒\         ━━┓┃┃
       /(  ̄)  (_)\         ┃   ━━━━━━━━
     /::::::⌒(__人__)⌒:::: \         ┃               ┃┃┃
    |    ゝ'゚     ≦ 三 ゚。 ゚                       ┛
    \   。≧       三 ==-
        -ァ,        ≧=- 。
          イレ,、       >三  。゚ ・ ゚
        ≦`Vヾ       ヾ ≧
        。゚ /。・イハ 、、    `ミ 。 ゚ 。




14 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:36:28.39 ID:WveKrAA0

       ____
     /⌒三 ⌒\
   /( ○)三(○)\    こ、これは秀……関白殿下!?
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  な、なんでここに……!!
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /


             _,、-m‐'iiii'-、、,、
          _ ,、-'iiilll||||||!!゙-゙-ミ7!ソ      _ , 、..-..‐::ー、
        `'ニ=-'iiiilll|||ζ _,、- ' ,.!゙-,:::'::'::゙:::´::::::::;;;;;;;;;;;:::::::::ヽ
         `二'=彡.'゙ヾ!  '~lll ゙ 、 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;;;;;;;;;;;::::::::::|  いやいや、
           `´'ヾ,'、'9l.  ,_  -;゙ ',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;::::::::::::::!  やる夫殿が来たと聞いて、
             ヾ''ヽ. '-ミエエ!ーi;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;;;;;;:::::::::::::::/   あまりにも懐かしくなってね!  
             _,.' .、_  、_ ノ _,,,_ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::, ゙
    ,、-=,;;;;; - 、_,イ;;;\ `' -、_l、,;;';;゙;;;;;;;;;ヾ;;:::::::;;;;;;;;::::::::::, '     そこで、お忍びできたんだ!
  _,ノ;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;ヽ.   i,iiヾ.、:::::::::::::;;;;:::::::;;;;;:::::::::, ゙
_/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::゙、::::::::゙' -、/ヽ、_.!||||i゙;::ヽ:::::::::::;:::::::::::::::: , ゙
;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::;;;;:::',:::::::::::<゛:::::::::\`||i、i-<::::::::::::;::::::::::::, '
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::!:::::::::::::゙'..、:::::::::゙.,|||||',::::゙;::::::::::,:::::::, '

秀吉は、近習一人だけを伴って、やる夫のいる部屋へ入ってきた。
……いかに、身内の秀長の屋敷とは言え、
徳川武士がたくさんいる場所に、堂々と乗り込んできたこのくそ度胸に、
誰もが仰天した。



23 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:39:02.13 ID:WveKrAA0
       ____
     /      \
   / ─    ─ \     (こ、この人は……!!)
  /   (●)  (●) U \
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

この時、やる夫は初めて、秀吉という男の凄みを感じた。
信長とは全く異質の凄まじさ、豪胆さが、秀吉にはあった。

やる夫は、明日、大坂城で行われる対面の際に、
何を言おうかは考えていた。しかし、奇襲と言ってもいい、
この秀吉の来訪に、頭が真っ白になってしまった。



32 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:41:34.39 ID:WveKrAA0
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /


……奇妙な緊迫感が、座を支配した。
秀吉は高虎に命じ、酒やつまみを用意させた。
秀吉はやる夫にそれを差し出す前に、指で食べ物をつまんでむしゃむしゃと食い、
酒を飲み、「毒見した」と言ってニヤリと笑った。やる夫もそれに笑って応じた。
……不思議な酒宴であった。




38 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:44:05.92 ID:WveKrAA0
やがて……


             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'   やる夫殿、
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙    秀吉、たっての願いがある。
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_

       ____
     /⌒  ⌒\ ホジホジ
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  なんだお?
  |    mj |ー'´      |
  \  〈__ノ       /
    ノ  ノ



50 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:45:56.25 ID:WveKrAA0

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'   …………明日の対面のことだ。
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   やる夫殿、知っての通り、僕は、
            `i '、!,;       _ |   わずか4年前まで織田家の家臣だった。
             ',,r'"l    _,,,,,,_「   今、僕に仕えている者たちの多くは、
              !  `    ''/    その頃の同僚や先輩も多い。
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"     彼らは未だに僕のことを主人とは見ていない。
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、     表面は頭を下げても、僕に敬服していないんだ。
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_


            / ̄\
            |    |
            \_/
              |
          /  ̄  ̄ \      (だろうな……オレ達だって、
         /  ::\:::/::  \     そういった感情があったから、
       /  .<●>::::::<●>  \    今まで臣従をためらっていたんだ)
       |    (__人__)     |  
       \    ` ⌒´    /



56 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:47:54.42 ID:WveKrAA0

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙  だから、明日。僕はやる夫殿に、
            `i '、!,;       _ |  思い切りいばって応対する。
             ',,r'"l    _,,,,,,_「  やる夫殿も、それに応じてほしいんだ……
              !  `    ''/   そうすれば、僕のことを同僚だと思っていた
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"   かつての織田家臣も、僕に心から、
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、    平伏してくれると思う。
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_ 「あの徳川殿でさえ秀吉に屈した」とね……
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_



        ___
      /      \
   /          \    ……殿下。承知しているお。
  /   ⌒   ⌒   \   もとより、そのつもりだったお!
  |  /// (__人__) ///  |
  \              /



75 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:51:25.80 ID:WveKrAA0

               、‘li;,, `||i;;;|li;;.,,'i;
               `''l,!l|||li;||||||||||i;;|||i;,
               ''i;,!!|l||||||||||||||||||||||li;,.
                '||ll!''!||||''''|!'i||||||||||||i;;  ……かたじけない。
                 /|σ'.!''' _ `´`!||||||<
              _,/'-'〉'    ヽ   /''  やる夫殿。これで天下は平定したも同然。
             /l`ヽ、.i    `''`'’;-'   同然です……!!
       ____,,,,,;;;<;;;;;;;ヽ  ヽ  、. ___,.../
   ,;;;;'::-::::、:;;;:::::::::::l::::::::::::i_  `、.....ィ´、_
   /;;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::-::、_::'::::ト 、_ l::::::,!_:::、::::、___
  ノ;;;;;;;;;;;;;;;;::::::l::::::::::::::<:::::::::::ヽ`'`l::::、i:`<_:::::::i:ヽ


      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\     ………………。
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\
 |        ̄      |
 \              /

やる夫は今は臣従していても、必ず、
いつか天下を自分のものにしようと考えていた。
これまで、秀吉はいつか倒すべき敵だと思っていた。
しかしこの時、ほんのわずかだけ、その気持ちはほぐれ、
秀吉の人間としての一面を、垣間見たような気がした。



89 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:53:42.39 ID:WveKrAA0
                       }k
                       ノ;'l{
                     _ノ;人'、
                }、、__,. -'',r'/p、ヾ、
               ,}”ー--、."ニー--゙'ゝ ゙'‐、__,、ャ,
              ,、 /;;,rlT=イ__~ ̄~^~^''ー‐---、.y"
             ,irこ;;;},|i ||  ~||~゙ ''l!tー-n-;t{;/
             ,j r'i!_、_}-二 ニニ゛‐-,k!i、,、、」|__,|トッ
           、_ ヤ{/iコ};,^;;,,,;;;,‐,-,=ノ,ム=_-__ーネ{´,
           ,};コニニ/7r'|”~,__,゛,/ノ 。 \~^~^”””'ヤ
           i!;;;;;;;;;;;、i!__| ,i-!;'"/,r'^v^‐、\iコ~|レ=i、
         ,}`ー';;;;;;;;;;;;;;;}r‐''”_,.-''/ [iillIII}}}] 、゛\i!、;;;;i、
        /,Eャッririririrnm;y、^,、ニニ ー_ー‐-ー' ゛\,;;;i{、_     ,.ィ
        /,r"=|、__    ̄~””””””'''''''ー,rk':;firiririnnm;y^~三ニ;:ニ'}
       ,/,r"=/|::::.. ̄~゛゛``''';::::::::::::ー‐,ノ,ム-.,, 、.、.゛,.___゛~^~゛^i;/
     ,、 /,r"=/,;l,,,::::i::::|iillIIIIIIIIII|||:::::;7/,r' ``i、:::.iヘ::::::::. ̄~''''''':|
.    ォ}仁二Vェ^仁 ̄~"""゛””””''ー/,r'" .,・、 `\[iillIIIII|||]:::::::::::|  ,
    i!;;;;;;;;;;;/イ'^トー‐-ニニ二、こ,.-'" ,r' ,.-ー{  }ー、`、\"^"^"^"^゛''ー'}
    ,il;;;;;;;;;;;;;:^^i'|::::::::::::... ,. -''"_, -'/―‐‐`´ ―`i、゛、\゛^゛""ー'r/
    i l;;;;;;;;;;;;;;;;;;,'|::::i,,. -''^_,,.-''′/' ,;iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiilllll `i、` 、゙-、:::::::::|;it======r'7
 _r,=ーヲー",,:;;;;;;'7rイ~,. -'''~,._-_''~´..::::::|iillIIIIIIIIII|||||||||}.:::::゙'‐、 ` 、゙''-、:|;;;`i、;;;;;;;;;;;;~ヽ、

10月27日。大坂城。



98 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:55:39.61 ID:
WveKrAA0

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   徳川やる夫家康、よくぞ参った!
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「    大儀である!!
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_


          ____
       / \  /\  キリッ
.     / (ー)  (ー)\
    /   ⌒(__人__)⌒ \    ははあっ!!
    |      |r┬-|    |
     \     `ー'´   /
    ノ            \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))

……この日、やる夫は豊臣秀吉に臣従した。



103 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:57:29.13 ID:WveKrAA0


             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   徳川殿が僕の臣となったことで、
            `i '、!,;       _ |    応仁以来の日ノ本の乱れは
             ',,r'"l    _,,,,,,_「    もはやおさまったも同然!
              !  `    ''/    今後は我ら兄弟、
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"    手を取り合って、天下のため、
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、     朝廷のために尽くそうぞ!
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_


          ____
       / \  /\ 
.     / (ー)  (ー)\
    /   ⌒(__人__)⌒ \    ……時に殿下。
    |      |r┬-|    |    やる夫にはお願いがあるお!
     \     `ー'´   /
    ノ            \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


             -,,_----------:、__
            -=;;-`----   ヽヽ `-‐i
             -;=---   _r'-''‐`‐、,. .!、
              `-:、.r‐、、!. -、,,,_  .|'"    な、なんだ……!?
                   i ! ri    (.・)`' ir'
               |-`'i     _ _!  ヽ‐z
              ノ、  ヽ  (二ニ'r'    ', Z
     ,..--、------r''"i `'-、_ -、,,_,,/    i >
     ,'   `:、   |  ':,   `‐r:,!、_      ,'r`
    ,'     ',  |   ヽ、_  ,' `i',':,ー-、-、
    ,'      i  `''ニ-" `:、-:'`:i-,'ヽ,ヽ  ヽ `、
   i         l.   `:、   \ | ', |`:、.  ', ',

打ち合わせに無いやる夫の行動であった。



124 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 00:59:49.70 ID:WveKrAA0

          ____
        /_ノ  ヽ、_\    やる夫は殿下愛用の陣羽織が欲しいおwww
 ミ ミ ミ  o゚((●)) ((●))゚o      ミ ミ ミ
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\   /⌒)⌒)⌒)
| / / /     |r┬-|    | (⌒)/ / / //
| :::::::::::(⌒)    | |  |   /  ゝ  :::::::::::/
|     ノ     | |  |   \  /  )  /
ヽ    /     `ー'´      ヽ /    /
 |    |   l||l 从人 l||l      l||l 从人 l||l
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


                   __
              _,、;;-;;;'':!!!!!!!!'';;-、、_,,,
            -=ニ;;;;;!!!|||||||ゞ,、_、-、ミ!!iiL
           -=ニ;;;;;:::!!||||!<`   `'-'iノ
             -=ニ,、;;:,-、ii/  `''-、_ , _!
             `ヽ;;;;! !゙  u ニ'ニ`<イ  じ、陣羽織……?
               _i_,ゝ;;  u     . )i
             、'゙(~'、  !.  、──-/ u
          _,、-;;;゙/;;;;i  '、     ̄ ̄/
     _、-::''゙::::::::;;;/;;;;;;;i   ヽ, `'',,- -' u
   ,、;;';゙;;;;::゙::、::::::::::::::/::_:::_ i、.  /ニ::i.´!\   u
  /;;;;;;;;;;;;;;;;;::::i::::::::::::::~,、-::'::|ヽ,/i|||||i !:::i丶
  i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::i:::::::::: <:::::::::::::i  ゙i||i゙ `|、::ゞ:゙:、

陣羽織とは、武将が甲冑の上に羽織った袖なしの羽織で、
その武将の存在を誇示するものである。
現在で言えば、一種のユニフォームである。



130 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 01:01:55.13 ID:
WveKrAA0
          ____
       / \  /\ 
.     / (ー)  (ー)\   そうですおw
    /   ⌒(__人__)⌒ \
    |      |r┬-|    |  (ふふふ、やる夫なりのせめてもの嫌がらせだお。
     \     `ー'´   /   陣羽織をやるなんて、武将としては簡単にできないことだお。
    ノ            \  今の秀吉はやる夫が平伏しなければ困る状況なんだお。
  /´               ヽ 秀吉を少し困らせてやるおwww)
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


              __,.. ---‐===、‐-、.._
            .._=‐'_,...- ニミ_,..、_ミ-`ァ;
           .._-'=‐,...、_{、 -、_ `ヽイ'i
            `-、7⌒!'´  t_ァi'‐ ,:ノ´
             '|ゝ_'!.    ′ |'   ………………。
                'r'´|.    ,..,_..´」'
             ノ、 ` 、. ゝ.`‐t,)
           ,ァイ `-、_ `‐-.ィ'‐--ヽ,
       ___,... .:ィ'  ヽ   .`‐ァイ',二ニ |
   ,r=-´.、_    '!.   \   /~Y 、,  ,!
  f      ヽ   '‐-y‐'^'、-、」't,.>!ノ  ' |ヾ'‐ 、
 ノ      '!    <´    ヽ  | Y!  ,}`!i,  'i



140 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 01:03:20.47 ID:WveKrAA0

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   承知した!!
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ
          |     `:.、.   ':! .',.| ゚.l   ヽ `':、

         ____
       /      \
      /|(●)⌒)  \
    /       <   \
    |   |(●)、_,)      | ))
     \             /    カクッ
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))



158 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[]:2008/08/03(日) 01:05:45.97 ID:WveKrAA0
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   僕の軍用の陣羽織が欲しいとは、
              /" |      ._|    今後、僕の代わりに
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     全ての戦を引き受けてくれる、
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"      ということだね!?
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_     いや、素晴らしい。
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、 僕は良い義弟をもった!!
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ
          |     `:.、.   ':! .',.| ゚.l   ヽ `':、

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ○)  (○)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   は、はいですお……
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /


            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   いやぁ、今日は愉快だ!
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     やる夫、今後とも、
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"      この兄のために尽くしてくれ!
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ



177 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 01:08:00.04 ID:WveKrAA0

         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /    (○)  (○) \
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    / U  (○)  (○) \  (……負けた! 完全に……
    |       (__人__)    |   やる夫の負け……負けだお……!!)
     \      ` ⌒´   /
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))

やる夫はこの時、完全に敗北を悟った。
この人には勝てない……やる夫がそう考えたのは、
武田信玄、織田信長に次いで、豊臣秀吉が3人目だった。



188 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 01:09:57.72 ID:
WveKrAA0
そして……

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)   ……殿様、来ているのか。大坂へ……
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \


   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |
. |  (__人__)  |   オレは……何もできなかった。
  |   ` ⌒´  ノ   オレは、裏切り者だろ…………。
.  |         }   常識的に考えて……
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \




201 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 01:12:19.62 ID:WveKrAA0

              / ̄ ̄\
             /  ヽ、_   \  
       l⌒ヽ (●)(● )    .|  常識的に考えて・・・
        ヽ、 \(__人__)     |
     //   \ (,`⌒ ´     |´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
           ヽ {         |           ヽ\__
     | l l|,, ___,{        /           \__)_
      ゝ____`ヽ_(  ̄ ゙̄  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ、       )
                 ̄ ̄ ̄                 ̄ ̄ ̄

              / ̄ ̄\
             /  ヽ、_   \  
       l⌒ヽ (>)(< )    .|  常識的に考えて・・・!!
        ヽ、 \(__人__)     |
     //   \ (,`⌒ ´     |´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
           ヽ {         |           ヽ\__
     | l l|,, ___,{        /           \__)_
      ゝ____`ヽ_(  ̄ ゙̄  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ、       )
                 ̄ ̄ ̄                 ̄ ̄ ̄




      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\     ……数正…………。
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\
 |        ̄      |
 \              /


……やる夫は、人づてに、密かに数正に会いたい旨を伝えた。
しかし数正は「会わせる顔がないだろ……」と、それを拒否した。



222 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 01:15:11.79 ID:WveKrAA0

              ,. -‐7
       ,.-,. -‐r - '"   /‐.7
    ,.-',"'´, -,'´'´  _, ‐'´  /
  , ‐'´/i // , ‐, ,- '  _, - '7
 ヽ、 ! l .!.,'/,. //-.、,. ‐'.,...、 !_
  くヽ, 、 /'´    .!、 i !`,ヽi´   ……感無量だ!
  'ヽ!` `    ,r'_", 'ヽ!ゞi l.!.i´
    ',.-_、_.、/!.t;:,!l     l' ノ、l
    ヾ.ゞ'i  ``      'i゙  ',
      ヽ. ! ,   _    ,'  ',_
      ヽ`r_'ニ´‐'ヽ  ,_',.-‐;´-ヽ,
.       \'i'-‐_'ノ ./r‐.く´, -‐ ''`' 、
           ヾ,´ _, ,'./ ::: !  _ヽ___`'_ 、
          /´.,!' / .:::/-、'´       .\
        /.>i゙_./ .:::/  ; `ー,        '、
       ,.' .,.' ,..,V、 ::::::!  l  .l `!,.       ',
      ,.' / !ン i ヽrノ,  !  .! l.i        !
       / ./  !  ヽ !..::::: /..、 ,'  !'i       i
.      / /  ,.' ヽ ....`"ーく::./.:ーノ.,'       !
    ,' /  , '   `-、-'、_`ノ'ー '7 /      ,.'i


この年の12月25日、豊臣秀吉は太政大臣に就任。
まさに位人臣を極める。
武家として、太政大臣に就任した例は、
平清盛、足利義満、そして豊臣秀吉が3人目である。
もちろん、氏も素性も知れない百姓の子供が、
就任したという例などない。

秀吉はこの時、まさに頂点を極めたのである。


第18話「陣羽織問答」終わり
第19話「天下統一」へと続く




418 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 21:40:45.63 ID:WveKrAA0
第19話「天下統一」

この物語は、東照大権現、徳川家康が天下を取るまでの、
苦難の物語である。


       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   正三位だお!
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

前回のラストシーン、豊臣秀吉の太政大臣就任とは、
時期が前後するが、秀吉の太政大臣就任より一月余り前、
1586年11月1日、やる夫は大坂を離れ、京都に赴いた。

そして11月5日には正三位に叙任される。


★この物語は1の創作であり、一部の登場人物(真田十勇士など)は、
史実では実在かどうか確認できない人物も登場しております。
その点をふまえて楽しんでいただければ幸いです。



422 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 21:42:34.84 ID:WveKrAA0

     / ̄\
      |    |
     \_/
     __|__      /)
    / ⌒  ⌒  \   ( i )))
  ./( ―) ( ●)  \ / /
  /::⌒(_人_)⌒:::::  |ノ /  
  |    ー       .| ,/     
  \          / /


      ヘ  ヽ         /  j
      ヽ  \ , -┬┬、/.  /
       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉
        / ̄ ̄l         ノ´
         / ̄ ̄~|      _.. ィ‐┐
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄
           `ー┐      l
            _」      つ
           ゝ───…  ̄

11月11日に、やる夫は三河に到着し、12日には秀吉の母親、大政所を、
本多忠勝と井伊直政の護衛によって大坂まで送り返した。



426 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 21:45:25.25 ID:
WveKrAA0
       ____
     /   ノ( \
   /  _ノ  ヽ、_ \     いくらなんでもやりすぎだお……!
  / ノ( ●━━●   \
  |  ⌒ (__人__) ノ(  |
  \     ` ⌒´   ⌒/

                     _,,,,,,,,,,,_
      _,,,,,,,,,,_          ,r'~:::::::::::::::~''-,
   _,.-''~::::::::::::::ヽ、_,,,..-‐‐-...,,,_/:::::::::::::::::::::::::::::ヽ
  ,r':::::::::::::::::::::::::::::~:::::::::::::::::::::::::::~::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
 ,r':::::::::::::::::::::::::::::  ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::='^~~~^^''‐l
 l::::::::::::::::::::;;:-       ::::::::::::::::::::;;;::::::::ヽ    /
 l::::::::::;;:-''~ /   _,,,.-''~   ::::::::/^'ヽヽヽ  ./
  ヽr'~   ll l‐t''~,r'~~'ヽ     |ゝ.,_ノ o.| l'''~
   ~'-.,,__,,,l l l | o ゝ,__ノ|   _,. ヽ..,,_( )ノ l
       l l l ヽ( )_,,.ノ         _,,,..-+  ごめんなさいなのだ……★
       'l _,,,...-‐-    (__人__)   ,,,___l
       ゝ  ,,,..-‐             /
        ヽ、             /
          ~7:  r'^:ヽ   r'~:ヽ く
          l:   ゝ;ノ   ゝ;ノ ヽ

三河に帰還したやる夫は、大政所の屋敷の周囲に柴や材木を積み上げ、
やる夫に何かあったら焼き殺そうと、本多重次が考えていたことを知った。
このことはやがて秀吉の耳にも入り、秀吉は当然、激怒した。
やる夫も「さすがにやりすぎ」と考えた。
……とは言え、何分にも多忙であり、重次の処分はしばらく保留となったが、
しばらく後、重次は蟄居を命じられてしまった。



432 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 21:47:36.32 ID:WveKrAA0

さて、大坂……

大政所を送り届けた忠勝と直政を、秀吉は労った。


            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   忠勝、よく来たね!
              /" |      ._|    直政も、僕の母親によく尽くしてくれたそうだね?
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     礼を言うよ!
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、

         / ̄\
        |     |
         \_/
          |
       /  ̄  ̄ \
     /  \ /  \
    /   ⌒   ⌒   \      よくぞ言ってくれました
    |    (__人__)     |      褒美としてオプーナを買う権利をさしあげます
    \    ` ⌒´    /   ☆
    /ヽ、--ー、__,-‐´ \─/
   / >   ヽ▼●▼<\  ||ー、.
  / ヽ、   \ i |。| |/  ヽ (ニ、`ヽ.
 .l   ヽ     l |。| | r-、y `ニ  ノ \



442 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 21:49:31.32 ID:WveKrAA0

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   ははは……
              /" |      ._|    しかし忠勝、小牧の戦いの際には、
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     僕は君にいっぱい食わされた!
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"      まさに君は天下無双の大将だ!
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、


            / ̄\
           |     |  
            \_/
              |
            __|__
  +        ./ \  /\ キリッ    ありがとうございます。
        / (●)  (●)\         
      /   ⌒ノ(、_, )ヽ⌒  \       
      |      `-=ニ=-      |
      \      `ー'´     / +



450 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 21:51:19.50 ID:WveKrAA0
             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   ところで忠勝!
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「   君はやる夫に絶対の忠誠を誓っているようだが、
              !  `    ''/    ……なあ、忠勝。
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、     僕の恩とやる夫の恩ではどちらが大きいかな?
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_


           ./ ̄\
       .    |     |
       .    \___/         ……それァ、比べられませんぜ!
      .     __|__          関白殿下のご恩は海より深い!    
          /⌒ :::: ー:: \        しかし、我が殿様からのご恩は、
        /<●>:::::<●> \  +   父祖より代々のご恩!
         /:::⌒(__人__)⌒::::: ヽ      これがオレの答えです!
        |    |r┬-|     |  +
         \_  `ー'´    _,/



460 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 21:53:37.21 ID:WveKrAA0
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'   そうか! ははは……
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   
              /" |      ._|     全く、やる夫はいい家臣をもっている!
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'      よし、二人とも、僕が茶を立ててあげよう。
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"       どうだ? まぁ、無理にとは言わないが……
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_      
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、

       / ̄\
      |     |
       \_/
        |
     /  ̄  ̄ \     い、いやあ、オレはどうも、あの茶の湯ってものは、
   / ノ   \  \    得意ではなくて……すみませんが、オレの分まで、
  /  <●>::::::<●>  \   こちらの直政に、お茶をご馳走してやってくれませんかね!?
  | /// (__人__) /// |
  \    ` ⌒´    /
  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \



468 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 21:55:50.43 ID:WveKrAA0
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'   ……あっはっは! はっきり言う奴!
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'    そうか、忠勝は茶は苦手か!?
              /" |      ._|     そうか、そうか。じゃあ、直政にだけ、
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'      茶を馳走してやろう!
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、

                     r-、
          r-,          l l
          | .|          l l
            l l          l .l
            l l         / ./
          l ヽ  _ィ―‐t-v_' /
           ' ,  Y´ \_ヽ_く
            ソー'  /´ __二ニ>  光栄です。ありがとうございますー。
            l_ィ┴' ̄・ .・ ヾヽ
           /___l ニ    人 ニ i _l
           /ー―l        _ノ´
          `ー--ト―ャー―''フl´
             /   、`,'a''´ ノ
            (    ヾミ   )
             `ーャ二ノー''




473 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 21:57:37.29 ID:WveKrAA0
     ______________________
   /..|              |:||:|
  /  |             |:||:|
/ ..  |              |:||:|
     |              |:||:|
     |              |:||:|
     |              |:||:|
     |            ■..|:||:|■
     |              |:||:|
■  .. |              |:||:|
     |              |:||:|
     |              |:||:|
     |         _   |:||:|        __
     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄// ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ // ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ./         //              //
   /================================================
  /          //              //
 /           //              //


直政はしばらく待った。そして、茶室に案内された……。



477 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 21:59:23.18 ID:
WveKrAA0
                     r-、
          r-,          l l
          | .|          l l
            l l          l .l
            l l         / ./
          l ヽ  _ィ―‐t-v_' /
           ' ,  Y´ \_ヽ_く
            ソー'  /´ __二ニ>  来ました。直政です。
            l_ィ┴' ̄・ .・ ヾヽ
           /___l ニ    人 ニ i _l   ……あ!
           /ー―l        _ノ´
          `ー--ト―ャー―''フl´
             /   、`,'a''´ ノ
            (    ヾミ   )
             `ーャ二ノー''


         / ̄ ̄\
       / ⌒  ⌒\
       | し(●) (●)|          !!
       |  (__人__).  |
       |  し`⌒´ . .ノ          な、直政……!
/⌒)⌒)⌒ . | .     し  .}  /⌒)⌒)⌒)
| / / /  .ヽ         }(⌒)/ / / //  
| :::::::::::(⌒)        ノ . ゝ  :::::::::::/
|     ノ          \ /  )  /
ヽ    /            /    /      
 |    |           /    / 



490 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:01:43.00 ID:WveKrAA0


             _,、-m‐'iiii'-、、,、
          _ ,、-'iiilll||||||!!゙-゙-ミ7!ソ      _ , 、..-..‐::ー、
        `'ニ=-'iiiilll|||ζ _,、- ' ,.!゙-,:::'::'::゙:::´::::::::;;;;;;;;;;;:::::::::ヽ   ははは!
         `二'=彡.'゙ヾ!  '~lll ゙ 、 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;;;;;;;;;;;::::::::::|   びっくりしたかい?
           `´'ヾ,'、'9l.  ,_  -;゙ ',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;::::::::::::::!   数正は僕が呼んだんだ!
             ヾ''ヽ. '-ミエエ!ーi;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;;;;;;:::::::::::::::/   いやあ、数正も直政も、
             _,.' .、_  、_ ノ _,,,_ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::, ゙   これからは共に僕の家臣!
    ,、-=,;;;;; - 、_,イ;;;\ `' -、_l、,;;';;゙;;;;;;;;;ヾ;;:::::::;;;;;;;;::::::::::, '    まぁ、昔の事は水に流して、
  _,ノ;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;ヽ.   i,iiヾ.、:::::::::::::;;;;:::::::;;;;;:::::::::, ゙    共に僕に尽くしてくれないかなあ、
_/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::゙、::::::::゙' -、/ヽ、_.!||||i゙;::ヽ:::::::::::;:::::::::::::::: , ゙     そう思ってね! はっはっは……。


  .., ‐'"´            `'‐、..
.., ‐                  \
i゙,__-‐''"二 ̄丶             ヽ
 |.., ‐'´  `\ i              i    がはは……!!
|  / ̄\/ \   _          |
.|  /        | / \         |   殿下もふざけるのが好きだな!
ヽ/  i⌒i     | i ∩ i        |
/          L_| |   |        |   さて、そろそろ始めていいか!?
|     /\     >  |        |  
`'‐=、'"/ / |       /`'‐、..    /
   i.., ‐'"  .|    __/    `'‐─|
   _|__/    _|      .., ‐'"´i
  /         _|   .., ‐'"´    i
  i        ヽ/.., ‐'"´        _i
  \ | i  \/'"´       .., ‐'"´
     ̄ ̄ ̄ ̄       .., ‐'"´
      千 利休(宗易)……天下一の茶人。



500 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:04:03.76 ID:WveKrAA0
    ヽ  /  /     /         \   /
     ヽ'   l      l            ヽ/
     /   |      |               ヽ
     | _,,-‐''' ̄ ̄ ̄ ̄`''''''''‐-、_        |
     ≦---------------------ゝ-、------ノ
    //                    ヽ    ヽ
  //   ●        ●        ヽ     ヽ    ……殿下。
  / ./                       ヽ`''''‐‐‐
../ _|__      ●        -、       ヽ        申し訳ありません!
  |-‐               ヽ         ヽ
   .|       、_人_,               ヽ`''‐    直政はこの茶席、辞退させていただきます!
   ヽ                         ヽ、
,,,,,__ ヽ                        / `
    ̄ `ヽ、__               ______,,,-''"
        `フ------、--,--‐‐''''''"´   ヽ
        / l     ヽ/          ヽ


         / ̄ ̄\
       / ⌒  ⌒\
       |  (○) (○)|     !! ……直政……!
       |  (__人__).  |
       |   ` ⌒´ . .ノ        
/⌒)⌒)⌒ . | .         .}  /⌒)⌒)⌒)
| / / /  .ヽ         }(⌒)/ / / //  
| :::::::::::(⌒)        ノ . ゝ  :::::::::::/
|     ノ          \ /  )  /
ヽ    /            /    /      
 |    |           /    / 



513 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:06:17.43 ID:WveKrAA0

::::::::::::::::::::::: ,、::...         _
::::::::::::::::::::::/ l::..         ヽヽ
:::::::::::::::::: ,′|:::..         ヽ ヽ
::::::::::::::::::::l  l:::....         l ヘ
::::::::::::::::::::|  l::::...         l. lヽ+    数正殿!
::::::::::::::::::::| ヘ:::::..            l  | |     ……お考えや事情はあったのかもしれませんが、
::::::::::::::::::::ヘ  ヽ:::::::       /  j| |     直政は、やはりあなたが許せません……
::::::::::::::::::::::ヽ  \:::, -┬┬、/.  / | |  
::::::::::::::::::::::::::\   7   ヽ ヽ_∨ | |     先祖より仕えた主君に背いて
::::::::::::::::::::::::::::::ヽ  l   .  二 --`ゝ | |     殿下に従う数正殿と同席すること、
::::::::::::::::::::::::::::::::/ゝ' _.. '-'o '  :: o'::ヽ| |     申し訳ありませんが、
::::::::::::::::::::::::::::::::j-'´ |:::: =   _人  ~::l |〉...   固くお断りします!
:::::::::::::::::::::::::::::/ ̄ ̄l::::::    "  ::::ノ| |::::.....
:::::::::::::::::::::::::::/ ̄ ̄~|:::::::..    _..::::ィ/二7::::::....  ……失礼します!!
::::::::::::::::::::::::::ゝ──'>ー<二○'´i:::::盲:::::::::.....

……直政は茶室から出て行った。



524 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:08:57.22 ID:WveKrAA0
  、-―――――――-- 、
  ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::......   ヽ
   〉 ̄`´ ̄ ̄ ̄`ヽ::::     |
   レ ⌒ヽ_/ ⌒ヽ  ヽ:::.   |  ……信義とか忠義って言葉が紙切れのような、
  γ⌒ヽ  /⌒ヽ|l  |::    |  今の時代にあんな奴がいるとは……
   | ⌒。|_ノ ⌒。    〉 , -、|
  〈  ̄「 ̄   ̄ 〃 |_l r |  頑固というかなんというか。
   |  └┬^, , ,__,     7 ノ
  |  `l ̄ ̄ン   , ┬´   もはや変態の域に達するぞ……。
    |    ̄ ̄   ≠  |
    ゞ、     __≠  |
     `| ̄゛゛     ノl

               、‘li;,, `||i;;;|li;;.,,'i;
               `''l,!l|||li;||||||||||i;;|||i;,
               ''i;,!!|l||||||||||||||||||||||li;,.
                '||ll!''!||||''''|!'i||||||||||||i;;   徳川武士の忠義、か。
                 /|σ'.!''' _ `´`!||||||<   忠勝も、僕からの茶の誘いを、
              _,/'-'〉'    ヽ   /''    あっさりと断った……
             /l`ヽ、.i    `''`'’;-'     ……曲者だらけだな。
       ____,,,,,;;;<;;;;;;;ヽ  ヽ  、. ___,.../       数正が手を焼いたこと、
   ,;;;;'::-::::、:;;;:::::::::::l::::::::::::i_  `、.....ィ´、_       わかる気がするよ。
   /;;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::-::、_::'::::ト 、_ l::::::,!_:::、::::、___
  ノ;;;;;;;;;;;;;;;;::::::l::::::::::::::<:::::::::::ヽ`'`l::::、i:`<_:::::::i:ヽ



533 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:11:21.36 ID:WveKrAA0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ●)(●)     …………殿下、申し訳ありません。
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \


             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙  数正が謝る必要は無い。
            `i '、!,;       _ |  ……数正、これからは、徳川も僕の家来だ。
             ',,r'"l    _,,,,,,_「  色々と関わりあうことも、出てくると思う。
              !  `    ''/   また何か言われるかもしれないが、気にするな。
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"   人間ってやつは、他人を非難するときは、
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、    みんな本来の性根以上に道徳的になるものだよ。
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_
  r'.      ',    く.    ':、 | ',i `"、  ', ヽ



545 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:15:12.72 ID:WveKrAA0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    …………はい……。
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \


 

550 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:17:07.17 ID:WveKrAA0

      *             ┼
        ,~-,~-,~-,
   十    |_駿 府 城|     + + +
       _|_~~~~~~~~           ┼ +  *
      __i .i-.、 __  +
    rii | i_,! 'ー'l |,_l"'i ト,   *       十           十
_  __.゙| '"         ." |__     +       +
└┘ i.L,r-''"i ̄ ̄i~~゙"i''-.,」_.|_iーi ___       
┬─┬ト''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|..|,,__~".''''ーk,,i=i、.rii l"l,,l l.,l"i ト,.
┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|  |_~"'l'''' iー-i-.ニL." ___ ^.」
┬回┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~",-、.=、~|~"'l''.ーiー-.|'"|_._|__|~i''i|   ┼
┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|.|;;| .~"|".' ''l -i |r''i"□_| ~!|
┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|;;;|.|;;|._~'_"|"'l': ri'|i'"|_._|__||''i|
┴┬回ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|./。!´。! ~!"゙i r |i'"|_._|__|~'i|           
┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|//|/| | ~  (|i' |_._|__|~''i|
┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|  |_~"'l'''' iー-i-.ニL..|" ___ ^|   


12月4日、やる夫は居城を浜松城から駿府城へ移した。
やる夫にとっては、人質時代を過ごした思い出深い城だった。



559 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:19:02.06 ID:WveKrAA0
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   北条家と交渉するお!
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

別に昔懐かしいから城を移したわけではなく、
関東を制している北条家と交渉し、かつ、
北条が攻め入ってきたときに備えるため、居城を、
駿府に移したのである。




564 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:20:50.04 ID:WveKrAA0
       ,ィ                      __
      ,. / |´ ̄`ヽー- 、 ト、        , -‐、/./.- 、
    / | |    ヽ   l l        ( 家◇徳 ノ
  /o ̄`ハ._.ゝ===┴=く.ノ- 、      ノ ◇ ◇ (
  /o O / l´ ⌒    ⌒  lo ',ヽ      ( 康◇ 川 }
  \___/. ト、( ●)  (●) ハ  ∧      `⌒/7へ‐´  
 / ,イ   レ::::⌒(__人__)⌒l~T--‐彡    /./      
/ ̄ ̄l.  彡、  |r┬-| ノ'l  l::::::::::彡ー7⌒つ、     
彡:::::::::::l  ト、__ `ー' /|  l::::::::::::ミ  {,_.イニノ   
彡ソ/ノハ   ト、 \  / ,イ  川ハ ヾー‐'^┴


既に陣法の改革はほとんど終わり、
それまでの三河風から、武田風のやり方に変えた。

数正の出奔を契機として始めた改革であったが、
既に数正もやる夫も豊臣家臣である以上、
三河風でも良いのではないかという意見もあった。
しかし、一度変え始めた仕組みを戻すのは困難であり、
また三河風より武田風のほうが優れていたというのもあった。



572 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:23:05.42 ID:
WveKrAA0
      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\    数正……きっと、また会えるお?
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\
 |        ̄      |
 \              /

数正は心からやる夫を見限ったのではなく、
数正なりの考えがあって出奔したことを、やる夫や一部の重臣は感づいていたが、
とは言え、重臣が別の家に出て行ったことを、
「あれは表面はともかく心中では徳川の味方だ」と言っても、
家臣の中には信じられない人間もいるだろうし、混乱する者も出てくる。
結局は、陣法を完全に改革したほうが良かったのである。



578 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:24:58.05 ID:WveKrAA0
  ∩∩ ぼ く ら の 春 は こ れ か ら だ !  V∩
  (7ヌ)                              (/ /
 / /                 ∧_∧            ||
/ /  ∧_∧     ∧_∧  _(´∀` )   ∧_∧   ||
\ \( ´∀`)―--( ´∀` ) ̄      ⌒ヽ(´∀` ) //
  \       /⌒   ⌒ ̄ヽ、北条 /~⌒    ⌒ /
   |      |ー、      / ̄|    //`i 北条  /
    | 北条 | |北条  / (ミ   ミ)  |    |
   |    | |     | /      \ |    |
   |    |  )    /   /\   \|       ヽ
   /   ノ | /  ヽ ヽ、_/)  (\    ) ゝ  |
   |  |  | /   /|   / レ   \`ー ' |  |  /

北条氏直の妻はやる夫の娘(督姫)である。
そういった関係からも、やる夫は北条家に対して、
豊臣に降るように呼びかけたが、
北条家はなかなかウンと言わなかった……。



586 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:26:26.90 ID:WveKrAA0

  /\___/\
/ /    ヽ ::: \
| (●), 、(●)、 |    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,,   |  < ま~た始まった
|   ,;‐=‐ヽ   .:::::|    \_______
\  `ニニ´  .:::/
/`ー‐--‐‐―´´\
長宗我部 元親

さて、ここで話を九州に移す。
1585年10月に豊臣秀吉が九州に惣無事令を発令し、
「島津よ、降伏しろ」と言ったが、島津家はそれを拒否し、
1586年、筑前国(福岡県北部)に攻め入ったことは、既に触れた。
この時、筑前は、秀吉派である大友家が支配していた。

秀吉はやる夫への対処に集中していたため、
中央の軍は送れず、九州戦線に対しては、
まず中国地方の毛利家と、土佐の長宗我部軍を派遣した。



596 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:29:34.27 ID:WveKrAA0
       /\___/ヽ
      /:::::::       \
     .|:::.   ''''''   ''''''  |
      |::::.,(一),   、(一)|
     .|::::::: ノ ,,ノ(、_, )ヽ、,, |
      \:::::.ヽ`-=ニ=- ' /
     /   `一`ニニ´-,ー´
     /  | |   / |
    /   | |  / | |
    /   l | /  | |
__/    | ⊥_ーー | ⊥_ ________
   |  `ーヽl_l_l.} ヽl_l_l.}              \
  (、`ーー、ィ   } ̄`   ノ               \
    `ー、、___/`"''-‐"       ⑩        \
                     ⑤ ⑤         \



しかし1587年1月、仙石秀久と長宗我部軍、十河軍ら、
四国から九州の豊後(大分県南部)に乗り込んだ豊臣四国軍とでもいうべき面々は、
島津家久(島津義久の弟)率いる島津勢に敗北した。
この戦いを戸次川の戦いと言う。

長宗我部元親は、この戦いで、跡継ぎとして期待していた
長男の信親を失ってしまい、そのショックからか、
この後、英雄としての覇気を一気に失ってしまう。



612 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:33:47.66 ID:WveKrAA0

                     ) 
       _ ,, -ー=- 、    ヽ 出撃だ!!
       ゝ、ニ 二 _ ミミV,    )
       マ二 ニ、 r' ..,,_ ヽソ,   `v'⌒ヽ/⌒ヽ/       ,. ‐- .. _
       `ヽ、 { a`'   tij` _!                  /  __  `` ー- 、
         |ノゝi     ,_〈                , ィ/   ゝヽ ̄ヽ ー- '
         /   t   -‐ ,'"             _ / { {ヽ、_   ヽ' ノ_,.〉  
        /!   `>、 _/_ -ァー- 、_ ... -‐ '    ヽヽ、 `>、..ノ=┘
       /j >-‐ ' ´/ /   /    /   _ノ      \ `ー '!
   , -‐ 7´/{⌒|  / _/   j                  >‐'
  / / //| 〉‐f/ \'    !                ,  ' ´
 / ,' > .|/ レ   ゚ノ    |           ,.. -‐ '"
/  {  ヽ |  〉  /__  t     ,. -‐ ' ´
  |   ヽ| / /  '   `  ヽ、  /
  |   `!//           /

秀吉も、この時期になると、やる夫も臣従し、
東の問題が一段落したことから余裕ができた。
秀吉は九州侵攻の軍令を発し、
1587年3月、20万の大軍を擁して、九州に攻め入った。



625 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:36:03.25 ID:WveKrAA0

                     ,..--.、
                  {:.:.:.:.:.:l
                  _,}:.--:⊥ -__- 、
              ,. - ニニ ヽ:._//´    ヽ }
             { {´    } Hヽ __ ノ,〈|
             ヽヽ __ ノノ:.:.:>┬rく.:.:.:ヽ
              V7.:. ̄:/:.:/:.:/://  V:::l::l    二手に分けて攻めていくのが、
              l:レ/:::::/::::::::/::://‐ニ、l::::ト:l    カガク的ですね、兄上!
             ,-く/::イ/:ニ、Z:イ´イ{:ィ;リ l::::レ!
              {   irト爪.ヒ:ソ!       |!::l:|
                l  ト|::l、    _,    小|′
          rく 二.|ー 1!::|'ヽ  、=='7 /V:.:ト、
         rー'   } - '{::.| lへ、 ー '// |:.:ハ ̄` ー-、
        r '   { - {  ヽ| | ,-ヽ`ニ ノ _j:.:.! ヽ    j_
        イ ヽ ヽ _}  ´`ー ⌒ヽV-V´ l:.:.| /      ヽ
       |! ヽ _,ゝ‐'/, - 、_,、.┬r―ァヘ_ノ、  l:.:.|  ̄`i /    ̄ヽ
        ハ   {ー '  / }:Aヽト、ブ / } |ヽ\!.:.:!   |〈_, =  ̄ ̄ `ヽ、
         ヽヽ ヽ __ ノ' /!:l_ハ V、   | l! 、 l:l:.:ヽ. /vj --  -ァ ´ ̄-、\
        丶> - r ´{l:!:.ト、 トヽ.ニニ/、llニ、-ゝ、トーlレ┴┐-l´ ̄  ̄`ヽ  }
            | ヽハ l (ヘヽ ̄`` ミニ、|l´ (_)_  !ア´,二 、   V
                 |   |  l  `ヽヽ    ー1l !|(_)(_)_ j V    ヽ { ノ
                 |   ! l     ヽヽ   j !l ハ イ   /    _イ/
            /|  l l r= 、  ヽヽ _ l |l /  {  /   /
              〉j  |/  ー'    ヽヾj.リ/   レ= 、_ /
            /   |/、      _ _ ヽヽ!-ヽ/ヽ=='ノ _
                豊臣 秀長

秀吉は軍を二つに分けた。
九州の西側……肥後(熊本県)方面を秀吉自身が采配し、
東側……日向(宮崎県)方面を、秀長に采配させた。

島津軍は秀吉の出陣を知ると、九州北部を放棄し、
南部へと撤退した。北部は、まだ制圧したばかりの場所で、
民心も定かではなく、地の利も、地元の大友家が秀吉に味方している以上、
島津側が不利と言って良かった。
島津軍は後退し、薩摩(鹿児島県)の守りを固めた。



642 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:41:03.08 ID:WveKrAA0

    M 
   );;;;て
    \\
    / ̄ ̄\
  / ─  ─\
  /   (●) (●)ヽ  初陣を果たしたナリ。
 .|    (__人__) .|   
 |      ` ⌒´  |
 ヽ         /
 /   ヽ____ノヽ
./ /   ∩ノ ⊃|  |
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
 . \ /___ /
  羽柴 秀康

なお、この時、やる夫の次男義伊丸……
元服して羽柴秀康と名乗った、その秀康が、
豊前の岩石城攻めで初陣を果たしている。



658 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:43:24.29 ID:WveKrAA0

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'   さすがは秀康だ……
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙
            `i '、!,;       _ |    やる夫に似ている?
             ',,r'"l    _,,,,,,_「    いやいや、秀康は僕の養子だから、
              !  `    ''/     気性も何もかも、
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"     この僕に似ているんだ。
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、 
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_    ……似てないかなあ……??
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_




672 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:45:32.07 ID:WveKrAA0
     ∟_-ニ 二l   __∠ //  〃 ::::::::::::Yハヾヽ
  勝   /=二三l∠三三ミヽ /ハ ::::::::::::::|| lNハj
  負   L ニ三/ 、__`ヾミミ∨ {ヽ l::::::::;;、」ハj リ
  だ   /ミミミl   ヽ、__辷rヾミゝ `リ:r彡三ミ//
  !  /ミミlミミ|  \   ̄´ノ::'⌒ヾ:ニtテ‐y′
       >リミミl    `ー‐'´     ト、: ̄〈
      /(´jミミ|          __  __ |::::Y´/
⌒レ^ヽ∧ `lミミl   ,r─-く:::(    ` Y l
〃/l/l l/l「T^ー'   // ,仁二¬ーニ‐-_イ  |、
//l / l l l !::::.     / {⌒ヽ  ̄`¬─--7 トハ
l/l/l j j l/|::::::.     ヽ二ニニ-ー---ノ 川l|
/j l/l ハ l/l:::::::.             こ二 ̄  ,lリリ
       細川 藤孝

               `;::`-、_ `i;;::、_ ,
              、____;;;::::::;;;;;;;i;;;:::::;`V,   
              `''、;;;:::;;;;:::::::;;::::;;;;;;;;::|_  オレもやればできるんだぜ!
               、-;;;;;;::::;;_::_:'''''''''、:::::;i
                く::;i:      _,,、!;;;;;/      ___
                 l ,-、...,  -' __::::l;ノ-     / :::i
                (;。:::> ,:: 、' “ '.゚lィ.ノ.     l  ::|
                 `l_::  、,  、::|ノ     ,i、.....::l
                  ヽ`-'-~-'´:/      |;::::::::::i
                  , 〉_,,;i;,, :::,゚.'::|-、     l;;::..:..;::i
                ,/;::l;;;i:::`ll!''::::::''/、;::l___ _,,,/:::,;:---'---、_
          ______,,,:-/;;::/':::|: :::::::::: l:::/;::;;i;;::::::;/,::i'......::....:::;;;;::::ノ
         /;i;::;;;;;:::::;/::;;;;;;;;i_:::`::、:::,―::-:ノ;:;;;;;::i;::;/::i;::>-::--:-:::::;:'、
        i:;;l;;::::;;;;;;;;;;`、::::;;l_lll`;;-;;--;;-ill|!;;;;;;;::::〉l;;i:;:7;!;;;::...::...:::::::::ノ
       ,/;::;;i;::;;;;;;;;;;/;::;;;/`'''''''''-'''-''´´;:::::<;;;;i;l::::|:(:`'''''''''':::::::::l
               豊臣 秀次

豊臣軍は各地で連勝。小牧の戦いでは醜態を見せた秀吉の甥、
秀次も、この九州攻めでは武功をあげた。
怒涛の勢いで進軍する豊臣軍に、各地の土豪や、小さな城などは次々と降伏した。

3月29日に九州入りした秀吉軍は、4月16日には既に肥後(熊本)まで進軍していた。
北部九州が、完全に島津のものではなかったとはいえ、二週間余りで九州の半分を、
制圧してしまったのである。



684 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:47:56.69 ID:WveKrAA0

            ,、     /(,ノ、
          / `'ヽ、,/    ヽ
       ,__/ //, 、   彡二─ ̄ ̄|
    ,__Z  /  / /  \'~´    彡  |
    ヘ  {i  /  |   /彡 /__,,-‐、┘
   ,-、くミ ヽy'!|l  |!ii /川 /==-、-、 \
  /ヾ、゙'  / L\,i| |ii | |{ /´,,r=-、ヽ、\\ ヽ
  ト、、ヾ‐くミ、 ヽ-‐ヽ、ミヽ{,,´彡‐-、\  \/、
 <´ミ、ー=-、、゙`ー─=__,ミヾ゙~      ト、ヽiヽ  >
  \ミ-、_ ゙=~,r‐'´          |、_| | i,,、.>  宗茂、豊臣軍って一味違うのね。
  r─‐'~ 二~ { ,/ヽ、     ,r¬、ノ レ‐'´
   }  i⌒ヽ t''、,r==、、   ,r==、'リ        あっという間に島津を蹴散らしていったわ。
   L=、| /ヽ,| | -、itシ,  .....ヽ,rシノ !|〉
     ヽ、ヽ | |  " ̄  ::" ゙i  ̄`| |
      ゙iー''| |l      、,ノ   !l|
      ヾi||l| |i     ,=-=、  /| |
       ヽ、| |\    ー‐  ,イゞ| |\
          || ト、 `'ヽ 、,,_/ ヾ, ||/
         |||ヘヽ       `'''||‐ 、,,_
    立花 千代(たちばな ぎんちよ)……大友家重臣、立花道雪の娘。
                           女性の身でありながら立花家の当主となり、             
                           武勇も男勝りだったという伝承がある。



701 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:49:40.01 ID:WveKrAA0

          ,r_.ェ-_、_
          /::と Z つ:::`ヽ、
         /::::::::::::(._フ" ):::::::::ヽ
       ':::::::/:::::::::`'''´::::::::::::tタ',
       l:::::::f:::(((ぅ:::l::::i:::l::::::l:::l:::',         
       l:::::::i:::::::l:_:_:|_:_凵⊥l-|:l::|           ああ……さすがは関白殿下ってところだな。
      ',:::::::!::::::|で6ラ')ノィ5ラ川
       ヽ::::i::::::l  ''"'( ::{;i::::j::リ`二ヽ-、   __   ……オレもそろそろ行ってくる。
       {ヽ::l::::::l     、.ノ::://ニ二:.eヽ ヽ‐=' O)  殿下に従って、手柄を立てないとな。
       ハ \:::::l  ∈=':〃ニニニ::.’i }e、ヽ ̄   
      ム e,\ヽドェ.、二ノ=-‐'`iニFl |  e、\
     /ヾ〉  e、`r― - = 二⌒i lニF|e|、_e、
   /e、 ヾ〉 e、  \ _/ (r \| |-F|’| \ e、
  /  e、  ヾ〉  e、 //"   \rぅ|eF|el   \
 {e、\  e、ヾ>、/ l |l  \_.ノ´l’E|’!
        立花 宗茂……千代の婿養子となり、結婚後、立花家を継いだ。
                  割とコロコロ名前が変わっており、この時期の名前は宗茂ではないが、
                  解りづらいので、この物語では宗茂で通す。

大友家は既に往年の勢いを失っていたが、立花宗茂ら、
若いが優秀な武将も多くいた。
彼らは秀吉が到着するまでよく奮戦し、豊臣軍が到着すると合流し、手柄を立てた。



720 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:52:49.45 ID:WveKrAA0



その頃……

          rY彡彡<彡ノ ノリ リ彳!ヽヽゝ' > ノィ
          ヽ-彡`‐, 、` くノノハ リ リゝ'∠ヽ l  ヽ
           ヽ- 斤i ィ'F_テ、ヽ、_ク_ィ_ケゝl jハll!ヽ!
            Yl ト|ハ ヽ- ',ィ  |ヽ、ー´ !リ {ノ
           トヽヽ.ヘ |  彡'  ; | 三  |jノヽ_ ,  島津義久だよォン!
          ト ミ ヘ ヽゝ-、    !,ー'j -  | | (_,´
            ヽヽレ'´   }   _, _==_‐ィ   l !  ト   はっぴーうれピーよろぴくねー★
..  -┬--,_ _ ノ´`´ト、_  ノ、  ´二_-,   /  | リ
 ィニ /  / ヽ、ヽ 、ー_ rィ1  l\   彡   / !  |_´
 彡/r ーノ、    ヽ- ' | {  ヽ ヽ、_  ィ   !  |ハ
  // ヽ  ヽ    li,  ィ`ヽ、, _ヽ 三三    l  jハ、
               島津 義久

島津家当主の義久は、日向側から迫ってくる秀長軍に備えていた。だが……



744 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:55:28.97 ID:WveKrAA0

           _|        `ヽ,;;;ノ;;;;;;;;_,,____ '''‐-、,,\;;;ノ/〉///
           )  / ̄\    ゙'''‐、,,_゙'''‐、,,_゙'''‐-、,,_゙'''‐-、,,)//
          / //ヽ、|   _,,-''~_,,,,二_,_‐、,,>∨/''‐-、 ~\〕
         /^ 〈 ( /( |_,,,/   `ヽ、`ヾ、ッヾ、_ ゞソ_,,,,_〕~\ ヽ
         |  \\ >      _ , ,,二二 -'´  ノ_=;;-‐''( ヽヾヽ、   兄上……
        ,ノ゙    〉、oノ|     /          |`='/   )ノ  \\
       r'     / ' ::::::|    /         ,,_,,___| /   〃    ::::) どうやら肝っ玉ってやつを
      ,ノ゙    /(   :::|    '          \,::''"/`'‐‐‐(--- --- '´
     _∠-‐'''""~ ̄~"~ ̄ ̄~`ヽ      _,.......、_,.. /       すえてかからねーといけねーようだぜ。
 /"~ ̄  _,-‐-,_,ィ'⌒ヽ    //     ‐''''''-==-`/
 〉    ./   {    |   //\     "''ー-‐''/         西から秀吉軍本隊が来た……!
./     { `-''' 人`-'''ノ   :|:| ::::\     r' /
       `''‐''´  `''''´     |:|  :::::::゙'''‐-、,,__/
"''ー-――             .:::|:|_________,,,;;:::::/    __,,,、、、、,,_
::::::::::::::::::                  / /--‐‐''"  _,,,,, /
             島津 義弘(義久の弟)



772 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 22:58:41.01 ID:WveKrAA0
          rY彡彡<彡ノ ノリ リ彳!ヽヽゝ' > ノィ
          ヽ-彡`‐, 、` くノノハ リ リゝ'∠ヽ l  ヽ
           ヽ- 斤i ィ'F_テ、ヽ、_ク_ィ_ケゝl jハll!ヽ!
            Yl ト|ハ ヽ- ',ィ  |ヽ、ー´ !リ {ノ    おぉーノォーーーー!!
           トヽヽ.ヘ |  彡'  ; | 三  |jノヽ_ ,
          ト ミ ヘ ヽゝ-、    !,ー'j -  | | (_,´   ……こうなったら、
            ヽヽレ'´   }   _, _==_‐ィ   l !  ト   日向の秀長軍を倒してやるぜ!
..  -┬--,_ _ ノ´`´ト、_  ノ、  ´二_-,   /  | リ
 ィニ /  / ヽ、ヽ 、ー_ rィ1  l\   彡   / !  |_´    
 彡/r ーノ、    ヽ- ' | {  ヽ ヽ、_  ィ   !  |ハ
  // ヽ  ヽ    li,  ィ`ヽ、, _ヽ 三三    l  jハ、

島津義久は、東から迫る秀長軍を蹴散らした後、
西から迫る秀吉軍を倒そうと考えた。

秀長軍は8万、島津軍は3万5千と伝わる。



779 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:01:24.95 ID:WveKrAA0
\   、m,"ヾミ、、/
 \、_γYYヽ、ミ/ミ
 ヽ\ヽ||y/γミ
  \ \::::/ /ミミ     空中殺法!!
  ヽ\o 、, o/{ミミミ
  丿 [\||/] >"゙
  >> ∪ <<
  ノii -=- ノiト-、
""L \\″//_| ヾ
 藤堂  高虎

しかし島津軍は、藤堂高虎の軍により散々に翻弄された後、


       _,,..-‐''"  ヽ o ',_,,.ノ  ノ    ヽ,
     ,r'''"       ヽ-‐''"ゝ`''<       /ィ 、.,,_
     l          'r‐'''" `'''"`>、_,.,ノ.ヽヾヾヾーッ
      l     _,,,ッ‐,―''"         i゙ヽ  -、,ィl,ll || ll lヽゝ
      l,,,_   _ノ ̄ヽ、        i ヾ  ゝ、'-,,ィィ 、ヽ   勝負あったぜ!
      ヽr==''    ヽ`'''''ッ、   r',  ゝ==,''ミ三ノ、', ヽゝ
       l,            ,.-‐=ゝく..,,,,__..:::::::::>ー= '  i N
       ゙ー、       ,ィ'"';ィX_,,.)   _二ニ< ,' ィ ,. ノ lヽ'
         \   /,',/' ,/ _,.lィ‐''"-:=:三::>-=-(V
           ヽ/','/  /, ',. ',. ',. ',. ',. ',./      ヽ
              /,.','/  ./', ', ',. ',. '///       ヽ
          //,'/ /'.,.'.,.',. ',. '// / ,
               黒田 如水

:::::::::::::::::::::::::::::::::::/∥  ∥   ヘヘ          ( ̄ ̄ ̄ ̄)
::::::::::::::::::::::::::::::::::|//∥ // /   | |ヽ∥    ∥ (   ク  )
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ / / /--- | | ヽ ∧∥   (   ク  )
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ヽ//----- ||/ ∨ \    (   ・  )
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ  \   /|       |∥|  (   ・  )
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|===== >  ゛======   | |⌒(   ・  )
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ─゜-/    -゜-─   |│  |(     )
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| - /    丶-──   | |  ノ| ̄ ̄ ̄
| ⌒⌒⌒⌒⌒):::::::::::|  /          u  || ∥|  O
| 死 待 お )::::::::::::| し - )    ヽ     |  |  O
| ん ち 前 )::::::::::::::|/─────- |   / ∥
| で は の ):::::::::::::::|   ≡       /| ∥|
| い す   ):::::::::O::::::ヽ        /  |\|
| る で   ):::O::::::::::::::/ヽ      /   |≪\
|    に   ):::::::──/≪ヽ   /     |≪≪\─
|        )::::   /≪≪|\/
               小早川 隆景

黒田如水、小早川隆景らの軍に挟み撃ちに遭い、敗北した。



792 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:03:41.55 ID:WveKrAA0
       _,,、_,,.、、,,..,_,、
    ,_ー''"        ゙´`'ー_、
    ミヾ.ヾ゙ il!|| il|  j| 〃/ イ
    i ミ   rー;L!|| ||レーv〃 彡
   }ミ リ八i{    ;; 7'ノ ヽ.ミl
.    |、yー-⊥L jー_´∟-ーY;|    負けてしもうたわい……
   _lミi"r五ニ゙テi'Yr五三¨jミ!    
.  frヲ:}  -‐''ラ l_j. }`ー- }ドi    
   !h};{ ッ彡   /小〉     |:l,リ    
.   `テj} i}! ,rf;巡巡去ミ:、 l:fく     
.   〈リji、l{ 'ル7'"-─‐‐ )}i |jミ}    
 r;-‐ヾト.llvリ j{ _,,リハ、、,リレ'ル' ̄ヘ
_」 ハ |li | `ミ、}l ;i!j } {li ,.イ |/ / l.L
-U; ヽニL_ミ `ミ'ー- -‐彡 / /'/ニ|」
ヽ-‐ ` Tヽ\ ミ    r´/∠
     島津 義久

島津義久は主力決戦に敗れてしまったことで戦意を喪失した。
そしてめっきり老けてしまった……。

1587年5月下旬、島津軍は降伏し、薩摩と大隈の二カ国を安堵され、
豊臣政権下の一大名に転落してしまった。



810 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:05:50.16 ID:WveKrAA0

                    ___,,,,----- 、__
              _____,.. -‐''''´‐‐''´___Z ヽ\`Tー-1
              `ー-.ュ____,    ̄コ-、_i- 、丶 /└!
             -=´、ニ----ァ  (_     `''ー'ヒ「
              -=ュニラ´,rニヽ ,「 .u'''ー-、_ 、 |'
               ̄'ー、_ __」⌒!.V'    ー┬「'´∠!  危なかったかも……
                  ゙iN゙i ユ;. ゚    ̄   tf
                 ,r.ァx-ー┐  。 .     ' rク
               _/ ! ゙t i ヽ   r___ー─‐イ
          _,,.. -‐'´ /  l  ヽ|   ゚ 、.   ` ̄了
      _,,,. -''´      /   .゙i,   \   `ーァ、....ノ
  ._,r‐''''~`ヽ、      ,'    ',   .ゝ--ァ'''!^!
 /        .ヽ     ''''ー-=- ト、  / ̄`゙i | t'、

なお、秀吉軍が薩摩まで接近したとき、長く伸びすぎた補給線により、
食料が不足したのと、南国特有の気候や伝染病などにより、
秀吉軍はかなり疲弊していた、という説がある。
残り数日もすれば、秀吉は軍を退かざるをえなかった、とも言われている。
かなりきわどいタイミングでの勝利だったようである。



822 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:08:38.23 ID:WveKrAA0
     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´ -、         /
        `)ll| (`Y´     二`ヽ、_    |    これで後は関東と奥州だな……
       /lll`l`-|     ( |;;lll|   '´,イ´
     ,-'´/|`ヽ-┐     ` ̄'    ノ
__, -‐/;;;;;;/ |   |            l      ん??
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、

秀吉は後の処理を、石田三成らに任せ、いい気分で北上していたが……



834 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:10:49.02 ID:WveKrAA0
:;:;:.;:.;::.;:.;:.:;:.;:.:;:.;::.;:.:;:.;:.:;.;:.:;:.:;:       ソ ;:.;:......;..:.:ノ.;::.;:.:;:.;:.:    ゞ    :;.:;:;:ノ
:;:;:.;:.;. ヽ  .;:.:;.ソ.;::.;:.:;:.;:.:   __   ( ソ ;.;:;.:;.:ノ.;::.;:.:;:.;:.:    丿  .;::;.::.:,ノ
:;:;:.;:.;::.;:.;:ヽ .;::..;ノ.;::.;:.:;:.;:.:   ∫ι_( (;; ,; ,ソノ___/丁了丿 ;.:ソ ; :.:.;:;ソ
.;::.;:.:;:.;:.:;.;:. ヾ  ゞ.;::.;:.:;:.;:.:  丿;;;;;;;( (;; ,; ,::::::::::.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.ヾ..ノ ;:;.:;:;丿.;:,ノ
.;::.;:.:;:.;:.  ( ;::.;:ノ      ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::,.,.,.,,.,.,.,.,.;ノ  ;:;.:;.ノ;ノ
.;::.;:.:;:.;:.:   ヾヽ;:.ノ .ヘ . ..ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;::;::::::::::::::::::::::::::::::: (;; ,; ,ソ;.:ノ.ヾ.ゝ.., ヘ
.;::.;:.:;:.;:.:    ヾゝ ;:..;:.ゝ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::;丿.;:;.:;.:ノ  _., λ
.;::.;:.:;:.;:.:    ヘ ,,ゞ__ノ ;.:;:;ソ       ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~  ゞ,ノヘ,
         ゞ;;;;;ゞゝ.:.;:;ソ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,,,ノゞゞ
          Ⅱヾゞ.:;ノⅡ/⌒ヽⅡ/⌒ヽⅡ/⌒ヽⅡ/⌒ヽⅡ/⌒..Ⅱミミ::l
          Ⅱ三三, Ⅱ,,三三Ⅱ三三,Ⅱ,三三Ⅱ,三三Ⅱ三三Ⅱミミミl
        ┌┼┐___┌┼┼┼┼┼┐___┌┼┼┼┼┤_ヽ
        │  /,,;;;;;;;; /]ミ;;,,      /,,;;;;;;;;;/]ミ;;,,    ..│ミミ∥
┌士士士士________士士士士士士士士士士________士士
 .  . 彳/三三三三三三彳/.|ミ     .      彳/三三三三三三彳/ |ミ
 .  彳/三三三三三三彳/.. |ミミミ   .      彳/三三三三三三彳/ . |ミミミ
. 彳/三三三三三三彳/ ..  |ミミミミミ     .. 彳/三三三三三三彳/


     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´  _       /
        `)ll| (`Y´      _ 、_    |
       /lll`l`-|  u   (  U  '´,イ    な、なんだ、あれは……!?
     ,-'´/|`ヽ-┐u     ` ̄'    ノ    誰か、見てまいれ!
__, -‐/;;;;;;/ |   |  u         l    火事か……違うな。
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'    一揆か……?
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、

戦場での経験豊富な秀吉には、寺が燃え盛っていることに、
何かただならぬ気配を感じた。

そして、その寺を焼いているのは、地元のキリシタン達であることを知った。



845 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:12:55.28 ID:WveKrAA0
                  _,,....,_
              ,.-‐''" -- 、`"'‐- ,,_
          ‐=、'ニ´-  ̄` zー'ー- 、  ',   これはどういうことだ!?
             -=ニ,.=-‐,..、 z` - ,_  `´!'   僕は今まで、信仰は自由だと思っていた。
           `ーz‐' i.r ;ヽ'   rr;jー r'    キリスト教に対しても寛容にしてきたつもりだ。
             `i. '、(i       l     しかしこういった事があるようなら、考え直さなければならない!
              ',,.r`'i..       i´              ,、_
               |  `      ̄,'            /  `'' - .,_     _,,
.             ,. '/`'‐.、   'ーr- '              /       `''ー '",.'
       __ ,.-i" .ヽ   `'ー ,、'、.      ,.、     /           , '
    ,.-'-´- 、    l   ヽ   ,'""i;\     | ',、.  /          ,.'
   ,.'       ヽ  '--.、,. '´'、-.、l、_!',. ヾ'.、 r'=! l. i ./         , '
   !        i  ./    ヽ ` l '、!ヽ,ゝ/.,ノ ,! l ./        , ,.'
   l        、  `' 、.   ヽ. |  ヾ ゚,.'  '  ィ i/    r;- .,_ ,.'.,.'
.   ',           ヽ     `' 、.  ヽ!. ,...!、!,_     '/     `'-、'ヽ;'
.    ヽ        ヽ     `' 、,.r'"  `"ヽ、_,,. '゙i ``'ー- .,,r'´;`ヽ ',

秀吉は筑前(福岡)に入ると、戦乱で荒れた博多の地を復興する仕事をやりつつも、
九州におけるキリスト教の活動について詳しく調べ始めた。

             -,,_----------:、__
            -=;;-`----   ヽヽ `-‐i
             -;=---   _r'-''‐`‐、,. .!、
              `-:、.r‐、、!. -、,,,_  .|'"  なんだと……!!
                   i ! ri    (.・)`' ir'
               |-`'i     _ _!  ヽ‐z
              ノ、  ヽ  (二ニ'r'    ', Z
     ,..--、------r''"i `'-、_ -、,,_,,/    i >
     ,'   `:、   |  ':,   `‐r:,!、_      ,'r`
    ,'     ',  |   ヽ、_  ,' `i',':,ー-、-、
    ,'      i  `''ニ-" `:、-:'`:i-,'ヽ,ヽ  ヽ `、

そして、様々な事実を突き止めたが、その中でもっとも衝撃を受けたのは、
一部の宣教師や、キリシタン大名が、日本人を奴隷として海外に売り払っているという事実であった。

1582年、ローマに派遣された、いわゆる天正遣欧使節団のメンバーもこの事について触れている。
彼らは行く先々で、数多くの日本人が奴隷にされている事実を目撃し、 憤慨した。
「我が旅の先々で、安い金や火薬一樽のために売られてしまい、
奴隷にされてしまった肌白く美しい日本人女性を見たときには、 正視に耐えなかった」



864 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:16:25.92 ID:WveKrAA0
                   __
              _,、;;-;;;'':!!!!!!!!'';;-、、_,,,
            -=ニ;;;;;!!!|||||||ゞ,、_、-、ミ!!iiL
           -=ニ;;;;;:::!!||||!<`   `'-'iノ
             -=ニ,、;;:,-、ii/  `''-、_ , _!
             `ヽ;;;;! !゙  u ニ'ニ`<イ
               _i_,ゝ;;  u     . )i
             、'゙(~'、  !.  、──-/ u
          _,、-;;;゙/;;;;i  '、     ̄ ̄/
     _、-::''゙::::::::;;;/;;;;;;;i   ヽ, `'',,- -' u
   ,、;;';゙;;;;::゙::、::::::::::::::/::_:::_ i、.  /ニ::i.´!\   u
  /;;;;;;;;;;;;;;;;;::::i::::::::::::::~,、-::'::|ヽ,/i|||||i !:::i丶
  i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::i:::::::::: <:::::::::::::i  ゙i||i゙ `|、::ゞ:゙:、

……理由のひとつは、火薬であった。それと硝石である。
鉄砲の発砲や戦争には火薬は欠かせないが、その火薬の製造には硝石がいる。
そしてその硝石は、日本では産出されない。南蛮などの外国から輸入するしかない。
輸入には金銀が必要である。この時期の日本はいわゆるゴールドラッシュで、
あちらこちらの金山や銀山から大量に金銀が出ていたが、九州は金銀の排出量が、
他の地方より少なく、硝石の輸入が困難であった。

そのため、九州の武将達は、奴隷貿易によって火薬や硝石を購入していたのである。
九州といえばキリシタン大名が多い事で有名だが、彼らがキリシタンである理由は、
信仰もあったが、こういった実利の面も大きかった。



885 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:20:05.36 ID:WveKrAA0

        _.. -‐ ' "     ヽ ̄ノ^7__  )   |王|  ┴ ソ  十/  | |   | |  (
    `ー ''"--―――-r⌒``~`゙゙`''ヘ/ ヽ ニ|ニ|ニ  二 王  /レ、  レ |  | | (
     `ー--――ー--->  ~-、_, ',  ) ノ ヽ   口 我  Vン   ノ  ・・ (
      `ー-- .._ へ/   くてi` 〈    `V⌒V⌒WV⌒Y⌒VV⌒W⌒Y⌒`
       `ー-_   | ^i        , ノ                    _.. ‐ァ=r‐''⌒゙二ニ二つ
          ヽr''ヘ、_     ,.-=ァ/                _. -‐ '"´  l l    r} } }l
          /   !、   {__//    __      . -‐ ' "´        l ヽ  、 ヽ_ノノ
          ノ       、   ̄ /-‐ ' "´/`゙ ーァ' "´  ‐'"´         ヽ、`ーテヽJ
     _.. -‐''フ|フヽr-‐ ''''フ. ̄「´      /   /                __.. -'-'"
  . ‐ '7    く/|〉-rへ. /   l     l   /            . -‐ '"´

秀吉はキリスト教の布教責任者であるガスパール・コエリョを呼び出し、激しく詰問した。
しかしコエリョは「日本人から進んで、日本人を売っているんだ、日本人が悪い」と回答した。
(同時期に日本にいた宣教師アレッサンドロ・ヴァリニャーノは軽率な回答をしたコエリョを非難している)
秀吉はこの回答に大いに憤慨した。また、このままでは九州における支配権や、
キリスト教が日本の政治に、その軍事力と信仰と、キリシタン大名達の武力を背景に、
関与してくるのではないかという疑念ももった。



903 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:23:30.61 ID:WveKrAA0

              __,.. ---‐===、‐-、.._
            .._=‐'_,...- ニミ_,..、_ミ-`ァ;
           .._-'=‐,...、_{、 -、_ `ヽイ'i
            `-、7⌒!'´  t_ァi'‐ ,:ノ´  かつて、信長様が大いにてこずった一向一揆……
             '|ゝ_'!.    ′ |'   あの時と似ている。宗教勢力が武力を背景にし、
                'r'´|.    ,..,_..´」'    政治に関与されてきてはたまらない……
             ノ、 ` 、. ゝ.`‐t,)    上の連中はともかく、動員される信徒達は、
           ,ァイ `-、_ `‐-.ィ'‐--ヽ,  損得抜きで逆らってくるから恐ろしい……
       ___,... .:ィ'  ヽ   .`‐ァイ',二ニ |  これは規制しなくては……
   ,r=-´.、_    '!.   \   /~Y 、,  ,!
  f      ヽ   '‐-y‐'^'、-、」't,.>!ノ  ' |ヾ'‐ 、ましてそれが外国の宗教ならば尚更だ!
 ノ      '!    <´    ヽ  | Y!  ,}`!i,  'i
j        !     ヽ、   \.! l'y!'--' ノ ヽ |
ノ       ;       \.  .ヽ, 'i`‐-‐'   ', '')


             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙  ……そして、日本人を奴隷とするなど論外だ!
            `i '、!,;       _ |  また寺や神社など、古くからある日本の宗教を攻めるのは、
             ',,r'"l    _,,,,,,_「  良くないことだ。
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"   南蛮人の宣教師は、すぐに日本から出て行くんだ!
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_
  r'.      ',    く.    ':、 | ',i `"、  ', ヽ

1587年7月24日、筑前箱崎において豊臣秀吉、バテレン追放令を発布。

神の国である日本にはキリスト教はふさわしくないということや、
神社仏閣の焼き討ち、打ちこわしなどの禁止、宣教師の20日以内の国外退去などを内容とし、
秀吉は命令を出した。

もっとも、秀吉自身、貿易から出る利益は欲しかった。
貿易は利益を生み出し、海外の知識や文化、文明を吸収する。
宣教師は追放したが、布教に関係ない外国人の来日に関しては何も規制はしなかった。



925 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:27:51.98 ID:WveKrAA0
次スレ  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1217773548/



                   __
              _,、;;-;;;'':!!!!!!!!'';;-、、_,,,
            -=ニ;;;;;!!!|||||||ゞ,、_、-、ミ!!iiL
           -=ニ;;;;;:::!!||||!<`   `'-'iノ
             -=ニ,、;;:,-、ii/  `''-、_ , _!
             `ヽ;;;;! !゙  u ニ'ニ`<イ   難しいんだよな、
               _i_,ゝ;;  u     . )i   こういうのは……
             、'゙(~'、  !.  、──-/ u
          _,、-;;;゙/;;;;i  '、     ̄ ̄/
     _、-::''゙::::::::;;;/;;;;;;;i   ヽ, `'',,- -' u
   ,、;;';゙;;;;::゙::、::::::::::::::/::_:::_ i、.  /ニ::i.´!\   u
  /;;;;;;;;;;;;;;;;;::::i::::::::::::::~,、-::'::|ヽ,/i|||||i !:::i丶
  i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::i:::::::::: <:::::::::::::i  ゙i||i゙ `|、::ゞ:゙:、
  !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::!::::::::::::ヽ;::::::::::!.  ||||| i:::゙::、::::::ヽ,


宣教師コエリョは、この追放令に反発し、キリシタン大名達に、
秀吉に逆らうように働きかけたが、ここで謀反を起こす大名はいなかった。

秀吉もそのあたりを危惧していたのか、かなり譲歩した追放令を出している。
宣教師の国外移動用の費用は日本持ちであったし、宣教師に危害を加えてはならないとか、
また個人がキリスト教を信仰する事も規制していない。
大名がキリスト教信者になるのも、秀吉が許可すればそれで良かった。

この時点では、秀吉はキリシタン達に対して、大分遠慮をしていた……。



943 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:31:13.62 ID:WveKrAA0
          ____
       / \  /\  キリッ
.     / (ー)  (ー)\
    /   ⌒(__人__)⌒ \   殿下、参上致しましたお。
    |      |r┬-|    |
     \     `ー'´   /
    ノ            \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))
 

天正15年(1587年)8月、やる夫は秀吉の呼びかけにより上洛した。

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙  やあ、よく来たね、やる夫。
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「   今日はいくつか話があるんだが、
              !  `    ''/    まずはいい話からだ。
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_
  r'.      ',    く.    ':、 | ',i `"、  ', ヽ

         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /    (●)  (●) \   はいですお。
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))



961 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:33:25.94 ID:WveKrAA0

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'  うん。やる夫は僕の義弟だ、
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   もう少し、箔がついたほうがいいと思ってね。
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     官位をもらってきたよ。
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"      
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ

      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\     (まるで隣の家からおかしでももらってきたみたいに……)
 / ::::::⌒(__人__)⌒::::\
 |        ̄      |    ありがとうございますお。
 \              /

やる夫はこうして、従二位、権大納言に叙任された。
豊臣政権下では随一の扱いであり、政権のナンバー2と言って良かった。



じゃ次スレいきまーす



20 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:38:39.26 ID:WveKrAA0

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙  そして……まぁ、別に悪い話、
            `i '、!,;       _ |   ってほどでもないんだが、
             ',,r'"l    _,,,,,,_「   北条のほうはどうだい?
              !  `    ''/    僕に屈しそうかい?
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_
  r'.      ',    く.    ':、 | ',i `"、  ', ヽ

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \   それが……
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  北条氏直はまだまだ屈しませんお。
  |     (__人__)    |  あくまで殿下に対抗するつもりのようですお。
  \     ` ⌒´     /



29 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:41:43.94 ID:WveKrAA0
              __,.. ---‐===、‐-、.._
            .._=‐'_,...- ニミ_,..、_ミ-`ァ;
           .._-'=‐,...、_{、 -、_ `ヽイ'i   そうかい……
            `-、7⌒!'´  t_ァi'‐ ,:ノ´
             '|ゝ_'!.    ′ |'   (わざと交渉を延ばしている……
                'r'´|.    ,..,_..´」'    風でもないな。まぁ今さら北条とは組むまい。
             ノ、 ` 、. ゝ.`‐t,)    もはや北条や奥州の伊達政宗が、
           ,ァイ `-、_ `‐-.ィ'‐--ヽ,   どう動いても僕の天下はゆるがない、が……)
       ___,... .:ィ'  ヽ   .`‐ァイ',二ニ |
   ,r=-´.、_    '!.   \   /~Y 、,  ,!
  f      ヽ   '‐-y‐'^'、-、」't,.>!ノ  ' |ヾ'‐ 、
 ノ      '!    <´    ヽ  | Y!  ,}`!i,  'i


       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\    お話はそれだけですかお?
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |              |
  \               /



36 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:43:21.32 ID:WveKrAA0
             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'   せっかちだね……
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙    もうひとつある。
            `i '、!,;       _ |    真田昌幸だ。
             ',,r'"l    _,,,,,,_「    あれは僕の家臣のようになっているが、
              !  `    ''/     まだ会ったこともないし、
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"     つれてきてくれないか?
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_

         ____
       /      \
      /  u   ノ  \   殿下……
    /      u (●)  \  やる夫は以前、真田昌幸と戦ったことがありますお。
    |         (__人__)|  やる夫自身ではないけれど……
     \    u   .` ⌒/
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))



48 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:45:43.90 ID:WveKrAA0
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'   あっははは! コテンパンに負けたらしいね!?
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'    だから会いたくないのかい!?
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'
              /" |      ._|      気にするな!
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'       それを言うなら、僕だって、
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"       小牧の際にはやる夫にコテンパンだったさ!
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、  終わったこと、終わったこと……
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ 先のことを考えよう!
          |     `:.、.   ':! .',.| ゚.l   ヽ `':、


         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /    (●)  (●) \   は、はいですお。
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))



58 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:47:12.78 ID:WveKrAA0
              ,r'´ゝ、 ,r'´フ  ,、'r ̄`ヾ、
           /,イ`ヾー=彡' ,ィツイ/   ::ヾ`ヽ,
           ,!        ,ハ'´   ... . ::;_,ィミ l
             l,ィ,,,:':::ヾ ミ、;;;,.、-─゙'''ァty、::;ィヅ;;::j
          ,}``ハヽ;;;;, r'´ -─‐'´゙,ノ'ソイ'ヾ,;;〈
          /:..;;;,r' ヾ、リ  ,か)ゞ`' ,r'`ヽ,|トj;:リ  これで私も豊臣傘下だね。
           {jj ハi ノi ,:トj         ,jテy ,ハ;;ir'
          ,!.;;:::;ヽゝ'ヾ'         ヽ  j-‐'
         {'ヘ、,ミジゝ         `ャソ ,!
            `ゞ リハ彳、.     ``ー-、, /
            ゙,r-く,._イ, ヽ,    `ー  /
           /     `丶ミ、_      /
           ,イ        `ヾ,ー‐r一'
        / `¨丶-、       `イi`ヽ、

やる夫はその後、昌幸を呼び出した。
真田昌幸は、駿府でやる夫と会い、大坂で秀吉に謁見し、完全に豊臣家臣となる。
そしてこの事により、かつての上田城攻防戦(神川合戦)以降、ぎくしゃくしていた
徳川と真田の関係は、一応の改善を見せたのであった。



70 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:50:18.18 ID:WveKrAA0
               \\__二二ヽ.       .┣━ ┃┃ \\_.
                 ~\\   \\     ┗━       ~\\
       .           \\_   ~ヽ\    ╋┓       ~\\ヽ\__
                  丶 ~\\  \\    ┃┃         ~\\ \\
                      ~| |     ヽ                 ~| |    ヽ
                       ||       ヽ\               ||     ヽ\
       ,;-、 ,;-、 ,;-、 , ー、  ;-、 ,;-、        ̄丶\
       l'i;;l l'i;;l l'i;;l  i!;l⌒i| l'i;;l l'i;;l    __    ヽ\
      /l三三三三三三三三三三三三l`ー'";:;;|        ━┓┃┃
      //i;:'';':;'';:;:'';':;'';:;:'';'i/:;'';;i/';:;''i/:':;;''i/ ;:;:;: :; "|          ┃
     //;:!'';':;''   ';':;'';:;iコ';':;'';: ;:'';[l] ;:' : ;';' ;' :;'';'|        ━┛
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さて、話が急速に飛ぶが……この時、ヨーロッパでは、ある事件が起こっていた。
1588年7月、スペインのアルマダ(無敵艦隊)が、イギリス艦隊の前に敗北したのである。
(本来は無敵艦隊という名前ではなく、勝利したイギリスが皮肉的にスペイン艦隊をこう呼んだ)

スペインはそれまで、大航海時代の主役であり、この時代のスペインは、
スペイン史上もっとも輝いた時代であった。1580年には隣国のポルトガルをも併合し、
「太陽の沈まぬ帝国」とまで称されていた。

しかしこの敗戦後、すぐにではないが、世界史の主役は、
次第にスペインからイギリスへと移り変わって行く。
そしてそれは、後の日本史にも影響を与えていくのだが、
今回はまだ、このアルマダの敗戦、という事実だけを覚えておいてもらいたい。



85 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:52:55.55 ID:WveKrAA0

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   この秀吉の政治を見てくれ。
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ
          |     `:.、.   ':! .',.| ゚.l   ヽ `':、

さて、日本。
豊臣秀吉の政治が、東国を除く全国規模で行われていた。
ひとつは太閤検地である。検地自体は1582年から既に行っていたが、秀吉は、
新しく領土を得る度に、そこを検地していった。
(太閤とは関白を退いた人の呼称で、この時点では秀吉は「太閤」ではないが、一般的に、
秀吉が行った検地は全てこう呼ばれている。この物語でも、それで通す)

太閤検地は全国的な規模で行われた。誰が土地を所有しているのか、
誰が耕作しているのか、などを整理し、土地制度を一新した。
これにより、中世からの荘園制度は崩壊することとなる。

それまでは、ひとつの土地に所有者がたくさんおり、
それら全てが作合と呼ばれる中間マージンを農民からとっていたが、
これをなくしてしまったのである。
その結果、領主が農民を直接支配できるようになった。

さらに、物差しやマスを統一して行われたため、物を計る単位が統一された。



100 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:55:54.29 ID:WveKrAA0
                     ) 
       _ ,, -ー=- 、    ヽ 税金払え!!
       ゝ、ニ 二 _ ミミV,    )
       マ二 ニ、 r' ..,,_ ヽソ,   `v'⌒ヽ/⌒ヽ/       ,. ‐- .. _
       `ヽ、 { a`'   tij` _!                  /  __  `` ー- 、
         |ノゝi     ,_〈                , ィ/   ゝヽ ̄ヽ ー- '
         /   t   -‐ ,'"             _ / { {ヽ、_   ヽ' ノ_,.〉  
        /!   `>、 _/_ -ァー- 、_ ... -‐ '    ヽヽ、 `>、..ノ=┘
       /j >-‐ ' ´/ /   /    /   _ノ      \ `ー '!
   , -‐ 7´/{⌒|  / _/   j                  >‐'
  / / //| 〉‐f/ \'    !                ,  ' ´
 / ,' > .|/ レ   ゚ノ    |           ,.. -‐ '"
/  {  ヽ |  〉  /__  t     ,. -‐ ' ´
  |   ヽ| / /  '   `  ヽ、  /
  |   `!//           /

この検地は、税務調査のようなものである。
どの土地がどれくらいの広さで、どれくらいの米や作物が取れるかを調べ、
それによって一人が納める年貢の量が確定し、
各大名や秀吉自身が得る年貢の量が解る。
そして、全国規模で行ったことにより、日本国全体の石高と、
得られる米などの量を算出した。戦争をする場合の兵糧の輸送の計算、
さらに、日本国全体の収入と、収入見込みが立つようになった。
いわば国家予算の計算ができるようになったのである。



115 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/03(日) 23:58:24.19 ID:WveKrAA0

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   きっちり取り立てます。
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_
  r'.      ',    く.    ':、 | ',i `"、  ', ヽ
 ,!.         i     `ヽ、   ヽ.|. .| ゚ ,'  .', i

それまでは、百姓達の自己申告制度であった検地だが、
これは百姓がそれまで武装していたことや、
税務調査に対する反発があったこともある。
しかし秀吉は、圧倒的な武力を背景に、しっかりと検地した。



123 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:00:34.73 ID:uevmu1g0
          _,,j ニ¬-- ....,_
          '- = ,,´'''ヽ、,;;;゙'ミ'-、_
          ゙~ミゝy、゙'V‐ ベl、_,/フ
            ,!;l"i/" "ニ__ ゙l″
            ,l'"i   `″i'゛
         _.. il'!、ヽ、  __ r
   ,r¬;;――''゙};;;;ヽ `'-、丶_,/
_/ ;;;;;;; ヽ  ;:;:;|、,;;;;\  _/'',ヽ..,,
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;: ヽ   .,,ノ'"゛゙''ィ゙'ッ' l ゙l、 ゙'!i-、
;;;;;;;  ;:;;;;  ,!    \   `'、 ヽl,"l  ヽヽ
;;;;;;;;;;   , l;;;     ´'-、 `i, ゙} l   l l         ____
;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;; l;;;;;;;;;;;    `''、 l,l,' ....... l; l      _」シ,!::    |
 ゙),;;;_,,../ ´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;` ll / ;:;;;;;|;;;: |    _,i'゙l''/]::    l
;;;; ゙ヽ  `'、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;j;;;;;;;;;;;;;;;,!'O;;;;;;;、;;;l;; ヽ_,/l゙l 〔 /イ: :   l
;;;;   \  ',,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;l;;;;l;;;;;;'''″;;;;;|,', ゞ'''父二ニ=!
;;;;;;;;   `'、 l;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;|;O;;;;;〕;;;〔;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゝ、リ″

次に行ったのが「刀狩」である。
1588年8月、刀狩令を発布。農民達から武器を取り上げた。
これは百姓の一揆を恐れたため、取り上げたとも言われるが、
もうひとつは兵農分離が目的だった。
すなわち、武器をもつのは武士のみ、
農民は田畑を耕すだけでいい、という、身分の固定化を目的としている。
これは、秀吉の世代だけでは完全に成し遂げられず、
時間をかけ、少しずつ、少しずつ、進められていく。

……それまでは、農民のみならず誰も彼もが武装していた。
これでは治安が悪くなる。治安の安定化を目指したものでもあった。



135 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:03:08.57 ID:uevmu1g0


          ____
        /_ノ  ヽ、_\
 ミ ミ ミ  o゚((●)) ((●))゚o      ミ ミ ミ   やる夫も殿下を見習うおwww
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\   /⌒)⌒)⌒)
| / / /     |r┬-|    | (⌒)/ / / //
| :::::::::::(⌒)    | |  |   /  ゝ  :::::::::::/
|     ノ     | |  |   \  /  )  /
ヽ    /     `ー'´      ヽ /    /
 |    |   l||l 从人 l||l      l||l 从人 l||l
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


翌年、1589年7月。

やる夫は五ヶ国総検地と呼ばれる大規模な検地を断行する。
北条家は秀吉に未だ屈せず、いずれ戦いになるであろうとみたやる夫は、
その準備のため、検地を行い、兵糧の安定した確保に努めた。



149 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:05:36.25 ID:uevmu1g0

そして、同時期……

                 _r-、..,_
           ,........r 7''Z´>r '´l__ハ
          i'7ニ): :: :::iィ l .j-'´: :`ヽ!
           ! ゝヽ ./´)_∠r,'''.:´ ̄:ヽ
          !ヾ-r`‐'´´   ヽ:--- 、:l   殿下……
           !l´    _,. -_- ヽ;:i´ヽ :!
           l l,.-'_   ィl_:。lヽ  } / ::!
           !:ヾゞヽ   :::::  l-'::: ::|
           | ::ヽ ー _,   イ:::::: :|
           l::: ::::\ ´''  / l :::::: :::!
           !: .:::: ヾーく、  l、:::::: :|
             /-‐'´ヽ: :.:ヽ、ヽヽ| |ヽ; __!
           /_    ヽ: :. Y⌒.iヽ!⌒.i `ヽ、
        /'´l \    !: .:lーイ´oヽ' 、 i  !
        ',  !   \  !:..:..| ./`ーj }  ',l  !
                茶々


             _,、-m‐'iiii'-、、,、
          _ ,、-'iiilll||||||!!゙-゙-ミ7!ソ      _ , 、..-..‐::ー、
        `'ニ=-'iiiilll|||ζ _,、- ' ,.!゙-,:::'::'::゙:::´::::::::;;;;;;;;;;;:::::::::ヽ
         `二'=彡.'゙ヾ!  '~lll ゙ 、 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;;;;;;;;;;;::::::::::|
           `´'ヾ,'、'9l.  ,_  -;゙ ',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;::::::::::::::!  よく、よく頑張ったね!
             ヾ''ヽ. '-ミエエ!ーi;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;;;;;;:::::::::::::::/
             _,.' .、_  、_ ノ _,,,_ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::, ゙   え、えへ、えへへへ。
    ,、-=,;;;;; - 、_,イ;;;\ `' -、_l、,;;';;゙;;;;;;;;;ヾ;;:::::::;;;;;;;;::::::::::, '
  _,ノ;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;ヽ.   i,iiヾ.、:::::::::::::;;;;:::::::;;;;;:::::::::, ゙    可愛いなあ、可愛いな……!
_/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::゙、::::::::゙' -、/ヽ、_.!||||i゙;::ヽ:::::::::::;:::::::::::::::: , ゙
;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::;;;;:::',:::::::::::<゛:::::::::\`||i、i-<::::::::::::;::::::::::::, '
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::!:::::::::::::゙'..、:::::::::゙.,|||||',::::゙;::::::::::,:::::::, '
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::/:::::::::::::::::::::゙..、::::::::!|||i::::/:::::::::::;::, ゙


1589年7月9日、秀吉に、息子が生まれた。
その名を鶴松という(最初は捨と名付けられた。捨て子は育つという言い伝えにより)。


秀吉は、信長の妹、お市の娘であろ茶々を気に入り、側室としていた。
その茶々が男子を産んだのである。跡継ぎができた!
秀吉はとても喜んだ。
それまで秀吉は子供がおらず(長浜城主時代に生まれたが夭折したという説あり)、
跡継ぎについては困っていたのだが、これで豊臣政権の後継者は確定した。
……のだった。



165 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:07:43.16 ID:uevmu1g0
     /    ゙ー' ,、-‐''"´、 、__ 、_ ``'〈
      l     ,.-'゙、 、 ゝ、`  、` `、 ゙:、
     ゙、_,.-'゙ ,小、ミミ、'ー゙ニ'ー`ー`:::`ヾ:ヽ,::';
      リ,  r<,'_゙、`` _ッ=,ニ,、`゛`!::::,:- 、:::::::l
      'ハ、、ト (で!>i ´ 、:゙‐'::'  リ ,!/'i l:::::/
.         l  ´ノ 、  `    ノリ > !:::i゙
         l  i.. ,...':      /゙,ニ-'゙::::ト、  なんだって!?
.         ゙、  r─- 、     / !、:::::リ
          ゙、  l,Z二ノ   / ノ;''"^:、
           ゙、 `二´   / ,.r'゙..:.:.:.:::::::゙:、
        ,、-',ニ\__,.、-'ニr''゙  /゙、:::::::::::.`ー- 、
    _,,.、-''",ィ 「  f" `7´   |゙:、 ゙、/.::::::::::::::.:.:...
  ー''" '''"´  l ハ !        l::::゙:、 ':;:::::::::::::::::::::

1589年11月、北条家の猪俣範直が、真田領名胡桃城に侵攻し占領した。
これは範直の独断とも言われ、北条氏政の指示があったとも言われる。
……とにかく、これは北条家からの、秀吉への宣戦布告という形になってしまった。



180 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:10:51.76 ID:uevmu1g0
           __. -‐- 、...__....._         ヽ ー-‐'^ー‐'`ー‐'`ー-‐'`ー‐∠/
      _.. -‐''_..-- 、  `、ヽ`、 「ソ-┐    _)                (__    .. ┐
      二=‐'''  _. -ノ´` ̄``''‐-‐ヘ/L      〕   出陣だ!!!!    〔 ,. ‐'´ ノ
      >‐ _..ニ -‐( ^ー-、..._、 _,...}ノ     ∠ _              . -''´  .-'´
      `ーZ. へ _r'´ il て)`  L.,,_{ソ        )-‐-v-‐-v-‐‐-v-ー./  _r‐'「`r、  
        ミ{ ^! !i     ̄  __」  l        ´        , -‐''フ7´ 、 'ーl、 l } l
         `iー┐    ,. -―-、 l            _. -''"´   l |  `'ーく/ ノ ノ
         | !、    { ´´ ̄7 /        _.. -‐''´       | l、_ ‐、___[])''''´
         |   \.  ヒニ、/ /-ァ''´ ̄_ユ‐'"´            '、 `‐ニエエソ´
        __⊥ -‐…`'ー-ィ‐'''7´ /  /                 `'==''ソ
       / ヽ,    / |  l  l   ′                :::::_: -‐'"´
   _.. -‐ナー-rへ  ∠.._l  l                 ::::_: -''"´
 /´    /  l  〉'´`ーc、   `、            :::_: -‐'"´
l     l|  /./ _..=ニニ -┐ ` ‐- .....  ......._ -‐''"´      
|    ∥ / ..-'´└‐┬‐‐''´ ...:::::::::ミ三三/´

1589年12月、秀吉は怒り、出陣を決意。20万の大軍を動員し、北条領へ侵攻した。


                    /
                    / おい!秀吉が攻めてきたぞ!
                  ∠
            ∧_∧    \_____/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           (  ´Д`)  ,-っ      | そうか!よし!殺す!
          /⌒ヽ/   / _)       \
          /  \\//           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          /    /.\/         ‐=≡   ∧ ∧
         /   ∧_二つ        ‐=≡   ( ´Д`) ハァハァ 待ってろよ~
         /   /           ‐=≡_____/ /_
        /    \        ‐=≡  / .__   ゛ \   .∩
       /  /~\ \      ‐=≡  / /  /    /\ \//
       /  /   >  )    ‐=≡  ⊂_/  /    /  .\_/
     / ノ    / /       ‐=≡    /    /
    / /   .  / ./          ‐=≡   |  _|__
    / ./    ( ヽ、          ‐=≡  \__ \
   (  _)      \__つ           ‐=≡ / / /
   . ̄         ``)         ‐=≡  // /
               `)⌒`)     ‐=≡ / | /
                ;;;⌒`)    ‐=≡ / /レ
               ;;⌒`)⌒`)‐=≡ (   ̄)

……北条方はそういった事情も知らず、小田原城に篭城していれば、
秀吉軍は兵糧が尽きて退却すると見ていた。
かつての上杉謙信や武田信玄がそうであった。

彼らは小田原城は天下一、難攻不落の名城と信じていたし、
それは間違いではなかったのだが……。



202 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:13:50.40 ID:uevmu1g0


                  , '"´ ̄ ̄ ̄ヽ` ` ヽ、
               | /\ _ヽレ-_,.-‐ヽ_ ヽ. \
            ヽ\|/__ニ=_‐:::::::ニ_-‐ヽ  ヽ  ヽ  ヽ |
            />/   ,.rァ:;:::::;i:::::::、ヽ ヽ  `、  ヽ | N
            /li /  / //!:/!|::|i:::| ヽ!`ヾ、 ‐-、 ',|'::l!:ノ,/
             /  /.  l/ l/ | !:| l::|  |   `ヽ、ヽ」::::::::∠_
             ,/! ̄ ̄ ̄| ̄|! フi::ト|:|、   -‐─ァ:::::::::::、‐-`ヽ、
          ,. '// |  .:::   / ヾ! リ |`ヽ 、 /"//ハ〉:::::ヽ  `ヽ
       ,. '´ /::/ .:|  ::   , '  .::. i::. |、ヽ|::r`、、/ 〃./:||::i、:ゝ\  やる夫殿、
      /   /.::/ .::|  :  /  .::  l:: |. `ヽ、ー゙゚ヘヽ_/ リ !/ i:|
    ∠_  / ::/  .:::|  .:  /   :::  i::  ! ̄ ̄ ̄ ̄{゙!  /  |:!   殿下より出馬要請が出ています。
      ブ  :/  .:.::::|  .: /   ::::  !::  |::___ .」」 ノ  ノ
     ∠__  〈  .:.:::::|  /     :::  !ニー┘__`ー─-゙,
        `ヽ、`ーァ-、:|. /     ::  i:::、``ヾl:::::ー-ニr─ '
          /-ニ_ソ     ::  !:::. \ \:::;r‐'
      ,. -‐/ .:::   `ー、‐-、_ : |/ヽ.  \. /
    / ,∠__      :l``ヽ `ヽl.  \__,ノ
   / / ,/    ̄``ー-、_|   /
  /,./'"´  ̄ ̄ヽ`ヽ‐-、  |ヽ./\
           大谷 吉継……豊臣家臣。ハンセン病にかかり、顔を包帯で包んでいた。
                     発病時期は定かではない。



221 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:15:56.27 ID:uevmu1g0

      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\   …………。
 |        ̄      |
 \              /

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   承知したお!!
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /


やる夫は出陣を承諾した。
秀吉自身も出陣。1590年3月27日、沼津に着陣し、二日後に進撃を開始している。



235 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:18:33.26 ID:uevmu1g0


            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'  
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"      
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ

       ,ィ                      __
      ,. / |´ ̄`ヽー- 、 ト、        , -‐、/./.- 、
    / | |    ヽ   l l        ( 家◇徳 ノ
  /o ̄`ハ._.ゝ===┴=く.ノ- 、      ノ ◇ ◇ (
  /o O / l´ ⌒    ⌒  lo ',ヽ      ( 康◇ 川 }
  \___/. ト、( ●)  (●) ハ  ∧      `⌒/7へ‐´  
 / ,イ   レ::::⌒(__人__)⌒l~T--‐彡    /./      
/ ̄ ̄l.  彡、  |r┬-| ノ'l  l::::::::::彡ー7⌒つ、     
彡:::::::::::l  ト、__ `ー' /|  l::::::::::::ミ  {,_.イニノ   
彡ソ/ノハ   ト、 \  / ,イ  川ハ ヾー‐'^┴

この戦いにおける豊臣軍の主だった大名級武将は、以下の通りである。
(避難スレの1さんのAA表をお借りしました。どうもありがとうございます)

総大将
豊臣秀吉…………成歩堂龍一(逆転裁判)

徳川家康…………やる夫

豊臣秀次…………矢張政志(逆転裁判)
前田利家…………御剣怜侍(逆転裁判)
織田信雄…………ノリ(中村紀洋)
黒田如水…………ゴドー(逆転裁判)
細川忠興…………山岡士郎(美味しんぼ)
小早川隆景………赤木しげる老人ver(天)
石田三成…………佐渡島方治(るろうに剣心)
大谷吉継…………志々雄真実(るろうに剣心)
石川数正…………やらない夫
長宗我部元親……ダディクール
上杉景勝…………遠坂凛(Fate)
真田昌幸…………ヤン・ウェンリー(銀河英雄伝説)
山内一豊…………上田次郎(トリック)

※本多忠勝、直江兼続といった、陪臣(大名の家臣)級は省く。



250 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:20:39.79 ID:uevmu1g0

                  ,,,.-,,-‐.,.-‐-、-,、
                 ,,(〃.  l.,l   丶 )、
               ○((   ( )  ))/ ○ 
.               ○ ヾ_,,,ヾヾヾl l/////,,ノ ○ 
             ○丶-_〃〉""゙゙゙''''゙゙゙""く丶-_ノ○   これからはオバチャンの時代よ!
             (   _l,´ヾ=_   _r=フ `,l_  ) 
             (`''´' i" ,,_ .,_丶 / ''_,. _, ゙i `''´)   って、えっ!?
               `;'"/ !, `‐` ,、 .´‐´  ,!丶''´  
                 'ヾ_,,!,,.   (m)    ,,.!、ノ、    もう出番おしまい??
                  丶_i`' /.,、,、\.''´i  _ノ
                 (_'''|,, 〃 ̄ヾ, ,,|'''´)
                 ゙;;-'l,  ヾ=ノ 、,l‐';;"
                    ヾ`i.,,, 丶 ( ,.i´、ノ
                    | 丶.,,,.ノ l
                        |二二二|
             ,、-‐‐'l^l'''´     `'''l^l'‐‐-,、
                / 丶,, |. |      .    |. |  / 丶,
            i´  ヾ, |. |_______|. | ,/   `i

なお、この頃、やる夫の妻であり、秀吉の妹、朝日姫は病死してしまっている……。



269 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:22:33.50 ID:uevmu1g0
                   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                 /:::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::i::::i:::::::::::::::ヽ
              /::::::::::/:::::::::/::::::::,:::::,イ:::::|:::::!:::::i:::ヽ:::::ヽ
           /::::::::::/:::::::,.イ:::::::,ィ:::,イ::::::/!:::::|::::::!:::::!:::::::ヽ
           ,'::::::/::::!:::/,イ::/ .!/ .|::::/ |:::::ハ:::::!::::::!::::::::::i  やれやれ……
            !::::::l::::::レ',! ー-、    !/  !::/ !::ハ:,イ:::::::::::|
             !::::_」:::::::::! ..,,_`ヽ、_,.   ,リ  ´ _,..,_ !::::::::ハj  奉公も楽じゃないな……
          !/f r.|::::::::!  弋エノ`    `'ィニ二_ /:::::::::!
               k.ヤ!:::::::!           ゞzソ,. /::::∧::|
           |∧`Y::リ           i      //|/  ヾ
              !Tヾ  u.     j       //ノ
             ヤ. ヽ.    , ‐-、,__    ,.イ:/
              r<´|.  \  弋,__,/  / |/
             !  `丶、.  \  ー   /
           _/     `'-、. `'ー-r<´
       , -'" `ヽ、      `ヽ、 f`, \

              三好 政勝

三好政勝は、織田信長に敗北したあと、回りまわって色々あって、
現在では秀吉の家臣になっていた。
そして今、上杉景勝のところへちょっとした使者を努め、
そのまま、その足で小田原に行こうとしているのだが……

                      , - ─- 、_
                /        `丶
                rー‐<::/ ン-―ー- 、   、 \
           {(こ 〆.:::/  ____ \ ヽ..::::ヽ
           __/'´/  〃7了.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ.j ::ヤ¬寸
         /,イ>/ .:::/,':::{:::::!:::::::::::::::::ヽ ::|:. ::::Vヽ_,イ
         レ/,イ ::/ :{:ハ\{ ::、::ヽ ::::::}::_|_: :::::l >::|
          {/::| :!{.::ィ'f坏ト\{ヽ ,><ム:!:::::::: Kヽ:ト、  ねえ!
            |::::ヽ::i:ヽi. r'_;メ  ヽ´ イ圷ハ|::::::::::|\/ヽ>
            |i:::::::トl::ハ.     ,    r';ン´j::::::::: l: V  ……ちょっと、そこの人!!
            |i::::::::!:::: ヘ  {>ーァ   /:!::::::::/::/
            lN:ヽ:ヽ::',:::ヽ、ヽ _,ノ  ,.ィ::/::::::/ /
              ヾ /}::}八::::ヽ>.-‐か/7::/∨
          r<¨ リ\`ヽ、\__ {  〉/イ l  )}
          f⌒ \ \ヽ  )' \ニニ∧ | |!彡ヘ
          |    \ ヽム    ヽ‐' .| | }ヘ,__,イ
         r-ヽ     ̄ )\     Vrj/ ̄ヽ ヽ
         |  \     // /)ミ ー-∨   / ̄ ヽ
         |   (>―‐'/ /勺ヽ¨ア    /    }
         |   \三三‐'ノ ^ヽ/   /-―一 '



283 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:24:19.73 ID:uevmu1g0

                   /         ,     ',  、      \
                  /      /   /     ',   ',  ヽ ヽ  ヽ
                    /  /   i.l   /  l   .|  .l  l   ',  ',.  ',
                ノ  / /  l.l   {  ィ   |  l   }   l  l   ',  ?
              ー=-イ / /   i ',  .∧ l !   !  ハ  ハ  ,'  !  l ヽ、_
                { i l l   l ト、 l l | ',  ハ / .l / l /  /  j ,ゝ´
                   l l l l  ハ | ヽ! ヾ ヽ./ |:/  |' _j/l  /  /./  オレのことか……?
                 } .ハ ,l ヽ |ヘlニ;--,.._ ' ` 、',.-;‐;二__  l /  /./
                ノ'" l.ヘ. ト、! '弋赱!~ ,     ' 'T心!_ イ   j l′
                      |rヘ lヽ    ´     `     l  / ノ
                   ヽヘ l        i           l  /'´
                    `l | ',、j      |         j /
                     jハ. ヘ      ヽ!       /! /ヽ
                      !ヘ ハ、   ,__,...、   /|/` ‐ヽ
                       i!ヘl\ ゝ-‐ニ‐-' ,. イ从'
                      , ィ' ヽ \    /  ノ ヽ、


         ./ , .::::/ ,,,,::::::::::   ヽ   "\:::: ヽ o-,,,  .ヽ
         / ./:::::l .,,-::::l:    ........\:::::::ヽヽ:::::  リヽ .ヽ,  ヽ
        ./ .l.:::::lr: .....ヽ..:::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::lヽ:::::  l ヽ,ソ  .ヽ
       ./, .ハ  .l .l::::ト:::::::ト::::::::\::::::::::::l-ヽ::l\:::::  lノヽ\  .ヽ  他に誰がいるのよ!?
       l / /l ::::l:::ト:::l ヽ:ヽ\::::\-_;;;;;;;;==リ=,,ヽ::::: lン''ヽ ヽ  ヽ
       .l/ ./ l .::::l::l\l-,ミ;;ヽ "--ニ,,,='iぅ。::::ハソ.l:::: .lん'ヽ ヽ::  l  ねえ、私、真田信繁って言うんだけど、
       .l '''t .ヽ :::h.l ,,====,゙゙-      .し:::ンリ .l::::.. lゝ)リ>.ソ :::: l  小田原まで連れていってくれない?
       .l ::::l''l'ト ::ヽ'l:l ぅ。:ハ        --"" .l::::: l 'ン::::::: :::::: l
       l ::l l l\.::ヾ.゙ヾ-ク;;  ,         .l::::::l:::::::::::::::: ::l::: .l  ずっと上杉家で人質やっていたんだけど、
       .l ::ll,,l .l:::::'トヽ,, ""   .,,,--'''''''i    .l::::/i:::::::::::::::: ::l::: .l  やっと解放されたの。
        l ::l :ヽ!::::::::l:::::ヽ    ヽ,   .ノ    .イ::://:::::::::::/::: ::l:: .l  それで、関東に向けて出陣している
        .l :ヽ :::::l,::::::ヽ :ヽヽ ,,,   ゙゙ -''   //::イ/::::::: /:::::::ハ:: l  父上達のところへ行きたいんだけど、
        .l :lヽ:::::ヽ::::::::::::\::::::"''r--,,,,, ,,,-''' // l/:::::: /l::::::/ l./  上野の先から、あまり道がわからないのよ!
         ヽl ヽ:::::::ト :::::::::ヽヽ,::::::l::::,-l    ソ  l:::::: /./:::::/ l/
         丶 ヽ:::l \:::::::::::|''::::/ ン,,イ   '  /::: / ゙゙゙゙---,,,,,,,



302 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:27:00.82 ID:uevmu1g0
                  _,ィ'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.``丶、
                /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ、
              ,.イ´:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、
              r'´.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.,イ:.,イ:../i:.:.l:.:.:ヽ:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ、
             /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!/ !:./.|:./ |:./ !:.:..ハ:.:.,|:.:.:.:.ト-、ゝ
            ,イ.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:/ !ナ-、_レ'  |ノ レ'ヽ:.ノ!:.!
              !:.:.:r‐i:.:.il:.:.:..!  こヒr`i`´  _ュ=-.,リ .リ  オレも別に詳しいわけじゃないんだが……
            |,イ !i^)レ'l:.:.:./    ´    l´ヒr /:.:.ノ
            ! !:ヤヽ、.ヽ/  u       ヽ  l:.:./   まあ地図はあるしな……
              k.l,`-ァi           '´  /∨  
               k_N.l     r'´ ̄`ア  /     ……それじゃあ、一緒に行くか。
              _,イj  ヽ     ヽ-―┘./
            /´r'´\   \.    `´ /
        _,.ィ=''7´;;;;;;;|   \   `ー-ェ-‐'´


      ,..-::':::::::::::;/   _,.......-‐-..ヽ::ヽ:ヽ、
    ,.:':::::::::;:::/::::'  ,..-:'::´::::::::::::::::::::ヽ:ヽ::ヽ:ヽ
    /::::::::::::l:;'::::::|/:|:::l:::::';:::::::::::::::::::::::ヽ:ヽ::ヘ::ヘ
:   /::::::::;:.-d:::::::|:::::::|::::';::::::':;:::::::::::::ヽ::::;;ゝヘ:::ヘ::ハ    ありがとう! ゴメンね!
   ::::::r'´ /'|:::::::|::::::ハ:::::ト、:::::ヽ、:::::::::rく::::::l:::|:::::l::ハ
   ::::::ヽ,ノ, |:::::::|::‐ト-、:」_ ヽ、::\ー/:::_ヽ:::N';::::|::::l   今度、お礼にSOS団に入れてあげるわ。
   :::::::/ ./7r|::::::::ト:::|   ヽ、`ヽ`¨ー  ,.-‐`|::|::::|l:::|
   ::::/ /,'||:::::::::lヾ ,..-‐-、    、   |::l:::;'||::|   S(信濃を)
   ::ヽ_/::l rヘ::::::::::l ′            |::lイ::||::|   O(大いに盛り上げるための)
   :::::|::::::`‐! l:::、:::::',     、... -‐  ̄!   ,!::||::| l:|   S(真田信繁の団)
   l::::|::::::::l:::ヽ」;:::';:::::'.,     ヽニ   ノ  ,i':::;',:/ ′  の略よ!
.   l::::|、::::::l:::::::::ト:::lヽ:::ヽ      ̄  ,.:'/!:〃
   ゝH::::::::';::::::::l:ヽ',_ヽ::ヽ_ー- 、...__ /:::l l/
.    ':;lヽ::::::ヽ::::::l:::l.\` -\ ̄二ニ二ニ=ュ_
      `,.ゝ::::::',ヽ::',ヾ_,...r'^`          ^¨ヽ、

            ,ィュ-‐-、_
         /: : : : : : : : : :`ヽ
         /: : : : : : : : : : : : : : :ヽ
       イ : : : : ,ィ ./リ| ト、: : : : : ゝ
        !: :/: :,AZ__ |/' >r.、: :N
        !'ヽ: :! ―-   ニ| .! .!ノ
         _人_l、u.   i .(ヾ| .! iヽ
    _,..-'´/:::::| ヽ ~ ,.ネ、   ト、       ……なんだか頭痛が……
  r'´:::::::::::::く:::::::|  ノ` =く. .|::ヤ   .|:::`゙ー、
 /:!::::::::::::::::::/::::::.レ'^YニY/レ!:::ヽz='=i::::::::ヽ
/::::::!::::::::::::::::ヽ:::::::|  .〉-〈 /::::::〈:::::::::::::|:::::::::::!

こうして、三好政勝と真田信繁は、共に関東に攻め入っている
真田昌幸のところへ向かったのであった。



321 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:30:13.47 ID:uevmu1g0

     `ー-、_-- ,,`ー--    `ー-、_ `‐-、ヽヽ.`-、_
     ,,___`''‐、 ` - _      、_ ` ‐、 `ヽ ' l .i 'ー'"i   -------------
     `''‐、_ ̄ ` - _ - --   ` - ` 、`:、ヽ  | ,' ' .,'
------- -、,,,ニ、`ー- _ ニ _  .("`''ー、=-,_、-:、ヽノ //ノフ______________
       `ー、 `, '"_`':、- >''''      `  `ー" '.i/
   -------.,r'-/ ´.`i ':, ,!.   _,,         i"      ________________
         `i ! r‐-,.! `l     ""ヽ、     .l_______
__________________ ,:r', '、'(__|       i'".l":';i`ー ノ ,,r'
       _r‐'/ i-、'、__       ` -`"' .::   .|i
.    __/" ,' l゙ `  |.              |!
__,.:-''" ./  .l  .',     |.           __   i        ---------------
     /   .|.   ',  l |         _,,,,_   .i'''''´
.   /    |   ヽ l. ヽ     r'"'ー-"==r"
.   /    |    `'、.  \   ヽ=,,_r',i_           -----------------
  /       i       `-、  `:、_   ....-r' `:、
/       |       `'=--、=‐-,--:'i    `'‐:、_
`ー-、_      .l、      /-‐-:、,|  ,'.  ',      `-、----------
    `‐-、_ -.|ヽ    /    |. !   ',        `‐、

秀吉は大軍をもって小田原城を包囲。
包囲しつつ、関東各地の、北条方の支城を次々と攻め落としていった。
最も、これらの城の兵はほとんど小田原城に集結しており、
初めから捨てる戦略であったようである。



333 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:32:57.63 ID:uevmu1g0


                  ______
    _                | 忍城炎上中 |
   `))               | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄        ジ
       ( )            ∧              ジ ャ
      ( )         <⌒>     (⌒ ⌒)    ャ |
 ウーウー.( .人         /⌒\  \( ,,  ⌒)// | ン
    人/  ヽ  ______]皿皿[-∧( ⌒ ,,  ,, )  ン
   ( ( )( )  )三三三∧_/\_|,,|「|,,,! (  ,,   )   !!!
  __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩  |'|「|'''|「(    )
 /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「|ガシャーン |「| | *   +

ほとんどの城は陥落していったが、忍(おし)城と館林城はふんばった。
特に忍城は、甲斐姫という女性が守っていた城で、
この甲斐姫は女性ながら男勝りの武勇と統率力であった。
……という記録が残っている(江戸時代のものなので確証はない)。

      / ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::___:::::::::::::::::::;:ゝ /   ヽ.}
     / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/,. ヘ`!:::::,、‐'"  /     l
   / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;' /  ノ |::f   /    l |
   、 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ <  L|   `iヽ、   l |
   丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、ヽ  ミ    ゙ーtッ-、 ,ゞ  なかなか手ごわい……
    丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/し'         `ヾ, f´
      ヽ  :::::::::::::::::::::::::::::::::/  i         / ',
       \ ::::::::::::::::::::::/   /       ,. '     ',
         `ヽ、::::::::::;、 "   〈       r、       '、
       ,..、..,r- '`ー'"ー-、、、..,,_ ヽ      `ヽ、 ..f´`` ′
    r'''´ ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,``丶、      r┴、
   〈 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,, ヽ、   ノ   }
   ノ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ (  /`ヽ、

忍城をなかなか落とせなかったのは、石田三成である。
この城攻めには、秀吉は「水攻めをしたらどうか」と提案したが、
地形等の問題から三成は反対していた。
しかし結局は命令に従い水攻めを行った。

……案の定、これは失敗に終わった。
三成自身の責任ではないと言えるが、この事により
「女を守る城も落とせない戦下手」という印象を、
三成は世間に与えてしまった(後世の創作の説有りだが、水攻めの跡はある)。



347 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:35:34.07 ID:uevmu1g0
              ,r'´ゝ、 ,r'´フ  ,、'r ̄`ヾ、
           /,イ`ヾー=彡' ,ィツイ/   ::ヾ`ヽ,
           ,!        ,ハ'´   ... . ::;_,ィミ l
             l,ィ,,,:':::ヾ ミ、;;;,.、-─゙'''ァty、::;ィヅ;;::j
          ,}``ハヽ;;;;, r'´ -─‐'´゙,ノ'ソイ'ヾ,;;〈   なかなか硬そうな城だね……
          /:..;;;,r' ヾ、リ  ,か)ゞ`' ,r'`ヽ,|トj;:リ
           {jj ハi ノi ,:トj         ,jテy ,ハ;;ir'
          ,!.;;:::;ヽゝ'ヾ'         ヽ  j-‐'
         {'ヘ、,ミジゝ         `ャソ ,!
            `ゞ リハ彳、.     ``ー-、, /
            ゙,r-く,._イ, ヽ,    `ー  /
           /     `丶ミ、_      /
           ,イ        `ヾ,ー‐r一'

そこに援軍にやってきたのは真田昌幸である。


       /: : :_/: :./´:/: :/: :l : : :{: : : : :ヽ: : :ヽヽ! ト __ `7
      r‐ ´ ,.ハ-/―| 7!二|二 .l -- ̄ _lニー|-.|^| ヽ>i′
     ∧_,./ム 十:.丁:ハ: :.:|: : :.:l::. : : : : :|:: : }: :ト.l、 〉、|
      ': :.く |: :.斗┼l┼-ヽ_ト : :.:.ト、:_:斗 十:十‐ト|:「「ハ ヽ
    l:l :/ {V! :.|:.ト:| ≧_-、ヽ ヽ:.:{ >、:._:|}_/:./|:.|_:l lハ/
    l:!/ //rl: :.l:.{ィイ厂:`ド   \、z代メjフトメイ}:.|r } 〉: |   父上!
    |||イ:.L{小: :トlヾトィ::::ィ|         |ト::::ィリ///:.レ ハ:|: |!
    ||!:.|: :.ト.l: ヽ:ヽ.゙辷zノ       ヒzシ′7 : レ':: リ:.:ll   私にも戦わせてください!
    ハ:l!: ハ::.V::.::.ト、      ′       /: :/::.: /:.〃
      ヽト::ハ: :V.::.ト、    ` ニ ´    .イ: :/!::. ///l!
      . ィ:´:|::.:l:{:::ト{ト .         イ/:.:./イ::./く|′
    /  ヽ: :|.:ハト:.ヽ  |> __..  ´ /: :./ |:/: リ `ヽ
   /     ト:リ: \ ヽ.\ }      /:.イ-/{ : /    i
    !     } \: :\ ` ー     ‐ ´ / : : イ    |

そこには、合流した真田信繁の姿もあった。
この戦いが、信繁の初陣だという説もある。
信繁は軍を率いて忍城に攻め入ったが、
やはりなかなかに、忍城は硬かった。



356 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:37:56.21 ID:
uevmu1g0
                    ィ ‐―- 、__
                ,-‐ァ´/  ∠-―‐-、‐ 、
               〃 _,':  /-―――-\ ヽ
      〃   ̄ ̄\  入{≧ 7: /::../:/:   ,イ}ハ:\l  やっぱり難しいわね……
     |     ヾヽーく<゙{:ナ./.::..,'::/厶!:. /l:: i:::}:!:バ―――― --  、
     |       !l   ¨ヽYl:::::::l:ハ{八X_ , l:;!ィリ:: } }´         ヽ
.     l       l   }=l:::::::l:{ ャtr-ュミ  jノtrァルリ!    ∠彡    /
     l       l ノ人fl:::::::l  `ー'   、`' {´イ::|  /       ./
      l       k≠^ヽ|:::::::l       _ ,  八i ::|'/       /
      l       ヘ\::ハ :::ハ.    '´‐,‐' イ::::l|::l       /
       ヽ       {ハ、::ヽ::::i> , 、.. _/:/:: / リ      ./
        ヽ       |ヘ:::jヽ::! fヘ ヽ::::/{::./      /
          丶       !| |lV j/|>‐<ヘ ヽ{ハ:{     /
          |~\    i | |l   |ニ二ニ! || !    /

            ,ィュ-‐-、_
         /: : : : : : : : : :`ヽ
         /: : : : : : : : : : : : : : :ヽ
       イ : : : : ,ィ ./リ| ト、: : : : : ゝ
        !: :/: :,AZ__ |/' >r.、: :N    そんなにうまくいったら苦労はないだろ……
        !'ヽ: :! ―-   ニ| .! .!ノ
         _人_l、u.   i .(ヾ| .! iヽ
    _,..-'´/:::::| ヽ ~ ,.ネ、   ト、       
  r'´:::::::::::::く:::::::|  ノ` =く. .|::ヤ   .|:::`゙ー、
 /:!::::::::::::::::::/::::::.レ'^YニY/レ!:::ヽz='=i::::::::ヽ
/::::::!::::::::::::::::ヽ:::::::|  .〉-〈 /::::::〈:::::::::::::|:::::::::::!



362 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:39:48.45 ID:uevmu1g0
   /       ハハ        ヽ,
  i" ,/ / ,〃i/  い、 \   いN
  / ,/ ,/ノ / ,ノノハ ト,、 ミ`'ー Vリ
  | レ'   _,,、ァチ-ーヒヽ| ゞヒs、ミヽ i
 ハ  rヘ ア'  <モテ;;   i' zッ、`i  ソ  三好殿。……苦労をかけるね。
  ゙Yf i゙ |ト        :i `` イ, ノ
  いヽ ゙!,      ,_ ;、   ,タ"   ……信繁はまだまだ未熟だが、
   `i, `r、    ..__`_  ,リ    いつかきっと、大物になると私は思っている。
    ク',ヘ ゙:、    `''ー‐'´  /゙     良かったら、色々と、支えてあげてくれ。
   イ,ヘ ゝ\.     ̄  /      これからもね。
  f ̄`''ー─--ミ''-、,,_,,イ!‐-、、,,_
,/         ゙i,⌒ヽz¬"゙ヽ   i


                { i l l   l ト、 l l | ',  ハ / .l / l /  /  j ,ゝ´
                   l l l l  ハ | ヽ! ヾ ヽ./ |:/  |' _j/l  /  /./
                 } .ハ ,l ヽ |ヘlニ;--,.._ ' ` 、',.-;‐;二__  l /  /./
                ノ'" l.ヘ. ト、! '弋赱!~ ,     ' 'T心!_ イ   j l′
                      |rヘ lヽ    ´     `     l  / ノ   ……昌幸殿。
                   ヽヘ l        i           l  /'´
                    `l | ',、j      |         j /     ……わかりました。
                     jハ. ヘ      ヽ!       /! /ヽ
                      !ヘ ハ、   ,__,...、   /|/` ‐ヽ
                       i!ヘl\ ゝ-‐ニ‐-' ,. イ从'
                      , ィ' ヽ \    /  ノ ヽ、
                     / /   `ヽ ヽ- '´  r'   ', ヽ
                   /   l    /iーヘ   rニ' ヘ   l   ゙ヽ



373 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:41:55.93 ID:
uevmu1g0
      ヘ  ヽ         /  j
      ヽ  \ , -┬┬、/.  /
       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉   夜襲♪
        / ̄ ̄l         ノ´
         / ̄ ̄~|      _.. ィ‐┐
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄
           `ー┐      l
            _」      つ
           ゝ───…  ̄

小田原城はなかなか硬かった。
井伊直政が夜襲をかけるなど、色々策はほどこしたが、
それでも、やすやすとは落ちなかった。
次第に、包囲している豊臣軍の士気も下がり始めていた。


     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´ -、   U     /
        `)ll| (`Y´     二`ヽ、_    |   このままでは少しまずいか?
       /lll`l`-| U   ( |;;lll|   '´,イ
     ,-'´/|`ヽ-┐     ` ̄'    ノ    ……よし!
__, -‐/;;;;;;/ |   |            l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、



385 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:44:58.23 ID:uevmu1g0

                  ∧*
           *     <⌒> ┼
 *       ┼       /⌒\       *
       _________]皿皿[-∧-∧、
    /三三三三三三∧_/\_|,,|「|,,,|「|ミ^!、
  __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩  |'|「|'''|「|||:ll;|    ┼
 /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「| ̄ ̄ ̄ ̄|「| ̄ ̄|
/_| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ | | 田 |「|  田 田 |「|[[[[|
|ll.|ロ ロ,/| l⌒l.l⌒l.| |    |「|        |「|ミミミミミミ

秀吉は山陰にこっそりと城を築き、そして完成した夜、
木や草など、城を覆っていたものを取り払った。

北条家には、これが一瞬でできた城のように見えた。
いわゆる石垣山一夜城である。
これは北条家の士気に大きな影響を与えた。

さらに……



390 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:46:47.13 ID:uevmu1g0

                 l´`、''‐=_‐-:、_
                i'r"`、 __ヽ、 ヽ、 `:、
             !.i r'"_,,,.';',   i_  ';  関白殿下……
                |.i、'、. rti-|i,  ,'-`i |  伊達政宗が参りました。
              !'`;| _  ノ ! ./!) ノ./
               .!-‐- ,'ノ /'く,/
                ヽ''  _,,. :' _,. '、_
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_
                ,:;':' | |''_ -',/.  ',  `'''ー--;;、
              /,' /, |゙  ,:;''-、,.-´   ./ ´ `:、
                前田 利家


            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   おっ、来たか!
              /" |      ._|    さすがに独眼竜は、
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     北条家より賢い選択をしたぞ!
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ

北条家と共に、未だに秀吉に臣従していなかった伊達政宗も、
秀吉の力の前に屈し、小田原へ参陣してきたのであった。



411 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:51:30.02 ID:uevmu1g0
              __
             /: : : : :`ーv - 、
            /: : : : : : : : : : i: : : :丶
            l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : }
             」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ
           (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /  ……関白殿下。
      r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´
      ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /  伊達政宗にございます。
       /_>´ ̄ `i   r`=y'` /
       」  ‐'二二) lヽ_ 二__/
    ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、
/ ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
  ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l



431 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:54:34.98 ID:uevmu1g0


             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙  伊達政宗か、よく来た!
            `i '、!,;       _ |  よく来たぞ……
             ',,r'"l    _,,,,,,_「  もし、もう少し来るのが遅かったら……
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_

              __
             /: : : : :`ーv - 、
            /: : : : : : : : : : i: : : :丶
            l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : }
             」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ
           (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /   うっ!!
      r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´
      ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /
       /_>´ ̄ `i   r`=y'` /
       」  ‐'二二) lヽ_ 二__/  <ピシッ!
    ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、
/ ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
  ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l

秀吉は、持っていた扇子で、政宗の首根っこを叩いた。



444 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:56:31.05 ID:uevmu1g0
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'  ……ここが危なかった!
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'
              /" |      ._|   ハハハ……
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'    見てみろ、伊達殿!
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_    小田原はまもなく落ちる!
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、天下は僕のものになる!!

              __
             /: : : : :`ーv - 、
            /: : : : : : : : : : i: : : :丶
            l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : } …………。
             」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ
           (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /  ……ははあっ!!
      r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´
      ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /
       /_>´ ̄ `i   r`=y'` /
       」  ‐'二二) lヽ_ 二__/
    ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、
/ ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
  ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l



454 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 00:59:08.60 ID:uevmu1g0
                  ∫_____∫
                  |l|lllllllllllllllllllllllllll|l|
                  @:::::::::::::::::::::::::::@
                 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
               ヾ==================.ソ      ,;:"⌒⌒⌒⌒゙;,..
                 | iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii |      ,;:,,,,''''  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,)
               /;;;;;;;;;;;;;;;; /\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\    ,;:,,,  ;;;;;; ;;   ,,)
              ヾ=======.//\\ =======.ソ   ゙゙~,,,,,,~,,,,ノ
                 | // .[ ] .\\... |
            .───./:::::::::::::::::::::::::::::::::\───
           ゞ===============================ソ
            \.|iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii田 田iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|/           /松
        .松\ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\         //::::::\
       /:::::\\:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\      ヾ===========ソ
      ヾ=/\===ソ===============================.ソ    /_| |iiiiiiiiiiiiiiiiiiii|/
      /::::::::::\ |ミ iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii田 田 田iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii |/=========./::::::::::::::::::::::::::\
     ヾ========ソ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::ヾ===============ソ
      |iiiiiiiiiiiiiiiiii||ミ========================ミ ミミ ミ ミミ ::::::::::::::: | |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
      TTTTTTTt  iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii ミミ ミ ミミ ミミ ミミ.  /::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
      |___  ヾ;yヾ;yヾ_口口口口口口口口 ミ ミミ ミ ミミ ミミ ==================ソ
      ◇◇◇◇ ゞヾ Yy;ヾヾ 口口口口口口口口 ミ ミ ミミ ミミ  iiiii| |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|

石垣山一夜城完成後、北条家の士気は目に見えて落ちた。
そして、北条家の面々は、降参か徹底抗戦かで延々もめ続け、なかなか決まらなかった。
会議をしてもなかなか結論が決まらないことを、ここからとって「小田原評定」という。

……評定は続いた。



460 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 01:00:45.23 ID:uevmu1g0

         ____
       /      \
      /  ─    ─\   北条氏直から連絡が?
    /    (●)  (●) \
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /

そして、7月。
北条家と交渉を続けていたやる夫のところへ連絡が来た。
それは和平の申し出であった。
氏直は、自身の切腹と共に、城の兵たちの命を助けて欲しいと申し出た。
……戦は、終わった。
小田原城の落城により、頑張ってもちこたえていた忍城なども、
篭城する意味がなくなり、開城した。



482 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/04(月) 01:03:40.77 ID:uevmu1g0

              ,. -‐7
       ,.-,. -‐r - '"   /‐.7
    ,.-',"'´, -,'´'´  _, ‐'´  /   終わった……!
  , ‐'´/i // , ‐, ,- '  _, - '7
 ヽ、 ! l .!.,'/,. //-.、,. ‐'.,...、 !_   ついに終わったぞ!
  くヽ, 、 /'´    .!、 i !`,ヽi´
  'ヽ!` `    ,r'_", 'ヽ!ゞi l.!.i´   ……僕が天下人だ!
    ',.-_、_.、/!.t;:,!l     l' ノ、l    ハッハハハ……天下人だぞ……!
    ヾ.ゞ'i  ``      'i゙  ',
      ヽ. ! ,   _    ,'  ',_
      ヽ`r_'ニ´‐'ヽ  ,_',.-‐;´-ヽ,
.       \'i'-‐_'ノ ./r‐.く´, -‐ ''`' 、
           ヾ,´ _, ,'./ ::: !  _ヽ___`'_ 、
          /´.,!' / .:::/-、'´       .\
        /.>i゙_./ .:::/  ; `ー,        '、
       ,.' .,.' ,..,V、 ::::::!  l  .l `!,.       ',
      ,.' / !ン i ヽrノ,  !  .! l.i        !
       / ./  !  ヽ !..::::: /..、 ,'  !'i       i

1590年7月、北条家の降伏により、
豊臣秀吉の前には敵がいなくなった。
応仁の乱以来、続いていた乱世は、ついに終結した。
100年以上乱れた天下は、百姓の息子によって統一されたのだ。

そしてこの時が、太陽の子、豊臣秀吉の、
まさに絶頂期であった……。


第19話「天下統一」終わり
第20話「明国への道」へ続く




709 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 20:47:33.58 ID:Cb6E1Os0
第20話「明国への道」

この物語は、東照大権現、徳川家康が天下を取るまでの、
苦難の物語である。

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'  みんな、長い間、本当にご苦労だったね。
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   ささやかだが、宴の用意をした。
              /" |      ._|    今夜は無礼講だ。大いに飲んでくれ!
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、

1590年。北条家は降伏し、
ついに天下は豊臣秀吉によって統一された。

      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\    (ついに天下は秀吉のものになったお……
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\   なんだかんだで大したものだお)
 |        ̄      |   
 \              /



713 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 20:50:26.83 ID:Cb6E1Os0

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'   ははは……
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'    今日は実に愉快だ!
              /" |      ._|
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'      ああ、そうだ……
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"       皆に紹介しておきたい武将がいる。
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_      もう知っている者もいると思うが、
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、  ……立花宗茂、ここへ参れ!


    l: : : : : :l: : : : : : : : : : : l: :/:l :l: :l: :l:: :/ /::/: :;リ|   
    l: : : : : :l : : : : : : : : : : l: :l::ノ: }: :} l / /::/レj:/::|   
    l: : : : : l: : : : : : : : : : :l: :|/_;イ_;イ_;リ、// .ノ/:|
     '; : : : : l: : : : : : : : : ::l: :|ニニ ‐--ミ`' } ,ィチj゙ :|   はッ! お呼びですか、殿下。
    /´ヽ: : : :l; : : : : : : : : :l: :|z't'ツ"_>`` '" {^~ |: :|    
  / ¶′\: :ll : : : : : : : : l: :| `~¨´ (::"′   ',ノl: :j    
,r‐{   , \ll : : : : : : : :l: :| :.           ∨ノ:|
  ! ¶′',  r、\: : : : :::::l: :| :.      .._ /´): :l
 ¶′   \ ヾ>、\: : : ll: :|  :.       __-了:/::;'
エエエュ┬r 、\ `ヾ>、\:ll: :|   :   ‐.._'´¨´ノ:/::/
―‐ - 、 ̄`<〉、 ヽ、._`^‐-\ト 、 :      ̄「V/
 ¶′   \ `<〉、 \` ー==┬''^ヽ、 ...__ ノ
   ¶′  \ `〈>、 ヽ`:r'"||  ,タ ¶ }
           立花 宗茂……この時期は別の名前だが、
                     この物語では宗茂で通していく。




716 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 20:52:46.68 ID:
Cb6E1Os0
             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙  おっ、来た来た。
            `i '、!,;       _ |  みんな、この宗茂の名前は知っているか!?
             ',,r'"l    _,,,,,,_「  九州征伐の折に、島津軍に奇襲するなど活躍し、
              !  `    ''/   先日の肥後の一揆では1日の内に13回も出撃し、
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"   城を7つも落とした武将だ! まだ若いが素晴らしい!
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、    その忠義も、その武勇も、九州で一番だ!
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_

    l: : : : : :l: : : : : : : : : : : l: :/:l :l: :l: :l:: :/ /::/: :;リ|   
    l: : : : : :l : : : : : : : : : : l: :l::ノ: }: :} l / /::/レj:/::|   
    l: : : : : l: : : : : : : : : : :l: :|/_;イ_;イ_;リ、// .ノ/:|
     '; : : : : l: : : : : : : : : ::l: :|ニニ ‐--ミ`' } ,ィチj゙ :|   ……ははッ!
    /´ヽ: : : :l; : : : : : : : : :l: :|z't'ツ"_>`` '" {^~ |: :|    
  / ¶′\: :ll : : : : : : : : l: :| `~¨´ (::"′   ',ノl: :j   ありがとうございますッ! 
,r‐{   , \ll : : : : : : : :l: :| :.           ∨ノ:|
  ! ¶′',  r、\: : : : :::::l: :| :.      .._ /´): :l
 ¶′   \ ヾ>、\: : : ll: :|  :.       __-了:/::;'
エエエュ┬r 、\ `ヾ>、\:ll: :|   :   ‐.._'´¨´ノ:/::/
―‐ - 、 ̄`<〉、 ヽ、._`^‐-\ト 、 :      ̄「V/
 ¶′   \ `<〉、 \` ー==┬''^ヽ、 ...__ ノ
   ¶′  \ `〈>、 ヽ`:r'"||  ,タ ¶ }





719 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 20:55:32.88 ID:Cb6E1Os0

         / ̄\
        |     |
         \_/
          |
       /  ̄  ̄ \
     /  \ /  \
    /   ⌒   ⌒   \      いやあ、殿下にそこまで誉められるとは、
    |    (__人__)     |      大したもんだな、立花殿!?
    \    ` ⌒´    /   ☆  オレからも褒美をやろう。
    /ヽ、--ー、__,-‐´ \─/   オプーナを買う権利をやる。
   / >   ヽ▼●▼<\  ||ー、.
  / ヽ、   \ i |。| |/  ヽ (ニ、`ヽ.
 .l   ヽ     l |。| | r-、y `ニ  ノ \
 l     |    |ー─ |  ̄ l   `~ヽ_ノ_




722 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 20:57:27.60 ID:Cb6E1Os0


            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'  おっ、なんだ忠勝、そこにいたのか!
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'   気がつかなかったよ。
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'    君は東国一の武将だ!
              /" |      ._|     ははは……皆の者、よくこの二人を見よ!
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'      東には本多忠勝という天下無双の大将がいるように
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"      西には立花宗茂という天下無双の大将がいる!!
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_     この二人がある限り、我が日本は世界のどの国と戦っても、
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、 敗北することは決してないだろう!
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ

       ____
     /_ノ  ヽ、_\
   o゚((●)) ((●))゚o    殿下、すごい誉めっぷりだおwww
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |     |r┬-|     |    (⌒)
  |     | |  |     |   ノ ~.レ-r┐、
  |     | |  |     |  ノ__  | .| | |
  \      `ー'´     /〈 ̄   `-Lλ_レレ
                  ̄`ー‐---‐‐´

……こうして、酒宴は盛り上がり、その日の夜は更けていった。




728 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:00:18.67 ID:Cb6E1Os0
そして、翌日。

         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /    (●)  (●) \   で、殿下、今、なんと?
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))




736 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:02:59.61 ID:
Cb6E1Os0
             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'   やる夫のこれまでの領地、
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙    三河等五カ国を召し上げ、
            `i '、!,;       _ |    代わりに関東の八カ国を、
             ',,r'"l    _,,,,,,_「    徳川家に与えるものなり。
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"     ……そう言った。
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_
  r'.      ',    く.    ':、 | ',i `"、  ', ヽ


         ____
       /      \
      /  u   ノ  \   ………………
    /      u (●)  \
    |         (__人__)|
     \    u   .` ⌒/
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))




744 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:05:13.45 ID:Cb6E1Os0
          ____
       / \  /\  キリッ
.     / (ー)  (ー)\
    /   ⌒(__人__)⌒ \  承りましたお。
    |      |r┬-|    |
     \     `ー'´   /
    ノ            \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))

……そう答えつつも、父祖伝来の土地である三河、
そして長い時間をかけて切り取り、治めてきた東海から移動せよ、
という命令を受け、やる夫は不愉快であった。

更に「八カ国」といっても、
通常、関東八カ国に加えられる常陸(茨城県の大部分)は、
以前より秀吉派であった佐竹義重の所領であり、
やる夫には与えられず、代わりに伊豆をひとつの国として加えられていた。
無論、常陸と伊豆では石高も広さもまるで違う。
そして、安房の里見家など、秀吉に従って所領を安堵された大名家も居り、
それらの存在も考えると、やる夫自身が得られる領土は更に少なくなる。




750 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:07:34.19 ID:Cb6E1Os0

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'  うん、よく承知してくれた。
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   それとね……
            `i '、!,;       _ |   関東といえば小田原だが、
             ',,r'"l    _,,,,,,_「   今の時代にはちょっと古い。
              !  `    ''/    江戸などが、居城を構えるのには、
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"    いいんじゃないかと僕は思うんだが……
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、     どうだろうか?
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_
  r'.      ',    く.    ':、 | ',i `"、  ', ヽ

         ____
       /      \
      /  u   ノ  \   え、江戸……。
    /      u (●)  \
    |         (__人__)|  ……承知致しましたお。
     \    u   .` ⌒/  ……それでは、引越しの準備にかかりますお。

やる夫は内心イヤだった。
しかし、もはや秀吉は天下人である。日の出の勢いである。
今の秀吉に逆らったら、どうなるか解らなかった。
やる夫はそれを承諾した。




757 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:10:51.10 ID:
Cb6E1Os0
         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /    (●)  (●) \  …………
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /
      ____
      /_ノ ヽ、_ \
   o゚((●)) ((●))゚o    江戸とかwww
  /::::::⌒(__人__)⌒::::::\  太田道灌が昔城を築いた場所だおww
  |       |r┬-|     |  でも何十年も前の話だおw
  \     `ー'´     /   あんなクソ田舎でどうしろって言うおwwww


……江戸城は、既に老朽化しており、ボロ城であった。
周囲の土地も湿地帯が多く、また、当時の江戸近辺は、
山が多かった。そのため、人がなかなか住めなかった。

渋谷、日比谷、世田谷、千駄ヶ谷……
駿河台、神田台、市ヶ谷台……
「谷」や「台」の名が付く地名が東京には多いが、これらも、
かつての江戸近辺に山が多かったことを示している。




763 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:13:41.25 ID:Cb6E1Os0
       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \    政情も不安だお……
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

更に、北条家を降したばかりの関東は、まだ治安も良くなく、
浪人達が溢れ、その統治も一苦労であった。

やる夫の所領は、これで、約220万石に増えた。
これは豊臣政権随一の石高であったが、
治安や家臣の不満、やるべき内政の仕事を考えると、
単純に所領が増えたと喜べなかった。




770 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:16:07.94 ID:
Cb6E1Os0
:::::::::::::::::::::::............................                       ...............:::::::::::::::::::
 /~ \..............        .................:::::::::::...........     ............:::::::::::::::::::::::__ノ
__ .........::::::::::::::::::::::::::..........                     .............:::::::__/彡
 \     ヽ:::::::::/~   ̄ ̄:::::::::......-ー::::::::::..................::::::::::::::::::(:::::)ー'~
   ミ、     \::::::........   _,,,;;;;:::::::...............:::::::;;;;;;;;;;ーー'''''~~ )::ノ~
 ゝ   ト、    λ-ーー<        ノミ~~/: ゝ -  (:::(―  .
 λ  ヽ ~''ー  λ.............:::::::::::::::::::::::/彡 _]血[  )::ノ
               __,,,∠彡    ∠Π::;;;;;::;;:;;:::ヘヘ ))、===三::::......
         __=-―'~ ̄    \:;;;;:;:| /ヽ::::;;;;:|「/:::: >;;\|::::|「:;;:/::::ヾ
ー、,,,_∠~ ̄~\__...... .......       ヘヘヘヘ、┌ヘ _/\┌ヘ ~-ー==ー、
                     _,,、=~     <::::;;::: \   ̄''=っ
                ー=<~          ..............::::::::::::::ノミ
 ̄  / / ̄/ニlーiニトーi---i-=、,,,,____
    ̄           ̄ ̄   ∠/ ̄|ニi―-i==、__jkjlwjiwjjilwi

やる夫自身は、まだ小田原で仕事が残っていたため、
さしあたって家臣の中で内政が得意なものを江戸に先行させた。




778 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:19:14.99 ID:Cb6E1Os0
       , '::::::::〃:::::::::::.i::::::::ヽヽ:ヽ ::::::、::::::::::::::::':::、、,__
     _ィ:::::::::〃::::::::::::l!::!:::::::::::\ヽヽ:::::ヽ:::::::::::::::::::t=ー-.
    _ィシ='7:::〃::::ィ''|!i:::!i::,::::::、::::::ヽ::::::':,',、;,:::::::::::::::::::::ンッy、,_ 
  ´"  /::::::/:::/,.-ャj:::l 'i!';::::i\::::ヽ:::::::',',',i!::::::::::::::f"''''==-''  
     ,.シィ::::::::ソ !. (::)リ! ヘ',:::l,,、ヌ;:::ヽ::::::',',',':::::::::::::::',  
    〃 シi::::::::l  `""゛  ` 'リ (:::)ヤ、:ヽ:::!:','::::::::::::::::',  ふーむふむふむ。
    ' ' .l::::::::l          ヾ'''''" Y:::::::::::::!::::::::::::::::',
      i::/l::::!   ヽ 、       l:::::::::::::::'::::::::ッ::::::', なるほど、なるほど……
        l/ !:::'、   ァ、.        !:::::::::::::::::ォ:::::!';::::::', 
.       ,!.  |/ ';、. ヾミ.`j       ,イ::ァ:::::::::::::::i '、::',ヤ::::、
        " . ';ヽ     ,、y'´ /シ l::::::ヽ:::::l ヾ; ゛丶
           '|!`=tー:::'"/  /'  ハ::;::::il!';::!
.              'i::: '       リ ソ ヽ'リ、
              !'i   j       ~ヽ
              リ 、 /  ―ー '''"""f,
            大久保 長安

                       ,. '::ン:ン,.-_,..-ー=
                        _∠ニ≡ー::::::::::::::∠´___   __
                    <::ー"::::::_ー:::::::::::::::::::::::::::: ン''/    `ヽ
                  ィテニ:::`ヽ:::::ニ::::::::::ー-::_:::::::くー/         ' ,
                   ソ::i:::ヽ,:::::::::::::-::_::::::::::::::-ニ:/          ',
                   i:::.l!::;::::::ヾ`、::::::::::.ー::_:::::<            i
                   !l::::ソ!)\:::::::、::::::::::、::::.、:::,'  大規模な    i
     _              ' く..  `ヽ;:::::::::::::::::::::ヾi 埋め立て工事が i
.     い               `っ   !ハ!ヽ::::::X`ヽ| 必要ですね。   l
  ⊂ニ,エi_.`' 、              `i. _,.ィ!、'. `ヾ! 〃|  山を切り崩し、  l
     'ナ_t , `-、,,、-、..,,_____     _,,,,.`,ァーt`i、 ./'  |  その土で、    l
.    'ー-、_''._  '         ̄T´/、   l!. i | ,i .'/ / |  湿地帯や     l
         `┤- 、     、,  ' ,`  ' l i,`i´,' / -''|   川、海などを   l
          '、,,,___ _ ,_`ー``ヽ', ヽ ,ヽ,i |l.! / ,   l 埋めていけば   l
                 ``'''''''ー'''' ー-、、'il!! ,〈 ,'  , ! 面白くなります   !
                          `i ',',l , ',' !             !
                           l ','l ! ' l             !
                             ! 'i,`i  ',           ,'
                            |  :;,|   ヽ         /
                            l、 ''|  / lヽ、      /
                            い | 〃 ! ノ l,ーt-ー ' 
                            ! `'ト',' ,  !ソ i'. ' |!




789 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:21:56.49 ID:Cb6E1Os0

        /{            ヽ,ヽ
       // 〉  ,,     -‐-、 <、ヽ
       /´,/  ,ニ,,,..、,  _,ィニニヾ、 i  ゝ
      ノ // ,<シ´ 、 、  ,;/, `丶 ヽ、丶ゝ
     '^〕、i!   _,,冫i  ;: 、,_,、  〕,、`>
      {;i`i゙‐-(´'´:: }-‐-Y´ ::、 )-‐'i´;)}
      iゞi::.  `゙‐‐,'´、  , t`--´  ,;!レ,i´
      i ヘi'::.   ^ヽ、___/`ヽ  !.|;i}l   私もそう思います。
       i j   // i i  ;''" iヽヽ   i j   頑張りましょう。
       ` i! ,j (、/L;i_しi_ゝレ,v冫i ,j`´
         i `'‐- `, ̄ ̄´ -‐ン,/
       /^ヽ、、、   `゙   /i::\
      /:::::::f^゙‐`ミ‐;::、___,,,-'ン´  i::::::::ヽ、
     ,ノ:::::::::{    7‐--‐=´    i:::::::::::::ヽ、、
  板倉 勝重……徳川家臣。
              
長安や勝重の言葉を、やる夫は取り入れ、
山を崩し、湿地帯を埋め、江戸は次第に都市になっていくが、
これはまだもう少し後の話である。




796 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:24:03.36 ID:Cb6E1Os0
         /. ,. -────ー- , 、           人_ト、__ノ、_,ヘノ\_ノヽノ、
         |/ ______  \|        人/                \__
        |  /_\、 ,/_\  |     _ノ
     __| /.ニ\.//>ニく//./ニ\ .|__  _)
  / ̄| | . レ6.   ⌒)(・・)(⌒   6|ノ | __ノ
/     | |  |.   ┏━━━┓   ||  | ノ    秀吉ィ!!
\\   | |  |   ┃ト.ヨョヨヨ.フ┃   |  <     われァそんなことしていいんかい!
  \\.| |   \  ┃ヽニニノ┃   ノ | )
、   \ノ^,ニ‐-ァヽ'ヽ、.┗━━┛ //  |  ^ヽ
\  // ,/⌒i、_\\_____//  |  |  ⌒)
   {   i   |  iヽ`ー-----― '    |  |     ̄ヽヘ/⌒ヽ/\i'\へ/⌒
            織田 信雄

なお、この頃、既に豊臣家臣となっていた織田信雄(信長の次男)が、
関東へ行ったやる夫の代わりに東海地方に移るように秀吉から指示された。
しかし、織田家代々の土地である尾張から離れることを嫌がった信雄はそれを拒否。
怒った秀吉により、土地や城を全て没収され、信雄は追放されてしまった。




809 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:27:28.98 ID:Cb6E1Os0

       ____
     /      \
   / ─    ─ \    信雄が……
  /   (●)  (●)   \
  |      (__人__)  U |
  \     ` ⌒´     /

やる夫は、この事を知って、秀吉に対してさらに警戒感を強めた。

……信雄の性格を考えれば、異動を申し付ければ、
こうなることは予想がつきそうなものだった。
信雄は豊臣家臣となった今でも「織田家」の息子だというブランド意識が強い。
そしてその「織田家」ブランドの発祥地、尾張を捨てることなど、
信雄にできるわけがないのだ。秀吉は最初から、信雄が拒否することを計算して、
異動を命令したように、やる夫には思えた。


      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\    貴族っていうのはそういうものだお。
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\  頭では時代の移り変わりが解っていても、
 |        ̄      |  なかなか感情が納得せんのだお。
 \              /   …………やる夫は身を持って知っているお。




819 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:30:30.88 ID:Cb6E1Os0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'   あっははは! コテンパンに負けたらしいね!?
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'    だから会いたくないのかい!?
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'
              /" |      ._|      気にするな!
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'       それを言うなら、僕だって、
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"       小牧の際にはやる夫にコテンパンだったさ!
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、  終わったこと、終わったこと……
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ 先のことを考えよう!
          |     `:.、.   ':! .',.| ゚.l   ヽ `':、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
       ____
     /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\   ……秀吉は以前、こんなことを言っていたお。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  信雄が、大した能力もないのに大身なのが、
  |     (  (      |  厄介だっていうのもあるけれど、かつて、小牧で、
  \     `ー'     /   信雄が対立したことを、まだ根にもってるんじゃないかお?




828 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:32:10.62 ID:Cb6E1Os0

       ____
     /      \
   / ─    ─ \    しかし、そうだとしたら、さっぱりしているようで、
  /   (●)  (●)   \  秀吉という人もなかなか執念深いお。
  |      (__人__)  U |
  \     ` ⌒´     /

       ____
     /⌒  ー、\
   /( ●)  (●)\    関東異動を断らなくて良かったお。
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\   腹は立つけれど……今は、秀吉に従うしかないお。
  |     |r┬-/ ' u  |  
  \      `ー'´     /




832 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:34:54.45 ID:Cb6E1Os0

      _、、-、 ,ィ,.
   ,-'゙'`      ^'ィ
   )          ζ
  }    _、-'"~~゙"'ハ. ζ
  j   ,ノ ,,,,,,,,,,j !,,,,,彳
   } /`ミ~(<・>Hく・))
   '} ヾ._    ̄ ,_| ̄|    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ヽ / |  ,-'''ニニ''!|   ∠ どんとこーい!
  _, -‐}  ヽ;i! `二´/    |_______
  ⌒ \. `ー--r'ヽ
      ヽ   /
  

                          ヾ;;`;;;;;-'゙ヾー、;、
                      、-';;;;;;;::::::::::::;;;;::::ヽ,
                      >;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::;;;;;;:: i、
                       ヾ;;;;;(´ ̄`´ ̄`'ゞヽ
                       '; i '"´    ゙'' Y/
                       ,i,i '‐'´',、 ,、'´'‐' !i
                       ! i o   !_i   o l゙i
                       ヾ!. '┬ ― ┬'./ノ
                          ゙i、 `'ー‐'´, '
                      ,、-''フ|ヽ il||i;/ !-、_
                _,、 - ‐/;;;;;i゙ノ  ゙'゙   .i\_`ー、
                i゙;;;i;;;;;;;;;;ヽ、;;;;;;l_i_  `´ ,ノ_)ヽ;;;;ヽ、_

やる夫の関東異動は、明らかに秀吉による、やる夫押しこめ策だった。
中央に比較的近い、三河などの土地を取り上げ、関東の田舎に押し込めたのだ。
関東地方からならば、大坂を攻めるにもかなり距離がある。

また、やる夫が秀吉に逆らったときのために、東海道には、
秀吉にとって縁が深い武将ばかりを配置している。
山内一豊、中村一氏、堀尾吉晴などのメンバーで、
これらはいずれも織田家時代から秀吉の下で働いていた面々であり、
いわば豊臣政権の譜代といってもいい武将達だった。
そして東海道の出口である尾張には、甥の秀次を配置したのである。




842 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:38:36.40 ID:
Cb6E1Os0

             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「
              !  `    ''/
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_

              __
             /: : : : :`ーv - 、
            /: : : : : : : : : : i: : : :丶
            l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : }
             」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ
           (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /
      r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´
      ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /
       /_>´ ̄ `i   r`=y'` /
       」  ‐'二二) lヽ_ 二__/
    ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、
/ ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
  ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l
         伊達 政宗

……さて、小田原。7月17日、
秀吉は奥州の諸大名についての処置をするため、
伊達政宗の案内で、奥州へと向かった。




852 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:41:12.06 ID:
Cb6E1Os0

                  r ;;;;;;;;;;;;;;;; .'^-;,_ ;;;;;;;;;;; ヘ ;;;;;;; _, '^ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; /
                  ヽ ;;;;;;;;;;; i   ` - ,_;;;; l `, ,.-'   ヽ ;;;;;;;;;;;; /
                   ヽ ;;;;;;;i _,-、           ,;- 、i ;;;;;;; /
                    ヾ;;;;i  "ヽヽ,       ,.-'"   ヽ;;;/,.,
                   r"`ヽi    ─` "-,_.  -,.'"-tuーュ  i;;" ヽ   くう……
                   i ヽ, i;i  l"     `│:::  `  ̄,   i,' γ i
                    ヽ i i  l`ヽ   ,.i :::::.     U  i ,  i
                    ヽ .i i  ヽ┘- .'".i :::::::.        i;  .;'
                      ヽi i       i ::::::::..       !y'"
                       ヽヽ   ,.: - 、_ヽ ' ,.: - :.,_,  //
                        ヽヽ`" ~,____,.. 、  //i
                         ヾ    ̄__,...      ,.',/ .i
                         l ヾヽ   ::::::...    /,/:::: i
                         l ヾヽ        /,/:::::::: !
                     _,.-='"l  ヾ -=;;;;;;;;;;;;;=- './:::::::_,.'ヘヽ._

かねてより秀吉に通じ、小田原攻めに参加した
相馬義胤、津軽為信、南部信直らは所領を安堵。
参加しなかった大崎義隆、葛西晴信らは領地を召し上げ。
……そして伊達政宗は、以前に会津を攻めたことが、
秀吉の出した惣無事令に違反していたことや、小田原攻めに遅刻したことから、
領地を半分ほど召し上げられてしまった。




860 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:43:28.80 ID:Cb6E1Os0
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   最上殿の所領は無事だったかお。
  |     |r┬-|     |  良かったお!
  \      `ー'´     /

この時、さらにもう一人、所領を安堵された大名、最上義光は、
父親の葬儀のために政宗より遅れて小田原攻めに参加したが、
事前にやる夫に話をしていたため、所領は無事だった。




866 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:45:52.11 ID:
Cb6E1Os0

   /       ,_,              ',
   /       ( l 、            ',
   l      ,i、/ 〉ヽ!ヽ、ヽヾ   `ヽi   l
   l    i , ノ ハ( 、 ,-‐..'´`ソ'`ヽ i リ   /   政宗の所領が減封……?
  │  i、l=‐':´`"゙:::::::::::::.  : ノノ/、  /   
   | i i |/::` :: ::::::::,i ヽ ;::::::..  .:: l l  l   ヽ    ……ふっ、
   l ヽゝ l::: ::: :::/ |  `' 、::: -'´j l' /   )   坊やだからさ。
   ヽ、ヽ ` 、、:::/  !、-     ゝ,l '   /
    ゙''- 、ミ ',   _, - ‐-   /r, 、 `( _
       _ノヽ\    -    , '// \   )
       `ヲ.  \      / //    `''‐'-,
    , ==l ,  l ` - ‐ '  //   ,---、 /
        最上 義光

……この最上義光は、妹の義姫が伊達政宗の母親であり、
政宗とは伯父、甥の仲だったが、この義姫も含めて、
最上家と伊達政宗はあまり仲が良くなかった。




886 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:48:02.08 ID:Cb6E1Os0

      /    ,〃l.ト、              !,
     ,'   / イ   !{  \                ',
     i  / /!{   ヽ    ヽ、ヽ、         '、  政宗!
      }  イ‐-.,_    __,,、_‐‐`、'.,         ヽ  この軟弱者!
     /   .} 'ヘナi,   '゙ヾアノ゙゙'  ゝ!          ヽ
    /     | ゛ ノ      ~   }.i.  !         ヽ
   ノ /    !  '、       ノ/  ,'           ヽ
 ‐' ノ   /   ' ,  ー-   /   /,           /
.   ゙' 、/     \  ゛    \.  //         /
     \.       ゙.t_-__. ‐''゙-へ         , ‐'゙
       ゙''‐- 、__ .f冂l| 」   , へ._  _, ‐'゙

            義姫(義光の妹、政宗の母)

義姫は政宗を疎んじており、病気で片目になり容姿が醜くなったからとか、
あるいは政宗の父親であり夫の伊達輝宗を殺したのは政宗だと疑ったからとか、
この親子の不仲の原因はいろいろな説がある。
小田原参陣前に政宗を毒殺しようとまでしたというが、これは定かではない。
……とにもかくにも、この時の義姫と政宗の親子仲は悪かった。

奥州は、秀吉によって一応の平定を見たが、
火種の元はまだまだたくさんあったのである……。




897 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:49:42.56 ID:
Cb6E1Os0
さて、関東のやる夫。

         ____
       /      \
      /  ─    ─\   秀吉の奥州のことは着々に進んでいるお。
    /    (●)  (●) \  帰ってくる前に御殿を作っておいてもてなすお。
    |       (__人__)    | ________
     \      ` ⌒´   ,/ .| |          |
    ノ           \ | |          |
  /´                 | |          |
 |    l                | |          |
 ヽ    -一ー_~、⌒)^),-、   | |_________|
  ヽ ____,ノγ⌒ヽ)ニニ- ̄   | |  |

やる夫に家臣に命じて、秀吉のための御殿を建設させた。
信雄が追放され、明らかに秀吉がやる夫を警戒している以上、
少しでも秀吉にごまをすっておく必要があった。




912 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:51:46.25 ID:Cb6E1Os0
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\    江戸に着いたお。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |              |
  \               /

そして8月1日……
やる夫は公式に江戸に入った。

この日、8月1日は、やる夫が江戸入りしたということで、
江戸時代を通じて正月に次ぐ祝日とされることになる。




928 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:56:00.12 ID:
Cb6E1Os0



        /{            ヽ,ヽ
       // 〉  ,,     -‐-、 <、ヽ
       /´,/  ,ニ,,,..、,  _,ィニニヾ、 i  ゝ
      ノ // ,<シ´ 、 、  ,;/, `丶 ヽ、丶ゝ
     '^〕、i!   _,,冫i  ;: 、,_,、  〕,、`>
      {;i`i゙‐-(´'´:: }-‐-Y´ ::、 )-‐'i´;)}
      iゞi::.  `゙‐‐,'´、  , t`--´  ,;!レ,i´
      i ヘi'::.   ^ヽ、___/`ヽ  !.|;i}l   これは殿様。
       i j   // i i  ;''" iヽヽ   i j   お待ちしておりました。
       ` i! ,j (、/L;i_しi_ゝレ,v冫i ,j`´   誰か、殿様を案内してあげてください。
         i `'‐- `, ̄ ̄´ -‐ン,/
       /^ヽ、、、   `゙   /i::\
      /:::::::f^゙‐`ミ‐;::、___,,,-'ン´  i::::::::ヽ、
     ,ノ:::::::::{    7‐--‐=´    i:::::::::::::ヽ、、

     丿   ,;⌒⌒i.
  ノノノノ⌒ヽ (   ;;;;;)   ______
 (゚∈゚ )  ミ)     ,,:;;;)  | WARNING  |   わかりました板倉様、
/⌒\/(   ) ヽ| |/ |;,ノ  |  エリア51  |   さあ殿様。……こちらへどうぞ。
( ミ   ∨∨  | /  .,i  |______|
 ノ  /     | | ,,i; ,, . ,;⌒∥
( \/ヽ ,,,丶, | |,,,;.    ;i,  ∥ヽ
 \ ) ) ..   ,,   ´ヽ (,,  ∥丿.,,,
 ///   ,,   ,,  .. ´ヽ  ∥,,, ..,
`ヾ ヽミ ,,  .、 ヽ .. ヽ丶,.ヽ ∥、,,

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \  しかし本当にやばそうな土地だお。
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /



945 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 21:59:26.02 ID:
Cb6E1Os0



                、 /::::::::::::::::::- - 、::`'ー;=‐
                ){::r:::v:、::::::::ヽ、:::::::::`'<,_,
               //:ト、{::::\::::::::ヽ::::::::::::::::\   ですが殿様。
               |l::::l::|:::::\:::::\:::::::\:::::::\:::\  この江戸という土地は
               ヽ:::l:|:::l、::::::::::::::\:::::::\:::::、{⌒ヽ 開発次第でかなり発展しそうです。
          _,、-rK"´|:\:::|_\:::ト_、_、::::::::::ヽ:::lヽ ー - 、 うまくやれば上方にも負けない 
         /   `ヽ,}∧::::|、゚ノ ヽ!ヽ゚ノヽ::ヽ::::N      \ 街づくりができるかもしれませんよ。
       /      /'  !::{、   _ _   /::/}ハj        \
      /      ヽ l l  /l:l\ ____ /j/ //  ||/      \
       /       ヽ!|   lヽ \__/  //    l |/ /      \


         ____
       /      \  
      /  ─    ─\    …………。
    /    (●)  (●) \
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /

         ____
       /      \
      /  u   ノ  \   ……秀吉は本当に油断がならんお。
    /      u (●)  \
    |         (__人__)|
     \    u   .` ⌒/




948 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:01:28.82 ID:Cb6E1Os0
, --- 、_  /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
         ̄´"''-、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
   、___,, - - 、_ヽ‐ 、:::::::::::::::::/l::::::/::::::::ハ::::::::::::ヽ
 | |     ー_,、-「!\\\:::::,∠、/::::/::::::::/-、i::/::::!:::ト、  と、いいますと。
 l 「\_   ̄`\:::::::|| ̄\\)/ O 〉//:::/:/ O 〉!:::::ト::{
  !|  ` ̄>‐、 \::||   /゙7i/`='/ // 〈 `=゙ |:l::::|!ヾ、
   |二ー'" ̄ ∠> 、)|L..ヽ(_|,        }!   j::!:i::|
  | \\    j:ハ:::ハl ̄ || |       ^ ′  ハ{::N \
    !    \  /ヘ.j/ |  |||    _,_,、---、 /| トゝ   \
   |     \  ヽ |  || |\   -‐' , ' l !      }゙i
__j_\     \  \.|__||」   \__/  / /       ノ |
     /        \   \       // //       j

       ____
     /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\   江戸は見ての通りひなびた土地。長安の言うとおり、
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  頑張れば将来は発展するかもしれんお。
  |     (  (      |  でも今はまるっきりの田舎……
  \     `ー'     /   これを開発するには、長い時間と金がいるお。




956 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:02:54.62 ID:
Cb6E1Os0
         ____
       /      \     江戸の開発に力を注いでいる間は、
      /  ─    ─\    やる夫達はとても秀吉に逆らえない。戦えない。これは安心。
    /    (●)  (●) \  ……だからといって、開発しても全く将来性の無い、
    |       (__人__)    |  不毛の土地を与えては、徳川家は大きな不満をもち、
     \      ` ⌒´   /  ヤケクソになって反乱するかもしれない……。

            ___
       /      \      ……今は田舎。でも頑張れば発展する。
      /ノ  \   u. \    そんな土地を与えておけば、最初は苦しくても、
    / (●)  (●)    \   やがて生活は良くなっていくわけだから、
    |   (__人__)    u.   |   ヤケになっての反乱も、抑えることができる。
     \ u.` ⌒´      /    秀吉への反感も大分マシになってくる。




969 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:05:42.51 ID:Cb6E1Os0

じゃ次スレいきまーす。






             !:、i::::ヽ:::::、:::::__ヾ::::`::::::::::::::::::、:::::::::::::::`ヽ::::::::::::::
.           l:! ki::、:ヽ::',ヽi,、`ikj、:::`:::::::::::::::ヽミ、::::::::::::::::::::::::::::   
             i! ヾ:、:::::::::、 'J ;::" ゙ヽ::i、:::::::::::::ヽ9`i、:::::::::::::::::::
            !  ヾ ソ\::、 '"     ヾ!ヽ::i::、::::::;X".i`:::::::ヽ:::::::  ……なるほど。
                /   ヽ、       l! ';:iヽヾ:::'rヽ.`ヾ::::::、::::
             '、_-‐       !  リ ヽヾ:', ::   ヾ:',`   よく考えたものですね。
                `i         ′ ソヾ; ';   ヾ',   
.                'ー‐ァッ        ,:':  ヽ ',  //
                  ヽ、、      /::::    : //
                      i    ., '""'-、,,__.._ //
                     ゙ー-‐ "    〈'i ヾ:、:::i`/


         ____
       /      \
      /  u   ノ  \     ……秀吉……!!
    /      u (●)  \
    |         (__人__)|
     \    u   .` ⌒/




10 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:08:39.00 ID:
Cb6E1Os0
                  _,,....,_
              ,.-‐''" -- 、`"'‐- ,,_
          ‐=、'ニ´-  ̄` zー'ー- 、  ',
             -=ニ,.=-‐,..、 z` - ,_  `´!'  まぁ、こんなもんかな。
           `ーz‐' i.r ;ヽ'   rr;jー r'
             `i. '、(i       l
              ',,.r`'i.      _i´              ,、_
               |  `     'ー,'            /  `'' - .,_     _,,
.             ,. '/`'‐.、   'ーr- '              /       `''ー '",.'
       __ ,.-i" .ヽ   `'ー ,、'、.      ,.、     /           , '
    ,.-'-´- 、    l   ヽ   ,'""i;\     | ',、.  /          ,.'
   ,.'       ヽ  '--.、,. '´'、-.、l、_!',. ヾ'.、 r'=! l. i ./         , '
   !        i  ./    ヽ ` l '、!ヽ,ゝ/.,ノ ,! l ./        , ,.'
   l        、  `' 、.   ヽ. |  ヾ ゚,.'  '  ィ i/    r;- .,_ ,.'.,.'
.   ',           ヽ     `' 、.  ヽ!. ,...!、!,_     '/     `'-、'ヽ;'

秀吉の奥州に関する処置は8月9日に終わり、
12日には会津黒川を出発し、関東平野を南へと下った。

そしてやる夫は、作らせておいた御殿で、
大坂へ帰る途中の秀吉を出迎えた。




14 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:11:19.11 ID:Cb6E1Os0
            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   やあ、やる夫。
              /" |      ._|    関東はどうだい?
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( >)  (<)\     殿下、さすがは殿下ですお!
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \    江戸は面白そうな土地ですお。
  |    /| | | | |     |   頑張れば殿下の大坂に次ぐ町になりそうですお!
  \  (、`ー―'´,    /




19 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:13:25.42 ID:Cb6E1Os0

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r' …………。
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   それは良かった!
              /" |      ._|    街づくりに励んでくれ!
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、


       ____
     /_ノ   ヽ_\ 
   /( >)  (<)\      …………。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |     |r┬-/      |    はいですお!!
  \     ` ̄'´     /




30 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:16:13.79 ID:Cb6E1Os0
            ____
  +        ./ \  /\ キリッ
        / (●)  (●)\
      /   ⌒ノ(、_, )ヽ⌒  \
      |      `-=ニ=-      |
      \      `ー'´     / +

秀吉は御殿で1泊して帰っていった。
その後、やる夫がやった仕事は、家臣団の土地の割り振りだった。
やる夫は家臣達に1万石から4万石程の領土を与えた。
そしてその中でも、本多忠勝、榊原康政には10万石を与えて、
井伊直政には12万石の領土を与えた。




42 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:18:11.86 ID:Cb6E1Os0
                 
      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    /             \
   /                  ヽ 
    l:::::::::.                  | 
    |::::::::::   (●)     (●)   | 
   |:::::::::::::::::   \___/     |  
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ

徳川四天王の一人、酒井忠次は、既に高齢のため、隠居しており、
家督は嫡男の家次が継いでいた。

     ____
    / ⌒  ⌒  \     忠次には世話になったけど、親は親、子供は子供。
  ./( ―) ( ●)  \    あまり大きな領土を与えて慢心してはいけないから、
  /::⌒(_人_)⌒:::::  |   家次には3万石あたりを与えておくお。
  |    ー       .|   今後の活躍に期待するお。
  \          /




56 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:20:47.11 ID:Cb6E1Os0


        ⌒
     ⌒  )  (  ) 人 ヽ
     (⌒    (  `ー'   ) )
    ...( 人| | || | |`ー' ノ
        | | || | |
        | | || | |
      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\   プンプン
    / ノ(          \
   /   ^            ヽ
    l:::::::::     \,, ,,/       .|   殿様、これはどういうこと!?
    |::::::::::   (●)     (●)   |    僕が一生懸命、長い間尽くしてきたのに、
   |:::::::::::::::::   \___/     |   家次が3万石なんて、忠勝達と比べて少ないんじゃない!?    
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ    家次がかわいそうだよ!

しかし、忠次はこの処置に不満だった。




72 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:23:11.09 ID:Cb6E1Os0
         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /    (●)  (●) \   …………。
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /


     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/   忠次も……自分の子供は可愛いのかお?
|       (__人__) l;;,´|  
/      ∩ ノ)━・'/   
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /




87 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:25:23.14 ID:
Cb6E1Os0

      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    / ノ(     U    \
   /  U ~             ヽ
    l:::::::::     \,, ,,/       |   あっ……
    |::::::::::  |||(○)     (○)   |
   |::::U::::::///U\___/ /// |
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ

忠次はすぐに思い出した。
かつての瀬名と信康の事件のとき、
五徳の手紙について織田信長から呼び出されたが、
忠次はその時、瀬名と信康は武田に通じている、と回答してしまった。
後にそれは事実となってしまうが、その時点ではまだ通じていなかったのだ。
忠次は忠次なりに考えての行動であったが……。




96 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:27:06.30 ID:Cb6E1Os0

      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  
    /              \
   /                 ヽ   ……殿様。
    l:::::::::.               |
    |::::::::::   (○)     (○)   |   ごめんなさい。
   |::::::::::::::::: ( (ヽ_____/((    | 
    ヽ:::::::::::::::::.ノ ノ \_/ノ丿  ノ


     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/   …………いや、いいお。
|       (__人__) l;;,´|  
/      ∩ ノ)━・'/   
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /

やる夫は、別に日ごろから、忠次に対して恨みを引きずっていたわけではない。
ただ、子供が、子供が、と言う忠次に、少しムカッとしたのであった……。




111 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:29:34.39 ID:Cb6E1Os0

 ゙ト、__,ニ-ァ"/ ,イ,ク グハハNハ リ i, ソ
 /';';';';' ,ノ,ノノイ∠幺ダ 'ェェ=キレ|l;, ;レ゙
 | ;;;'' ='イ ''"'〒テ~`'  .i 'Tフ` ,!''ソ  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ヽ、 ;;''イ   `¨´     !:    | ト  .|   ありがとうございます。
  ネ ;;''  ヒ      , _. 〉   ,|イ,リ   | 
   |   ;;い           ,i゙,ナ゙  人______________
   ヾミ   iト、   ー''二 ̄ ./ツ
    )ぃ,l リ ヽ、       /ト-:、
   ,, -'^;;ゝ|ヽ  `''ー、___,,ノ_」'''ァ ゙i,
      真田  信幸


             / ̄\
            |     |
             \_/
               |
         ィシ乞チ∠    jji   `ヽ
        f彡/ i乍{シイ ンオハ    ミヽ
        /ノハ从   ノイ{ゞバゞ_   ミ, ゙i、
      /土彡クノj} ~{{ { lハヽ_ン彡ヘjミミz i
      代ミニン'乂、、_ヽ巡_,..-彡、ゞ、))"バ,
      ゞ(( f乂 '代ハ   ',ィTi〒= 〉リリj  fj
      \ゝ、ヽ  ̄ ;  ::` ¨´ 才イノイ  リ
       {ト { |    ヒ:> :::   イシ〃〟〈     _______
     i   )リ  l   ,,,....、,     fシン f ゙i ヽ  r'´
     `ラ´ノ〃ハ   ー    , イハMw{゙i  ゙i、゙i  | 良かったわね、あなた。
     / //{   \    ,/: |从バ ヽ  j} ∠________ノ
      {vWハイゞ、  |_`,';:::::´ ,': ト、___  iナNリ
              小松(本多忠勝の娘)

なお、この時、上野(群馬)の沼田に、真田昌幸の息子、
真田信幸が配置されている。
この時、信幸は、本多忠勝の娘、小松と結婚していた。




128 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:31:13.99 ID:Cb6E1Os0

江戸に入り、一ヶ月近く経った、8月下旬のある日……
         ____
       /      \
      /  ─    ─\    みんな、すまんお。
    /    (●)  (●) \   やる夫はちょっと用があるお。
    |       (__人__)    |   出かけてくるお。
     \      ` ⌒´   /




139 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:33:45.00 ID:Cb6E1Os0
       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ   殿様、どちらへ?
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉
        / ̄ ̄l         ノ´   お仕事もたくさんありますし、
         / ̄ ̄~|      _.. ィ‐┐   できれば江戸を離れてほしくないのですが。
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄
           `ー┐      l
            _」      つ
           ゝ───…  ̄

      ____
    /_ノ   ヽ_\ 
   /( ●) ( ●)\    すまんお、直政。……行き先は言えないんだお。
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\  数日で戻るお。影武者でも置いてごまかしておいてくれお。
 |        ̄      |  何かあったら忠勝や正信達と相談して決めてくれお。
 \              /




146 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:35:15.72 ID:Cb6E1Os0
 l;;'            /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;',;;;;;;;
,l;L_      .,,、,--ュ、 ';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;iソノ
ヾr''‐ヽ,  ,、ィ'r-‐''''''‐ヽ ';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
 l rO:、;  ´ ィ○ヽ    'i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、l
 | `'''"/   `'''''"´     !;;;;;;;;;;;;;;;/ l |    
,'  /   、        |;;;;;;;;;;;;;ノヽ'/    
l  ,:'   _ ヽ       .|;;;;;;;//-'ノ     
 ', ゞ,' '"'` '"       i;;;;;i, `' /
  ', i、-----.、       `''"i`'''l
.  ヽ ヾ゙゙゙゙ニニ'\        ,'  ト、,
   ヽ ヽ〈    i|          Vi゙、
    ゙, ,ヽ===-'゙ ,'     ,   // ヽ
.    ',.' ,  ̄ , '    ノ  /./    ヽ,
.     ヽ.  ̄´   / ,、 ' /     / \
     ノ:lゝt-,-‐''" / ,.ィ゙     / 
       ↑影武者

やる夫は影武者を置き、その日、ひっそりと江戸を出た。




164 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:37:49.24 ID:Cb6E1Os0

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やる夫は、身分を隠し、馬に乗って、たった一人。西へ、西へ。
……8月29日、たどり着いたのは、かつての領地、浜松の、浜名湖のほとり。




173 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:39:55.51 ID:
Cb6E1Os0
 ゙"  "''"  "゙"  ゙"/::ヽ____ ヾ"
 ゙" ゙"  "  ゙"'' ゙" |ヽ/::        ヾ''"
゙"  ゙'"  "゙"   ゙" .|:: |:::         | ゙ "        
  ゙" ゙  ゙"  ゙"''  |:: l:         |      
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゙"  ゙"  ゙""'"Wv,_|:: l          |、wW"゙"
゙" ゙"''"  ".wWWlヽ::'ヽ|:::::_::______:.|::\W/ ゙"゙''"
"'' ゙"''"゙"  V/Wヽ`―――――――――lV/W  "'
゙""'  ゙"''"  "゙"WW''―――――――wwww'  ゙"゙''"


そこにあるのは、小さく、薄汚れた墓。そして、その前で。


       ____
     /      \
   / ─    ─ \    ……やっぱり、やっぱり、
  /   (●)  (●)   \   来ていたお。
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /



   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |
. |  (__人__)  |   …………そりゃ、そうだ……
  |   ` ⌒´  ノ   今日は……瀬名様の、命日だからな。
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 




195 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:42:50.02 ID:Cb6E1Os0

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \  数正……やる夫は……やる夫は……
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)     ………………。
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  …………。
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


……二人ははじめて瀬名の墓を訪れた。
東海が徳川の領土だった頃は、どこに徳川家臣がいるか解らない。
偶然、出会ってしまうかもしれない。
妻とは言え、謀反人である瀬名の墓を、参るわけにはいかない。
……それは、きっと、瀬名の遺志にも反することだろうから。

しかし、もう11年経った。瀬名もさすがに寂しがっているだろう。
そして、何よりも、浜松が徳川領ではなくなった。
皮肉にも、不本意な関東移封により、やる夫は自由に、
瀬名の墓を参れるようになったのである。




201 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:44:34.99 ID:Cb6E1Os0
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \


数正も同じであった。
豊臣家臣になってからは尚更である。
そして今、北条家が滅び、信濃の松本に10万石の大名として、
移封されてから、この場所にやってこれるようになった。




211 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:46:03.15 ID:
Cb6E1Os0

   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (●)(●) |
. |  (__人__)  |   ……本来、オレが来ていいわけ、
  |   ` ⌒´  ノ   ないんだろうけどな……
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 
       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  そんなこと……そんなことないお……!
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


……数正が出奔してから、既に5年近くの月日が流れていた。




219 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:49:45.92 ID:
Cb6E1Os0

   / ̄ ̄\
 /   _⌒  \
 |   (●)(●)
. |   ⌒(__人__) 
  |     |r┬| .}   ……殿様。オレよりも……
.  |     ー―' }    瀬名様に……
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 

        ___
      /      \
   /          \    …………うん、そうするお。
  /   ⌒   ⌒   \
  |  /// (__人__) ///  |
  \              /



 ゙"  "''"  "゙"  ゙"/::ヽ____ ヾ"
 ゙" ゙"  "  ゙"'' ゙" |ヽ/::        ヾ''"
゙"  ゙'"  "゙"   ゙" .|:: |:::         | ゙ "        「11年ぶりだお。瀬名……」
  ゙" ゙  ゙"  ゙"''  |:: l:         |      
 ゙"  ゙"   "゙" ゙"|: :|:         |  ''゙"
゙"  ゙"  ゙""'"Wv,_|:: l          |、wW"゙"      「数正だろ……久しぶりだな……」
゙" ゙"''"  ".wWWlヽ::'ヽ|:::::_::______:.|::\W/ ゙"゙''"
"'' ゙"''"゙"  V/Wヽ`―――――――――lV/W  "'
゙""'  ゙"''"  "゙"WW''―――――――wwww'  ゙"゙''"





229 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:52:49.78 ID:Cb6E1Os0
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ⌒)(⌒)     
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \


それから二人は、瀬名の墓の前で、色んなことを話した。
戦いや、秀吉のことなどではなく、
最近、趣味になっていることや、食事の話題、本の話題など、
友達同士がするかのような話題であった。
やる夫と数正は時が経つのを忘れ、いろんなことを話した。




238 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:55:28.97 ID:Cb6E1Os0

   ::::.:::.:.:.::.:.::.::.:.::.:.:.:.::.:::.:.:.::.::.::.:.:.::.:.::.:.:.:.::.::.::.::.::.::.:.::.::.::.:.::.::.::.:.::.:.::.:.:.::.:.::.:.:
   ...:..:.:..:...:.:.:..:..:.:.:..:.:..:.:.:.:..:..:.::..:.:..:.:.:.:.:..:.:..:..:.:.:..:..:..:.:.:..:.:.:..:.:.:.:..:.:.:..:.:.:.:.:.:.:..:
   .  ..:.:.. .. . ...:.:.:..:... ..:.:.:... . .  ..  .:.:.:.:....   ....:.:.:.. ..:.::..:...  ....:..
    ...  ...     ...:.:.             .    ...   ....:.:.:.:.::..

                   ..,,;;;;;::::::::...
                  , '""    ""''` .
                , '          `:、
               ,!               l.
               l             !
   ""''''""""'"""''""""'""'''""""''""'""""''"'"'"""'"'"'""""'""""'""''

……やがて、西の空が、紅に染まり始めた。

         ____
       /      \
      /  ─    ─\    …………数正。
    /    (●)  (●) \
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)   …………。
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \




241 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 22:58:33.79 ID:
Cb6E1Os0
         ____
       /      \
      /  ─    ─\    数正、戻ってこいお。
    /    (●)  (●) \   やる夫のところへ。
    |       (__人__)    |  何か言うやつがいたら、
     \      ` ⌒´   /  やる夫が懲らしめるお。

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)   …………それは、できないだろ。
  |     ` ⌒´ノ   常識的に考えて。
.  |         }    ……オレは裏切り者だ。
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 




247 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:02:08.03 ID:Cb6E1Os0
         ____
       /      \
      /  u   ノ  \     やる夫は気にしないお!
    /      u (●)  \
    |         (__人__)|
     \    u   .` ⌒/

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( >)(●)
. |     (__人__)    オレが気にするんだよ!
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \  ……数正!
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( >)(<)     殿様。オレは裏切り者だ。謀反じゃないが、裏切った!
. |     (__人__)     どんな理由があろうと裏切り者なんだ!
  |     ` ⌒´ノ    それをあっさり許して元通りなんて、
.  |         }      それじゃあ、徳川家臣のみんなが納得しねえ。
.  ヽ        }      ……それに、そうなったら、瀬名様と信康様の死が、
   ヽ     ノ      無駄になっちまう!




249 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:04:46.38 ID:
Cb6E1Os0
       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  数正……でも、でも!!
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \      殿様! いいか、よく聞いてくれ!
 |    ( ●)(●)     オレが徳川家を出たのは、
. |   。゚~(__人__)。    あの時の関白殿下と殿様の戦争を避けたかったためと、
  |     ` ⌒´ノ    義伊丸様を助けたかったのと……
.  |  ゚       }  。   だけど、だけどな、オレは……オレは、 
.  ヽ        }      関白殿下にあの時、惹かれていたんだ!
   ヽ     ノ

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  そんな、そんなの、ウソだお!!
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \      ウソじゃない、ウソじゃないんだ……!
 |    ( >)(●)     オレは徳川のことを考えつつも、
. |   。゚~(__人__)。    心のどこかで、殿下に魅了されてしまった!
  |     ` ⌒´ノ    天下統一に力を貸したいと思ってしまった!
.  |  ゚       }  。   力無い者が上に立つほどミジメなものはない、
.  ヽ        }      と殿下は言った!それはオレと同じ考えだった!
   ヽ     ノ

   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \
 |  (○)(○) |   オレは殿様では天下を統一できないと思ってしまったんだ!
. | 。゚(__人__)。 |   でも関白殿下なら、それができると思ってしまった!
  |   ` ⌒´  ノ   そして、それができちまった!
.  |         }   殿様。今のオレは……殿様のことは大切だ。
.  ヽ        }   しかし、しかし、オレは……殿下にだって忠誠の心をもっちまった!
   ヽ     ノ 




260 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:07:39.73 ID:Cb6E1Os0


         / ̄ ̄ ̄ \
      /   :::::\:::/\  
     /    。<一>:::::<ー>。   ウソだお、ウソだお!!
     |    .:::。゚~(__人__)~゚j   数正はウソをついているお!!!!
     \、   ゜ ` ⌒´,;/゜   そんなこと、そんなことっ……!
    /  ⌒ヽ゚  '"'"´(;゚ 。   絶対信じないお!!!!
   / ,_ \ \/\ \    
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. 



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \      
 |    ( ○)(○)     ………………殿様。
. |   。゚~(__人__)。    オレは……今日を限りに、徳川を忘れる!
  |     ` ⌒´ノ    それが一番いいんだ。お互いにとってな。
.  |  ゚       }  。   会うのは、今日が、最後だろ……
.  ヽ        }      
   ヽ     ノ

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((○)) ((○))゚o \  数正……! ま、待つお、数正ぁ! 
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /




270 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:09:34.24 ID:Cb6E1Os0


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    ……………………じゃあな。
. |    ゚ (__人__)  
  |   ゚  ` ⌒´ノ    やる夫さん。
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((○)) ((○))゚o \  ………………!!
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


やる夫が、数正に「やる夫さん」と呼ばれたのは、35年ぶりだった。




277 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:11:06.60 ID:Cb6E1Os0

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   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)      オレは石川数正。
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ      っていうか三河からずっと一緒だったろ。
.  |         }       やる夫さんの家臣だろ……
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

         ___
       /     \
      /   \ , , /\
    /    (●)  (●) \   口のきき方に気をつけろだお!
     |       (__人__)   |   仮にもやる夫はお前の主君……
      \      ` ⌒ ´  ,/ 
.      /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ 
      |  ,___゙___、rヾイソ⊃ 
     |            `l ̄
.      |          |
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



         / ̄ ̄ ̄ \
      /   :::::\:::/\  
     /    。<一>:::::<ー>。   
     |    .:::。゚~(__人__)~゚j   
     \、   ゜ ` ⌒´,;/゜  
    /  ⌒ヽ゚  '"'"´(;゚ 。   
   / ,_ \ \/\ \    
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. 


……そして、それから、やる夫は数正に三河に連れて行ってもらった。




292 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:14:26.67 ID:Cb6E1Os0

そこで、やる夫は家来達が苦労していることを知り、涙し、叫んだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

       ____
     /_ノ   ヽ_\
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \      やってやるお!!!
  |     |r┬-/      |  
  \     ` ̄'´    /

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そこで、数正は初めて、やる夫のことを主君と認め、こう呼んだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ⌒)(⌒)
. |     (__人__)            …………殿様。
  |     ` ⌒´ノ   
.  |         }    
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





299 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:18:10.80 ID:Cb6E1Os0

 
                                    / ̄ ̄\
                                  /   _ノ  \
                                  | u  ( ●)(●)
.                                  |   ゚~ (__人__)  
                                   |     ` ⌒´ノ   
.                                   |     u   }
.                                   ヽ        }
                                    ヽ     ノ 

            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \ 
    / (●)  (●)    \
    |  ゚~(__人__)~゚  u.   |
     \ u.` ⌒´      /

やる夫と数正は別れた。それは、お互いに、もう二度と会えないだろう、
という別れであった。二人は振り返りざまに「またな」と言えなくなってしまった。

┏━━━━━━━━━━━┯
┃        / ̄ ̄\    く
┃      /  ヽ_  .\  ゝ
┃      ( ●)( ●)  | 〈
┃      (__人__)      |   7
┃      l` ⌒´    |  ノ
┃     . {         |,イ
┃       {       / | \
┃  ,-、   ヽ     ノ、\ `ヘ、
┃ / ノ/ ̄/ ` ー ─ '/><  `∟_
┃/  L_         ̄  /         ト、,_
┃   _,,二)     /              〔―ヽ、人,,r、__
┃   >_,フ      /                }二 コ \.  Li\_,
┃__,,,i‐ノ     l              └―イ   ヽ |   ┃
┃            l                   i   ヽl   ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

数正は、やる夫への忠誠と、秀吉への忠誠、両方を心に秘めてしまった。
人の気持ちが白か黒かではっきりと色分けできたら、どれほど楽だろう。
……数正は、徳川家への気持ちを、全て、心の奥底に封じ込めた。
後に、信康の命日もやってきたが、数正はもう現れなかった。

やる夫と数正。決別の日であった。





310 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:21:00.38 ID:Cb6E1Os0


 .ω=丶
    ________.         ∂6..ミミ-ъ
   / 直 /         :ヘ::.i_ ̄丶
  / 訴 /⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊆⊆[_____ノ_i.⊃⊃⊃
 / 状 /            /∝ヽヽ
  ̄ ̄ ̄            i _/  ヽ_i.
                止フ   止フ

さて、1590年の10月。
奥州で、秀吉の奥州仕置の結果、領地を失った葛西家や大崎家らの旧家臣団が、
大規模な一揆を起こした。葛西大崎一揆である。
この一揆の鎮圧のため、伊達政宗や、新領として会津をもらった
蒲生氏郷らが出撃し、一揆はそれぞれ攻め落とされてしまった。

しかし蒲生氏郷はこの一揆との戦いの最中、
この一揆の背後で操っているのは他ならぬ伊達政宗だという事実を突き止める。
政宗が一揆に与えた密書が、蒲生氏郷の手に渡ったのである。




323 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:24:01.58 ID:
Cb6E1Os0
                  r ;;;;;;;;;;;;;;;; .'^-;,_ ;;;;;;;;;;; ヘ ;;;;;;; _, '^ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; /
                  ヽ ;;;;;;;;;;; i   ` - ,_;;;; l `, ,.-'   ヽ ;;;;;;;;;;;; /
                   ヽ ;;;;;;;i _,-、           ,;- 、i ;;;;;;; /
                    ヾ;;;;i  "ヽヽ,       ,.-'"   ヽ;;;/,.,
                   r"`ヽi    ─` "-,_.  -,.'"-tuーュ  i;;" ヽ   
                   i ヽ, i;i  l"     `│:::  `  ̄,   i,' γ i   よく見てください。
                    ヽ i i  l`ヽ   ,.i :::::.        i ,  i
                    ヽ .i i  ヽ┘- .'".i :::::::.        i;  .;'   その密書には穴がないでしょう。
                      ヽi i       i ::::::::..       !y'"
                       ヽヽ   ,.: - 、_ヽ ' ,.: - :.,_,  //   本物ならば穴があるはず。
                        ヽヽ`" ~,____,.. 、  //i
                         ヾ    ̄__,...      ,.',/ .i
                         l ヾヽ   ::::::...    /,/:::: i
                         l ヾヽ        /,/:::::::: !
                     _,.-='"l  ヾ -=;;;;;;;;;;;;;=- './:::::::_,.'ヘヽ._

秀吉は政宗を上洛させ、弁明させた。
政宗は、本物の密書ならば鶺鴒(せきれい)の花押の目の部分に、
針の穴が開いているはずであり、それが無い以上、自分のものではないと主張した。
秀吉はかなり疑ったが、これ以上の証拠がなく、この追求はここで終わった。




336 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:27:21.00 ID:Cb6E1Os0
              __
             /: : : : :`ーv - 、
            /: : : : : : : : : : i: : : :丶
            l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : }
             」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ
           (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /   ……くそっ!
      r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´
      ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /   わしはこんなところでくじけぬぞ……!
       /_>´ ̄ `i   r`=y'` /    いつか必ず、天下をとってやる!
       」  ‐'二二) lヽ_ 二__/
    ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、
/ ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
  ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l

その後、政宗には一揆が起きた旧葛西領、旧大崎領の十二郡が与えられたが、
政宗の旧領六郡は蒲生氏郷に与えられた。
1591年の1月のことである。




343 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:29:04.92 ID:Cb6E1Os0
                       ,,-‐''、_
               __,-‐'' ̄''''‐-,_:::::=‐
               《_,=' ̄》_:::::::::ヾ::`l
               l __ ノ__‐i'::ヽ:::::::::l:::N
.               ヽッ` ッ-、ヾ:ヽ_:::ノ:!     兄上……
                l <    .|:::| ノ:::! `     私は兄上のお手伝いができて、
.               ヽヽ   , |::|:::::::l       幸せでした……
                 ー‐ ' i:::|l:::::::|
              __,,/.l::l `X''i:::| l ヾ::|_
            ,-‐'´/,-l::レλ/::|/l_,、ヾ:l`‐-,
           |   i''´  ヾ! l/レ'ヽl `‐i  .|
           |   .|  ./  l、,|  /   /  .|
           (   | |   ト、/o|\/  /:l  .|
                豊臣 秀長


そして、1591年2月15日……
以前より体調を悪くさせ、小田原攻めには参加しなかった、
豊臣秀長が死んだ。秀長の死は多くの大名に悼まれた。

常に大風呂敷を広げ、巨大な戦略を立ててそれを実行していく兄と比較し、
秀長は調整役や、金の工面など、いわば裏方、補佐役としての仕事が多かった。
しかしその仕事ぶりは実に素晴らしく、秀長の裏の支えがあってこその秀吉と言えた。




360 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:31:23.26 ID:Cb6E1Os0

                   r'" ̄`i
                   !,   !
                   _i=ニニ=!
                ,.-'"_,,... ...,,_`‐:、
                ,'.:'"´     `'‐`:,    ヒデヨシくん……
                  ,'"    ,イ,      ',
               |    /i,' !,'|    |
              r!   __,,i-|!,i-|、,__  ,'、
              ', | .|i'i;;i'! '!l' |'i;;i'i| i ノ
               `| |.         .| |
               | |.、  ー   ,| |
               _,! .|.r`i、.  ̄ _,.;.'゙;.! .|_
             _,-' | |、`:,  ̄  ,.' .! | `:、
           ,:'"   | r'''ヽ ':、  ,:' r‐'、!  \
            北政所(ねね)……秀吉の正妻。

                    , ,i!.   ,;
                   ,nソ!ッ」`!ゝ、!;/'!
         ,.. -‐---、....,..;=ヽ.<! |f .|、|_'!ヾ<.ト;_
        .,r=‐‐‐-、   / f.iイ'! : : .' ´,^) .l と;`!
     ,/'~      ヽ.  { f |! `!    j、.ヾ ノ }!. |   うううう……秀長……!
    ノ.|         '! .{ i' y='==_:、,ノヽ,、ソノ.)_!   なんで死んだんだ!?
   ./ ゝ       !ノ. | .ノ   `ヽ,_, ク<ニ!,   鶴松もまだ小さい。
   /   ヽ.      〈,>'<リ    〆f_/'T    s!   秀長だけが頼りだったのに……!
  ノ    ヽ、     `y'    O/  ノ!    .q

秀長の死は、秀吉個人としても、豊臣政権としても、あまりに痛かった。




371 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:33:33.23 ID:Cb6E1Os0
.                 ,.--、
.                l:.  `:,,,__,..-―‐-..、
                 `:、,_:r'.,:' -‐'"´´´´´`':、
                  .|',:'´.:::    ,  i   ヽ
                  i  .:::::    |i i l.::::  ',   ヒデヨシ君にとって
                  |. .::::::::  __,,/|'l' |、__:,r   心の支えだったのは
                  | :;.、::::::ri't;;j"  i,ー'.l:|    ヒデナガ君だった……
                  | l,r‐、-!_.`   ' '  l:|   ……大丈夫かな?
                  | ::| /,.:',.:'‐-、 ,.-‐ ,'::|   心配だよ……。
                  | ::`:、_  '^,',._. ´,:':| |
                ____.|,,;;..;:::`,:,_____) `iー,;;i.l
.               ,.:'   ::::: i::/',!-z-,!. , ソ,.-',',ー--、
              /     ,'/'"i‐'''"i. ,.!'_!_.. ,!,',   ヽ




378 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:35:12.40 ID:
Cb6E1Os0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   …………ねね。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    心配をかけてすまなかった。
                    `  ι,,   `',ノ7   もう大丈夫だ……
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |


                  i   .i
                     _>==<,_
                ,.='"‐''"''‐-:`,、
               ,'"         ヽ
               ,'   イ/| .イ   .i  ヒデヨシくん!?
               |i  /-|i .l,:i'-_  , |
               'i i'(,O) ' '(O,)i !','、 ……なんか、雰囲気が
             /"| !、  _;;_  !< | \変わったね??
            ,:'  ,'/、':、i"  ゙i,:イ i.|  .ヽ
            i   i.|_,!., ',`ー:'/,..'゙| |   |
             |   i,'!,_r;!,_`y'r-'、_ノ|.|   |
               | , -',! '、_,r'‐:'、_ノ !,,!、 ,'




393 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:36:40.87 ID:Cb6E1Os0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   …………そうでもないさ。
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,   秀長の後処理をしよう。
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,, 手伝ってくれ……。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |

秀吉は秀長の遺した遺産や、仕事の処理をしはじめた……。




407 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:39:25.39 ID:
Cb6E1Os0
倹約と、商業重視の政策により、秀長は相当量の財産を遺していた。


                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   …………すごい蓄財だ。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    倹約、商業……もちろん、
                    `  ι,,   `',ノ7   それもあるだろうが……
                    `、   _,,,  /'|,',,   ……そのことを、
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,, 一緒に考えていたのは……
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |

秀長の蓄財の一旦を担っていたのは千利休だった。
「内々の儀は宗易(利休)、公儀の事は秀長に」
豊臣政権の両翼は、秀長と千利休の二人と言ってよい。

千利休は一級の茶人であり、とことんまで無駄を省いたわび茶の完成者である。
しかしそれと同時に、秀吉のブレーンでもあった。
茶道具や茶の湯……
茶道具は価値によっては家来に与える褒美として使え、
茶室は身分や外を気にせず密室の中での会議に使え、
茶の湯は権威をひけらかすことやイベントに使える。

秀吉の作った「黄金の茶室」……全てを黄金で作った茶室は、
秀吉の黄金所有量の見せびらかしに。
秀吉が1587年に主宰した身分無視の大茶会「北野大茶会」……
身分も茶器も問わず誰でも参加してよいという茶会は、
秀吉の人格のアピールに。




420 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:41:52.63 ID:
Cb6E1Os0

     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡  茶の湯は便利なものだ。
       _ノll/ ⌒l `|ll/´  _       /  あれと利休のおかげで、
        `)ll| (`Y´      _ 、_    |  僕も秀長もずいぶん助かった。
       /lll`l`-|  u   (  U  '´,イ
     ,-'´/|`ヽ-┐u     ` ̄'    ノ   ……だが……
__, -‐/;;;;;;/ |   |  u         l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'   利休は少し、色々と、知りすぎた、な……
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  秀長がいればこそ、
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  利休と僕が組んで、色々とやった
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   悪どいこともばれずに済んだ。
                    `  ι,,   `',ノ7  秀長は本当に素晴らしい調整役だった。
                    `、   _,,,  /'|,',,  秀長が死んだ今、利休のことは、
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,   ……片付けたほうがいいかな?
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,




430 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:43:57.85 ID:Cb6E1Os0


秀長の死から約一ヵ月後。
やる夫は所用で、堺まで来ていた。
そしてその時、千利休から、茶の湯の誘いをもらった。

         ____
       /      \
      /  ─    ─\    利休殿、やる夫だお。
    /    (●)  (●) \   
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /


  、-―――――――-- 、
  ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::......   ヽ
   〉 ̄`´ ̄ ̄ ̄`ヽ::::     |
   レ ⌒ヽ_/ ⌒ヽ  ヽ:::.   |    これはやる夫殿。
  γ⌒ヽ  /⌒ヽ|l  |::    |    今日はよく来てくれたな。
   | ⌒。|_ノ ⌒。    〉 , -、|    まぁ、まぁ……
  〈  ̄「 ̄   ̄ 〃 |_l r |   
   |  └┬^, , ,__,     7 ノ    わしが茶をたてて進ぜよう。
  |  `l ̄ ̄ン   , ┬´    
    |    ̄ ̄   ≠  |
    ゞ、     __≠  |
     `| ̄゛゛     ノl

利休の屋敷には他に誰もいなかった。
やる夫と利休は二人だけで茶の湯を始めることになった。




438 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:45:44.51 ID:
Cb6E1Os0
            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \    ……利休殿。
    / (●)  (●)    \   何か、あったのかお?
    |   (__人__)    u.   |
     \ u.` ⌒´      /

.., ‐                  \
i゙,__-‐''"二 ̄丶             ヽ
 |.., ‐'´  `\ i              i
|  / ̄\/ \   _          |   わはははは!
.|  /        | / \         |
ヽ/  i⌒i     | i ∩ i        |  ……実はな、
/          L_| |   |        |  わしは殿下に殺されるかもしれんのだ!
|     /\     >  |        |
`'‐=、'"/ / |       /`'‐、..    /
   i.., ‐'"  .|    __/    `'‐─|
   _|__/    _|      .., ‐'"´i
  /         _|   .., ‐'"´    i
  i        ヽ/.., ‐'"´        _i
  \ | i  \/'"´       .., ‐'"´




450 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:47:39.60 ID:Cb6E1Os0
       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\    な、なんでだお!?
  /    (__人__)   \  利休殿は、天下一の茶人!
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |  それに殿下も利休殿がお気に入りだお!
  \    |ェェェェ|     /

  ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::......   ヽ
   〉 ̄`´ ̄ ̄ ̄`ヽ::::     |
   レ ⌒ヽ_/ ⌒ヽ  ヽ:::.   |
  γ⌒ヽ  /⌒ヽ|l  |::    |  事情が変わったんだよ。
   | ⌒。|_ノ ⌒。    〉 , -、|  わしはただの古びた茶碗を
  〈  ̄「 ̄   ̄ 〃 |_l r |   明や朝鮮の価値あるものだと鑑定して、
   |  └┬^, , ,__,     7 ノ   高く売ったり、大名の褒美にしたりした。
  |  `l ̄ ̄ン   , ┬´   他にも茶の湯を使って色々腹黒いこともした。
    |    ̄ ̄   ≠  |    それもこれも全て殿下のため、そして、権力者の力を借り、
    ゞ、     __≠  |    茶の湯の素晴らしさを世間に広めるためだったが……
     `| ̄゛゛     ノl     わしは少し、殿下にとって都合の悪いことを知りすぎた!




457 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:49:37.28 ID:
Cb6E1Os0
          ____
       / ノ  \\
      / (●)  (●)\
    / ∪  (__人__)  \     ……利休殿。
    |      ` ⌒´    |
     \ /⌒)⌒)⌒)   //⌒)⌒)⌒)
    ノ  | / / /   (⌒) / / / /
  /´    | :::::::::::(⌒)  ゝ  :::::::::::/
 |    l  |     ノ  /  )  /
 ヽ    ヽ_ヽ    /'   /    /
  ヽ __     /   /   /


  ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::......   ヽ
   〉 ̄`´ ̄ ̄ ̄`ヽ::::     |
   レ ⌒ヽ_/ ⌒ヽ  ヽ:::.   |   がははは、そう暗い顔をするな。
  γ⌒ヽ  /⌒ヽ|l  |::    |   わしはあの世に行っても、
   | ⌒。|_ノ ⌒。    〉 , -、|   エンマ大王相手に茶の湯を立てて
  〈  ̄「 ̄   ̄ 〃 |_l r |    千利休、地獄に有りと知らしめてやるわ。
   |  └┬^, , ,__,     7 ノ
  |  `l ̄ ̄ン   , ┬´    わしがやる夫殿を呼んだのは、
    |    ̄ ̄   ≠  |     そういったことではないんだ。
    ゞ、     __≠  |     最後に、やる夫殿と、
     `| ̄゛゛     ノl      話がしたくてな。




467 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:51:12.92 ID:Cb6E1Os0

      ___    ━┓
    / ―\   ┏┛
  /ノ  (●)\  ・
. | (●)   ⌒)\   ……なんだお?
. |   (__ノ ̄  |
  \        /
    \     _ノ
    /´     `\
     |       |
     |       |

  ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::......   ヽ
   〉 ̄`´ ̄ ̄ ̄`ヽ::::     |
   レ ⌒ヽ_/ ⌒ヽ  ヽ:::.   |
  γ⌒ヽ  /⌒ヽ|l  |::    |   二つある!
   | ⌒。|_ノ ⌒。    〉 , -、|   まず、一つ目……
  〈  ̄「 ̄   ̄ 〃 |_l r |    殿下は明に攻め入る気だ。
   |  └┬^, , ,__,     7 ノ
  |  `l ̄ ̄ン   , ┬´
    |    ̄ ̄   ≠  |
    ゞ、     __≠  |
     `| ̄゛゛     ノl




471 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:52:47.63 ID:Cb6E1Os0

       ____
    /      \
   /  ─    ─\    唐入り! ……前々から話は聞いていたお。
 /U   (●) (●) \    昔、信長殿も天下統一後は世界に乗り出すつもりだったお。
 |       (__人__)    |   秀、いや、殿下も本気でそうするつもりかお!
 \     ` ⌒´   /

i゙,__-‐''"二 ̄丶             ヽ
 |.., ‐'´  `\ i              i
|  / ̄\/ \   _          |
.|  /        | / \         |  間違いないな。わしがこの耳で聞いた。
ヽ/  i⌒i     | i ∩ i        |  殿下が何故、明を目指すのかまでは知らん。
/          L_| |   |        |  だが攻め入るのは確実だろう。
|     /\     >  |        |
`'‐=、'"/ / |       /`'‐、..    /   先日、朝鮮から使者が来たのは、
   i.., ‐'"  .|    __/    `'‐─|   やる夫殿も知っているだろう?
   _|__/    _|      .., ‐'"´i
  /         _|   .., ‐'"´    i
  i        ヽ/.., ‐'"´        _i
  \ | i  \/'"´       .., ‐'"´
     ̄ ̄ ̄ ̄       .., ‐'"´

4年前、秀吉が九州を平定した年……秀吉はその時、果たしてどれくらい本気で、
明に攻め入ることを考えていたのかは解らないが、
秀吉は九州を平定した時、対馬を治める宗氏に、
「いずれ秀吉は明に攻め入るので朝鮮に道案内をしてもらう必要がある。
朝鮮国王に対して、京都に上洛し、臣従の礼をとるように伝えよ」と言っている。

秀吉は、朝鮮が宗氏の支配下にあると思いこんでいた。
実際はそうではなかったのだが、宗氏は真実を伝えると怒られると思ったのか、
秀吉に真実を伝えず、朝鮮に「日本平定のお祝いとして来てくれ」と言った。
朝鮮は最初は渋ったが、宗氏の面子を考え、前年の1590年に使者を秀吉に派遣した。




477 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:54:58.00 ID:Cb6E1Os0
秀吉は京都の聚楽第で、朝鮮の使者を歓迎し、
朝鮮国王の祝賀の書簡に対し、こう返事した。

            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_  「日本国関白秀吉が、
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'  朝鮮国王閣下に対して書を送る。
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'   秀吉は海を越えて大明国に進み、
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'    我が国の力を示し、明を日本のごとく、
              /" |      ._|     変えてみせる。こうした中、朝鮮が、
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'      率先して日本に朝貢してきたのは良い事だ。
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"       秀吉も間もなく準備を終える。
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_      朝鮮と日本国の友好もますます深まるだろう。
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、  秀吉の目的は東アジアにその名を轟かすことだ。
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ 貢物は確かに受け取った」
          |     `:.、.   ':! .',.| ゚.l   ヽ `':、

秀吉は明らかに朝鮮の使者を、臣従の使者だと誤解していた。
そしてその誤解を、宗氏は解こうとはしなかった。
前年の11月のことであった。




485 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:57:07.97 ID:Cb6E1Os0
     ____
   /      \
  /  ─    ─\    ……江戸や奥州の一揆のことで忙しかったから、
/    (●)  (●) \   あまり詳しくは知らなかったお。
|       (__人__)    |   そうかお……殿下は、明へ……
/     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |     ……そうかお。
.\ “  /__|  |
  \ /___ /

やる夫には、明に攻め入ることが、どのような結果になるのか、想像もつかなかった。
かつて、信長と共に世界を駆け回ろうと、夢を語り合ったことはある。
しかし、実際に、外国に攻め入るとなると、実感が湧かず、なんとも言えなかった。




494 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/08(金) 23:59:09.71 ID:
Cb6E1Os0
  、-―――――――-- 、
  ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::......   ヽ
   〉 ̄`´ ̄ ̄ ̄`ヽ::::     |   殿下の唐入りの動機まではわしは知らん。
   レ ⌒ヽ_/ ⌒ヽ  ヽ:::.   |   だが、これから本格的に準備は始まるだろうから、
  γ⌒ヽ  /⌒ヽ|l  |::    |   それとなく上方を見張っておいたほうがいいぞ。
   | ⌒。|_ノ ⌒。    〉 , -、|
  〈  ̄「 ̄   ̄ 〃 |_l r |    と、いうのもだ……これは二つ目の話なんだが、
   |  └┬^, , ,__,     7 ノ    殿下はやる夫殿を警戒しておられる。
  |  `l ̄ ̄ン   , ┬´    口癖のようだったぞ……やる夫が怖い、
    |    ̄ ̄   ≠  |     やる夫が危ない、と。
    ゞ、     __≠  |
     `| ̄゛゛     ノl

       ____
     /⌒  ー、\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\  殿下が……? やる夫を……?
  |     |r┬-/ '    |
  \      `ー'´     /

  、-―――――――-- 、
  ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::......   ヽ
   〉 ̄`´ ̄ ̄ ̄`ヽ::::     | 
   レ ⌒ヽ_/ ⌒ヽ  ヽ:::.   |   おう。……殿下は恐れておられた。
  γ⌒ヽ  /⌒ヽ|l  |::    |   上杉、毛利、長宗我部、島津……
   | ⌒。|_ノ ⌒。    〉 , -、|   数多くの群雄を降したが、徳川やる夫だけは、
  〈  ̄「 ̄   ̄ 〃 |_l r |    心底から自分には下っていない、と……
   |  └┬^, , ,__,     7 ノ    敗北しても、苦しんでも、それでも秀吉に屈せず、
  |  `l ̄ ̄ン   , ┬´    ……天下を狙っている。あれは、並の性根で、
    |    ̄ ̄   ≠  |     できることではない、と……。
    ゞ、     __≠  |
     `| ̄゛゛     ノl    




501 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:01:16.21 ID:
k6Ww.rw0
       ____
     /      \
   / ─    ─ \    ………………
  /   (●)  (●)   \
  |      (__人__)    |   利休殿は、なぜ、そんなことを、
  \     ` ⌒´     /   やる夫に教えてくれるんだお?


i゙,__-‐''"二 ̄丶             ヽ
 |.., ‐'´  `\ i              i
|  / ̄\/ \   _          |    がははは……なぜかな……
.|  /        | / \         |
ヽ/  i⌒i     | i ∩ i        |   死ぬことがうすうすわかってきたら、
/          L_| |   |        |   誰も知らない、天下人の弱音を、
|     /\     >  |        |   誰かに話したくなってきた、 
`'‐=、'"/ / |       /`'‐、..    /    ってところだな……。
   i.., ‐'"  .|    __/    `'‐─|
   _|__/    _|      .., ‐'"´i    
  /         _|   .., ‐'"´    i
  i        ヽ/.., ‐'"´        _i
  \ | i  \/'"´       .., ‐'"´
     ̄ ̄ ̄ ̄       .., ‐'"´


       ____
     /      \
   / ─    ─ \
  /   (●)  (●)   \    ………………。
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /




507 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:02:48.06 ID:
k6Ww.rw0
i゙,__-‐''"二 ̄丶             ヽ
 |.., ‐'´  `\ i              i
|  / ̄\/ \   _          |    やる夫殿。
.|  /        | / \         |    その不屈の精神、
ヽ/  i⌒i     | i ∩ i        |    決してなくすなよ。
/          L_| |   |        |
|     /\     >  |        |    わしはあんたのような男が、
`'‐=、'"/ / |       /`'‐、..    /     嫌いじゃないぞ……
   i.., ‐'"  .|    __/    `'‐─|
   _|__/    _|      .., ‐'"´i
  /         _|   .., ‐'"´    i
  i        ヽ/.., ‐'"´        _i
  \ | i  \/'"´       .., ‐'"´
     ̄ ̄ ̄ ̄       .., ‐'"´

      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\      もとより、そのつもりだお。
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |     |r┬-|       |    ……利休殿。色々、ありがとうだお。
  \     ` ー'´     /




517 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:04:52.79 ID:k6Ww.rw0

  、-―――――――-- 、
  ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::......   ヽ
   〉 ̄`´ ̄ ̄ ̄`ヽ::::     |
   レ ⌒ヽ_/ ⌒ヽ  ヽ:::.   |
  γ⌒ヽ  /⌒ヽ|l  |::    |  おう。……次に会うときは、
   | ⌒。|_ノ ⌒。    〉 , -、|  あの世だな。
  〈  ̄「 ̄   ̄ 〃 |_l r |
   |  └┬^, , ,__,     7 ノ
  |  `l ̄ ̄ン   , ┬´
    |    ̄ ̄   ≠  |
    ゞ、     __≠  |
     `| ̄゛゛     ノl


         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /    (●)  (●) \   ………………。
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /

数多くの人の死に触れてきたやる夫である。
利休からは、どこか、死の気配が漂ってくるのを、やる夫は感じた。

これが、公式の記録で解っている、千利休最後の茶会である。
程なくして、利休は秀吉より、茶の湯の禁止、そして蟄居を命ぜられる。

利休最後の茶の湯の相手は、やる夫であった。




519 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:06:50.66 ID:k6Ww.rw0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  安価な茶器を高く売り、
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   私腹をこやしたること、
                    `  ι,,   `',ノ7  許しがたし。
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,  千利休……死ね。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |


1591年4月21日、千利休に切腹が命ぜられた。
前田利家や細川忠興らが、助命に向けて活動するも、叶わなかった。

その死については、未だ謎が多く、なぜ秀吉が利休を殺したのが、
解っていないことも多い。しかしながら、豊臣政権の調停役であった
秀長が生きていれば、秀吉も、利休を殺すことはしなかったかもしれない。

秀長の死により、豊臣政権と、秀吉自身は、少しずつ、狂い始めていった。




530 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:08:51.16 ID:k6Ww.rw0


            、-`=- `_`'''‐--:、,_
            -=_- 、,,__`''‐-、 ヽ`‐、_
            `=,‐- _- r‐-`‐-、 ! r'
                 'i i´)`r'".-、,_  `'i‐'  これでいい……これでいいんだ。
              |,!、'!.   lT;j'‐ ,r'   利休は色々と僕の弱みや、
              /" |      ._|    ばれてはまずいことを知りすぎた。
           ,.-'/ '、 ヽ `''‐-r'     利用価値はまだあったが、
    r―,――‐:''"| ヽ. `‐:、` ,-'"      生かしておくほうが、まずいんだ。
  ,r'゙   ヽ    !_.  \  `/-i`,、_     大名ならば殺すのも色々厄介だが、
'"´      ',      `ニ=-\./、,, !',.ヽ`''ー,-:、 所詮は茶坊主ただ一人だよ……。
.         i    く.    ヽ .! .',`i".、  ヽ ヽ




537 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:10:45.70 ID:k6Ww.rw0

         ___
       /     \
      /   \ , , /\     ……秀吉は、本当に利休殿を殺したお。
    /    (●)  (●) \   いくら利休殿が色々都合の悪いことを知ったとはいえ、
     |       (__人__)   |    使い終わったらあっさりと殺すなんて……。
      \      ` ⌒ ´  ,/ 

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/   ………………
|       (__人__) l;;,´
/      ∩ ノ)━・'/
(  \ / _ノ´.|  |     …………秀吉は、やっぱり、
.\  "  /__|  |     どうも、スキにはなれんお。
  \ /___




544 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:12:29.61 ID:
k6Ww.rw0

   ゴ オ ォ ォ …… ! !      \\   ;": ..;.;".;":
          .;".;": _.;.;__       \\   ド カ ァ ン !
 .;".;": ..;.;".; ζ /_.;_/| .;".;"_ \\  .;".;.;".;":
.;".;": ..;.;".;": ;:'.;| ΓΓ | |;":从へ_/|  \\.;".;"_.;__..:
从へ从へへ从  ; ζ  | Γ从 | |;:.. |从Γ | |    \\ ∠___/|
    ( ⌒( ⌒ ) ζ | 从Γ | |.:;. |从Γζ.;"._ \\|ΓΓΓ| |
(   ⌒ ⌒  ⌒ );  | ΓΓ | |.;;::|ΓΓ | |  ( 从へ;: |从ΓΓ| |
 Σ( ⌒( ⌒ ) ζ  ( ( ) )⌒ ) ( 从へ从)_.;;:.;|Γ从Γ| |
 ( (( ( ⌒ )) )  从 Σ( ⌒(  从へ从) ∠___/|
Σ (( ( ⌒ )) ) )(( ⌒ ( 从へ从) .;".;:;|ΓΓΓ| |
 (( ⌒ ( ( ) )⌒ );:;   .;".;": ..;.;".;":|从ΓΓ| |


さて、奥州……
葛西大崎一揆を鎮圧したと思ったら、奥州はまたも荒れた。

陸奥の、現在の岩手県にあたる地域で九戸政実が、
南部信直に対して挙兵した。政実は、南部家前当主の晴政が死んだ後、
九戸政実の弟であり、晴政の娘婿である実親を推したが、
結局、南部家の当主は晴政の養子の南部信直に決まってしまう。
そのことに不満をもった政実は反乱を起こしたのだ。




553 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:14:31.27 ID:k6Ww.rw0
               `;::`-、_ `i;;::、_ ,
              、____;;;::::::;;;;;;;i;;;:::::;`V,
              `''、;;;:::;;;;:::::::;;::::;;;;;;;;::|_   オレに任せろ!
               、-;;;;;;::::;;_::_:'''''''''、:::::;i
                く::;i:      _,,、!;;;;;/      ___
                 l ,-、...,  -' __::::l;ノ-     / :::i
                (;。:::> ,:: 、' “ '.゚lィ.ノ.     l  ::|
                 `l_::  、,  、::|ノ     ,i、.....::l
                  ヽ`-'-~-'´:/      |;::::::::::i
                  , 〉_,,;i;,, :::,゚.'::|-、     l;;::..:..;::i
                ,/;::l;;;i:::`ll!''::::::''/、;::l___ _,,,/:::,;:---'---、_
          ______,,,:-/;;::/':::|: :::::::::: l:::/;::;;i;;::::::;/,::i'......::....:::;;;;::::ノ
         /;i;::;;;;;:::::;/::;;;;;;;;i_:::`::、:::,―::-:ノ;:;;;;;::i;::;/::i;::>-::--:-:::::;:'、
        i:;;l;;::::;;;;;;;;;;`、::::;;l_lll`;;-;;--;;-ill|!;;;;;;;::::〉l;;i:;:7;!;;;::...::...:::::::::ノ

          ____
       / \  /\  キリッ
.     / (ー)  (ー)\
    /   ⌒(__人__)⌒ \  殿下のご命令なら、
    |      |r┬-|    |  やる夫はどこへでもいきますお。
     \     `ー'´   /

南部信直は苦戦した。
そこで、中央の秀吉に援軍を求めた。やがて、
豊臣秀次を総大将、副大将をやる夫とする軍勢が奥州にやってきた。
戦いの結果、九戸政実は敗北し、秀次の手で九戸一族は全員殺され、
九戸政実の乱は終わった。




558 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:16:35.00 ID:k6Ww.rw0
             (ヽ三/) ))
         __  ( i)))
        /⌒  ⌒\ \
      /( ●)  (●)\ )
    ./:::::: ⌒(__人__)⌒::::\
    |    (⌒)|r┬-|     |
    ,┌、-、!.~〈`ー´/   _/
    | | | |  __ヽ、   /
    レレ'、ノ‐´   ̄〉  |
    `ー---‐一' ̄
その後、陸前(宮城県北部)の土地を、
やる夫は秀吉の命によって検地した。
やる夫は岩手沢城に滞在していたが、この後、
葛西大崎一揆の後処理が済んだ政宗が来ると聞き、
改修や修築工事を行った上で、政宗に引き渡した。




563 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:17:54.86 ID:
k6Ww.rw0
              __
             /: : : : :`ーv - 、
            /: : : : : : : : : : i: : : :丶
            l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : }
             」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ
           (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /   
      r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´
      ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /   かたじけない、やる夫殿。
       /_>´ ̄ `i   r`=y'` /    政宗、恩に着る。
       」  ‐'二二) lヽ_ 二__/
    ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、
/ ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
  ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\    いえいえ、お安い御用ですお!
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ (この男は油断ならん、頭の切れる男だお。
  |     |r┬-|     | だけどうまく使えば、色々と役立つかもしれんお。
  \      `ー'´     /  関東の安定のためにも、仲良くしておくべきだお)


政宗は岩手沢城を岩出山城と改名し入城した。
この城は、後に仙台城に政宗が入城するまで、
伊達家の居城となった。

九戸政実の反乱が鎮圧されたことにより、奥州は一応の安定を見た。




573 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:19:50.98 ID:k6Ww.rw0

                   ..,,,,,,,,,,...   ,,.z
               /~'''''"     ` ´  l
             /    ,.. -- - --z.,,__ '‐ッ
            /  /, ''''' ゙       ヾ ./
           ./ /'''/   ,,.ィ ''  ヽ、_ > ヽ   おおおおおああああああ
          / /  (  ,_,-''"_    , _,....゙_''Y./   あああ!!!!!!!!!
         / / // ' ,. ヒニ゙.l,  ヾ l.l''';. l .V
         ゙''-,/ / ゙>  ' ヾ''    ヽ ゙゙   l    鶴松うううううう!!!
          ゙ー, ,l;''';';;、l           .; .; !    l
            ゙-、 i'ッ'       _,.. -‐-、  .l    うおおおおおおおおおん……!!
             ヾ;:-`     ,ィェェニニニ.l  l    おおおおおおおおお……!!!!
               `'ァヽ,    ゙''゙  ‐'''   /
                 ゙l ゙'‐ .,_      /
             .,, --‐┴‐‐‐‐`‐‐ー‐'''"└------、.

そして1591年9月22日。

秀吉の息子、鶴松が死んだ。
生来、病弱だったという。
秀吉は年をとってからできたこの子供をひたすらに可愛がっており、
その死には、もはや狂ったかのごとく、泣き喚いた。 


                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   ………………
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    秀長が死に、鶴松が死んだ。
                    `  ι,,   `',ノ7   何故だ……何故に、こうも、
                    `、   _,,,  /'|,',,   悪いことばかりが……
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,, いや、そう続くものか……
                   /  /, ̄ ,   /,,> `) そうは……続くもんか……
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |




585 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:21:31.02 ID:k6Ww.rw0

                _,:-=====‐-、
                 /''二 ̄   ) ゙ヽ
               ir'"r-__,,,,,,.:-'"  ヽ  殿下。行長です。
              r_,,r''"´`i'''ヽ r‐:、 l
             /"r'.!__..-'  `'";'ノ,! ,'  お申し付けの件ですが……
             ヽ_,r'i゙    、  'r:< ,'   その、やはり……
              ヽr‐=''''` ,!. 丿, `i
               `(  _,,-‐'" l _,.!>、__
                `'''".)、i ,.:-:'" ,.:'  i. `'''ー--,-.、
                  ,.:|.i゙''ヽ  /   .|    r'"  `:、
                ,:r' |,!,ノ.ヽ/_    |    ,'     i
              ,-'"/ ,ィ゙i |  ,' `‐<"   ,'      .|
                i'| .<,:' .|.,' | ,'   ,:'    i       |
                小西 行長

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  ……ああ、そうかい。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   教えてくれ。……うん、うん……
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |

秀吉は行長の報告を聞きつつ、明に攻め入ることを、心の中で決め始めていた。

行長の報告は、明についてである。




600 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:24:33.05 ID:k6Ww.rw0

                  _,,....,_
              ,.-‐''" -- 、`"'‐- ,,_
          ‐=、'ニ´-  ̄` zー'ー- 、  ',
             -=ニ,.=-‐,..、 z` - ,_  `´!'
           `ーz‐' i.r ;ヽ'   rr;jー r'
             `i. '、(i       l
              ',,.r`'i..       i´              ,、_
               |  `      ̄,'            /  `'' - .,_     _,,
.             ,. '/`'‐.、   'ーr- '              /       `''ー '",.'
       __ ,.-i" .ヽ   `'ー ,、'、.      ,.、     /           , '
    ,.-'-´- 、    l   ヽ   ,'""i;\     | ',、.  /          ,.'
   ,.'       ヽ  '--.、,. '´'、-.、l、_!',. ヾ'.、 r'=! l. i ./         , '
   !        i  ./    ヽ ` l '、!ヽ,ゝ/.,ノ ,! l ./        , ,.'
   l        、  `' 、.   ヽ. |  ヾ ゚,.'  '  ィ i/    r;- .,_ ,.'.,.'

九州平定の頃、キリスト教の宣教師や、キリシタン大名の一部が奴隷貿易を行っていた、
……もちろん、全てのキリシタンがそうではなかったし、また、
全てのキリシタンを弾圧することで、かつての一向一揆のように反乱を起こされることを、
秀吉は恐れたため、一般人の信仰などについては、あまり厳しく咎めなかった。
以上のことは、既に触れた。

そして、その奴隷貿易を行う理由は、火薬の製造に必要な硝石の輸入にあることも触れた。




608 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:26:29.91 ID:
k6Ww.rw0
秀吉は全国各地の金山、銀山を直轄地とし、金には困っていなかった。
だが……
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  硝石の輸入をいつまでも、
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  南蛮頼みにしていてはいけない……。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7  聞けばルソンはスペインの手にあるという。
                    `、   _,,,  /'|,',,  スペインが北上し、日本に攻めて来たらどうなるんだ。
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,  日本は火薬の自給ができないんだぞ。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |

この時期、ルソン(フィリピン)は、スペインの植民地であった。
(南部はまだ植民地ではなかったが、北部はそうだった)
今はまだ、スペインはフィリピンで留まっているが、その後、日本に、
侵略の手を伸ばしてきたらどうするのか?

火薬製造に必要な硝石は、そのスペインから輸入しているのだ。
ならば、スペインが輸出を止めれば、日本は火薬、そして鉄砲が、
使用不能になってしまうのではないか?

秀吉はそう考えた。常に侵略ということを考えるのは戦国武将の常である。




615 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:28:32.40 ID:k6Ww.rw0
                _,:-=====‐-、
                 /''二 ̄   ) ゙ヽ
               ir'"r-__,,,,,,.:-'"  ヽ  明は直接貿易に応じる
              r_,,r''"´`i'''ヽ r‐:、 l  考えはないようです。
             /"r'.!__..-'  `'";'ノ,! ,'  
             ヽ_,r'i゙    、  'r:< ,'
              ヽr‐=''''` ,!. 丿, `i
               `(  _,,-‐'" l _,.!>、__
                `'''".)、i ,.:-:'" ,.:'  i. `'''ー--,-.、
                  ,.:|.i゙''ヽ  /   .|    r'"  `:、
                ,:r' |,!,ノ.ヽ/_    |    ,'     i
              ,-'"/ ,ィ゙i |  ,' `‐<"   ,'      .|
                i'| .<,:' .|.,' | ,'   ,:'    i       |


     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´  _       /
        `)ll| (`Y´      _ 、_    |   どうしてだ……
       /lll`l`-|  u   (  U  '´,イ
     ,-'´/|`ヽ-┐u     ` ̄'    ノ   わけがわからん……
__, -‐/;;;;;;/ |   |  u         l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、

日本に最も近い国で、硝石が産出されるのは明(中国)の内陸部であった。
スペインも、明から買い上げ、日本に輸出して利益を出している。

日本と明は古くから勘合貿易を続け、室町幕府が衰退した後は、
中国地方の大名の大内氏が貿易を続けていたが、
大内氏が陶晴賢の手によって滅び(第9話「平安楽土の階」参照)、
それ以来、日本と明の正式な貿易は途絶え、密貿易だけが続いていた。

秀吉は、密貿易ではなく、正式な貿易を行い、
スペイン以外からの硝石輸入ルートを確保しようとしたのだが、
明はこれを拒否した。




624 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:30:55.95 ID:
k6Ww.rw0
       (  _,, -''"      ',             __.__       ____
   ハ   ( l         ',____,、      (:::} l l l ,}      /      \
   ハ   ( .',         ト───‐'      l::l ̄ ̄l     l        │
   ハ   (  .',         |              l::|二二l     |  ハ 日  .|
       ( /ィ         h         , '´ ̄ ̄ ̄`ヽ   |  ハ 本 │
⌒⌒⌒ヽ(⌒ヽ/ ',         l.l         ,' r──―‐tl.   |  ハ 人 │
        ̄   ',       fllJ.        { r' ー-、ノ ,r‐l    |  ! め │
            ヾ     ル'ノ |ll       ,-l l ´~~ ‐ l~`ト,.  l        |
             〉vw'レハノ   l.lll       ヽl l ',   ,_ ! ,'ノ   ヽ  ____/
             l_,,, =====、_ !'lll       .ハ. l  r'"__゙,,`l|     )ノ
          _,,ノ※※※※※`ー,,,       / lヽノ´'ー'´ハ
       -‐'"´ ヽ※※※※※_,, -''"`''ー-、 _,へ,_',ヽ,,二,,/ .l
              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       `''ー-、 l      ト、へ

このあたり、少しわかりにくいのだが、
中国には「中華主義」というものがあり、
周辺国家と対等の関係を認めない。全ての国家は中国の下だという発想である。

スペインとの貿易も、かつての日本との貿易も、
外国が貢ぎ物をもってきたので、代わりに中国が、
家臣である外国に、望むものをくれてやろう、というやり方であった。

対等な形での交易は、明とは成立しなかった。




635 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:33:12.75 ID:k6Ww.rw0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X   明はこの僕をバカにしているのか!
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   朝鮮からも、道案内について、
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    何の返事もない。
                    `  ι,,   `',ノ7   この秀吉をなめているのか!?
                    `、   _,,,  /'|,',,   ……少し、おどしてやるか。
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |




    ______
   / .  ,-、 ,- \
 /    __|  ・|・  |   ヽ
    /  `-●-´ \ .|   風雲ドラえもん城じゃだめ?
|   /   ──. .| ──ヽ|
  |     ──  | ── .|  だめですかそうですか。
', .  |  .  ──. | ──. |
ヽ . |  ____|__). /
 ヽ ',           /
  ┝━━━━(t)━━l
    加藤 清正

1592年10月、秀吉は、加藤清正を普請奉行として、
肥前(佐賀県)に名護屋城を作らせた。
朝鮮半島に渡り、明に攻め入る為の下準備のひとつであった。
これは明と、朝鮮に対する脅しでもあり、そして、
両国が態度を改めないならば、本当に攻め入るつもりであった。




651 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:35:57.03 ID:k6Ww.rw0
      / ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::___:::::::::::::::::::;:ゝ /   ヽ.}
     / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/,. ヘ`!:::::,、‐'"  /     l
   / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;' /  ノ |::f   /    l |
   、 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ <  L|   `iヽ、   l |   殿下……
   丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、ヽ  ミ    ゙ーtッ-、 ,ゞ
    丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/し'         `ヾ, f´   明はいわずもがな大国、
      ヽ  :::::::::::::::::::::::::::::::::/  i         / ',   朝鮮も、風習などが異なる、
       \ ::::::::::::::::::::::/   /       ,. '     ',  異国です。
         `ヽ、::::::::::;、 "   〈       r、       '、
       ,..、..,r- '`ー'"ー-、、、..,,_ ヽ      `ヽ、 ..f´`` ′攻め入るにしても、
    r'''´ ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,``丶、      r┴、   もう少し、明や朝鮮の情報を、
   〈 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,, ヽ、   ノ   }   調べてみてはいかがでしょうか。
   ノ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ (  /`ヽ、
 / ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ`7   ,ィ ヽ
ゝ- 、_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r 、;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ、/   `‐,
     ノ                  `ヽ 、、;;;;;;;\  /  !
        石田 三成

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  いや、ここは迅速に行くべきだ。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   長引けば長引くほど、
                    `  ι,,   `',ノ7  明も朝鮮も、僕を甘く見る。
                    `、   _,,,  /'|,',,  
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,   清正にも連絡してくれ。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)  急いで城を造れと。
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,  人間や金はいくらかかっても構わないぞ!
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |

急ピッチで築城されていく名護屋城。
その築城のために、金や人が必要になり、
そのため、民や大名は疲弊しはじめていた……。




658 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:37:51.06 ID:k6Ww.rw0

この時期、やる夫について、ひとつのエピソードが伝わっている。

:.:/.:/:.:./:.l!::.:.ハ:.V:.;、:i:.:.|:.:.ヽ|:.i:.i:.:.',:.゙:,
/l!:/.:.:/|!.|:.:./ハ:',:|:ヽ:、|!:.:.:.ハ:.||:.',:.i:、:',
!|l,:!:.:.:.:|.| |レ/∧:l:メ!:.ヽ:.:|:.|/:.i:.リ:、',:|:.i:.i  
:|l.|:.:.:.:|!.:|:.//¬i:.{‐、.:|.ト、:l:|、:.!:.:.i:ヽ|:.|:|
i:.:| |:.:.|l:.:.l/ィ示ヽミ !.メ| 〉ヽ!:|_!:.|:i.:N:.|  殿様は、朝鮮に渡海されるのですか?
:.:.l!:l、.:.:l、:l`ヽ::ノ_, ' リ |i |.,.ィl、.|::!||:.メ:リ
、:.l!.N、:い!.        !く:::ソ } |:.:|/:/
!:i、.i!リ ヽ!         , `~ /|:ノ:/
:.i|:iN  `      .: ノ  /:!レ/′
:、l:|ハ     、____    /::i/'′
小| ヽ     `''ー‐`''  /|/l
:.:トヽ  \       /                     
N|`ヽ   ヽ、    , '´      
``'''‐- ..,_   iT"´      

本多正信がそう聞いたところ、

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/   やる夫が朝鮮に渡ったら、
|       (__人__) l;;,´     誰が箱根を守るんだお?
/      ∩ ノ)━・'/
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___

と、返した、という逸話である。
「常山紀談」にある話だが、しかし、これは江戸時代中期の史料であり、
実際にやる夫と正信の間にこのようなやりとりがあったかどうかは、
同時代の史料からは確認できない。




663 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:39:46.30 ID:
k6Ww.rw0
                           ヾ;;ー、|ヽi、_
                         ヾ;`;;;;;:::::::::;;;;:゙ヽ!、
                         \;;;;:::::;;;:::::::;;;;;;::::''i
                          <;;;;r''´`ヾ;;;;;;;;、;;;;|
                          |/ -、_   _,、 i;;;゙、  跡継ぎはオレ!
                         r !゙ ra、ソ i´__ |;;;/
                         ! !   i ! ´゙` !/   任せてよ、おじさん!
                         ヾ ,、_ `-'   /゙!
                          | !゙'ミ=-ァ /ノ
                        _,、 !゙、 `゙''''゙´/、
                       /i゙ | ゙'l||i> '´i_`!;`、_
                        /;;;;|'''"i i ,  / ! `!;;;;'、;;;;;;゛;;'';ァヽ,
                   _,,、-ァ;;;;;;;;!_丿_ i ` /-┴-|;;;;;;;゙、;;;;;;;;/;;;;;;;;;;!
                ,'T;;゙´;;;;;;;<;;;;;;;;;i゙''ー 、 _ _,、-‐''゙´!;;;;;;;;_ゝ;;;;i;;;;;;;;;;;;;゙;
                  l;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;;>;;;;;;|`''ー、_,、-''゙ ´l;;<;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;i
                         豊臣  秀次

12月27日、豊臣秀次関白就任。
鶴松が死に、もはや男児の誕生はあるまいと諦めた秀吉は、
跡継ぎを甥の秀次に定め、関白職を譲った。
秀吉はこの時から太閤(関白職を譲った人はこう呼ばれる)になった。

そしてこれは、関白職は豊臣宗家が独占することと、
国内は秀次に任せ、秀吉自身は外征に集中する、ということの、
発表の意味もあった。




670 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:41:36.84 ID:k6Ww.rw0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |
             |::::,,,,,|,,     ~    |ヽ,      ,,|      |

明けて1592年3月。秀吉は、2月に完成した名護屋城に移動した。
当時、大坂城に次ぐほどの大きさだったこの城が、
着工からわずか4ヶ月で完成したという事実は、清正の腕もさることながら、
いかに働いた人間が多かったか、
そしてそれに金がかかったか、ということを、示している。




680 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:43:38.38 ID:k6Ww.rw0

       ____
    /      \
   /  ─    ─\     ……ついに外国を攻めるお。
 /    (●) (●) \   
 |       (__人__)    |   信長殿の夢を、太閤がかなえたお。
 \     ` ⌒´   /

やる夫もまた、名護屋城に在陣した。

         ____
       /      \
      /  u   ノ  \   ……しかし何もかも早すぎるお。
    /      u (●)  \  疾風のごとく、早い出陣は、太閤の得意技……
    |         (__人__)| だけど、あまりにも急すぎるお。
     \    u   .` ⌒/  太閤は……何を焦っているんだお?




687 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:45:43.91 ID:k6Ww.rw0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   出陣だ。第1陣は小西行長に任せる。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7   僕をコケにした朝鮮を降し、
                    `、   _,,,  /'|,',,   そのまま明に攻め入るんだ。
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,, なんとしても成功しろ。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `) ……で、なければ首だぞ。
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,行長、お前の首が飛ぶぞ。
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-, あっはっは……!
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |
             |::::,,,,,|,,     ~    |ヽ,      ,,|      |


                   ,.イイ
                 /二 ゙゙̄ヽ、
                ,.へ ー-、  )ヽ
               __l___!__,.r===ァ'<ミミ    は、はいいーっ!!
              |   jハ、___ノ ヽミ}
              `┬プ ゚ー、    ノ/))
                i ヾ===、  }  rノ ,._'フフ
           ,. ‐--、_ ゙、} /γ} }  ィj,.-''"ノノ
     ,.r-=ニ二二ニ=ー---L`==',.-‐''" -'',-'
   ,.-''"              ̄! |  _-'_ノ--っー--、-、
  r'                | |_ノ  ,r‐''"~、   `i `!
  |            O O  { し`ー´  j  ヽ    | ヽ
  \               _Y" |:::::| ノ-、∠     |  \

この時期になると、朝鮮に、明への道案内をする意思がないことが解っていた。




703 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 00:48:48.72 ID:k6Ww.rw0

1592年4月、総勢16万人にもなる豊臣軍は、小西行長を第1陣とし、
朝鮮半島へと渡った。小西軍は4月12日、釜山に上陸。
翌日より、朝鮮軍に対して攻撃を開始した。

     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/U   (●)  (●) \
|       (__人__)    |
/     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /

更に豊臣軍は、加藤清正を第2陣、黒田長政(黒田如水の息子)を第3陣の、
それぞれ大将として、朝鮮半島に渡らせた。

……後に「文禄の役」と称される戦いの始まりであった。


第20話「明国への道」終わり
第21話「沈みゆく日輪」へと続く




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  1. あんそくがお送りします 投稿日:2008/09/17 21:04 名前: 安息の名無しさん | №4065 | [編集]

    ダイジェストはありがたいなあ。
    どうでもいい書き込みが多すぎてイライラするから



  2. あんそくがお送りします 投稿日:2012/01/29 23:49 名前: | №22846 | [編集]

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