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やる夫が徳川家康になるようです ダイジェスト 【第21話~第23話】
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839 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:00:12.48 ID:k6Ww.rw0
第21話「沈みゆく日輪」

この物語は、東照大権現、徳川家康が天下を取るまでの、
苦難の物語である。


                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |

1592年、豊臣秀吉は、朝鮮国が日本に従わないことが解ると、
兵を集め、出撃させた。第1陣の大将は小西行長。
「文禄の役」の始まりである。




843 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:02:51.04 ID:k6Ww.rw0

この戦いにおける、主だった大名級武将の面々は以下の通りである。

総大将 豊臣秀吉……成歩堂龍一(逆転裁判)

小西行長…………亜内武文(逆転裁判)
加藤清正…………ドラえもん(ドラえもん)
島津義弘…………空条承太郎(JoJoの奇妙な冒険)
福島正則…………野比のび太(ドラえもん)
長宗我部元親……ダディクール
小早川隆景………赤木しげる老人ver(天)
立花宗茂…………ブローノ・ブチャラティ(JoJoの奇妙な冒険)
安国寺恵瓊………利根川幸雄(賭博黙示録カイジ)
毛利輝元…………黒沢(最強伝説黒沢)
細川忠興…………山岡士郎(美味しんぼ)
藤堂高虎…………カイン(ファイナルファンタジー4)
石田三成…………佐渡島方治(るろうに剣心)
大谷吉継…………志々雄真実(るろうに剣心)

鍋島直茂(AA未登場)
黒田長政(AA未登場)
宇喜多秀家(AA未登場)

【名護屋城在陣】

徳川家康……やる夫
前田利家……御剣怜侍(逆転裁判)
上杉景勝……遠坂凛(Fate)
伊達政宗……衝撃のアルベルト(ジャイアントロボ)




850 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:05:42.56 ID:k6Ww.rw0


   ミ●                           ._____
                       ミ●       |李氏朝鮮 |
     ミ●                   ミ●    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ミ●    ミ●   ミ●   (  ;;;)~       ∧ ミ●
                      ) ;;;;)       <⌒>   ミ●
        ミ●           ( ;;;) ドカッ!!   /⌒\
 ミ●          ミ●  ミ●_ソ________]皿皿[-∧-∧、 ミ●
     放てー!!       /三三三三三三∧_/\_|,,|「|,,,|「|ミ^!、   ミ●
 ,,        ミ●      __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩  |'|「|'''|「|||:ll;|
”\●  。∧         /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「| ̄ ̄ ̄ ̄|「| ̄ ̄|
 ((((ゞ  ●γ⌒σ     /_| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ | | 田 |「|  田 田 |「|[[[[|
<  >   ノ⌒\     |ll.|ロ ロ,/| l⌒l.l⌒l.| |    |「|        |「|ミミミミミミ


4月、朝鮮半島の釜山に上陸した日本軍は、連戦連勝。
破竹の勢いで朝鮮軍を破っていった。
戦国時代が続き、兵も将も戦いなれしていた日本軍に対し、
朝鮮軍は戦いなれしていなかったことがひとつ。
そしてもうひとつは、日本軍の来襲に対して、朝鮮側は、
ほとんど何の準備もしていなかったことが挙げられる。




861 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:09:08.57 ID:k6Ww.rw0
             ツーン
      ∧_∧            ∧_∧ 
     <`A´  >          <丶`Д´>     
     (_|つ L_)          (__|=L_)   
     (_,,_,,_)          (_,,_,,_)  

この時期、李氏朝鮮内部は派閥争いでもめていた。
派閥はそれぞれ「西人」「東人」という名前である。

1590年、朝鮮より秀吉のもとに使者が来たことは既に触れた。
この時の朝鮮の使者の正使と副使は、対立する派閥から、
一人ずつ派遣されていた。
「西人」の黄允吉が正使、「東人」の金誠一が副使である。

   ∧__∧
 ⊂< `∀´ > ただいまニダ。秀吉は絶対攻めてくるニダ。
   ヽ ⊂ )
   (⌒)| ダッ
    三 `J

   ∧__∧
 ⊂< `∀´ > ただいまニダ。秀吉は絶対攻めてこないニダ。
   ヽ ⊂ )
   (⌒)| ダッ
    三 `J

正使は「秀吉は攻めてくるでしょう」と報告した。
副使は「そんなことありません」と報告した。
そして、二人の使者が帰って来たとき、朝鮮の主流派は、
「東人」派であり、副使は東人派である。朝鮮国は副使の意見を採用し
「秀吉は攻めて来ない」という結論を、採用した。




869 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:13:38.30 ID:k6Ww.rw0


 _____ 見えないニダ
 ||      |    ∨
 || 現実∧_∧  ハ_ハ
 ||  \( ・∀・) <`A●> ←
 || ̄ ̄⊂  )  ( と)
凵    し`J   U U


その間、海のすぐ向こうの、肥前(佐賀県)に名護屋城が建設されても、
朝鮮はなんら対策を打たなかった。
その後、1592年に入って、朝鮮に在住している日本人が、
日本にぞくぞくと帰国し始めたのを見て、対策を打ち始めたが、
既に遅かった。釜山をはじめとする朝鮮の領土は、
次々と日本軍の手に落ちていった。




873 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:15:51.09 ID:k6Ww.rw0

   (:::(      |/|ヽ       (:::::)
           )::)       /:: ゝ      )::ノ
          (:(     _]血[      (:(
     /ヽ_ ))     」∧::/;;:;;L   ))
     |:::::::::::;;;ヾ    ∠Π::;;;;;::;;:;;:::ヘヘヘヘ、
     ヾ、/┌;;ヾヘ、 ,,/|lilili||lil||「|}{}{|:::;;;;;::::::」
  _/\  /;;;;;;:::::;;;|::;;;V:|「| /::::::::\\::::;;:::/:/
 <::::;;::: \\:;;;;::::;:|::::;;;;:|「/:::: >;;\|::::|「:;;:/::::ヾ、
,,,....\;;;;;;,,/.;'';:::::; ┌ヘ、.....,,,:________.''゙゙,'::::,,
 ::,,;:,,; ,:.............:: ヽ::: ヽ .,,..|   漢城     |:;,,,,,,;....;
:..,,,..:;:..,,: .,......,;,.,,. /,;;, / .,,.. ̄ ̄ ̄|::| ̄ ̄ ̄:::::,,..::::::
.,,.;;::::.., ::,,;;...,.......,,;;.,,.;, .....:.,:;:, ,'.:,,:,:::::::.'''''':::::::::,. ...::'.:,,:,::::::

李氏朝鮮国王の宣祖は、平壌へ遷都して、退却した。
5月には、日本軍が漢城に到着し、制圧。
日本軍上陸から約半月後、李氏朝鮮首都、漢城(ソウル)は、
日本軍の手に落ちた。

朝鮮の公式記録「李朝実録」によると、この時、暴徒と化した
朝鮮の民衆が王宮に乗り込み、略奪し、放火したという。




882 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:19:24.52 ID:k6Ww.rw0


         __、─- 、
        > ,, `  ,, '´ ゙̄,Z._
       , ' i!i   i!i  !ii   !! <     
.      / ii!  !! i! , ii ハ ii! ii! ヽ      
     l i! i!! ,イ /l./--l ト ii ii l
      | i!,.、ii /‐l/-'、 ̄,V-|ハ ! N     
      |!i.|.f1.| =。===.,, ,。===lW       
      |.i!|.「l | `ニニ´  ヾ二 l
     |ii ヾlノ.  , -‐' r _ \l   (._ ⊂  
      /| ii /'\ ′'フ",二二ニ⊃   ,)   )  
   _/):| /    \/ ,. ´二ニゞくう ( r '´  
‐..T....|((::K    / /./ ´, ─_'ニ\>,_'ノ
.....|.....|::)):l(ヽ.  / ' '  .仄l ..|.....|....T..‐   
... |.....|((:(:l))(:><:\   ノ(:((:l...|.....|.....|....    
....|.....|:)):)l/./..>、:`:く)::)):))l .|.....|.....|....
      小早川 隆景

             _
          /  ̄   ̄ \
         /、          ヽ
         |・ |―-、       |
        q -´ 二 ヽ       |
        ノ_ ー  |     |
         \. ̄`  |     /
         O===== |
        /           |
         /    /      |
        加藤 清正

                _,:-=====‐-、
                 /''二 ̄   ) ゙ヽ
               ir'"r-__,,,,,,.:-'"  ヽ
              r_,,r''"´`i'''ヽ r‐:、 l
             /"r'.!__..-'  `'";'ノ,! ,'
             ヽ_,r'i゙    、  'r:< ,'
              ヽr‐=''''` ,!. 丿, `i
               `(  _,,-‐'" l _,.!>、__
                `'''".)、i ,.:-:'" ,.:'  i. `'''ー--,-.、
                  ,.:|.i゙''ヽ  /   .|    r'"  `:、
                ,:r' |,!,ノ.ヽ/_    |    ,'     i
                  小西 行長

日本軍の主だった武将たちは、首都のソウルを制圧したことで、
一旦進軍を止め、今後について話し合った。
そして、目標を決め、ソウルからそれぞれ手分けして出陣し、
旧都の開城を落とし、平壌も戦わずして手中にした。
特に加藤清正は、朝鮮の王子二人を生け捕りにするなどの手柄をたてた。




[saga]:2008/08/09(土) 21:21:50.20 ID:k6Ww.rw0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X   あっはっはっは……!
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   聞いたか、やる夫殿!?
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    日本軍は各地で連戦連勝だ!!
                    `  ι,,   `',ノ7   この太閤の威光をもってすれば、
                    `、   _,,,  /'|,',,   できないことなんて、
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,, 何もないんだ!
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   ……はいですお!
  |     |r┬-|     |  日本軍は強いですお!
  \      `ー'´     /




897 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:23:56.44 ID:
k6Ww.rw0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  よしよし、行長や清正だけに、
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   任せておくわけにはいかないな……
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   ここは、この太閤自身も、
                    `  ι,,   `',ノ7   朝鮮に乗り込むとしようか!
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |




905 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:26:15.04 ID:k6Ww.rw0

                 __l゙r`、ー-=、-:、_
                r'i"、ヽ.__ヽ、 ヽ  ヽ
                ',i r'"_,,,.';'; l l i __ ';   お、お待ちください!
                   |l、 li. riェ|.|i ;' /r;', '、  たった今、新しい情報が……
                 !'`;i゙_  .i' ! ./l)rノ /   海戦で、我が方が敗北しました!
           ノ|.      ',-‐- ,':'",!"'、/    脇坂安治らの海軍が、
   、        _,..:'  |      ヽ,__,,.. -'._,,. ヽ、   朝鮮海軍に敗戦したとのこと!
.   ヽ- ,__,,..-''"   |         ,.-|''iニ"_,.-' ,! ヽ- 、,_
.    `、        |      ,:;':' | |二-:' /   ';   ``''‐- 、_
     ヽ       |.    ,r'゙,、 i-, .', ,.:'/-、r'"   ,.:'"´  `i
      ヽ       .|   ,.:'!,`ヽー' !丶i:' ./   `r  ,:'      |
       ヽ、   .,..、| / ,.i‐:、_!"'、,i"i /   ,:'´  i        |
          |`;  .,:'`フ .|゙ / | ',r、 ,.i !ヽ,!.,'  ./             |
        i .';./ .∠,-' ,' |. |、 i >'/ .i  ./    、!       |
                  前田 利家

         ___
        /⌒  ⌒\         ━━┓┃┃
       /(  ̄)  (_)\         ┃   ━━━━━━━━
     /::::::⌒(__人__)⌒:::: \         ┃               ┃┃┃
    |    ゝ'゚     ≦ 三 ゚。 ゚                       ┛
    \   。≧       三 ==-
        -ァ,        ≧=- 。
          イレ,、       >三  。゚ ・ ゚
        ≦`Vヾ       ヾ ≧
        。゚ /。・イハ 、、    `ミ 。 ゚ 。




914 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:28:17.58 ID:k6Ww.rw0
     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´  _       /
        `)ll| (`Y´      _ 、_    |    な、なんだと……!?
       /lll`l`-|  u   (  U  '´,イ
     ,-'´/|`ヽ-┐u     ` ̄'    ノ   安治達は何をやっているんだ!
__, -‐/;;;;;;/ |   |  u         l
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、

陸では連勝の日本軍であった。

……しかし、海では、そうはいかなかった。
日本海軍は、朝鮮海軍に、これまで、二度敗退していた。
秀吉はこれに対処するべく、脇坂安治達の指揮する日本海軍を集め、
朝鮮海軍を倒そうとしていた。




925 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:31:04.65 ID:k6Ww.rw0

次スレ   http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1218284921/



 | ・   i *゚・+゚   / ̄\ i  o.+  *。 |
 *o ゚ |+|   。*゚   |     | *゚・+゚ } o  |*
 o○+ | ∨      \_/ + |!*l::j o ○。
・+     ,-i| o.+  _|__   。*゚}‐ 、゚ + |
゚ |i   | {r|! *l:  /_ノ ' ヽ_\   ノヾ}  |
o。!    |! * .゚ /\  :::::  /\  レ ノ  ゚|
  。*゚  l ・ / /// (__人__) ///\o  ゚。・ ゚
 *o゚ |  <   \ |r┬-|  イ  >  *|
| ・   o ゚ l\     ` ー'´    /*゚・+゚ ||
 |o   |・゚ ,.‐- .ハ       イ | * ゚   |
* ゚  l| /    、` ニ ´ ノ  ノ   o.+ | ・
 |l + ゚o i     ` -、{! /_   \  ○・ |o゚
 o○ |  | ヽ.     ヾ´    ̄  `ヽ  *。
・| + ゚ o }  }                ヽ O。
 O。 |  | リ、  ..:::        ..   l 。
 o+ |!*。| / `ー::::       , ヘ:::::..  | *
 |・   | ゚・ |/   /  :::... ..   /:::/ | ::..... { |
    |_|\∧∧∧MMMM∧∧∧/|_|   ←李舜臣
    >                  <
 ──┐   │     ヽヽ \  │ ヽ│  |ヽ ム ヒ | |
    /    「 ̄ ̄        │   │ ̄| ̄ 月 ヒ | |
   /  ア L__ ヨ  __ノ  / | ノ \ ノ L_い o o
    >                  <

しかし平和に慣れていた陸軍とは違い、朝鮮海軍は、
海賊などを相手に戦っていたため、実戦慣れしていた。

日本海軍は、朝鮮海軍の将、李舜臣(イスンシン)率いる軍に敗北し、
日本側は制海権の一部を失ってしまったのである(閑山島海戦)

全ての制海権と、補給ルートが断たれたわけではないが、
その後、秀吉は海上での朝鮮海軍との衝突を避けさせ、
日本海軍は朝鮮軍を回避しながらの行動となった。
しかしこれが功を奏し、朝鮮海軍は以後、目立った戦果を
あげられなくなった。




937 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:34:28.24 ID:k6Ww.rw0

       ____
     /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\    やめたほうがいいですお。
  /:::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |     (  (      |
  \     `ー'     /

                  イ`ヽ、:::::::::::::`:ヽ-、_lllllllllllllllllllll`、
             __,―'´lllll|lllllllll`ヽ、:::::::::::::;;;;;;`ヽ、_lllllllllllll|
            `l ‐-、_lllllllllll|、lllllllllllll`、;;;;;;;ll;;;;;;;;;;;;;;ll`|lllllllllll`l
               `|l|ll|lll`ヽ、llllヽll'‐'´⌒`、llllllllllllll;;lllllll|ニ、lllll|
  もう若くも         |l|ll|lllllllli'´ ̄´ U   `、llllllllllllllllllll|,-、`|llll|
  ないんですから。  |l|ll|llllllll|    ,  _,.‐ |ll,、l,lllllllllll|‐ 、/lll/
                  |lト、lllllllll`ー、_ ヽ`-',=iフ.|l|`l|`|l|、l/ー' /llll`l
                || ヽllト、lll`F|    ̄´. || ||ll|llノ i‐' ‐、lll|
               ll  `ヽ、`ヽ| l      l/ | |l||/ `l   |`i、
               |     `ー `し_ ー  /   |l/ /   / 人`、
                      \_, -‐― U /_, -、'`< ノ llllヽ、
┌‐────┐             ,.‐∧―-    / `l  `ヽ`ヽ、ノllllll\-、
│ トシイエ  |           /llllll/llll`、___,/ |  |  `ヽ  ヽllllllllll`ヽ

秀吉はなおも、朝鮮に渡ろうとしたが、
秀吉は(AAなのでわかりにくいが)この時、既に56歳であり、
年齢からくる体力の衰えと、日本が制海権の一部を失い危険なこと、
二つの理由から、やる夫と前田利家に朝鮮渡海を反対され、
やむなく、渡海を諦めた。




944 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:37:02.30 ID:
k6Ww.rw0
その頃、朝鮮軍は……。

    ((⌒⌒))
ファビョ━ l|l l|l ━ン!
(⌒;;.. ∧_∧
(⌒.⊂,ヽ#`Д´>     海戦ではそれなりだけど
(⌒)人ヽ   ヽ、从   肝心の陸のほうがぼろぼろニダ。
 从ノ.:(,,フ .ノゝ⊃    明に助けにきてもらうしかないニダ。
人从;;;;... レ' ノ;;;从人




956 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:38:33.73 ID:k6Ww.rw0

              _,.-ニ三‐-、_
            _//    二=一
         /⌒  r,-、      ⌒ヽ
        //ハ=ニンゝ二ニニニ==ヽ ヽ  
          |{ 〉ヾ/  __,.=≡ヽ     \     おっす。
          ヾ {`iユ> `ヽゝツ` 〉 r-、  ヾヽ    とりあえずオレだけ様子を見に来たぞ。
            !/ /    ̄ / レ 6 )   \}    様子はどうだい。
           ハ !__     / リ__,ノ   、 ヽ
           |{ ! ー--‐一  / | |   i ハ |
           ヾ ! ー一   /  l  !-、 l | !/
           / ヽ__,,,._____ノ   l / `ーj、/
         /`/          l  /  `ー---,.
    r‐‐‐< ̄ /           l /  /   /-、
    !_   \/           i }|___,.-‐'   /く>ヘヽ
             徐一貫
     

     ∧_∧
    <`∀´ ∩   こ、これはどうもニダ。
    (つ  丿   明の使者の方ですか……。
    ⊂_ ノ
      (_)




973 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:41:00.04 ID:k6Ww.rw0
              _,.-ニ三‐-、_
            _//    二=一
         /⌒  r,-、      ⌒ヽ
        //ハ=ニンゝ二ニニニ==ヽ ヽ      そうだよ。
          |{ 〉ヾ/  __,.=≡ヽ     \
          ヾ {`iユ> `ヽゝツ` 〉 r-、  ヾヽ    日本軍にぼろぼろだな、
            !/ /    ̄ / レ 6 )   \}   あんた達は……
           ハ !__     / リ__,ノ   、 ヽ   ちょっと、怪しいくらいにな……
           |{ ! ー--‐一  / | |   i ハ |
           ヾ ! ー一   /  l  !-、 l | !/
           / ヽ__,,,._____ノ   l / `ーj、/
         /`/          l  /  `ー---,.
    r‐‐‐< ̄ /           l /  /   /-、
    !_   \/           i }|___,.-‐'   /く>ヘヽ

明国は朝鮮のことを疑っていた。

明は、秀吉が朝鮮に対して「道案内をせよ(日本軍の先鋒となって戦え)」と
命令したことを知っている。
その後、朝鮮は、秀吉の命令を拒否し、明にこのことを報告した。
「秀吉がこんなこと言ってきたけど、朝鮮は当然拒否しました」と……
ここまでは良かった。




979 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:43:06.02 ID:
k6Ww.rw0
じゃ次スレいきます。



            ,.-‐-、_,. -‐-、
            {        i
           l _,.-‐‐‐‐‐'"゙ー- 、
          /       ヽ   ヽ、
          /         l    i   朝鮮は秀吉の言葉を拒否したという。
            |   /    _______    }
         l  /-,,ニ__ ̄     ̄_,,j   だが、それは秀吉軍が攻めてきたとき、
         l  |''"--、ッ=‐,  ,.-ッ='{|   明の味方をするということ……。
          j  l   ー‐  ヽ l ー ' リ   それなのに、朝鮮は、秀吉軍に対して、
         ノ  ト、        _j   !|    何の防衛も、対策もしていなかった。
       /l   j  ゞ====''"===ハ    おまけに秀吉軍が朝鮮半島に来てから、
      / /   ノ /   ー‐‐--一 イ !   あまりにも短期間でやられすぎだ。
     /     /  \    "゙  / l  l
    /      /    \_____/  l  ト、 これは密かに内通しているのでは……?
   /     /             |   \

明は当然の疑念をもった。
朝鮮内部の派閥争いが、日本軍の侵攻を許しただけではなく、
明国からも疑われる結果となってしまったのである。


15 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:46:23.77 ID:
k6Ww.rw0

  ∧,,,, ∧
 < ;;::)Д´> お酒とか兵糧とか、いろいろあげるから、
 (# ∪ ∪ なんとか援軍に来てくださいニダ……。
 と__)__)

朝鮮はとにかく明に助けてもらおうと必死にお願いした。
既に平壌まで陥落している以上、朝鮮はほぼ全て日本の手に落ちている、
と言っていい。明の援軍がなければ朝鮮は滅亡だった。

                     __,,,,、ィ     .  |
               .  ,、r‐:.v'::::::::::::`'‐ 、    . │ぞ 飲 大 お よ
                /.-ァ:::::::nn:::::::::::::::::`ニ=    | | ん 酒 父 |
        ,、 ---<~`'‐.、 i::;z=-半==z:、:::::::ヽ  .  |   じ   .さ し
      ,.r.'´       \ ヽV!ヽ/  ,、ィ |:'`-:::::l  .  |   ゃ   ん
    /          .ヽ ヾ7フ / `''ー |:;r、::::::|  . │  う
.   /.          ,..rt┬i 'iゝ、 _,,、メ、l::l !::::::ヽ  人______
.   /-‐-、        │|│|. |ハ, ̄ ノ/ ノ::|ノ:::::::::::ヽ
   {.    ヽ        | ! ! .! }'ー三ィ-:'"::::::|'"`''‐-、::ル‐ァ
   ヽ    ヽ     /   /::::::::::::::::::::::::::|__,、r'"/ /ヽ,
    \    ',    i゙   /::::::::::::::::::::::::::::| _,.ィ‐''l l.l   l
     ヽ、_ ノ   ,.人-‐''"ヽ::::::::::::;r-:、-‐'"#####ヽヾ;‐イ
      |  `''''''''"´  ヽ `l!彡ヽ<´ \ \########`ーヲ!


明は援軍を決定した。朝鮮が裏切ってはいないだろう、と解ったことと、
このままでは、どちらにせよ日本は明に攻めてくる。
戦うしかない。それならば、戦場が朝鮮であったほうが良い。
明が荒れるのは嫌だが、朝鮮ならば別に良い、という発想だった。




22 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:49:43.58 ID:k6Ww.rw0
        l´  _..ゝ-――‐- 、
        `r'´         l
         |.   _,,,._ -==-..ェ、|__
___... -‐ ..ニ|. ,ィ/__ヽj  レ''_`ij|- `ニ..''_‐  
-‐ '' "´   _レイ イ__o.ソヽイ._o_` |l      `  はっはっは、
      { i|/ヽ._/  i |ヽ__ ィリ       北虜が終わったら次は南倭か。
.       じリしi ,,,.  l_l  ,,, l |       
       ||. l,リr----―ァl}|       倭人などアリか蚊の如し。  
.        | ゝ、{| ヽ ̄ ̄ 7 リ/
      /'、  ヾ ゞニニン ノ l
.     /≡ヽ、 ゝ-‐"ー-'´)ヽ
    /ヽ≡ ≡ ̄≡ ̄≡ ̄≡l\
-‐ ''´ゝ、 ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ノ ≡`'' ‐-
≡ ≡ ≡\≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡
          祖承訓

かくして明軍がやってきた。大将は祖承訓。
祖承訓は北虜(女真族)との戦いで勇名を馳せた武将だった。
明軍は、日本軍など恐るるに足らずとばかりに平壌に迫った。




32 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:52:22.83 ID:k6Ww.rw0

                 ,、- '' ゙ ̄,ヽ、_
                /  ,、-''`゙ヽ  `ヽ
              /   !゙     |   `.  うっふっふ……!
               ├--''゙    /    i
             , .,L _;.;;;;、  ヽ ゙ヽ、./´`!i  現実の厳しさ、
          ,、-';;、-''゙!,.、ヽ-- '゙`_,/'゙!G.ノ!  教えてあげましょう!
         /,;-'゙ ,,-';゙!--゙i-i'"  ̄ ',  Yi,
        /   "./ヽ,   ! ゙;;_,,ノ    ! ゙ヽ,
       /    ./    ̄;T!  ,/   ノ.  丿i ┬-─ '',゙ニ'- 、
       /   ,,/      ゙''ニ゙-   / i/ / i   /    `i
     .,_,i _,;;'゙      ,、-''゙ヽ、_/,、-''`  /  i  /      i
     i  ̄_,.フ     /i   / ! i´ )、  ,/   !  i       i
     ! ̄ ̄    !     / !  / ,i !'i゙ './!-、,/ /        !
     i  ○   i     ! !   `y゙i .i !.  /  ゙> ノ          /
      !       !、-ヽ;゙↓  / i !  ! ./   /./          /
     i  ○   !`'   ゙i.  i   !  i. /   //        /i

        l´  _..ゝ-――‐- 、
        `r'´         l
         |.   _,,,._ -==-..ェ、|__
___... -‐ ..ニ|. ,ィ/__ヽj  レ''_`ij|- `ニ..''_‐  
-‐ '' "´   _レイ イ__o.ソヽイ._o_` |l      `  はうあ!?
      { i|/ヽ._/  i |ヽ__ ィリ
.       じリしi ,,,.U l_l  ,,, l |       
       ||. l,リr----―ァl}|       
.        | ゝ、{| ヽ ̄ ̄ 7 リ/
      /'、  ヾ ゞニニン ノ l
.     /≡ヽ、 ゝ-‐"ー-'´)ヽ
    /ヽ≡ ≡ ̄≡ ̄≡ ̄≡l\
-‐ ''´ゝ、 ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ノ ≡`'' ‐-
≡ ≡ ≡\≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡

だが明は負けた。
小西行長の鉄砲隊を前に、明は敗退した。




49 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:54:37.98 ID:k6Ww.rw0

        l´  _..ゝ-――‐- 、
        `r'´         l
         |.   _,,,._ -==-..ェ、|__        ええい、なんたることだ!
___... -‐ ..ニ|. ,ィ/__ヽj  レ''_`ij|- `ニ..''_‐    我らは明だぞ。その明が倭賊如きに負けるなど、
-‐ '' "´   _レイ イ__o.ソヽイ._o_` |l      `   あってはならんことなのだ。
      { i|/ヽ._/  i |ヽ__ ィリ
.       じリしi ,,,.  l_l  ,,, l |         ……そうだ、これは朝鮮が悪い!
       ||. l,リr----―ァl}|         朝鮮軍の1部隊が日本に投降した。
.        | ゝ、{| ヽ ̄ ̄ 7 リ/         それで士気が下がり、我々が負けたのだ。
      /'、  ヾ ゞニニン ノ l          朝鮮よ、わしらに謝れ!!
.     /≡ヽ、 ゝ-‐"ー-'´)ヽ
    /ヽ≡ ≡ ̄≡ ̄≡ ̄≡l\
-‐ ''´ゝ、 ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ノ ≡`'' ‐-
≡ ≡ ≡\≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡ ≡

       ,..-――-:..、    ⌒⌒
     /.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::.\      ^^
    / .::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::..ヽ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   :::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::
     :::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
       ::::::::::::::::::::∧_∧   そうやってなんでも
       :::::::::  < ::;;;;;;;;:>      ウリのせいにしてりゃいいニダ・・・
          _..  /⌒:::;;;;;ヽ
-― ―'ー'-''―-''/ / ::;;;;;;;;:| |―'''ー'-''――'`'
 ,,  '''' .  ''''' と./ゝ_;_;_ノヽつ   、、, ''"
    ,,, ''  ,,,    ::;;;;;;;;;::: ,,  '''''  ,,,,

もっとも、祖承訓は、この敗北のために程なく明に呼び戻された。
明は代わりの将を誰か派遣しなければならなくなった……。




63 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 21:57:39.18 ID:k6Ww.rw0
>>49のとーたくのセリフは史実だから恐ろしい。



                       / ___    l  ヽヽ
                      .l    勹├‐    .l
                      l   _フ ヽ_,    ヽ_/
                      l    
                      l   十/⌒ヽ     や
                       l   イ Oノ
                      /.l           _土_
                   , .///ヽ   ト     / |/ヽ
                    { {   ヽ  ○ヽ    ヽ__|  ノ
                    >-、 _ \.    
                   /゙゙/  h゙-i`゙-..,,_
                   {  ./ _,,..-、 /    ̄ ゙̄/ ̄ ̄ ̄
                     .{.゙ _.., ̄`{
                    ヽl {)゙ `j .ヽ
                   _,丿 ゙ー゙" l._,,..,,_
                   {,       l//  }
                   ゙- ,._     ゙ .丿
                    l゙-二}   ノヽ- ゙l
                   .{         l       /
                   .l,  __      l     ./
                     ̄  l  _,,,...---l-    <
                       ,-==゙-゙゙` ̄
                      細川 忠興

1592年10月……この時期になると、さすがに朝鮮軍も奮起し、
各地の朝鮮人の義勇兵らと共に、反撃ののろしをあげた。
朝鮮半島南部の晋州を拠点に、朝鮮軍は度々、日本軍の補給路を断ち、
またゲリラ戦をしかけてきた。日本軍は、細川忠興らを中心に、
2万の軍を編成し、晋州城を攻撃した(晋州城攻防戦)。

日本軍は数日に渡って晋州城を攻撃したが、決死の抵抗にあい、
また背後から義勇兵らが牽制してきた為、容易には落とせないと判断。城から撤退した。
だが、朝鮮軍も、大きなダメージを負っており、撤退する日本軍を、
追撃することはできなかった。




73 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:00:58.77 ID:
k6Ww.rw0


~^ "`~~^ "`~~^ "`~' "`~~^ "`~~^ "`~~^''"` ~~^''"`~~^ ''"~^"`~ `~~^''"^ "`~~^ "`~~^ "`~~^ "`~
            ,l,
    ;"',,     ;"',,        ;"',,
                              ;"'    ,,           ;"',,
                                         ;"',,
          ;"',,                ;"'
                   ;"',,
  ;"',,                                   ;"',,



::::::::::::::::::::::   ____,;' ,;- i
::::::::::::::::::   ,;;'"  i i ・i;
:::::::::::::::  ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i;
:::::::::::  ,/'"   '''',,,,''''--i
:::::::::  ;/  .,,,,,,,,,,,,,,,,,   ;i'"`i;        
:::::::  i;"     ___,,,,,,,  `i"       
::::::: i;    ,,;'""" `';,,,  "`i          
::::::: |  ''''''i ,,,,,,,,,,  `'--''''"       
::::::: |.    i'"   ";|             
::::::: |;    `-、.,;''" |          
::::::::  i;     `'-----j 


この頃、加藤清正はどんどん進軍し、朝鮮の国境豆満江を越えてオランカイへと進行した。
このあたりは女真族の場所であった。後に明を倒し、清を起こすことになるヌルハチは、
この女真族の出身である。

清正は、明に進軍するルートを探っていた。
そのうちのひとつがオランカイであった。
しかし、オランカイから明に攻め入るのは、モンゴルを通らねばならず、
また、雑穀ばかりがとれる地域で、兵糧を手に入れるにも、あまりうまくない土地であった。
清正はこのルートから明に攻め入る事は無理だと判断し、朝鮮の国境まで撤退した。




83 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:03:52.42 ID:
k6Ww.rw0
            ,r'7'7'フヽ、
         / / / / ,r-、i
         _/_/_/_/ /  l|
      __/_o__o__  ̄``i   
      {,、r‐'"´<||: : : : : ̄:゙、
      ,' ,,r―ヾ||:: : : : : : : :',   さて、
.     { イけフ  .||f^l: : : : : : :',   ひとつ罠をしかけるか……。
.     /   ̄   ||_リ: : : : : : : ', 
    〈、      ll |:: : : : : : : : :} 
      |―‐ヽ 〃 l: : : : : : : : /
        l    〃=.、ヽ、_:__:__:ノ  
      ├π'"タ=-′/::::::::::::>、 
      ′`ラi|   /::::::::::::/   `ヽ、
       //!l|l   /:::::::::::/      `ヽ、
    / /::ll || /:::::::::::/  /´       \
   /  /::::ll 0./:::::::::::/   l l        ヽ

11月。
小西行長の前に敗退し、明に呼び戻された祖承訓の
代わりにきたのは李如松だった。




102 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:07:42.94 ID:k6Ww.rw0

          ______       
         r〃〃〃 f7⌒ろ)
          l∥∥∥ ||   f灯     日本人よ、
           |∥∥∥ ||   | |      そちらが望んでいるのは  
           |儿儿儿._」∟⊥厶     我が国との貿易だと聞きます。
          〔__o____o_≦ト、
.          「⌒ヽノ   ヽ|l __  ヽ    どうでしょう。私から
         |ヘ、 rノ¬、 l「r,ヽ  i    皇帝陛下に頼んでみるから、
.          l ー| `ー'  ||、_八 |   ここは一旦停戦しませんか?
          l │     ll  〃V
           、{`―-ヽ ,〃 〃  \      
           __\ rテ ノ´ 〃   / ー- 、
.          ,ィ(⊆≧リ≦⊇)〃   /     rク\
.       /   | ̄r少}¨ ̄〃   /    /′ ヽ
      〃 l   |  l| | l| 〃    /     /    └ヽ
     /   l  |l | |l/″   /      !  厂    \
    く,  Y   ! l」fレト!    /       | /        1
    丿  |   | 丿} じ’  /      | /         |
   /     l   | `¨      /      レ′        |

                _,:-=====‐-、
                 /''二 ̄   ) ゙ヽ
               ir'"r-__,,,,,,.:-'"  ヽ いいでしょう。
              r_,,r''"´`i'''ヽ r‐:、 l それが日本の目的ですし、
             /"r'.!__..-'  `'";'ノ,! ,' 平和にことが済めば
             ヽ_,r'i゙    、  'r:< ,'  太閤様もお喜びになるはず。
              ヽr‐=''''` ,!. 丿, `i
               `(  _,,-‐'" l _,.!>、__
                `'''".)、i ,.:-:'" ,.:'  i. `'''ー--,-.、

日本は明と、50日間の停戦条約を結んだ。




113 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:09:32.68 ID:k6Ww.rw0


<ジャーンジャーンジャーン!!

                   ,.イイ
                 /二 ゙゙̄ヽ、
                ,.へ ー-、  )ヽ
               __l___!__,.r===ァ'<ミミ   げぇっ、明軍!!
              |   jハ、___ノ ヽミ}
              `┬プ ゚ー、    ノ/))
                i ヾ===、  }  rノ ,._'フフ
           ,. ‐--、_ ゙、} /γ} }  ィj,.-''"ノノ
     ,.r-=ニ二二ニ=ー---L`==',.-‐''" -'',-'
   ,.-''"              ̄! |  _-'_ノ--っー--、-、
  r'                | |_ノ  ,r‐''"~、   `i `!
  |            O O  { し`ー´  j  ヽ    | ヽ
  \               _Y" |:::::| ノ-、∠     |  \
   `ー‐---‐‐、───'''""ヾ  |  |:::::| j   /   |     \

そして、これは明の罠だった。
停戦の期間中、明は軍勢を編成し、銃や火器を揃えた。
1593年の年明け早々、明軍43000と朝鮮軍10000の連合軍が、
奇襲のような形で、平壌の小西軍15000を襲撃した。

小西軍は敗北し、行長は退却した。




133 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:13:19.14 ID:k6Ww.rw0

        / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|   \ ヽ
      / ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::___:::::::::::::::::::;:ゝ /   ヽ.}
     / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/,. ヘ`!:::::,、‐'"  /     l
   / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;' /  ノ |::f   /    l |
   、 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ <  L|   `iヽ、   l |  実にまずい……! 
   丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、ヽ  ミ    ゙ーtッ-、 ,ゞ  このままでは朝鮮北部に展開している
    丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/し'         `ヾ, f´   日本軍が、分断され、各個撃破されてしまう。
      ヽ  :::::::::::::::::::::::::::::::::/  i         / ',
       \ ::::::::::::::::::::::/   /       ,. '     ',   各軍に向けて使者を!
         `ヽ、::::::::::;、 "   〈       r、       '、  戦線をソウルまで後退させ、
       ,..、..,r- '`ー'"ー-、、、..,,_ ヽ      `ヽ、 ..f´`` ′ 軍を再編成!
    r'''´ ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,``丶、      r┴、     しかる後、平壌からやってくる、
   〈 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,, ヽ、   ノ   }     明と朝鮮の連合軍を撃破します!
   ノ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ (  /`ヽ、
 / ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ`7   ,ィ ヽ
ゝ- 、_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r 、;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ、/   `‐,
     ノ                  `ヽ 、、;;;;;;;\  /  !
     〉                       `ーヽく  r }

三成の呼びかけにより、日本軍はソウルに集結した。




145 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:15:35.67 ID:k6Ww.rw0

          ,.rrr'' ̄ ̄、゙゙ヽ、
           /~ニ  u  >llllllヽ
         j_ ヘ ヽu <llllllllllllllヽ   め、面目ありません……
        /、__,.=ニニ===、lllllllllll}   こんなことになってしまうとは……
       ,.-‐フ''f   j!  ノ,.イ))lllj
       |_(,.。`ー''"  " ノノlll<
        { i__ 、  r'  〉}ヽr- 、_
        ヽrー- ヽ) _ン 、/ ゙| |   ` ヽ 、
         t __,. -''<  /  |  |      ,.`ー 、
         ,.-'' `TTtヾ、/  |  |     /    ヽ


  lll  ll  , /::/.// /::::::::\ヽヽ  ヽ ヽ   
      ///_.//:://  ̄ ̄ ヾi,::\ ト|ヽ|   
 lll  ll //'  /'‐-、    ,. -─,r'ヽ::::ヽl
     / ====o== ≡   =o==== ./    まぁ今さら仕方ねえだろう……
 /'⌒| ll|:::::::`ー--‐'" :::::::: |:::: ‐-‐'" |     
 | l⌒| |::::::ヾ   ソ :::::::: |::   ー'  |     それで……? 具体的にどうする……?
 .| |二|ll |:::::::::::` ̄ ノ  ::: |::      |     
  | !  | |::::::/ ̄ ~  :::r‐ 」_,ヽ   |     ちょうど季節は冬っ……
  ヽこ, リ、::/:::::::             .|     しかもこの朝鮮って土地は食糧が少ないときてる……
    /ミ ::\::::::::'‐----------'  .|      現に……このソウルには兵糧があまりないっ……!
   /ミ  ::::::\:::::::::::::: ミ三彡  /      
   /ミ   :::::::\:::::::::::::::::::::::::::::/       ソウルの王宮に篭城するよりは、
  /ミ     :::::::::::\::::::::::::::::::/        一気に打って出て、明軍を蹴散らしたほうが得策だと、
  /ミ      ::::::::::::::\::::::ノ;|`ー,       オレは考えるんだが……!!
  ヽ、      :::::::::::::/;; ;;;;;;| 7




160 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:18:48.52 ID:
k6Ww.rw0
       , '"  ̄` ー''⌒ヽ、
    /           \
.   /               ヽ    
   l       ,ィ j`ヘ. ハ .、   l   
  │    ,.ィノ-jノ  lノ-リ‐l  N    
.   |. r'コ.r'=ヒァ= _ ;セァ=:|nノ    ……僕も小早川殿に同意見です……!!
    l |.ヒ|.| `ー- '  / ー ' :||.|
.    l. ヽl| u'     冫   :ル'     ここは一気に蹴散らしたほうがいいっ……!
    ヽ ト.、  'ー----   /″   
   /ヽ|. \  ー  ,:く      
-‐''"|:.:.:.:.:ト、   \._. イ:.:.:.|`''ー-
:.:.:.:.:| .:.:.:.:| \ ,⊆ニ_ヽ、|:.:.:.:.:.   
:.:.:.:.|:.:.:.:.:.|.   / r─--⊃、.:.:.:  
:.:.:. |:.:.:.:.:.| ,.イ   `二ニニうヽ.:.::
   宇喜多 秀家……初登場。子供のときから秀吉の世話になった武将。

       ':::::::/:::::::::`'''´::::::::::::tタ',
       l:::::::f:::(((ぅ:::l::::i:::l::::::l:::l:::',         
       l:::::::i:::::::l:_:_:|_:_凵⊥l-|:l::|          
      ',:::::::!::::::|で6ラ')ノィ5ラ川             よしッ、決まりだな!!?
       ヽ::::i::::::l  ''"'( ::{;i::::j::リ`二ヽ-、   __  
       {ヽ::l::::::l     、.ノ::://ニ二:.eヽ ヽ‐=' O)  
       ハ \:::::l  ∈=':〃ニニニ::.’i }e、ヽ ̄     ここはオレが先陣を切る!
      ム e,\ヽドェ.、二ノ=-‐'`iニFl |  e、\    
     /ヾ〉  e、`r― - = 二⌒i lニF|e|、_e、
   /e、 ヾ〉 e、  \ _/ (r \| |-F|’| \ e、
  /  e、  ヾ〉  e、 //"   \rぅ|eF|el   \
 {e、\  e、ヾ>、/ l |l  \_.ノ´l’E|’!
  \._ `ミ>、/ ,イ[|l ll 、ヽ、.ノ, ,' 〃| l
   ヽ ,e´//e' rタ´e' `7''`r'' // (()j l
       立花 宗茂




175 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:22:05.72 ID:k6Ww.rw0

秀家はひろゆきです。

そして。

      __/_o__o__  ̄``i
      {,、r‐'"´<||: : : : : ̄:゙、
      ,' ,,r―ヾ||:: : : : : : : :',    日本軍が集結しましたか。
.     { イけフ  .||f^l: : : : : : :',    数ではこちらが不利……
.     /   ̄   ||_リ: : : : : : : ',   ふむ……
    〈、      ll |:: : : : : : : : :}
      |―‐ヽ 〃 l: : : : : : : : /   だが、ここまできて、
        l    〃=.、ヽ、_:__:__:ノ    退却すれば士気に関わる……
      ├π'"タ=-′/::::::::::::>、
      ′`ラi|   /::::::::::::/   `ヽ、
       //!l|l   /:::::::::::/      `ヽ、
    / /::ll || /:::::::::::/  /´       \
   /  /::::ll 0./:::::::::::/   l l        ヽ

    ノ      ∧  丿
、  从  .___| |__ノ__      ,ィ
\  /||     ⊂⊃  ヽ\  / /
ヽ `'´  .||、..___⊆⊇___|.., ´  /
 ヽ  // ヽ____◎___ /\ /  考えていても仕方ありません。
.  `´  |  | |  \   / | |  `
     | __.| |  ━  ━ .| |      戦うしかありませんよ。
     |l≡| ヽ    」  | |      朝鮮人の前で恥をさらすわけにもいきません。
     |.Lヲト、ヽ_.--_ノ/|  
     /.__\_|__|__/_|ヽ     …………ん??
   /   ゝ二二三二ノヽ_ゝ_
     ゝ___ ( y) __丿






185 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:25:04.56 ID:
k6Ww.rw0
     l: : : : : :;' : : : : : : (((//゙ハ、 : l: :l : : : l: : : l : ',
.    l: : : : : :l: : : : : : : : : : : :`Vノ : l: :l: : : ,' : : ;': l:ll   立花宗茂参上ッ!
    l: : : : : :l: : : : : : : : : : : l: :/:l :l: :l: :l:: :/ /::/: :;リ|   
    l: : : : : :l : : : : : : : : : : l: :l::ノ: }: :} l / /::/レj:/::|   『任務は遂行する』『部下も守る』
    l: : : : : l: : : : : : : : : : :l: :|/_;イ_;イ_;リ、// .ノ/:|   「両方」やんなくっちゃあならないってのが
     '; : : : : l: : : : : : : : : ::l: :|ニニ ‐--ミ`' } ,ィチj゙ :|   「大名」のつらいところだな
    /´ヽ: : : :l; : : : : : : : : :l: :|z't'ツ"_>`` '" {^~ |: :|   
  / ¶′\: :ll : : : : : : : : l: :| `~¨´ (::"′   ',ノl: :j    覚悟はいいか?
,r‐{   , \ll : : : : : : : :l: :| :.           ∨ノ:|   オレはできてる
  ! ¶′',  r、\: : : : :::::l: :| :.      .._ /´): :l
 ¶′   \ ヾ>、\: : : ll: :|  :.       __-了:/::;'
エエエュ┬r 、\ `ヾ>、\:ll: :|   :   ‐.._'´¨´ノ:/::/
―‐ - 、 ̄`<〉、 ヽ、._`^‐-\ト 、 :      ̄「V/
 ¶′   \ `<〉、 \` ー==┬''^ヽ、 ...__ ノ





199 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:27:35.64 ID:k6Ww.rw0

     __           ,. へ 二二/|8| \
    :il|仞仞l     ニ, <丁/>、_|: |8|  :|
    |||后后|    二,.<\>'^`<// :|」」凵」」」     アリアリアリアリアリアリアリ
    `ト、Дィ    /ム><  二`|   ヽ.|д|ノ\     アリアリアリアリアリアリアリ
  ,くEl〈V〉El  'レレレ^J ニ二/\_ノ八   へ    アリアリアリアリアリアリアリ
  |;ト、゚;Y;゚||         二ハ/ /`凶-‐|E曰|   アリアリアリアリアリアリアリ
  .l;|〈;; |;;l|       ,ノ ヽ/___// |E曰|   アリアリアリアリアリアリアリ
  |;|ノ;/キ-==ニニ二三三 _____,...--c‐-、__| |
ん!'7;;/|;;|             そ⊂>川川 ⑪   アリーヴェデルチ (さよならだ)!!
   /;;/ |;;|    ドギャアァァ    ̄  ̄ ̄ ̄
  /;;/ /;;/
  /;;/ /;;/
/ /  | \
`ー′   `ー'′

立花宗茂の猛攻により、明軍は大混乱に陥った。
鉄砲を撃ち、何度も虚をついて奇襲し、明軍を撃破した。




212 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:29:43.33 ID:k6Ww.rw0

   , ' ,. /  ll   , '|.ll ト. ll i    lll    lll |    
  / ' ´, ' ll lll ,イl/::::::l l:ヽ |ヽl!ト、 、   ll   |
    / イ / , '::l/ー--:ヽ.!::ヽ!;:ゝl-ヽヽ ll  ll  |   立花宗茂……!
    //.イ ,イ ̄`ヽ、   ×´ヽ. ヽ::::::::`i   lll |   たいした男だ……!!
    / |/ l====。、   ,,,====。=:::|ll|'⌒i |     
           l: ` ー-'/::::.   ー-‐ '´:::::::| !'`! | l|
.           l:`ー-/::::::::.    ー--‐:'´:::|l!'^l l |   立花家の3000人は
         !::::/::::::::__-, ー-、 .::::::::|!_ン l|   他の大名の10000人にも匹敵するぜっ……!!
           i.`"-----------ヽ:::/;ヽ lll |ヽ.  
          !.   ___   ..:::::/;;  ヽ  |;';';ヽ.   
              ヽ   ̄ ̄...::::::/;;;    ヽl |;';';';';'ヽ
.            /ヽ   ..:::::::/;;;;      ヽ|;';';';';';';|`:.ー  
      _,, -‐''7;';';';';ヽ::::::/;;;;;;       /;';';';';';';';|`:.ー     
  ‐''"~_,,:..:-‐/;';';';';';';';l`'´;'|;;;      /;';';';';';';';';';';|:..:..:.

更に、小早川軍や、宇喜多軍などの活躍により、日本軍は明軍を打ち破った。
この戦いを碧蹄館の戦いと呼ぶ。




225 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:33:02.32 ID:
k6Ww.rw0
            ヽ〃(    :
               ヽ、  . :
                 l   :
            /`ヽ  (_  ,、_ノ
        ∠l /_l/  _.l_l.|_  `l
      /`~l/'''' u   '''ll'''l1/` 
  l /⌒|.|  ===   ==.|
  l |   ||   、゚__,  / ゚__, ./  
  l ヽ、_|| ij  、、  `''7 .l   
  ヽl| / ヽ         ′l
    ヾ/  ヽ、   ⊂ニ⊃ /
  //   ;;;;ヽ、   ≡ /
-‐/-/    ;;;;;;; ヽ、 _,/
-‐|ー.|\    ;;;;/ l-lー-、、,,_
  .l-l .\  / .l-l`"'''ー-

続いて2月、宇喜多秀家は、更に戦況を良くしようと、
朝鮮軍の幸州山城に攻めるが、これは敗北した。

この頃になると、朝鮮各地で義勇兵が立ち上がり、
ゲリラ的に日本軍を襲撃し、または補給線を断ったため、
日本軍は次第に追い詰められていった。
更に、日本軍の食糧が大量に貯蔵されている竜山倉を、
明と朝鮮の軍に焼き討ちされてしまった。

明は碧蹄館の戦いに敗北し、日本は食糧に不足し、
次第に両国の間に厭戦気分が漂い始めた。




234 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:35:16.44 ID:k6Ww.rw0

          ,.rrr'' ̄ ̄、゙゙ヽ、
           /~ニ  u  >llllllヽ
         j_ ヘ ヽu <llllllllllllllヽ   ……終わらせましょう。
        /、__,.=ニニ===、lllllllllll}
       ,.-‐フ''f   j!  ノ,.イ))lllj
       |_(,.。`ー''"  " ノノlll<
        { i__ 、  r'  〉}ヽr- 、_
        ヽrー- ヽ) _ン 、/ ゙| |   ` ヽ 、
         t __,. -''<  /  |  |      ,.`ー 、
         ,.-'' `TTtヾ、/  |  |     /    ヽ

            ,r'7'7'フヽ、
         / / / / ,r-、i
         _/_/_/_/ /  l|
      __/_o__o__  ̄``i
      {,、r‐'"´<||: : : : : ̄:゙、  ……そうしますか……。
      ,' ,,r―ヾ||:: : : : : : : :',
.     { イけフ  .||f^l: : : : : : :',
.     /   ̄   ||_リ: : : : : : : ',
    〈、      ll |:: : : : : : : : :}
      |―‐ヽ 〃 l: : : : : : : : /
        l    〃=.、ヽ、_:__:__:ノ
      ├π'"タ=-′/::::::::::::>、
      ′`ラi|   /::::::::::::/   `ヽ、

この戦いはもはや限界だと思った小西行長は和睦の用意を始めた。
明もそれに応じた。

加藤清正が生け捕りにした朝鮮の2王子の返還、
日本軍のソウル撤退、
日本軍のソウル撤退を見届けてからの、明軍撤退など、
和睦のことが話し合われた。




240 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:37:15.90 ID:
k6Ww.rw0

    ((⌒⌒))
ファビョ━ l|l l|l ━ン!
(⌒;;.. ∧_∧
(⌒.⊂,ヽ#`Д´>     なんで和睦なんかするニダ!?
(⌒)人ヽ   ヽ、从   こちらは充分勝てるニダ!!
 从ノ.:(,,フ .ノゝ⊃
人从;;;;... レ' ノ;;;从人

朝鮮は和睦に反対した。
だが、日本と明、両方に無視された。




256 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:38:46.33 ID:k6Ww.rw0

            _//    二=一
         /⌒  r,-、      ⌒ヽ
        //ハ=ニンゝ二ニニニ==ヽ ヽ
          |{ 〉ヾ/  __,.=≡ヽ     \
          ヾ {`iユ> `ヽゝツ` 〉 r-、  ヾヽ
            !/ /    ̄ / レ 6 )   \}
           ハ !__     / リ__,ノ   、 ヽ
           |{ ! ー--‐一  / | |   i ハ |
           ヾ ! ー一   /  l  !-、 l | !/
           / ヽ__,,,._____ノ   l / `ーj、/
         /`/          l  /  `ー---,.
    r‐‐‐< ̄ /           l /  /   /-、
    !_   \/           i }|___,.-‐'   /く>ヘヽ

さて、石田三成と小西行長は、明の徐一貫を連れて、
名護屋の秀吉のところへ行った。
和議が進行していき、日本軍はソウルから少しずつ撤退していった。




268 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:41:05.45 ID:
k6Ww.rw0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  朝鮮の南のほうは、
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   特にゲリラ活動が激しかったところだね。
                    `  ι,,   `',ノ7  全羅道……晋州城のあたり……
                    `、   _,,,  /'|,',,  南朝鮮を確実に確保するためにも、
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,   もう1度、晋州城を攻めるんだ。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)  ゲリラ兵は全て殺せ……いいな。
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,

秀吉は釜山まで戻った日本軍9万を再編成し、
前年に細川忠興が攻め落とせなかった晋州城を攻撃した。

既に厭戦的だった明軍は、晋州城に篭城することに反対し、篭城戦に参加しなかった。
朝鮮軍は、自力で篭城しなければならなかったが、
またも派閥争いを起こしてしまい、篭城派と消極派に分かれてしまった。
最終的に篭城したのは周辺の避難民と、朝鮮軍の篭城派7000人だけだった。




279 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:43:22.44 ID:k6Ww.rw0
  /==H=ロロ-.γ ,~ー'''l ! |'''ーヾ  ヾ 「!=FH=ロ
  ¶:::-幵-冂::::   \γ ⌒  ⌒ ヘ / =HロΠ=_Π
  Π=_Π「・ヾ、   イ  ⌒  ヽ   )   ':::日lTΠl:::....
  Д日lTl,,..:''''"   (  (       ) ヾ  :::Д日lT::::
  FH=n.田T:::::'  (    BOM   )  :::FL日l」:::::
  田ロΠ=:::::.:.     (  ゞ    ヾ ノ  .::田:/==Д::
  口=呂Π田:::.::  /""  ~  ソ\  .::::Γ| ‡∩:::::
  /==H=ロロ-.::  ,    ~''ーヾ  ヾ ....::..::「!=FH=ロロ
  _ _i=n_ ._ [l_ .._....,,. .-ー;''!  i;;;~-ヽ_ii_i=n_ [l h__

日本軍が全力で晋州城を攻撃した結果、城は落ちた。
晋州城にはゲリラ的な義勇兵も数多くいた。
見せしめのためと、ゲリラ全滅のため、
城内の人間は、一般人も含めて数万人にもなったが、
全て殺された。

1593年6月29日のことである。




286 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:45:03.83 ID:
k6Ww.rw0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X   明の使者よ、ご苦労。
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    さて、完全和睦の条件は……
                    `  ι,,   `',ノ7   
                    `、   _,,,  /'|,',,   
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `) 
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ

晋州城が落城する前日、6月28日……
名護屋では、秀吉と明との間で講和の話が進んでいた。

秀吉は、日本と明の講和の条件を出した。
それは以下の通りであった。

・明の皇女を日本の天皇の妃とする。
・貿易を再開し、商船の往来を可能にする。
・明の官僚と日本の武士の間で和議の誓約を取り交わす。
・朝鮮の八道のうち、南の四道を日本へ割譲する。
・朝鮮王子の一人を人質として日本へ差し出す。
・加藤清正が生け捕った朝鮮の2王子は返還する。
・朝鮮の臣は今後、日本に逆らわないことを誓う。




311 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:48:58.35 ID:k6Ww.rw0


          ,.rrr'' ̄ ̄、゙゙ヽ、
           /~ニ  u  >llllllヽ
         j_ ヘ ヽu <llllllllllllllヽ (……こんな条件で、
        /、__,.=ニニ===、lllllllllll}  果たして和議ができるのだろうか)
       ,.-‐フ''f   j!  ノ,.イ))lllj
       |_(,.。`ー''"  " ノノlll<
        { i__ 、  r'  〉}ヽr- 、_
        ヽrー- ヽ) _ン 、/ ゙| |   ` ヽ 、
         t __,. -''<  /  |  |      ,.`ー 、
         ,.-'' `TTtヾ、/  |  |     /    ヽ
        f    | ヽt;;:`>、!   〉    {      ヽ、
         | l    | ヽ`!:::l l`ー<     |       i、
        l ヽ    > ヽ !::ヽ!   |    |        ヽ

小西行長は疑念をもった。
明は朝鮮の首都、ソウルを既に抑えており、日本側は劣勢なのである。
しかも、既に触れたように、明というのは他の国家を全て見下しており、
対等な関係を外国とは築かない「中華主義」の国家である。
実際に領土や人質を譲るのは朝鮮だが、明のメンツというものがある。
……まして皇女を日本の天皇家に嫁がせるなど、不可能だ。

その明と、果たしてこの条件で和睦できるのか?
行長はとても不安だった。無理だと思った。




330 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:53:11.91 ID:k6Ww.rw0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  朝鮮の南半分は抑えてあるんだし、
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   それに、1度は清正が明の領土オランカイに、
                    `  ι,,   `',ノ7  侵攻しているんだ。日本軍が本気を出せば、
                    `、   _,,,  /'|,',,  明もただではすまないことを理解したはず。
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,   朝鮮半島全部貰いたいところだが、
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,  まぁこんなもんだろう。ははは……
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ

秀吉は、この条件でも譲歩したつもりだった。
彼の頭の中では、朝鮮南部は既に日本が制圧しており、
その気になればソウル奪回も容易なことだと思っていた。

秀吉の頭脳の中の、朝鮮半島の地図には、義勇兵をはじめとする、
朝鮮人の反発や憎悪などは、計算に入っていなかった。




341 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:54:51.97 ID:k6Ww.rw0

! |   !l |! !   | !     | ! l    |  ! l  |! |   !ll  |! l  |!|   !l  |   !   ! |
 !l |! !   | ! !ll  |! l !|  l   !ll  |! l  !|     | ! l  il  i (ヽ========
   |  |! !   | !     | ! l    | l    |  !|  ! l  |   ! l ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ
 l !i!    | ! l   | !l |!  !! l     !l  |l  |! l    |! l  |! ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ
! l ! |  |   l    |  ! l  |! |     |  ! l  |! l l  |! ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ
  !l |! !   | !  i   | !   l i !i li     | ! l   !  ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄
   !   ! |  | !     | ! l   | !l |!  !   | !    li ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ
  !l      !   ! |  | !     | ! l     | !l |!  ! ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄
! |   !l |! !   | !     | ! l    |  ! l  |! |  ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄
!     | ! l    |  ! l    |  ! l  |! |   @二|二|二|二|二|二|二|二|二|二|
  | ! l    |  ! l  |! |   !ll  |! l  |!|  | !    |二二二|二二二|二二二|二二
   ! |  | !     | ! l     | !l |!    ! |  | !    |二二二|二二二|二二二|二二

         ____
       /      \
      /  ─    ─\     ……雨だお。
    /    (●)  (●) \
    |       (__人__)    |    早く梅雨が明けてほしいお。
     \      ` ⌒´   /    気が滅入るお……。
    ノ           \


       ____
     /      \
   / ─    ─ \
  /   (●)  (●)   \   ……なんだお。この、胸騒ぎは……
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /




364 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 22:57:52.74 ID:k6Ww.rw0

                 l´`、''‐=_‐-:、_
                i'r"`、 __ヽ、 ヽ、 `:、
             !.i r'"_,,,.';',   i_  ';
                |.i、'、. rti-|i,  ,'-`i |  徳川殿、江戸から使者が参っているぞ。
              !'`;| _  ノ ! ./!) ノ./
               .!-‐- ,'ノ /'く,/
                ヽ''  _,,. :' _,. '、_
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_
                ,:;':' | |''_ -',/.  ',  `'''ー--;;、
              /,' /, |゙  ,:;''-、,.-´   ./ ´ `:、


       ____
     /      \
   / ─    ─ \    …………?
  /   (●)  (●)   \  なんだお?
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

やる夫は使者と会った。




374 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 23:00:19.78 ID:
k6Ww.rw0




そして。

       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\    ………………!!!
  /    (__人__)   \
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /


       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\    あ……あ……ああ……
  /    (__人__)   \
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((○)) ((○))゚o \  ……!!
  |     (__人__)    |  ああああああ……!!
  \     ` ⌒´     /

やる夫は、雨の中、外へ走り出た。




384 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 23:01:47.56 ID:k6Ww.rw0

。   ゚         | i    ゜     。i    。    ゚l  。    i    ┼┼``
     。  ゜i   ゚    i      !    |    ゜   i          /  ア ア ア ア ア ア ア ア ア ───‐─ ─
                  i     l       i     ! ゚            ゚          。    ゜
  i    ゜  i           |    ゜ i       |       ゜ i   l
             ゜   i         。   i          l        i   l
  |         l    ゚    ;゜   ゜   : ; ; i        l       l           !
:  ゜   i   ゚          i             、i;,| i, ゚,゜   ゜ i      l ゚;   l     。i
   |         。i     l   l   ゜;/ ̄u ̄;j\。´    i    ゚ |         !
゜  。       .|   i      i     :。/ :j :::::\:::/\;゚  !゜   ゜ i        l      | ゜
 l ゜  ゚           。゜    i / u  。<一>:::::<ー>。 ! ゚……数正が……死んだ……!!!
    i   ゜     |           |:j ° .:::。゚~(__人__)~゚j       ゜  ゚ l        。i
  |。     !          i    !  \、 u ;゜.` ⌒´,;/゜   ゜ i     l    ゜ i     l
    !            l       。i      /゚:j⌒ヽ゚  '"'"´(;゚ 。     !   ゜    。i
       。  ゚:     ! ゚    l   / ,_ \ \/\ \゜      !        ゜ i  ゚
  、i;,  、|;      、i;, 。  ゜ ;゚ 、i;,と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;._ 。  l  。i ゜    ;゚ 、i;,   ゜ ;゚ 、i;,
´´ ゙ ´ ゙ ´ ``" ´ ´ ` ~ " ゙ ゙" ゙ ´ `"  ゙ ´´ " ´ ' ´ ´ ´ ' " " ゙ ゙ ´ ゙ ´ `" ´ ゙ "´´ ゙ ゙` ´ '  ´ " ´ ´

……本多忠勝からの使者だった。
数日前、石川数正が死に、そのことが密かに江戸にも伝わってきた。
数正の本心を理解していたのは、数人の重臣だけであり、
多くの徳川家臣は数正の死を、むしろ喜んだのだが……。




408 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 23:05:01.16 ID:k6Ww.rw0

数日前……。

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ○)(○)    ………………
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ    …………目が、よく、見えない……。
.  | ヽ       }
.  ヽ  |      }
   ヽ     ノ

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 | U  ( ○)(○)    ………………
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ    オレは……終わり、なの、か……
.  | ヽ       }
.  ヽ  |      }
   ヽ     ノ




421 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 23:07:48.82 ID:k6Ww.rw0






   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)    …………あ……
. |     (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ    
.  | ヽ       }
.  ヽ  |      }
   ヽ     ノ





427 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 23:10:15.28 ID:
k6Ww.rw0
    /:/:.:i.:.:.:.:.:.:/.:.:.::/.:.:.://.:.:.:.:/.:./:/   ~ |.::i.:.:.:.::i.:.::.::.|
.   i::i:.:.:i.:.i:.:.:.:i.i:.:.::/.:.:.://.:.:.:/.:.//:/      |.:i.:.:.:.::i.:.::.i::.|
   |.:i.::.:i:.:i.:.:.:i.:i.:.:/.:._;ム':.:./:.:/ /:/ ,,,___  |;| i.:.:.:.:i.:.::i.::|
   |.i.:.:i.:.:i.:..:.:レ.:.,ン'´/ |:/:.:/ /:/.    ~`'‐|、 |.:.::.:i.:.:i.:.:|
   |:i.:.:i.::i.:.:.:.:|イ:;:.:.;/_,,=|:::/  /:/   ァ=ェ--、 i `|.:.:.:i..::i.:.:.:|i
   }ハ.::i..:i.:.:.:.:| レケ孑テ|:/  //   ´ .ケニテ≧;、,.|.:.:.:i.:::i.::.::|ii
.  /ハ.::i:|:.:i.:.:..:レケ{,,}::::::i.|i  ./'~     .|Y::::::::i.iトVi.:.:/.::i.:.:.::|.ii
  /ハ:i:ヽ:|:.::i.:.:.:iiハ'i.i::::::i } '´      {.i::::::::{.ソ~i::/.:.:/i:.:i.:::| ii
/:ハ::i.:.:.;;|.:.::ト、:.| `{ミニ;ソ        .ヘニ;;ソ /イ::/.::i:.:|.:.:|  ii
/'´ |::レ'´ |.:.::ト、ヾ、 ::: ̄::::::..    ,    ..::::::::::.. '/イ::i..::i.::|\i.  ii
'  /   |.:.:i:.:ヽト` ::::::::::....    `     :::::::::  /i.:.:i.:.:i.:|.  \ ii
 /.    |.:.:i.:.:..::\.       ー‐      ./:i.:..::i.:.:.i|    ヽii
./     .|.:.:i.:.:.:.::i.::|ヽ、           _ r. 'i.:.:.:i.:.:.:i.:.:| ,    ,i
i    ヽ |.:.:i.:.:.:.:i.::i ヽ、` - 、    .,,  '´  _,|.::.:.:i.::.::i.:.:レ'     |
|     ヽi.:.:i.:.::.::i;:i   \__ヽ`. ‐ '´  __,,/ .i:.:..:i.:.::.:i.::|     .|

       ∧  ∧
       |1/ |1/
     / ̄ ̄ ̄`ヽ、
    /        ヽ
   /  ⌒  ⌒    |
   | (⌒) (⌒)   |
   /          |
  /           |
 {            |
  ヽ、       ノ  |
   ``ー――‐''"   |
    /          |
   |          | |


   / ̄ ̄\
 /   _⌒  \  
 |  o゚(○)(○)    …………
. |   ⌒(__人__) 
  | ヽ   |r┬| .}   ……………………
.  |  |   ー―' }
.  ヽ        }    わかっている……わかって……いる、だろ……
   ヽ     ノ    オレも……そっちに……。




442 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 23:12:31.64 ID:k6Ww.rw0

   / ̄ ̄\
 /   _⌒  \  
 |  o゚(⌒)(⌒)    
. |   ⌒(__人__)    ……………………ッ!
  | ヽ   |r┬| .}   
.  |  |   ー―' }     ……-----。
.  ヽ        }    
   ヽ     ノ 


……1593年、石川数正、永眠。
死因は不明。




453 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/09(土) 23:14:32.40 ID:k6Ww.rw0

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((○)) ((○))゚o \   ……数正…………
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  もう、もう会えない……数正と……
  |     (__人__)    |  もう、二度と…………あああ……!!!
  \     ` ⌒´     /


(前編 終わり)







★まとめサイトの方へ

いつもお疲れ様です。ありがとうございます。
前編終了ということで、一旦止めますが、
できれば、後半投下後、21話が全て揃ってから、
まとめていただけると助かります。
来週の火曜日には、後編を投下する予定です。
よろしくお願いします。




589 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 20:43:29.14 ID:J5GTgbk0
             _,、-m‐'iiii'-、、,、
          _ ,、-'iiilll||||||!!゙-゙-ミ7!ソ      _ , 、..-..‐::ー、
        `'ニ=-'iiiilll|||ζ _,、- ' ,.!゙-,:::'::'::゙:::´::::::::;;;;;;;;;;;:::::::::ヽ
         `二'=彡.'゙ヾ!  '~lll ゙ 、 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;;;;;;;;;;;::::::::::|  まさか……まさか、
           `´'ヾ,'、'9l.  ,_  -;゙ ',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;::::::::::::::!  また、この僕に、
             ヾ''ヽ. '-ミエエ!ーi;;;;;;;;;;;、-';;;;;;;;;;;;:::::::::::::::/   子供が産まれるなんて!!
             _,.' .、_  、_ ノ _,,,_ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::, ゙
    ,、-=,;;;;; - 、_,イ;;;\ `' -、_l、,;;';;゙;;;;;;;;;ヾ;;:::::::;;;;;;;;::::::::::, '
  _,ノ;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;ヽ.   i,iiヾ.、:::::::::::::;;;;:::::::;;;;;:::::::::, ゙
_/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::゙、::::::::゙' -、/ヽ、_.!||||i゙;::ヽ:::::::::::;:::::::::::::::: , ゙
;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::;;;;:::',:::::::::::<゛:::::::::\`||i、i-<::::::::::::;::::::::::::, '
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::!:::::::::::::゙'..、:::::::::゙.,|||||',::::゙;::::::::::,:::::::, '
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::/:::::::::::::::::::::゙..、::::::::!|||i::::/:::::::::::;::, ゙

1593年8月29日。
石川数正の生命と、入れ替わるかのように、この世にひとつの生命が誕生した。
拾……のちの豊臣秀頼である。
もう男の子供ができることはあるまいと考えていた秀吉に、また息子ができた。




594 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 20:46:03.82 ID:J5GTgbk0

                   __
                riヾ`ヾ´ヽ: :/ 7'く")ヽ
              ! l、iヾニヽ:.. :.r 7i´ ) ノ:l
              ,!:.:ーヽl_:Yヽ/ フ,_レ'"`:::l
              !: .: /´    ̄  `'i: :.::l
               !.:、 l ...,,,__    _,,..... l ,ィ:!
              l:l ! ィ;;;ヽ   ィ;;;lヽl' l:l
              l::ヽl `` ´ ,  `´´.レ :|
               !::: ヽ   ー   /:: :!
             l:: ! ::::ヽ、  ̄ ,.ィ:::: ::: l
             l:: l :lィ1 !` "´ /jヽ、:: :!
             ,.ゝ : ::l、!.ヽヽ  // リ `''ー 、
           /  .|: : ::! iゝ'ヽ.>/r ''く     `ヽ,_
                茶々(淀殿)

今度の母親も、前回の鶴松と同じ、茶々である。
茶々は、前回の鶴松出産の時から、山城国の淀城に居住しており、
このことから、淀殿、淀の方、とも呼ばれていた。

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  可愛いなあ、拾は……
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   ハッハッハ……
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   可愛い、本当に……
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,  ……僕の大事な跡継ぎだ……!
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ

秀吉にとっては嬉しい誤算である、息子の誕生。
……だが、秀頼の誕生は、豊臣宗家に波乱を呼ぶことになる。
もちろん、秀頼本人に罪があることではなかったのだが……。




600 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 20:49:48.90 ID:
J5GTgbk0

       r'T  ̄ ̄ ̄7¬-、      / ̄ ̄ ̄
      i'|..|      | レ,r'ゝ,   / 
      |.| |  ,r 、  | |i /rぅ   |  こんな条件で和睦?
      |,|_|,,∠。Δゝ_|_,リ_/_,j    ヽ 
       |r----ァー---、;tt-{    / こ れ は 秀吉 の 罠 だ
       ⊥,,_、  、_,,,.ヾ!i::::i   |  
      |`、fj,.7 ヘ,tjノ'i .| リ⌒!  ヽ  そんな事は無理だ
      | '  {__   `` U.!.| `ノ  ∠へ、
      i.  /___'_ヽ  .l.l ゝ、     `ー―――――
      人 f `ー---''ゞ, i.」//{ぅ)、
    //ぅト、__iiii__レ=//__/ /7ァ、
   ,イ互{々i/ィタ|||ト、ヽ、/ム,r、, /互彑スァ、__
 ,イ互-!i'((,)レジ''' iリ`ソァ' _ フ7{互彑互彑タヲ{
´ユ彑リ彑,r、'イヘ   il,// ( )//ゝ彑{ゝ彑{ゝ彑
ゝ彑{ゝ彑{に少ソ  /i/  //ゝ彑{ゝ彑{ゝ彑{
         沈惟敬


          ,.rrr'' ̄ ̄、゙゙ヽ、
           /~ニ  u  >llllllヽ
         j_ ヘ ヽu <llllllllllllllヽ  わ、わかります……
        /、__,.=ニニ===、lllllllllll}  でもなんとかして、講和を成立させなくては。
       ,.-‐フ''f   j!  ノ,.イ))lllj
       |_(,.。`ー''"  " ノノlll<
        { i__ 、  r'  〉}ヽr- 、_
        ヽrー- ヽ) _ン 、/ ゙| |   ` ヽ 、
         t __,. -''<  /  |  |      ,.`ー 、
         ,.-'' `TTtヾ、/  |  |     /    ヽ
        f    | ヽt;;:`>、!   〉    {      ヽ、


その頃、小西行長は、講和を成功させようと、明の沈惟敬と話し合っていた。
秀吉の出した講和の条件7か条は、明にとって受け入れられるものではなかった。




605 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 20:52:33.02 ID:J5GTgbk0

                _,:-=====‐-、
                 /''二 ̄   ) ゙ヽ
               ir'"r-__,,,,,,.:-'"  ヽ  私の部下も数多く死にました。
              r_,,r''"´`i'''ヽ r‐:、 l  あのような戦いは二度とごめんです。
             /"r'.!__..-'  `'";'ノ,! ,'
             ヽ_,r'i゙    、  'r:< ,'
              ヽr‐=''''` ,!. 丿, `i
               `(  _,,-‐'" l _,.!>、__
                `'''".)、i ,.:-:'" ,.:'  i. `'''ー--,-.、
                  ,.:|.i゙''ヽ  /   .|    r'"  `:、
                ,:r' |,!,ノ.ヽ/_    |    ,'     i

行長はなんとかして講和を成立させたかった。
と、いうのも、今回の「文禄の役」で、行長の部隊は常に前線で戦ってきたわけだが、
そのこともあって、行長の部隊は、日本軍の中でも特に消耗が激しかった。
「日本戦史」によると、行長の部隊は開戦当初18700人の人数だったが、
戦いの終盤には6000人から7000人の数にまで減っていたという。




611 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 20:55:17.91 ID:J5GTgbk0


゚   。     ゜  ゚   。        ゜ ゚   。        ゜
         ゜  。   。       ゜    ゜     ゚ ゜  。   。
 ゜  。   。       ゜
゚   。     ゜ ゜  。   。       ゜  ゚   。        ゜ ゚   。
        ゜  。   。       ゜  ゜  。
  。       ゜    ゜     ゚ ゜  。   。
 ゜   。   。   ゜  。   。       ゜     ゜
    ヘ l ノ r  ゝYイソ。       ゜  ゚   。
   ゜ ゜ヽYソ   ヾvノ/ ゜  。   。       ゜
      |i|     ||i。                 ゜  ゚   。
''"""'''''"""''""''''""''"''''"""''"""'''、.''"""'゙゙''''''''"""'、.""''"''''"""''"""'''''"""''""
..:.:.:.。.. . .. .:.o:.. . .. . ..:.:. .゚.O.:.:..。..゙゙゙゙''''''''''‐-- 、,,,,,_  .~゙"'ー-. . ..:.:.:.。.. ..:.:. .゚.O.:.:..。.. .. .
..:.:. . 。   。       ゜    ゜    ゚ ゜  。`゙''ー-、   。 `'‐.、,,
 ゜  。   。    ゜  ゜  ..: . .. .:.o:.. . .. . ..:.:. . ,,,,-‐'゛     . ,,'' ゜  ゚
  :..。. . .. . :.  .゚.O       .:.:..。.. .. ._,,.--ー''''''"゙゙         ,,-‐'゛
。       ゜  。   。       ゜  . .:.o:.. . .. . ..:.:. .  ゜     ゚ ゜
  。   。 . .:.o:.. . .. . ..:.:. .。

これは、戦いによる消耗もあったが、朝鮮の風土から来る病気と、
補給がうまくいかなかったことによる飢餓、そして寒さが大きかった。

行長は九州は肥後(熊本県)の南半分を領有していたが、当然ながら、
その兵士たちも九州人が多い。九州の気候で育ち、戦ってきた兵士達には、
北朝鮮の寒さには耐え難いものがあった。

北朝鮮の冬は、夜になると気温が氷点下15度にも20度にもなるという。
(ソウルでも体感温度が氷点下になることはよくある)
おまけに行長軍は寒さへの備えが薄く、この寒さでもワラジで行動し、
結果、凍傷で足の指を失った兵士もいた。





620 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 20:58:05.86 ID:
J5GTgbk0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  寒いのは大変だろうけどね、
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  それくらい頑張ってもらわないと……
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   僕だって信長公の下にいるときは、
                    `  ι,,   `',ノ7  寒さの中、采配を振るったものだよ。
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ

秀吉には、このあたりの惨状がうまく伝わらなかった。
ひとつには、これは全ての情報に言えることだが、朝鮮ゲリラ兵などにより、
日本軍の補給網はよく断たれたのだが、それは情報網が断たれたことでもある。
あちらこちらの情報が伝わらず、また分断され、混乱し、秀吉には正確な情報が、
なかなか伝わってこなかった。

        _.. -‐ ' "     ヽ ̄ノ^7__
    `ー ''"--―――-r⌒``~`゙゙`''ヘ/
     `ー--――ー--->  ~-、_, ',
      `ー-- .._ へ/   くてi` 〈
       `ー-_   | ^i        , ノ                    _.. ‐ァ=r‐''⌒゙二ニ二つ
          ヽr''ヘ、_     ,.-=ァ/                _. -‐ '"´  l l    r} } }l
          /   !、   {__//    __      . -‐ ' "´        l ヽ  、 ヽ_ノノ
          ノ       、   ̄ /-‐ ' "´/`゙ ーァ' "´  ‐'"´         ヽ、`ーテヽJ
     _.. -‐''フ|フヽr-‐ ''''フ. ̄「´      /   /                __.. -'-'"
  . ‐ '7    く/|〉-rへ. /   l     l   /            . -‐ '"´


更に、秀吉自身、冬の北国に行った経験が少ないのである。
越前(福井県)で朝倉義景や柴田勝家と戦ったときも、
越中(富山県)で佐々成政と戦ったときも、
小田原攻めの後、奥州に行ったときも、季節は春か夏であった。




627 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:02:08.12 ID:
J5GTgbk0
   ゜          。         ○       ゚     。   ゚


      ○          ゚         。        o      ゜

    o      。        ゜      。            ゚

  。     ゚       。        o        ゚   。
┃,
┃/   o    。  ○      ゜         o            。、┃,
┃/_/                                  ゚        ヽ┃/
┃/_/_/   ゚      o        ゜    。     ○        oヽ┃/_/
┃/_/__/ 。           ゚       o           ゚    \ヽ_ヽ┃__/_/
┃/_/__/    o       ゚   。        o          。 ゚ \_ヽ_ヽ┃/__/_/

緯度的に見ても、越中の位置は韓国と同緯度であり、
北朝鮮ともなれば東北地方から北海道と同じ緯度になる。
その身も心も凍るような寒さを秀吉は経験としてもっていない。

いわゆる摂氏温度がスウェーデン人のセルシウスによって
考案されるのは18世紀半ばのことであり、この時代では、
「朝鮮がとても寒い」と報告しても、それを客観的に証明できる基準が無い。
秀吉は、朝鮮の寒さを想像することができなかったし、
行長軍の苦しみも、実感することができなかった。




630 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:04:13.37 ID:J5GTgbk0
      _,..--------、_
     r| |      | /ヽ,
     | l l ,.へ  | || iユ、
     |j_l∠へ-゙-⊥」_/゙T´
     |_,.. -:;;:-- 、...__n`y
     ⊥_、 u__,,,,,,,,.リト|   / ̄ ̄ ̄
     代07  ヘ0フ ||,ヘ < ここで和平交渉をまとめれば出世できる。
       !  |__  ,_ ̄u ||_ソ  \___
      |uイ――ヾ u ,リ,へ、
     人|.  ̄ ̄`リ_〃゙ (9入_
  _,..-=|| ,.`'ー|l|ー</// ̄人9、>-、_
/(9ト-||('-ジ'リト=-ソ__ゞ´/ニ、9ト9Y゙/6\

                _,:-=====‐-、
                 /''二 ̄   ) ゙ヽ
               ir'"r-__,,,,,,.:-'"  ヽ もうあんな辛い思いはしたくありません。
              r_,,r''"´`i'''ヽ r‐:、 l
             /"r'.!__..-'  `'";'ノ,! ,' 部下にもさせたくありません。
             ヽ_,r'i゙    、  'r:< ,'
              ヽr‐=''''` ,!. 丿, `i
               `(  _,,-‐'" l _,.!>、__
                `'''".)、i ,.:-:'" ,.:'  i. `'''ー--,-.、
                  ,.:|.i゙''ヽ  /   .|    r'"  `:、
                ,:r' |,!,ノ.ヽ/_    |    ,'     i

行長と沈惟敬はそれぞれの思惑から、なんとしても和平交渉をまとめようとした。




635 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:06:51.18 ID:
J5GTgbk0

          ,.rrr'' ̄ ̄、゙゙ヽ、
           /~ニ  u  >llllllヽ
         j_ ヘ ヽu <llllllllllllllヽ  とは言え、あんな条件で、和睦できるはずがない。
        /、__,.=ニニ===、lllllllllll}
       ,.-‐フ''f   j!  ノ,.イ))lllj
       |_(,.。`ー''"  " ノノlll<
        { i__ 、  r'  〉}ヽr- 、_
        ヽrー- ヽ) _ン 、/ ゙| |   ` ヽ 、
         t __,. -''<  /  |  |      ,.`ー 、
         ,.-'' `TTtヾ、/  |  |     /    ヽ
        f    | ヽt;;:`>、!   〉    {      ヽ、

      _,..--------、_
     r| |      | /ヽ,
     | l l ,.へ  | || iユ、
     |j_l∠へ-゙-⊥」_/゙T´   明も、戦いたくないのですよ。
     |_,.. -:;;:-- 、...__n`y    今回の戦いで得るものなんてありませんでしたから。
     ⊥_、 u__,,,,,,,,.リト|     なるべくなら和睦したいんです。
     代07  ヘ0フ ||,ヘ    でも明はメンツを気にする国でしてね。
       !  |__  ,_ ̄u ||_ソ    太閤が降伏するという形でなければ、
      |uイ――ヾ u ,リ,へ、   和睦はしないと言い張るんです。
     人|.  ̄ ̄`リ_〃゙ (9入_
  _,..-=|| ,.`'ー|l|ー</// ̄人9、>-、_
/(9ト-||('-ジ'リト=-ソ__ゞ´/ニ、9ト9Y゙/6\




646 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:09:40.11 ID:J5GTgbk0

                 ,、- '' ゙ ̄,ヽ、_
                /  ,、-''`゙ヽ  `ヽ   ううむ……
              /   !゙ U   |   `.   殿下もあの条件は変えないと言っています。
               ├--''゙    /    i  
             , .,L _;.;;;;、  ヽ ゙ヽ、./´`!i  これでは和平交渉などとてもできない。
          ,、-';;、-''゙!,.、ヽ-- '゙`_,/'゙!G.ノ!  また戦争になってしまう。
         /,;-'゙ ,,-';゙!--゙i-i'"  ̄ ',  Yi,
        /   "./ヽ,   ! ゙;;_,,ノ    ! ゙ヽ,
       /    ./    ̄;T!  ,/   ノ.  丿i ┬-─ '',゙ニ'- 、
       /   ,,/      ゙''ニ゙-   / i/ / i   /    `i
     .,_,i _,;;'゙      ,、-''゙ヽ、_/,、-''`  /  i  /      i
     i  ̄_,.フ     /i   / ! i´ )、  ,/   !  i       i

       r'T  ̄ ̄ ̄7¬-、      / ̄ ̄ ̄
      i'|..|      | レ,r'ゝ,   / どうですか?
      |.| |  ,r 、  | |i /rぅ   |
      |,|_|,,∠。Δゝ_|_,リ_/_,j    ヽ 形だけでも降伏ということで、
       |r----ァー---、;tt-{    /  話を進めてみては……
       ⊥,,_、  、_,,,.ヾ!i::::i   |   
      |`、fj,.7 ヘ,tjノ'i .| リ⌒!  ヽ  
      | '  {__   `` U.!.| `ノ  ∠へ、
      i.  /___'_ヽ  .l.l ゝ、     `ー―――――
      人 f `ー---''ゞ, i.」//{ぅ)、
    //ぅト、__iiii__レ=//__/ /7ァ、
   ,イ互{々i/ィタ|||ト、ヽ、/ム,r、, /互彑スァ、__




653 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:12:13.18 ID:
J5GTgbk0
                   ,.イイ
                 /二 ゙゙̄ヽ、
                ,.へ ー-、  )ヽ
               __l___!__,.r===ァ'<ミミ  そ、それはできませんよ!
              |   jハ、___ノ ヽミ}
              `┬プ ゚ー、    ノ/)) バレてしまったらえらいことになります!!
                i ヾ===、  }  rノ ,._'フフ
           ,. ‐--、_ ゙、} /γ} }  ィj,.-''"ノノ
     ,.r-=ニ二二ニ=ー---L`==',.-‐''" -'',-'
   ,.-''"              ̄! |  _-'_ノ--っー--、-、
  r'                | |_ノ  ,r‐''"~、   `i `!
  |            O O  { し`ー´  j  ヽ    | ヽ
  \               _Y" |:::::| ノ-、∠     |  \
   `ー‐---‐‐、───'''""ヾ  |  |:::::| j   /   |     \

       r'T  ̄ ̄ ̄7¬-、      / ̄ ̄ ̄
      i'|..|      | レ,r'ゝ,   / いやいや、あくまで形だけですよ。
      |.| |  ,r 、  | |i /rぅ   |
      |,|_|,,∠。Δゝ_|_,リ_/_,j    ヽ スペインなども、形だけは、
       |r----ァー---、;tt-{    / 明に臣下として貢ぎ物を持ってきている、
       ⊥,,_、  、_,,,.ヾ!i::::i   |  という形で貿易をしているのですから。
      |`、fj,.7 ヘ,tjノ'i .| リ⌒!  ヽ  
      | '  {__   `` U.!.| `ノ  ∠へ、 みんなやっていることですよ。
      i.  /___'_ヽ  .l.l ゝ、     `ー―――――
      人 f `ー---''ゞ, i.」//{ぅ)、
    //ぅト、__iiii__レ=//__/ /7ァ、
   ,イ互{々i/ィタ|||ト、ヽ、/ム,r、, /互彑スァ、__




661 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:14:57.43 ID:J5GTgbk0
                _,:-=====‐-、
                 /''二 ̄   ) ゙ヽ
               ir'"r-__,,,,,,.:-'"  ヽ  ふーむ、みんなやっているんですか。
              r_,,r''"´`i'''ヽ r‐:、 l 
             /"r'.!__..-'  `'";'ノ,! ,'  ううむ、それしかなさそうですね……。
             ヽ_,r'i゙    、  'r:< ,'
              ヽr‐=''''` ,!. 丿, `i
               `(  _,,-‐'" l _,.!>、__
                `'''".)、i ,.:-:'" ,.:'  i. `'''ー--,-.、
                  ,.:|.i゙''ヽ  /   .|    r'"  `:、
                ,:r' |,!,ノ.ヽ/_    |    ,'     i

行長はこうして「秀吉の降参」という形で話を進めることにした。
家臣の内藤如安を明に派遣し「朝鮮に侵入したのは明に朝貢しようとしたのを、
李氏朝鮮が邪魔したからなのです。悪いのは朝鮮です」と言わせ、
そして「関白降表」という偽りの降伏文書を作成し、秀吉が明に降伏する、
という形で和議を進めた。




672 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:17:29.84 ID:J5GTgbk0
                _,:-=====‐-、
                 /''二 ̄   ) ゙ヽ
               ir'"r-__,,,,,,.:-'"  ヽ  殿下の本来のお望みは貿易のはず。
              r_,,r''"´`i'''ヽ r‐:、 l
             /"r'.!__..-'  `'";'ノ,! ,'  形だけの降伏で、本来の目的が、
             ヽ_,r'i゙    、  'r:< ,'   達せられるのなら、良いでしょう……。
              ヽr‐=''''` ,!. 丿, `i
               `(  _,,-‐'" l _,.!>、__
                `'''".)、i ,.:-:'" ,.:'  i. `'''ー--,-.、
                  ,.:|.i゙''ヽ  /   .|    r'"  `:、
                ,:r' |,!,ノ.ヽ/_    |    ,'     i

その他、明には、
秀吉の和睦に関する条件は
「降伏による勘合貿易の再開」という条件のみであると伝えられた。




683 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:19:49.95 ID:J5GTgbk0
「関白降表」とは、以下のような意味の文書である。

                   ..,,,,,,,,,,...   ,,.z
               /~'''''"     ` ´  l
             /    ,.. -- - --z.,,__ '‐ッ  「日本国関白秀吉が、恐れ多くも
            /  /, ''''' ゙       ヾ ./   大明国皇帝陛下に、顔を地にこすりつけてお願いします。
           ./ /'''/   ,,.ィ ''  ヽ、_ > ヽ  皇帝陛下のご威光は世界一。我が日本も陛下の子供です。
          / /  (  ,_,-''"_    , _,....゙_''Y./  日本は陛下をお慕い申しております。この気持ちを、
         / / // ' ,. ヒニ゙.l,  ヾ l.l''';. l .V   お届けしたく思っていましたが、李氏朝鮮に妨害され、
         ゙''-,/ / ゙>  ' ヾ''    ヽ ゙゙   l   日本はやむをえず朝鮮を攻撃しました。
          ゙ー, ,l;''';';;、l           .; .; !    l   今、日本がお願いしたいことは、この秀吉を
            ゙-、 i'ッ'       _,.. -‐-、  .l   日本国王として冊封(中国皇帝の臣下になること)してもらい、
             ヾ;:-`     ,ィェェニニニ.l  l   陛下に頭を下げることでございます。
               `'ァヽ,    ゙''゙  ‐'''   /   この夢が叶うのならば、明国の忠実なる家臣であるこの秀吉、
                 ゙l ゙'‐ .,_      /    その思し召しに全力でお応えする所存でございます」
             .,, --‐┴‐‐‐‐`‐‐ー‐'''"└------、.
            /                   _ -`ー、
           / '''゙゙゙゙゙゙""`'''' - ,,,......    ..,,, - ''' ゙゙゙    ヽ

もちろん秀吉は、こんな事を考えてもいない。
だが、こうしなければ、明と日本の和平は成立しないだろうと、行長達は考えた。
とにもかくにも、秀吉の講和7か条は、小西行長と沈惟敬のところで握りつぶされ、
明には全く伝わらなかった。




704 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:23:40.58 ID:J5GTgbk0

            _,,. -‐‐‐‐‐‐‐- 、
           lヽ ヽ ヽ ヽ  ヽ ヽ
           l }  |  |  |  |  |
           l }  |  |  |  |  |
           |ニニ''" ̄ ̄ ̄ ̄`゙|
           /〃'" ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ー、
          / {.l く゛ー-- 、_   _,.ヘ ヽ
          { | | /     `"''゙゛  ヽ } 名前も出ないって扱いひどくね?
          〉| レ/`ヽ、,,_   _,.='ヘ 〉j
         {ヽ|j  ' ̄('7`  { エ'ア } l
         l 9lj    ̄     i  ̄ !'
          ヽjl u      ,,.j   i
           _ll    〃_____'"_, 》 !
         /ロ{ト、   ''   ,,.  ' /
       /ロ回| \       /ト、
     __/ヽ回ロl    >---i||i'"ニンjロ\
__,. -‐''"    \回\ | {二ン ハ 厂/ロロ.|`ー、
            今回の担当者

このいかにも皇帝的な人が担当者である。だがこの人は皇帝ではない。

この時の明の皇帝、万暦帝はほとんど政治の場に登場しなかった。
詳しく話すと長くなるが、一言で言えば暗君である。

……さて、日本の内藤如安は、関白降表を明の担当者に差し出した。




723 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:27:11.85 ID:J5GTgbk0
            _,,. -‐‐‐‐‐‐‐- 、
           lヽ ヽ ヽ ヽ  ヽ ヽ
           l }  |  |  |  |  |
           l }  |  |  |  |  |
           |ニニ''" ̄ ̄ ̄ ̄`゙|
           /〃'" ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ー、  秀吉がそれほど言うのならば、
          / {.l く゛ー-- 、_   _,.ヘ ヽ それを許してやろう。
          { | | /     `"''゙゛  ヽ }
          〉| レ/`ヽ、,,_   _,.='ヘ 〉j  だが、勘合貿易は認めない。
         {ヽ|j  ' ̄('7`  { エ'ア } l  これだけのことをやったのだから、
         l 9lj    ̄     i  ̄ !'  いきなり貿易というのもふざけた話だ。
          ヽjl        ,,.j   i
           _ll    〃_____'"_, 》 !  ……明の冊封体制に入ることは認めよう。
         /ロ{ト、   ''   ,,.  ' /  おって使者を日本に派遣し、
       /ロ回| \       /ト、 日本国王と認める金印を秀吉に与えよう。
     __/ヽ回ロl    >---i||i'"ニンjロ\
__,. -‐''"    \回\ | {二ン ハ 厂/ロロ.|`ー、


……こうして「文禄の役」は、一応、終わった。和議は成立した。

やがて、明は秀吉が臣下に降ったと思い、金印をもった使者を日本に派遣する。
秀吉もまた、明と対等な関係になれるだろうと思い、明からの使者を待っている。

お互いの意思がすれ違ったままの、かりそめの平和であった。
1594年12月のことである。




740 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:31:10.10 ID:J5GTgbk0
                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
                   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ
                  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ ///== \ゝ
                 / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
               ̄∥~  ̄~ ̄~  ̄~ ̄~ ̄  ∥| ̄ ̄ .∥ ̄ ̄ ∥
                ∥==================.∥|=====∥==== ∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥===================   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
                ____@))____|_______ |
               /    //ヘ \冫      |        |
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       ∧_∧  /  //   ⅢⅢ   \\冫   |         ∧_∧
      (  (( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(    )
     / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\\
    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\_\
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人_\\_
/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====


さて、日本……。
1595年。この頃、豊臣秀吉は、前年に完成した伏見城にいた。
この伏見城は秀吉の隠居城として造られた城で、しかし隠居城というには、
あまりにも豪華絢爛、桃山文化の集大成とでもいうべき城であった。

余談になるが、この伏見城が秀吉の死後に取り壊された後、桃の樹が植林され、
桃山になった。歴史の教科書などで戦国時代後期のことが
「安土桃山時代」などと呼ばれるが、その「桃山」はここから来ている。
(すなわち、秀吉の生前は、この場所は桃山ではない。そのため、安土桃山時代という呼び方は、
ふさわしくない、安土大坂時代、または安土伏見時代と言うべきだ、と主張する学者もいる)




757 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:34:55.94 ID:J5GTgbk0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  秀次め、僕の邪魔をする……
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  誰のおかげで関白になれたと思っている?
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   不愉快なやつだ!
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ

この時期、秀吉はおいの秀次のことで、機嫌が悪かった。

                      \;;`''ー、i\ー、,、
                     _ _'、ヾ;;::::::ヾ;;;;:::;;';
                     \;;;;;;;;ヾ;;;:::::::;;;;:::;;;i
                      ヾ;;;;_、- -、,、- -、;゙;;  最近、おじさんの態度が冷たいの。
                       |;;;> 、-'   ー、 <;;;!
                        ,!、!´   ; 、   ` i,.i
                          '、 l ‘ 'l l' ‘  i゙ i
                         ゙'i '''' '、 , '''' .!'゙
                          ゙i -‐―ー- /
                          ,、┤、_ ,;;;,_/|-、
                        /;;;i/  ゙'゙'゙  '、!\
                     _,、-/;;;;;;;;| i  ゙、  i  i;;;;;゙、-、_
               ,-‐'''";;;;;<;;;;;;;;;;;;;!、_`ヽ  、-'_/!;;;;;;ヽ;;;;;`'';;ー;;-,
                !;;;|;;;;;;;;;;;;;;;\;;;;;;|'ーニ_ー_ニ゙/.|;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;!
                       豊臣 秀次

秀次は秀吉の後継者として、関白になった人物である。
かつては小牧の戦いで失敗をしたこともあったが、その後、経験を積み、
さすがに全盛期の秀吉とは比べられないにしても、治世や戦い、学問などに、
まずまずの手腕を示すほどには成長していた。

この秀次と秀吉が、少しずつだが対立してきていた。




769 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:37:26.70 ID:J5GTgbk0

                          ヾ;;`;;;;;-'゙ヾー、;、
                      、-';;;;;;;::::::::::::;;;;::::ヽ,
                      >;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::;;;;;;:: i、
                       ヾ;;;;;(´ ̄`´ ̄`'ゞヽ 関白の名において、
                       '; i '"´    ゙'' Y/ 跡を継ぐことを許す。
                       ,i,i '‐'´',、 ,、'´'‐' !i
                       ! i o   !_i   o l゙i 奥州でガンバレよ!
                       ヾ!. '┬ ― ┬'./ノ
                          ゙i、 `'ー‐'´, '
                      ,、-''フ|ヽ il||i;/ !-、_
                _,、 - ‐/;;;;;i゙ノ  ゙'゙   .i\_`ー、
                i゙;;;i;;;;;;;;;;ヽ、;;;;;;l_i_  `´ ,ノ_)ヽ;;;;ヽ、_

1595年2月、大名の蒲生氏郷が死んだ。
その子供はまだ13歳であった。蒲生家は奥州に所領をもつ大名で、
伊達政宗などの大名を監視する役割をもっていた。
秀吉は13歳の子供では政宗を監視できないと思い、近江に異動させようとしたが、
秀次と、前田利家によって阻止された。秀次は関白としてこの動きを止めたのだ。

秀次はかつて奥州征伐に出向いた際、蒲生氏郷と行動を共にしており、
氏郷のことを考えての行動だったと言われる。




780 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:40:23.05 ID:J5GTgbk0

     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´  _       /
        `)ll| (`Y´      _ 、_    |   くそっ!!
       /lll`l`-|  u   (  U  '´,イ   秀次ごときが……
     ,-'´/|`ヽ-┐u     ` ̄'    ノ  この天下は誰の天下だ!!
__, -‐/;;;;;;/ |   |  u         l  誰のおかげで関白になれたと思っている!
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、

秀吉は不愉快だった。
実子の拾(秀頼)が可愛くもあり、天下は拾に、できれば渡したいとも思っていた。
秀吉は、秀次を疎んじ始めていた。




788 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:43:13.57 ID:J5GTgbk0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  秀次め、いつのまにか、
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  又左(前田利家)まで取り込んだのか?
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   ……聞けば、やる夫や、伊達政宗、
                    `  ι,,   `',ノ7  細川忠興などとも仲が良いと聞く。
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,  …………このままでは、拾はどうなるんだ。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,   ……ううう……
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |

     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡   よく、よく考えるんだ、秀吉……!
       _ノll/ ⌒l `|ll/´ -、   U     /    秀次は昔に比べてましになったとはいえ、
        `)ll| (`Y´     二`ヽ、_    |    それでも天下を采配できる器か?
       /lll`l`-| U   ( |;;lll|   '´,イ     否。断じて否だ。やる夫や伊達政宗を、
     ,-'´/|`ヽ-┐     ` ̄'    ノ     あの秀次が抑えていけるとは思えない。
__, -‐/;;;;;;/ |   |            l      もしかしたら、蒲生の一件も、
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'      裏で利用されているのでは?
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/     
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人        ……ううう……
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、




804 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:46:18.71 ID:J5GTgbk0
                   __
              _,、;;-;;;'':!!!!!!!!'';;-、、_,,,
            -=ニ;;;;;!!!|||||||ゞ,、_、-、ミ!!iiL
           -=ニ;;;;;:::!!||||!<`   `'-'iノ   いやいや……! まてまて……。
             -=ニ,、;;:,-、ii/  `''-、_ , _!    秀次がこのまま天下人になったら
             `ヽ;;;;! !゙  u ニ'ニ`<イ    あるいは世の中が二つに分かれるかも!
               _i_,ゝ;;  u     . )i
             、'゙(~'、  !.  、──-/ u   秀次派と、拾の派閥に分かれるかも。
          _,、-;;;゙/;;;;i  '、     ̄ ̄/     かつて、僕と柴田勝家が争ったように!
     _、-::''゙::::::::;;;/;;;;;;;i   ヽ, `'',,- -' u    そうなったとき、拾に味方する奴はいるか?
   ,、;;';゙;;;;::゙::、::::::::::::::/::_:::_ i、.  /ニ::i.´!\   u   正則や清正、三成はしてくれるかもしれないが……
  /;;;;;;;;;;;;;;;;;::::i::::::::::::::~,、-::'::|ヽ,/i|||||i !:::i丶     しかし徳川、前田、伊達などの連中が、
  i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::i:::::::::: <:::::::::::::i  ゙i||i゙ `|、::ゞ:゙:、   秀次の味方をしたら……!
  !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::!::::::::::::ヽ;::::::::::!.  ||||| i:::゙::、::::::ヽ,
  !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::::::'、::::::::! i|||||! i::::゚:/:::::::::i::゙i 拾はやられる、殺される!?
  |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::::::::゙、::::::! i|||||||.!::::/:::::::::::!::::! …………うううううう…………!!!
  i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::!:::::::::::::::::::::::゙.、:::i.i||||||/:::/::::::::::::i:::::|




815 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:48:29.20 ID:J5GTgbk0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  ……そうだ。そうだ……
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  秀次がいるから問題なんだ。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   僕がこんなに不安なのも、
                    `  ι,,   `',ノ7  拾の未来も、秀次がいるから、
                    `、   _,,,  /'|,',,  だめなんだ……
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,  あいつさえ、あいつさえ、
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,  いなくなってしまえば……
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    | ふ……ふふふ……
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |
             |::::,,,,,|,,     ~    |ヽ,      ,,|      |

……程無くして、京都に噂が広がり始めた。
秀次が女人禁制の比叡山に女を連れ込んだとか、
殺生禁断の地で、狩を行い、坊主の器の中に、仕留めた鹿の肉を入れたとか……

特に強烈な噂は、夜な夜な、秀次が人斬りをしているという噂であった。
人々は秀次のことを「殺生関白」といつからか呼び出した。




831 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:51:14.88 ID:J5GTgbk0

その頃、やる夫は京都にいたが……。

         ____
       /      \
      /  ─    ─\    珍しいお。細川殿がやる夫のところに来るなんて。
    /    (●)  (●) \
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /

      , -,____
   /レ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`'-,__
 i!、i;;;;;;; ;;; ;; ;;; ;; ;; ;;;;; ;; ;; ;;; ;;;;;;、
 >;;;;;;;;;;;;;;; ;;; ;;; ;; ;; ;;;;; ;;; ;;; ;;;;;;;;;
/〉,、;;/ / !  ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ !;;;;;;;;;;i  はあ、どうも。実は恥ずかしながら……
 /( !;;| ノ=-    -==\|;;;;;;;;;;;l  金を貸してください。
   `! ,.--、    ,---、 },;;;__;;;!
    ,i.i ●_i    !_● _! リ', i|
    .l|  ̄ ノ     ̄    i l!
    !  l,_        ,__/!
    i   ======    /〉;;/
    ヽ        / ルi!、
    //`ー───' .//lllll\
 _/llllll!、      / /|||||||||
'||||||||||||||l \_ /ニ ̄  ./|||||||||||




856 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:54:59.09 ID:J5GTgbk0
       ____
     /⌒  ー、\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\  ……お金……?
  |     |r┬-/ '    |
  \      `ー'´     /

やる夫は普段から質素な生活を旨としており、
そのため、ケチとして有名だったが、
しかしそのケチっぷりのおかげで、
いざというときに使えるお金は持っていた。




869 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:57:01.39 ID:J5GTgbk0

         |
     \  __  /
     _ (m) _
        |ミ|
      /  `´  \
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\     ……そうか、わかったお。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   いくらでも、好きなだけ貸すお。
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

やる夫はピンときた。
やる夫にも、秀次の「殺生関白」事件は耳に入っている。
それで、何故細川忠興が金を借りに来たか解った。




873 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/08/12(火) 21:57:40.37 ID:
xg3tzKUo
やる夫は金の使いどころを分かってるんだな




881 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 21:58:59.98 ID:
J5GTgbk0
       ____
     /⌒  ⌒\       先日の拾様誕生と、蒲生家跡継ぎ事件で、
   /( ―)  (―)\      秀吉は関白の秀次が邪魔になってきたんだお。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \    それで殺そうと考えたけど、理由なく殺すのは、
  |              |   さすがにできない。それで「殺生関白」
  \               /    なんて噂を撒き散らしたんだお。


     ____
    / ⌒  ⌒  \     多少、利口な人間ならピンと来ることだお……。
  ./( ―) ( ●)  \   秀吉と秀次の仲は悪くなる一方。
  /::⌒(_人_)⌒:::::  |   たぶん、細川忠興も理解したんだお。
  |    ー       .|   このまま秀次と仲良くしていたら、秀吉にやられる……。
  \          /    忠興は秀次に借りがあったから、このやる夫から、
                 これまたお金を借りて、秀次への借りを返したんだお。


       ____
     /⌒  ⌒\ ホジホジ
   /( ●)  (●)\      これはやる夫の想像以上に、 
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \     秀吉と秀次の対立が進んでいるようだお。
  |    mj |ー'´      |    ……一波乱、あるかもしれんお……。
  \  〈__ノ       /
    ノ  ノ





895 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:01:43.23 ID:J5GTgbk0

やがて……
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  うーん、殺生関白の噂だけでは、
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  さすがに効果が薄いな。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7  ……ああ、そうだ。忍びの報告に、
                    `、   _,,,  /'|,',,  面白いものがあったな。連判状、か。
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,   各地の大名に、自分に忠誠を尽くすように、
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)  誓わせた書状……あれを使おう。
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ  この太閤をさしおいて、
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |  大名達に忠誠を誓わせるとは、
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |  不届き千万! これは謀反だ!!
             |::::,,,,,|,,     ~    |ヽ,      ,,|      | 筋書きはこんなものかな……。


秀次は、秀吉の主張を聞いて愕然とした。
やがて、秀次は関白の職を奪われ、高野山へ追放された。


                     、ー、 、_  iヾ_ _
                     \;;;;;::::`:::::;;;;:`;;\
                     ''ミ;;;;;;;;;;;;:::::::::;;;;:::;;;;i
                        \;;;;::::;;;;;;;::::;;;;::::;;;'、
                      ヾ;;<´~`、'',´ ~ >;;;i   お、おじさぁん、なんでだよ!?
                       |;;;'_,、-'゙  ゙'ー、,_;;;|   豊臣政権の次はオレだろ!?
                         i゙l| <&i>  <&i> !゙i   なら各大名に忠誠を誓ってもらうのは、
                         ゙、j. | | i ! | | i /   当然のことじゃないか!?
                            i,| | _゙_゙_ | |/ 
                            ゙Xニ-‐-ニX゙
                  _、- --ァ''ブ'、,ミ,il||li彡<\ー ― -ァ、
                 ,';`\;;;;/;;( ./ /./''Xヾ゙' ` >、;;;;;/;;;;;;゙i
                    i;;;;;;;;;;;>';;;;;;;;;゙、.   〈 `!.  ∠;;;;゙、/;;;;;;;;;;;;|
                |;;;;;;;;;;;\;;;;;;;,i、i''ー''''iニi゙'''''゙,ノ゙i;;;;;;ゝ;;;;;;;;;;;|




908 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:04:30.61 ID:
J5GTgbk0
やる夫はそれらの動きを逐一忍びに報告させた。
やがて……

       ____
     /_ノ   ヽ_\
   /( >)  (<)\     やる夫は江戸に帰るお。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   後のことは部下に任せるお。
  |     |r┬-/      |   江戸の仕事が山ほどあるんだお。
  \     ` ̄'´     /




932 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:07:46.31 ID:J5GTgbk0
次スレ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1218546395/


      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\    関白と太閤……?
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\  それは太閤様が処理されること。
 |        ̄      |  やる夫が口出しすることではないお。
 \              /   ……でも。

      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\   万が一、太閤と関白が戦うことになったら、
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\ 京都の徳川勢は全て太閤に味方するんだお!
  |     |r┬-|       | 太閤が死んでしまったときは、大坂城に行き、
  \     ` ー'´     /  北政所(ねね)様をお守りするんだお!!




944 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:10:14.72 ID:J5GTgbk0
    やる夫は太閤に世話になったお。
    関白を見捨てるのは辛いけど秀吉様への忠義だお……

    ⌒|/⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒
      ヽ   ____
        /  |::⌒\
      /  _ノ|::(●)\
表   /  o゚⌒ |ヽ__)⌒::::\   裏
     |::.    (__ノ|r-|:::::::::::::::::::|
     \::.   ´ |ー´::::::::::::::/
               ∧
  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄\

   太閤はもう年だお。関白はまだ若い上に人望もある……
   関白が天下人になると厄介だお。
   秀吉が勝てばサイコー!
   どうせあの老いぼれはそのうち死ぬお!
   秀吉が老衰で死んだ後、やる夫が天下をとるお!



……やる夫は豊臣政権の内輪もめを知りつつも、介入せず、
江戸へと帰っていった……。




4 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:12:19.27 ID:J5GTgbk0
そして、高野山……。

  _」,――――、
  / _____丶
  | /// ̄`V ̄`|   関白、いやいや秀次殿。
 /ヽ」-| / |丶 |)   たいこう様から命令をあずかってきちゃった。
 丶) 丶__ノo_ノ
  `\ \__ノ ノ   謀反人は、おなかをきれ、だってさ。
    ンー――-<   まいっちゃうよね。
   /\ /ヽ_ノヽ
  ノ`ン `   | 丶
 /  /    |、 /
 丶 ト――――|ノ
  `|::::::::|
    福島 正則

                      \;;`''ー、i\ー、,、
                     _ _'、ヾ;;::::::ヾ;;;;:::;;';
                     \;;;;;;;;ヾ;;;:::::::;;;;:::;;;i
                      ヾ;;;;_、- -、,、- -、;゙;;   ………………。
                       |;;;> 、-' u ー、 <;;;!
                        ,!、!´   ; 、  u`i,.i
                          '、 l.u‘ 'l l' ‘  i゙ i
                        u゙.i '''' '、 , '''' .!'゙
                          ゙i -‐―ー- / u
                          ,、┤、_ ,;;;,_/|-、
                        /;;;i/  ゙'゙'゙  '、!\
                     _,、-/;;;;;;;;| i  ゙、  i  i;;;;;゙、-、_




16 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:15:01.20 ID:J5GTgbk0
                 !;i,    l;;,_     ,
                 ヽ;:::、 、 |;:::i  .  /;|
            .      i;;;::;\l;、l;::::;、   /:;;l  /l   ,
.                   i::;;::::::':、::::::::;;;_/;:::;;;|_../;i' //   おじさんのバカヤローッ!!
               `、;;、_ l::;;;;::::::::::;;::...:::...:::;;;::::;;:;:l/;;/-,
                __`ヽ\l:::::::;;:::::::;::....:::::;;::::;;:::::::;il!::/-/  生まれたばかりの拾に天下を譲りたいんだろ!?
                `-'';;:::::::::::::::;;;;:::::......::;;::::::::;;;::::;;;::;;;;シ--  でも拾はまだ2歳だぜ!
                >;;:::::;::::_:.:::_;;;;::::......._::-、::::::::;;;::/´    そんな拾に天下を譲るなんて、バカじゃねーか!
                `>:::::;;;/''::  `'''-''、 、__, :ヽ::::;;;>
                  ''i;;;;::>:_     〉__ ( ::_、:::;;/     拾が大人になったら天下を譲るよ!
                  i;:/::::::.ヽ、_     _/::::l;;;l   ___,,,,,,,,,,  でも、それまではオレが天下を采配するのが、
              ________,--|:::: ___ヽ__`-' ''-'',_-_'_´::l;〉ヽ;;´::;;;;;;;;;;:::i:::i  常識的な考えじゃねーのかっ!!
          /::i;::::;;;;;;;;;;;;;:〉ニ';i:::::::__,-'´:::、...,::::`'.-、_:::::|ン'::|;;;;;;::::;;;;;;;;::l:::;;i
          /::l::::::;;;;;;;;;;;/::::;i;シ|::,;;;;;;;, ::::;;. .;;::: ,,;;;;;;,,:::|メ;/、:::;;;::::;;;;;;;::::l;;;;i,
          /;:::l:::;;;;;;;;;;;;<;::::;;;`-|::''''''' __ 、....,, __'''''''::::lノ;;;;::i:;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;i
        /;;;;;::l_:::;;__;;;;,--ミ、_;;;;;!::::: / ∧-,--'∧ヽ,:::/;;;;;_,,,∠__;;;;;;;;::l;;;;;;;;;::;;;i
       ノ;::;;;;;;/: `....''''''''..ミ-、i、_.li i! l / l / |./l/_//:___,,,-:::::`-ィ_;;;;:::;;;;;;;i
      ,/;;;:::;;__|、;;;;:::;;;;;;;;;_____ノ;;...|:::l__V_,,.-'--'、__Yノ/..::/  ...:::::::...___l___::;;;;;;;;;;;i




30 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:17:07.32 ID:J5GTgbk0

  | |            | |  ___ | |
  | |            | |/______\   やあ、いきなり叫ぶからびっくりしちゃった。
  | |            | | |/ - 、-、!
  | |            | | _|-|  .|. |   もんくを今さらいってもしかたないだろ。
  | |            | (   `ー oー l   お腹をきりなよ。                   
  | |            | l ヽ、 ___3_ノ                      
  | |            | |/ヽ/


                      \;;`''ー、i\ー、,、
                     _ _'、ヾ;;::::::ヾ;;;;:::;;';
                     \;;;;;;;;ヾ;;;:::::::;;;;:::;;;i
                      ヾ;;;;_、- -、,、- -、;゙;;   ……おじさんは、結局、オレの能力も、
                       |;;;> 、-' u ー、 <;;;!   オレの人格も、信じてくれなかったんだな。
                        ,!、!´   ; 、  u`i,.i
                          '、 l.u‘ 'l l' ‘  i゙ i
                        u゙.i '''' '、 , '''' .!'゙
                          ゙i -‐―ー- / u
                          ,、┤、_ ,;;;,_/|-、
                        /;;;i/  ゙'゙'゙  '、!\
                     _,、-/;;;;;;;;| i  ゙、  i  i;;;;;゙、-、_




52 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:19:44.99 ID:
J5GTgbk0

                      \;;`''ー、i\ー、,、
                     _ _'、ヾ;;::::::ヾ;;;;:::;;';
                     \;;;;;;;;ヾ;;;:::::::;;;;:::;;;i
                      ヾ;;;;_、- -、,、- -、;゙;;
                       |;;;> _  _ '、;;!   ……解った。オレも一時は関白だった男だ。
                        ,!、! __゙ ゙__` |;i
                          '、 l ``´'! i'`´´ .i .!   潔く死ぬぜ。……じゃあな、正則……。
                          ゙'i    '、,   i-'
                          ゙i -―ー- ./
                          ,、┤、_ ,;;;,_/|-、
                        /;;;i/  ゙'゙'゙  '、!\
                     _,、-/;;;;;;;;| i  ゙、  i  i;;;;;゙、-、_

1595年7月15日、豊臣秀次切腹。
程なくして関白の住居として作られた聚楽第は取り壊され、豊臣秀次の痕跡は、
完全に消されてしまった。

……そして、消されたのは建物だけではなかった。




65 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:22:00.32 ID:J5GTgbk0

                                   ...::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::....
                                 ...:;''''        '';;;:::...
                                ...;;;''           ''';;;:::...
                                  ...::;;;''              '';;::
                    ..........::::::::::::::::::::::::::::::;;'                ';;::::::::
            ..........::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;'                  ;:::::::
  ............................::::::::::::::::_,,,...:-‐‐=-..,,,_::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;__,,.. - ‐‐ ''''"
.、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,r'";; ;;      ;;\,,:::::,:::::::::::::::::::::::::::::::__,,.. - ‐‐ ''''"";;;;,,,, ,,;;;;;;;;;;,,,,,
;;;,`';;.、::::::::::::::::::::::,,r'";; ;; ;,,,     ;;; , ;;; ;;;,`';;.、--‐‐''''""';;; ;; ,;;; ;;;;;  ,,,;;; ;,,,;;
;;  ;;;,`';;.、:::::::::,:r';;; ;; ,;;; ;;          ;;  ;;;,`';;.、 ;;;;  ,,,;;; ;,,,;;; ;;;;;;  ,,,,;;;
,,;; ,,;;;,  ,r'";;;,, ,,;; ,,;;;, ,,,,      ;  ;;  :; ;; ;;, ;;`';;、_ ,,,, ,,,,,,;;;;; , ;;; ;;;
 ;;;;  ,r'";;;;  ,,,;;; ;,,,;;; ;; ;,,, - '''' ''':‐-,, ,,      ;; ;;`';;、_          __,, - ''""
;;;; ,r'",,,;;;;,, ,,,,,,;;;;;               " ''''‐- ,..,,,...  __,, -‐- ,... ,-‐‐''''",,;; ,,;;;, ,;;


1595年8月2日。
京の三条河原で、豊臣秀次の妻子たちがほとんど皆、殺された。
命が助かったのは、池田輝政の妹の正室と、生後1ヶ月の娘、
そして他家に嫁いでいた娘2人である。
それ以外の者は皆、殺された。




89 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:24:33.21 ID:J5GTgbk0

   l     l   !,ィ               ノ'       ',
   ヽ     !  !l!             , , ノ        /
    ヽ    ト、 ヽ  ! /, _,.-_ ,ノノ ,ィノl'ヽ/,       ,'
   ,...ノ'   | ヘーヽヽl(/ l'´ ≧ミ、_ ,ノ' ! リ! l       ト!_  おのれ秀吉!
 r'´イノ    ヽ リ   r'`    ヽヾ歹、=、ヽ ,_リ=、  l  ノ l `
 !( ゞ,.     ´r、 r'       ̄` ヽ  /ゞクイノ /ノ ノノ  よくも駒姫をこうもしてくれた!
 }ヽ、`` ー- _i´, ノ'.lヘゝ          /  /ー '´_, '´
 l   ̄` ー- 、`ヽ、l,_        _   l  / ,(´     嫁いで一月にもならぬ娘を殺して、
 !        ` ー-、ヽ       ヾ=-' ,.', ィ、丶、    なんとする!!
_,ゝ          _レ'-―- ..,'' ―=- ,イ(   `ヽ\
           `iーrヘ ̄`ヽ、` ー, - '一ー- 、   ヽ.ヽ
                l lー-ヽ _, -`´ , --‐_レ‐- `)  /∠、
                | | ヽ./ r=ー'―‐'´-、  ̄ `ヽ///ニ,
              ! ト.ノ   , ―---=、_ヽ l / \ ヽ
            ヽ〉′      , - 、 `i.| !/   〃,.、!
               /        '   ヽ_!!l'    ヽ'へ\
           最上 義光

処刑された妻子の中で、もっとも悲劇的なのが、
奥州の大名、最上義光の娘、駒姫である。
駒姫は秀次に嫁ぐべく、京都にやってきたが、
それはつい先月のことで、まだ実質的には秀次の妻ではなかった。
それなのに、処刑されてしまった。

最上義光はもちろん、他の大名からも「かわいそうだ」との声が上がり、
秀吉もさすがに無視できなくなり、助けようとしたが、連絡が遅く、
駒姫は処刑された。享年15。

その知らせを聞いた駒姫の母親は、哀しみ、処刑の14日後に死んだ。
死因はよくわかっていないが、自殺という説が濃厚である。




108 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:26:54.39 ID:J5GTgbk0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X   僕が悪いのではない……
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    僕が悪いのではない……
                    `  ι,,   `',ノ7   
                    `、   _,,,  /'|,',,    決して……!
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `) ………………!!
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |


駒姫をはじめとする、秀次の妻たちの遺体は、遺族にも渡されず、
その場で掘られた穴に、次から次へと投げ込まれ、
そして、その穴が埋められた上には畜生塚、と刻まれた碑が置かれた。

あまりにも非人道的なその行いに、多くの人が嘆いた。
……畜生は、秀吉、お前のことだ! と……。




134 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:31:08.54 ID:J5GTgbk0
         ____
      /  \    ─\   
    /  し (>)  (●)\   た、太閤が、まさかそこまでやるとは……!
    | ∪    (__人__)  J |  
    \  u   `⌒´   / 
    ノ           \

いかに戦国時代とは言え、妻や娘まで殺す、というのは、
全く無いわけではないが、普通はなかった。
これが息子であれば、いかに幼くても、いずれ自分に復讐される可能性があるため殺す。
(現に、かつての源頼朝や義経がそうであった。平家に命を助けられた彼らは、
大人になると、挙兵して、平家を滅ぼした)

しかし、女性は殺さない。普通は、妻は出家し、娘はどこかの家に預けられる。
現に秀吉の側室、茶々がそうである。織田信長や、その弟の有楽斎などに保護され、
成人して後は、秀吉の側室になり、妹たちもそれぞれ嫁いだ。




146 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/12(火) 22:33:38.78 ID:J5GTgbk0

         / ̄\
        |     |
         \_/
         _|__
       /::::::::::  u\        太閤はどうしたっていうんだ!?
      /:::::::::\ 三. /\      これじゃわざわざ敵を増やしているようなもんじゃねーか!
    /:::::::::: <●>::::::<●> \
    |::::::::::::::::⌒(__人__)⌒  | 
     \::::::::::   `⌒⌒´  ,/

      ヽ  \ , -┬┬、/.  /
       \   7   ヽ ヽ_∨ 
         ヽ  l   .  二 --`ゝ
          /ゝ' _.. '-'´ ・   ・ ヽヽ  何の罪も無い愛娘を失った最上殿の哀しみ……
         j-'´ |  =   _人  ~ l 〉
        / ̄ ̄l  u      ノ´   想像して余りあります。
         / ̄ ̄~|      _.. ィ‐┐
        ゝ──'>ー<二○'´i ̄    きっと、太閤をずっと恨むでしょうね。
           `ー┐      l
            _」      つ
           ゝ───…  ̄

       ____
     /      \
   / ─    ─ \     ……秀吉…………!
  /   (●)  (●)   \
  |      (__人__) U  |   
  \     ` ⌒´     /


第21話「沈みゆく日輪」終わり
第22話「夢のまた夢」へ続く






416 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:32:58.57 ID:Fn8nKrg0

第22話「夢のまた夢」

この物語は、東照大権現、徳川家康が天下を取るまでの、
苦難の物語である。

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::⌒(__人__)⌒:::: \   太閤殿下、お呼びですかお?
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

秀次事件が終わってすぐに、やる夫は秀吉に呼び出され、
伏見城に登城した。


                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  やあ……よく来たね。
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  秀次の件は知っているね?
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7  ん……いや、明のこととかもあるし、
                    `、   _,,,  /'|,',,  これからのことを、色々とやる夫に相談したくてね。
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `) できれば江戸に戻らず、しばらく、伏見に、
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,   いてほしいんだが……。
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |


 
422 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:35:35.94 ID:Fn8nKrg0

       ____
     /_ノ   ヽ_\
   /( >)  (<)\     殿下のご命令なら、そうしますお。
  /::::⌒(__人__)⌒:::: \
  |     |r┬-/      |
  \     ` ̄'´     /

      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\     (……これがあの秀吉かお?
 / ::::⌒(__人__)⌒::::\    まるで昔の迫力が感じられないお。
 |  U     ̄      |    しかも、やる夫に相談なんて……)
 \              /     

秀吉が、また何か、やる夫に罠をしかけようとしているのか……
やる夫は密かに疑ったが、そのような様子は見えなかった。
目の前にいる秀吉は、明らかに昔と異なり、弱気になっているように見えた。




426 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:37:57.20 ID:Fn8nKrg0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  ありがとう、やる夫。
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  色々と頼むよ。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7  早速だが、頼みがある。
                    `、   _,,,  /'|,',,  やる夫の三男、秀忠……
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,  あれはまだ独身だったね?
                   /  /, ̄ ,   /,,> `) お江と結婚させてやりたいんだが、
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,  どうだろうか?
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |

       ____
     /      \
   / ─    ─ \    お江……あのお江(ごう)殿ですかお?
  /   (●)  (●)   \
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

お江は、浅井長政とお市の間に生まれた娘であり、茶々の妹である。




434 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:40:50.52 ID:Fn8nKrg0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  うん……お江は不幸な娘でね、
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  一人目の旦那は素行がちょっと、ね。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   ……やる夫も知っていると思うが。
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,    二人目の旦那も、僕の甥っ子だったが、
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,  病気で死んでしまった。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,    やる夫の息子と結婚してくれると、
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,  僕も安心なんだ。
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ 茶々からも頼まれているんだよ……
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |  引き受けてはくれないか?
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |

お江の最初の夫は佐治一成といったが、かつて小牧の戦いのときに、
やる夫に味方したため、秀吉によって強制的に離婚させられていた。
二人目の夫については秀吉の言葉どおりである。

      ____
    /_ノ   ヽ_\      (自分の側室の妹を、やる夫の息子に嫁がせて、
   /( ●) ( ●)\      更に豊臣宗家と徳川家の縁を深めようというのかお……?
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\    ……朝日姫のときとは、違う……
 |        ̄      |     事情があるのかお?)
 \              /




439 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:44:23.04 ID:
Fn8nKrg0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  どうだろう?
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   朝日は死んだが僕とやる夫は義兄弟。
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,     この結びつきで、更に豊臣と徳川の縁が、
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,  ,強くなれば、天下は安泰だ。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |
             |;,, |     |_|/|  ||        /     |

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\    承知いたしましたお。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  秀忠とお江殿を、結婚させますお。
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /


こうしておけば、茶々とお江のラインから、豊臣宗家の情報を得ることができる。
やる夫はこの縁談を承諾した。

秀吉は、弱気になっていた。この縁談で、やる夫をなんとか、
心からの味方につけようと思っていた。
明らかに、加齢と病気からくる弱気であった。




444 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:46:10.78 ID:
Fn8nKrg0

    / ̄ ̄\
  / ─  ─\
  /   (●) (●)ヽ   父上、秀忠は中古女はいやなのですが。
 .| ⊂⊃(__人__)⊂|      
 |      ` ⌒´  |
 ヽ         /
 /   ヽ     ノヽ
./ /   ∩ノ ⊃|  |
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
 . \ /___ /
   徳川 秀忠(やる夫の3男)




456 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:48:13.79 ID:Fn8nKrg0
       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ●)}liil{(●)\    そういう言い方はないお、秀忠!
  /    (__人__)   \   太閤殿下からの命令でもあるんだお。
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |   従えお!
  \    |ェェェェ|     /


    / ̄ ̄\
  / ─  ─\
  /   (●) (●)ヽ
 .| ⊂⊃(__人__)⊂|      もし父上が秀忠の立場だったらOKしますか?
 |       ( <  |       秀忠はまだ16歳です。
 ヽ     `-'  /       
 /   ヽ     ノヽ       父上が16歳だったらバツ2の女と
./ /   ∩ノ ⊃|  |       結婚したいですか?
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
 . \ /___ /




470 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:50:23.87 ID:Fn8nKrg0

      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\    ………………
 / ::::⌒(__人__)⌒::::\
 |        ̄ u    |
 \              /


       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\
  /::::⌒(__人__)⌒:::: \  …………………………
  |          u   |
  \               /


     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/U   (─)  (─ /;;/    …………………………………………
|       (__人__) l;;,´|  
/      ∩ ノ)━・'/   
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /




476 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:52:20.57 ID:Fn8nKrg0


      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\プンプン
    / ノ(          \
   /   ^            ヽ   沈黙が長すぎるよ!!
    l:::::::::     \,, ,,/       .| 
    |::::::::::   (●)     (●)   | 
   |:::::::::::::::::   \___/     |
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ

     |  |   |   |
     _||_||__||  ||
    (__/   `ー――
   (___/  r
    (_レノ)\   ___
    ●\__/__/●
  / \_\三/_/ \ 
  |  ⌒ (_人_)∴・  |  ぐぇあ!
  \ :・∵ |r┬-|      /

この頃、酒井忠次は、やる夫の相談相手や豊臣宗家との交渉の係として、
老齢をおして、京都にやってきていた。




483 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:54:28.67 ID:Fn8nKrg0

                 
      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    /             \
   /                  ヽ 秀忠様も文句を言っちゃいけないよ。
    l:::::::::.                  | バツ2といっても、お江殿が悪いわけじゃない。
    |::::::::::   (●)     (●)   | お江殿はむしろ可哀想なんだから。
   |:::::::::::::::::   \___/     | それに正室っていうのはみんな政略結婚が普通。 
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ わがまましたかったら側室の女の子でしなよ。



    / ̄ ̄~\
  / ⌒   ⌒\
  /   (●) (●)ヽ
 .| ⊂⊃(__人__)⊂|      うっせえハゲ、他人事だと思って
 |      (_/´  |       偉そうに説教しやがって、殺すぞ。
 ヽ         /
 /   ヽ     ノヽ
./ /   ∩ノ ⊃|  |
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
 . \ /___ /




487 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:55:13.69 ID:
Fn8nKrg0

       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
     /=■      ノ(  \   
    /□┘|||=|     ^     ヽ   あ? てめえもハゲだろうが
     l ○=┴               |   ぶち殺すぞクソガキャ。
     | =┘||┘(○)     (●)  .|   
    | |||__ ̄|   \___/     |  
     ヽ.        \/     ノ 
   / ̄ ̄ ̄ ̄\
 _|       |_      /
 ||─ヾソソソソソソ─||    /
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| /
|==■=   ○●==|  ダダンダンダダン
| / ̄\ __ / ̄\ |   ダダンダンダダン
.|∴∴∴|__|∴∴∴| .| \
.\∴ /    \∴ / .|   \(ターミネーターのテーマ)
|  ~ ̄        ̄  ..|    \




502 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:57:42.18 ID:Fn8nKrg0


       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\     あー、落ち着くお。落ち着くんだお、二人とも。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   秀忠、とにかくこれは父の命令だお。従ってもらうお。
  |     |r┬-|  U  |   やる夫だって、最初の妻の瀬名とは政略結婚だったし、
  \      `ー'´     /    瀬名のほうが年上だったお。だから従うお。



    / ̄ ̄\
  / ─  ─\
  /   (●) (●)ヽ    だから年上がどうこうってよりバツ2なのが嫌なんだって
 .| ⊂⊃(__人__)⊂|   言ってんでしょうが話聞けよクソ親父。    
 |       ( <  |     何が悲しくて16歳青春真っ盛りのこの秀忠が、   
 ヽ     `-'  /     6つも年上のバツ2と結婚せにゃならんのですか。  
 /   ヽ     ノヽ    wiiやらPS3が欲しいと思っていたら、親父が買ってきたのが  
./ /   ∩ノ ⊃|  |    今時PS2でしかも中古だって話だったら嫌でしょうが
(  \ / _ノ |  |    そこんとこどうよオヤジ殿。
.\ “  /__|  |
 . \ /___ /




513 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 20:59:20.78 ID:Fn8nKrg0
............... ..ヽ . ;: . / .⌒ _,,..__ ヽ  ) ;. :ノ......... .........
:::::::::::::::::::::::::::ゞ (.   (::.! l,;::) .ノ ノ ./::::::::::::::.......:::::
        ._ゝ,,. .-ー;''""~ ';;; - .._´,
       ._-" ,.-:''ー''l"~:|'''ーヾ  ヾ
      ::( ( .     |:  !     )  ) BOM!
        ヾ、 ⌒~'"|   |'⌒~'"´ ノ
          ""'''ー-┤. :|--~''""
              :|   |
              j   i
            ノ ,. , 、:, i,-、 ,..、
          |      ` ⌒´  |
          ヽ         /
          /   ヽ     ノヽ
         ./ /   ∩ノ ⊃|  |
         (  \ / _ノ |  |
         .\ “  /__|  |
          . \ /___ /


        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
      /             \
     / ___  ___     ヽ   ごちゃごちゃ言ってないで
     l.―|:::::::::::::|―|:::::::::::::|―――:|   結婚すりゃいいんだよ……
     |  \_/  \_/ :::::::::::::|   
     |     \___/   ::::::::::::::::::|    
     ヽ     \/  .:::::::::::::::::::ノ`゙ーァ
      ヽ  `、            /   /
  ∧、        | \   / |    l   /
/⌒ヽ\     |___>< / ヽ
|( ● )| i\      \  /
\_ノ ^i |
 |_|,-''iつl
 [__|_|/〉 
[ニニ〉 

こうして、秀忠とお江は結婚することになった。




529 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:02:20.69 ID:Fn8nKrg0

               _
              ゝ  _,,.>ニY_´ ̄`ヽ
             ,. '"´:::::::::::::::::`_ヽ_ノ
            /:.:.:::.:.:.:_;: -‐_,´-‐ ''\
             ,':: :イ:::: !, ‐'´呂_,,.. _---ヽ  帰る場所がありません。
           i .:レ|   !,. _‐ニ_-‐=- ̄_'l  末永く可愛がってください、
             |..:.:l´,l:、:.:トl=-‐ヽヽ ̄`ヽ..、`!  秀忠様……。
           !. ::|'‐'、ヽ:lヽィ=l、l :::l  ::::`'!
           ヽ :!,ィテヽヽ ゞ‐' l:. :::| :. ::::::l
             ヽヽ`'´' `   /イ ::l .::; ::::l
             ヽヽ、`、-   クl .:/:::::l :::|__
           __  l :`::..- r ' ! ::!::; ‐'´i´ i
           l ヽ! .:::::::/ 7‐'´l :.:l' ,.ィ_ ィ
           ト、 l r'⌒ゞ、レ' ーヽ/ _ノ `ヽ
           !  リ ^'l ノヽ  /l  !:.:.: : : :!
                お江

    / ̄ ̄\
  / ─  ─\
  /   (●) (●)ヽ    薄幸キャラで攻めてくる気か……!
 .| ⊂⊃(__人__)⊂|    さ、さすが年上……!!
 |  U  ` ⌒´  |
 ヽ         /
 /   ヽ     ノヽ
./ /   ∩ノ ⊃|  |
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
 . \ /___ /


1595年9月17日、
やる夫の三男秀忠と、お江は結婚した。




543 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:04:45.50 ID:Fn8nKrg0
          ____
       / \  /\  キリッ
.     / (ー)  (ー)\    とりあえず一安心だお。
    /   ⌒(__人__)⌒ \   ……しかし、太閤は明らかに弱っている……
    |      |r┬-|    |   明との講和の問題も完全に片付いたわけじゃないお。
     \     `ー'´   /   中央は必ず、これから荒れるお。
    ノ            \  その空気、肌で感じておくお……。
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
     /             \
   /                  ヽ でも殿様、中央が荒れそうなら、
    l::::                  ::::| 殿様が襲われたりしないかな?
    |:::::    (●)     (●)  :::::| 大丈夫かな?
    |::::::::    \___/   :::::::| 半蔵は江戸にいるし……
    ヽ:::::::::.     \/    ::::::::ノ

半蔵は江戸の西門の守りのために、江戸に残っていた。
また、最近は病気がちでもあり、それもあって、やる夫の護衛はできそうになかった。




551 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:06:46.65 ID:Fn8nKrg0
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   大丈夫だお。まだ忠次には紹介していなかったかお?
  |     |r┬-|     |  去年、剣豪の柳生宗矩という男を雇ったんだお!
  \      `ー'´     /

 ,/,/":::::::;/:::::::::::::::::::::::::::;;::::::::::::;;:::::::::'i::;;;;;;;;ヽ、;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;::::/
/ ,/::::::::::;/::::::,r::::;;:::::::,,:::::,/|:::/i::::::::|::::::::::|;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;:::/
  /:/:::::::,/::::;/::::,r'::::::/|:::/ ,,|:::|-|;::::::|:::::::::::|;;;;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;;;;|;;;;;;;:/
 i,/|:::::::::;i::::/:::::/|:::::::i |::i"_i;;i__ ,,i::::|i;;:::::::::i;;;;;|;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;|;;;;;/
  | |::i|:::::|::::i:::;,/__|、::| "|:i'"_r'_;;;;ハ|:i |;:::::||;;;;;|;;;;;;;;;|ヽ;;;;;|;;;/  殿様を守ることが俺の使命。
   i;::::::||::::i:::i r';;}ヽ:i  i|" ´   !!  i;:::jj;;;;;;|;;;;;;;;;| |;;;;/;/
,__,-‐i;:::::||::::|::| ´   ヽ        ::::i i;:/ j;;;;;|;;;;;;;;| |;;;/;/ そして、それは、
;; _'''' i;::::::i:i:::::::|  /          :::i / :i|;;;|;;;;;;;;|ノ;;/  この国の弱い人達を
-‐‐--|:::::|;:::::::ヘ ヽ、        :::/  ::::::::|;;;||;;;;||ヘヾ  助ける道にもつながるはずだ。
;;;;;;;;;;;;;;゛|:::|::::::::|:ヽ、  __   ::::/  :::::::::::|;;| |;;|:::|
:::::::::::::::::::{:|i:::::::||;;:::\´ ー  `  ::/  :::::::/ || i|::::::i  
::::::::::::::::::::| ゛i::::|! i;;::: i\       ::;/´::::::j:::::!::::::::i
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゛i:|;;; \:i::::\   ,,, ,‐''"::::::::::::::::::::::   'i,
_,,-‐ー''' ̄     ''' フ\;  ̄  ヽ:::::::::::::::::    ,,,-‐―‐--,,,
          ,,''";;/"      丶::::::::::   ,/ __,,,_   "7
            柳生 宗矩

柳生宗矩は剣豪、柳生石舟斎の息子である。
前年、やる夫と柳生石舟斎は剣術の立会いをした。
やる夫はその戦いに敗北し、石舟斎の剣腕を認め、
剣術指南役として雇おうとしたが、石舟斎は高齢のため辞退し、
代わりに息子の宗矩を推挙したのであった。




562 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:09:38.90 ID:Fn8nKrg0
お江はうらみちゃんで柳生は剣心(人斬り時代)です。


     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\         
   /             \
  /                  ヽ  秀忠様に、柳生宗矩……
  l                   .::::::::|  新しく、若い武将が育ってきている……
  |   (●)     (●)   :::::::::::::|
  |     \___/   ::::::::::::::::::::|  ……2年前、数正が死に、
  ヽ     \/  .::::::::::::::::::::::ノ 半蔵も弱り……僕も……高齢……

      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    /             \  
   /                 ヽ  僕達の時代は、
    l               .:::::::::|  もう、終わろうとしているのかもね……。
    |               ::::::::::|
   |             :::::::::::::::::|
    ヽ          :::::::::::::::::::.ノ 




577 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:12:16.04 ID:Fn8nKrg0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  僕も、もう60歳近い……
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  正直あまり長くないだろう。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   死んだ後のことも考えておかないと。
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,   できれば拾が15歳になるまでは
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,, 生きたいが……!
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,

さて。
秀吉は豊臣と徳川の結びつきを強めつつ、
その逆では、自身の死後にやる夫に権力が集中しないように、
新しい制度を作った。いわゆる五大老と五奉行である。

五大老は有力な大名を集め、秀吉死後の豊臣政権を
合議制で運営していくように定めたものであり、
五奉行は秀吉や五大老が決めた事項を、
実際の行政として実行していくメンバーである。

(五大老、五奉行の成立時期については諸説ある)




580 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:15:07.22 ID:
Fn8nKrg0
          /:::::::::::|  ノ__   \  /   __ ゝ i::::::::::ヽ
          i:::::::::::::! /¨⌒¨\        /¨⌒¨\ {:::::::::::::',
         ,':::::::::::/     ___ \::::..   .::/__    ヽ::::::::::::i
           /::::::::::::|    / r‐、_ヽ`ヽ  く ∠ r‐、 `ヽ   |::::::::::::',
         ,'::::::::::::::|     `ー┷'´ / /:i   \.`┷┴--'   |::::::::::::::',  私の指示にキリキリ従え!
          /::::;-‐-、ゝ   i     / ノ::::l     \::::::::::...   |::::;‐-、:::', 
         ,'::::/ `ヽ    !  /  .:::::::  ヽ   \:::::::..   |:/ r 、ヽ:::i
       /::::| ⌒)) l   l ___   `ヽ:::.. ノ         _  L!/ i !::::',
       ,':::::::ト、 l l    r',.::____________ヽ   ら i |::::::i
      /::::::::::::\`ヽ   ヽTL___________//   ノ / ./:::::::|
      !:::::::::::::::::::\'    ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/   / -'/:::::::::::!
      !::::::::::::::::::::::::`-、   ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/    人/:::::::::::::::::|
      |:::::::::::::::::::::::::::::::i   ハ::;-――--――-、:/    /::::::::::::::::::::::::::::!
      \::::::::::::::::::::::::::::|    Y: : : : : : : : : : : : : Y    ./::::::::::::::::::::::::::::/
       ヽ::::::::::::::::::::::::ヽ    i :、: : : : : : : : : : : /   /::::::::::::::::::::::::::::/
         \::::::::::::::::::::::ト、  \`ー‐---―/    ィ::::::::::::::::::::::::::::/

五奉行のメンバーは、石田三成の他、秀吉の義弟の浅野長政、
そして前田玄以、長束正家、増田長盛、以上の5人である。




588 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:17:00.96 ID:Fn8nKrg0
そして、五大老のメンバーは以下の通りである。


       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\    筆頭
  /:::::⌒(__人__)⌒:::: \   
  |     |r┬-|     |  徳川 やる夫
  \      `ー'´     /

やる夫はこの時期、関東をうまく統治し、開墾や治水、埋め立てを進め、
人心を掌握し、約250万石の領土を保有していた。
その領土の広さと、かつて軍事的に秀吉を降したという実績から、
やる夫は五大老筆頭に選ばれた。
1596年には正二位内大臣に就任し、名実共に、
秀吉に次ぐ豊臣政権のナンバー2であった。




595 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:19:56.92 ID:
Fn8nKrg0
                   ,,,,,-_ニ"二_"''‐-:、
                 ,--、-!.i''‐:、ヽ`、ヽ 、  .ヽ
                ヽヽ:、;;ヽ_,,,-ヽヽヽヽi__  |   前田 利家
                 ',',  i'"   ヽ',  .|-ヽ.|
                 i.i、 ヽ、、-tテ|.|| .,'b',!.|
                 'l ヽ, l,|  ̄.|,' | ,' 'i"`.i
                    `:、ー_,,,__  l' ./__ノ,ヽ、
                     /i`:、_,/',、':,\',':,ヽ、
               _,,.. --―'''" ,' ヽ,、 |  ';: ヽ\', ヽ`‐:、_

やる夫の次、言わば政権ナンバー3と言っていい存在は加賀(石川県)の前田利家である。
加賀とその周辺に約80万石の領土を保有。人望や実力的に、やる夫を抑えられるのは、
利家くらいだろうと思われていた。

また、秀吉の若い頃からの友人であった彼を、秀吉はとても信頼していた。
1596年、従二位権大納言に就任。
この人事と官位昇進は、やる夫と利家を対抗させようとするものであった。




604 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:22:02.65 ID:
Fn8nKrg0
.   /               ヽ    
   l       ,ィ j`ヘ. ハ .、   l  
  │    ,.ィノ-jノ  lノ-リ‐l  N    
.   |. r'コ.r'=ヒァ= _ ;セァ=:|nノ    宇喜多 秀家
    l |.ヒ|.| `ー- '  / ー ' :||.|
.    l. ヽl| u'     冫   :ル'    
    ヽ ト.、  'ー----   /″   
   /ヽ|. \  ー  ,:く      
-‐''"|:.:.:.:.:ト、   \._. イ:.:.:.|`''ー-

宇喜多秀家は、まだ24歳の若さだったが五大老に抜擢された。
備前(岡山県)を中心に57万石を保有。
これは実力というよりも(もちろん秀家は勇猛な武将だったが)、
幼い頃より秀吉の手元で育ち、秀吉の猶子(相続権の無い養子)として、
可愛がられた、言わば秀吉の身内だからという理由が大きかった。




609 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:24:26.42 ID:
Fn8nKrg0
        ,イ,.へ、 ヽ、         |  
      ,ノ//-、// ヽ、 ヽ、    ;!  
      ノ i/、.7/ r‐ 、| |ヽ、 @ 、./    
.   /   lし'/. ヽ。 ル' ∠=、ゝ、!   
 /   ,.H'´ ~ r   く・-イ┘ `   毛利 輝元
 ‐r‐''"´ :|.! u r= 、 `   〈 r'´       
. │    |! ,. `ヾミ: 、 Yゝ
  ト、   ::\  ' ,   `''<._      
  ヽ\ :::::::\  '  ,  /      
    \ヽ、 ::/,> 、 /\       
l|  .;:  \'V/  |l`´ \ \

     l i! i!! ,イ /l./--l ト ii ii l
      | i!,.、ii /‐l/-'、 ̄,V-|ハ ! N     
      |!i.|.f1.| =。===.,, ,。===lW       
      |.i!|.「l | `ニニ´  ヾ二 l           小早川 隆景
     |ii ヾlノ.  , -‐' r _ \l   (._ ⊂  
      /| ii /'\ ′'フ",二二ニ⊃   ,)   )  
   _/):| /    \/ ,. ´二ニゞくう ( r '´ 
‐..T....|((::K    / /./ ´, ─_'ニ\>,_'ノ
.....|.....|::)):l(ヽ.  / ' '  .仄l ..|.....|....T..‐ 

この2人は共に毛利一族からの抜擢である。隆景は輝元の叔父であった。
毛利輝元は中国地方を中心に120万石を保有。
小早川隆景は、毛利本家とは別に筑前に30万石を保有していた。
毛利輝元はその律儀な性格と石高の広さを、
隆景はその智恵と人格を買われての抜擢だった。

やる夫、前田利家、宇喜多秀家、毛利輝元、小早川隆景……
これら5人が、秀吉亡き後の豊臣政権を、秀吉から託されたことになる。




616 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:26:50.92 ID:
Fn8nKrg0
                      /!
                  「ヽイレ   ̄ヶワ
                  」 \ l   / Z
                  ヽ ,毛_ /∠、/  ううう……まだ、まだ死ねない……
                  〔V_,, ̄、_Y1  拾が……拾が……
                  ,ゝ!rtュ.  rtゥィ/
                 _ノ 、l ̄^ ̄ ̄|'\_
              , -く. \  \___ノ-―' >、
             人  ヽ、\      -‐  /'\

1595年11月、秀吉は病気になった。
一ヶ月近くも寝込み、一時は、生命さえ危ういと言われたが、
なんとか持ち直した。……しかし、この病気以降、
誰の目にもはっきりと解るほど、秀吉の身体は衰弱した。




623 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:28:28.03 ID:
Fn8nKrg0
              , -‐-.、
           _,.,_ i  _,,,,,...!..,,,,,_        
           ,' ,..-`:'´:::;;:::::::::::::::::::`':..、     )   
         . Y:::::::/´  `ヾ、:::::ノ´ ヾヽ    )
         ,l:::::::::>        ~    .|::|    )  こんにちは! 
        / !::::::,' / `ヽ、   /ヽ |:|    )
        / /' ヽ:l.  ',´0.7   {!.0.7 ||!    )   
      / /  | 9.l:l    ̄    l ̄ |.l .   )
.     / /.  ヽ,..''        _ !   .|′    )   
    / /      ハ   __,、ィ.=__=ュ、,,'    /
   / /      ,'. ',     ̄ ̄ ̄ ./     ̄ ⌒⌒⌒⌒
.   l  l     /lヽ. ゝ、,     ,,   /
   l  l    /:::::l:::ヽ   ` 'ーl!‐.'´!ヽ
              揚邦享

そしてそれから1年近く経った1596年9月、
秀吉の元へ、明から揚邦享がやってきた。

この夏、伏見では大地震があり、まだ片付けや復旧が完全ではなかったので、
秀吉は大坂城で、揚邦享と会った。




630 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:30:19.31 ID:Fn8nKrg0
                      /!
                  「ヽイレ   ̄ヶワ
                  」 \ l   / Z   ああ……講和の話だね。
                  ヽ ,毛_ /∠、/   ずいぶんと時間がかかったね。
                  〔V_,, ̄、_Y1
                  ,ゝ!rtュ.  rtゥィ/
                 _ノ 、l ̄^ ̄ ̄|'\_
              , -く. \  \___ノ-―' >、
             人  ヽ、\      -‐  /'\

              , -‐-.、
           _,.,_ i  _,,,,,...!..,,,,,_        
           ,' ,..-`:'´:::;;:::::::::::::::::::`':..、     
         . Y:::::::/´  `ヾ、:::::ノ´ ヾヽ    
         ,l:::::::::>        ~    .|::|   こっちでも、色々ゴタゴタがありまして。
        / !::::::,' / `ヽ、   /ヽ |:|   それでは用件に入らせていただきます。  
        / /' ヽ:l.  ',´0.7   {!.0.7 ||!    
      / /  | 9.l:l    ̄    l ̄ |.l .  これが我が明国の皇帝陛下からの 
.     / /.  ヽ,..''        _ !   .|′   国書でございます。
    / /      ハ   __,、ィ.=__=ュ、,,'   
   / /      ,'. ',     ̄ ̄ ̄ ./    
.   l  l     /lヽ. ゝ、,     ,,   /
   l  l    /:::::l:::ヽ   ` 'ーl!‐.'´!ヽ

国書は当然ながら漢文であり、秀吉には読めない。
秀吉は相国寺の僧、笑兌にそれを読ませた。
国書にはこう書かれていた。
「汝を封じて日本国王と為す」……




643 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:32:50.18 ID:Fn8nKrg0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  …………それだけかい?
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   …………なんだ、それは……?
                    `  ι,,   `',ノ7    僕が出した7か条について、
                    `、   _,,,  /'|,',,    何一つ触れていない!
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ , , しかも日本国王だと!?
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)  僕は言われるまでもなく
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,, 日本国王だ!!
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,


          、--ニニ二´ ̄ヽ`ヽ、
         ヽニニ二二ニニ(-、,、,ノ,`7   一体、これはどういうことだ! 小西行長を呼べ!
           Z-―--,-/`. -、  `Y)                     _, -‐-- 、 ___
           `ヽ-l ミノ`'.  i'Tj`' ,ノ                   , -'´ 、 ____ 、_  `  ‐、
             lミ!'`i      . ヽ                _ /フ´   '-、ミli`´`、'' '―'’
            .l'   、.  ,ィ'ニア/´              , -  l i 、      ヽ__..ノ
            ノ    ヽ、!=-'/_, -テ- 、_   __.......  'フ/   、\`>ニ二=、_イ...ノ
          _,ノl_〉,.... -‐フ´.`/'´  /    `'''´            ゝミ_-シ//
      _, -'´//l' `'l  ./  .l   /                   `''-ニ/
     ./ /  /_,-l 〉_ノ| /-、_, - '   l                  _, - ' ´ ̄
     / /  フ' l'./ .l .y   。`、   |              __, - '´
   / .l  .〈.  |'  l/   /    l         __, --' ´
  .ノ  l'   l  | /  _,/,----、  ヽ     , - '´





653 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:35:02.70 ID:Fn8nKrg0

                   ,.イイ
                 /二 ゙゙̄ヽ、
                ,.へ ー-、  )ヽ
               __l___!__,.r===ァ'<ミミ   (な、なんてことを!)
              |   jハ、___ノ ヽミ}
              `┬プ ゚ー、    ノ/))
                i ヾ===、  }  rノ ,._'フフ
           ,. ‐--、_ ゙、} /γ} }  ィj,.-''"ノノ
     ,.r-=ニ二二ニ=ー---L`==',.-‐''" -'',-'
   ,.-''"              ̄! |  _-'_ノ--っー--、-、
  r'                | |_ノ  ,r‐''"~、   `i `!
  |            O O  { し`ー´  j  ヽ    | ヽ
  \               _Y" |:::::| ノ-、∠     |  \
   `ー‐---‐‐、───'''""ヾ  |  |:::::| j   /   |     \

行長はそのことを聞いて愕然とした。
行長は、あらかじめこの事を予測し、相国寺の僧、笑兌に
「明からこういう国書が来るだろうから、適当にごまかしておいてくれ」と頼んでおいたのだ。

しかし笑兌は国書の中身をありのまま読み、秀吉に伝えた。
ウソは良くないと思ったのか、ここでごまかしてもいずれバレると思ったのか、
そしてバレた時の秀吉の怒りが恐ろしかったのか。
とにかく、行長が進めていた偽りの講和は、秀吉にばれてしまった。




666 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:37:50.87 ID:Fn8nKrg0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  行長、よくも僕を騙してくれたな!
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  心の中で僕を笑っていたのか!
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   よくも、よくも……!!
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,

          ,.rrr'' ̄ ̄、゙゙ヽ、
           /~ニ  u  >llllllヽ
         j_ ヘ ヽu <llllllllllllllヽ    も、申し訳ございません!
        /、__,.=ニニ===、lllllllllll}    で、ですが殿下、この戦いで得られるものは、
       ,.-‐フ''f   j!  ノ,.イ))lllj     何もありません……!
       |_(,.。`ー''"  " ノノlll<     どうか、形だけでも明に降伏してください。
        { i__ 、  r'  〉}ヽr- 、   今は貿易ができなくても、き、きっと、
        ヽrー- ヽ) _ン 、/ ゙| |   ` ヽ 、  いずれは……!
         t __,. -''<  /  |  |      ,.`ー 、
         ,.-'' `TTtヾ、/  |  |     /    ヽ
        f    | ヽt;;:`>、!   〉    {      ヽ、




674 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:40:11.82 ID:Fn8nKrg0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X    いずれ……? いずれだと?
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |    ふざけるな、そんな見通しで、
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|     この僕をダマしていたのか!?
                    `  ι,,   `',ノ7      行長、思いあがったな!?
                    `、   _,,,  /'|,',,      この秀吉の考えより自分の考えのほうが、
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,    優れているんだと思いあがったな!
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)    そうに違いない。だからこそ、
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,    こうしてこの僕を騙して、
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,  偽りの交渉をしたんだろう!
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |


                   ,.イイ
                 /二 ゙゙̄ヽ、
                ,.へ ー-、  )ヽ   め、滅相もない……!!
               __l___!__,.r===ァ'<ミミ
              |   jハ、___ノ ヽミ}   お許しを、お許しを……!!!
              `┬プ ゚ー、    ノ/))
                i ヾ===、  }  rノ ,._'フフ
           ,. ‐--、_ ゙、} /γ} }  ィj,.-''"ノノ
     ,.r-=ニ二二ニ=ー---L`==',.-‐''" -'',-'
   ,.-''"              ̄! |  _-'_ノ--っー--、-、
  r'                | |_ノ  ,r‐''"~、   `i `!
  |            O O  { し`ー´  j  ヽ    | ヽ
  \               _Y" |:::::| ノ-、∠     |  \
   `ー‐---‐‐、───'''""ヾ  |  |:::::| j   /   |     \




684 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:42:25.28 ID:Fn8nKrg0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X    黙れっ!!!!
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |    この僕を誰だと思っている!?
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|     僕は豊臣秀吉だぞ!!!!
                    `  ι,, u `',ノ7      裸一貫から天下人までのし上がった僕よりも、
                    `、   _,,,  /'|,',,     自分の方が優れているとでも言うのかっ!?
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)  ええい、死ね! 誰か、行長を殺せ!!
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ


              _,,.-;;;;;;;;;;-、_         で、殿下、お待ちください! 落ち着いてください!!
           ___,.|;!!!'、`'-、!!!!!!!!\
              i ,ヾヾ!;!!!!!!!'、ヽヾ!!!!!<''ヽ  
           i i||ヾ!;!!!!!!!!!! ,、 ゙ヽ.!!!゙ヽ.____, ....-、,.-、_ _ _ , ...... _ __        ……行長、
           .| i|||i    __ | ! ! i ,.ヽi、::ヽ::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ   殿下は興奮しておられる。
            | 从.L...ヽ<・ )i i /6.ノ.! i、::::\:::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::: /::::::::::::::::::::::::i  お前は下がっていなさい!
            |! ヽヾ┤ `´i |/ `´`i !、::::::::>::::::::::!:::::::::::::::::::::::::/!::::::::::::::::::::::::::i
             /゙└ ' __......、 //!./ !ー<.;;;:::::::::::!:::::::::::::::::::::゙:::i::::::::::::::::::::::::::|
           _/:::::::::`ヾニ ̄/´ i iノ  !i:::::::::::゙゙',:::::ヽ::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::!
          ,-::::i::::::::::::::::::i::`- ''´i i i i`i  !|!::::::::::::i::::::::`、::::::::::::::::;;::!::::::::::::::::::::::::i

                   ,.イイ
                 /二 ゙゙̄ヽ、
                ,.へ ー-、  )ヽ
               __l___!__,.r===ァ'<ミミ
              |   jハ、___ノ ヽミ}  は、はいいいーっ!!!
              `┬プ ゚ー、    ノ/))
                i ヾ===、  }  rノ ,._'フフ
           ,. ‐--、_ ゙、} /γ} }  ィj,.-''"ノノ
     ,.r-=ニ二二ニ=ー---L`==',.-‐''" -'',-'
   ,.-''"              ̄! |  _-'_ノ--っー--、-、
  r'                | |_ノ  ,r‐''"~、   `i `!
  |            O O  { し`ー´  j  ヽ    | ヽ
  \               _Y" |:::::| ノ-、∠     |  \
   `ー‐---‐‐、───'''""ヾ  |  |:::::| j   /   |     \




696 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:44:51.10 ID:Fn8nKrg0

     `ヽ、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、_,-,
    -―--`lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllノ
      `ヽ、lllllllllllllllllllllllllll, - 、ll、_ll、ヽlllllllllllllllノ-,
      ̄ヾllllllll/⌒l、lllllll--      `ヾシノ|彡
       _ノll/ ⌒l `|ll/´  _       /
        `)ll| (`Y´      _ 、_    |   又左(前田利家)、何をする!
       /lll`l`-|  u   (  U  '´,イ
     ,-'´/|`ヽ-┐u     ` ̄'    ノ   離せ、離すんだ!
__, -‐/;;;;;;/ |   |  u         l    行長、よくも……!!!
;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|  `l   l、          ` , -'
;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;|  `l、  `ヽ、   -――-/   
┌‐┴───┐ ヽ、  `ヽ、     人
│ ヒデヨシ  |   `ヽ、  `>┬イ  `、


                  イ`ヽ、:::::::::::::`:ヽ-、_lllllllllllllllllllll`、
             __,―'´lllll|lllllllll`ヽ、:::::::::::::;;;;;;`ヽ、_lllllllllllll|
            `l ‐-、_lllllllllll|、lllllllllllll`、;;;;;;;ll;;;;;;;;;;;;;;ll`|lllllllllll`l
 殿下、殿下!    `|l|ll|lll`ヽ、llllヽll'‐'´⌒`、llllllllllllll;;lllllll|ニ、lllll|
 ……秀吉!       |l|ll|lllllllli'´ ̄´ U   `、llllllllllllllllllll|,-、`|llll|
              |l|ll|llllllll|    ,  _,.‐ |ll,、l,lllllllllll|‐ 、/lll/
 落ち着かないか!  |lト、lllllllll`ー、_ ヽ`-',=iフ.|l|`l|`|l|、l/ー' /llll`l
                || ヽllト、lll`F|    ̄´. || ||ll|llノ i‐' ‐、lll|
               ll  `ヽ、`ヽ| l      l/ | |l||/ `l   |`i、
               |     `ー `し_ ー  /   |l/ /   / 人`、
                      \_, -‐― U /_, -、'`< ノ llllヽ、
┌‐────┐             ,.‐∧―-    / `l  `ヽ`ヽ、ノllllll\-、
│ トシイエ  |           /llllll/llll`、___,/ |  |  `ヽ  ヽllllllllll`ヽ


                    , ,i!.   ,;
                   ,nソ!ッ」`!ゝ、!;/'!
         ,.. -‐---、....,..;=ヽ.<! |f .|、|_'!ヾ<.ト;_  う、ううう、うおおおお……!!
        .,r=‐‐‐-、   / f.iイ'! : : .' ´,^) .l と;`!
     ,/'~      ヽ.  { f |! `!    j、.ヾ ノ }!. |  くそっ! くそっ!!
    ノ.|         '! .{ i' y='==_:、,ノヽ,、ソノ.)_!
   ./ ゝ       !ノ. | .ノ   `ヽ,_, ク<ニ!,  秀次といい、行長といい、
   /   ヽ.      〈,>'<リ    〆f_/'T    s!  この僕をバカにしやがって……!!
  ノ    ヽ、     `y'    O/  ノ!    .q  ちくしょう……ちくしょう……ううう……!!!
  /.      ゝ   r-イ     /' / .}    |

……その後、小西行長は、
前田利家や石田三成らの必死の嘆願により、なんとか命は助かった。
だが、秀吉の心の中は、挫折感でいっぱいだった。




712 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:47:44.57 ID:Fn8nKrg0

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         ..............................    .. ー -::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..........................          ( ̄(( ̄(
..                                      ......................................................../ ̄// ̄//
      ザーーッ                               ,::;;;::;;::,iiiiii!!lllllliiiiiiiiiiii/ ̄// ̄// ̄/
,::;;--゙゙,,;;;;;::;;;:::,,,,,;;;;,,,;;,,,....;;;;... .. .. ....;;;;;;;;;;;..,,;;..... ... ..;;,,,,,;;;;;::;;;:::,,;;;;;';;llllliiiiii!!lllllliiiiiiiii!!;;;;i/ ̄// ̄// ̄//
illlllllliiiiiillllllllllliiiiiiiiiiliiiiiiiiliiii!!!;;;,,,,,;;;!!!iillllllliiiiii!!;;;,,,,,;;;!!!iillllll!!!iiiiiiiiiiii!!!lll;;:;;;;;;i;;;;i;i;;;iii;i!!;;,/ ̄// ̄// ̄// ̄/
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''"''"''"''"~~~''"''"''"''"''"''"''"""''"''~"''"''"''"''"'''~'''''"''"''~~~"''"''"''"''"''/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//
''~"''''''''''"''"''""~"""''"''"''"''"''"''"''~~~~"''"'""~"""'"''"^^''"~'''"/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄
''''"''"''"^^''"''"''"''"''"''"''''''''''''''''"''~~~"''"''^^^^"''"''"''"''"''"''"'''''''''''"''@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,
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--...,,,,__,,....--''" ̄"''--..,,,,____,,,....--''" ̄"''--...,,,____ --...,,,,__,,....--''" ̄"'' - -.|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::|:::::


……そして、1596年10月。
四国の土佐(高知県)の浦戸に、スペインの船、サンフェリペ号が漂着した。
この当時、「漂着した船の積み荷には、その土地へ所有権が移る」のが常識であり、
法律であったため、五奉行の一人、増田長盛は船荷と船員の所持金などを全て没収した。
……だが、この事に、サンフェリペ号に乗っていたスペイン人航海士は不満をもった。




722 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:49:53.00 ID:
Fn8nKrg0
        _         . , _ ,
     , - '`r‐'´        ` ‐r'`''‐、
    r'ヽ./             \,- 'ヽ
   i'  /                l   i  いいか、無知な日本人に教えておいてやる!
   l, -‐l    $$$$$$$$$$$     /` ‐、,l
   |   ヽ  $$$$$$$$$$$$$$$ /\  |  我々の国スペインが広大な領土を獲得したのは
   ヽ / `-$$$$$$$$$$$$$$,rく     、/   キリスト教の布教と宣教師の手引きによるものだぜ!
    丶  $./ ̄ ̄| ̄ ̄\$$$\\  /   見ろ、この世界地図を。世界の大半はスペインのものだ!
     ヽ/$|.   、Y     |$$$$ヽ, r'´    その土地の征服には、キリスト教の宣教師を送り込み、
      `$| r'`‐、_,、,-─_,' .|$$$$$$$      住民をキリスト教に改宗させ、後に軍隊を送り込み、
       $|  ̄|./|_|` ̄|  |$$$$$$      その土地のキリスト教徒と手を組んで、
       $| .| 、__,_ |  |$$$$$       外国を支配していくんだぜ!
       $\| `ー─‐"| /$$$$
        $$\ r‐ /$$$$          日本も、どうせそのうち、我々スペインの植民地になるだろうぜ。
          $$$$$$$$             ハッハッハッハ……!!
        スペイン人航海士

この航海士の発言が、事実かどうかは解らない。
日本を威嚇するための、ただの脅しだったという説もある。
しかし、ただの脅しであり、事実ではなくても、その言葉が権力者の耳に入れば、
それは脅しでも、冗談でもなくなる。……当然のことながら、増田長盛はこのことを秀吉に伝えた。




736 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:52:28.96 ID:Fn8nKrg0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  キリスト教は日本を支配するための道具だったのか!
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   かつての奴隷貿易のことといい、
                    `  ι,,   `',ノ7  言われてみれば心当たりがある!
                    `、   _,,,  /'|,',,  
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,  内府(やる夫)、加賀大納言(利家)、
                   /  /, ̄ ,   /,,> `) これについてどう思われるか?
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,

         ____
       /      \
      /  ─    ─\   ……事実だとすれば重大なことですお。
    /    (●)  (●) \  また、事実でなく、その航海士がウソをついて、
    |       (__人__)    |  我が国を脅すだけの意図であったとしても、
     \      ` ⌒´   /  これに対して何の反応もしなければ、日本はなめられますお。


                 l´`、''‐=_‐-:、_
                i'r"`、 __ヽ、 ヽ、 `:、   
             !.i r'"_,,,.';',   i_  ';   確かに毅然とした処置をとらなければいけない。
                |.i、'、. rti-|i,  ,'-`i |   その航海士の性格もあるかもしれませんが、
              !'`;| _  ノ ! ./!) ノ./   スペイン人は、日本を下に見ているのかもしれません。
               .!-‐- ,'ノ /'く,/    
                ヽ''  _,,. :' _,. '、_    
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_ 
                ,:;':' | |''_ -',/.  ',  `'''ー--;;、
              /,' /, |゙  ,:;''-、,.-´   ./ ´ `:、




755 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:56:54.08 ID:Fn8nKrg0
       ____
     /      \
   / ─    ─ \     太閤殿下……
  /   (●)  (●)   \   かつて信長公や我々は一向宗に散々苦しめられましたお。
  |      (__人__)    |   
  \     ` ⌒´     /


                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  ……うん、よく覚えている。
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    宗教勢力が武装し、逆らってくると、
                    `  ι,,   `',ノ7    本当に恐ろしいものだと痛感した。
                    `、   _,,,  /'|,',,    だから僕は、あの手この手で、
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,  一向宗の力を減らし、
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)  刀狩などの政策で武器を奪い、農民だけでなく、
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,  一向宗が武器をもたないようにした。
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,

一向宗……かつて織田信長に逆らい、散々手を焼かせた宗教勢力である。
信長は長年これと戦い、最終的にリーダーである顕如と和睦し、武装を解除させた。
しかし、和睦や解除といっても、一向宗自体は健在である。武器などその気になれば調達できる。
一向宗の恐怖を真に取り除くには、その勢力自体を、どうにかする必要があった。




769 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 21:59:50.88 ID:
Fn8nKrg0

          、--ニニ二´ ̄ヽ`ヽ、
         ヽニニ二二ニニ(-、,、,ノ,`7
           Z-―--,-/`. - 、 `Y)                     _, -‐-- 、 ___
           `ヽ-l ミノ`'.  i'Tj`' ,ノ                   , -'´ 、 ____ 、_  `  ‐、
             lミ!'`i      . ヽ                _ /フ´   '-、ミli`´`、'' '―'’
            .l'   !、.   ― 、l´              , -  l i 、      ヽ__..ノ
            ノ    ` 、..__.ノ_, -テ- 、_   __.......  'フ/   、\`>ニ二=、_イ...ノ
          _,ノl_〉,.... -‐フ´.`/'´  /    `'''´            ゝミ_-シ//
      _, -'´//l' `'l  ./  .l   /                   `''-ニ/
     ./ /  /_,-l 〉_ノ| /-、_, - '   l                  _, - ' ´ ̄
     / /  フ' l'./ .l .y   。`、   |              __, - '´
   / .l  .〈.  |'  l/   /    l         __, --' ´
  .ノ  l'   l  | /  _,/,----、  ヽ     , - '´


1592年、一向宗のリーダーである顕如が死ぬと、その跡は嫡男の教如が継いだ。
しかしその後、顕如の未亡人が「跡を継ぐのは教如の弟である准如だ」と主張した。
一向宗は相続を巡ってもめた。

それを見逃す秀吉ではない。一向宗の勢力を弱めるチャンスだった。




785 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:02:15.64 ID:Fn8nKrg0

    / ̄ ̄ ̄ ̄\
    /      <・> ヽ
  /     \   / |
(∂|     <・> < ・> |
 ヽ|     ""  〉"" |
   |  u   ___   |   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   \    /__/ /  < 弟が跡継ぎなんて面白くない!
   /ヽ       /\   \_________________
       教如

    / ̄ ̄ ̄ ̄\
    /      ::  ヽ
  /     \   / |
(∂|      | ・  ・丿 |
 ヽ|     ""   "" |
   |      ___   |   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   \    /__/ /  < やった、俺が跡継ぎだ!兄貴ざまぁwww
   /ヽ       /\   \_________________
       准如


いかなる勢力も一枚岩ならば強いが、分かれたら弱いもの。
秀吉は天下人として「弟の准如が跡を継ぐべし」と裁定した。
准如は喜んだが、跡継ぎの座を弟に譲ることになった教如は面白くない。
しかし秀吉の命令ならば逆らえない。弟に跡継ぎの座を譲った。

だがこの跡継ぎ問題で、一向宗、すなわち本願寺の組織力は弱まり、秀吉にとっては良かった。
渡りに船の相続問題であったが、そもそも裏で顕如の未亡人をそそのかし、
跡継ぎ問題を引き起こしたのが秀吉だったという説もある。




807 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:05:56.69 ID:Fn8nKrg0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ  一向宗は怖いが、
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  それでも我が国の宗教だ。
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  総本山である本願寺を説得すれば
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   懐柔のしようはある。
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,   信長様も、リーダーの顕如と
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,, 和睦して一向宗との戦いをやめられたんだ。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ


                 l´`、''‐=_‐-:、_
                i'r"`、 __ヽ、 ヽ、 `:、
             !.i r'"_,,,.';',   i_  ';  しかし、まさかキリスト教の総本山と話し合いに、
                |.i、'、. rti-|i,  ,'-`i |  ヨーロッパまで行くわけにもいきませんからね。
              !'`;| _  ノ ! ./!) ノ./
               .!-‐- ,'ノ /'く,/   それに、その総本山と仮に話し合いができたとしても
                ヽ''  _,,. :' _,. '、_   問題が解決するかどうか……。
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_
                ,:;':' | |''_ -',/.  ',  `'''ー--;;、
              /,' /, |゙  ,:;''-、,.-´   ./ ´ `:、
             _,.:!ヽ!ヽ,! lヽ!/./  `-,  /      i




820 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:08:28.79 ID:
Fn8nKrg0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X   ……とにかく、キリスト教の目指しているものが、
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   外国の植民地化である、と言ったのはスペイン人だ。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    これを見逃すわけにはいかないな。
                    `  ι,,   `',ノ7   
                    `、   _,,,  /'|,',,   以前、僕がやったバテレン追放令をより厳しくやろう。
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,, キリシタンの何人かを見せしめに殺しても構わない。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,

         ____
       /      \
      /  u   ノ  \     …………。
    /      u (●)  \
    |         (__人__)|    スペインへの見せしめ、ですかお。
     \    u   .` ⌒/     キリスト教を、もはや日本では認めない、と……。




840 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:13:05.71 ID:
Fn8nKrg0

                 l´`、''‐=_‐-:、_
                i'r"`、 __ヽ、 ヽ、 `:、 
             !.i r'"_,,,.';',   i_  ';  しかし、これでスペインとの貿易に、
                |.i、'、. rti-|i,  ,'-`i |  影響が出なければいいのですが。
              !'`;| _  ノ ! ./!) ノ./
               .!-‐- ,'ノ /'く,/
                ヽ''  _,,. :' _,. '、_
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_
                ,:;':' | |''_ -',/.  ',  `'''ー--;;、
              /,' /, |゙  ,:;''-、,.-´   ./ ´ `:、
             _,.:!ヽ!ヽ,! lヽ!/./  `-,  /      i

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  ……そこなんだ、問題は。
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   …………。
                    `  ι,,   `',ノ7  ……貿易に影響が出るかもしれないが、
                    `、   _,,,  /'|,',,  侵略をちらつかされて、黙っているわけにはいかない。
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `) 厳しい処置をしよう。
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,, キリスト教に対してね……。
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |

秀吉はその後、1596年12月8日に再び禁教令を公布。
奉行の石田三成に命じて、京都に住むキリスト教徒全員を捕縛し、処刑するよう命じた。

その結果、計26名が捕らえられ、京都から長崎まで護送され、
翌年の1597年2月5日、長崎西坂の丘で殉教した。
いわゆる「二十六聖人の殉教」である。
(その内24名は、長崎に送られる前に左の耳たぶを切り落とされ、市中引き回しとなっていた。
秀吉の命令では耳と鼻を削ぐようになっていた。)

日本で、キリスト教の信仰を理由に、
権力者の命令による処刑が行われたのはこれが初めてだった。




860 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:17:24.84 ID:Fn8nKrg0

            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \    …………
    / (●)  (●)    \   難しいものだお。政治というものは……。
    |   (__人__)    u.   |
     \ u.` ⌒´      /

やる夫はそれまで、三河や江戸の政治はやっていたが、
中央の政治に関与するのは、この時期が初めてであった。
それまでも、無論、意見を言うことはあったが、実際に秀吉や利家らと話し合い、
政治を決断していくのは難しいことであった。

なお、余談になるが、17世紀のイエズス会の公式文書のなかに、
日本はポルトガルの植民地である、と記載した文書が残っているらしい……。




871 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:19:37.03 ID:
Fn8nKrg0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  ……今のところ、スペインとの貿易に、
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  大きな影響は出ていない、か。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   しかし、後々はどうなるか……
                    `  ι,,   `',ノ7  
                    `、   _,,,  /'|,',,    スペインが信用できる国とは思えなくなったな。
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,  完全に……。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,   硝石確保のため、またスペインなどの南蛮国家へ、
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-, 日本の威信を見せつけるため……。
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ  そしてかつての雪辱を晴らすため……。
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |

秀吉の胸の中に、再び、明国を攻撃せんとする気持ちが湧き上がってきた……。
1596年も終わりに近くなってきた。……秀吉は密かに加藤清正に連絡をとった。

 



880 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:21:49.15 ID:
Fn8nKrg0
そして……


         ____
      /::::::─三三─\
    /:::::::: ( ○)三(○)\
    |::::::::::::::::::::(__人__)::::  |   た、忠次! しっかりするお、しっかり……!
     \:::::::::   |r┬-|  / 
    ノ::::::::::::  `ー'´   \


      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    /         U   \
   /                 ヽ  殿様……ごめんね……
    l:::::::::   /      \   |
    |::::::::::   (○)    (○)   |  もうだめみたい……。
   |:::::::::::::::::   \___/    |
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ




901 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:24:41.09 ID:Fn8nKrg0

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \  た、忠次……!!
  |     (__人__)    |  死ぬなお、死ぬなお……! ううう……!!
  \     ` ⌒´     /



      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    /         U   \
   /   U             ヽ  殿様……色々あったね……
    l:::::::::   /      \   |
    |::::::::::   (○)    (○)   |  できれば殿様の天下を一目見たかったけど……
   |:::::::::::::::::   \___/    |   ………………。
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ





914 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:27:01.12 ID:Fn8nKrg0

      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    /         U   \
   /   U             ヽ  …………殿様、あり、がとう…………
    l:::::::::   /      \   | 
    |::::::::::   (=)    (=)   |  …………ーーーーーーー。
   |:::::::::::::::::   \___/    |   
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ


       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  た、忠次ぅーっ!!
  |     (__人__)    |  ……忠次……忠次……!!
  \     ` ⌒´     /  


1596年12月17日、
酒井忠次、京都にて死亡。
徳川四天王筆頭として、やる夫の側で常に戦ってきた男が、逝った。




925 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:28:57.16 ID:Fn8nKrg0

……さらに、江戸。


              r" ̄ ̄ ゙̄`ー.、
             /,、        ,.i
             i ,!ヽ\___/ i   …………殿様。
             「゙ー― O"―‐"^l l
             ヽ <三),ニ(三> ノ r、
             rト、_/」\__/Vノ   うっ……
       /\    ヽ  __    /,'
       \/\    \ ー   /^    私は、足がもう、動きません……
        \  \   」,ー―''"-jー、


              r" ̄ ̄ ゙̄`ー.、
             /,、        ,.i
             i ,!ヽ\___/ i   動けない忍びなど……
             「゙ー― O"―‐"^l l   もう、必要ありませんよね……?
             ヽ <三),ニ(三> ノ r、
             rト、_/」\__/Vノ   殿様……楽しかったですよ、本当に……
       /\    ヽ  __    /,'
       \/\    \ ー   /^    悔いのない、ご奉公、でし……た……
        \  \   」,ー―''"-jー、   …………ーーーーー


1596年12月23日、
服部半蔵、江戸にて死亡。




944 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:30:58.05 ID:Fn8nKrg0

半蔵の死は、京都のやる夫の耳に入った。

::::::::  ::    ::     :::::  ::  :::
::::::  ::     ____   :::::  ::::  :::      
 ::::::  :::: /      \ ::::::   :::   ::
 ::::  ::::/ ─     ::::\ :::   :::   ::
 :::   :: | (○)        \:::   :::   ::
 :::   ::|_人__)       :::|   忠次も、半蔵も……
  :::   ::| ⌒´         |   みんな、死んでしまうお……
  :::  ::\          /   ……みんな……!
  :::   :: 冫      <        
  :::   /::        \    ……半蔵!
   :::ノ            \
  /´               ヽ
       ______
      /  \    /\
    /  し (>)  (<)\   ……半蔵、本当に世話になったお。
    | ∪    (__人__)  J |   伊賀越えのとき、無事に生きて帰れたのは
    \  u   `⌒´   /   半蔵のおかげだお。
    ノ           \




955 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:33:09.19 ID:Fn8nKrg0
次スレ  ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1218979909/

        ___
      /      \
   /          \   やる夫は半蔵のことを忘れないお。
  /   ⌒   ⌒   \  これからやる夫は、江戸城の西門……半蔵の屋敷があった
  |  /// (__人__) ///  |  場所の西門のことを、半蔵門と呼ぶお。
  \              /


西門の外には服部半蔵ら伊賀忍者の屋敷があり、
万が一のときには、この西門からやる夫が脱出し、
半蔵達の護衛によって西へと逃げるようになっていたとされる。




971 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:35:51.33 ID:
Fn8nKrg0
                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                   |   |││││││││││││││││|| 半 ||
                   |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| 蔵 ||
                   |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| 門.||
  ___________|   |││││││││││││││││||   ||____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││||  .||\/\/\/\/\/\/
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""


服部家は後に色々あって失脚してしまうのだが、
西門を半蔵門、と呼ぶことは、その後、江戸時代から現代まで続いている。

やがて江戸時代が終わり、明治時代となり、江戸城は皇居となったわけだが、
半蔵門は未だ健在であり、その中には、現在は御所があり、天皇陛下が住んでおられる。
現在でも、天皇陛下や各皇族の、皇居への日常の出入りには、主に半蔵門が用いられている。




6 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:38:37.74 ID:Fn8nKrg0
忠次と半蔵は死んでしまった。
……このあたりの時期は、戦国時代に活躍した武将がよく死んでいる。
そういう時期なのかもしれない。他にも死んだ者がいる。


  lll  ll  , /::/.// /::::::::\ヽヽ  ヽ ヽ
      ///_.//:://  ̄ ̄ ヾi,::\ ト|ヽ|
 lll  ll //'  /'`メ、    ,r'`ヽ::::ヽl      ああ…
     / ====u== ≡  /=u==== .|     無念…
 /'⌒| ll|:::::::`ー--‐'" :::::::::::\‐-‐'" |      無念だ…!
 | l⌒| |::::::ヾ~し'"ソ ::::U::::::::::\ー' |      くたばるのは無念…
 .| |二|ll |:::::::::::` ̄ ノ r‐:::::::::::::::::ヽ、      しかし…
  | !  | |::::::/ ̄ ~     ̄  ‐-- '      仕方ないのさ…これも…!
  ヽこ, リ、::/:::::ム──────‐‐i .|      無念であることが そのまま「生の証」だ……!
    /ミ :::\::::::::::::::          |      思うようにいかねえことばかりじゃねえか…
   /ミ  :::::::\::::::U:::: ミ三彡   /       生きるってことは…!
   /ミ   :::::::::\::::::::::::::::::::::::::::/        不本意の連続…
  /ミ     ::::::::::::\:::::::::::::::::::/
  /ミ      ::::::::::::::\::::::::::/;|`ー,
  ヽ、      :::::::::::::/;;ヽノ;;;;;;| 7

……1597年7月26日、
小早川隆景死亡。その家督は、養子の小早川秀秋が継いだ。





11 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:40:59.01 ID:
Fn8nKrg0
                   人_   __
                ,./-‐''´ ̄    \-、
               /  ヽ   _,、-ヤ丁⌒ト、     _
                _/ ヽ..__ }ィ7~::/:::/:|/|::::l:::|:::r\/´三_/´
               く厶   _゙ヾ|:::|:::_l|:::/:|~~|::::l:::|::::ヘ Ⅳ三く_
             ノ :、  _ィ|´|ハ|`ハ:::| r刋廾k::ノ }三/  五大老就任ね★
             ,i    / 从!ヘ..__ ヽ! 〃がミ|:/ /三ムヽ
            ,i     <|::l{ ~     ヒ‐_ヅ}{  \三厶}
              i    / :|八  、_ '    ''' /:|\_  /__,..`>、_
             i     〃 |:::l:|\   ー'  人:| /::し′    _ .\_
              !      j::::|:|丁>-z┬<{:::{:{,i:::/ ̄7ー、.__´_     ゝ、
           {    !. (:{、:::ヾヽ、_ ≧八:::{:|{::〈__,,,ノ--‐/ヘヾー '´   }
           |_  __:}:. ヽ \::::`ヾリ-─千厂ヾ:;;/_   /  ノ::`ー  ../
           jハ ヽ :|:   `ヽ)}:::::}|==コ  {:..ノノ  ̄`ヾ、 ノ_;;、-‐''´
          ノ j:} 、.:|     ノノ::::ノ|ー  ⌒{;7  __ノ-}} ̄
                   上杉 景勝

そして、隆景の死によって、五大老の席が一つ空いたが、
後釜には上杉景勝が入った。

(もともと景勝も大老で、大老は6人だったが、隆景の死によって五人になったため、
その後、五大老と呼ばれるようになった、という説も有る)




23 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:42:52.69 ID:Fn8nKrg0
             ,-,ii|||||||||||||||||ii、‐、
  ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,_/ i|||||||||||||||||||||||||i ヽ_,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
   ゛゛llll||||||||||/ ' i||||||  |||||||||||||||||i ` ヾ|||||||||||llll""
       ゛lll/   |||||||  ||||||||||||||||||    ,llll""
         \   l|||||||||||||||||||||||||||l   /  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         彡   ゛ll||||||||||||||||||ll"   ミ  |  ついに天下を
         \_      ゛゛Y""     __ノ  |  取り戻すことはできませんでした……。
           | ]下ミ─-。、_|_, 。-―テ「 [ l   | 
           ゝ_,. lミミi=´<_,.`=i=ヲ 、__ノ  <  
                 ヽlミ| 「‐、=ラ7 |ヲ'´       |
_______  , へ ノ`i=、_ 二 _,=iゝ、_,へ、  _ \_________
i    i    i  ̄| |――-\ ̄∠-――| | ̄ i    i    i

1597年10月9日、
足利義昭、大坂にて死亡。

信長の手で京都から追われた後、義昭は毛利家の世話になりつつ、
様々な反信長運動を行っていた。
その後、時勢には逆らえず、1588年に征夷大将軍を辞した。

その後は秀吉に領地を与えられ、保護された。
文禄の役の際にも、肥前名護屋まで参陣している。




40 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:44:51.13 ID:Fn8nKrg0


                ,-、 nn
.r-、 _00           /::::'┴'r'
.|::::'´::::r┘  !「`L00、|.l└ク_;厂  /
.|::::「|:::|    l| |Ln:::r┘|.l _lニユ、 ./
. ̄└r''"´]_ l| | r゙=゙┐ |└ァ::/ /  /
、ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/  / /
\\`´ |:::|. l| l 〈::/  、 !     '/
     \ ̄  l   ,>ィ''ヾト:r:‐、_
.       , / ,.-、/ /::\  `‐'^ヾ;<´ こんどもだいかつやくしてやる!
      / { ゝイ  /.:::::....`丶、.__戈‐
       ! _ | ::|  |::::::::::::::::::::::::::::::;イ:l   フヒヒヒヒwww
      /  `ヾl、 l:::(\____:::::::/ l::|
.     {     ,ム\\:`‐-‐':/  /:/
     ヽ;:-ィ'´,.、 `㊦、、 ̄´  /='ィ⌒i
     ! {. ヾ;| l  \  `ヾ='´;: -‐'^'''゛
    ', '、  \\_,,>   ノ::/  } !
      ヽ,\  ヾ;、.__,/∠_   ノ/
        丶丶、ヽ;:::::::;:ィ´  ゙,  /
           `'‐-<.___ノ
       加藤 清正

さて1597年1月、加藤清正が、秀吉の命令で朝鮮に渡った。

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  もうぐずぐずしていられない。
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  なんとかして硝石確保、
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   そして東アジアに領土を確保し、
                    `  ι,,   `',ノ7  南蛮の侵略に対して備えなければ!
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,  ……前回、明との和平交渉で、
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)  僕は朝鮮の南半分をくれと言った。
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,  だが、もう明の承諾など得ない。
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-  ,実力で奪いとってやる!
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |

病気から来るものか、老いから来るものか、
秀吉はスペインやキリスト教、そしてその他の様々なことを恐れていた。
自分の生命はもう長くない。だが秀頼はまだ幼い。
ならば生きている内に、様々な問題を解決しなければいけない。

スペインや明、朝鮮が攻めてくるかもしれない。
伊達政宗などの国内勢力も不安である。
自分が生きているうちに全てを解決しなければ! 秀吉は焦っていた。
もはや今の彼には、かつてのような余裕と威風は、残っていなかった。




59 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:47:55.72 ID:Fn8nKrg0
         ____
       /      \
      /  ─    ─\    大納言……
    /    (●)  (●) \
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /

                 l´`、''‐=_‐-:、_
                i'r"`、 __ヽ、 ヽ、 `:、
             !.i r'"_,,,.';',   i_  ';  内府か……
                |.i、'、. rti-|i,  ,'-`i |
              !'`;| _  ノ ! ./!) ノ./  太閤殿下は再び外征なさるおつもりだ。
               .!-‐- ,'ノ /'く,/
                ヽ''  _,,. :' _,. '、_
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_
                ,:;':' | |''_ -',/.  ',  `'''ー--;;、

         ____
       /      \
      /  u   ノ  \    ……太閤殿下は、国内がどうなっているか、
    /      u (●)  \   お気づきではないのかお?
    |         (__人__)|   前回の外征で大名も民も疲弊しているお。
     \    u   .` ⌒/   秀次の粛清で人心も離れているお。




68 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:51:16.47 ID:Fn8nKrg0

                ,-、_ ./`゙':、___
                | i:、`| i ', `:、 `ヽ、
                | !.,r'ー'‐‐| i `i  ヽ   聞いてはいるだろうが、
                |i',i、 -r=' | ,i i i i_  i   それでも外国への恐怖が先にたっているのだろう。
                !'.!l' ` ̄.!/|,' /i-',  !   なんとしてもスペインや明のことを早急に片付けたいようだ。
                 i`___   !/ r';,ノ ./
                 ヽ `  ' /" ',./    ……私も、北政所さまもお諌めしたが、だめだった。
                    ゙ー-r‐''" ._,.-‐'i:、_   昔からあれで結構、頑固なところもあったからな……
                   ,:-|‐'iニ"_,,-=:l. i`':、_近頃では年をとってますます頑固になったな……。
                 ,.;'" ,'  i"-‐ _.,:'  .|    ̄ `''=:、
                // ,'-:、 |-‐フー-=ニ    ,.;-'"  ヽ  
              _,.-',`-i"`i ,' .`i.,.:'/   ./ ,.-, /        i 
            ,r'  i-、!"'、r-'"i゙ ./   //,.:'-"       |
           ,:' / r''l__ri"r| i"'、|./   r-"-く_        .i 
          /__,,,!__| |  i" 7 /.i  ,!゙-ニ_''‐、'`:、..      /
.       _,.-:;'r'゙,.',:-'  `''―:'-'-'---!-',r‐-,,,`‐:、)‐'     ,,:'
      / -'、_,'/             ` ―`゙´-     _,:',:'

            ___
       /      \      ……大納言。
      /ノ  \   u. \    前回の外征の長い時間と、情報の混乱で、
    / (●)  (●)    \   民衆は混乱しているお。
    |   (__人__)    u.   |   長い間、朝鮮にいたおかげで、
     \ u.` ⌒´      /    弟やよそ者に田畑や家を取られたり、
    ノ           \    女房を他の男に取られたりした兵士もいるお。
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))




77 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:53:19.03 ID:
Fn8nKrg0
              ,____,-_‐_'''‐-:、
            ,-、-!'-:、ヽヽ`':、  \  聞いている……。そして、そういう連中は、
            | i‐:、', _,,ヽヽヽ ',r-、 |  自暴自棄になり、浪人や野盗になったりして、
            | |  !" _,-! l  .!,、.l |  ますます治安が悪くなり、
             !'ヽ.`i``'''"!'.| ;'.',ノ |  人心が不安定になる……。
              `''‐i__,' .|/ ,! `‐!
                ヽ   ,.  _,,.-'i、
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_
                ,:;':' | |''_ -',/.  ',  `'''ー--;;、
              /,' /, |゙  ,:;''-、,.-´   ./ ´ `:、
             _,.:!ヽ!ヽ,! lヽ!/./  `-,  /      i

       ______
      /  \    /\
    /  し (>)  (<)\   なんとか、できないかお……
    | ∪    (__人__)  J |   なんとか……
    \  u   `⌒´   / 
    ノ           \ 

だが、絶対君主である秀吉に、命令できる者など誰もいない。
やる夫にしろ、利家にしろ、意見は言えるが、それを聞き入れるかどうかは、
結局、秀吉の考えひとつなのである。




83 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:55:04.04 ID:Fn8nKrg0
     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/   数正……お前はいい時に、亡くなったかもしれんお。
|       (__人__) l;;,´|   太閤のこんな姿を見ないで……
/      ∩ ノ)━・'/   
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (●)  (● /;;/  下がどんなに頑張っても、上がだめなとき、
|       (__人__) l;;,´|   国はどうしようもない……
/      ∩ ノ)━・'/   数正、お前の言うとおりだお……
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /

秀吉もまた、数正と同じ考えだったはずである。
しかし秀吉は自分が失政を行っているという自覚はなかった。
自分の行いが、豊臣宗家と天下に利益を与えるものだと確信していたのだ。






89 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:56:56.88 ID:Fn8nKrg0
      _,..--------、_
     r| |      | /ヽ,
     | l l ,.へ  | || iユ、
     |j_l∠へ-゙-⊥」_/゙T´
     |_,.. -:;;:-- 、...__n`y
     ⊥_、 u__,,,,,,,,.リト|   / ̄ ̄ ̄
     代07  ヘ0フ ||,ヘ < 待て、これは秀吉の罠だ
       !  |__  ,_ ̄u ||_ソ  \___
      |uイ――ヾ u ,リ,へ、
     人|.  ̄ ̄`リ_〃゙ (9入_
  _,..-=|| ,.`'ー|l|ー</// ̄人9、>-、_
/(9ト-||('-ジ'リト=-ソ__ゞ´/ニ、9ト9Y゙/6\
       沈惟敬

1597年2月、小西行長と共に日本と明の和睦を考えた沈惟敬が首を斬られた。
……約14万の日本軍が朝鮮に上陸し、進撃を開始したからである。
沈惟敬は明を騙した、ということで、殺されてしまった。

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  ゲホッ、ゲホ……
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7    ……い、いいか……
                    `、   _,,,  /'|,',,    なんとしても朝鮮を攻略し、
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,   明を制するんだ。
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)  いいな!絶対だ!
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,  日本の武威を示すため、
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ  南朝鮮を制するんだ。ゲリラも厄介だ。
             |  |     /|ヽ--‐||‐        /    |  南朝鮮の人間は全て皆殺しにしろ!

秀吉軍は次々と朝鮮に上陸したが、しかし前回と違って士気は低かった。
「この戦いに、どんな大義があるのか。どんな利益があるのか」
多くの武将や兵士たちはやる気を失っていた。




99 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 22:58:48.19 ID:
Fn8nKrg0
                                    __
                                    /|: : :.:::|
                                l   | : : : :|
                                 |   |: : :. .:|
                                 |   |: : : :.:|
  iv'ヘ                                |  |:|l==|
  | ;`;|                            |  |:|》: ::::|        i'1
  | ;'l:|           i'`'i             、       /|  |:|\ : |  .      |;'|       ,、
  !:`l'|  ζ\     |;`;|             ∥       〕 .|  |:|  || | ./\   _.|;'|       /.:〉
-、_|_.;l:|   \';、\  :|':i;;|     .  i'1   ||/>  r┘.:|  |:|  ||::| |  ∥‐┘ .:|';|──へ./.:/_r‐
ー|_}:;|    \';、.\|;';;;|   ./〉 |;|_r//  /| ̄\:|  |:|   ̄ .:〃../>.::|;'|:::::::::::::::/.:/:::::::::::
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ー|_};|::::::::::: : :: : {二l\;i`!、::://:::::::::::::::::::r| .::| /.:::::<\/   〈:::.:... \ 》 ' .::::::::/|\_n::::::::::::::::::::
-|_| ̄/\:::::::/`|_{┬| |;、\::::::::i'|::::::r┴冂、 .:::::|::\\ _____:::::.:..〉″へ:::::/ .| |: : : |:|::::::::l`!へ、
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~゛'' ┘⊥ 」_ |  |{_|┴┬┴┬┴┬┴┤ .:|_;!__;!__:l__;!__;|<___;_/\_;_;_;|;|-∠|_|;_;_;
         ~゛'''' ┴'::⊥Λ二\.:|  .:|ー:|__;!__;!__;!__:l__;l:::...\/<>::.  ∠二
 `     , '  .   `   ∨_,,,;;;;/. ~゛`┴ -'⊥ .」_;!__;!__;!__;!_;ト、 r─‐-、   ...:.:.:.::.:
             ,                 ~゛ ┴  ⊥. .,_..:::| ::/ ̄. ̄'"ヽ┴-、_;_;_;_;_;_;_
                     ,,       `            ~゛'' ‐-|\___ト--/.. ...:::::::./|
  `             .,     `    ,.            '     \|__;_;_;_;_;!─l二二二l/
.        `                                 `

日本軍の行動は前回と異なっていた。
前回は、戦争の後、朝鮮を支配するつもりもあった秀吉や諸大名は、
反抗さえしなければ朝鮮の民衆を殺さず、その後の統治も考え、
ゆるやかな支配をしようとしていた。

しかし今回は、ゲリラを掃討する目的があったとは言え、その行動は凄まじく、
老若男女を問わず朝鮮人を皆殺しにし、文化財を奪ったり、
朝鮮人を捕まえて日本に連れて帰ったり、捕らえた朝鮮人を外国に売り払ったりした。
また、敵を倒しても、その首を日本に送るのが大変な量になるため、
耳や鼻を削いで日本へ送った。……やがて殺すのより容易であるため、
生きている人間の鼻さえ削いで、手柄だと主張したりするようになった。
(「朝鮮日々記」より)

この2回目の秀吉の外征を「慶長の役」というが、この戦いの後、
しばらくの間、朝鮮半島には鼻の無い人間が多くいたという。
当然ながら、前回以上に義勇兵が登場し、民衆を敵に回した日本軍は、
泥沼としか言いようの無い状況に突入していった。




109 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:01:55.11 ID:Fn8nKrg0

 | ・   i *゚・+゚   / ̄\ i  o.+  *。 |
 *o ゚ |+|   。*゚   |     | *゚・+゚ } o  |*
 o○+ | ∨      \_/ + |!*l::j o ○。
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  。*゚  l ・ / /// (__人__) ///\o  ゚。・ ゚
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 |o   |・゚ ,.‐- .ハ       イ | * ゚   |
* ゚  l| /    、` ニ ´ ノ  ノ   o.+ | ・
 |l + ゚o i     ` -、{! /_   \  ○・ |o゚
 o○ |  | ヽ.     ヾ´    ̄  `ヽ  *。
・| + ゚ o }  }                ヽ O。
 O。 |  | リ、  ..:::        ..   l 。
 o+ |!*。| / `ー::::       , ヘ:::::..  | *
 |・   | ゚・ |/   /  :::... ..   /:::/ | ::..... { |    李舜臣
    |_|\∧∧∧MMMM∧∧∧/|_|
    >                  <
 ──┐   │     ヽヽ \  │ ヽ│  |ヽ ム ヒ | |
    /    「 ̄ ̄        │   │ ̄| ̄ 月 ヒ | |
   /  ア L__ ヨ  __ノ  / | ノ \ ノ L_い o o
    >                  <

1597年9月、李舜臣が率いる朝鮮海軍が、
全羅道鳴梁で、日本海軍先鋒を撃破。
しかし朝鮮海軍は、それより前の戦いで消耗し、
日本海軍主力もそのまま撤退し、戦力を温存したため、
結果的に見れば、日本軍はダメージは負ったが、
大勢には影響を与えなかった。




120 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:03:59.95 ID:Fn8nKrg0

             _
          /  ̄   ̄ \
         /、          ヽ
         |・ |―-、       |
        q -´ 二 ヽ       |
        ノ_ ー  |     |
         \. ̄`  |     /
         O===== |
        /           |
         /    /      |

やがて冬が近づいてきた……
前回の寒さを知る日本軍は、朝鮮半島の北上を断念し、南へと撤退した。
そして迫り来る明と朝鮮の軍に備えるべく、朝鮮の南東部にある蔚山に、
城を築いた。これを蔚山倭城という。

日本軍は突貫工事で城を築いたが、完成間近、明と朝鮮の軍が現れた。

蔚山倭城は兵が少なかった。そこへ、明にこの城を奪われてなるかと、
加藤清正が援軍にかけつけた。そして蔚山倭城は清正を受けいれ篭城態勢に入った。




128 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:05:49.78 ID:
Fn8nKrg0
_::.;;;|_;:.._|__:._|____|_.| i ..|
;::_|___|√__:.:|:..__|__,;;'~   |   〉
__|:::.__|__;:._|__;::|'___ i  '~ヽ/ ̄`::.
::._|__|_|;:;:::|_|__:|___,;'    |   ::.
__|_::._.,|__::..|∧,,,,,∧〃   ,,/  :..
_|__|;;;;;;;;;;;;;;;;|__彡o-o・,,ミ〃 i | :. ..
;._::.,|___|__と「;;<w[と).|i  .|    :..
 ̄ ̄|_|___|__/;;y;;;;;;ゞ\   |  ::...:     腹が減っては
ted!..|;;.__;;;|_::._|〆ノ `J\r' ̄|    ::.:
o`》:::|_|;;;::::._:|__|\ \| ̄㌧  | :.       いくさはできぬ。
ル。:::|_:.__::|__|\ \| ̄ ㌧ : :. |   :..
__|_|__|\ \| ̄   .::    .. |     ::..
_|__:;;;|\ \| ̄    ..: :.. .::. :. .|  :.
;;;,,,,_;|\ \| ̄'' 目 λλ     ;;. |  :.   ::.
   \| ̄  ;;./ ヽ_( 'A`)y-~ : .  |   ∧∧
∩∩    ̄ ̄'''' |~|ノ( ヘヘ) ̄ ̄ ̄''\,~-∩゙*,)
;;;'д),, ;;     |__,,|   。  ゛   ,,\(_ソと)
 っっミ    ::.                ( , ノ ::.
;;,_)旦         l⌒i⌒l       .レ`J.、
,,,,,,,,,,,ミ     @    ⌒'⌒          \


明軍と朝鮮軍は何度も蔚山倭城に攻撃をしかけた。
その度に日本軍はよく戦い、耐え抜いた。
しかし城の完成間近の、敵の急襲であり、兵糧の備蓄が少なく、
また冬の寒さもやってきたため、城の士気はみるみる落ちてしまい、
落城も時間の問題となった。




135 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:08:12.79 ID:Fn8nKrg0
                  ______,,,,,,,,,,,,,,,,______
             ,,,,:::::::゙゙゙゙、-‐‐-、::::::::-‐‐-、゙゙゙゙::::::,,,,
           ,,::"::::::::::::::/    ヽ/    ヽ:::::::::::::"::,,
          /::::::::::::::::;;;;l    ●|●    l;;;;::::::::::::::::\    ぼくにまかせて。
        /:::::::::::: ''"   ヽ.   ,.-‐-、   ノ  "'' ::::::::::::\
       /::::::::::/  ー-、,,,_   ̄´l::::::::::::l` ̄  _,,,、-‐ \:::::::::ヽ  「グルメテーブルかけ」
       i':::::,、-‐-、.     `'''‐- `‐-‐' -‐'''´    ,.-‐-、::::::::i,  「ノビール水道管」
       i'::::/      ──-----  |  -----──     ヽ:::::::i, 「コンクフード」
      i':::::{.     -----‐‐‐‐‐  │  ‐‐‐‐‐-----    }::::::::i 「植物改造エキス」
     .|:::::i ヽ.,         _____,,,,,,,,|,,,,,,,_____         ,ノ i:::::::| 「先取り約束機」……
     .|::::|   `'t‐----‐''''''´         `''''''‐---‐t''´ |::::::i
      i::::i    i                      i    i:::::i'
      .'i:::i    i                      i    i::::i'
  , -‐‐- 、::i,    ヽ.                     /   /::i'
 /     ヽi,    ヽ   /゙゙゙゙゙゙゙"'‐--‐'"゙゙゙゙゙\  /    /:i'
 {      } ヽ     \ /             i/    ./'´
 ヽ     ノ:::::::\     `''‐-、,,,,,,,,,_______,,,,,,,、-‐'´    /
  `'''''''''t":::::::::::::::::\,,,,__               __,,,,,/
       \::::::::::::::/;,,,,,,,,"""'''''''''''''ゝ‐-、''''''''''''''""",,,,,,,},,,,,,,,____, -‐- 、
        \::::::/:::::::::::"""'''''''''''''{===}'''''''''''''"""::::::::::::::::::::/     ヽ
         、'''゙゙ ̄ ゙゙̄ヽ./   `ー゙‐"    \:::::::::::|:::::::::::{     }
        /        ヽ            ヽ::::::::|‐‐--ヽ、______ノ

 


148 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:09:30.01 ID:
Fn8nKrg0

                       _,.>
                   r "
   みんな故障!!       \    _
                    r-''ニl::::/,ニ二 ーー-- __
                 .,/: :// o l !/ /o l.}: : : : : : :`:ヽ 、
                  /:,.-ーl { ゙-"ノノl l. ゙ ‐゙ノノ,,,_: : : : : : : : : :ヽ、
              ゝ、,,ヽ /;;;;;;;;;;リ゙‐'ー=" _゛ =、: : : : : : : :ヽ、
              /  _________`゙ `'-- ヾ_____--⌒     `-: : : : : : : :
...-''"│    ∧  .ヽ.  ________   /   ____ ---‐‐‐ーー    \: : : : :
    !   /   .ヽ  ゙,ゝ、      /  ________rー''" ̄''ー、    `、: : :
    .l./     V   `'''ー-、__/__r-‐''"゛     ̄ ̄   \   ゙l: : :
                   l     .,.. -、、 _ ‐''''''''-、    l   !: :
                  |   /    .| .!     `'、  |   l: :
                      l   |     .l,,ノ     |  !   !: :
                       / '゙‐'''''ヽ、 .,,,.. -''''''''^^'''-、/  l   !: :
             r―- ..__l___    `´            l   /   /: :
                \      `゙^''''''―- ..______/_/   /: : :


                   ,,, -──- 、   ∩
                  ( ( ( ヽ   ヽ ( )
.              __   |ノ-、 -\ヽ  | ヽ/
.  すみません…… (___)、  |  ・|・  |-|__/ /
       ____   \ \i`- 。- ′ 6) /
    /       \   \ ヽ、ヽ ̄ ̄) ノ>/    ひみつ道具が使えない清正様なんて、
   /    ノ -、 -ヽ ヽ   \ ~ ▽▽ヽ /     ただの熊本城製造武将じゃないの!
   /   , -|/‘|< |-、 |     |     ノ     
  ○/   ` - ●-′ |     |     |     
.  | |  三   | 三 /     )───|     
  |  |  /⌒\_|/^/     /     |
  |  |━━━(t)━━、      |      |
  |   /__ ヽ |_|       i____|
.  i   l ヽ___/ノ j_)       |  | |  |
  ヽ  ` ── ′/.        |  | |  |
   ⊂二⊃⊂二⊃      ⊂二 ) ( 二⊃
                  ↑加藤家雑兵

さすがの清正も、食糧問題となってはどうにもならなかった。

兵士達は泥水をすすり、草の根を食べて耐え凌いだ、という話もある。




164 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:11:50.89 ID:
Fn8nKrg0
                   _,, - ‐'''‐ 、
                 r-- 、--     ヽ
                 }   `ヽ  ヽ、    ',
                 !'、 ,、___ ',  i、  i ',   助けに来たよ。
                 ','、'´tj‐ -.i  /)', /- )
                 ',ノ ヾ、  i /iv',/ /
                  `'、-‐' レ .ノ ! __!-,
                   ' _ , -'´ //i:::::::!、
                 _, ‐'::::::::!  ! //::::/: :',- 、
                 ´ フ::::::/ /,, !/./:::/-、__!: : :` -. ._
               _, - ': <:::::l   ! /:::/: : : 7: : : : :, -─、
              /: : :r': : i::::::', /::! !:::/: : : : /: : : : :/: : : : :i
             i: i : :.i: : :.i:0::::/:::::!.!::/: : : : /: i: : : /: : : : : :i
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                  黒田  長政(黒田如水の息子)

年が明けて1598年1月。
釜山から黒田長政、毛利秀元らの援軍が蔚山倭城に到着した。
そしてその援軍の中には、秀吉の妻、ねね側の甥である、
小早川秀秋の姿もあった。秀秋は前年に死んだ小早川隆景の養子でもある。

秀秋は秀吉の縁者として、まだ若いが、今回の「慶長の役」の元帥を任されていた。




174 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:14:27.74 ID:Fn8nKrg0
       /ニYニヽ
   (ヽ   /( ゚ )( ゚ )ヽ   /)
  (((i ) /::::⌒`´⌒::::\  ( i)))  おまえら待たせたなっていうwwwwww
 /∠_| ,-)___(-,|_ゝ \
___、  |-┬-|    ,__ ) オレが小早川秀秋でっていうwwwwww
    |    `ー'´   /´
    |         /
    小早川 秀秋


秀秋や、黒田長政らの援軍を知った明軍は撤退を始めた。




206 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:17:37.79 ID:Fn8nKrg0

デッデデッデデッデデッデデッデデッデデッデデッデデッデデッデデッデデッデデッデデッデwwwwww
                        r'ニ;v'ニ;、
            デッテイウw     _,!゚ ) i゚ ) .iヽ デッテイウ デッデデッデ
               r=、r=、   /   `ヽ,. ┘ ヽ デッデデッデwww
  デッテイウw,、 ,、    .__{゚ _{゚ _}   i ′′        }
      , - (゚(゚ ))> /´l r `'、_,ノi、 l、      、     ,! デッデデッデデッデデッデデッデデッデ
 r-=、( ''  ,r'⌒゙i>_{       )  ヽ.____,ノ` 、  ! デッデデッデwww
 `゙ゝヽ、ヽー´ ,,ノ::``、   _.r(_ ノ゙`ー. ヽ,.┬/   | /7 デッデデッデデッデデッデ
  にー `ヽ、_ /::::::::ィ"^゙リ-r _,,ノ ,.    lー'   /ニY二ヽ デッテイウww
 ,.、 `~iヽ、. `~`''"´ ゙t (,, ̄, frノ   `ァ-‐ /( ゚ )( ゚ )ヽ
 ゝヽ、__l::::ヽ`iー- '''"´゙i, ヽ ヽ,/    /  /⌒`´⌒   \ デッデデッテwwww゙
 W..,,」:::::::::,->ヽi''"´::::ノ-ゝ ヽ、_ノー‐テ-/ i |      (-、  |
   ̄r==ミ__ィ'{-‐ニ二...,-ゝ、'″ /,/`ヽl , ヽ___ノ  |  ト- :、
    lミ、  / f´  r''/'´ミ)ゝ^),ノ>''"  ,:イ`ヽ | |r┬ー|  l ,/;;;;;;;;;;;;`゙
    ! ヾ .il  l  l;;;ト、つノ,ノ /   /:ト-"∧ l | /  //;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.    l   ハ. l  l;;;;i _,,.:イ /   /  ,レ''";;;;;ヾ二,-;;´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
   人 ヾニ゙i ヽ.l  yt,;ヽ  ゙v'′ ,:ィ"  /;;;;;;;;;;;;;;r-'"´`i,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; デッデデッデwwwww
  r'"::::ゝ、_ノ  ゙i_,/  l ヽ  ゙':く´ _,,.〃_;;;;;;;;;;;;f´'     ll;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
  ` ̄´     /  l  ヽ   ヾ"/  `゙''ーハ.     l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
        /    l  ゙t    `'     /^t;\  ,,.ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

撤退を始めた明軍、朝鮮軍に、小早川秀秋は追撃をかけた。
自ら槍をもち、敵将を捕らえるほどの奮戦ぶりだった。
明軍はこの秀秋の追撃で激しく消耗した。




225 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:19:38.97 ID:Fn8nKrg0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X 一軍の大将が自ら突っ込んで、
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` | 討ち死にしたらどうなる?
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|  全軍の士気に関わることだ。
                    `  ι,,   `',ノ7 秀秋は猪武者か!
                    `、   _,,,  /'|,',, 許せない!!
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,


     /´Y`ヽ
 o ゚ ゚o/(/)(\)ヽo゚ ゚ o
   / ⌒`´⌒ \   なんでっていう……
  | ,-)___(-、|
  | l    `⌒´  l |
   \       /


しかしこの秀秋の活躍を聞いた、日本の秀吉は怒った。
そして、それまでの筑前30万石の領土から、
越前15万石への移転、減封を命じられてしまった。




236 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:21:02.69 ID:Fn8nKrg0


    l⌒    ∩  っ
       ___
     /  , -、, - 、ヽ
   / ,-―|/ ゜|゜ヽ|-、ヽ   寒いし、兵士も疲れているし、
    | |二 ` -O- ´ キl   これ以上、北のほうへ行くのはやめようよ。
    | |― __|__つT/
    \ヽ(  _  ( ノ


              _ ,, -  、
           , - ´‐''''     ヽ
         i''''''''''''ヽ''''''-     ヽ   同感です。
         }、     `、  、    ',
         ! '、 '、- _, =__',  ',,   ',
         ! !-、 、´tjフ i   ,'.',  ,i ,'
          ',. !,!ヾヽ   .l ,'__ノ、/ ,'-、
          ヽヽ `゙  .レ ノi / ノ、: :`- 、_
            '`二-'  , .' レ /:::::i: : : ',: : :`: :‐‐---,,,,,_
            ,,'.、__, - '   K:::::::::::!--=ニ__: : : : : : /: : : :ヽ
          _,/: /:::::::::ヽ   l' ヾ:::::!__: : : : ;': : : : : ,': : : : : : ',

さしあたって、明と朝鮮の脅威は去ったのだが、
清正も、黒田長政も、朝鮮半島南部に留まり、
北へと進出することはしなかった。

この時代の朝鮮半島はただでさえ国土があまり豊かではない。
そこへこの戦いである。朝鮮は焦土と化し、
さらに民衆は日本軍を恨みきっていた。
仮にこの戦いに勝って、朝鮮を領土として秀吉から貰っても、
嬉しくもなんともない。つまり褒美にならない。
「ならば、我々日本軍は何の為に戦っているのか……?」
苦労の割に見返りが少ない外征に日本軍はやる気を失っていた。




246 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:23:04.12 ID:
Fn8nKrg0
          /:::::::::::|  ノ__   \  /   __ ゝ i::::::::::ヽ
          i:::::::::::::! /¨⌒¨\        /¨⌒¨\ {:::::::::::::',
         ,':::::::::::/     ___ \::::..   .::/__    ヽ::::::::::::i  太閤殿下!
           /::::::::::::|    / r‐、_ヽ`ヽ  く ∠ r‐、 `ヽ   |::::::::::::',
         ,'::::::::::::::|     `ー┷'´ / /:i   \.`┷┴--'   |::::::::::::::', みんなはやる気がないようです!
          /::::;-‐-、ゝ   i     / ノ::::l     \::::::::::...   |::::;‐-、:::', 
         ,'::::/ `ヽ    !  /  .:::::::  ヽ   \:::::::..   |:/ r 、ヽ:::i これはいけないと思います!!
       /::::| ⌒)) l   l ___   `ヽ:::.. ノ         _  L!/ i !::::',
       ,':::::::ト、 l l    r',.::____________ヽ   ら i |::::::i
      /::::::::::::\`ヽ   ヽTL___________//   ノ / ./:::::::|
      !:::::::::::::::::::\'    ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/   / -'/:::::::::::!
      !::::::::::::::::::::::::`-、   ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/    人/:::::::::::::::::|
      |:::::::::::::::::::::::::::::::i   ハ:;-――--――-、::/    /::::::::::::::::::::::::::::!
      \::::::::::::::::::::::::::::|    Y: : : : : : : : : : : : : Y    ./::::::::::::::::::::::::::::/
       ヽ::::::::::::::::::::::::ヽ    i :、: : : : : : : : : : : /   /::::::::::::::::::::::::::::/
         \::::::::::::::::::::::ト、  \`ー‐---―/    ィ::::::::::::::::::::::::::::/

朝鮮の日本軍がやる気がない、ということを、
軍目付の福原直高などが、奉行の石田三成に報告した(なお、福原は三成の妹婿である)。
福原や三成は、当然、秀吉にも報告した。




263 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:25:29.85 ID:Fn8nKrg0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ  みんなやる気が無いだって?
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  清正も長政もふざけているのか!
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ

秀吉は三成の報告を聞いて怒った。


               ____
           ./, - 、, - 、   ̄ ヽ
          ./-┤ 。|。  |――-、 ヽ   Fuck You……!
           | ヽ`- ○- ´ /  ヽ  |   ぶち殺すぞっ……三成っ……!!
           | -   |     ―   |  |
           |  ´  |    `ヽ  . |  |ヽ
  ∩      人`、 _  |    _.- ´ | .|  \
  |  ⌒ヽ /  \  ̄ ̄ ̄     ノノ       \
  |      |´      | ̄―--―― ´ヽ     _  /⌒\
  \_   _/-―――.| ( T )      `l     Τ(      )
       ̄       |   ̄        }      | \_/
             | 、--―  ̄|    /

これを知った清正や長政は激怒した。
必死に頑張ったオレ達をバカにするのか……と。

秀吉を憎むわけにはいかない彼らは、チクった三成らに怒りの矛先を向けた。




278 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:28:24.24 ID:Fn8nKrg0

';'
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 ';;';';;,.,
  ''';;';';;'';;;,.,                  ザッ
   ''';;';'';';''';;'';;;,.,   ザッ
   ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
    ;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
      vymyvwymyvymyvy     ザッ
ザッ    n_n,n_n、n_n,n_n、n_n,n_n、
      ∩_∩^-^∩_∩^-^∩_∩^-
  ザッ   ∩__∩ ∩__∩ ∩__∩ ∩__∩
         ∩_ ∩__∩ ∩__∩ _∩ ∩_    ザッ
     ∩___∩    ∩___∩ ∩___∩ ∩___∩
     | ノ      ヽ   | ノ      ヽ | ノ      ヽノ      ヽ
     /  ●   ● | /  ●   ● |  ●   ● | ●   ● |
    |    ( _●_)  ミ |    ( _●_)  ミ  ( _●_)  ミ  ( _●_) ミ
    彡、   |∪|  、` 彡、   |∪|  、`\ |∪|  、`\ |∪| 、`\
   / __  ヽノ / / __  ヽノ /´>  ) ヽノ  / ノ //ヽノ /´>  )
   (___)   / (___)   / (_/_)   / (_/    / (_/

さらに7月になると、ソウル周辺に明軍10万が集まり、
南朝鮮に展開中の各日本軍に向けて進撃を開始した。
明も決して戦意が旺盛ではなかったが、日本軍の士気も低かった。
必死だったのは、自分達の領土を侵されている朝鮮軍くらいだった。

戦う意義を、誰もが見出せないまま、時間だけが過ぎていった。




287 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:30:41.86 ID:Fn8nKrg0
ゞ:ヾゞ゛;ヾ;ゞ  ,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.:     ヾ:ヾゞヾ., .ゞヾゞ;ゞ   ヾ;ゞゞ;ゞ `  ``
,,ゞ.ヾ\\ ゞヾ:ゞヾ ノノ ゞヾ .  ゞヾ ゞヾ  .ゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ ヾ;ゞゞ;ゞ    `
ゞヾ ,,.ゞヾ::ゞヾゞ:ヾ ゞ:.y.ノヾゞ..ヾ .ゞ,'ヾ  ゞヾゞ ;ゞヽ,.ゞ:,,ヾゞヾ;ゞゞ;ゞゞヾゞ;    `
ゞヾゞ;ゞゞヾゞ;ゞiiiiii;;;;::::: イ.ヾゞ, .,;  ゞヾゞ___// ;ゞ   ゞヾゞ;ゞ  ヾ;ゞゞ;ゞ    `
ゞヾ   ゞ;ゞ iiiiii;;;;;::::: :)_/ヽ,.ゞ:,,ヾゞヾゞ__;::/      ゞヾゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ
  ゞヾゞ;ゞ   iiiiii;;;;::::: :|;:/    ヾ;ゞゞ;ゞ   ヾゞ  ,            `
ヾ;ゞゞヾ;ゞゞ |iiiiii;;;;::: : |:/ ヾゞ        `
  ヾ    |iiiii;;;;;::::: ::|       `   `             `             `
  `    |iiiiiiii;;;;;;::: :| `      `            `    ` ,
 `     ,|i;iiiiiii;;;;;;::: :| `    `         `     `      ` `   `
     `  |ii,iiiiiii;;;;;;::: ::| `    ,
      ,|iiii;iiii;;;;:;_ _: :|        `        `        `,
 `    |iiiiiii;;;;;;((,,,)::.::|  `       ` ,
  `   |iiiiiiii;;ii;;;;;;~~~:|`               `
,       |iiiiii;iii;;;;i;;:: :: ::| `    `        ,
   `  |iii;;iiiii;::;:;;;;::: :::|     `
,,.,.. ,..M|M|iMiiii;;ii:i;;:;i:i;;:;ヘヘ ,.,.. ,...... ,....~,,,.,..,,,.,.. ,.. ,.. ,,.,..,.,.. ,.... ,,,.. ,.... ,,,.,..

さて、明軍集結より時間を数ヶ月戻して、1598年の春。
秀吉はねねや茶々、秀頼などを引き連れ、
京都の醍醐寺にて花見を行った。
この花見には、秀吉の身内のみならず、多くの大名が参加していた。

             /               \
           /-──              \       
          ∠--          `ヽ、ヽ     ヽ
         /            `ヽ、 ヽ,     ヽ  まつにおまかせくださりませ。
          く       ‐-、、     `ヾ、r゙、     ゙!
         `ヽ、,_  __ヽ‐、--、二‐--、=`'// ヽ    ゙i i
           ゙、`ヽ\`─‐/´ _, ̄ \ iヽ〉 ヽ i  | |
            ゙iヽ、,   イrナフ´・   ヽ! o,ハ  i  |、 ゙
            ヘフヽ  ` ̄       rイi |  | ||\!
             ト、|           /`´i ヽ ト、| ヽ
             i ヽL ‐        /   i  | |ヽ|
              i \くニニ7     /___i_ ト、! `
              | ト /ヽ`''"´   / ̄    ヽ,リ ,、‐'⌒ヽ,/ ̄ ̄`ヽ、
         ,r'´ ̄``ヽ‐、ノ  `ーr‐' ̄ ̄`ヽ,r'T ̄ ̄Y′   ヽ      \
                    まつ

中には前田利家の正妻である、まつもいた。
彼女は「加賀は芳春院(まつ)でもつ」と言われていたほどの賢夫人であった。

秀吉と利家が若い頃からの友人であったように、
まつと、秀吉の妻のねねも仲が良かった。
秀吉夫妻と利家夫妻は家族ぐるみの付き合いであった。




305 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:32:53.27 ID:Fn8nKrg0

          ____________     r''⌒ヽ
     ,.イ~ヽ〃 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヾ====ァ=)    \ー=ュ、
     r'  j  フ                    //`ー-...__,.>--─ァ
     〉、   /          ,. -'"⌒゙`ヽ   { {     | :::::::::::ロjヾ
   /Y >--‐┐          ノ   、    ヽ  ヾニュュュ=ィ| ::::::::ロj
 ,. -‐''"  ::::::|        ,.ノ ヽ`ー- ヽ    ヽ       |__:::::::j  おまつの
 \◇   ::::::|        \ミ、ーァ、.._ >、   ト       l  Y   ムチムチ大冒険★
   \◇  :::::|         ヾ-''tァ', ヽf9j j リj       |  |
    \,.-''"~l          L_    ィ) } j /j`,. ー-...._ ,ノヽ j
      ゙!   ゙、          ヽー ノ-‐7イ/ハ' .: : : : ゙ヽ: : : ノ
       l   ヽ、__    ,.-''" ̄ ゙゙̄ヾニ===--ノハ: : : : : : : :V´
       ゙t      ` ーt'      .::::::\llllllllllllllllヽ: : : : : :/
        ` ー- .:_: : {: :{: : : : : : : : : : : : : }lllllllllllllllllllヽ: : : ノ
            `ー-、: : : : : : : : : : : :ノlllllllllllllllllllllヽ-‐′
                \: : : : :_,.-''"フllllllllllllllllllllllllj
                フ,,,,llll`ー==‐"lllllllllllllllllllllllllj

この醍醐の花見では、まつは秀吉の妻たちと同列の扱いを受けており、
天下人の妻と同格という、異例なほどの厚遇を受けている。

この花見で、茶々と、秀吉の別の側室である竜子(松の丸殿)がケンカをしたが、
まつがそれを諌めた、という逸話も残っている。




314 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:34:26.72 ID:Fn8nKrg0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  ねね……ねね……
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    ……どうだい、この花見は!
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,



          /          \ヽ,
          /             i  i
          ,'    //!/!       |  |  うん……すごく綺麗だよ。
        i     ||| || |       | ノ!
        |    | || || |,、-‐-   _ノ‐{ |  ヒデヨシくん。
           ',   '⌒ト || | .| ,rr‐-rイ´|'^ヽ|
         `T-fくL〉ヽ !└iヽノ′| レ /|
          | i `         | レ′!
          |i ト、 ヽ -     l |   |
          || | \ \ ̄/  .'ヽヽ  |
      ,r'´ ̄`i |‐/ト、 ̄ /   ト、i、|
     /     | j∧ ヽ  ̄  .i >ヽヘ`ー─‐-、


                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|  …………。
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,

秀吉は、この時、心のどこかで感じていた。
これはもしかしたら、自分の人生で最後の花見なのではないかと。




317 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:35:54.56 ID:
Fn8nKrg0
                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
                   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ
                  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ ///== \ゝ
                 / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
               ̄∥~  ̄~ ̄~  ̄~ ̄~ ̄  ∥| ̄ ̄ .∥ ̄ ̄ ∥
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                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
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                ∥===================   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
                ____@))____|_______ |
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      (  (( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(    )
     / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\\
    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\_\
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人_\\_
/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====

伏見城。

更に時間が流れ、夏になった。
ソウルに明軍が集結したのは、この頃である。




323 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:37:09.96 ID:
Fn8nKrg0
       ・     .,. ;:;: ,.:;,;,:,:,; ;., ;,::;
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  ;:;;: , .,., .,. ;:;: ,.:;,;,:,:,; ;.,;,::;;,... .. ;:
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                               ,.,;:;::、、,,:.:,..
                               ,,;:;:;。;,;:::;::::;,..
                             ,.,:,,:;;:;::;,.,。,.,:,;:;::;,.
                               ''"''yi''""''yi''"
         ,.,., ,      ..,.  .,,.    .,.  .,,.    .,..ili  .,,,.il   .,.  .,,. ,
""'"''"'""''"''"'"'"'"' """'"''"'""' '"''"''"'''"'" ''"''""'"''"'"'"''""'"''"'"''""'"''""
      ,., .,.
       .:.:.;..:.:.  '''"'" ''"''' "'";;     '" ''' "''" ''"'''"'



             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   ……暗い……
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「    ……どこだ、ここは?
              !  `    ''/    僕は、どうなったんだ……?
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"     まさか、まさか、死んだのか……?
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_
  r'.      ',    く.    ':、 | ',i `"、  ', ヽ




336 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:38:54.29 ID:Fn8nKrg0
       _,,,,,,,,      
     , - ' ゙    `` ‐ 、_,,,,,
   ,r'          /=ミ
  /           彡ll',''´
. /             彡lll
 !-- .、    ,、、、、,,,   彡lノ    ……秀吉、秀吉よ。
 l,,,,,__ /   ___     'r''゙ヽ
. |`゙'' ./   `'゙'''"    .〉,l |
 |.   ,'           //
. ',. ,'           , r'
.  ゙, ゙'ー ‐`      l  |
   ゙、''゙ ,,、二''‐    ノ  l、
''''''''7'ヽ  '''    /   /`〉`゙T''''''''''
  l  ` 、,,,,、- ' "    / /.|  |

             -,,_----------:、__
            -=;;-`----   ヽヽ `-‐i
             -;=---   _r'-''‐`‐、,. .!、  の、信長様!?
              `-:、.r‐、、!. -、,,,_  .|'"
                   i ! ri    (.・)`' ir'
               |-`'i     _ _!  ヽ‐z
              ノ、  ヽ  (二ニ'r'    ', Z
     ,..--、------r''"i `'-、_ -、,,_,,/    i >
     ,'   `:、   |  ':,   `‐r:,!、_      ,'r`
    ,'     ',  |   ヽ、_  ,' `i',':,ー-、-、
    ,'      i  `''ニ-" `:、-:'`:i-,'ヽ,ヽ  ヽ `、




349 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:40:34.41 ID:Fn8nKrg0
       _,,,,,,,,      
     , - ' ゙    `` ‐ 、_,,,,,
   ,r'          /=ミ
  /           彡ll',''´  秀吉、もうそろそろ良い頃だろう。
. /             彡lll
 !-- .、    ,、、、、,,,   彡lノ   こちらへ参れ。
 l,,,,,__ /   ___     'r''゙ヽ   わしのいるところへ参れ。
. |`゙'' ./   `'゙'''"    .〉,l |
 |.   ,'           //
. ',. ,'           , r'
.  ゙, ゙'ー ‐`      l  |
   ゙、''゙ ,,、二''‐    ノ  l、
''''''''7'ヽ  '''    /   /`〉`゙T''''''''''
  l  ` 、,,,,、- ' "    / /.|  |   


                   __
              _,、;;-;;;'':!!!!!!!!'';;-、、_,,,
            -=ニ;;;;;!!!|||||||ゞ,、_、-、ミ!!iiL
           -=ニ;;;;;:::!!||||!<`   `'-'iノ  お、お待ちください、信長様。
             -=ニ,、;;:,-、ii/  `''-、_ , _!   秀吉はまだそちらへ行くわけにはいかないのです。
             `ヽ;;;;! !゙  u ニ'ニ`<イ   子供の秀頼もまだ小さく、
               _i_,ゝ;;  u     . )i   もう少し、もう少しだけご猶予を!
             、'゙(~'、  !.  、──-/ u
          _,、-;;;゙/;;;;i  '、     ̄ ̄/    秀吉は明智光秀を倒し、信長様の仇を、
     _、-::''゙::::::::;;;/;;;;;;;i   ヽ, `'',,- -' u    この手で討ったのです!
   ,、;;';゙;;;;::゙::、::::::::::::::/::_:::_ i、.  /ニ::i.´!\   u   どうか、どうか……!!
  /;;;;;;;;;;;;;;;;;::::i::::::::::::::~,、-::'::|ヽ,/i|||||i !:::i丶
  i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::i:::::::::: <:::::::::::::i  ゙i||i゙ `|、::ゞ:゙:、
  !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::!::::::::::::ヽ;::::::::::!.  ||||| i:::゙::、::::::ヽ,




355 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:42:34.19 ID:
Fn8nKrg0
        _,,,,,,,,      
     , - ' ゙    `` ‐ 、_,,,,,
   ,r'          /=ミ
  /           彡ll',''´   いやいや、その功績有りとはいえ、
. /             彡lll    ヌシは我が子の信孝を殺し、信雄に酷いことをした。
 !-- .、    ,、、、、,,,   彡lノ    ……信孝も寂しがっておる。
 l,,,,,__ /   ___     'r''゙ヽ
. |`゙'' ./   `'゙'''"    .〉,l |    さぁ、こちらへ参れ…………
 |.   ,'           //
. ',. ,'           , r'
.  ゙, ゙'ー ‐`      l  |
   ゙、''゙ ,,、二''‐    ノ  l、
''''''''7'ヽ  '''    /   /`〉`゙T''''''''''
  l  ` 、,,,,、- ' "    / /.|  |  

                   ..,,,,,,,,,,...   ,,.z
               /~'''''"     ` ´  l
             /    ,.. -- - --z.,,__ '‐ッ
            /  /, ''''' ゙       ヾ ./
           ./ /'''/   ,,.ィ ''  ヽ、_ > ヽ
          / /  (  ,_,-''"_    , _,....゙_''Y./   う、うわああぁぁぁ!!!!!
         / / // ' ,. ヒニ゙.l,  ヾ l.l''';. l .V
         ゙''-,/ / ゙>  ' ヾ''    ヽ ゙゙   l
          ゙ー, ,l;''';';;、l           .; .; !    l
            ゙-、 i'ッ'       _,.. -‐-、  .l
             ヾ;:-`     ,ィェェニニニ.l  l
               `'ァヽ,    ゙''゙  ‐'''   /
                 ゙l ゙'‐ .,_      /
             .,, --‐┴‐‐‐‐`‐‐ー‐'''"└------、.
            /                   _ -`ー




370 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:44:38.39 ID:Fn8nKrg0

                   r'" ̄`i
                   !,   !
                   _i=ニニ=!
                ,.-'"_,,... ...,,_`‐:、
                ,'.:'"´     `'‐`:,  ……ヒデヨシくん、ヒデヨシくん!?
                  ,'"    ,イ,      ',
               |    /i,' !,'|    |  どうしたの、ヒデヨシくん!!
              r!   __,,i-|!,i-|、,__  ,'、
              ', | .|i'i;;i'! '!l' |'i;;i'i| i ノ
               `| |.         .| |
               | |.、  ー   ,| |
               _,! .|.r`i、.  ̄ _,.;.'゙;.! .|_
             _,-' | |、`:,  ̄  ,.' .! | `:、
           ,:'"   | r'''ヽ ':、  ,:' r‐'、!  \

秀吉の叫び声は、部屋の外まで聞こえていた。
驚いた見張りの者が、秀吉の様子を見ると、ただごとでないことを知り、
急いで、ねねを呼んだ。


                   ..,,,,,,,,,,...   ,,.z
               /~'''''"     ` ´  l
             /    ,.. -- - --z.,,__ '‐ッ
            /  /, ''''' ゙       ヾ ./
           ./ /'''/   ,,.ィ ''  ヽ、_ > ヽ   …………う、うああ……
          / /  (  ,_,-''"_    , _,....゙_''Y./
         / / // ' ,. ヒニ゙.l,  ヾ l.l''';. l .V    お許しください、お許しください……!
         ゙''-,/ / ゙>  ' ヾ''    ヽ ゙゙   l
          ゙ー, ,l;''';';;、l           .; .; !    l
            ゙-、 i'ッ'       _,.. -‐-、  .l
             ヾ;:-`     ,ィェェニニニ.l  l
               `'ァヽ,    ゙''゙  ‐'''   /
                 ゙l ゙'‐ .,_      /
             .,, --‐┴‐‐‐‐`‐‐ー‐'''"└------、.


                   r'" ̄`i
                   !,   !
                   _i=ニニ=!
                ,.-'"_,,... ...,,_`‐:、
                ,'.:'"´     `'‐`:,  ヒデヨシくん、しっかりして!
                  ,'"    ,イ,      ',
               |    /i,' !,'|    |  ……夢を見ていたの?
              r!   __,,i-|!,i-|、,__  ,'、
              ', | .|i'i;;i'! '!l' |'i;;i'i| i ノ
               `| |.         .| |
               | |.、  ー   ,| |
               _,! .|.r`i、.  ̄ _,.;.'゙;.! .|_
             _,-' | |、`:,  ̄  ,.' .! | `:、
           ,:'"   | r'''ヽ ':、  ,:' r‐'、!  \




379 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:46:16.61 ID:
Fn8nKrg0
                   ..,,,,,,,,,,...   ,,.z
               /~'''''"     ` ´  l
             /    ,.. -- - --z.,,__ '‐ッ
            /  /, ''''' ゙       ヾ ./
           ./ /'''/   ,,.ィ ''  ヽ、_ > ヽ   ………………ねね……
          / /  (  ,_,-''"_    , _,....゙_''Y./
         / / // ' ,. ヒニ゙.l,  ヾ l.l''';. l .V    …………僕、僕……は……
         ゙''-,/ / ゙>  ' ヾ''    ヽ ゙゙   l
          ゙ー, ,l;''';';;、l           .; .; !    l    ………………
            ゙-、 i'ッ'       _,.. -‐-、  .l
             ヾ;:-`     ,ィェェニニニ.l  l     …………!!!
               `'ァヽ,    ゙''゙  ‐'''   /
                 ゙l ゙'‐ .,_      /
             .,, --‐┴‐‐‐‐`‐‐ー‐'''"└------、.

                  i   .i
                     _>==<,_
                ,.='"‐''"''‐-:`,、
               ,'"         ヽ
               ,'   イ/| .イ   .i
               |i  /-|i .l,:i'-_  , |  …………!!
               'i i'(,O) ' '(O,)i !','、
             /"| !、  _;;_  !< | \
            ,:'  ,'/、':、i"  ゙i,:イ i.|  .ヽ
            i   i.|_,!., ',`ー:'/,..'゙| |   |
             |   i,'!,_r;!,_`y'r-'、_ノ|.|   |


秀吉も、ねねも驚いた。
秀吉の布団は、尿で汚れていた。秀吉は失禁していたのである。

もはや彼の肉体も精神も限界であることは、誰の目にも明らかだった。




392 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:48:02.19 ID:Fn8nKrg0
         ____
       /      \      噂が伝わってきたお……。
      /  ─    ─\    太閤も、もう長くないお。
    /    (●)  (●) \   今年の夏は越えられないかもしれないお。
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\     …………。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |              |   宗矩、本多正信に連絡をしてくれお。
  \               /

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 i,/|:::::::::;i::::/:::::/|:::::::i |::i"_i;;i__ ,,i::::|i;;:::::::::i;;;;;|;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;|;;;;;/
  | |::i|:::::|::::i:::;,/__|、::| "|:i'"_r'_;;;;ハ|:i |;:::::||;;;;;|;;;;;;;;;|ヽ;;;;;|;;;/  
   i;::::::||::::i:::i r';;}ヽ:i  i|" ´   !!  i;:::jj;;;;;;|;;;;;;;;;| |;;;;/;/
,__,-‐i;:::::||::::|::| ´   ヽ        ::::i i;:/ j;;;;;|;;;;;;;;| |;;;/;/ 
;; _'''' i;::::::i:i:::::::|  /          :::i / :i|;;;|;;;;;;;;|ノ;;/  
-‐‐--|:::::|;:::::::ヘ ヽ、        :::/  ::::::::|;;;||;;;;||ヘヾ  ……かしこまりました。
;;;;;;;;;;;;;;゛|:::|::::::::|:ヽ、  __   ::::/  :::::::::::|;;| |;;|:::|    して、なんと?
:::::::::::::::::::{:|i:::::::||;;:::\´ ー  `  ::/  :::::::/ || i|::::::i  
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_,,-‐ー''' ̄     ''' フ\;  ̄  ヽ:::::::::::::::::    ,,,-‐―‐--,,,
          ,,''";;/"      丶::::::::::   ,/ __,,,_   "7




405 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:50:19.91 ID:
Fn8nKrg0

      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\    ……各地の大名と、
 / ::::⌒(__人__)⌒::::\  ひそかに友好関係を築いておくのだお。
 |        ̄      |  特に東北の伊達政宗とは仲良くしておくお。
 \              /

      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\   太閤の死は近い……そしてそれをきっかけに、
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\  天下はまた荒れていくに違いないお。
  |     |r┬-|       | まだ様子を見る必要はあるけれど、
  \     ` ー'´     /  関東や東北の大名と仲良くなっておいて損はないお。


やる夫は様々な手段を使って、各地の大名と密かに仲良くなっていった。
五大老筆頭のやる夫と仲良くなっておくことは、
今後、天下がどう動くにせよ、諸大名にとっても、悪いことではない。

やる夫は少しずつ、しかし確実に、豊臣政権の中に自身の派閥を作っていった。




414 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:51:46.63 ID:Fn8nKrg0

                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
                   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ
                  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ ///== \ゝ
                 / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
               ̄∥~  ̄~ ̄~  ̄~ ̄~ ̄  ∥| ̄ ̄ .∥ ̄ ̄ ∥
                ∥==================.∥|=====∥==== ∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥===================   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
                ____@))____|_______ |
               /    //ヘ \冫      |        |
               /   //     \\冫    |         |
       ∧_∧  /  //   ⅢⅢ   \\冫   |         ∧_∧
      (  (( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(    )
     / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\\
    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\_\
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人_\\_
/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====


1598年9月(旧暦8月)に入ると、やる夫をはじめとする五大老が伏見城に呼び出された。




419 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:53:21.63 ID:Fn8nKrg0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  みんな……よく、よく来てくれた。
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,

         ____
       /      \
      /  ─    ─\    …………。
    /    (●)  (●) \
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /

                 l´`、''‐=_‐-:、_
                i'r"`、 __ヽ、 ヽ、 `:、
             !.i r'"_,,,.';',   i_  ';  …………。
                |.i、'、. rti-|i,  ,'-`i |
              !'`;| _  ノ ! ./!) ノ./
               .!-‐- ,'ノ /'く,/
                ヽ''  _,,. :' _,. '、_
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_




425 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:56:06.25 ID:
Fn8nKrg0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  色々と話すことはあるんだが……
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  まず……やる夫、君の孫……
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   秀忠の娘である千姫を、
                    `  ι,,   `',ノ7  秀頼の嫁にくれないか?
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,

今回の序盤で結婚した秀忠とお江の間には、娘が生まれていた。

         ____
       /      \
      /  u   ノ  \     千姫を? しかし千姫はまだ赤ちゃんですお。
    /      u (●)  \
    |         (__人__)|
     \    u   .` ⌒/




433 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/17(日) 23:59:33.99 ID:
Fn8nKrg0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  …………祖父として、
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  不安に思う気持ちは解る。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|   しかし、豊臣と徳川が結びつきを強めれば、
                    `  ι,,   `',ノ7  天下は安泰だ……。頼む、内府……。
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,

         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /U   (●)  (●) \  …………
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /  (……この場で、これは断れないお……)
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))

          ____
       / \  /\  キリッ
.     / (ー)  (ー)\
    /   ⌒(__人__)⌒ \  ……承知致しましたお。
    |      |r┬-|    |
     \     `ー'´   /  (生まれたばかりの赤ちゃんが、もう人質かお……
    ノ            \  秀吉は、本当にやる夫を恐れているのかお……?
  /´               ヽ 千利休殿が言ったように……)
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))




440 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:02:13.72 ID:sniYfxI0
                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   ありがとう……。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7   げほっ、げほっ!
                    `、   _,,,  /'|,',,   ……みんな……
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,, みんな……
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,


                   ..,,,,,,,,,,...   ,,.z
               /~'''''"     ` ´  l
             /    ,.. -- - --z.,,__ '‐ッ
            /  /, ''''' ゙       ヾ ./
           ./ /'''/   ,,.ィ ''  ヽ、_ > ヽ   僕は間もなく死ぬ……!
          / /  (  ,_,-''"_    , _,....゙_''Y./
         / / // ' ,. ヒニ゙.l,  ヾ l.l''';. l .V    頼む……!!
         ゙''-,/ / ゙>  ' ヾ''    ヽ ゙゙   l
          ゙ー, ,l;''';';;、l           .; .; !    l    秀頼を、どうか秀頼を……!!
            ゙-、 i'ッ'       _,.. -‐-、  .l    秀頼のことを、頼みます……!
             ヾ;:-`     ,ィェェニニニ.l  l     この秀吉、この通りです……!!
               `'ァヽ,    ゙''゙  ‐'''   /     う、ううっ、うぅっ……うう……げほっ……
                 ゙l ゙'‐ .,_      /
             .,, --‐┴‐‐‐‐`‐‐ー‐'''"└------、.

秀吉は涙と鼻水、涎を流しながら、その場の大名に、頭を下げ続けた。
年をとってからできた、幼い息子が、何より心配な秀吉だった。
その姿には、もはや天下人の威厳はなく、一人の老父がいるだけであった。

かつて、秀吉は信長の息子を殺した。
それと同じことが秀頼の身に起こることを、何より秀吉は危惧した。




447 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:04:19.60 ID:sniYfxI0

                      /!
                  「ヽイレ   ̄ヶワ
                  」 \ l   / Z
                  ヽ ,毛_ /∠、/   景勝、輝元……
                  〔V_,, ̄、_Y1   君たちは律義者だ。
                  ,ゝ!rtュ.  rtゥィ/   きっと秀頼のために尽くしてくれるだろう。
                 _ノ 、l ̄^ ̄ ̄|'\_
              , -く. \  \___ノ-―' >、


        _ ___
  r‐;ァ'⌒7⌒7'´ ̄:ヽ;:.`.ュ_
  L/.:.:.:.:(;;;;_ノ:./:/:,.:_:l:.:.:.:.:.ヾニユ_
  r;'l.:.:.:.:广ヽ;./:./://^ー'1:l:.l:.:Y;;;;;;>
  ∨.:.:.:ハ;;;;rイ|_イlイ{    }.:|:.|.:.ト=く   ………………。
  |:.:.:.:!:.ハノrflハ「リ  ./イ;イノ-;;r「
  .|:.:.:.:|:.:ト{ ゞ=′   /ナ>ム`'「:.:!
  |:.:.i:.:|:.:トヘ.     , `" //|.:.|.:.:|
  |:.:.|:.:|:.:::::|\  一- ,. イ「::|.:.|.:.:.|
  |!.:|.:.:|:.:r┴-.ニl、r;ニ´:::::||:::|.:.:|.:.:.|
 ,||.:.|.:.:.l::|   /ハY ト-、--v冖、:!
-й.:.|.:.:.ヾ!  ノ什^l.ト 、j |  |  l::!
       上杉 景勝


                     、、v、
               r――--Σ:::::::::::::::N、
             _ | ir―――Ζ;::::::::::::::)
      ,..、 r――'   `'  '===、 ̄ Ζ::::::::::::ミ   
     /  \ゝ、_    '´     )   Z::::::::::::::ミ   ……殿下……!
   /     \ ヽ_, じ~=='"    ミ::::::::::::::N
   (    ' ,   \  (     / ̄ ̄::::::::::::N
   \   ' ,    \ `i  ,/<) ,)::::::::::::::ノ    
     \    ' ,    ´ ,,..イ(つ-'" '::::::::::/
      \  _,,. - ''"´ /::`'''''´:::::::::::/
        7         イ:::::::::::::::::::N´
        〈    ,. . :'"´!:::i::::::::::::::ヾ
         毛利 輝元




462 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:05:46.80 ID:sniYfxI0
                      /!
                  「ヽイレ   ̄ヶワ
                  」 \ l   / Z  ……秀家、秀頼を頼む。
                  ヽ ,毛_ /∠、/  秀家、君も僕の息子だ……
                  〔V_,, ̄、_Y1  兄として、弟を守ってやってほしい。
                  ,ゝ!rtュ.  rtゥィ/
                 _ノ 、l ̄^ ̄ ̄|'\_
              , -く. \  \___ノ-―' >、


          /  ̄  ̄ヽ              
        /        ヽ/⌒>        
       /              \       
       /               \|    で、殿下……殿下……!
      /     // /″/^^   ″\     
     |  ″ //: //    \/ヽ|\|   ええ、必ず……!!
    . |      |:::/━━   ━ /        
     |″ /⌒| |::  ===   l==|       守ります、守りますとも……っ!!  
     |   |( 6 | |::   (∂.   | (∂         
     |   ヽ、 ||:    u   ヽ─/        
     ヽ ″  ||::::::        /|         
      |    /\::::   u -─ | u       
      \|\/  \:::       |        
      / ̄ /   ::::\    /  u
     /|::::::::| \   ::\ _/\          
   /:::::|:::::::::|  \   /  |:::::::\
      宇喜多 秀家

秀家はまだ若く、幼いころから秀吉の子供として育てられたため、
溢れ出る感情を抑えることができなかった。




468 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:07:09.61 ID:sniYfxI0

                      /!
                  「ヽイレ   ̄ヶワ   利家……
                  」 \ l   / Z   本当に長い付き合いだな、お前とは……
                  ヽ ,毛_ /∠、/   秀頼を頼む……
                  〔V_,, ̄、_Y1   ……頼む……
                  ,ゝ!rtュ.  rtゥィ/   ………………頼むっ……!
                 _ノ 、l ̄^ ̄ ̄|'\_
              , -く. \  \___ノ-―' >、


              ,____,-_‐_'''‐-:、
            ,-、-!'-:、ヽヽ`':、  \
            | i‐:、', _,,ヽヽヽ ',r-、 |   ……承知した。
            | |  !" _,-! l  .!,、.l |   この利家……
             !'ヽ.`i``'''"!'.| ;'.',ノ |   全身全霊で、秀頼様を守る!!
              `''‐i__,' .|/ ,! `‐!  
                ヽ   ,.  _,,.-'i、
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_
                ,:;':' | |''_ -',/.  ',  `'''ー--;;、
              /,' /, |゙  ,:;''-、,.-´   ./ ´ `:、




474 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:08:40.42 ID:sniYfxI0
                      /!
                  「ヽイレ   ̄ヶワ
                  」 \ l   / Z
                  ヽ ,毛_ /∠、/   ……そして、やる夫……
                  〔V_,, ̄、_Y1
                  ,ゝ!rtュ.  rtゥィ/
                 _ノ 、l ̄^ ̄ ̄|'\_
              , -く. \  \___ノ-―' >、


         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /U   (●)  (●) \   ……はい……
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /

                      /!
                  「ヽイレ   ̄ヶワ
                  」 \ l   / Z
                  ヽ ,毛_ /∠、/   …………あれから、
                  〔V_,, ̄、_Y1   もう、何年経ったかな?
                  ,ゝ!rtュ.  rtゥィ/
                 _ノ 、l ̄^ ̄ ̄|'\_
              , -く. \  \___ノ-―' >、




482 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:10:44.19 ID:sniYfxI0

         ____
       /      \
      /  u   ノ  \   ……?
    /      u (●)  \  …………小牧の戦いのことですかお?
    |         (__人__)|
     \    u   .` ⌒/

                      /!
                  「ヽイレ   ̄ヶワ
                  」 \ l   / Z
                  ヽ ,毛_ /∠、/   ……いいや。
                  〔V_,, ̄、_Y1   金ヶ崎だ……!
                  ,ゝ!rtュ.  rtゥィ/
                 _ノ 、l ̄^ ̄ ̄|'\_
              , -く. \  \___ノ-―' >、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

       ,ィ                      __
      ,. / |´ ̄`ヽー- 、 ト、        , -‐、/./.- 、
    / | |    ヽ   l l        ( 家◇徳 ノ
  /o ̄`ハ._.ゝ===┴=く.ノ- 、      ノ ◇ ◇ (    押し出すおっ!!
  /o O / l´ ⌒    ⌒  lo ',ヽ      ( 康◇ 川 }
  \___/. ト、( ●)  (●) ハ  ∧      `⌒/7へ‐´                 パーン!
 / ,イ   レ::::⌒(__人__)⌒l~T--‐彡    /./         
/ ̄ ̄l.  彡、  |r┬-| ノ'l  l::::::::::彡ー7⌒つ、     
彡:::::::::::l  ト、__ `ー' /|  l::::::::::::ミ  {,_.イニノ                      ダダーン
彡ソ/ノハ   ト、 \  / ,イ  川ハ ヾー‐'^┴

        _.. -‐ ' "     ヽ ̄ノ^7__
    `ー ''"--―――-r⌒``~`゙゙`''ヘ/   やる夫殿に続け!             カキーン
     `ー--――ー--->  ~-、_, ',
      `ー-- .._ へ/   くてi` 〈             ヒュッヒュン
       `ー-_   | ^i        , ノ                    _.. ‐ァ=r‐''⌒゙二ニ二つ
          ヽr''ヘ、_     ,.-=ァ/                _. -‐ '"´  l l    r} } }l
          /   !、   {__//    __      . -‐ ' "´        l ヽ  、 ヽ_ノノ
          ノ       、   ̄ /-‐ ' "´/`゙ ーァ' "´  ‐'"´         ヽ、`ーテヽJ
     _.. -‐''フ|フヽr-‐ ''''フ. ̄「´      /   /                __.. -'-'"
  . ‐ '7    く/|〉-rへ. /   l     l   /            . -‐ '"´

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「金ヶ崎…………!! ……あれから、もう30年近くになりますお」

「そうか……。やる夫。あのとき、やる夫が助けてくれたからこそ、今日の僕がある」




488 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:12:31.36 ID:sniYfxI0

            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \    …………。
    / (●)  (●)    \
    |   (__人__)    u.   |
     \ u.` ⌒´      /

                   ..,,,,,,,,,,...   ,,.z
               /~'''''"     ` ´  l
             /    ,.. -- - --z.,,__ '‐ッ
            /  /, ''''' ゙       ヾ ./    頼む!!
           ./ /'''/   ,,.ィ ''  ヽ、_ > ヽ
          / /  (  ,_,-''"_    , _,....゙_''Y./    あのときのやる夫の義侠心……
         / / // ' ,. ヒニ゙.l,  ヾ l.l''';. l .V
         ゙''-,/ / ゙>  ' ヾ''    ヽ ゙゙   l     小牧の際では信雄を助け
          ゙ー, ,l;''';';;、l           .; .; !    l     織田家の為に僕と戦った義理堅さ!
            ゙-、 i'ッ'       _,.. -‐-、  .l
             ヾ;:-`     ,ィェェニニニ.l  l     その義理堅さで、今度は僕の遺言を……
               `'ァヽ,    ゙''゙  ‐'''   /     秀頼を守ってほしいという遺言を……
                 ゙l ゙'‐ .,_      /      聞いてくれ! 秀頼を守ってくれ……!!




502 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:15:02.39 ID:sniYfxI0

       ______
      /  \    /\
    /  し (>)  (<)\
    | ∪    (__人__)  J |   ………………。
    \  u   `⌒´   /   承知……いたしましたお。
    ノ           \


やる夫の中に、何かがこみあげてきた。
秀吉のことが好きだったわけでもなければ、
忠誠心をもったこともない。
そうだというのに……。

秀吉が金ヶ崎のことを持ち出してきたのも、
やる夫のそういった部分に訴えようとしているのだろう……。
あまりにも虫が良すぎる秀吉の頼み。
頭ではそれが解っていたが…………




513 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:16:18.93 ID:
sniYfxI0

                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   ……ありがとう。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    これで僕も安心だ。
                    `  ι,,   `',ノ7   ありがとう……!
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ


         ____
       /      \
      /  u   ノ  \
    /      u (●)  \   …………。
    |         (__人__)|   (秀吉……)
     \    u   .` ⌒/

秀吉はその後、五大老、五奉行をはじめ諸大名に対し、
秀頼と豊臣宗家への奉公と忠誠を誓わせる誓紙を書かせ、血判を捺させた。
何度も何度も書かせ、捺させた。
誓紙など、文字通り紙切れのような時代であったが、
そんなものでも、頼らざるを得なかった秀吉の精神はいかばかりか。




519 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:18:08.22 ID:sniYfxI0
         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /U   (●)  (●) \   ……殿下。
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /


                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |   …………。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|    ……僕が死んだ、ら……
                    `  ι,,   `',ノ7   朝鮮から……兵を……引いて……
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,, と……ひで、より、を、たの……
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,  …………。
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ

その後も、五大老は何度か、五奉行や、妻のねね達と共に、秀吉を見舞った。
(途中で上杉景勝は領国へ帰ったが)
秀吉は、自身の死後、朝鮮から兵を引くことだけを話すと、
後はほとんど返事もせず、かすかに笑ったり、うなずいたりしただけであった。




532 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:20:01.35 ID:
sniYfxI0
                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
                   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ
                  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ ///== \ゝ
                 / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
               ̄∥~  ̄~ ̄~  ̄~ ̄~ ̄  ∥| ̄ ̄ .∥ ̄ ̄ ∥
                ∥==================.∥|=====∥==== ∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥===================   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
                ____@))____|_______ |
               /    //ヘ \冫      |        |
               /   //     \\冫    |         |
       ∧_∧  /  //   ⅢⅢ   \\冫   |         ∧_∧
      (  (( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(    )
     / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\\
    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\_\
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人_\\_
/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====

1598年9月18日(旧暦8月18日)、伏見城。


                     ,,- ┐‐┐- ,,
                    /''| / |_ヽΡa `ッ
                   | ,ト-‐‐/ ooヽ-,, X  ………………
                  . |' , __,,,,乂_O丿 .` |  ………………。
                  . |/ィェァ | ィェァ 'iii;‐,|
                    `  ι,,   `',ノ7  ……うっ……ーーーー。
                    `、   _,,,  /'|,',,
                    ,,,-ヽ ̄__,,/ i,,,_`‐ ,,
                   /  /, ̄ ,   /,,> `)
                ___,,,-┤ i ヽ /_/ _,,-‐''' i ,,,,
               /|   ヽ  i‐---‐'' ,,,/,,,,-‐'''' `  `'-,
              / |    ヽ i(;;)/-‐',-‐'      /' ̄ヽ




543 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:21:31.65 ID:sniYfxI0

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  :  . : : :                                    : . : : : : : : : : .
                                             .  :  . . .

(……明るい…………なんだ、これは……。
ああ……そうか……僕は……死ぬのか。
僕は…………)


             _,,-‐'''" ̄"`'‐:、
          -=ニ" _,, -"`''z-'-`-、`''Z
          -=ニ二-__‐‐z"-、,,_ `"|'
          ‐"z .i゙r、ヽ" .i'T;j'' ,.r゙   …………?
            `i '、!,;       _ |
             ',,r'"l    _,,,,,,_「   ここは……
              !  `    ''/    極楽か、地獄か……
            ,.:''i"`'‐:、_ `ー,-'"
     ___,,,,.... -'i"  \   `''ァ<,'、
.   r'"ー-:、    |    ',、_  ,' ̄'i `、、_
   i     ヽ   ''''ッ''" ':,':、!ヽ,,,|',、ヽ `-、_
  r'.      ',    く.    ':、 | ',i `"、  ', ヽ




550 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:24:49.42 ID:
sniYfxI0




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556 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:25:50.91 ID:
sniYfxI0
             -,,_----------:、__
            -=;;-`----   ヽヽ `-‐i
             -;=---   _r'-''‐`‐、,. .!、
              `-:、.r‐、、!. -、,,,_  .|'"    !!
                   i ! ri    (.・)`' ir'
               |-`'i     _ _!  ヽ‐z
              ノ、  ヽ  (二ニ'r'    ', Z
     ,..--、------r''"i `'-、_ -、,,_,,/    i >
     ,'   `:、   |  ':,   `‐r:,!、_      ,'r`
    ,'     ',  |   ヽ、_  ,' `i',':,ー-、-、
    ,'      i  `''ニ-" `:、-:'`:i-,'ヽ,ヽ  ヽ `、

                 ,; i, il;l! , ; il
          _,,,,,,,,,__ , 、,く〈 ll~i||||||||||、
        ,;;彡-::::::::;;;;/;;li'!!|‘ とニ)||||ニ l
      ,;;l;;;;;;;;;;;;::::`、;;;l;;l |_,,!、_ ノ||||||||):ノ   ……なんだよ、これは……
      /;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;:::l;ノ;;l /;;;;`;::=<`"!/'_=l   なんだよお……!
     /;;;;;;;メ;;;;;;;;;;;;;;;;;:ヽ〉y;;;;;;;::::8インT;;;;;;::::l
     /;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;::_::ノ;;;;;;;::::::ン;;;;;/l;;;;;;;::::|   
    ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、;;;;;;;';;/;;;;;;;;;:::::/;;,イ;;;;|;;;;;;;::::l


               、‘li;,, `||i;;;|li;;.,,'i;
               `''l,!l|||li;||||||||||i;;|||i;,
               ''i;,!!|l||||||||||||||||||||||li;,.   ここは……ここは……
                '||ll!''!||||''''|!'i||||||||||||i;;  僕の……故郷……!
                 /|σ'.!''' _ `´`!||||||<
              _,/'-'〉'    ヽ   /''    尾張中村じゃないか……!!
             /l`ヽ、.i    `''`'’;-'
       ____,,,,,;;;<;;;;;;;ヽ  ヽ  、. ___,.../
   ,;;;;'::-::::、:;;;:::::::::::l::::::::::::i_  `、.....ィ´、_
   /;;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::-::、_::'::::ト 、_ l::::::,!_:::、::::、___
  ノ;;;;;;;;;;;;;;;;::::::l::::::::::::::<:::::::::::ヽ`'`l::::、i:`<_:::::::i:ヽ
  |;;;;;;;;;;;;:;:;:;:::::::|::::::::::::::::::\::::::::::::、 |:::::'|:::゚::〉:::::::l:::i




572 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:30:50.13 ID:
sniYfxI0
                 ,; i, il;l! , ; il
          _,,,,,,,,,__ , 、,く〈 ll~i||||||||||、  
        ,;;彡-::::::::;;;;/;;li'!!|‘ とニ)||||ニ l   帰れというのか……
      ,;;l;;;;;;;;;;;;::::`、;;;l;;l |_,,!、_ ノ||||||||):ノ   元いた場所へ……
      /;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;:::l;ノ;;l /;;;;`;::=<`"!/'_=l   あの尾張中村へ……
     /;;;;;;;メ;;;;;;;;;;;;;;;;;:ヽ〉y;;;;;;;::::8インT;;;;;;::::l   帰れ、と……!
     /;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;::_::ノ;;;;;;;::::::ン;;;;;/l;;;;;;;::::|
    ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、;;;;;;;';;/;;;;;;;;;:::::/;;,イ;;;;|;;;;;;;::::l


                    '‐‐‐‐‐――‐- 、.._
                    ‐ニ`、`  ̄ `ミヽ 、!,.ヽ-ァ
                    二´`ミ_` ‐,.. -、、' l/ {
                     `ヽ/'ヽ'l/'´-、_  `'´r'  嫌だった……
                      ,|ゝ-''´  、,,,.` ' .ノ   百姓の家に生まれて……
                  __,....i-/Y ´l.        |   時には田畑を耕し、時には兵士として戦い、
         , -‐‐''、''    '´  / | 丶 ゝ  __.._´.‐'   それだけで終わる一生なんて、
        ノ    ヽ .    /  !  ゝ \___ /、    ゴメンだと思った……!
       /      ;l    <..__ |!  ./ニl´ノ`l \_
      /       ;;    _,.. -'´ト,.イ;  ノ!/、_」   ヽ
     /        i    丶   |  .〉.イ 'ノ .\   ;.ヽ




579 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:32:28.05 ID:
sniYfxI0
                    , ,i!.   ,;
                   ,nソ!ッ」`!ゝ、!;/'!
         ,.. -‐---、....,..;=ヽ.<! |f .|、|_'!ヾ<.ト;_   もっと、もっと広い世界に出たかった!
        .,r=‐‐‐-、   / f.iイ'! : : .' ´,^) .l と;`!
     ,/'~      ヽ.  { f |! `!    j、.ヾ ノ }!. |  こんな田舎の村で年をとって死ぬなんて……
    ノ.|         '! .{ i' y='==_:、,ノヽ,、ソノ.)_!  名も無き雑兵として死ぬなんて……
   ./ ゝ       !ノ. | .ノ   `ヽ,_, ク<ニ!,  イヤでイヤで……たまらなくて……!!
   /   ヽ.      〈,>'<リ    〆f_/'T    s!  
  ノ    ヽ、     `y'    O/  ノ!    .q  それで……飛び出したのに……
  /.      ゝ   r-イ     /' / .}    |  それで……出て行ったのに……!


                   ..,,,,,,,,,,...   ,,.z
               /~'''''"     ` ´  l
             /    ,.. -- - --z.,,__ '‐ッ
            /  /, ''''' ゙       ヾ ./    今は……帰りたい……!!
           ./ /'''/   ,,.ィ ''  ヽ、_ > ヽ
          / /  (  ,_,-''"_    , _,....゙_''Y./    ふるさとへ……!
         / / // ' ,. ヒニ゙.l,  ヾ l.l''';. l .V
         ゙''-,/ / ゙>  ' ヾ''    ヽ ゙゙   l     尾張中村へ……!!!
          ゙ー, ,l;''';';;、l           .; .; !    l     
            ゙-、 i'ッ'       _,.. -‐-、  .l     
             ヾ;:-`     ,ィェェニニニ.l  l
               `'ァヽ,    ゙''゙  ‐'''   /
                 ゙l ゙'‐ .,_      /
             .,, --‐┴‐‐‐‐`‐‐ー‐'''"└------、.
            /                   _ -`ー




585 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:34:03.17 ID:
sniYfxI0
,.:,; ' ''.. .,;.'..:⌒`;,: .  ..;;.,                              ` 、  '
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        ''  '.': ;,::. .  ..., ;)                         , ' ヽ
 .''.:.:´⌒`.: .: ...    . ...,. . ,;                             ,.    ヾ
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                                 .: ...:::⌒` ''           '.':. .,.; ,..
                             (    .: .....:   ...:.: .: ⌒` .: ..:.: .: ... .  .:.:.
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        jr'i!´;; i;;: ,;、;;;''            : :..:.: ;'' ;;'' i;;; ;i..;: i: ,;
  _ __ _ __ ,;r'j';;: :;;vi,,、.;;iir'         ..:: : :: .:.: ji;:: ;; ;i..;: il;:; ;;、;
  ... :.:.: ;j´;r;::;; ;i..、;: :;;ji           .::.. : :.:: .::::lf;; i;;:v ,;、; ;i..;: i
  .:. ゜ ,;i´j';;: il;:; ;;:.、;;w!            ..: : : :: .:.: jvw;: il;:; ;:;; ;i..、;;:.、;
 ..~:. jツi.;;:;:、 :;;v;;i,, ijj             .. .:: :.. : :.:::: iiW:;:、 :;;v;:w;; ;:;;;;i
                    、,t-j-;、,
                   ,-┴`‐''┴-、
                 .,-t‐''' "T~` ''<、,    
                    ノ i::.   ......:j |   
                   j! .:|:::::::::i:::::::::::::|! ::'!
                   ( .:::{!::::::::|:::::::::::;:|!  }
                  \:::ト;-‐‐t‐i-;ェ、j! ...:'!              
                __,ノ~:: ̄ノ:::: ̄~ヾ},  .|.            
     __,........------‐‐' ´::::::::::ノ´::::::::::::::::::イ!:::: |          
  ,.r=_'~    ....::::::::::::::::::_;--'´:::::::::::::::::::::::' |ト;t-!          
  /,-‐'''ヽ、.::::::::::::::::::;-ィ=''´   ..::::::::::::::::;;;;:: |くイソ
       ヽ、 /ノ   __,....-ァ--;;、_::::::::: ノ「`Y'|`!      
          Y ∠r--‐''´     |:::;;;;;;;|Tゝ_/;||::::|.|:::!     
                  |:::::i;;::| !:::;|;;;;||::::|.|:::|    
                     |:::::l:;:;| |:::::i;;;l.!:::.!.!;;;!   
                  |::::'i;;;1 .|::::i;;;;|、::|.|__!

「……お帰りなさい」

そんな声が、どこかで聞こえた気がした。
間違えるはずもない。数年前に死んだ、母の声だった。

秀吉は、迷うことなくその声に従い、目の前の道を歩き始めた。

一代の英雄、豊臣秀吉。
その死の瞬間、彼の脳裏には、生まれ故郷の青々とした空が広がっていた。




601 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:36:31.95 ID:sniYfxI0

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                               `゙´γ
................................                   γ                .....................:::::::::::::::::::::::::::::::
                          γ
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                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
                   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ _,、‐" ̄ ̄'''‐、__
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   _,、‐"~`'''-,,..._       / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ    ;;;;;;;    ~`'''-,,..._
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'´;;;`'''‐-
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
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       ∧_∧  /  //   ⅢⅢ   \\冫   |         ∧_∧
      (  (( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(    )
     / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\\
    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\_\
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人_\\_
/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====


1598年9月18日(旧暦8月18日)、豊臣秀吉はその生涯を終えた。享年62。

辞世の句は「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢 」

自分の人生は朝露のような、露のようなものだった。
浪速(大坂)での栄光も、栄華も、まるで一夜の夢のようなものだった……。




614 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/18(月) 00:38:50.39 ID:sniYfxI0

                                 ) (.ヽ' .
                                 ⌒_   .
                                .ノし~|
                                .i    |
                                |,.   .|
                                /.    |
                                /   ./
                                /   .(
                              _ノ   i `
                        ._   _/     |
                       .l (,,.-‐´     .|
                 .,,____  ,.ノ        ./´
          _,,. -‐'´     'ー┘         |
         __!.,,__ ,,__,.,..__,...,_     _       /フ ..i´
       <´~ し、 _.ノヽ- \ つ   (└‐-'´!ノ⌒ |,..i´
        )  .く .~| .,,.-‐.v´ .! ,.-‐'
       /   ./   `  .   `´
       .ヽ∩,!

百姓の息子から天下人にまでのしあがったその生き様は「戦国一の出世頭」と称される。
その痛快なサクセスストーリーの持ち主も、最期は、
一人の父親として、幼い子供の未来を案じながら、この世を去った。

群雄割拠の日本は、秀吉によって、一応の終わりを見た。
しかしながら、日本国が本当の泰平を見るには、もう少しの時間が必要だった。
秀吉の遺児、豊臣秀頼……
徳川やる夫、前田利家、石田三成、伊達政宗ら……
戦国生き残りの群雄達は、秀吉の死により、それぞれの思惑と決意を胸に行動を始めるのである。


第22話「夢のまた夢」終わり
第23話「壮烈! 三河武士」へ続く





875 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 20:38:10.82 ID:JT6EEns0
第23話「壮烈! 三河武士」

この物語は、東照大権現、徳川家康が天下を取るまでの、
苦難の物語である。

          ____
       / \  /\  キリッ
.     / (ー)  (ー)\     大納言(前田利家)。まずやる夫達がやるべきことは、
    /   ⌒(__人__)⌒ \    朝鮮にいる諸大名を、安全に日本へ、
    |      |r┬-|    |    引き上げさせることだお。
     \     `ー'´   /
    ノ            \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


                 l´`、''‐=_‐-:、_
                i'r"`、 __ヽ、 ヽ、 `:、
             !.i r'"_,,,.';',   i_  ';  その通りだ。
                |.i、'、. rti-|i,  ,'-`i |  ……太閤殿下の死が、外にばれてはまずい。
              !'`;| _  ノ ! ./!) ノ./  日本軍は士気を失い、明と朝鮮が勢いづく。
               .!-‐- ,'ノ /'く,/   あくまで内密に行おう。
                ヽ''  _,,. :' _,. '、_
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_
                ,:;':' | |''_ -',/.  ',  `'''ー--;;、

1598年9月(旧暦8月)、豊臣秀吉は死んだ。
やる夫と前田利家は、その死を隠し、朝鮮にいる諸大名を、
無事に日本へ帰さなければならないと判断した。





879 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 20:41:15.30 ID:JT6EEns0



  iv'ヘ                                |  |:|l==|
  | ;`;|                            |  |:|》: ::::|        i'1
  | ;'l:|           i'`'i             、       /|  |:|\ : |  .      |;'|       ,、
  !:`l'|  ζ\     |;`;|             ∥       〕 .|  |:|  || | ./\   _.|;'|       /.:〉
-、_|_.;l:|   \';、\  :|':i;;|     .  i'1   ||/>  r┘.:|  |:|  ||::| |  ∥‐┘ .:|';|──へ./.:/_r‐
ー|_}:;|    \';、.\|;';;;|   ./〉 |;|_r//  /| ̄\:|  |:|   ̄ .:〃../>.::|;'|:::::::::::::::/.:/:::::::::::
-|_|`|_r:‐:‐:‐:‐\';、\;| r‐//┐_|:|::::::::;⊥、r/.::| .:::::::|/\/\   《// ..:::|;'|:::::[]::::/.:/]:::::::[]::
ー|_};|::::::::::: : :: : {二l\;i`!、::://:::::::::::::::::::r| .::| /.:::::<\/   〈:::.:... \ 》 ' .::::::::/|\_n::::::::::::::::::::
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ー|_}::/ 、';';〉.:/ /{_|┴lニニニニニl.r┴、_|_|_|:>:::::___|」__:l;_;_//..::. `〈 :| |: : : |:|::::::::| |: : :
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 `     , '  .   `   ∨_,,,;;;;/. ~゛`┴ -'⊥ .」_;!__;!__;!__;!_;ト、 r─‐-、   ...:.:.:.::.:
             ,                 ~゛ ┴  ⊥. .,_..:::| ::/ ̄. ̄'"ヽ┴-、_;_;_;_;_;_;_
                     ,,       `            ~゛'' ‐-|\___ト--/.. ...:::::::./|
  `             .,     `    ,.            '     \|__;_;_;_;_;!─l二二二l/


朝鮮の戦況は、実にまずい。
前回でも触れたが、日本軍の士気は非常に低かった。
時期は既に夏であったが、明も本腰を入れて、兵の数を増やしてきており、
日本軍は、北上することがなかなかできなかったし、その意思も薄かった。





885 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 20:43:04.00 ID:
JT6EEns0

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 ';;';';;,.,
  ''';;';';;'';;;,.,                  ザッ
   ''';;';'';';''';;'';;;,.,   ザッ
   ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
    ;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
      vymyvwymyvymyvy     ザッ
ザッ    n_n,n_n、n_n,n_n、n_n,n_n、
      ∩_∩^-^∩_∩^-^∩_∩^-
  ザッ   ∩__∩ ∩__∩ ∩__∩ ∩__∩
         ∩_ ∩__∩ ∩__∩ _∩ ∩_    ザッ
     ∩___∩    ∩___∩ ∩___∩ ∩___∩
     | ノ      ヽ   | ノ      ヽ | ノ      ヽノ      ヽ
     /  ●   ● | /  ●   ● |  ●   ● | ●   ● |
    |    ( _●_)  ミ |    ( _●_)  ミ  ( _●_)  ミ  ( _●_) ミ
    彡、   |∪|  、` 彡、   |∪|  、`\ |∪|  、`\ |∪| 、`\
   / __  ヽノ / / __  ヽノ /´>  ) ヽノ  / ノ //ヽノ /´>  )
   (___)   / (___)   / (_/_)   / (_/    / (_/

9月に入ると、明軍は攻勢に入った。
李氏朝鮮首都、ソウルに集結させていた十万を超える軍を三つに分け、
蔚山、泗川、順天の、日本軍がいる三拠点に向けて進撃を開始した。





891 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 20:44:53.89 ID:JT6EEns0
 /         ヽ
 | 明  な  闘 i
 ゝ 軍  き  わ ノ
  / と   ゃ  イ
  |  ゜     i
  \___ _ ,,-'
――--、.., ∨
::::,-ー、,-、ヽ
::_|/ 。|。ヽ|i、
/.` ´● ' ニ、
ニ__l___ノ
/ ̄ _  | i
|( ̄`'  )/ / ,..
`ー---―' / (__ )
====( i)==::::/
:/   ヽ:::i

蔚山にいたのは加藤清正である。
清正は明と朝鮮の連合軍を、迎え撃ち、これを撃退した。


     / レ----.、/ フ
   _| /      !l_
    ̄| l,、------'.l`
    /_,,、..---.、,」
.   /::r" ̄``'ー‐''"`ヽ
   l::/  --、   ,、-- !
   l;;l.  こ0_>  ,イ_0ア |
.   l l         |   l
   ヽl     -┘   !
    ヽ  ,ィソ-―-ヾ、/
      >,lリ′ ‐‐  ソ \
    r'" ヾt、.,.iiii;.,/    ̄``
,、r''"´      ヾiリソ
       董一元

そして泗川には、董一元率いる明と朝鮮の連合軍が攻めてきた。
その人数については、よく解っていない。
一番少ない説で16000、多い説では20万にもなる。

泗川は確かに重要な拠点である。
西には日本軍のいる順天があり、東には港町の釜山がある。
即ち泗川が落ちることは、泗川よりも西の日本軍と、
釜山などにいる日本軍の連結が断たれることである。
こうなると、作戦、補給、撤退など、日本軍の行動、全ての面に支障が出てくる。

重要な拠点なので、数は不明でも、
かなりの大軍が送り込まれたことは、確かである。





895 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 20:47:19.77 ID:JT6EEns0
三三三三三三   ミ         三三三三
三三三三三三   ミ        三三三三三三
三三三三三三   ミ _    三三三三三三
三三三三三三   〔|ミlm|___,Θ三三三三三
三三三三./ ,)-__二二-―-´lミ ミミミミミ彡
三三三 /,,/ ̄ ̄ ̄) .、テ‐,-  ヽミ/~ヽミミ彡
三三三 /,,,/ (,,ヽ/ i ~`` ヽミ   lSl |ミミミ彡
三三 /^ヽヽノ lヽ) _ `   |   _/彡ミ彡<やれやれだぜ・・・
三 / \ ソ.  / }‐- 、       l ヽ彡ミミ
三 l、 \ )(  ノ  ノ⌒       / | ヽミミ \
三 l\ソ、  _/  ヽ__  _ /  |   /三三\
三 \  _/i |‐、三三三三\    /  /三三三
三三lミ  / (三三三三三. ) ∩  /三三三
三∠|ミ/ / .|三三三三l ̄ ̄l l ̄三三三
          島津 義弘

泗川を守るのは、島津義弘以下、7000人の島津兵である。
明軍の数が、最も少ない説の16000人だったとしても、
倍以上の兵力差があった。



       |:::::::::::::::::::::::___::リ,    
       r| ::::::::::::::( )|'爪|::jリ    
      /``======_‐ラ(6,′数が多ければいいってもんじゃあねーぜ……
     ,>‐'つ__... =-〒rtッテ|h′ むしろ少数精鋭……島津家だけで戦ったほうが、   
   /.ノ (:{,|| i   i l゙`~.jl|リ  うまくいくってことも……あるんだぜ……。    
   ! }/゙ヽl.l ',  ヾツ  |l!|) _
   { (´/ヽ.):ヽ  r=- l/l:}/,r=,ヽ.._
    ヽ( イ- ) ̄l|、|!゙¨´ / l:八.>=iこ⊂⊃
     \ `ヽ:::::lドミ==‐' レ____l[二´__
 ̄:¨"7゙<〉   )::¨o7 /  ̄ フ 7ー-、:_:: ̄

朝鮮南部に展開していた他の大名も、泗川の重要さは理解していたので、
援軍を派遣しようかと申し出た。しかし、義弘はこれを拒否した。





904 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 20:50:22.49 ID:JT6EEns0

     / レ----.、/ フ
   _| /      !l_
    ̄| l,、------'.l`
    /_,,、..---.、,」     日本軍の連結を断つのだ!
.   /::r" ̄``'ー‐''"`ヽ
   l::/  --、   ,、-- !    かかれっ!!
   l;;l.  こ0_>  ,イ_0ア |
.   l l         |   l
   ヽl     -┘   !
    ヽ  ,ィソ-―-ヾ、/
      >,lリ′ ‐‐  ソ \
    r'" ヾt、.,.iiii;.,/    ̄``
,、r''"´      ヾiリソ


  おチンチンびろーん!!
   ∩___∩
   | ノ      ヽ/⌒)
  /⌒) (゚)   (゚) | .|
 / /   ( _●_)  ミ/
.(  ヽ  |∪|  /
 \    ヽノ /
  /      /
 |   _つ  /
 |  /UJ\ \
 | /     )  )
 ∪     (  \
        \_)

おチンチンびろーん  びろろ~ん  べろーん  びろんぬ
   ∩___∩ ∩___∩ ∩___∩ ∩___∩
   | ノ      ヽ/⌒)     ヽ/⌒)     ヽ/⌒)     ヽ/⌒)
  /⌒) (゚)   (゚) | .|    (゚) | .|    (゚) | .|    (゚) | .|
 / /   ( _●_)  ミ/ ( _●_)   ミ/ ( _●_)   ミ/ ( _●_)   ミ/
.(  ヽ  |∪|   /  |∪|   /   |∪|   /  |∪|    /
 \    ヽノ /     ヽノ ./      ヽノ /      ヽノ  /
  /      / ./       / ./      / ./         /
 |   _つ  / |   _つ  / |   _つ  / |   _つ  /
 |  /UJ\ \.|  /UJ\ \|  /UJ\ \.|  /UJ\ \
 | /     )  )| /     )  )| /     )  )| /     )  )
 ∪     (  \      (  \      (  \      (  \
        \_)       \_)       \_)       \_)

明の大軍は、一気に島津勢に襲いかかった。





917 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 20:53:12.62 ID:JT6EEns0

  (ヾミ.ニヾ={ { (( {/(::::::_... --―==ニニニニコ′
  {ミ ヾ ニ =ヾ、ヾ、ヾ、(○)ニニ二二 _ ̄ ¨ └- .._
  j ヾ ミヾ = ヾミ、ヾ 二 ノ― - ..._      ̄ フTi┬- 二 _‐- 、
  )ミ ヾミ二 ==ヾミ ニ/―‐__---- 二ツ)ノノ/∠リノ     ̄ )′
  {二 ニ = ヾ ミ 二 ニ〉  <で・フ¨ヾ>三⌒〈・ラナリ__.. -‐ "´
  ゙i二 ニ = ,≡三二.ニ{     `冖' ´ "´    ',¨゙|
   lニ -‐.二f r、ヽミ二}               ',│ てめーは俺を怒らせた
    l,ニ-‐フ| | | \`Y´             '" / |
    l// l l l l (                    |
     l/ リ 八 ヾ、_ ]            _.. ニ=ニ、 |
      彡イ } }`ヽ、 o ノ          <..__.ノ |
      l l ノノ ノ   ̄  ',              |
      l l レ /l      `丶、        __ l  ,r‐- 、
       リハイ l__...  -‐ '' "´ ̄ ̄ ̄ ̄l| ´三/  / /"ヽ_ヽ_





928 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 20:55:44.80 ID:JT6EEns0

次スレ  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1219406040/

   ミ\\\\   \川ミミ\ミ  ..  ・ ┃ ・ ,.,┏┓┏┓ ┏┓┓フ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━
  ミミ\/二l'二\ミ┏┏┏┏┓ミ\・ ・┏ ,./l┃┃┃┃ ┃┛┛ノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃━┓
 \ミミ/◯ミミlミミミl ┃○○○ ノミ\┗・┃┏┃┃━__ ━┏━━┓フ  ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━
 \ミ/○○ミミ\ミミl┃○○ミ/\ミミ\┃┃ ┃┃-‐'/  ┗━┓┃>ノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃━┓
 \ミ/○○。ミミミlノ ミ\○=ー,.ミミ∧   ∧┃ ┏┛  ┏━┛┃> ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━  ╋ ━
 \\\○。┌┐□\ミミ\ミミミミ,ミミ/ ヽ/ ヽ┃ ┃ミミ ┗━━┛フノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃━┓ノ┃ ━┓
  ミ\ミ\ └┘_ミミ\\ミ\\ミ/◯ ◯,.,.-┗━┛\\ミ  ーーフオラオl‐''l‐''l‐''l''lミノー/lー--,.,.、╋ ━
 \┌┐┌──┐\/ ̄l ̄/\ │\ーー/┏━ │ミミ__\\ミミ○○○。 └┘ ┘┘"""~~;;;;;;;;;;;;;;;\ ノ┃ ̄ノ ━━ ツ
 □└┘└─┐│/◎ /   l  \/┏ミミミ\。○ー□、 ミl三l三l≡l\└─/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ミノフ∧∧∧∧∧∧∧
─┐   ┌─┘│/        \    ┃┏ミミ○○ミミミミl  \,.ll-l二○○○。l、;;;;,、;,.'',.",.",.-、;;;;;;;;;;;;'',.,.、ミミミミミミミ
  └┐ ・└──┘ ,.,.// ̄ ̄\  \   ┃┃ミ○○。ミミミミl     l二/二/=/''‐、,@`,⊿'/lll,.ノヽ;;;;;;;;;;;;レ、オラオラオラ
  ┌┘ ┌┐口□ー、__llミミミミ\へへへ\\\lミミミミミミ//\  ≡ l__ll___ll___ll;;;/\⊿/\ミ/ミl\\;;;;;;;;;;ゝ オラオラオラ
  │  │└┐     ミミミミ┌/○○lミll\\\\ミミミ//ミミミ\ ≡≡ └─\l  \,.-‐-、ll  l lー-,.、--,.、
─┘  │┌┘┌───┐\ll○○○ミミl\\\\ ̄ ̄l_ミミミミミミ\ ≡≡○○○。   ,.llllフ/ ̄ ̄ーー,.、\\
     ││  └──┐│ \○○ミミ//\\\\\\\l ̄\ ̄l┐   ≡l三l三l三|]  \/"/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\;;;;;;;\
     └┘  ┌──┘│\ \ミミ//ミミミ\ \ \,/ ̄l/ ̄l ̄\    └└└└   /,/;;;;;;      ;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;\
        へ└───┘\\\-\ミミ\\\\,.l ̄l/│ミミlミミミ\\\ \      l/;;;;;;;;;;;; ;==;;;;  ;;;;l;:;:;:;:;:;:;:
        l /ーー┐__/ ̄‐---,.、\\/\ ̄  ┌/lミミミ◯ミミミミミl\\\       l,.,.-‐''' ;;;     ,.,. ,,l;:;:;:;:
        \ー,.,.,l__l  ,.  ;;   l /__///\ / lミミミミ◯ ◯ミミミミミl一--,.,.,.、ミミ  ,./" ;‐'''''"    ;;;;'''l;;;;;/;:;:
  \\\ \,.\  ヽ '''lー└─"/ーー\//lノノノlミミ◯ ◯ ◯ミミミミミl\\\ ̄ ̄\/、/ ;;       ;;;;l-ー
     \\,.ー┘  ;;; ,.'/   ○○///// ̄////\◯ ◯ ◯ ◯ミミミミl\\\\l  ;;\ ---‐‐''""   ;;;/
   \\\/、 'l‐"  l  l  ○○○///l /川川ノノ/ーミミミミ‐‐ミミミ//\\\\l   \\        ;/
       / ‐‐,.'/ __l、 l/ /○lミlミlミl┘/川ーー‐┤  \\\\''\ミミ\\\l   ,.,.-‐'',l ー ,.,.,.,.-‐''"
   \\/,.___,.l l  )lー' l____  l└└└ 」 / ◯川川l、││  \ \ ''‐‐--,.,.,./  ̄ ;;; ,.'" "',.ー
      \\ l ̄l ''\'"____フ ////// ○ ○川川l│││   \\\ '\   ,.,. ,.-''l、__/'"  \\
          レ'" \ \  //彡llll○○○川川l││ │     \  "'''''"""~~ """\\\
            \\\ \/////巛l巛l巛l巛l川l ││               \\   \ \
              \\\\彡//ll└└└└___」││ │オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
                        ││lll│││││   オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ





937 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 20:58:07.65 ID:JT6EEns0
                /            <三||三||三||三||三三三ヾ、===,、     Z
 ヽ            l               ||` ||ミ ||三||フ,|| ̄   ̄``ヾミノノ三三ヽ /  島 げ
 ヽ   / | |   ヽ        と 音 は  || ||  ||/||  ||   __   | |ヽ三三;/| 7 津  え
 _/      ヽ   / | | ま が わ  || ||  ||/||  || ̄    ̄``| |、_ゞ、/|| || -'_    っ
    ヤ     ___/      ら     わ  || ||  ||r‐‡―‡―――‐--、.| | ||| || ||   ゝ
            ヤ      ぬ         || ||/‡|  ヽ、{ (_/``ヽ / | |'‐┘|| || ||    `>_
_|_______   _            ||,. ‡  | ' ̄ | ≡ l ̄ヽ, ヽ,| | 、||| || ||    ̄//L
_|_____ / ___``ヽ          / ‡    |_ヽ0.,/ 三ヾ.0_/二 l| |^i||| || ||  ヽ、l、_/、,ヘ'
  |      /    // ||ー―--, ,___,ノ        | '"~/  ―--三、  | |r'ノ || ‡ ‡   ゝ
 ヽ  /    /     ./'  ||   ( __ニ=―      l  ヽ、   ヽ、`` | |' l  ‡      > じ の
  _/  ヽ  /   .句| ||               l /ヽ ̄ ̄``ヽヽ∪ | |)ヽ       Z  ゃ 大
      _/     | ||        | / /     .| !{ ヽ__  ノ } ノ |/ \二、 、   L   勝
              | ||       \ ―   .| |ヽ  ― ̄  ノ//| |(( / >、 \ 、  /    
           |  / ――― ‐┼     ̄   ,.| |/ |\ _,、,_ / .//,| | )//  ヽ、)〉 ‐'、   
            \_   | ||    `     ,. - ―/ | |(),l i川川リ  //(_,| |//     // /'7 '^vヘ
                 | ||      /    / / ./())| | 川リ  //.((_,| |,'    //  /
                | ||     /     |/ /|(()| |ノツ  //(())/| .|    //  /
               | ||    /      / /. |(_))| |/   //(())//| |   //  /
                    | ||   /   | // /ヽ|(())| |  /./((.))// | .| _/ '|  l     _
                   | ||  /\   | /, / /`ー,`> ).| | /./((_))// | |-‐'  | |"   /((_))
                  | || / \\ |/ l_|//n))|ノ./((_))//  |  |\\ ||  /(( )(_))
                    ||ノ(( _))\ヽ|    〈 (|__,)) ,| /((_))//    |/   ) 〉|| / ((_)),/⌒
                   ||ヽヽ(( _))ヽ|    `ー―'_ /(( _))//   へ_// |/ ((_))/
                  〉 〉(( _))|      |(_)/(( _))//    `ー― '   /((_))/

島津軍は敵の兵糧を焼き、食糧不足にさせた上、
伏兵や鉄砲を駆使し、明と朝鮮の連合軍を撃退した。
この戦いにより、島津義弘は「鬼石蔓子」(おにしまづ)と呼ばれるようになり、
朝鮮はおろか明国にまでその武名は響き渡った。





945 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:00:07.09 ID:JT6EEns0
                 ,、- '' ゙ ̄,ヽ、_
                /  ,、-''`゙ヽ  `ヽ  ふっふっふ、
              /   !゙     |   `. ここで負けるわけにはいきません!
               ├--''゙    /    i
             , .,L _;.;;;;、  ヽ ゙ヽ、./´`!i
          ,、-';;、-''゙!,.、ヽ-- '゙`_,/'゙!G.ノ!
         /,;-'゙ ,,-';゙!--゙i-i'"  ̄ ',  Yi,
        /   "./ヽ,   ! ゙;;_,,ノ    ! ゙ヽ,
       /    ./    ̄;T!  ,/   ノ.  丿i ┬-─ '',゙ニ'- 、
       /   ,,/      ゙''ニ゙-   / i/ / i   /    `i
     .,_,i _,;;'゙      ,、-''゙ヽ、_/,、-''`  /  i  /      i
     i  ̄_,.フ     /i   / ! i´ )、  ,/   !  i       i
     ! ̄ ̄    !     / !  / ,i !'i゙ './!-、,/ /        !
     i  ○   i     ! !   `y゙i .i !.  /  ゙> ノ          /
      !       !、-ヽ;゙↓  / i !  ! ./   /./          /

三箇所の戦いの最後の場所、順天には小西行長がいた。
明軍と朝鮮軍は海軍も動かし、陸と海から順天を攻めた。
朝鮮海軍を率いているのは、何度も日本軍を破っている李舜臣である。
明と朝鮮は陸から海から攻めかかったが、小西行長の前に敗退した。

明と朝鮮による、日本軍の拠点三箇所の同時総攻撃は、
全て失敗に終わったのであった。





955 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:02:09.53 ID:JT6EEns0

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   みんな、日本へ帰ってくるんだお!
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

10月、やる夫をはじめとする五大老は、朝鮮の諸大名に帰国を命じた。



          ,.rrr'' ̄ ̄、゙゙ヽ、
           /~ニ  u  >llllllヽ
         j_ ヘ ヽu <llllllllllllllヽ そうは言われても……
        /、__,.=ニニ===、lllllllllll}
       ,.-‐フ''f   j!  ノ,.イ))lllj
       |_(,.。`ー''"  " ノノlll<
        { i__ 、  r'  〉}ヽr- 、_
        ヽrー- ヽ) _ン 、/ ゙| |   ` ヽ 、
         t __,. -''<  /  |  |      ,.`ー 、
         ,.-'' `TTtヾ、/  |  |     /    ヽ

諸大名は、帰国のための行動を開始したが、
小西行長のいる順天城の海路は明と朝鮮の海軍によって封鎖されていた。
行長は、買収や交渉で脱出を試みるも、うまくいかなかった。





961 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:04:13.97 ID:JT6EEns0

         /::::::::::::(._フ" ):::::::::ヽ
       ':::::::/:::::::::`'''´::::::::::::tタ',
       l:::::::f:::(((ぅ:::l::::i:::l::::::l:::l:::',         
       l:::::::i:::::::l:_:_:|_:_凵⊥l-|:l::|          小西殿を救出するべきだッ!
      ',:::::::!::::::|で6ラ')ノィ5ラ川
       ヽ::::i::::::l  ''"'( ::{;i::::j::リ`二ヽ-、   __  オレは助けに行くぜ!
       {ヽ::l::::::l     、.ノ::://ニ二:.eヽ ヽ‐=' O)  
       ハ \:::::l  ∈=':〃ニニニ::.’i }e、ヽ ̄
      ム e,\ヽドェ.、二ノ=-‐'`iニFl |  e、\
     /ヾ〉  e、`r― - = 二⌒i lニF|e|、_e、
   /e、 ヾ〉 e、  \ _/ (r \| |-F|’| \ e、
  /  e、  ヾ〉  e、 //"   \rぅ|eF|el   \
 {e、\  e、ヾ>、/ l |l  \_.ノ´l’E|’!
         立花 宗茂

                     ___
             、__ ...  - ‐__'' "´     ゙i
           ヾ   ̄  ̄             |
         ヾ`r             |
         ミ `(            __ r"|..._
          ミ  ´(  _____ ....((  )lノ  `ヽ
            ヾ  ◎===__====== =- ‐ ′
            `r''ヽ ノ tも=ッ‐< rテラ( }
          {(り"′ `¨´"/`  「´ l )ノ     やれやれだぜ……
            シヽヾ)            l l
         〃 `ー゚ 、       <フ l        まったく世話を焼かせやがる……
       l゙ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l-=‐= l__        立花殿、オレも行くぜ……
       l   (  ) (  )   | `.二´l┐|
       |  _`´___ `´    |、___l │|_
    /  ̄        ̄ ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |__
   /             \       O 「 串|
  /               ヽ        l │|

行長を救出するべく、向かったのは、立花宗茂と島津義弘だった。





969 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:06:17.72 ID:JT6EEns0


  {ミ ヾ ニ =ヾ、ヾ、ヾ、(○)ニニ二二 _ ̄ ¨ └- .._
  j ヾ ミヾ = ヾミ、ヾ 二 ノ― - ..._      ̄ フTi┬- 二 _‐- 、
  )ミ ヾミ二 ==ヾミ ニ/―‐__---- 二ツ)ノノ/∠リノ     ̄ )′
  {二 ニ = ヾ ミ 二 ニ〉  <で・フ¨ヾ>三⌒〈・ラナリ__.. -‐ "´
  ゙i二 ニ = ,≡三二.ニ{     `冖' ´ "´    ',¨゙|     オラオラオラオラオラオラ
   lニ -‐.二f r、ヽミ二}               ',│     オラオラオラオラオラオラ
    l,ニ-‐フ| | | \`Y´             '" / |     オラオラオラオラオラオラ!!
    l// l l l l (                    |
     l/ リ 八 ヾ、_ ]            _.. ニ=ニ、 |
      彡イ } }`ヽ、 o ノ          <..__.ノ |
      l l ノノ ノ   ̄  ',              |
      l l レ /l      `丶、        __ l  ,r‐- 、
       リハイ l__...  -‐ '' "´ ̄ ̄ ̄ ̄l| ´三/  / /"ヽ_ヽ_
   _..  -‐ ''"´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :l|  ̄ l--―{ { ̄--┐|二`ヾ"二


.    l: : : : : :l: : : : : : : : : : : :`Vノ : l: :l: : : ,' : : ;': l:ll
    l: : : : : :l: : : : : : : : : : : l: :/:l :l: :l: :l:: :/ /::/: :;リ|   
    l: : : : : :l : : : : : : : : : : l: :l::ノ: }: :} l / /::/レj:/::|   
    l: : : : : l: : : : : : : : : : :l: :|/_;イ_;イ_;リ、// .ノ/:|     アリアリアリアリアリアリアリ
     '; : : : : l: : : : : : : : : ::l: :|ニニ ‐--ミ`' } ,ィチj゙ :|     アリアリアリアリアリアリアリ
    /´ヽ: : : :l; : : : : : : : : :l: :|z't'ツ"_>`` '" {^~ |: :|     アリアリアリアリアリアリアリ
  / ¶′\: :ll : : : : : : : : l: :| `~¨´ (::"′   ',ノl: :j     アリーヴェデルチ!(さよならだ)
,r‐{   , \ll : : : : : : : :l: :| :.           ∨ノ:|
  ! ¶′',  r、\: : : : :::::l: :| :.      .._ /´): :l
 ¶′   \ ヾ>、\: : : ll: :|  :.       __-了:/::;'
エエエュ┬r 、\ `ヾ>、\:ll: :|   :   ‐.._'´¨´ノ:/::/
―‐ - 、 ̄`<〉、 ヽ、._`^‐-\ト 、 :      ̄「V/
 ¶′   \ `<〉、 \` ー==┬''^ヽ、 ...__ ノ
   ¶′  \ `〈>、 ヽ`:r'"||  ,タ ¶ }

              ≡=-       
 ゚ 。 ,∧,,,_∧ ゚。       
 ゚ ・<゚`Д´゚;>。  アイゴォオオオオオ!!!    
    (つ   ⊃   李舜臣さまあぁぁ……   
     ヾ(⌒ノ         
      ` J   ≡=-

島津義弘らの奮戦により、朝鮮は李舜臣を失ってしまった。





980 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:08:09.06 ID:JT6EEns0
次スレいきまーす



             /                 /      ゞ巛ミミ<
           /\               /      ヽ,ヽ《《《《《
    ベリ     /  \              \/ ̄ ̄ ̄~'/ゞゝヾ巛<ゞ
            |   |      /\ ベリ   / ∩∩∩/ゞヾ||ヽ巛《フ
            |...,,,,,,,,|,,,,,,,,,--''''''[][][][]''''''''''''''-ーーー-----<||ゞヾミミミ《ゝ
    ,,,-''''''''''''~~~~          _-----''''''|'''|⊥⊥⊥⊥ ̄◎ ミ巛 《ゞ
  /             ,,,_---- ̄  ,,,,,,,,,|,,,|,_,,,,,|--|-/   |ミ巛《ヾノ
  /        _,,,,,--'''''''〆   ,,,,,,--ベリ,,,,,,--~//  ::     ヽミ《ゝ《_
  |   D I S C   (,,--(_/ ,,,,,,--'''',,,-'''''''~~  〆/--'''ヽ       ヽ/,,,,, ヽ
  ヽ,____,,,,,,,,--.ヽ  -'~,,,,-''''''~~~     / /~「・」,,,/         / | |
              -'~,,- =======ゞ,   ヾヽー''''''~~          ) | |
           ,,,-''~,,-~ヽ,ゞ /,-TG△》ゝ,-'''--,,_____        ゝ / /
          ,-'~ ,-~  ヽヽ,, ゞ,,,--''''~ //'~~^^'-ーーーーー’       / /
        ,-~ ,-~  ,,,,,,-''''ヽ      ,,∠ |                 lー'' /
       / /  ,,-'''''    ヽ ,,,,-''~/|                 |--'^
       \ヽ-~~ ,,,,,..   ,,,-~~~  /   \  /           / |
             | ~~~~~~  ,,,,/       ,,,,,,,,,,,-        /  |--,,
    ベリ      /        ,-'^~ゝ     ,,-~~ ,,,,,,-      /   |\ヽ,,
          ,,-''   C    ゝ-'''''''''ヽ     --'^~       /    |  \
        ,,-~  I S   ,,,,,,--''''^~''''|'~ヽ,,            /ミ    |    |
        |~  D  ,,,,,,--'^~         |    '~-,,     ,,,,,,,,,-~ ミ    |  /
        ヽ,,,--'^''~  /         /        '~---''''''     ミ     |/

しかし日本側も損害は大きかった。
一時期は、島津義弘の乗っていた船も危うくなり、他の大名の助けで、
なんとか生還できたと言う。

だが、島津義弘たちが、順天を包囲していた海軍をひきつけたおかげで、
そのスキに小西行長達は脱出できた。





9 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:10:29.85 ID:JT6EEns0
         (::::::::::::   ヽ
    , ⌒ヽ    (::::::::::::::::::::::  )
   (:::::::::::: '   (:::::::::::::::::::::::::::  ヽ⌒ヽ 、
    ゝ:::::::::::: `ヽ(:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::    )       (⌒ 、
   (::::::::::::::::::   ::::::::::::::: 、⌒  ::::::::::::::::  ヽ     (:::::::  ヽ
  (::::::::::::(⌒::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::  )    (:::::::::
::(::: ::::::::::::::::::::::::::: `)::::::::::::::::::::::::::::: ノ:::::::::::::::::: Y⌒ ヽ:::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::)::::::::::::::::::::::::::::     ┌┐  :::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::  /~'7;; |/~''7 ::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: (  ( ̄|  ( ::::::::::::::::::::::::
                     、___`t-'ーイゝ-i
                      ヽ] ̄二二二7
~^'""~~~~^'""~~~~^'""~~~~^'""~~~~^'""~~~~^'"^~~^'""~^'"^~~~~~~~
 ~~~ ~~   ~~~~  ~~~ ~~  ~~~  ~~~
 ~ ~~  ~~  ~~   ~~ ~~~~~    ~~ ~~~
~ ~~~~~ ~~ ~~~~   ~~  ~ ~~  ~~ ~~~~

こうして、日本軍は、明と朝鮮の軍にダメージを与え、包囲を脱出し、
また友軍を救出するなどして、朝鮮から日本へと帰国していった。
11月下旬、釜山に残った島津義弘、小西行長、立花宗茂らが帰国。
こうして、二度目の外征、いわゆる「慶長の役」は終了した。

この戦いで、当然のことながら、日本と明、朝鮮の外交関係は悪化した。
そして、この三国のいずれもが、長期の戦いにより疲弊した。もちろん、
もっとも損害が大きかったのは、戦場の朝鮮であった。





15 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:13:11.83 ID:JT6EEns0
                  
    〃∩ .∧_,,∧    ∩∧_∧
    ⊂⌒< *`∀´> ⊂⌒(´∀` )
     `ヽ_っ⌒/⌒c   ヽ_っ⌒/⌒c
        ⌒ ⌒       ⌒ ⌒

この戦いで新しく得たものもある。
現在でも佐賀県の名物である陶器「唐津焼」は(それまでもあったが)、
この時の戦いで日本へ連行してきた朝鮮の陶工達が技術を伝え、
発達したものである。

また、それまでは山椒を使っていた朝鮮のキムチは、
この時、日本軍が(恐らく寒さ対策に)持ち込んだ唐辛子が、
朝鮮半島に伝わり、現在の唐辛子キムチへと形が変わっていった。





23 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:15:31.00 ID:JT6EEns0
                                               ☆  _____
                                               ☆  /, = 、 -、 `\
                                               ./-/ +/. ノ、=「l=ヽ
                                  , -──- 、      /  `=●ー ´  ヽ`  ヽ
    /  ̄ ̄ ̄ ̄ `\ l l. ̄ /´  ̄ ̄ ̄ `\    /.=ヽ/-、.    \    l =「|=゙ | ~~   l   |
    / ,=\/ヽ       ヽ  | / =\/-、     ヽ / |l +|!+  |- 、=「l=ヽ   | ~^ | ~~^  |   l
  / || +li+  |- 、=「l= ヽ / || +|l+  |-、=「l=ヽl/ ゙=●ー ′  ヽ  ヽ  ヽ /⌒ー⌒ー⌒ヽl   ノ
  l/ヾー●ー ′  ヾ   | l/ ゙=●ー ′  ヽ   | =|_|= |  ~~  l  l   >━━o━━━━イ
  | =|_|= | ~∽_  |   ! | =|_|= | ~~.  l.  l ~  |   ~~^  /  /  / / ___  |.   |
  ヽ ゙゙~ | ~⌒ヾ  |  / l ~  |.  ~^   l   !ヽ / ̄ ̄`\   /  / /⌒ヽl ヽ.__ノ ノ  | _ |
   ヽ / ̄ ̄\   l/ヽ  \ / ̄ ̄\   /  / ⌒━━O━━━━⌒ヽ   | ` ー─ /⌒ヽ(_)
 ̄\ | ` ━O━━━ ´   /⌒ヽ_l━━O━━━━|○-| / ___ \  ┬○ー´ ̄ ̄ ̄`|   |/
   (⌒ )  //  ̄ ̄ ̄ ̄ \| | __ |_ /    | /⌒ヽヽ__ノ  l  |-、        `ー ´
     ̄`(⌒/ =\ / ヽ   _ヽ(__ )∠ /   l |   |ヽ___ ノ  /  |
       \ || +j|+  |-、=|_|=ヽ (__ )´    ノ-oヽ_ノ───── く __ノ
           \= ● ー ′ ヽ   l   \\ /
          \| ~~  |  | __\\

さて、石田三成や藤堂高虎らの尽力により、
加藤清正など、朝鮮にいた武将たちは日本の博多へ帰って来た。
いずれも、くたびれきった表情であった。





32 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:17:57.38 ID:JT6EEns0
      / ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::___:::::::::::::::::::;:ゝ /   ヽ.}
     / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/,. ヘ`!:::::,、‐'"  /     l
   / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;' /  ノ |::f   /    l |  お聞き及びの通り、
   、 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ <  L|   `iヽ、   l |  太閤殿下はお亡くなりになりました。
   丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、ヽ  ミ    ゙ーtッ-、 ,ゞ
    丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/し'         `ヾ, f´   この後、皆様は各自の領地にお戻りになり、
      ヽ  :::::::::::::::::::::::::::::::::/  i         / ',    来秋の収穫を終えた上で、
       \ ::::::::::::::::::::::/   /       ,. '     ',   上洛していただき、秀頼様にご挨拶なされよ。
         `ヽ、::::::::::;、 "   〈       r、       '、
       ,..、..,r- '`ー'"ー-、、、..,,_ ヽ      `ヽ、 ..f´`` ′ その際にはこの三成、茶席を設け、
    r'''´ ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,``丶、      r┴、     皆様を大いに労う所存です。
   〈 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,, ヽ、   ノ   }
   ノ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ (  /`ヽ、
 / ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ`7   ,ィ ヽ

博多で清正たちを出迎えたのは三成であった。





43 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:20:27.94 ID:JT6EEns0


           /::::::::::::::::::::::::::::\
         /::::::::入 ̄\::/ ̄入:::::::::::\
        /::::::::/  \ |:| /  ヽ::::::::::::\
       /:::::::::| ヾ-=・=-| | -=・=-"|::::::::::::::\
       /::::::::─|      |      |─::::::::::::::ヽ
      /:::::::/    \__/ ̄ヽ___/    \:::::::::::l
    /:::::::/         ヾ__/         \::::::::::l      ____
    l:::::/               |           ヽ::::::::::l    /
   l:::::/    ───       |    ───    \::::::::::l < うるせー馬鹿
   l:::::/    ___       |    ____    \::::::::l   \
  l:::::/     ___      人    ___      |:::::::l      ̄ ̄ ̄ ̄
  l::::|               /|   |\             |:::::::l
  l::::|             /  |   | \            |:::::::l
  l::::|           / |   |   |  |\           |::::::l
  l::::| (         /  |  |   |  |  \       )  |::::::l
   l:::|  \___/ |   |  |   |  |   |\___/   |::::::/
    \::\   \ |   |   |   |___|  |  |  |  /   |:::::/
     \::\   \   |  _/  \_ |  | /    /::::/
      \::\    \___/        \_/    /:::/
       \:::\                       /::/
        ⊂二二二二二二二二二◎二二二二二二二二つ

清正たちはこれに反発した。
朝鮮で食べるものさえロクになかった清正達に、茶席など、何をノンキな……!
と反発したのだが、これは表向きで、単純に清正達は三成に反感をもっていた。
朝鮮で、清正らは清正らなりに必死だったが、三成はそれを、働き不足として秀吉に報告していた、
……と、清正達は(実態以上に)そう思い込んでいた。





62 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:23:20.45 ID:JT6EEns0

      / ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::___:::::::::::::::::::;:ゝ /   ヽ.}
     / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/,. ヘ`!:::::,、‐'"  /     l
   / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;' /  ノ |::f   /    l |
   、 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ <  L|   `iヽ、   l |
   丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、ヽ  ミ    ゙ーtッ-、 ,ゞ
    丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/し' U       `ヾ, f´    ……清正……
      ヽ  :::::::::::::::::::::::::::::::::/  i         / ',
       \ ::::::::::::::::::::::/   /       ,. '     ',
         `ヽ、::::::::::;、 "   〈       r、       '、
       ,..、..,r- '`ー'"ー-、、、..,,_ ヽ      `ヽ、 ..f´`` ′
    r'''´ ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,``丶、      r┴、
   〈 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,, ヽ、   ノ   }
   ノ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ (  /`ヽ、
 / ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ`7   ,ィ ヽ


三成は、多少堅すぎるところがあったのは確かだったが、
彼は彼で自分の仕事を一生懸命だった。

清正達は朝鮮での苦しみを、誰かにぶつけたかったのかもしれない。
本来は秀吉にぶつけるべきなのかもしれないが、秀吉は主君なのでそれもできず、
何よりもう死んでしまっている。

朝鮮での戦いの苦しみや哀しみを、誰かにぶつけなければ、
腹立ちがおさまらなかったのかもしれない……。





76 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:26:12.35 ID:JT6EEns0
          ____
       / \  /\  キリッ
.     / (ー)  (ー)\
    /   ⌒(__人__)⌒ \  ……三成と清正が対立しているようだお。
    |      |r┬-|    |
     \     `ー'´   /
    ノ            \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


 (( (ヽ三/)        (ヽ三/) ))
  .  (((i )   ___   ( i)))
  / /  /_ノ   ヽ_\   ヽ \
  (  く  /( ●)  (●)\   > )  たぶん、彼らは不安なんだお。
  \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' /   秀吉が死に、どうしていいのか解らん状態なんだお。
    ヽ|        ̄      |/     跡継ぎの秀頼もまだ幼い……
      \              /      彼らは心の支えが欲しいのだお。

         ___
       /     \
      /   \ , , /\       ……今こそ、勢力拡大のチャンス!
    /    (●)  (●) \      秀吉が死んで、多くの大名はいま、
     |       (__人__)   |      「頼るべき人間」を探している状況だお。
      \      ` ⌒ ´  ,/ 
.      /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ   ここでやる夫が、皆の頼る人間になるんだお。
      |  ,___゙___、rヾイソ⊃    
     |            `l ̄
.      |          |





92 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:29:03.52 ID:JT6EEns0
\     、 m,ヾミ、、 /
  \、_,r Y  Y ' 、 /';,''
  、 ,\ヽ, | | y /、 ,;;,,'',
   \、\::::::::::/, /,, ;;,
   ヽ\ o 、 ,o / { ;;;;;;;,,
   丿 [ \|:::|/ ]  >"'    よろしくおねがいします。
   >、.>  U   <,.<
  ノ  ! ! -=- ノ!  ト-、
..''"L  \\.".//_ |   ゙` ]

秀吉の死と同時に、いくつかの大名は、やる夫に接近しだしていた。
彼らは、次の天下人は、豊臣政権の二番手だったやる夫だとみたのである。
特に藤堂高虎などは露骨で、秀吉の死の直前から、既にやる夫に接近してきていた。





109 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:31:55.06 ID:JT6EEns0

         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /    (●)  (●) \  藤堂殿、よろしく頼むお。
    |       (__人__)    |  ……天下のため、力を貸してくれお。
     \      ` ⌒´   /

\     、 m,ヾミ、、 /
  \、_,r Y  Y ' 、 /';,''
  、 ,\ヽ, | | y /、 ,;;,,'',
   \、\::::::::::/, /,, ;;,
   ヽ\ o 、 ,o / { ;;;;;;;,,
   丿 [ \|:::|/ ]  >"'   わかりました。まずはこうしましょう。
   >、.>  U   <,.<    ひそひそひそ……。
  ノ  ! ! -=- ノ!  ト-、
..''"L  \\.".//_ |   ゙` ]





119 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:34:38.62 ID:JT6EEns0


         なんだい、清正。

     ゝ/____\  _____
    / | / ─ 、- 、!´- 、 - 、    \
    !___|─|   ‘|< |./・|・\ |- 、   ヽ
    (    ` - o -|` -● -′  \  i   あのね、正則。
     入       3ノ─ |  ─     i  |
    /ヽ-、` ┬┬ ィ´ 二  |  二     |  !
    | (/`v二)| ヽ  / ̄ ̄ ̄ \   |  /
    ヽ_入 _ ノ   \ヽ____)  / /
    |───┤  ○ ━━6━◯━━ヽ
    |____|    \|/ _____\   ヽ
     |  |  |       ! ヽ__ノ !    |
      |__||__|      >、 ___ ノ     ノ-o
    __|__||__|_     (___.ヘ ___/
   (__ ノヽ__)   (___(___)


  /_______ヽ
\  | | , ─ _ヽ/_─ 、 | |     ええっ、やる夫殿の養女と結婚した!?
   | |_|   / o|o ヽ  |_| |
─ (^| |  j/ | \|  j |^) ─
   (⌒ ` ─ ヘ ─ ´⌒)
   \_/ ̄ ̄\_/  \   , ─── 、
/   | |        | |  | |    /         \ 、
  | |  | |.       | |  | |   /            ヽ
  | | _|_|__(⌒v⌒)_.|_|_ | |.  .i    .-、 - 、      i
  | | ヽ、__ ̄ ̄ ̄_ノ    | #| +|+ |♯-、  |
      /▽▽\      !/  `-●-′   \ j
       | |   | |        \^\ ≡| ≡ /⌒  / |


  | |            | |  ___ | |
  | |            | |/______\
  | |            | | |/ - 、-、!
  | |            | | _|-|  .|. |   ……実は僕も、やる夫殿と親戚になったんだ。
  | |            | (   `ー oー l   僕の養子の正之とやる夫殿の養女を結婚させたんだよ。                  
  | |            | l ヽ、 ___3_ノ                      
  | |            | |/ヽ/   ll | 

福島正則、加藤清正の両名のみならず、
やる夫はこの時期、各地の大名と、婚姻関係を結んでいた。
蜂須賀家政の息子や、黒田長政らに、養女を娶らせたのである。
福島、加藤、蜂須賀、黒田……これらはいずれも、秀吉の子飼いや、
秀吉が織田家の家臣だった頃からの付き合いの家ばかりだった。





135 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:37:59.44 ID:
JT6EEns0
  豊臣宗家を守るためだもの。

    /_____ \〟   //⌒ヽ ⌒ヽ  `\
    |/⌒ヽ ⌒ヽヽ | ヽ  /  |  ^ |^  |- 、   ヽ    しかたないじゃない。
    |  / | ヽ  |─|  l //  `ー ●ーU′  \   ヽ
   / ー ヘ ー ′ ´^V /  ─  |  ─    ヽ   i
    l \    /  _丿 i   二   |  二     |   |
.   \ ` ー ´  /   .l \     |     /  l   !
      >ー── く     ヽ  \  |   /    /   /
    / |/\/ \     ヽ   ̄ ̄ ̄     /  /   
    l  l        |  l     >━━6━━━━━く    
    ヽ、|        | ノ    /  く    /     ヽ    
       |ー───j      l   (⌒(⌒)


やる夫はこれらと親しくなっておくべきだと考えたし、
彼らは彼らで、豊臣宗家譜代(といっていい)自分達と、
実力者のやる夫が繋がることで、秀頼の地位は安泰だと考えていた。

……こうして仲良くなる事で、
例えば秀吉が織田信孝を殺してしまったように、
やる夫が秀頼を殺すようなことはするまいと……
藤堂高虎などが、ふきこんだ。

正則も清正も、この婚姻で、やる夫を見張るつもりであった。
少なくとも、本人達は。





150 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:40:42.30 ID:JT6EEns0
              _ ,, -  、
           , - ´‐''''     ヽ
         i''''''''''''ヽ''''''-     ヽ   ……時代の流れが変わるようだ。
         }、     `、  、    ',
         ! '、 '、- _, =__',  ',,   ',
         ! !-、 、´tjフ i   ,'.',  ,i ,'
          ',. !,!ヾヽ   .l ,'__ノ、/ ,'-、
          ヽヽ `゙  .レ ノi / ノ、: :`- 、_
            '`二-'  , .' レ /:::::i: : : ',: : :`: :‐‐---,,,,,_
            ,,'.、__, - '   K:::::::::::!--=ニ__: : : : : : /: : : :ヽ
          _,/: /:::::::::ヽ   l' ヾ:::::!__: : : : ;': : : : : ,': : : : : : ',
         /: : : :i- 、_:::::i__ i  l i_i/:::::/: : : ;': : : : : :i: : : : : : : :',
         i: i: : : :i: :/:::::! `- l/i::::::::/: : : : i: : : : : :.i: : : : : : : : :i` i

正則や清正と違い、黒田長政はもう少しシタタカであった。
藤堂高虎と同じく、これからの時代はやる夫の時代だと読み、
秀吉の腹心だった、蜂須賀正勝(故人)の娘と離婚してまで、
やる夫の養女と結婚したのである。





165 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:43:31.00 ID:JT6EEns0
               i、 ノ,.'‐'´,.-'ニ'-‐ 'ッ
.               N .!' / , , -;=‐‐‐<
               !_,,. '_‐,ヽ_'´r''_,ニニ'' `ー,.-
              ノ,ニ-,._,`ーi`.i´ヽー-.、く
            _ /.i,='三_-' .ノヽ!ノ,!、ヽヽ.、ヽ   ……さあて。
        ,.-r‐r',ノ'っ'ヾ三='‐'ヽノ'i;ド' '、i,ヽヾ`
        ,1,.!..iン' //.  'ーi'_,,,..  ノ  '_ゝN`
  .     / 7´  ノ       ヽ.,, ,'_,'-‐'"´,. ‐`-,..,,_
       ,iー'  ,ィ'       '"i´ ,ゝ、/'./.,.'.,.'´r',`'"''''ー.、
      io'iー‐ 'i       ,ィ7/.`! ,イ /././ /./, '       .',
      l l   .l     ,.//〃 .,' ,.'/././././././       i
      /`7 ''''  ヽ  ノ////  !/.,'./././././ ,'         !

長政の父、黒田如水は、更にシタタカであった。

……秀吉死後のやる夫に対抗できるのは、
人望で言えばナンバー3の前田利家、
智謀で言えばこの如水くらいのものだったであろうが、
しかし如水は既に隠居し、実質的な権限は少なかった。

如水の圧倒的な知略を秀吉は恐れていたため、
あえて秀吉は如水に大きな権限や領土を与えなかったし、
如水もそれを見抜き、決して不満を漏らさなかった。
漏らせば、それを理由に殺されるか、それに近いことになると恐れた。





175 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:45:39.63 ID:JT6EEns0
                     i、 ,ノ,l.r''_,.L.ィ._,
                       、l :iイ '" '_,. " ;:/
                     i, :_,;'∠、;_ ,. - ; :.``':、._  ……近いうちに、
        ,,..-‐- ..、        ,ノニ-ぅ'`-、''Yヾ ::: .:、'"´  日本の覇権を巡る、
          l:   : ::;i:l::;;v、     {Ξ=三' ノ、ィ,',i、 、 ヾ、   大きな乱が起こるだろうぜ。
       l:   : ::;i:l` ,ゝ,`、    t=Ξ='‐くノ';;k'゙ヽ,i 、ゝ   徳川、前田、伊達、石田……
         l:   : ::;i:lr`.ぐ' ヽ      '-i._,,...   ,シ   'ゝ,N`   さて、誰がどう動くか……
       ヽニ二ニソt-ニri, ,'         ゙'i.,,,./,.r‐''",.r->、..,,,_
             `、. - i        ,.i"入 /'/',.'',r',r';='´゛''ー 、
                 i´i'ー'"l       ,.r,'゙/`i' >,'/././ /./,r'     ヽ
                 i)i    l、   ,/','// ,i /,.',' /./,.' //        l
              / ,'゙''''''  ヽ  ,r'/,'.,'/  i/ ,'.,' ,'./././ レ          l


              ,、.../|. /´|____,,,,.     日本大乱……
             __|ヽ,' |/   ‐〃ー‐、  その時こそ、オレが立つときだ。
            ..ヽ          ー´、
             i    ,,,.‐、__ ,_  ‐´  混乱にまぎれて挙兵し、
             .〉ー‐・´,‐,ヽ‐,ヽ'ヽ .`ヽ.  九州をまとめ、上洛し、
             |='三´´,'~・.j..|。,.|\_,、〉  天下をとってやるぜ。
             .|=='_,..‐'ェノ..´'ヽ_ィ.| i~`ー‐‐、______ 
             ..ヾ‐、_,''____‐, j‐イ...ノ`~ー‐‐´  ..`'',,.  黒田如水の時代よ!
               ,´ヽヾ=.' /_/ ..j..;..;..; .j     ..ヽ
              .|‐‐´~'ー‐‐、´ヽ ji..|..|..|...|      .ヽ
              |`(_,     ,`‐'、|.',',..|..|...|       |,
              | `ー´`ー´~  ..ヽ.',.',',..',,,)       |',
              |   i.',..\゚   `‐..','、'        |.ヽ
             ..,j   .\'.,..〉・´   `、(       ,‐´ ',
             ,‐´    ヽ.',(、     、r      /',..', ヽ





194 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:48:37.65 ID:JT6EEns0


       /               ``''‐、    
.      /                 `''‐、   
       i            , /i  、     ヽ‐-ヽ  
.      !       /| /| / ! .!ヽ..ト、  、.ヽ    小早川のオジキも、もういないっ……!
     |       /''l/、l/_, l/ _,.ゝ' ゝ、 iヽ!   
      |      ノ`''‐ 、._/   /_, ‐'´ !.\!     黒田殿の言う事が本当なら……
     !  ,.-、 r' =。=== _  ,=。===,!      
     /   { ‐、!|  ` ー-‐' ''  \--‐' !       オレが……
.    /    !( r||.        r __  \./|       毛利家を支えなければっ……!!
   /.  ,、 ゙ー'|!、  ,..-‐───; 7゙│      
  /_,./ l    │\ `ー-----‐'´/!\i       
  ̄ .!  1    l  ヽ、   ー一 ./ |  |`'‐、
    |    i、   l.    ヽ、    / |  .|   `'‐、  
.   |    ヽ  i       ヽ、.イ │  |  
       吉川 広家……吉川元春の三男。元春、兄の元長が死に、
                 次男は他家に養子に行っていたため、吉川家を継ぐ。

黒田如水は、12月、京都の伏見屋敷に住み始めたが、
この頃、如水が、友人だった小早川隆景の甥、吉川広家に宛てた書状が残されている。
その書状には、近いうちに大乱が起こるだろうとの予測が書かれてあった。





204 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:50:50.99 ID:JT6EEns0
              __
             /: : : : :`ーv - 、
            /: : : : : : : : : : i: : : :丶
            l: : : : : : : : : : :ノ: : : : : }
             」: : く  ̄ \: ll: : :_: : :ノ
           (Iヽ_/ヽ,ニミ  ` '_´ ィ: /
      r- 、  __ 千于i___ ノ <t:ァ`i'´
      ゛-'、ノ\_つl l l __  _ /  /
       /_>´ ̄ `i   r`=y'` /
       」  ‐'二二) lヽ_ 二__/
    ... -‐' ヽ    _二i ヽ:_:_:_:_:l ヽ‐-、
/ ̄      〉  < ヽ__/、 .,l /l |    ̄\
  ヽ     ∧、__..ィ ヽ 八  l l

年が明けて、1599年1月、
やる夫は更に、背後を固めるべく、東北の伊達政宗との繋がりを強くした。
やる夫の六男、辰千代(のちの松平忠輝)と、政宗の娘、五郎八(いろは)姫を、
婚約させたのである(二人ともまだ子供であったのでまだ結婚はしなかった)。





221 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:53:20.48 ID:JT6EEns0
         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /    (●)  (●) \
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /

なお……徳川家康という人物は、子供に対して冷たいエピソードが多い。
解説する機会を逸してしまったのでいま語るが、
秀吉の養子に出した次男の秀康も、好きではなかったという。

……今回、婚約した六男の辰千代(のちの松平忠輝)のことも、
家康は嫌っていた。





234 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:55:14.29 ID:JT6EEns0
1592年(7年前)の江戸城。
六男の辰千代が誕生したとき……。


               ____
             /_ノ   ヽ_\
           /( >)  (<)\     六男誕生だお!!
          /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   はじめまして、わたしがパパよ……
  ガラッ     |     |r┬-/      |
          \     ` ̄'´     /    ……んっ!?
  |┃        /ゝ    "`   ィ `ヽ.
  |┃ 三   /              \
,⊆ニ´⌒ ̄ ̄"  y           r、  ヽ
⊂二、 ,ノ──-‐'´|              | l"  |
  |┠ '       |              l/'⌒ヾ
  |┃三        |              |ヾ___ソ





243 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 21:57:42.70 ID:JT6EEns0

      ,.⌒ヽ      γ⌒ ヽ
     〈● ノ\   /\ ●〉
       ヽ彡'  ヽ /   ヾ_ノ   オギャー、オギャー、
       )    Y    (     バブー!!
      /γ⌒     ⌒ヽ\
     /  |         |  ヽ
     |   ヽ__人__ノ   |
     \     `ー'´     /
     辰千代(のちの松平忠輝)

       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\   KIMEEEEEEEEEEE!!!!
  /    (__人__)   \ 
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /





273 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:00:31.08 ID:JT6EEns0

      ____
      /_ノ ヽ、_ \
   o゚((●)) ((●))゚o    こんなキモい子供は育てられんお!
  /::::::⌒(__人__)⌒::::::\  捨ててこいお!!
  |       |r┬-|     |
  \     `ー'´     /


   l;;|;;;;|;.;ヽ;;;|; ;;;|;;;|;;|;;;| ;;| .;;|;;;;;|;;;;;|;;;;;;| ヽ;;;;;|;;ヽ;;;;;;|;;;;|;;;;;
   l;;|;;;;|,:::ヽ;;;ゝ:::ヽ;;|ヽ|::;;|:: .;;| ;;;|.;;;;| ;;;l::::::::ヽ;;|;;;;;;;;;;|;;;;|;;;l
   l;;;;|;;;;|;;ヽ::::::テr‐z、;|:::::::::::;|::;;| ;;;| ;;l:::;;|:::::::::.ヽ;|;;;;ヽ;;|;;;|;,!
   ヽ,,,;|;;;|;;;ヽ::!_ゝ_フヽ::::::;;;;:::|:::;|::::ハ__フ }〉、 ::::;;l;;;;;;;;;;|;;;|;l
    l;;;;;;|;;|;;;l::::::` ̄"´:::::::::::::::  `::^ ̄""´ ::::::::::|;;/|;;;;|;
     .ヽ;;;|ヽ;ヽ:::::::::::::::::::::::            l;;|;;;ノ
     ヽ;;;;;ヽヽ::::::::::::::::::::::           ノ;;;ll  殿様、そんなことをしてはいけません。
      ヽ;;;:::::::::::::::::::::::::::          U l;;/
       ヾ\::::::::::::::::::::` ´         /;l;|
        ヽ;;ヽ::::::::::::::::::::::        /;;;;l;l
          l;;;;ヽ::::::::ヽ ̄ ̄ゝ    /;;;ゝl
          ...|;;ヽ;ヽ:::::: ̄ ̄   /‘":、!;
          ill゙゙'|l゙l ヽ::::: ̄  /llllll!l゙゙,l

やる夫は生まれたときの顔がキモいというだけで子供を捨てようとした。
捨てるのはさすがにかわいそうだと思った本多正信の手により、
忠輝は徳川家の大名、皆川広照の手元で育成された。

そして現在、忠輝は、政宗の娘と婚約したのであった。





292 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:04:33.65 ID:JT6EEns0
やがて、やる夫が伊達政宗や福島正則、加藤清正と、
婚姻により仲良くなっていることが、石田三成にバレた。

          /:::::::::::|  ノ__   \  /   __ ゝ i::::::::::ヽ
          i:::::::::::::! /¨⌒¨\        /¨⌒¨\ {:::::::::::::',
         ,':::::::::::/     ___ \::::..   .::/__    ヽ::::::::::::i
           /::::::::::::|    / r‐、_ヽ`ヽ  く ∠ r‐、 `ヽ   |::::::::::::',   太閤殿下は、
         ,'::::::::::::::|     `ー┷'´ / /:i   \.`┷┴--'   |::::::::::::::',   大名同士が勝手に結婚しては
          /::::;-‐-、ゝ   i     / ノ::::l     \::::::::::...   |::::;‐-、:::',   いけないという決まりを作っていました!
         ,'::::/ `ヽ    !  /  .:::::::  ヽ   \:::::::..   |:/ r 、ヽ:::i  内府(やる夫)の動きは、
       /::::| ⌒)) l   l ___   `ヽ:::.. ノ         _  L!/ i !::::', 明らかにこれに違反しています!
       ,':::::::ト、 l l    r',.::____________ヽ   ら i |::::::i 
      /::::::::::::\`ヽ   ヽTL___________//   ノ / ./:::::::| 前田様、これは許せませんぞ!
      !:::::::::::::::::::\'    ヾ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/   / -'/:::::::::::!
      !::::::::::::::::::::::::`-、   ハ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/    人/:::::::::::::::::|
      |:::::::::::::::::::::::::::::::i   ハ:;-――--――-、:/    /::::::::::::::::::::::::::::!
      \::::::::::::::::::::::::::::|    Y: : : : : : : : : : : : : Y    ./::::::::::::::::::::::::::/
       ヽ::::::::::::::::::::::::ヽ    i :、: : : : : : : : : : : /   /::::::::::::::::::::::::::/
         \::::::::::::::::::::::ト、  \`ー‐---―/    ィ::::::::::::::::::::::::::/





308 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:06:55.02 ID:JT6EEns0

               r-="_ ̄ ̄`‐-、   ゲホ、ゲホ……ああ、その通りだ……
            ,--、-|.|`-:、 、 ̄`:、\`;、  ゲホッ。内府を問いただそう……。
            !',`:、ヽ| __,,,ヽヽヽ ヽ_ i,,_
             i ', r'"    ヽi、  | ヽi:、`‐,―‐'''''" ̄i" ̄`--―------――- 、_
             | i  '、_ 、r'・"i |', /b i.| ',  \     |         ,       i
             |l ヽヽi'| ` ̄.!' |/ r'-|i .',   >   |        /i       イ      
             '  ,`"`-i__,,.::--i ,:'_r''i' ,' ',‐‐'---i  ',       ! |       ! |
            __ィ'"    /゙i" ̄_イ-! ', 'ri  |,     |  ヽ        .|       |
          /" |    '-、`7"i | i ', ', '、 | ',   .|   \  __,,,--|       |

前田利家は三成の意見を聞き入れた。
……この時、利家もまた、病気になっていた。

利家たちは、豊臣政権の中老である堀尾吉晴をはじめとする問罪使を、
やる夫の元へ派遣することにした。





321 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:08:42.91 ID:JT6EEns0

  / ̄ ̄ ̄ ̄\
 ((((  )))))   \
  \丶 ノノノノ彡 丶
  // ̄ ̄ ̄ ̄丶ミ |
 //       ノミ |   徳川殿、
 ヒL二_二二丶丶ミ |   独自に各大名と仲良くなっているようですが、
 |●八(●>/=|/丶|   これはいけませんなぁ。
 丶フ  ̄ ̄ミ | 6||
  (_つ丶   _ノ|     大名同士の結婚は、事前に届出を出さねばならないとの
  /___   / ノ    決まりがあるはず。
  LLLL|丶 / /    何故、それを無視して、伊達殿や福島殿と、
   \二_/|リソ     婚姻関係を結んでいったのですかな?
     /><|\
     /|H| | 丶
   堀尾 吉晴





332 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:11:17.65 ID:JT6EEns0

         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /    (●)  (●) \  …………。
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /


       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \  ごめんだお……届け出をするのを忘れていたんだお……。
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


  / ̄ ̄ ̄ ̄\
 ((((  )))))   \
  \丶 ノノノノ彡 丶
  // ̄ ̄ ̄ ̄丶ミ |
 //  U    ノミ |   わ、忘れるって……
 ヒL二_二二丶丶ミ |   アンタ、そんなわけないでしょうが……
 |●八(●>/=|/丶|
 丶フ  ̄  ̄ミ | 6||   婚姻とは同盟も同然……
  (_つ丶   _ノ|    これは太閤殿下のご遺志にも背くこと……
  /___   / ノ    へたしたら、やる夫殿を大老から外さなければ
  LLLL|丶 / /    いけないことになりますぞ!?
   \二_/|リソ
     /><|\
     /|H| | 丶





349 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:13:19.15 ID:JT6EEns0

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  本当なんだお……
  |     (__人__)    |  信じてくれお……
  \     ` ⌒´     /

         ____
       /      \
      /  ─    ─\
    /    (●)  (●) \  ……それとも、まさか。
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /


         ___
       /::::::::::::::::\
      /:::::─三三─\    このやる夫に、秀頼様への逆心があるとでも、
    /:::::::::(○)三(○):\   言うつもりなのかお……??
   /::::::.:::::::::: (__人__) ::::::::\  /l
   |::::::::::::::::::::::::::`::⌒´:::::::::::::::| //
   \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/// 
   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::://
  /:::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::://
  |:::::::::::::|:::::::::::::::::::::::://
  \::::::::: ̄ ̄ ̄( ̄/
   |`ー―‐、;_;_;_;/:::::::::|





371 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:15:06.00 ID:JT6EEns0

        ノ L____
       ⌒ \ / \  
      / (○) (○)\  このやる夫が、秀頼様が大人になるまでは、
     /    (__人__)   \ 天下の政治を行っていく!
     |       |::::::|     | これは太閤殿下の遺言なんだお!
     \       l;;;;;;l    /l!| ! 殿下の遺言に逆らう気かお!?
     /     `ー'    \ |i
   /          ヽ !l ヽi
   (   丶- 、       しE |そ  ドンッ!!
    `ー、_ノ       ∑ l、E ノ <
               レY^V^ヽl


  / ̄ ̄ ̄ ̄\
 ((((  )))))\
  \丶 ノノノノ彡 丶
  // ̄ ̄ ̄ ̄丶ミ |
 //       ノミ |    め、め、滅相もない!
 ヒL二_二二丶丶ミ |
 |●八(●>/=|/丶|    滅相もないことですなぁ~
 丶フ  ̄  ̄ミ | 6||
  (_つ丶   _ノ|
  /___   / ノ
  LLLL|丶 / /
   \二_/|リソ
     /><|\
     /|H| |丶

やる夫は、開き直りともいえる態度で、堀尾吉晴らの問罪使を追い返した。





388 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:17:24.70 ID:JT6EEns0
             ,. r-ー‐-、
           f~ァヘヘー-、 ミヾ
            | ゙フ)-、、 ヽヽj-、    うむ……
           |  jLリヒi! jリ))::゙ト 、  内府……どういうつもりだ……
          _,.イ゙\ノ゙レ レリ/イ;;`、::::ヽ、ゲホ、ゲホ……
         /:::/;;;;;;;;;;:ヾ-‐' ノ/ノ_/:::::;;;;::::ヽ、
         |:;/;;;;;;;;;;;::/  ̄ii レ';;\;;;;;;/;:::::::::::`l
         !';;;;;;;;;;;;::/んん、ゝ;;::::/;;/;;:::::::::::::::::|
        |;;;;;;;;;;;;;::/んん、,j`;;;:/;;/;;::::::::::::::::::ノ
         !;;;;;;;;;;;::/んんん''|;;;/;;/;;::::::::::::::::::/
        |;;;;;;;;;;;::/ー- 、___|/;;/;;;;;::::::::::::::::/
        {;;;;;;;;;::/;;;;;;:::::::::::::::::: ̄ヽ;;;;;;;;:::::ノ


       ____
     /_ノ  ヽ、_\
   o゚((●)) ((●))゚o   ,. -- 、  文句があるならかかってこいおww
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::: /    __,>─ 、
  |     |r┬-|    /          ヽ
  |     | |  |   {            |__
  |     | |  |    }  \       ,丿 ヽ
  |     | |  |   /   、 `┬----‐1    }
  |     | |  |  /   `¬|      l   ノヽ
  \      `ー'ォ /    、 !_/l    l    /  }
           {       \     l   /  ,'
           \      ´`ヽ.__,ノ  /   ノ
             \     ヽ、\ __,ノ /
               ̄ ヽ、_  〉 ,!、__/
                    ̄


やる夫のこの態度を受け、前田利家と石田三成は怒った。
……伏見城のやる夫と、大坂城の前田利家は、
一触即発の状態になった。上方を緊張感が支配した。

黒田長政や福島正則はやる夫のところへ駆けつけ、
宇喜多秀家や毛利輝元、上杉景勝らの大老に、
細川忠興、やる夫と婚姻関係を結んだ加藤清正までが、
利家のもとへ駆けつけた。

このまま、天下は二つに分かれ、戦争になるかと思われたが……。





405 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:19:45.41 ID:JT6EEns0


                       __,, --- 、_
                 __ノ''、'、tヽ‐<` ゝ_、
                /'=ミ|!|`>,、lヾ、l __ ヽ,  ゲホ、ゲホ、ゲホ……!
                l.|  Y'' ´ ヽl、ヽ|γ) ノ  身体が言うことをきかん……。
                |ィリ .ゝ, iィニフ|`lノ|.{Sノ|   これでは戦いなど無理だ……
                 Y.、 l、l__,  ノ l/! イ'y|   やる夫とは和睦するしかないか……
                   ヽ,!.`ヽ-ニニ)' /l_ゝ、.、__
                  `  "...,,∠.‐'´_-| .l `''''  フニ‐ヽ
                   __// /〈ンニ彡|  'l   /    ヽ_
                _s‐'ソ/ノ、.ノ-、|´ /__, -'  /     .`ヽ

利家の病気はかなり重くなっていた。

     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \  むう……利家も間もなく死にそうだお。
|       (__人__)    |  いま、利家と戦えば、こちらの被害も大きい……
/     ∩ノ ⊃  /   だが利家が死んでしまえば、
(  \ / _ノ |  |    大坂の、残りの大老や大名を指揮できる者が
.\ “  /__|  |    いなくなるお。
  \ /___ /

         ___
       / ⌒  ⌒\
      / (⌒)  (⌒) \   
    /   ///(__人__)/// \   大納言(利家)!
     |   u.   `Y⌒y'´    |
      \       ゙ー ′  ,/   やる夫が悪かったお。
      /⌒ヽ   ー‐    ィヽ    仲直りしようだお!
      / rー'ゝ       〆ヽ
    /,ノヾ ,>      ヾ_ノ,|
    | ヽ〆        |´ |

2月2日、やる夫と前田利家、石田三成らは、誓紙を交わして和睦した。





419 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:22:00.92 ID:JT6EEns0
               r-="_ ̄ ̄`‐-、
            ,--、-|.|`-:、 、 ̄`:、\`;、  ゲホ、ゲホ……!
            !',`:、ヽ| __,,,ヽヽヽ ヽ_ i,,_
             i ', r'"    ヽi、  | ヽi:、`‐,―‐'''''" ̄i" ̄`--―------――- 、_
             | i  '、_ 、r'・"i |', /b i.| ',  \     |         ,       i
             |l ヽヽi'| ` ̄.!' |/ r'-|i .',   >   |        /i       イ      
             '  ,`"`-i__,,.::--i ,:'_r''i' ,' ',‐‐'---i  ',       ! |       ! |
            __ィ'"    /゙i" ̄_イ-! ', 'ri  |,     |  ヽ        .|       |
          /" |    '-、`7"i | i ', ', '、 | ',   .|   \  __,,,--|       |

その後、利家の病状は悪くなる一方だった。
数日、寝たきりで、ずっと布団の中にいた。





429 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:23:36.32 ID:
JT6EEns0
       ____
    /      \
   /  ─    ─\    ……大納言、具合はどうだお。
 /    (●) (●) \  
 |       (__人__)    |  
 \     ` ⌒´   /

そんな時、やる夫が見舞いに来た。

         /            `ヽ、 ヽ,     ヽ  
          く       ‐-、、     `ヾ、r゙、     ゙!  ……やる夫様……
         `ヽ、,_  __ヽ‐、--、二‐--、=`'// ヽ    ゙i i
           ゙、`ヽ\`─‐/´ _, ̄ \ iヽ〉 ヽ i  | | ……いま、利家殿に
            ゙iヽ、,   イrナフ´・   ヽ! o,ハ  i  |、 ゙ つなぎます、
            ヘフヽ  ` ̄       rイi |  | ||\! 少々お待ちを。
             ト、|           /`´i ヽ ト、| ヽ
             i ヽL ‐        /   i  | |ヽ|
              i \くニニ7     /___i_ ト、! `
              | ト /ヽ`''"´   / ̄    ヽ,リ ,、‐'⌒ヽ,/ ̄ ̄`ヽ、
         ,r'´ ̄``ヽ‐、ノ  `ーr‐' ̄ ̄`ヽ,r'T ̄ ̄Y′   ヽ      \
                   まつ(利家の妻)

                 l´`、''‐=_‐-:、_
                i'r"`、 __ヽ、 ヽ、 `:、 なに……?
             !.i r'"_,,,.';',   i_  ';  内府が来た……?
                |.i、'、. rti-|i,  ,'-`i |  ……そうか。
              !'`;| _  ノ ! ./!) ノ./  ………………
               .!-‐- ,'ノ /'く,/   通してくれ……
                ヽ''  _,,. :' _,. '、_
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_
                ,:;':' | |''_ -',/.  ',  `'''ー--;;、





442 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:26:04.18 ID:JT6EEns0
       ____
    /      \
   /  ─    ─\    ……大納言。
 /    (●) (●) \
 |       (__人__)    |
 \     ` ⌒´   /

利家の病状が果たしてどれほどなのか、
それはやる夫にとって重要である。
やる夫は自身の目でそれを確かめにきた。

やる夫は医学に詳しく、いわゆる健康オタクだったが、その知識は医者顔負けだった。
そのやる夫の目から見て、利家の病気は明らかに死に至る病のようだった。





450 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:27:31.29 ID:
JT6EEns0
              ,____,-_‐_'''‐-:、
            ,-、-!'-:、ヽヽ`':、  \   ……何をしにきたのだ、内府。
            | i‐:、', _,,ヽヽヽ ',r-、 |   ゲホ、ゲホ……
            | |  !" _,-! l  .!,、.l |   
             !'ヽ.`i``'''"!'.| ;'.',ノ |
              `''‐i__,' .|/ ,! `‐!
                ヽ   ,.  _,,.-'i、
                 フi-r‐''"_,.-''i `i- ,,_
                ,:;':' | |''_ -',/.  ',  `'''ー--;;、


         ____
      /  \    ─\   
    /  し (>)  (●)\    ……見舞いに、見舞いにきたんだお。
    | ∪    (__人__)  J |    ……布団から出なくてもいいお。
    \  u   `⌒´   /    ただ、手だけは出してほしいお。
    ノ           \    
                     

            !',`:、ヽ| __,,,ヽヽヽ ヽ_ i,,_
             i ', r'"    ヽi、  | ヽi:、`‐,―‐'''''" ̄i" ̄`--―------――- 、_  ……!
             | i  '、_ 、r'・"i |', /b i.| ',  \     |         ,       i
             |l ヽヽi'| ` ̄.!' |/ r'-|i .',   >   |        /i       イ      
             '  ,`"`-i__,,.::--i ,:'_r''i' ,' ',‐‐'---i  ',       ! |       ! |
            __ィ'"    /゙i" ̄_イ-! ', 'ri  |,     |  ヽ        .|       |
          /" |    '-、`7"i | i ', ', '、 | ',   .|   \  __,,,--|       |

この時、利家は、布団の中に抜き身の刀を隠していたという。







464 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:29:33.04 ID:JT6EEns0

       ____
     /      \
   / ─    ─ \     ………………
  /   (●)  (●)   \   加賀大納言。
  |      (__人__)    |   やる夫を殺せば、天下のことがおさまると、
  \     ` ⌒´     /    お思いかお?

                        _,,,,,,_
                     ,.:-'"´-‐'""'''‐:、
                   、-´――-::、,_--::、,_`:、
               r'',',_''''';\ヽヽ ,'、 ',`,''ニ‐-、`、  ……………………。
               ヽ.';::`'‐,-'',ヽ ヽ',.', | .|;..ニ,=、 |`
                '、::::::::',: ',.|ヽヽ',', .| |'r'', ゙iヽ|   ……内府。
                    '、:::,、'、, ,|ィ=i',ヽl| l|,' 'i_) ,!、.l    秀頼様をくれぐれもよろしくな。
                    ヽ.','、| !' ̄ l |.||.l'  'r':、-|    秀頼様は太閤殿下のお子であると同時に、
                    'ー,   |,' l'   |  `'l、   織田の血も継いでおられるのだ。
                     ゙'i-‐-   ∠,,,,,..-'|`,:、
                    _,,..-,'!,__,,,..ィ'"i  | .',-',゙l.ヽ`'-、
               __,,,.:-''"  ./  |.|./  l ___|:: ヽ l|. ヽ. `'‐:、
             ,.:-‐''"     ./  |::|l,.-、'ィ::::,'::r‐','l:|  ヽ   `'‐:、

       ____
     /      \
   / ─    ─ \    ………………それは……
  /   (●)  (●)   \  …………もとより、承知の上だお。
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /





481 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:31:36.58 ID:JT6EEns0
                        _,,,...'"'''ー-、_
                       r'.,、',ヽl |`\ヽ`'、:、
                      /,' l:::\.!!l;;;;;;;;;ヽヽ.ヽヽ
                        ,'.i l |:r'''"´   ".ヽ! .', 、'、
                         ! l .i i. ,,,__   __,,, i.| .| .l |  それで、安堵……
                      ! ', ','、.-ti-:i ´rti-|l l ,'.,'
                       ':,';:',ヽ       l',' / ,'
                       `-、、.   '-'   //ノ
                         '、.  -‐‐-  ,イ
                        _,,!,`:、_.'"' ./,.!i、
                      _,/ | -/ i""i゙',~i゙-:| `:、_
                   _,,.-‐'゙/ ./i / l:  .l:: ',"l|. ヽ`ー:、__

それだけ言うと、もう、利家は横になり、何も言わなかった。
やがて、やる夫は外に出た。

利家の両腕は、布団の外に出たままだった。





486 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:33:21.88 ID:JT6EEns0
         ____
       /      \
      /  ─    ─\    利家が死んだかお……
    /    (●)  (●) \
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))

そして……
1599年4月27日、前田利家は死んだ。

五大老の中で、やる夫に対抗できるだけの人望と武略を備えていたのは、
利家だけだったと言っていい。他の大老は、
やる夫に対抗できるだけのものはもっていなかった。





497 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:35:27.57 ID:JT6EEns0

                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
                   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ
                  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ ///== \ゝ
                 / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
               ̄∥~  ̄~ ̄~  ̄~ ̄~ ̄  ∥| ̄ ̄ .∥ ̄ ̄ ∥
                ∥==================.∥|=====∥==== ∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥===================   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
                ____@))____|_______ |
               /    //ヘ \冫      |        |
               /   //     \\冫    |         |
       ∧_∧  /  //   ⅢⅢ   \\冫   |         ∧_∧
      (  (( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(    )
     / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\\
    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\_\
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人_\\_
/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====

利家が死んだ直後、石田三成がやる夫のいる伏見城に入った。
……入った、というよりも、逃げてきた、というほうが正しい。
というのも、まさに利家が死んだその日、
石田三成は、福島正則らに襲撃されたからである。





514 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:37:52.14 ID:JT6EEns0

       _石田三成をバラバラにしたいぞ。
     /_____ ヽ〟 ____  ─────
.     |- 、-、ヽ| /-、 - 、    \  ̄ ̄ ̄
   mn|  ・|・  |- |/-| ・|・  |- 、   ヽ  気楽に殺ろうよ。
   ヽ_| -o -′/  `-●-′  \   _!
    \ヽ. ── (| ── | ──  | ( __ ) ───
     \ ▽▽ | ── | ──  |. /  / ─────
       |    ヽ(___|___ ノ/  / ─────
       _|____| `━ 6━━━/  /
     / ̄j     | |/ ──┐ヽ   |
 l⌒∨\/ ̄ ̄| ̄/⌒ヽヽ._ ノ  i   |^ヽ
  \  /    \|.   |` ── ′  _j.  | ___
   ` -′      ` - ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `-′ ─────

石田三成のはじめとする「奉行派」と福島正則をはじめとする「武断派」の、
二つの派閥の対立を抑えていたのは、前田利家であった。
「利家様の言うことなら」と、両派閥はその対立をがまんしてきたのだが、
利家が死んだ今、武断派は三成を殺すべく動き出した。

福島正則、加藤清正、黒田長政、細川忠興、浅野幸長、池田輝政、加藤嘉明……
彼ら7人が、三成を殺すべく、三成の屋敷に押しかけた。





526 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:40:07.09 ID:JT6EEns0

       , '"  ̄` ー''⌒ヽ、
    /           \
.   /               ヽ   
   l       ,ィ j`ヘ. ハ .、   l   
  │    ,.ィノ-jノ  lノ-リ‐l  N    
.   |. r'コ.r'=ヒァ= _ ;セァ=:|nノ    
    l |.ヒ|.| `ー- '  / ー ' :||.|    石田殿、ここは逃げてください!
.    l. ヽl| u'     冫   :ル'    
    ヽ ト.、  'ー----   /″   
   /ヽ|. \  ー  ,:く      
-‐''"|:.:.:.:.:ト、   \._. イ:.:.:.|`''ー-
:.:.:.:.:| .:.:.:.:| \ ,⊆ニ_ヽ、|:.:.:.:.:.   
:.:.:.:.|:.:.:.:.:.|.   / r─--⊃、.:.:.:  
:.:.:. |:.:.:.:.:.| ,.イ   `二ニニうヽ.:.::


      / ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::___:::::::::::::::::::;:ゝ /   ヽ.}
     / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/,. ヘ`!:::::,、‐'"  /     l
   / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;' /  ノ |::f   /    l |
   、 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ <  L|   `iヽ、   l |   言われなくても
   丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、ヽ  ミ    ゙ーtッ-、 ,ゞ   スタコラサッサだぜえ!
    丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/し'         `ヾ, f´
      ヽ  :::::::::::::::::::::::::::::::::/  i         / ',
       \ ::::::::::::::::::::::/   /       ,. '     ',
         `ヽ、::::::::::;、 "   〈       r、       '、
       ,..、..,r- '`ー'"ー-、、、..,,_ ヽ      `ヽ、 ..f´`` ′
    r'''´ ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,``丶、      r┴、
   〈 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,, ヽ、   ノ   }
   ノ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ (  /`ヽ、
 / ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ`7   ,ィ ヽ
ゝ- 、_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r 、;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ、/   `‐,


この「7将襲撃事件」は、事前に宇喜多秀家(五大老の一人)や、佐竹義宣が、
三成にその襲撃を知らせたため、
三成は間一髪で伏見城へ逃れることができたのであった。





548 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:42:28.90 ID:JT6EEns0



::l:::l:::::!::::::::::::::il::::::::/ .l::::/i::l゙l:::::::::::ヽヽ::::::、,:::::::::::::::::::::::::l
::l:::ト、:|::::::::::::::l゙l::::十‐-|/..,|:| ゙l::::::::::::::ヽヽ::|i::ト、:::::::::::::::i:::l
:::l:::l;/゙l:::::::::l::l l::::::l┬-=ミ、|ト、l:::::::::::::::::ヽヽi:l..l|::::::::::::::::l:::l  ……どういたしましょう、殿様。
::::l:::l |:::::::::l::l. l:::::l ゙゙'‐-┴`゙. ゙l:::::l:::::::l::/ィ、ヽラ|;イ:::::::::::l::.l  
::::l::::', l:::|:::::l::l l:::l.       ゙l/゙l:::/レ゙ `''ヽヽ' |:::::::::::l::l゙  三成を殺しますか?
:::::l::::ヽl::l:::::|l:! l::l        '゙ レ゙     .ヽ.ヽ:::::::::l/゙ 
::::::l::::::::l::l::::トl!  !l          l゙     /ヽヽ:::/
::::::l:::::::::l:゙l:::| .ヽ. l!       '' ー'     ./::::::ヽ.ヽ
:::::::l::::::::| ゙l:l   \     -=ニァ     ,.イ:::::::/゙ヽへ   _.......
::::::::l:::::::|  |l!、   ヽ、           .//゙|::/   `、 \'"、、 `ヽ、.._
::::::::|:::,-―┤     丶、_   _,.-'"l::/ レ゙    /゙i、 ゙,! ゙'′  ,ト、 ゙ヽ
::::::::レl゙、,,ー‐!、        `゙''''"/  l/      、イ |\`゙″  /  ヽ ヽ
              柳生宗矩





558 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:44:19.79 ID:
JT6EEns0
     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´   ……いいや、助けるお。
/      ∩ ノ)━・'/  
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (●)  (● /;;/   ここで三成を殺すのは簡単……
|       (__人__) l;;,´    でもそうすれば、豊臣の中の派閥争いは終わってしまうお。
/      ∩ ノ)━・'/    ここで三成を助ければ、まだまだ派閥争いが続く。
(  \ / _ノ´.|  |     そこでお互いを戦わせ、両方が弱ったところを、
.\  "  /__|  |     このやる夫が立つのだお。
  \ /___

    ,'::::..:: .:  ; .::; ;'.;:/i:i !i::ii::ii.:i::::. : .:i: i::. i:::il ;'!ii /!::,'!:.i i::::!::::. ':::. ;
    i:::::::: .: : .: ::::i .;-H'_i;;;;_i''ト!i、!:::::.: ::;:.i十リ;z;;;i/;_メ'、i: i i::::i::::::. !:::;'
    i::::::::.:: : .:::::/!::i '"i':;;;;::ム゙ヽ!i、:::::::;::! il:'"i':;;;;;;:ゾ'ゞ!::!.i::::i::::::::i::/
    ':::::::::::.:: :::::i !i       ゙、ヽ::/ソ ノ      イ::'::i::::i::::::::i/  さすがは殿様……
    .'、:::::゙、::. :::ト、!',        : ソ '        ,' i/i::/!::i:::::;':l
     ヽ::.゙、:::.:::!:lヽ',        ,'         / ノ' j::li:::;':::|
      ヽ! 、::::ト.i  ゙ 、     ヽ丶      /  ./''''!::ii:/:::::l
        ヽ::::i ヽ、 ` 、     、‐:::‐ァ    , '  イ:::::i:;'ノ':::::::|
         ゙、'、    ゙ 、          / /.:|:::::ノ'i:::::::::::i
          ヾ      ! 、       ,  ' .::::l:::::::::il:::::l:::::i





576 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:46:38.04 ID:JT6EEns0
     ____
   /      \
  /  ─    ─\     それにしても三成……
/    (●)  (●) \   今、伏見城の事実上の城主はこのやる夫。
|       (__人__)    |   三成も、やる夫のことは目の仇にしていたはずなのに、
/     ∩ノ ⊃  /    伏見へ逃げてくるとは……
(  \ / _ノ |  |     今はまだ、自分が殺されないことを知った上で、
.\ “  /__|  |     逃げてきたんだお。……油断のならん男だお……。
  \ /___ /

やる夫はこの後、三成と、正則たちの仲裁に乗り出した。
やる夫は三成に、奉行職を辞任するように伝え、
三成もしぶしぶ了承した。正則も清正も、
五大老筆頭のやる夫が出てきたのではガマンするしかない。
三成の奉行職辞任、ということで、今回の騒動はひとまずおさまった。





583 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:48:54.57 ID:JT6EEns0
      / ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::___:::::::::::::::::::;:ゝ /   ヽ.}
     / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/,. ヘ`!:::::,、‐'"  /     l
   / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;' /  ノ |::f   /    l |
   、 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ <  L|   `iヽ、   l |   
   丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、ヽ  ミ    ゙ーtッ-、 ,ゞ   (やる夫め……
    丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/し'         `ヾ, f´     豊臣の天下を専横する気だろうが、
      ヽ  :::::::::::::::::::::::::::::::::/  i         / ',      そうはさせん!
       \ ::::::::::::::::::::::/   /       ,. '     ', 
         `ヽ、::::::::::;、 "   〈       r、       '、    今は引き下がるが、必ず、
       ,..、..,r- '`ー'"ー-、、、..,,_ ヽ      `ヽ、 ..f´`` ′   この三成が倒してやる!)
    r'''´ ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,``丶、      r┴、
   〈 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,, ヽ、   ノ   }
   ノ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ (  /`ヽ、
 / ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ`7   ,ィ ヽ
ゝ- 、_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r 、;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ、/   `‐,




    M 
   );;;;て
    \\
    / ̄ ̄\
  / ─  ─\
  /   (●) (●)ヽ 
 .|    (__人__) .|   三成殿、護衛いたしますナリ。
 |      |r┬-|  |
 ヽ     `ー'  /
 /   ヽ____ノヽ
./ /|        ||
(  \|        ||
.\ |       |__)
 . \ ___ _/
    結城 秀康……やる夫の次男。秀吉の養子だったが、
              その後、更に結城家に養子に出された。

三成は、やる夫の次男、結城秀康の護衛によって、
自身の居城である、近江(滋賀県)の佐和山城へと帰っていった。





590 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:50:42.81 ID:JT6EEns0
                              f   ヽ
                             ,.ノ_   ノ
                       _,.ィ'" ̄ ̄` ヽ`ア
                     /´  ̄ `` ヽ、   ヽ
                    /         ヽ    ',
                   /           ',    !  ヒデヨシ君がいなくなった今、
                   {   , i l i       |   l  大坂に私がいる意味はないよ……
                     !  l i l l_,.ィ   _,ィ i'⌒i i
                   ヽ  い  tハフ | | /. l  京都で、ゆっくりと、
                    ', ! `!       .| | t'  l  ヒデヨシくんを弔ってあげたい……
                     ', ヽ `_,. '  | | ト、 .!
                     _! |ヽ ~   , ヘ ',ヽ、ヽ,i
                  , '  ! .|''ノ^ヽー '   i i ノ .ヽ、
                 /    l i/,.-.、ヽ   ,j..イ!__/i  `ヽ
                   i    // .t__,ノ .ヽ / f'i i )  i     `ヽ
                       高台院……ねね、北政所。

この頃、秀吉の正妻であるねねは、夫の死に伴って落飾し、高台院と称した。
そしてねねは、居住していた大坂城西の丸を退去し、京都に住み始めた。





598 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:53:13.43 ID:
JT6EEns0
                       }k
                       ノ;'l{
                     _ノ;人'、
                }、、__,. -'',r'/p、ヾ、
               ,}”ー--、."ニー--゙'ゝ ゙'‐、__,、ャ,
              ,、 /;;,rlT=イ__~ ̄~^~^''ー‐---、.y"
             ,irこ;;;},|i ||  ~||~゙ ''l!tー-n-;t{;/
             ,j r'i!_、_}-二 ニニ゛‐-,k!i、,、、」|__,|トッ
           、_ ヤ{/iコ};,^;;,,,;;;,‐,-,=ノ,ム=_-__ーネ{´,
           ,};コニニ/7r'|”~,__,゛,/ノ 。 \~^~^”””'ヤ
           i!;;;;;;;;;;;、i!__| ,i-!;'"/,r'^v^‐、\iコ~|レ=i、
         ,}`ー';;;;;;;;;;;;;;;}r‐''”_,.-''/ [iillIII}}}] 、゛\i!、;;;;i、
        /,Eャッririririrnm;y、^,、ニニ ー_ー‐-ー' ゛\,;;;i{、_     ,.ィ
        /,r"=|、__    ̄~””””””'''''''ー,rk':;firiririnnm;y^~三ニ;:ニ'}
       ,/,r"=/|::::.. ̄~゛゛``''';::::::::::::ー‐,ノ,ム-.,, 、.、.゛,.___゛~^~゛^i;/
     ,、 /,r"=/,;l,,,::::i::::|iillIIIIIIIIII|||:::::;7/,r' ``i、:::.iヘ::::::::. ̄~''''''':|
.    ォ}仁二Vェ^仁 ̄~"""゛””””''ー/,r'" .,・、 `\[iillIIIII|||]:::::::::::|  ,
    i!;;;;;;;;;;;/イ'^トー‐-ニニ二、こ,.-'" ,r' ,.-ー{  }ー、`、\"^"^"^"^゛''ー'}
    ,il;;;;;;;;;;;;;:^^i'|::::::::::::... ,. -''"_, -'/―‐‐`´ ―`i、゛、\゛^゛""ー'r/
    i l;;;;;;;;;;;;;;;;;;,'|::::i,,. -''^_,,.-''′/' ,;iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiilllll `i、` 、゙-、:::::::::|;it======r'7
 _r,=ーヲー",,:;;;;;;'7rイ~,. -'''~,._-_''~´..::::::|iillIIIIIIIIII|||||||||}.:::::゙'‐、 ` 、゙''-、:|;;;`i、;;;;;;;;;;;;~

主がいなくなった大坂城の西の丸……
ねねがいなくなると、やる夫はここに移った。
そして、天守閣を築いた。
ひとつの城に天守閣が二つという異常事態が発生した。





613 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:56:18.08 ID:JT6EEns0
                                 ,.へ
  ___                             ム  i
 「 ヒ_i〉                            ゝ 〈
 ト ノ                           iニ(()
 i  {              ____           |  ヽ  こうしてみると、
 i  i           /__,  , ‐-\           i   }  もはや天下人になった気分だお。
 |   i         /(●)   ( ● )\       {、  λ
 ト-┤.      /    (__人__)    \    ,ノ  ̄ ,!
 i   ゝ、_     |     ´ ̄`       | ,. '´ハ   ,!
. ヽ、    `` 、,__\              /" \  ヽ/
   \ノ ノ   ハ ̄r/:::r―--―/::7   ノ    /
       ヽ.      ヽ::〈; . '::. :' |::/   /   ,. "
        `ー 、    \ヽ::. ;:::|/     r'"


     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \   でも、まだまだ先は長い……
|       (__人__)    |   他の大老や、石田三成も健在……
/     ∩ノ ⊃  /    決してまだやる夫の天下ではない……。
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /





620 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 22:57:55.51 ID:
JT6EEns0
     ____
   /      \
  /  ─    ─\    なんとしても天下を獲るんだお。
/U   (ー)  (ー) \   今、日本は内も外も荒れきっているお。
|       (__人__)    |   一刻も早く、この天下をまとめあげねば
/     ∩ノ ⊃  /    また大乱世に逆戻り……民は苦しみ、
(  \ / _ノ |  |     やる夫も、徳川家もまたメチャクチャになってしまうお。
.\ “  /__|  |
  \ /___ /

      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\   天下のため、徳川家のため、
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\  やる夫自身のため……
  |     |r┬-|       | ふんばるんだお!
  \     ` ー'´     /

やる夫は自身が天下を獲ることを、改めて決意した。
それは、自分自身の野望でもあり、徳川家の発展のためでもあった

また、秀吉の外征でボロボロになった国内の状態と、
明や朝鮮との外交関係の悪化、更に秀吉生前に発覚した、
スペインなどキリスト教勢力の侵略意思も気になるところであった。





631 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:00:09.91 ID:JT6EEns0
      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\   秀頼はまだ幼く、石田三成では天下をまとめられんお。
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\ 武断派の武将数人さえ抑えられない男に、天下をどうして
 |        ̄      | 任せられるお? ……やる夫が出るしかないお。やる夫しかいないお。
 \              /

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\    ……とにかく、やる夫は天下を獲るお。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  そのためには、他の大老の力を削ぐこと……
  |              |  まず厄介なのは、前田家だお。
  \               /

五大老次席の前田利家が死んだ後、大老職と前田家は、
息子の利長が継いでいた。やる夫はこの後、謀略の限りを尽くし、
「前田家が秀頼様に逆らおうとしている」と噂を流した。





639 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:01:51.72 ID:JT6EEns0

                  __,........._
               ,.r‐'´.  . . : `::‐:;、
                ノ: :: : . : : : : ::::::;:;:;:;:;:ヽ   内府……恐ろしい子……!!
             ./'ー'^: : : :::: :::::、:::::;:;:;:;:;:;:;:'!
            ノ: .  . : :: :.:.:.::_;;ヽ:::;:;:;:;:;:;:;'l  私が人質になります。
             i、. . .___-、ー,='"ヽ|^!::;:;:;;::;:;:;|   __.........___   前田家は謀反などしていません。
             `'、ー、.ニ'_Zィ‐ァ. ' .ヽ:;:;ハ::;:;;| r' : :::::::::::::`ー:、
              'ー>、'´`´    ハ::;:ハ:;:/ァ'  : ::::::::::::::::::::::\
               l i !_ ,   _,.、  ハ:;/ i:ノ||!    : :::::::::::::::::::::::::ヽ
              ,...|::;ヽ、=ニ...ノ / /リ j|||||},    : :::::::::::::::::::::::::'i
            / |::;:/ ヽ、.....ノー'´_ソニ´!||;;;'、    : ::::::::::::::::::::::j

前田家は、この濡れ衣に仰天した。
利長は相当に苦しんだが、母親であり、利家の妻のまつが、
江戸に人質になることを申し出て、この騒ぎは収まった。

前田家当主の母親という、最高の人質をやる夫は得た。





650 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:03:25.34 ID:JT6EEns0
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( >)  (<)\      シシシシシッwww
  /:::::⌒(__人__)⌒::: \     これでもう前田家はやる夫に逆らえないおww
  |    /| | | | |     |    
  \  (、`ー―'´,    /
       ̄ ̄ ̄
       ____
     /_ノ   ヽ_\  
   /( >)  (<)\     前田家が逆らったら逆らったで、
  /::::⌒(__人__)⌒:::: \   福島と加藤あたりを差し向ければいいのだお。
  |     |r┬-/      |   どっちにしても、豊臣側の勢力が減るんだお。
  \     ` ̄'´     /

誰の目にもはっきりと解るほど、やる夫は豊臣宗家の天下を簒奪し、
自身の勢力を伸ばし始めた。

……謀反の噂の内容は、
「前田家は秀頼様に逆らうつもりだ」というものだったが、
それならば、まつは大坂に人質として行かねばならない。
まつの行き先が江戸だという時点で、やる夫は豊臣のためではなく、
徳川のために行動しているということが、皆に解った。





670 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:07:06.93 ID:JT6EEns0
会津の上杉家では……

         ヽ:::/     /::::::/_,,... -‐‐‐- 、 _
          >!      l:::::シ´ _,. -‐ ''" ̄` `ヽ、
        /;'     ...!::::::ヽ、´  ,     ヽ `ヽ、    内府(やる夫)が
       く::::::! .    .:::|____r' / /  /   ハィ⌒ヾ、   好き勝手やっているわね……
        >::! :    ::::l::::::l / ///、,ィ' /!   /、,,:;!i   ヽ
        ヽi :    ::::レ'ヽ/ l/_L/,_ト/ ! ,イ l  l:l:   ,`、‐-、  前田家は徳川の下についた。
         l :    ::::l l 〉'   '`7-ヽ.`iX !|  / , ;i.  i:.. l::::::::> 次はどこかしら。
         | :     ::l (    `ヾ;シ^'   __,ノ_ノ/::! , l::::レ'´ 
         l :.:    :::し,          ´ィ=z、_7///:::/!  毛利か、宇喜多か、
         l: ::    ::::::!i         、 ゞ-',.゛イ〃:/::l  それともウチか……
         ! :::.    ::::| ヽ、     _ ...._ ´  /  i :l ::! ̄´  大老職のどこかに、
        / l ::    .::::|  \   ` ー '  , イ  | .| :|    何かしらイチャモンをつける気なのは
       / / :    ::::::|    \    ,. イ::::|   l .l ::!    間違いないわ。
      /  / .:    :::「丁!‐‐‐「! ̄ ̄`!::::::l:::i:::..:  l .l ::l
                  上杉 景勝

      ,  ,.ィ
.     /l// ―‐ァ___
     ,ハ __   ´  <
   /      ̄ >    \   間違いないな。
   }7l =ァ=,=、‐‐ヽ   l ̄   ……中国筋の毛利と宇喜多よりは、
   /ソ   〈〈_ハ /   |    ウチになる可能性が高そうだ。
    ` _     `'⌒l N    この会津は、徳川家の関東に近いからな。
.    }   ̄    ニ 人!     次席の前田家を片付ければ、
.   ヽ _ .. -'^T/`′     次は、近い上杉家……
      } _ .. ― ユ、
       r‐┐r 二   、
       L..ノ/       \
     直江 兼続



684 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:09:33.36 ID:JT6EEns0

        _ ___
  r‐;ァ'⌒7⌒7'´ ̄:ヽ;:.`.ュ_
  L/.:.:.:.:(;;;;_ノ:./:/:,.:_:l:.:.:.:.:.ヾニユ_
  r;'l.:.:.:.:广ヽ;./:./://^ー'1:l:.l:.:Y;;;;;;>  内府は、
  ∨.:.:.:ハ;;;;rイ|_イlイ{    }.:|:.|.:.ト=く   伊達政宗と近頃、
  |:.:.:.:!:.ハノrflハ「リ  ./イ;イノ-;;r「   仲良くしていたものね。
  .|:.:.:.:|:.:ト{ ゞ=′   /ナ>ム`'「:.:!   もともと、ウチが会津に異動させられたのは、
  |:.:.i:.:|:.:トヘ.     , `" //|.:.|.:.:|   太閤が徳川や伊達を抑えるつもりだったんでしょうけど、
  |:.:.|:.:|:.:::::|\  一- ,. イ「::|.:.|.:.:.|   今となってはそれがアダ……ね。
  |!.:|.:.:|:.:r┴-.ニl、r;ニ´:::::||:::|.:.:|.:.:.|
 ,||.:.|.:.:.l::|   /ハY ト-、--v冖、:!
-й.:.|.:.:.ヾ!  ノ什^l.ト 、j |  |  l::!

      ,  ,.ィ
.     /l// ―‐ァ___
     ,ハ __   ´  <
   /      ̄ >    \
   }7l =ァ=,=、‐‐ヽ   l ̄    お屋形。いかに上杉家が武門の家柄で、
   /ソ   〈〈_ハ /   |     120万石の領土をもっていても、
    ` _     `'⌒l N     徳川と伊達の両方を相手にするのは無理だ。
.    }   ̄    ニ 人!
.   ヽ _ .. -'^T/`′      まず一つ目は城を改修し、武具を集め、
      } _ .. ― ユ、        いつ戦争が起きてもいいように備えること。
       r‐┐r 二   、       そして二つ目は、反徳川勢力、
       L..ノ/       \      つまり石田殿と連携することだ。
                     こうして対処していこう。





698 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:11:42.91 ID:
JT6EEns0

              ,  ォ ´ ´ ̄ 、{`ヽ⌒ヽ
             、ー‐く / トへ ヽヽヽ>~}  ヽ
           \__/// l|  ヽ i i iく_ハl l   i
              <_| i ! i|  リナナナレハi i  !  でも、それじゃ、
           ノ ム从 八  イ;rハノ' ´ l l  |  やる夫を刺激することになるんじゃないかしら?
    r~オ´7´ ̄「iー‐ 、ヽrj〉   ´~   .ソl i  |
    ノ /     .| }た彡!ハ   __    /l | l  |
 /// /      jノ せ_ノ i liヽ、 __ イ__l_ | i  |
'  i  ハ , ィ'´ ̄_>~へ__ ,ィ 7ハ「 ̄ _.ハ!V.   |
   ゝi  〉´ ̄ ̄     / i| 〃 .l|、   /    ,イー 、
  /ル'           //´ ̄{__jヽ\/  /    i

      ,  ,.ィ
.     /l// ―‐ァ___
     ,ハ __   ´  <
   /      ̄ >    \
   }7l =ァ=,=、‐‐ヽ   l ̄   どうせこのまま放っておいたら、
   /ソ   〈〈_ハ /   |    向こうからイチャモンつけてくるだろう。
    ` _     `'⌒l N    そうなってからでは遅い。
.    }   ̄    ニ 人!     構うことはない。やってしまおう……
.   ヽ _ .. -'^T/`′
      } _ .. ― ユ、
       r‐┐r 二   、
       L..ノ/       \

1600年、上杉家は軍備力の増強を始めた。
道を築き、橋をかけ、槍や鉄砲を買い集めた。

いずれ自分達も前田家のようになるだろうという恐怖があり、
また、相手が徳川家であろうと、自分達も謙信以来の武門の家であり、
うまく立ち回れば勝てると思っていたからでもある。





704 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:13:24.83 ID:JT6EEns0

   /       ,_,              ',
   /       ( l 、            ',
   l      ,i、/ 〉ヽ!ヽ、ヽヾ   `ヽi   l  やる夫殿、
   l    i , ノ ハ( 、 ,-‐..'´`ソ'`ヽ i リ   /  上杉の動きが妙だ。
  │  i、l=‐':´`"゙:::::::::::::.  : ノノ/、  /
   | i i |/::` :: ::::::::,i ヽ ;::::::..  .:: l l  l   ヽ
   l ヽゝ l::: ::: :::/ |  `' 、::: -'´j l' /   )
   ヽ、ヽ ` 、、:::/  !、-     ゝ,l '   /
    ゙''- 、ミ ',   _, - ‐-   /r, 、 `( _
       _ノヽ\    -    , '// \   )
       `ヲ.  \      / //    `''‐'-,
    , ==l ,  l ` - ‐ '  //   ,---、 /
  , , ' '´   !li  lL.   , - ' 7/   |=000| )
        最上 義光

……この事は、隣国の最上義光たちがやる夫に報告した。
最上義光は昔からやる夫と親しく、また、娘を秀吉に殺されたことから(第21話)
秀吉を恨んでおり、完全な「徳川派」であった。

更に上杉家の中には、徳川家との外交を担当していた藤田信吉という武将がいたが、
藤田は上杉景勝や直江兼続に、やる夫と敵対することは止めるように進言した。
だが、それは聞き入れられず、むしろ兼続から圧力をかけられることになり、
仕方なく藤田は上杉家を出奔し、徳川家に従った。

このことにより、上杉家が徳川家に対抗する姿勢は、公然の事実となった。





716 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:15:48.96 ID:JT6EEns0
          ____
        /_ノ  ヽ、_\
 ミ ミ ミ  o゚((●)) ((●))゚o      ミ ミ ミ   上杉もアホだおwwww
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\   /⌒)⌒)⌒)   わざわざ自分から
| / / /     |r┬-|    | (⌒)/ / / //  反抗する姿勢を見せてくれたおwwww
| :::::::::::(⌒)    | |  |   /  ゝ  :::::::::::/
|     ノ     | |  |   \  /  )  /    軍備の増強wwwwとかwww
ヽ    /     `ー'´      ヽ /    /     これは秀頼様への謀反だおwwww
 |    |   l||l 从人 l||l      l||l 从人 l||l    問い詰めてくれるおwwwww
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))

やる夫は相国寺の僧、承兌に、
「上杉家に軍備を増強するなど謀反の兆しが見えるが、
そのつもりが無いなら京都へやってきてこれを釈明せよ(=自分に従え)」
という詰問状を作らせた。

この承兌は、かつて明から「汝を日本国王となす」という文書が来た時、
小西行長に「ごまかしておいて」と頼まれながらも、正直に読み上げた僧である。
秀吉の死後は、やる夫に親しくしていた。





725 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:17:57.09 ID:JT6EEns0
          _____
         / ヽ____//
         /   /   /
        /   /   /
        /   /   /
       /   /   /
       /   /   /
      /   /   /
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
やる夫は、承兌に書かせた詰問状を使者に持たせ、上杉家に行かせた。

……そして、その詰問状の返事が、使者と共に帰って来た。
その返事を書いたのは、直江兼続であったが……。





732 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:19:40.55 ID:
JT6EEns0

 -ニ::;;;;;:-::::/¨ ̄丶:::::::::::7´  `   \           ;  `ー'´-''´i /
    /::::::/ ,r'´ ヽ 丶''´'' ‐ - - 、 _,,,,,,`ヽ、         ;  ,'    ,l/
  /:::::::::::! ' l    〉         ',!   ,r'´''ヽ、       ;  ,'   ,' l!
∠ -''7::::::l   ヽ /           ヽ !  ゚ノト、ヽ、    ,' ,'   ,' !
   /:::;/::! i   ` !           `ー--- ′ `ー`      , '  l
 //!::::丶ヽ __  !              ̄ ヽ ー -、        !
'´-" /::::::::::::ヽ  ヽ                ヽ    ヽ ,r'ー==--,,,!
   /::::/!::::/ `ー'`i                     ` 〉イ ゚! >´
.  /:/ !:::/      !                      !、ヽ_,/!
  ''´  l::/     l                     l   l
    レ′     i丶                 _   丶  !
  ,r<´      ! `、          __         ` _,,-''’/
-,/;:;:;ヽ      l  丶          ̄¨'''‐--      /
〈:;:;:;:;:;:;ヽ       !   ヽ                /
.:ヽ:;:;:;:;:;:;:\     !    丶            /
:.:.:丶;:;:;:;:;:;:;:\   l      ヽ           /
.:.:.:.:.:.\:;:;:;:;:;:;:;丶、!       丶 __      /
:.:.::.:.:.:.:.:.ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:;`ヽ、       /¨ ---'′

「相国寺承兌殿へ

我々に謀反をするつもりなど毛頭ない。
いきなり逆心などと言ってくるのは不公平極まりない話だ。
上方の武士は茶碗など人をたらしこむ道具ばかり集めて喜んでいるが、
田舎武士は槍や鉄砲など武具を集めるのが当然のことだ。
道を造り、橋をかけるのは国づくりとして当然の心がけであり、
もし上杉家に謀反の心があるならむしろ道はふさぐはずだ。

謀反の心が無いなら京都へやってこい、なんてことを言うのは、
乳呑児に来いというほど、ばかばかしいことである。
昨日まで謀反の心をもっていた人間であろうと、
事がうまくいかないと思えばそ知らぬ顔で京都へいくだろう。
無駄なことである。もし上杉家の行動に納得できないのであれば、
いつでも攻めてくるがいい。存分にお相手してさしあげよう」(要訳)





745 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:21:47.86 ID:JT6EEns0

       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\     なんて無礼な手紙だお。
  /    (__人__)   \    やる夫はこの年になるまで、
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |   これほど無礼な手紙は見たことがないお……
  \    |ェェェェ|     /


世に言う「直江状」である。

この手紙は原本は存在しておらず、写しの手紙も、
不自然な言葉遣いをしていることや、文面がそれぞれ、
微妙に異なっていることから、実在を疑われることもあるが、
しかし、やる夫がそれに似たような手紙を受け取り、
怒ったことは、確かなようである。





754 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:23:40.61 ID:JT6EEns0
  /:/:::::::,/::::;/::::,r'::::::/|:::/ ,,|:::|-|;::::::|:::::::::::|;;;;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;;;;|;;;;;;;:/
 i,/|:::::::::;i::::/:::::/|:::::::i |::i"_i;;i__ ,,i::::|i;;:::::::::i;;;;;|;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;|;;;;;/
  | |::i|:::::|::::i:::;,/__|、::| "|:i'"_r'_;;;;ハ|:i |;:::::||;;;;;|;;;;;;;;;|ヽ;;;;;|;;;/
   i;::::::||::::i:::i r';;}ヽ:i  i|" ´   !!  i;:::jj;;;;;;|;;;;;;;;;| |;;;;/;/    なんとも無礼で、
,__,-‐i;:::::||::::|::| ´   ヽ        ::::i i;:/ j;;;;;|;;;;;;;;| |;;;/;/    かつ自信満々な手紙ですね。
;; _'''' i;::::::i:i:::::::|  /          :::i / :i|;;;|;;;;;;;;|ノ;;/
-‐‐--|:::::|;:::::::ヘ ヽ、        :::/  ::::::::|;;;||;;;;||ヘヾ      
;;;;;;;;;;;;;;゛|:::|::::::::|:ヽ、  __   ::::/  :::::::::::|;;| |;;|:::|
:::::::::::::::::::{:|i:::::::||;;:::\´ ー  `  ::/  :::::::/ || i|::::::i
::::::::::::::::::::| ゛i::::|! i;;::: i\       ::;/´::::::j:::::!::::::::i
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゛i:|;;; \:i::::\   ,,, ,‐''"::::::::::::::::::::::   'i,
_,,-‐ー''' ̄     ''' フ\;  ̄  ヽ:::::::::::::::::    ,,,-‐―‐--,,,


      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\
 / ::::⌒(__人__)⌒::::\   …………。
 |        ̄      |
 \              /

       ____
     /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\   ……この手紙、冷静になって、
  /::::⌒(__人__)⌒:::: \  よく読んでみるお、宗矩。
  |     (  (      |  さすがに直江兼続はキレ者……。
  \     `ー'     /   しっかりと保険をかけているお。





769 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:27:21.58 ID:
JT6EEns0
      ____
    /_ノ   ヽ_\     この手紙、宛名がやる夫宛てではなく、
   /( ●) ( ●)\    上杉への詰問状を書かせた承兌宛てになっているお。
 / :::::⌒(__人__)⌒:::\  たぶんこれは、上杉家が敗北したとき、
 |        ̄      |  あの手紙はやる夫宛てではなく承兌宛てだった、とか
 \              /   そんな風に言い訳するつもりなんだお。


  /:/:::::::,/::::;/::::,r'::::::/|:::/ ,,|:::|-|;::::::|:::::::::::|;;;;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;;;;|;;;;;;;:/
 i,/|:::::::::;i::::/:::::/|:::::::i |::i"_i;;i__ ,,i::::|i;;:::::::::i;;;;;|;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;|;;;;;/
  | |::i|:::::|::::i:::;,/__|、::| "|:i'"_r'_;;;;ハ|:i |;:::::||;;;;;|;;;;;;;;;|ヽ;;;;;|;;;/
   i;::::::||::::i:::i r';;}ヽ:i  i|" ´   !!  i;:::jj;;;;;;|;;;;;;;;;| |;;;;/;/    
,__,-‐i;:::::||::::|::| ´   ヽ        ::::i i;:/ j;;;;;|;;;;;;;;| |;;;/;/    ……なるほど。
;; _'''' i;::::::i:i:::::::|  /          :::i / :i|;;;|;;;;;;;;|ノ;;/
-‐‐--|:::::|;:::::::ヘ ヽ、        :::/  ::::::::|;;;||;;;;||ヘヾ      
;;;;;;;;;;;;;;゛|:::|::::::::|:ヽ、  __   ::::/  :::::::::::|;;| |;;|:::|
:::::::::::::::::::{:|i:::::::||;;:::\´ ー  `  ::/  :::::::/ || i|::::::i
::::::::::::::::::::| ゛i::::|! i;;::: i\       ::;/´::::::j:::::!::::::::i
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゛i:|;;; \:i::::\   ,,, ,‐''"::::::::::::::::::::::   'i,
_,,-‐ー''' ̄     ''' フ\;  ̄  ヽ:::::::::::::::::    ,,,-‐―‐--,,,

この「直江状」は写しが江戸時代以降から残っているが、
徳川家康にケンカをうったこの手紙が江戸時代にも残っているのは、
この「宛名が承兌だったから」という説がある。





776 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:29:55.07 ID:
JT6EEns0
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\     しっかりと逃げ道を確保している……
  /:::::⌒(__人__)⌒::: \   上杉景勝の懐刀といわれるだけはあるお。
  |              |   そして、それほどのキレ者が、
  \               /    上杉単独で、徳川に逆らうなんてこと、するはずもないお。

      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\     手を組んでいる誰かがいるお。
  / ::::⌒(__人__)⌒:::\    やる夫のことが嫌いで、秀頼に忠誠を誓い、
  |     |r┬-|       |    能力もあり、直江兼続とも仲が良い人物……
  \     ` ー'´     /    ……石田三成しかいないお!






784 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:31:39.85 ID:JT6EEns0
          /:::::::::::|  ノ__   \  /   __ ゝ i::::::::::ヽ
          i:::::::::::::! /¨⌒¨\        /¨⌒¨\ {:::::::::::::',
         ,':::::::::::/     ___ \::::..   .::/__    ヽ::::::::::::i
           /::::::::::::|    / r‐、_ヽ`ヽ  く ∠ r‐、 `ヽ   |::::::::::::',    直江殿が動くか!
         ,'::::::::::::::|     `ー┷'´ / /:i   \.`┷┴--'   |::::::::::::::',
          /::::;-‐-、ゝ   i     / ノ::::l     \::::::::::...   |::::;‐-、:::',   これに合わせて、
         ,'::::/ `ヽ    !  /  .:::::::  ヽ   \:::::::..   |:/ r 、ヽ:::i   我々も動くぞ!
       /::::| ⌒)) l   l ___   `ヽ:::.. ノ         _  L!/ i !::::',
       ,':::::::ト、 l l    r',.::____________ヽ   ら i |::::::i
      /::::::::::::\`ヽ   ヽTL___________//   ノ / ./:::::::|
      !:::::::::::::::::::\'    ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/   / -'/:::::::::::!
      !::::::::::::::::::::::::`-、   ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/    人/:::::::::::::::::|
      |:::::::::::::::::::::::::::::::i   ハ::;-――--――-、:/    /::::::::::::::::::::::::::::!
      \::::::::::::::::::::::::::::|    Y: : : : : : : : : : : : : Y    ./::::::::::::::::::::::::::::/
       ヽ::::::::::::::::::::::::ヽ    i :、: : : : : : : : : : : /   /::::::::::::::::::::::::::::/
         \::::::::::::::::::::::ト、  \`ー‐---―/    ィ::::::::::::::::::::::::::::/

三成は上杉家の動きに合わせて、反徳川の行動を密かに進めていた。

この時、三成と直江兼続の間に、取引や約束などがあったかどうかは解っていない。
たまたまタイミングがあったか、あるいはお互いの動きを見て、
暗黙の内に利用しあったとか、そういった説もある。

とにかく、三成は上杉家の軍備増強に合わせて、佐和山で戦いの準備を進めていた。





793 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:33:55.35 ID:JT6EEns0
            /  ./ゝ           ゙ 、   ゝ
            /  丿 1          '、  1    '、
           ,'   卜 '、     1    ヘ   i    '、
           イ   │  ヽ     丶    ヽ '、  ヽ '、   これからは徳川の時代だよ。
           〕   !   ゝ   ゙l.. ゝ、   ヽ1   │ 1
          │  ..|ーっっ_ム、  ベぅlゞ!ニ ^ '│  │ 卜   やる夫殿を助ければ、
           │   t‐T フト\   l ''工,,〔 `ーl   /'、 {    やる夫殿もこちらに感謝する。
           1ヽ   ̄ ̄ ヘ丶_      |  _〃│ ′   そうすれば、
            1 ゝ ヽ    |  \│    ,' / ' / `ノ    やる夫殿も秀頼様をムゲにはしない。
            '、\ ヽ    1  _       ./ イヘ '、 ′
             ヘ  ゝ'、   ゙'-´      l/ f ‐゙" ソ     そんなことをすれば、
              ゙、  ..   ー---―‐‐''   _/广 /      豊臣恩顧のこちらも黙ってはいないからね。
             ,,-ゝ |ゝ、  ーー     / 1 _r''ソゝ、_
            /  ヽ │\、     _/  ノ┘ r′  `ー 、
          _/     ` 1 -`ー----''´   l /"′   _/  ……なんちゃって。
         ‐' ,,       ,ゝ '、        l ノ │   _/

やる夫も負けてはいない。
黒田長政や藤堂高虎などを使い、豊臣側の大名を次々と「徳川派」として
完全に抱き込み始めた。福島正則、加藤清正、細川忠興、池田輝政、
秀吉の甥である小早川秀秋など……
彼らはやる夫の元へ集結し、上杉討伐の際は、
やる夫軍に参加することを誓った。。

更に、毛利家自体はどちらかといえば「三成派」であったが、
毛利家の中の吉川広家も徳川派として抱き込んだ。

誰もが、自身の利益と、家のために、暗躍していた。





800 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:35:46.02 ID:JT6EEns0


  (⌒ヽ                                              (⌒ヽ
  (    ,⌒)                                   (⌒ヽ    (
 (    ⌒ヽ                                   (   ⌒)   ゝ
  ゝ      ⌒ヽ,,                               ,,.(     )、,,(
 (          ⌒ヽ                                (          ゝ
 (            )                               (   />  />
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄,,_p/> ̄ ̄
.....:::::::... .....:::::::....... .....:::::::...  .....:::::::...  ..:   ..::::.   ...::::::.. ..::::::::........ 。゚。,,,_p/> .....::::::::::::::::
.....:::::::........:::::::........:::::::........:::::: :........:::::::...... ..::::::: .:::::.... .:::::  ....::::... ........ ::::::::....... ...::::::::. ......
.....:::::::... .....:::::::... .....:::::::... .....:::::::...  .:::::...............::::::::..:::::.. 。...:::::::::::::..... .::::::::........ ...::::::::::.. ::...
。.... :::::.....:::::::... :::::::.....:::::::...::..:::::.....:::::....  。..::::...... 。...:: ...... .....::::::::..:::::..::.....::::::::::::::::... ...:::::::
~~ .....:::::::... .....:::::::... ::  .:::::.....:::::.... .........:::::::::::::::::.........::...:::::::...::::::::::::::.....:::::::::::::。::::::.........::::::::
   ~^^゚~.。.... 。.... . ..:::::.....:::::.....:::::....。.....゚ .........。・...。.... 。 。。..::::...... 。...::::::::... ......::::::::::::::::..
        ~^^゚~~~゚^~~~~~~・。,,,,:~"~~。~・" ゚''~。,,, 。....゚....... 。.....:::::::::..........:::::
:. . . . .     ..: : :. . . . .     ..: : :. . . ..: : :. . . . . . .   ..: : :. . .~^^゚~・,,。,, 。....゚......。..。....
      .. . ...        . . . .    ..: : :. . . . .  ..: : :. . . . .          ^~^:~。,,,,・

さて、そんな頃……
日本の豊後国(大分県)に一艘の船が漂着した。
オランダ船のリーフデ号である。このリーフデ号は日本に最初にやってきたオランダ船であった。





809 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:37:54.18 ID:JT6EEns0

        ∧
      /|\⌒`ヽ
     v||.| |||\〃ヽ
     |!‐,‐、,┐| ..::::|        リーフデ号め、沈みやがって!
     l|`T ̄~| | :::::|         ケッ、この船との関係もこれでご破算
     'λ|__/√ヽ/⌒ヽ     この次はオレ自身が泳いで日本へ来てやる!
     /`!___,ノ〃/ r ⌒`ヽ
    /ヽrrrr‐、  (   〉``ヽ
    |ト、i   ) ..:::γ    /  
     t ヾ  √⌒ヽヽ  .ゝ´
  (⌒oゞ _\   .:.\ノ
    Y |¥彡 `ヽ、::::ノ┘
    ` (○0ニニニニ;〔
    ウィリアム・アダムス

リーフデ号に乗っていたイギリス人航海士、ウィリアム・アダムス。
彼は日本に初めてやってきたイギリス人であった。





825 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:40:18.64 ID:JT6EEns0

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   イギリス……?
  |     |r┬-|     |   聞いたことあるような、ないような。
  \      `ー'´     /    スペインとはどこか違うのかお?

5月、上杉家への対応で忙しかったやる夫だが、
大坂で、やる夫はアダムス達、リーフデ号の乗組員たちと面会した。
これより前、リーフデ号の漂着を知ったイエズス会の宣教師達は、
アダムス達は海賊なので即刻処刑するように、と忠告してきていたが……。





836 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:41:59.55 ID:
JT6EEns0
   ∧
  ||_/\
  γ∧/´ `\∧
 |┃∥∥∥∥∥∥|
 |┃┏━┯┯━┓|    私達は海賊ではありません。
 |┃┃ニ二_二ニ┃|
 |┃ ∨  |  ∨|
 /|∨\_⊥_/|/ヽ
ヽ ̄\ 丶 ノ / ̄


        ___
      /      \
   /          \   どうも、そのようだお。
  /   ⌒   ⌒   \
  |  /// (__人__) ///  |
  \              /

やる夫はここでアダムス達と(もちろん通訳を交えて)話し合い、
彼らが海賊ではないことを知った。
そして、その後、ヨーロッパや世界の情勢について詳しく知っていくことになる。
それはもう少し後の話で詳しく触れていくことになる。

やる夫はアダムスや、他の航海士達を保護し、江戸へと送った。





846 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:44:39.79 ID:JT6EEns0
         ___
       /     \
      /   \ , , /\
    /    (●)  (●) \   上杉を討伐するお!
     |       (__人__)   |  
      \      ` ⌒ ´  ,/ 
.      /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ 
      |  ,___゙___、rヾイソ⊃ 
     |            `l ̄
.      |          |

さて、6月16日……
やる夫は諸大名の軍勢を集め、軍勢を編成すると、
上杉家を討伐するため、大坂を出発した。
名目は「秀頼様に逆らう上杉景勝を討伐する」というものであった。





857 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:47:15.57 ID:
JT6EEns0
                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
                   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ
                  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ ///== \ゝ
                 / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
               ̄∥~  ̄~ ̄~  ̄~ ̄~ ̄  ∥| ̄ ̄ .∥ ̄ ̄ ∥
                ∥==================.∥|=====∥==== ∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥===================   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
                ____@))____|_______ |
               /    //ヘ \冫      |        |
               /   //     \\冫    |         |
       ∧_∧  /  //   ⅢⅢ   \\冫   |         ∧_∧
      (  (( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(    )
     / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\\
    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\_\
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人_\\_
/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====

そしてやる夫の軍勢は伏見城に入った。

                 ____
               /     \
             / ⌒   ⌒ \   
            /   (⌒)  (⌒)  \   殿様……。
           |      __´___     | 
           \      `ー'´     /

伏見城で出迎えたのは、鳥居元忠であった。
やる夫はねねが出た後、主に大坂城にいたが、
その間、元忠を伏見城に配置していたのである。





872 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:49:23.40 ID:JT6EEns0
       ____
     /      \
   / ─    ─ \    ……元忠。
  /   (●)  (●)   \
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

       _________
      /     \
    /   ⌒  ⌒\    ……はい。
   /   ( ●)  (●)\
   i   ::::::    __´___   i
   ヽ、    `ー'´  /

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  …………すまんお。
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

やる夫はそう言うのがやっとだった。
やる夫も、元忠も理解していた。

やる夫が軍勢を連れて、上杉領へ行けば、確実に石田三成は挙兵するだろうと。
上杉と石田の二つの軍勢が、日本規模で、やる夫軍を挟み撃ちにするだろう、と……。

やる夫が京都を離れたら三成は必ず動く。
それが解っているからこそ、上杉景勝も、直江兼続も、
やる夫に、かかってこいとばかりに挑発したのだろう……。

三成が挙兵すれば、まず三成は伏見城を攻撃するだろう。
そうなれば、元忠は戦死する。確実に……。
三成軍は恐らく数万規模になる。伏見には2000にも満たない兵しかいなかった。





885 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:52:27.16 ID:JT6EEns0


      ____
    /     \
   / /   \ \    殿様、策はあるのでしょう? 
 /   (●)  (●)  \      
 |      __´___     |  
 \      `ー'´     /

       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \  もちろんだお……
  |     (__人__)    |  毛利家が動かないように吉川広家を取り込み、
  \     ` ⌒´     /   上杉家には伊達政宗と最上義光を当てるお。
       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  やる夫が江戸に着く頃、恐らく三成は挙兵するお。
  |     (__人__)    |  それからやる夫は上方へ戻り、三成を倒す……
  \     ` ⌒´     /  三成さえ倒せば、やる夫に逆らう者はいなくなるお……


それはひとつの賭けであった。
やる夫は三成をおびき出すために京都を離れる。
三成はその後、挙兵する。……豊臣秀頼の名を借りて。
そうすれば、福島正則や加藤清正はやる夫の敵になるかもしれない。
そうならないように、黒田長政らを通じて手は打っているが、世の中に確実は無い。
最悪の場合、全ての大名が敵に回り、やられてしまうこともあるのだ。





891 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:55:44.25 ID:JT6EEns0


                 ____
               /     \
             / ⌒   ⌒ \
            /   (●)  (●)  \ 
           |      __´___     | 
           \      `ー'´     /
            /          \

……やる夫の場合はまだいい。賭けである以上、勝つ確率もあるし、
その確率を高めるよう、様々な手を打った。
だが、元忠は……

       ____
     /      \     元忠……すまんお。
   /  _ノ  ヽ、_  \   三成が挙兵するのはいい……
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  
  |     (__人__)    | でも尾張(愛知県)や美濃(岐阜県)を制圧されたら、
  \     ` ⌒´     /  後が厄介になるんだお。だから……





903 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/22(金) 23:59:45.71 ID:JT6EEns0
                 ____
               /     \
             / ⌒   ⌒ \    解っています。尾張と美濃を制圧されてしまったら、
            /   (●)  (●)  \  小牧の戦いのときと逆になりますから。
           |      __´___     | 
           \      `ー'´     /
            /          \

                 ____
               /     \
             / ⌒   ⌒ \   だから私は、
            /   (⌒)  (⌒)  \ この伏見城で三成軍をできるだけ足止めします。 
           |      __´___     | 自分で言うのもなんですが、これは並の武将では
           \      `ー'´     / 勤まらない役目です……。任せてください。


かつて秀吉と戦った小牧の戦いのとき、やる夫は秀吉より先に尾張を制圧し、
戦いを有利に進め、戦術的には勝利した。

……今回、三成を挙兵させた上で、尾張と美濃を先に制圧するという、
難しい行動をやる夫はとらなければならない。
しかも、やる夫軍の半数は、豊臣に恩を感じている武将である。難しかった。
かつての秀吉の苦労が解る気がした。





907 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:02:17.33 ID:
lwX1ew.0
       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \     元忠……!!
  / o゚((●)) ((●))゚o \  
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

……すなわち。
これは、元忠に死ねといっているのも同然の命令であった。

やる夫が出て行く、三成が挙兵する、やる夫は引き返す、
三成軍は美濃へ侵攻する、途中に伏見城がある、
その伏見城を元忠は頑張って、できるだけ守り抜く……。





914 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:04:30.57 ID:
lwX1ew.0
次スレ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1219416154/



            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \    元忠、伏見城には1800しか兵がいないお。
    / (●)  (●)    \   三成の軍はどう見積もっても数万になるはず……
    |   (__人__)    u.   |  もう少し、兵を置いていこうかお?
     \ u.` ⌒´      /


                 ____
               /     \
             / ⌒   ⌒ \    結構です、殿様。
            /   (●)  (●)  \   多少の兵力差では焼け石に水……
           |      __´___     |  どうせ伏見城は落ちます。
           \      `ー'´     /   ですから、一人でも多くの兵を連れて行ってください。
            /          \   1800もあれば充分です。





926 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:06:27.31 ID:lwX1ew.0
         ____
       /      \
      /  u   ノ  \    元忠……。数正が死に、忠次が死に、半蔵も死に……
    /      u (●)  \   今度、また、お前まで……
    |         (__人__)|   死なせたくはないお、死なせたくは……
     \    u   .` ⌒/
                 ____
               /     \
             / ⌒   ⌒ \   そんな顔をしないでください、殿様。
            /   (●)  (●)  \ ……この役目ができるのは私だけ。
           |      __´___     | それに、戦場で死ねる事はむしろ
           \      `ー'´     /  武士の本懐です!
            /          \





939 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:09:09.56 ID:lwX1ew.0


         / ̄ ̄ ̄ \
      /   :::::\:::/\  
     /    。<一>:::::<ー>。   ううう……うっうっ……
     |    .:::。゚~(__人__)~゚j       
     \、   ゜ ` ⌒´,;/゜   ……元忠……!
    /  ⌒ヽ゚  '"'"´(;゚ 。  
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.


                 ____
               /     \
             / ⌒   ⌒ \     ……今夜、 
            /   (⌒)  (⌒)  \   今生で最後の酒を酌み交わしましょう、
           |      __´___     |   殿様!
           \      `ー'´     /
            /          \





947 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:12:04.10 ID:lwX1ew.0
                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
                   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ
                  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ ///== \ゝ
                 / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
               ̄∥~  ̄~ ̄~  ̄~ ̄~ ̄  ∥| ̄ ̄ .∥ ̄ ̄ ∥
                ∥==================.∥|=====∥==== ∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥===================   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
                ____@))____|_______ |
               /    //ヘ \冫      |        |
               /   //     \\冫    |         |
       ∧_∧  /  //   ⅢⅢ   \\冫   |         ∧_∧
      (  (( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(    )
     / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\\
    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\_\
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人_\\_
/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====

伏見城の夜は更けていった。


              / ̄ ̄ ̄\  
            / ―   ― \
           /   (●)  (●) \ 
          |    ゚~__´___゚~    |    
           \     `ー'´    /


            ___
       /      \
      /ノ  \   u. \ 
    / (●)  (●)    \
    | ゚~(__人__)゚~   u.   |
     \ u.` ⌒´      /

そして、やる夫は元忠と別れ、東へと進んだ。
……これが元忠との最後の別れなのだ。
その思いを胸に……





959 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:14:04.77 ID:lwX1ew.0

              _,,,...:-‐‐=-..,,,_                     __,,.. - ‐‐ ''''"
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,,;; ,,;;;,  ,r'";;;,, ,,;; ,,;;;, ,,,,      ;  ;;  :; ;; ;;, ;;`';;、_ ,,,, ,,,,,,;;;;; , ;;; ;;;
 ;;;;  ,r'";;;;  ,,,;;; ;,,,;;; ;; ;,,, - '''' ''':‐-,, ,,      ;; ;;`';;、_          __,, - ''""
;;;; ,r'",,,;;;;,, ,,,,,,;;;;;               " ''''‐- ,..,,,...  __,, -‐- ,... ,-‐‐''''",,;; ,,;;;, ,;;
,r'";;;,,,,,, ;;;;;,,,,,,,,;;;;;; ,,,                             ,,;; ,,;;;, ,,,, ;; ;;
                  - = - = - = - = - = - = - = - = - = - = - = - = -
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: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :                            : : : : : : : : : : :
                ~   *  ~~          +    ~~
   :   :   :   :   :   :   :   :   :   :   :   :   :   :   :
       ~~  *            +       ^^^        ~~
 :     :         :     :     :     :     :     :     :
⌒;;⌒゙ゞ)ヾ         +                           *
,,;゙;;;゙゙メ;;;;゙゙ゞ))"^""''--= _,,,,...._ _ ...._,,,....-''''" """"  ̄ ``- -- = = ...,,, ,,,, ,, ,,,_

やる夫は京都から東へ進んだ。
途中、三成の領地である佐和山も通った。
その間、やる夫は暗殺されることを恐れたし、
事実、そういったような動きもあった。
しかしやる夫は、結果的に、無事に近江を出て、美濃、尾張と進んだ。





12 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:14:55.75 ID:lwX1ew.0
                          ,.イ
                         / !
                   /  |  
          ヾー―――‐―'´    /
            \            /、
              /\_______, イ:::: \      三成様、やる夫が行ってしまいます。
          / ::::::::::,. -┴‐―┴――ヽ
            /___∠__________,ゝ   どうして暗殺しなかったのですか。
        /――l、  ° > ~ <  ° ハ-ヘ
          /――‐ト`ー‐'´  ・ `ー‐´ メ--ヘ
        /___|、    ー'^ー  ∠_く ̄>
         l ̄l/ヽ>―‐‐rrr‐<`ーrr‐'⌒)
         ,(__)ヽ/二 .   , ニニヾー―‐'´
.        |酒 | l l  `Y´  l l 〉
           l____」ー‐――し――一'
             島 左近……三成の家臣。





21 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:17:12.64 ID:lwX1ew.0
     / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/,. ヘ`!:::::,、‐'"  /     l
   / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;' /  ノ |::f   /    l |
   、 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ <  L|   `iヽ、   l |
   丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、ヽ  ミ    ゙ーtッ-、 ,ゞ   SAKON!
    丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/し'         `ヾ, f´
      ヽ  :::::::::::::::::::::::::::::::::/  i         / ',     暗殺などしてはいけない。
       \ ::::::::::::::::::::::/   /       ,. '     ',     これは正義の戦いだ。
         `ヽ、::::::::::;、 "   〈       r、       '、    そんなずるい手を使ってはいけない。
       ,..、..,r- '`ー'"ー-、、、..,,_ ヽ      `ヽ、 ..f´`` ′
    r'''´ ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,``丶、      r┴、      それに表向きは、私とやる夫は対立していない。
   〈 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,, ヽ、   ノ   }      やる夫を殺す大義名分がないのだ。
   ノ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ (  /`ヽ、
 / ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ`7   ,ィ ヽ

                          ,.イ
                         / !
                   /  |  
          ヾー―――‐―'´    /
            \            /、
              /\_______, イ:::: \       ははっ……。
          / ::::::::::,. -┴‐―┴――ヽ
            /___∠__________,ゝ    (三成様は甘い……
        /――l、  ° > ~ <  ° ハ-ヘ      大義名分や正義など、
          /――‐ト`ー‐'´  ・ `ー‐´ メ--ヘ     後でどうとでもなるのに。
        /___|、    ー'^ー  ∠_く ̄>    まずはやる夫を殺さないといけないのに)
         l ̄l/ヽ>―‐‐rrr‐<`ーrr‐'⌒)
         ,(__)ヽ/二 .   , ニニヾー―‐'´
.        |酒 | l l  `Y´  l l 〉
           l____」ー‐――し――一'


……こうしてやる夫は、無事に進み、東海道をゆるゆると下っていった。
三成の挙兵を待つかのように。

やる夫が江戸に到着したのは7月2日のことだった。





33 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:19:31.87 ID:lwX1ew.0
    ,-"/~/      ´/‐'´      ....:::::::::::::::::: ',=-、
     /  〈ヽ、  `、`、''゙ ......::::......       ___;;;::::::::,ん  ',
     l  /  '' ‐-ヾゞ,,、::::::::::::::::::::::::::::::::::::'´-‐-ミ、-ヘ   ;    三成……なんでやる夫を殺さなかったんだ?
        〉   _,-',r'´ミ‐--,ハ,ヘー‐‐‐‐一ヾ、\  ` .〉      絶好の機会だったじゃねえか……
      , -へ、,‐'´,-´     l! l!ヾ、     ヽヽ、_、‐'ヽ、
     /::::/ / /´t-、、、.....__ .l! i  ';,  __... 彡ィ゙iヽ  ヽ、ヽ、   三成、お前には智恵はあるが決断力が無え。
   / ::::イ     lヽ、‐t:ッミ,ヽtーi-‐ノ 彡、ッーナl ゙i    ヽ、 `ー-- 、   そのあたりがお前の武将としての欠点だ。
 / ::://     |   `'''''''''´>‐--<、__`ニニ´ l  ゙i   ト、 `、 -‐-、 `ヽ.__.,
ノ  ::/ ノ :::i    ト---‐''''´        ̄'''''''ノ :    :゙i ヽ、`、  `丶、 \__   それにやる夫と戦うなんて、
 ::/ / ) ::::l  .i   トー--‐‐==‐'´ ̄ `'==‐‐--イ :::    ゙i  ヽ、ヽ、   ヽ、  ヽ、 そんな重大事をオレに
::/  / ./ :::i  i   l::: ::  l  :: ::   ::: :   /..:::::  ::ト、 ゙i   ヽ \    ヽ、   相談もしなかった。
.) /  i  :::i  ハ   ゙l :::  l  :: ::   ::: ::  / :::::::::  ::l ヽ  ゙i   \,(     ヽ  そのへんも気にいらねえな。
.) /ー'´ヽ ::::l! i:::'、 ::::゙l:::  ! :::: :::   :: ::: ∠.___ 、 ::l ヽ、 ヽlヽ/ ̄/\,..、
.レ -‐ ..ノ ::::l! .l:::::、 ::::゙l:::::::...:::::::::   ::: :::      〉 ::l  ヽ ゙〉 /  / ヽ、
./  ':;く :::::::l!  ゙i::::l ::::::゙l:::::::::::::::::   :: ::::     l  :::゙l,、ノヽV::/  /....:::/::`ヽ、
   ::';:  ̄`´ヽ、 i::::l :::::::゙l::::::::::::::   :  ::::     ゙l :::::ヽ:::::: /  /...::::/::::::::::: ヽ
             大谷 吉継

吉継は三成の親友である。
最初は、上杉征伐に従軍し、やる夫の味方をしようとしていたが、
三成に佐和山に招かれ、そこで、やる夫に対して挙兵する計画を、打ち明けられた。





43 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:21:54.27 ID:lwX1ew.0
      / ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::___:::::::::::::::::::;:ゝ /   ヽ.}
     / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/,. ヘ`!:::::,、‐'"  /     l
   / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;' /  ノ |::f   /    l |   すまん、吉継……
   、 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ <  L|   `iヽ、   l |
   丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、ヽ  ミ    ゙ーtッ-、 ,ゞ   こんな土壇場で
    丶 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/し'         `ヾ, f´     打ち明けることになってしまって。
      ヽ  :::::::::::::::::::::::::::::::::/  i         / ',
       \ ::::::::::::::::::::::/   /       ,. '     ',    頼む……
         `ヽ、::::::::::;、 "   〈       r、       '、   私の味方をしてくれ!
       ,..、..,r- '`ー'"ー-、、、..,,_ ヽ      `ヽ、 ..f´`` ′  やる夫は太閤殿下でさえ一度敗北した、
    r'''´ ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,``丶、      r┴、      戦上手だ。お前の力が必要なんだ!
   〈 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,, ヽ、   ノ   }
   ノ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ (  /`ヽ、
 / ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ`7   ,ィ ヽ





54 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:24:27.63 ID:lwX1ew.0


            /li /  / //!:/!|::|i:::| ヽ!`ヾ、 ‐-、 ',|'::l!:ノ,/
             /  /.  l/ l/ | !:| l::|  |   `ヽ、ヽ」::::::::∠_
             ,/! ̄ ̄ ̄| ̄|! フi::ト|:|、   -‐─ァ:::::::::::、‐-`ヽ、
          ,. '// |  .:::   / ヾ! リ |`ヽ 、 /"//ハ〉:::::ヽ  `ヽ
       ,. '´ /::/ .:|  ::   , '  .::. i::. |、ヽ|::r`、、/ 〃./:||::i、:ゝ\
      /   /.::/ .::|  :  /  .::  l:: |. `ヽ、ー゙゚ヘヽ_/ リ !/ i:|     …………。
    ∠_  / ::/  .:::|  .:  /   :::  i::  ! ̄ ̄ ̄ ̄{゙!  /  |:!
      ブ  :/  .:.::::|  .: /   ::::  !::  |::___ .」」 ノ  ノ
     ∠__  〈  .:.:::::|  /     :::  !ニー┘__`ー─-゙,
        `ヽ、`ーァ-、:|. /     ::  i:::、``ヾl:::::ー-ニr─ '
          /-ニ_ソ     ::  !:::. \ \:::;r‐'
      ,. -‐/ .:::   `ー、‐-、_ : |/ヽ.  \. /
    / ,∠__      :l``ヽ `ヽl.  \__,ノ
   / / ,/    ̄``ー-、_|   /

吉継は迷った。……三成と吉継は深い友情で結ばれていた。

吉継はハンセン病に感染していた。……現代よりも医学知識が少なく、
差別意識も強い時代である。吉継が秀吉お気に入りだったとはいえ、
諸大名は吉継をどこか敬遠していた。





62 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:27:04.24 ID:
lwX1ew.0
     ______________________
   /..|              |:||:|
  /  |             |:||:|
/ ..  |              |:||:|
     |              |:||:|
     |              |:||:|
     |              |:||:|
     |            ■..|:||:|■
     |              |:||:|
■  .. |              |:||:|
     |              |:||:|
     |              |:||:|
     |         _   |:||:|        __
     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄// ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ // ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ./         //              //
   /================================================
  /          //              //
 /           //              //

ある日、茶会があった。
招かれた諸大名は茶碗に入った茶を、
一口ずつ飲み、次へ回す、回し飲みを始めたが、
そんな折、吉継の顔から出たウミが、一滴、茶に混じってしまった。
諸大名は、この茶を飲むフリをして、口をつけなかった。

だが三成はそれを気にせず、その茶を飲み干した。
元々仲が良かった二人だったが、そのとき、吉継は感激し、
「この男のためなら死ねる」と思った。

二人の間には、そんなエピソードが残っている。





77 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:29:55.55 ID:lwX1ew.0
,,/;;; ,/´ ;;_;;;;,-‐"   ,/ ̄゛'''''\_-‐''´   ,,,,-‐'''''''''""""
,ノ;;;;レ";;::,/ ,r‐-,/‐--// / ̄,,r''´   _,,-'''´|
;;;;;;;;;;;;;;;イ/;;; ((,,,,,,/// /゛  ,,,,-''"   |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ∠,,>ミ‐‐'''')/,,,r--‐'' /     |:─---  ,,,,    三成……
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ー‐'''~ヾ、,        _/::::::::::::::::::::::::::ヽ、 決意したぜ。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;::  ,r‐i'|ヽ|、 ヾ|、ヽ\     _,r'' \::::::::::::::::::::::::::::::::::
、;;;;;;;;;;;;;::: ,/::::::∥゛i、  'ヽ   ヾ、,,,r'''":::   ヾ:::::::::::::    /
:'ヽ;;;;;;;;;::: |;;;:____i, ヽ、  \_∠,ii,  ::::      ''-,,::::::  /    オレはお前と一緒に戦う。
;: ' i,;;;;;;::: ,/;ヽゝ'ヽi:-i, -''''=ニヾ‐'イノ |  i;::         /
;  i,;;;: ,/` ,/::::入 \\ー-‐''" i   i,  \     /:::::::::::::::   オレに任せろ。
;;i,  i、/ r゛ /:  :::::!''\ \ ̄  ____,i    i,   \  /::::::::::::::::::::   お前には、
;;;;i,  i,  ゝ'::::: /::7‐- \ ヽ、  ,i  ,,,___,,i,    ヽ(__::::::::::::::::   オレの横でイの一番に
;;;;;;;i、 i, \::::/:::ヾ─-,,,,,_ヽ、  ̄!/::::|:::::ノ    ::::::::ノ  ̄ ̄ ̄    勝利を味あわせてやる!
;;;:::::::i,  i,,  ヽヘ、\‐─一゛7‐-─ソ:::|/       く、
;::::::::;A、 i, ,,‐r‐-ヽ:::::ー-‐'''"  ,/   '''''''''''''''''''"" ,r''''"
::::::;/  i  i," |\ | \,,,,,  r ,/::    /      /
 ̄ \ 'ヽ,, \   i i/ヽ--イ:::::    |  ,/  ,/

大谷吉継は三成との友情をとった。
吉継は秀吉に「100万の軍勢の指揮をとらせてみたかった」と言われたほどの、
武将であった。彼が三成の味方になったことは大きかった。





85 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:31:16.87 ID:lwX1ew.0
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                       ノ;'l{
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 _r,=ーヲー",,:;;;;;;'7rイ~,. -'''~,._-_''~´..::::::|iillIIIIIIIIII|||||||||}.:::::゙'‐、 ` 、゙''-、:|;;;`i、;;;;;;;;;;;;~

7月15日、石田三成らは「内府ちかいの条々」の弾劾文を出した。
「上杉家に何のとがもないのに兵を出した事」「西の丸に天守閣を作ったこと」
「西の丸や伏見城に居座った事」などなど。
やる夫をせめる文章であった。
これらを大義名分に、やる夫を倒しますよ、ということである。

そして大坂城に、三成派の、各武将が集まった。





97 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:33:20.79 ID:
lwX1ew.0
    /-─‐7 //                    
.    /    /                      
       / l l / o o    __   _      
     /   /      ,-─`  ヽ´ '´‐z._    
               /          ‐-ゝ  
    , --、       /         .ノヘ    \   備前中納言八郎秀家、
 , -、i   \       |      イ/::::::|∧ト、 トゝ  備前国より
/   \ ,〃 \    |    ,イ‐!-:: j:::!-‐!ヽN   
\ ,〃 \ /\    | r‐、 |===    ==l     泳 い で 参 っ た !!
〃\ /\、ヽ、ノ).   │.{ {、|| ゚‐-  /゚-‐ ,'
  /\ヽ.  〉ト‐<   │ `ーl! u     `7 /
.ヽ\__/)、`´ノ./|   /l.  /\  ⊂ニ=‐ /
  `‐-‐'\`/ /,,. -‐'|=|. /  :\  = /
 ‐- 、::::\| /::ヽ   |=:|/    ::::\/|`ー- 、._
.    `‐、:::::::::::::::)   |=:|\     ::::/|=|
       `ー-‐ '   .|=:|.  \   / |=|
              |=:|     \/   |=|
              宇喜多秀家

                _,:-=====‐-、
                 /''二 ̄   ) ゙ヽ
               ir'"r-__,,,,,,.:-'"  ヽ   (船か陸路で来いよ……)
              r_,,r''"´`i'''ヽ r‐:、 l
             /"r'.!__..-'  `'";'ノ,! ,'
             ヽ_,r'i゙    、  'r:< ,'
              ヽr‐=''''` ,!. 丿, `i
               `(  _,,-‐'" l _,.!>、__
                `'''".)、i ,.:-:'" ,.:'  i. `'''ー--,-.、
                  ,.:|.i゙''ヽ  /   .|    r'"  `:、
                小西行長

宇喜多秀家や小西行長……。





119 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:36:17.14 ID:lwX1ew.0

     ____
    /∵∴∵∴\
   /∵∴∵∴∵∴\
  /∵∴//   \|
  |∵/   (・)   (・) |
  (6       つ  |  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |    ___  |  < こんなつもりじゃ……
   \   \_/  /   \_________
     \_____/

   長宗我部盛親(前年に死んだ長宗我部元親の子供)

盛親はやる夫に味方しようと使者を派遣したのだが、
途中で三成の張った網に使者が引っかかってしまい、
やる夫に味方できず、うやむやのうちに三成側になってしまった。





131 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:37:54.59 ID:
lwX1ew.0
           _|        `ヽ,;;;ノ;;;;;;;;_,,____ '''‐-、,,\;;;ノ/〉///
           )  / ̄\    ゙'''‐、,,_゙'''‐、,,_゙'''‐-、,,_゙'''‐-、,,)//
          / //ヽ、|   _,,-''~_,,,,二_,_‐、,,>∨/''‐-、 ~\〕
         /^ 〈 ( /( |_,,,/   `ヽ、`ヾ、ッヾ、_ ゞソ_,,,,_〕~\ ヽ
         |  \\ >      _ , ,,二二 -'´  ノ_=;;-‐''( ヽヾヽ、
        ,ノ゙    〉、oノ|     /          |`='/   )ノ  \\
       r'     / ' ::::::|    /         ,,_,,___| /   〃    ::::)
      ,ノ゙    /(   :::|    '          \,::''"/`'‐‐‐(--- --- '´
     _∠-‐'''""~ ̄~"~ ̄ ̄~`ヽ      _,.......、_,.. /
 /"~ ̄  _,-‐-,_,ィ'⌒ヽ    //     ‐''''''-==-`/   やれやれだぜ
 〉    ./   {    |   //\     "''ー-‐''/    
./     { `-''' 人`-'''ノ   :|:| ::::\     r' /
       `''‐''´  `''''´     |:|  :::::::゙'''‐-、,,__/
"''ー-――             .:::|:|_________,,,;;:::::/    __,,,、、、、,,_

島津義弘も似たようなものだった。
やる夫に味方しようと、島津軍は伏見城へ向かったのだが、
島津家は秀吉の生前、財務に関する相談を三成にしていたなど、
三成と親しかった前歴があったため、鳥居元忠に怪しまれ、入城できなかった。
島津家はこの対応を不愉快に思い、三成と合流した。





140 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:40:14.98 ID:lwX1ew.0
         ,,,,,,,;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;.....,,,,,,,,,,,
        ,,,;;;;;;;;;;;く^,,~,;__ヽr"~,,,`,ヽ;;;;;;;;;,,,,
      ,,;;;;;;;;;;;;ii;;;;;;;;;(;;;;;;;,_`ヽ;;;ィ⌒`:::、;;;;;;;/      ┐ ヽ
     ,,;;;;;;;;;;;;li;;;;;;;ii;;;;;;;ii;;;;,r;;;;'''~⌒ッ、、.._).;;;/     思 正 オ │
     ,;;;;;;;;;;;li;;;;;;;li;;;;;;;;ll;;;;;;;t __;;;;::::ノゝ、_;;::);|.    や. っ し レ |
    ;;;;;;;;;;;;ll;;;;;ll;;;;;;;;ll;;;;;;;;;;ll;,,,;ll;,,;||;,ll;,,;ll;,;l {    る. た い は │
.    ;;;;;;;;;;;|l;;;;;;|l;;;;(ララララ)l;;;;;ll;;;;;ll;;;;l|;;;l|;;;;ll\.  ん か└    |
    ;;;;;;;;;;;|l;;;;;;;||;;;;;;||;;;;;;;;|l; ;;ll;,,;,;ll;;;,;l|;,;ll;;,;ll;;;;;;ヘ._ だ. ら と  /
    ;;;;;;;;;;|l;;;;;;;||;;;;;;;|l;;;;;;:::::;ll;;;;ll;;;;;;ll;;;;;;ll;;;;;lj;;;リ;;;:::ノ _,._   _,ノ
    ;;;;;;;;;ll;;;;;;;;|l;;;;;;;;||;;;;l`====ミ、,  冫,;:='"´l;l ̄     ̄
    ':;;;;;;;;;ll;;;;;;;|l;;;;;;;;||;;;;l弋,ラ`> ゛’...{kt'ツ´j, l;lノ⌒´ ̄^~`ヽ 、
    ':;;;;;;;;;ll;;;;;;;ll;;;;;;|l;;;;l `"´,,;::::::"" l:` ̄´ j;l  自 こ 後  `、
     '::;;;;;;;ll;;;;;;ll;;;;;;|l;;;;;l       .:::l. ';.: .:ノ;l  分 ん 悔   |
      'l'':::;;;;;;;;;ll;;;;;;ll;;;;;l    、.::: , '::: /;;;l.  の な は    |
.      λ [ェ'''::;,;;;;;;;;;;ll;;;;l       ` ′ /;;;;;l!   ┐世 な   │
    / :;;:ゝ エェェ'''::;;;;,,;;;;;l!  ,r==チ /;;;;;;;;'   信 界 い    |
.        人_  ェェェェ '':::;;;l!  `''¨゛" /  ゛゛ 歩. じ. と :   │
      / :;;;:` 、 ェェェェ ゛`,` 、 _,. ′  |  い ら .は. :   │
.    /    ``  `ー-- ' /:::::::i   :;;: l.  て れ. い      |
        r---‐‐''¨'' ' _¨,´ノ)) |    ` i.  い る .え     |
    :;;:   t ィ"´` `"´、  jj  !   __.ノ  た 道       .|
     ``   ヽ‘、`i、    :  ノrl !   `、   い└ .オ    │
         ゛、.ゝ|/ト、.  : ,;ゝリ !     ヽ ! .を レ    │
      :;;:   `、f.`ゝ/            ゝ    は    ノ
       ``                    `ー―‐---―''

なし崩し的に三成の味方になった者ばかりではなかった。

立花宗茂は「秀吉公の恩義を忘れて徳川側に付くのなら、命を絶った方が良い」と言い、
重臣の1人が三成に勝ち目なしと進言したのを退け、
「勝敗にはこだわらない」と宣言し、三成に味方した。





163 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:43:24.15 ID:lwX1ew.0

     フ                       |゛
    ´Z,. ,ィ ,.,.,., ,r'ナノ''v'"'7   /`ソ'-ァ_         |
  <´ `<〃 〃 〃 u ./  ./ u   `>     N
   \  \  i |   /  /〃´`l    〉     .|
    / \  \ U  ./  /〃  .|   / .r'⌒'i   |   なっちゃうか
   / {´\\  |i  .i| ./〃   l  l .|⌒i l   |
.  /  l.   \\|!  .!レ'〃    .!l.   l .|⌒| |   l   総大将に・・・・・・!
  \  l    \    /     !!l.   l |⌒l l    l
    \ ゝ __o/   ゞo _ ノ〃   l .|_ノ /    l
.     )ミ三|     三=彡´ _u_  リ__ノ     ゝ
.   /   /  .|j   --、 -‐'´,r‐、` |\       \
.  (  .|j /         )  /ヽ,イ] .|  \        \
   ヽ  ./     ==   /ヽ/∧! |   \           \
  _ ) ( __,、    .U_..、ィ´`>´ ,、ヘ/ |     \__        \
  ` ‐┬‐┬ ''T''''T´ | __.ゝ'´,、へ冫 ノ .|     /|::::::" '' ‐ 、 .._ \
.    └‐┼┬'=,='-〒‐r‐ヾ__ゝ'´u~ .|     / l:::::::::::::::::::::|::|::::::::: ̄
  f . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ~U   .|    /. ,'::::::::::::::::::::::|::|::::::::::::::
.  l  U   J             |    / /::::::::::::::::::::::::|::|:::::::::::::
  l            ,  ,  i  l   |    / /:::::::::::::::::::::::::::|::|:::::::::::::
_..、-l   l  l  !  '  '  u      |   / ./:::::::::::::::::::::::::::::|::|:::::::::::::
:::::::::::l      |j    __ ... 、 --‐ '' ´   /  /:::::::::::::::::::::::::::::::|::|:::::::::::::
::::::::::::::l __ .. 、 -t‐ ''ヾ,            /  ./:::::::::::::::::::::::::::::::::|::|::::::::::::

そして、毛利輝元が三成側……すなわち「西軍」の総大将になった。

これにはいろいろ理由があった。
大谷吉継が「三成、お前は横柄と評判で、お前が総大将になっては、
動く武将も動かなくなる」と忠告したからでもあり、
また、肩書きからいっても、三成はもはや奉行でさえないため、
大老の毛利輝元に総大将になってもらったほうが都合が良かった。

三成はあくまで「影の総大将」的な役割を果たしていく事になる。





179 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:46:08.33 ID:lwX1ew.0

          , -ェェェiiェェェ-、
          .l f^''' ー - ‐ ''' ^l i
          l ,'    ‐-‐    ','!   正義は三成に有りっ……!
          | l へ、‐-‐,.へ l |    大老の宇喜多、上杉に毛利まで西軍……!
          Ll -‐。=, '=。‐,-.L|    西軍が勝つ……! 確実にっ……!!
          ,.{ヒ| ` ´| |` ´ .|ヒ}、
     _ ,. -‐|.`-l /_〈_〉_'、 !-’|ー- 、 _
 , -‐ ´ _ , -‐|.  l. l‘-―‐-’! |  |ー- _ ` ー- 、
i |-‐ ´    |  |`ー- ニ - ‐' !  |     ` ー-|ヽ
! |       |  .|   ><   |   |        |  l
          安国寺恵瓊

輝元が総大将になることを、説得したのは安国寺恵瓊だった。
彼は三成と個人的にも親しかったこともあり、西軍につくことを説得した。


   , '          ,ヘ. ト、 、.._  / r‐、ヽ.
  / ./     ,イ/ /`メ.`ヽv::\ \\r 、ヽ      
/ //     / !' v/ / , ' !  :::::\ \ 、リ l       くそっ……
,'/ / .,イ ,  / l _,/ /,/ │   :::::\.ヽ._ノ       安国寺……! 安国寺っ……!
.  ! / l ,イ ./、.  \//   ! }   v u:::::\'、       どこを見てる……?
  |/ |/ W  `''‐、,,ヽ ,ノ,j'      :::::|ヽ.   ト.  
           /  ~U   u ノ> uj ::::| ヽ   | i  勝つのは徳川だろうがっ……
.           / v ‐, j /'´    :::|;   !.   |. !  西軍は……まとまりが悪すぎるっ……!   
            /   イ   / v   u:::|;;   !   | !  三成も……輝元様も……
.        / , ‐'´ノ _,/ u      :::|;;  |.  |. !  やる夫にはかなわないっ……!!   
          ー''´    ̄  \_/`! u  v::|;;;  |  |  |

吉川広家は、安国寺と仲が悪かった。
安国寺の意見が通ったことに絶望したが、しかし、すぐに立ち直った。

広家は、この戦いに勝つのはやる夫だと見ていた。
輝元が総大将になってしまったが、なんとかして、
やる夫のためにと、行動しはじめた。獅子身中の虫となったのである。





195 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:48:57.34 ID:lwX1ew.0
                       }k
                       ノ;'l{
                     _ノ;人'、
                }、、__,. -'',r'/p、ヾ、
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             ,j r'i!_、_}-二 ニニ゛‐-,k!i、,、、」|__,|トッ
           、_ ヤ{/iコ};,^;;,,,;;;,‐,-,=ノ,ム=_-__ーネ{´,
           ,};コニニ/7r'|”~,__,゛,/ノ 。 \~^~^”””'ヤ
           i!;;;;;;;;;;;、i!__| ,i-!;'"/,r'^v^‐、\iコ~|レ=i、
         ,}`ー';;;;;;;;;;;;;;;}r‐''”_,.-''/ [iillIII}}}] 、゛\i!、;;;;i、
        /,Eャッririririrnm;y、^,、ニニ ー_ー‐-ー' ゛\,;;;i{、_     ,.ィ
        /,r"=|、__    ̄~””””””'''''''ー,rk':;firiririnnm;y^~三ニ;:ニ'}
       ,/,r"=/|::::.. ̄~゛゛``''';::::::::::::ー‐,ノ,ム-.,, 、.、.゛,.___゛~^~゛^i;/
     ,、 /,r"=/,;l,,,::::i::::|iillIIIIIIIIII|||:::::;7/,r' ``i、:::.iヘ::::::::. ̄~''''''':|
.    ォ}仁二Vェ^仁 ̄~"""゛””””''ー/,r'" .,・、 `\[iillIIIII|||]:::::::::::|  ,
    i!;;;;;;;;;;;/イ'^トー‐-ニニ二、こ,.-'" ,r' ,.-ー{  }ー、`、\"^"^"^"^゛''ー'}
    ,il;;;;;;;;;;;;;:^^i'|::::::::::::... ,. -''"_, -'/―‐‐`´ ―`i、゛、\゛^゛""ー'r/
    i l;;;;;;;;;;;;;;;;;;,'|::::i,,. -''^_,,.-''′/' ,;iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiilllll `i、` 、゙-、:::::::::|;it======r'7
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大坂城にいた、各大名の妻子を人質にとろうと、三成は動き始めた。
しかし、加藤清正の妻など、何人もの妻子に逃げられ、
細川忠興の妻、たま(細川ガラシャ)に至っては、
屋敷に火を放って、自分で死んでしまった。
このガラシャの行動を見て、三成は方針を変更し、人質はとらないことにした。





208 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:51:20.15 ID:
lwX1ew.0
                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
                   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ
                  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ ///== \ゝ
                 / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
               ̄∥~  ̄~ ̄~  ̄~ ̄~ ̄  ∥| ̄ ̄ .∥ ̄ ̄ ∥
                ∥==================.∥|=====∥==== ∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
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                ∥===================   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
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      (  (( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(    )
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/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====


7月18日。
ついに戦いの第一幕が、幕を開けた。
宇喜多秀家を大将に、副将小早川秀秋、
島津義弘、吉川広家、長宗我部盛親、小西行長らが進軍を開始。
鳥居元忠の篭城する伏見城を攻撃しはじめた。

元忠は進軍の情報を知ると、すぐさま、江戸のやる夫に向けて使者を出した。

石田三成、挙兵す! と……。





219 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:53:54.18 ID:lwX1ew.0

           ___
         / ⌒ ⌒\
        / ( ●)( ●)\
       /  :::::⌒(__人_)⌒\
  ⊂二二二     |r┬-|    |二⊃ 会津でやるお!会津でやるお!
       \      `ー'´   /
        \_    _/
            ( ヽノ
           ノ>ノ
       三  レレ


7月21日。やる夫、江戸から会津に向けて出発する。
7月2日に江戸に到着してから、20日近くも江戸にいたことになり、
明らかにやる夫は何かを待っていた。

……もちろんやる夫は、上方で三成が挙兵した、という知らせを、
待っていたのである。

元忠からの使者が到着するのは、7月24日のことだった……。





223 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:55:52.40 ID:
lwX1ew.0
さて伏見城。

                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
                   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ
                  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ ///== \ゝ
                 / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
               ̄∥~  ̄~ ̄~  ̄~ ̄~ ̄  ∥| ̄ ̄ .∥ ̄ ̄ ∥
                ∥==================.∥|=====∥==== ∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥===================   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
                ____@))____|_______ |
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       ∧_∧  /  //   ⅢⅢ   \\冫   |         ∧_∧
      (  (( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(    )
     / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\\
    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\_\
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人_\\_
/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====

              ____
            /     \
          /        \   命ある限り、絶対に退くな!     
         /   \    /  \  1秒でも長く、西軍を引きとめ、 
          |    (●)   (●)   |  東には行かせてはなりません!
        \      ´     /
        /     ⌒     \ 


伏見城は城攻めの名手、秀吉が造った城である。
鳥居元忠側は1800人、西軍は40000を超える人数だったが、
伏見城の堅さと、死を覚悟した元忠の決死の戦いぶりもあって、容易には落ちなかった。





229 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:57:51.74 ID:lwX1ew.0



     l               ∧         l、
.     |           /l / . |. ト、i、.   ヽ、!
    │        /| /.| /  .|.| .l.,|_l.,ヘ   l.
     |   __  /|/゙|/`|/、u  | /l l Wヽ|   鳥居元忠殿!
     |  ./‐ヽ | ==== __  ,''===== |
..    |  || ~)| |  ` ‐-゚‐' ''' /:.‐゚-‐'´ |     その戦いぶり、まさに武士の鑑っ……!
    │ || 6|.| u      `‐-;    l      が……この城は完全に包囲されている……!
.      |  ヽゝレ            / v l     
.   /|   /':\   ⊂ニニニ⊃   /          
  _/==|  /   ::\    __    /       この戦い、正義は我ら西軍にあり……!!
''´ l====| /      :::\   ̄ v  /        降伏されよ……!!!
::::::|====|/        :::\   /_
::::::|====|\        :::::\/=l::::`..‐、
::::::|====|  \        :::::::|===l:::::::::::::`..、





239 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 00:59:46.59 ID:lwX1ew.0

             ____
           /     \      
         / _,ノ  ⌒ \    ……お言葉には感謝する。    
        /   (●)  (●)   \   だが……    
         |       、 ´        | 
       \       ̄ ̄    /    宇喜多中納言! 正義とは何だ!?

              ____
            /     \
          /        \   私達三河武士にとっての正義とは、   
         /   \    /  \  一に忠義、二に忠義、三四に忠義、五に忠義! 
          |    (●)   (●)   |  すなわち、主君への忠義以外にはない!!
        \      ´     /
        /     ⌒     \  

                 ____
               /     \
             / ⌒   ⌒ \    私は主君、徳川やる夫様より伏見城を預かった!
            /   (●)  (●)  \  そしてこの城を守れと命令された!
           |      __´___     |  それならば、私の正義とは、この城を守る事、
           \      `ー'´     /   それ以外にはないのです……!!
            /          \





256 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 01:02:15.66 ID:lwX1ew.0

     l               ∧         l、
.     |           /l / . |. ト、i、.   ヽ、!
    │        /| /.| /  .|.| .l.,|_l.,ヘ   l.
     |   __  /|/゙|/`|/、u  | /l l Wヽ|
     |  ./‐ヽ | ==== __  ,''===== |
..    |  || ~)| |  ` ‐-゚‐' ''' /:.‐゚-‐'´ |      ……鳥居殿……!!
    │ || 6|.| u      `‐-;    l
.      |  ヽゝレ            / v l     
.   /|   /':\   ⊂ニニニ⊃   /         
  _/==|  /   ::\    __    /
''´ l====| /      ::::\   ̄ v  /
::::::|====|/        ::::\   /_
::::::|====|\        :::::\/=l::::`..‐、
::::::|====|  \        :::::::|===l:::::::::::::`..、


                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
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                 / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
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                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
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    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\_\
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人_\\_
/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====

伏見城は更にその後も持ちこたえ、西軍の進軍をおおいに遮った。
その後、元忠はわずか200人の兵士で西軍の大軍の中に突撃し、
3回に渡って敵を蹴散らしたという。




267 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 01:04:12.30 ID:lwX1ew.0


           )  / ̄\    ゙'''‐、,,_゙'''‐、,,_゙'''‐-、,,_゙'''‐-、,,)//
          / //ヽ、|   _,,-''~_,,,,二_,_‐、,,>∨/''‐-、 ~\〕
         /^ 〈 ( /( |_,,,/   `ヽ、`ヾ、ッヾ、_ ゞソ_,,,,_〕~\ ヽ
         |  \\ >      _ , ,,二二 -'´  ノ_=;;-‐''( ヽヾヽ、
        ,ノ゙    〉、oノ|     /          |`='/   )ノ  \\
       r'     / ' ::::::|    /         ,,_,,___| /   〃    ::::)
      ,ノ゙    /(   :::|    '          \,::''"/`'‐‐‐(--- --- '´
     _∠-‐'''""~ ̄~"~ ̄ ̄~`ヽ      _,.......、_,.. /
 /"~ ̄  _,-‐-,_,ィ'⌒ヽ    //     ‐''''''-==-`/   旗色が悪いな……
 〉    ./   {    |   //\     "''ー-‐''/    ここはひとつ脅すべきだぜ。
./     { `-''' 人`-'''ノ   :|:| ::::\     r' /
       `''‐''´  `''''´     |:|  :::::::゙'''‐-、,,__/
"''ー-――             .:::|:|_________,,,;;:::::/    __,,,、、、、,,_
::::::::::::::::::                  / /--‐‐''"  _,,,,, /


やがて、島津義弘が、脅しをかけた。
伏見城内には甲賀衆がいたが、内応しなければ、
甲賀にいる妻子を皆殺しにすると脅したのだ。

甲賀衆は悩んだが、結局、妻子のために内応した。
伏見城内に火の手があがった。





284 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 01:06:15.10 ID:lwX1ew.0

         / ̄ ̄ ̄ \  
       / ノ    ヽ \
      /   (●)  (●)  \   内応者が出ましたか……
     |      __´ _    . |   もはやこれまで、ですね……。
      \       ̄     /

                ____
              /     \
            / _,ノ  ⌒ \
           /   (●)  (●)   \ ……腹を切りますか……
             |       、 ´        | …………いや。
          \       ̄ ̄    /

              ____
            /     \
          /        \    最後まで戦いましょう!       
         /   \    /  \   最後まで……! 
          |    (●)   (●)   |   一人でも多くの敵を倒せば、
        \      ´     /   それだけ、後で殿様が楽になります!
        /     ⌒     \   





293 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 01:07:58.66 ID:lwX1ew.0

         ____      
       /       \     
     / \ ::: / \    うおおおおおおおおおお!!!!
   /  (○)  (○)  \   鳥居元忠見参!!!
   | メ    __´___  U  | 
  /      `ー'´    \   元忠最後の戦いぶり、とくと見よ!!
  |  i          ヽ、_ヽ
  └二二⊃    メ    l 
    |   ,、___,    ノ    
    ヽ_二コ/   /    
  _____/__/´

鳥居元忠は、その後、敵の中に突撃していった。

そして、やがて西軍の鈴木重朝の前に力尽き、自刃した。
……元忠以下、何十人かの兵士が自刃した廊下の床板に、血の跡が残った。

その後、血痕のついた廊下の板は、京都の寺院の天井に移築され、
鳥居元忠の供養を行われ。
現在もその天井は宝泉院、養源院、源光庵、正伝寺などに残っている。
これを「血天井」という。





305 名前:1 ◆QznAE2I9mA[saga]:2008/08/23(土) 01:10:08.42 ID:lwX1ew.0

                   ∧_∧           ∧_∧
                   ( =========(    )
                   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ
                  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ ///== \ゝ
                 / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ∥  \ゝ
              ノ ̄ノノ ̄// ̄// ̄//  _ノ//======== \ゝ .
             .ヒ==,@==@,==@==@,==@== ノ人ノ     ∥      ン
               ̄∥~  ̄~ ̄~  ̄~ ̄~ ̄  ∥| ̄ ̄ .∥ ̄ ̄ ∥
                ∥==================.∥|=====∥==== ∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥|  ∥  ∥ ∥ ∥ .∥|    ∥   .∥
                ∥===================   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
                ____@))____|_______ |
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      (  (( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(( ̄(    )
     / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\\
    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人\_\
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人_\\_
/ ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄// ̄// ̄/// ̄// ̄// ̄//人人_ \\
@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@,==@ノ人_@_@、_
     |          |          |           |
     |  △ △ △  |           |  △ △ △   | △ △ △
    |=======| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|========|====


三河武士、鳥居元忠討ち死に。享年62。
死を覚悟しての篭城と忠節は、後世「三河武士の鑑」と称された。

なお鳥居元忠の子孫はその後も続いていくが、
元忠からみて玄孫にあたるのが、元禄赤穂事件、
いわゆる「忠臣蔵」にて討ち入りを決行した大石内蔵助である。

この伏見城を落とすのに時間がかかったため、
西軍のその後の行動は、予定よりも大きく遅れた。
そしてその遅れが、天下分け目の戦いである関が原の戦いにも影響していくのである。

第23話「壮烈! 三河武士」終わり
第24話「群雄、関が原へ」に続く



2008.09.17 | やる夫家康 |  コメント[0] | PageTop | 
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